JP2015137817A - 熱源機 - Google Patents

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Abstract

【課題】ドレンの排出部材内での凍結を防止することができ、コストを低減させることができ、加熱源の熱による排出部材の変形を防止することができ、かつ寿命を長くすることができる熱源機を提供する。
【解決手段】熱源機は、燃焼ガスの潜熱を回収可能な熱源機であって、筺体1と、バーナ2と、熱交換器5と、ドレン経路6と、伝熱体7と、排出部材8と、加熱源9とを備えている。伝熱体7は筺体1内の底面1aに取り付けられた部分を有する。排出部材8は筺体1外に配置されており、かつ樹脂で形成されており、内部空間を有し、ドレン経路6から排出されたドレンを内部空間を通して内部空間外に排出するためのものである。加熱源9は筺体1内において伝熱体7に接続されており、伝熱体7を介して排出部材8の内部空間内のドレンを加熱するためのものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、熱源機に関し、特に、燃焼ガスの潜熱を回収可能な熱源機に関するものである。
熱源機の一例として、熱効率を高めるために、燃焼排気ガスの顕熱および潜熱(燃焼排気ガス中の水蒸気が保有している潜熱)を回収する熱交換器を備えたものが実用化されている。この潜熱回収可能な熱交換器を用いた場合、燃焼排気ガス中の水蒸気は潜熱を奪われることにより凝縮して結露するため、熱交換器に多量のドレン(結露水)が発生する。このドレンはドレン配管を通って熱源機の筺体外に排出される。このドレン配管は、熱源機の筺体外に設置された排出部材によってドレンホースと接続されている。この排出部材は、たとえば真鍮などの金属製の継手である。気温が低下した際にドレンが排出部材内で凍結することを防止するために、排出部材を加熱するためのヒータ(加熱源)が排出部材に直接取り付けられることがある。
なお、給湯器の凍結防止装置が、たとえば特開平9−296957号公報(特許文献1)に開示されている。ただし、この凍結防止装置は、給湯器の給水側または給湯側に用いられるものであって、ドレン経路に用いられるものではない。
特開平9−296957号公報
金属製の継手はコストが高いため、熱源機のコストが高くなるという問題がある。そこで、コストを低減させるため排出部材を樹脂製にしたいという要求がある。しかしながら、ドレンが排出部材内で凍結することを防止するために、樹脂製の排出部材にヒータを直接取り付けるとヒータの熱によって排出部材が変形するという問題がある。さらにヒータを排出部材に直接貼り付けるとヒータが筺体外に設置されるため紫外線および風雨によってヒータが損傷しやすい。したがって、ヒータの寿命が短くなるため、熱源機の寿命が短くなるという問題がある。
本発明は、上記の課題を鑑みてなされたものであり、その目的は、ドレンの排出部材内での凍結を防止することができ、コストを低減させることができ、加熱源の熱による排出部材の変形を防止することができ、かつ寿命を長くすることができる熱源機を提供することである。
本発明の熱源機は、燃焼ガスの潜熱を回収可能な熱源機であって、筺体と、バーナと、熱交換器と、ドレン経路と、伝熱体と、排出部材と、加熱源とを備えている。筺体は底面を有する。バーナは筺体内に配置されており、燃焼ガスを供給するためのものである。熱交換器は筺体内に配置されており、バーナによって供給された燃焼ガスの潜熱を回収するためのものである。ドレン経路は熱交換器で燃焼ガスの潜熱を回収することによって発生したドレンを筺体外に排出するためのものである。伝熱体は筺体内の底面に取り付けられた部分を有する。排出部材は筺体外に配置されており、かつ樹脂で形成されており、内部空間を有し、ドレン経路から排出されたドレンを内部空間を通して内部空間外に排出するためのものである。加熱源は筺体内において伝熱体に接続されており、伝熱体を介して排出部材の内部空間内のドレンを加熱するためのものである。
本発明の熱源機によれば、筺体内の底面に取り付けられた部分を有する伝熱体に接続された加熱源によって伝熱体を介して排出部材の内部空間内のドレンが加熱される。これにより、ドレンの排出部材内での凍結を防止することができる。また、排出部材は樹脂で形成されているため、排出部材のコストを低減させることができる。これにより、熱源機のコストを低減させることができる。また、加熱源は伝熱体に接続されており、伝熱体を介して排出部材の内部空間内のドレンを加熱するため、加熱源の熱による排出部材の変形を防止することができる。また、加熱源は筺体内において伝熱体に接続されているため、加熱源が筺体外で紫外線および風雨にさらされることがない。これにより、加熱源の寿命を長くすることができるため、熱源機の寿命を長くすることができる。
上記の熱源機において、伝熱体は、第1の伝熱板と、第1の伝熱板に交差するように第1の伝熱板に接続された第2の伝熱板とを含んでいる。第1の伝熱板は、筺体の底面に沿って延在するように底面に取り付けられている。底面から離れた状態で第2の伝熱板に加熱源が接続されている。このため、加熱源が底面から離れている。底面には筺体内に流れ込んだ水分が貯まることがあるため、加熱源が底面に接触していると、この水分によって加熱源が作動しないおそれがある。この熱源機では、加熱源が底面から離れているため底面に貯まった水分によって加熱源が作動しないことを防止することができる。
上記の熱源機において、ドレン経路は、先端部を有するドレン配管を含んでいる。排出部材は、内部空間を取り囲む内壁を含んでいる。ドレン配管は筺体内から筺体外に突出している。ドレン配管の先端部は内部空間内に挿入されており、かつ内壁との間に隙間を有して配置されている。このため、ドレン配管に排出部材が固定されている場合に比べて排出部材の取り外しが容易であるとともに、ドレン配管の取り外し、ひいては中和器の取り外しが容易となる。
上記の熱源機において、伝熱体は一端部と他端部とを含んでいる。一端部が筺体内の底面に取り付けられた部分を有している。他端部が筺体外に突出し、かつ排出部材の内部空間内に位置している。このため、排出部材の内部空間内に位置する他端部によって内部空間内のドレンを加熱することができる。これにより、効果的にドレンの排出部材内での凍結を防止することができる。
上記の熱源機において、筺体内の温度を測定するための温度検知部をさらに備えている。温度検知部が所定温度以下の温度を検知したときに、加熱源は作動するように構成されている。これにより、所定温度をドレンが凍結するおそれのある温度に設定することで、ドレンが凍結するおそれのある場合にのみ加熱源を作動させることができる。これにより、ドレンが凍結するおそれのない場合には加熱源を作動させないようにして加熱源を作動させるコストを低減することができる。
以上説明したように、本発明によれば、ドレンの排出部材内での凍結を防止することができ、コストを低減させることができ、加熱源の熱による排出部材の変形を防止することができ、かつ寿命を長くすることができる熱源機を提供することができる。
本発明の一実施の形態における熱源機の構成を概略的に示す斜視図である。 本発明の一実施の形態における熱源機の構成を示す概略図である。 図1の熱源機の排出部材の周辺の構成を概略的に示す拡大斜視図である。 図2の熱源機の排出部材の周辺の構成を概略的に示す拡大断面図である。 本発明の一実施の形態における熱源機の変形例1の排出部材の周辺の構成を概略的に示す拡大斜視図である。 本発明の一実施の形態における熱源機の変形例1の排出部材の周辺の構成を概略的に示す拡大断面図である。 本発明の一実施の形態における熱源機の変形例2の排出部材の周辺の構成を概略的に示す拡大断面図である。 本発明の一実施の形態における熱源機の変形例3の排出部材の周辺の構成を概略的に示す拡大断面図である。 本発明の一実施の形態における熱源機の変形例4の排出部材の周辺の構成を概略的に示す拡大断面図である。 本発明の一実施の形態における熱源機の変形例5の排出部材の周辺の構成を概略的に示す拡大断面図である。 本発明の一実施の形態における伝熱体および加熱源の構成を概略的に示す斜視図である。 本発明の一実施の形態における熱源機の変形例6の伝熱体および加熱源の構成を概略的に示す斜視図である。 本発明の一実施の形態における熱源機の変形例7の伝熱体および加熱源の構成を概略的に示す斜視図である。 本発明の一実施の形態における熱源機の変形例8の伝熱体および加熱源の構成を概略的に示す斜視図である。 本発明の一実施の形態における熱源機の変形例9の伝熱体および加熱源の構成を概略的に示す斜視図である。
以下、本発明の実施の形態について図に基づいて説明する。
まず、本発明の一実施の形態における熱源機の構成について説明する。
図1および図2を参照して、本実施の形態の熱源機は、燃焼ガスの潜熱を回収可能な熱源機である。本実施の形態における熱源機は、筺体1と、バーナ2と、送風装置3と、一次熱交換器4と、二次熱交換器5と、ドレン経路6と、伝熱体7と、排出部材8と、加熱源9と、給湯経路10と、温度検知部11と、制御部12とを主に有している。なお、図1では、説明の便宜のため、筺体1の内部に収納されたバーナ2および送風装置3などが実線で示されている。
筺体1は、底面(下面)1a、上面1b、側面1c、前面1dおよび後面(背面)1eを有しており、かつこれらの面によって取り囲まれた内部空間を有している。この内部空間に、バーナ2、送風装置3、一次熱交換器4、二次熱交換器(熱交換器)5、ドレン経路6、伝熱体7、加熱源9、給湯経路10、温度検知部11および制御部12が収納されている。なお、本実施の形態ではドレン経路6の一部は筺体1外に配置されている。つまり、後述する図3および図4に示すドレン経路6の第2のドレン配管6dの先端部61は筺体1外に突出している。
筺体1の内側の底面1aに伝熱体7、温度検知部11が設置されている。また筺体1の外側の底面1aに排出部材8が設置されている。また筺体の底面1aには筺体1の内側および外側を貫通するように吸気口HLが形成されている。この吸気口HLは、送風装置3が供給するための空気を筺体1外から筺体1内に取り込むためのものである。この吸気口HLから風などによって水分が筺体1内に侵入する。本実施の形態では、吸気口HLは、上面1b側から見て送風装置3を挟むように、2個設けられている。また筺体1は前面1dに燃焼ガスを排気するための排気口EPを有している。
バーナ2は筺体1内に配置されている。バーナ2は、燃焼ガスを供給するためのものである。この燃焼ガスは、一次熱交換器4および二次熱交換器5との間で熱交換を行なうためのものである。バーナ2は熱源機の高さ方向の中央部に配置されている。
送風装置3は、バーナ2に燃焼用の空気を供給するためのものである。送風装置3は、バーナ2よりも底面1a側(下方)に配置されている。また、送風装置3は、一次熱交換器4および二次熱交換器5よりも底面1a側に配置されている。送風装置3は具体的にはたとえばファンである。
一次熱交換器4は、バーナ2によって供給された燃焼ガスの顕熱を回収するためのものである。一次熱交換器4は、排気口EPに連通している。二次熱交換器5は、バーナ2によって供給された燃焼ガスの潜熱を回収するためのものである。一次熱交換器4と二次熱交換器5とは互いに接続されている。一次熱交換器4は二次熱交換器5の下方に配置されている。また、一次熱交換器4および二次熱交換器5は、バーナ2よりも上面1b側(上方)に配置されている。一次熱交換器4および二次熱交換器5はそれぞれ被加熱流体を流通可能な伝熱管と、この伝熱管を収容可能なケースとを有している。
一次熱交換器4で熱交換した後の燃焼ガスが二次熱交換器5へ通されることで二次熱交換器4内の被加熱流体が予熱される。この過程で燃焼ガスの温度が60℃程度まで下がることで、燃焼ガス中に含まれる水分が凝縮して潜熱が回収される。そして、燃焼ガスの潜熱が回収されることによってドレンが発生する。
ドレン経路6は、二次熱交換器5で燃焼ガスの潜熱を回収することによって発生したドレンを筺体1外に排出するためのものである。ドレン経路6は、ドレン受け6aと、第1のドレン配管6bと、中和器6cと、第2のドレン配管(ドレン配管)6dと、ドレン排出口6eとを有している。ドレン経路6は、ドレン受け6aで受けられたドレンが第1のドレン配管6bを通って中和器6cに送られ、中和器6cで中和された後に、第2のドレン配管6dを通ってドレン排出口6eから筺体1外に排出されるように構成されている。
ドレン受け6aは二次熱交換器5の下方に配置されており、二次熱交換器5で生じたドレンを受けるように構成されている。このドレン受け6aで受けられたドレンは排気ガス中の窒素酸化物などが溶け込んでいるため酸性となる。第1のドレン配管6bはドレン受け6aと中和器6cとを接続している。したがって、酸性のドレンは、ドレン受け6aから第1のドレン配管6bを通って中和器6cに供給される。中和器6cは酸性のドレンを中和するためのものであり、内部に中和剤が収容されている。第2のドレン配管6dは中和器6cとドレン排出口6eとを接続している。したがって、中和器6cの内部で中和剤によって中和されたドレンは、中和器6cから第2のドレン配管6dを通ってドレン排出口6eから筺体1外に排出される。ドレン排出口6eは第2のドレン配管6dの先端部61に設けられている。本実施の形態では、ドレン排出口6eは筺体1外に配置されている。
伝熱体7は、加熱源9の熱を伝熱するためのものである。伝熱体7はたとえば金属製の板状部材で構成されている。伝熱体7は筺体1内の底面1aに取り付けられた部分を有している。伝熱体7の構成は後で詳しく説明する。
排出部材8はドレンを排出するためのものである。排出部材8は筺体1外に配置されている。排出部材8は樹脂で形成されている。この樹脂はたとえばAES(acrylonitrile ethylene-propylene-diene styrene)樹脂である。排出部材8は、いわゆるホッパーであってもよい。排出部材8の構成は後で詳しく説明する。
加熱源9は、筺体1内において伝熱体7に接続されている。加熱源9は、伝熱体7を直接的に加熱するように形成されており、伝熱体7を介して排出部材8内のドレンを加熱可能に構成されている。つまり、加熱源9の熱が伝熱体7に伝わり、伝熱体7に伝わった熱が筺体1の底面1a、排出部材8および周囲の空気を伝わって排出部材8内のドレンを加熱する。また、伝熱体7からの輻射によってもドレンが加熱される。
給湯経路10は、一次熱交換器4および二次熱交換器5で燃焼ガスと熱交換された湯水を筺体1外に供給するためのものである。給湯経路10は、給水配管10aと、給湯配管10bと、入水口10cと、出湯口10dとを有している。給湯経路10は、一次熱交換器4と入水口10cとを接続している。給水配管10aは、入水口10cから二次熱交換器5に被加熱流体である水を給水可能に構成されている。給湯配管10bは、一次熱交換器4と出湯口10dとを接続している。給湯配管10bは、一次熱交換器4から出湯口10dに一次熱交換器4および二次熱交換器5で温められた温水を給湯可能に構成されている。これにより、入水口10cから給水された水は、二次熱交換器5および一次熱交換器4を通過する際に燃焼ガスによって加熱されて出湯口10dから給湯される。
温度検知部11は、筺体1内の温度を測定するためのものである。本実施の形態では、温度検知部11は底面1aに設置されている。温度検知部11は筺体内の雰囲気温度を検知可能に構成されている。温度検知部11は具体的にはたとえばサーミスタである。
制御部12は、加熱源9、温度検知部11の各々に電気的に接続されている。制御部12は温度検知部11が所定以下の温度を検知したときに温度検知部11からの信号に基づいて加熱源9を作動させるように構成されている。
図3および図4を参照して、本実施の形態の熱源機の排出部材8の周辺の構成を詳しく説明する。なお、図3では、説明の便宜のため、筺体の開口孔OPが点線で示されており、排出部材8が実線で示されている。
排出部材8は、ドレン経路6から排出されたドレンを内部空間ISを通して内部空間IS外に排出するためのものである。排出部材8は内部空間ISを取り囲む内壁8aを有している。排出部材8は、互いに対向する方向に設けられた流入口8bと流出口8cとを有している。内部空間ISは流入口8bから流出口8cに至る内壁8aで取り囲まれた空間である。また排出部材8は、底面1aに排出部材8を取り付けるための1対の取付部8dを有している。取付部8dに対して底面1aと反対側から取付部8dをたとえばネジ止めすることで排出部材8が底面1aに取り付けられる。排出部材8が底面1aに取り付けられた状態で流入口8bは底面1aに当接されている。
底面1aは開口孔OPを有している。開口孔OPはたとえば流入口8bと同じ楕円形状を有している。なお、開口孔OPは流入口8bの内側に位置していることが好ましい。第2のドレン配管6dは筺体内から筺体外に突出している。流入口8bが底面1aに当接された状態で、開口孔OPを通って内部空間IS内に第2のドレン配管6dの先端部61が挿入されている。第2のドレン配管6dの先端部61は内壁8aとの間に隙間を有して配置されている。
流入口8bは底面1a側から見て楕円形状に形成されている。流入口8bの楕円形状の長辺方向の一方側に第2のドレン配管6dが配置されており、他方側に流出口8cが配置されている。このため、第2のドレン配管6dから排出されたドレンは内壁8aを伝って流出口8cに流れる。なお、流出口8cには図示しないドレンホースが接続されていてもよい。
伝熱体7は、第1の伝熱板7aと、第2の伝熱板7bとを含んでいる。第1の伝熱板7aおよび第2の伝熱板7bは互いに長方形状であり薄板形状を有している。第2の伝熱板7bは第1の伝熱板7aに交差するように第1の伝熱板7aに接続されている。本実施の形態では、第1の伝熱板7aと第2の伝熱板7bとは互いの表面がなす角度が90度となるように接続されている。また、第2の伝熱板7bは第1の伝熱板7aの一部に接続されている。
第1の伝熱板7aは、筺体1の底面1aに沿って延在するように底面1aに取り付けられている。第1の伝熱板7aは流入口8bの楕円形状の長辺方向に沿って延在している。第1の伝熱板7aは、たとえばスポット溶接によって底面1aに直接取り付けられている。第2の伝熱板7bは底面1aに対して90度の角度で立ち上がるように形成されている。加熱源9は底面1aから離れた状態で第2の伝熱板7bに接続されている。つまり、加熱源9は底面1aよりも上方に位置している。また加熱源9は第1の伝熱板7aの上面から間隔をあけて上方に位置している。加熱源9はたとえば金属テープによって第2の伝熱板7bに直接取り付けられている。
また、第1の伝熱板7aは一端部71と他端部72とを含んでいる。この一端部71が底面1aに取り付けられた部分70を有している。他端部72は流入口8b上に配置されており、第2のドレン配管6dの近傍に配置されている。
加熱源9は伝熱体7を介して排出部材8の内部空間IS内のドレンを加熱するように構成されている。加熱源9は、たとえば電熱線からなるヒータを用いることができる。加熱源9は配線によって制御部12に接続されている。
また、図5および図6を参照して、本実施の形態の変形例1に示すように、開口孔OPは第2のドレン配管6dの外径よりもわずかに大きな径を有するように形成されていてもよい。第2のドレン配管6dが開口孔OPに挿入された状態で第2のドレン配管6dの外周面と開口孔OPの内周面との間には隙間が設けられている。開口孔OPは真円形状を有していてもよい。
また、図7を参照して、本実施の形態の変形例2に示すように、第1の伝熱板7aは流入口8bの長辺方向の全長に渡って形成されていてもよい。これにより、流入口8bの長辺方向の全長に渡って排出部材8内のドレンを加熱することができる。第1の伝熱板7aが排出部材8の近傍に配置されていれば、第1の伝熱板7aから熱が伝わることによって、排出部材8内のドレンを加熱することができる。さらに、この変形例2のように、流入口8bの長辺方向の全長に渡って排出部材8内のドレンを加熱することで、流入口8bの長辺方向の全長に渡って排出部材8内のドレンの凍結を防止することができる。図7では、第1の伝熱板7aは第2のドレン配管6bよりも図7中奥側に配置されている。
また、図8を参照して、本実施の形態の変形例3に示すように、第1の伝熱板7aは、流入口8bの長辺方向の全長に渡って形成されていて、貫通孔Hを有していてもよい。貫通孔Hは開口孔OPと重ねられており、貫通孔Hおよび開口孔OPに第2のドレン配管6dが挿入されている。この変形例3では、流入口8bの長辺方向の全長に渡って排出部材8内のドレンを加熱することができる。また、第2のドレン配管6dの全周に渡って排出部材8内のドレンを加熱することができる。
また、図9を参照して、本実施の形態の変形例4に示すように、第1の伝熱板7aは他端部72が筺体1外に突出し、かつ排出部材8の内部空間IS内に位置していてもよい。これにより、排出部材8の内部空間IS内に位置する他端部72によって内部空間IS内のドレンを加熱することができる。これにより、第1の伝熱板7aから効果的に熱をドレンに伝えることができるため、ドレンの凍結を効果的に防止することができる。
また、図10を参照して、本実施の形態の変形例5に示すように、底面1aにスリット状開口Sが設けられており、第1の伝熱板7aの他端部72はスリット状開口Sに挿入されていてもよい。第1の伝熱板7aの他端部72はスリット状開口Sを通って内部空間IS内に位置している。これにより、第1の伝熱板7aから効果的に熱をドレンに伝えることができるため、ドレンの凍結を効果的に防止することができる。
図11を参照して、上記の本実施の形態では、第1の伝熱板7aの長方形状の1辺に接続された第2の伝熱板7bに加熱源9が接続されている。しかしながら、伝熱板および加熱源の構成はこれに限定されない。続いて、本実施の形態の変形例の伝熱板および加熱源の構成について説明する。
図12を参照して、本実施の形態の変形例6に示すように、第2の伝熱板7bに加えて、第1の伝熱板7aの長方形状の4辺のうち第2の伝熱板7bに隣合う1辺に第3の伝熱板7cが設けられていてもよい。この第3の伝熱板7cにも加熱源9が接続されている。これにより、第2の伝熱板7bおよび第3の伝熱板7cに接続された加熱源9によって、第1の伝熱板7aに伝わる熱量を大きくすることができる。
また、図13を参照して、本実施の形態の変形例7に示すように、第2の伝熱板7bおよび第3の伝熱板7cに加えて、第1の伝熱板7aの長方形状の4辺のうち第3の伝熱板7cに隣合う1辺にも第4の伝熱板7dが設けられていてもよい。この第4の伝熱板7dにも加熱源9が接続されている。これにより、第2の伝熱板7b、第3の伝熱板7cおよび第4の伝熱板7dに接続された加熱源9によって、第1の伝熱板7aに伝わる熱量を大きくすることができる。さらに第2の伝熱板7b、第3の伝熱板7cおよび第4の伝熱板7dによって第1の伝熱板7aを取り囲むことによって加熱源の熱を第1の伝熱板7aに効率よく伝えることができる。
また、図14を参照して、本実施の形態の変形例8に示すように、第2の伝熱板7b、第3の伝熱板7cおよび第4の伝熱板7dに加えて、第1の伝熱板7aに対向するように第5の伝熱板7eが設けられていてもよい。この第5の伝熱板7eは第2の伝熱板7b、第3の伝熱板7cおよび第4の伝熱板7dのそれぞれに接続されていてもよい。この第5の伝熱板7eにも加熱源9が接続されている。これにより、第2の伝熱板7b、第3の伝熱板7c、第4の伝熱板7dおよび第5の伝熱板7eに接続された加熱源9によって、第1の伝熱板7aに伝わる熱量を大きくすることができる。さらに第2の伝熱板7b、第3の伝熱板7c、第4の伝熱板7dおよび第5の伝熱板7eによって第1の伝熱板7aを覆うことによって加熱源の熱を第1の伝熱板7aに効率よく伝えることができる。
また。図11に示すように、上記の本実施の形態では、第1の伝熱板7aの長辺側に沿って第2の伝熱板7bが接続されている。しかしながら、第2の伝熱板7bの構成はこれに限定されない。図15を参照して、本実施の形態の変形例9に示すように、第1の伝熱板7aの短辺側に沿って第2の伝熱板7bが接続されていてもよい。また、この変形例9に示すように、第2の伝熱板7bには、第1の伝熱板7aと対向するように第5の伝熱板7eが設けられていてもよい。このようにして、熱源機の筺体内の器具のレイアウトを考慮して第2の伝熱板7bを設けることができる。
次に、再び図1および図2を参照して、本実施の形態における熱源機の基本動作について説明する。本実施の形態の熱源機の基本動作は、公知のそれと同様である。つまり、本実施の形態の熱源機の給湯運転においては、カラン等が操作されて、出湯要求があれば、バーナ2で生成された燃焼ガスで一次熱交換器4および二次熱交換器5が加熱される。これにより、一次熱交換器4および二次熱交換器5の各々の伝熱管を流通する水が加熱され、所望の温度の湯がカラン等から出湯される。
次に、再び図1〜図4を参照して、本実施の形態における熱源機のドレンの凍結防止動作について説明する。
まず、バーナ2によって供給された燃焼ガスは、一次熱交換器4に供給され、一次熱交換器4で熱交換される。続いて、一次熱交換器4で熱交換した後の燃焼ガスが二次熱交換器5に通されて、燃焼ガスの潜熱が回収される。これにより発生したドレンがドレン受け6aおよび第1のドレン配管6bを通って中和器6cに送られる。中和器6cで中和されたドレンは第2のドレン配管6dを通って、筺体1外に排出される。筺体1外に排出されたドレンは排出部材8の内部空間に受け入れられ、排出部材の内壁8aを伝って流出口8cから排出部材8外に排出される。
ここで気温がドレンが凍結する温度以下であれば、排出部材8内においてドレンが凍結するおそれがある。本実施の形態では、加熱源9の熱が伝熱体7を介して排出部材8内のドレンを加熱するため、ドレンの凍結を防止することができる。具体的には、筺体1の底面1aに取り付けられた第1の伝熱板7aに底面1aから立ち上がるように接続された第2の伝熱板7bに取り付けられた加熱源9の熱が、第2の伝熱板7bから第1の伝熱板7aを伝って第1の伝熱板7aから放熱する。この熱が筺体1の底面1a、排出部材8および周囲の空気を伝わって排出部材8内のドレンを加熱する。これにより、ドレンが凍結温度以上に加熱されてドレンの凍結が防止される。
また、本実施の形態では、温度検知部がドレンが凍結する恐れがある所定温度以下の温度を検知したときに加熱源9が作動する。この所定温度をたとえば2℃に設定することでドレンの凍結を確実に予防することができる。
次に、本実施の形態における熱源機の作用効果について説明する。
本実施の形態の熱源機によれば、筺体1内の底面1aに取り付けられた部分70を有する第1の伝熱板7aに接続された第2の伝熱板7bに接続された加熱源9によって第1の伝熱板7aおよび第2の伝熱板7bを介して排出部材8の内部空間IS内のドレンが加熱される。これにより、ドレンの排出部材8内での凍結を防止することができる。また、排出部材8は樹脂で形成されているため、排出部材8のコストを低減させることができる。これにより、熱源機のコストを低減させることができる。また、加熱源9は第2の伝熱板7bに接続されており、第2の伝熱板7bを介して排出部材8の内部空間IS内のドレンを加熱するため、加熱源9の熱による排出部材8の変形を防止することができる。また、加熱源9は筺体1内において第2の伝熱板7bに接続されているため、筺体1外で紫外線および風雨にさらされることがない。これにより、加熱源9の寿命を長くすることができるため、熱源機の寿命を長くすることができる。
本実施の形態の熱源機においては、第1の伝熱板7aは筺体1の底面1aに沿って延在するように底面1aに取り付けられており、第1の伝熱板7aに交差するように接続された第2の伝熱板7bに底面1aから離れた状態で加熱源9が接続されている。このため、加熱源9が底面1aから離れている。したがって、加熱源9が底面1aから離れているため、底面1aに貯まった水分によって加熱源9が作動しないことを防止することができる。
本実施の形態の熱源機においては、第2のドレン配管6dの先端部61は、排出部材8の内部空間IS内に挿入されており、かつ内壁8aとの間に隙間を有して配置されている。このため、第2のドレン配管6dに排出部材8が固定されている場合に比べて排出部材8の取り外しが容易である。
本実施の形態の熱源機において、伝熱体7の一端部71が筺体1内の底面1aに取り付けられた部分70を有しており、他端部72が筺体1外に突出し、かつ排出部材8の内部空間IS内に位置している。このため、排出部材8の内部空間IS内に位置する他端部72によって内部空間IS内のドレンを加熱することができる。これにより、効果的にドレンの排出部材8内での凍結を防止することができる。
本実施の形態の熱源機において、筺体1内の温度を測定するための温度検知部11が所定温度以下の温度を検知したときに、加熱源9は作動するように構成されている。これにより、所定温度をドレンが凍結するおそれのある温度に設定することで、ドレンが凍結するおそれのある場合にのみ加熱源9を作動させることができる。これにより、ドレンが凍結するおそれのない場合には加熱源9を作動させないようにして加熱源9を作動させるコストを低減することができる。
なお、上記の本実施の形態では、加熱源9は筺体1の第1の伝熱板7aの上面から間隔をあけて上方に位置しているが、加熱源9は第1の伝熱板7aの上面に設置されていてもよい。
また、上記の本実施の形態では、第2のドレン配管6dは中和器6cと別体で形成されているが、第2のドレン配管6dと中和器6cとは一体で形成されていてもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 筺体、1a 底面、1b 上面、1c 側面、1d 前面、2 バーナ、3 送風装置、4 一次熱交換器、5 二次熱交換器、6 ドレン経路、6a ドレン受け、6b 第1のドレン配管、6c 中和器、6d 第2のドレン配管、6e ドレン排出口、7 伝熱体、7a 第1の伝熱板、7b 第2の伝熱板、7c 第3の伝熱板、7d 第4の伝熱板、7e 第5の伝熱板、8 排出部材、8a 内壁、8b 流入口、8c 流出口、8d 取付部、9 加熱源、10 給湯経路、10a 給水配管、10b 給湯配管、10c 入水口、10d 出湯口、11 温度検知部、12 制御部、61 先端部、71 一端部、72 他端部、EP 排気口、HL 吸気口、IS 内部空間、OP 開口孔。

Claims (5)

  1. 燃焼ガスの潜熱を回収可能な熱源機であって、
    底面を有する筺体と、
    前記筺体内に配置されており、前記燃焼ガスを供給するためのバーナと、
    前記筺体内に配置されており、前記バーナによって供給された前記燃焼ガスの潜熱を回収するための熱交換器と、
    前記熱交換器で前記燃焼ガスの潜熱を回収することによって発生したドレンを前記筺体外に排出するためのドレン経路と、
    前記筺体内の前記底面に取り付けられた部分を有する伝熱体と、
    前記筺体外に配置されており、かつ樹脂で形成されており、内部空間を有し、前記ドレン経路から排出されたドレンを前記内部空間を通して前記内部空間外に排出するための排出部材と、
    前記筺体内において前記伝熱体に接続されており、前記伝熱体を介して前記排出部材の前記内部空間内のドレンを加熱するための加熱源とを備えた、熱源機。
  2. 伝熱体は、第1の伝熱板と、前記第1の伝熱板に交差するように前記第1の伝熱板に接続された第2の伝熱板とを含み、
    前記第1の伝熱板は、前記筺体の前記底面に沿って延在するように前記底面に取り付けられており、
    前記底面から離れた状態で前記第2の伝熱板に前記加熱源が接続されている、請求項1に記載の熱源機。
  3. 前記ドレン経路は、先端部を有するドレン配管を含み、
    前記排出部材は、前記内部空間を取り囲む内壁を含み、
    前記ドレン配管は前記筺体内から前記筺体外に突出しており、
    前記ドレン配管の前記先端部は前記内部空間内に挿入されており、かつ前記内壁との間に隙間を有して配置されている、請求項1または2に記載の熱源機。
  4. 前記第1の伝熱板は一端部と他端部とを含み、
    前記一端部が前記筺体内の前記底面に取り付けられた部分を有しており、
    前記他端部が前記筺体外に突出し、かつ前記排出部材の前記内部空間内に位置している、請求項2項に記載の熱源機。
  5. 前記筺体内の温度を測定するための温度検知部をさらに備え、
    前記温度検知部が所定温度以下の温度を検知したときに、前記加熱源は作動するように構成されている、請求項1〜4のいずれか1項に記載の熱源機。
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