JP2015129601A - 熱源機 - Google Patents

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康資 森田
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Abstract

【課題】ドレン経路の凍結を防止でき、かつ消費電力を低減できる熱源機を提供する。
【解決手段】熱源機は、燃焼ガスの潜熱を回収可能なものであって、バーナ2と、二次熱交換器5と、ドレン経路6と、温度検知部7と、ドレン経路加熱部8と、制御部9とを備えている。温度検知部7が所定温度以下の温度を検知したときであって、バーナ2が燃焼ガスを供給しているときに、制御部9がドレン経路6内にドレンが有ると判定した場合のみ、ドレン経路加熱部8がドレン経路6を加熱するように構成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、熱源機に関し、特に、燃焼ガスの潜熱を回収可能な熱源機に関するものである。
熱源機の一例として、熱効率を高めるために、燃焼排気ガスの顕熱および潜熱(燃焼排気ガス中の水蒸気が保有している潜熱)を回収する熱交換器を備えたものが実用化されている。この潜熱回収可能な熱交換器を用いた場合、燃焼排気ガス中の水蒸気は潜熱を奪われることにより凝縮して結露するため、熱交換器に多量のドレン(結露水)が発生する。
この潜熱回収式熱源機では、気温等がドレン凍結のおそれのある所定温度以下になるとバーナの燃焼時であってもドレン経路内でドレンが凍結し、凍結したドレンがドレン経路を閉塞することがある。このため、潜熱回収式熱源機では、気温等が所定温度以下になると常にドレン経路加熱用のヒータを作動させてドレンの凍結防止を図っているものがある。
たとえば、特開平9−26291号公報(特許文献1)には、気温等の温度が設定温度以下となった時に、ドレン容器に添設されたヒータを作動させる保温装置(熱源機)が開示されている。この保温装置では、凍結防止ルーチンは温水暖房システムの運転スイッチがオフのとき、オンのとき、またはオン・オフに関係なく実行されることが開示されている。
特開平9−26291号公報
ドレンはバーナの燃焼時に生じるため、バーナの燃焼時以外にはドレン経路が加熱されなくてもドレン凍結による問題は生じない。しかしながら、上記の保温装置では、凍結防止ルーチンは、運転スイッチがオフのとき、オンのとき、またはオン・オフに関係なく実行される。つまり、気温等が所定温度以下になると常にドレンを加熱するヒータが作動される。このため、バーナの燃焼時以外にもドレンを加熱するヒータが作動されるため、ドレンを加熱するヒータの消費電力が増大することで熱源機の消費電力が増大するという問題がある。
本発明は、上記の課題を鑑みてなされたものであり、その目的は、ドレンの凍結を防止でき、かつ消費電力を低減できる熱源機を提供することである。
本発明の熱源機は、燃焼ガスの潜熱を回収可能なものであって、バーナと、熱交換器と、ドレン経路と、温度検知部と、ドレン経路加熱部と、制御部とを備えている。バーナは燃焼ガスを供給するためのものである。熱交換器はバーナによって供給された燃焼ガスの潜熱を回収するためのものである。ドレン経路は熱交換器で燃焼ガスの潜熱を回収することによって発生したドレンを熱源機外に排出するためのものである。温度検知部は熱源機内の温度を測定するためのものである。ドレン経路加熱部はドレン経路を加熱するためのものである。制御部はドレン経路内のドレンの有無を判定するものである。温度検知部が所定温度以下の温度を検知したときであって、バーナが燃焼ガスを供給しているときに、制御部がドレン経路内にドレンが有ると判定した場合のみ、ドレン経路加熱部がドレン経路を加熱するように構成されている。
本発明の熱源機によれば、温度検知部が所定温度以下の温度を検知したときであって、バーナが燃焼ガスを供給しているときに、制御部がドレン経路内にドレンが有ると判定した場合のみ、ドレン経路加熱部がドレン経路を加熱するように構成されている。このため、ドレンが凍結するおそれのある所定温度以下の温度において、バーナの燃料時にドレンが生じている場合にのみ、ドレン経路加熱部がドレン経路を加熱することができる。これにより、ドレンの凍結を防止することができるとともに、ドレンが生じていない場合にはドレン経路加熱部でドレン経路を加熱しないようにしてドレン経路加熱部の消費電力を低減することで熱源機の消費電力を低減することができる。
上記の熱源機において、制御部は、バーナの燃焼状態の有無によってドレン経路内のドレンの有無を判定するように構成されている。バーナの燃焼時にドレンが生じるため、バーナの燃焼状態の有無によってドレン経路内のドレンの有無を判定することができる。したがって、ドレンの有無を判定するためのセンサ等を作動させる必要がないため、当該センサ等を作動させる場合に比べて熱源機の消費電力を低減することができる。
上記の熱源機において、ドレン経路は、ドレンを中和するための中和器を含んでいる。ドレン経路加熱部は、熱交換器に対して中和器よりもドレン経路の下流側に配置されている。ドレンは、熱交換器およびバーナなどから離れたドレン経路の下流側で凍結しやすく、ドレン排出口付近で特に凍結しやすい。このため、ドレン経路加熱部が熱交換器に対して中和器よりもドレン経路の下流側に配置されていることで、ドレン経路の凍結を効果的に防止できる。
上記の熱源機は、熱交換器で燃焼ガスと熱交換された湯水を熱源機外に供給するための給湯経路と、給湯経路を加熱するためのヒータとをさらに備えている。温度検知部が所定温度以下の温度を検知したときに、ヒータが給湯経路を加熱するように構成されている。熱源機の給湯経路には常時水が存在しているため、この水が凍結するおそれのある所定温度以下において常に給湯経路を加熱することが好ましい。この熱源機では、温度検知部が所定温度以下の温度を検知したときに、ヒータが給湯経路を加熱することで給湯経路内の水の凍結を防止することができる。したがって、ドレン経路とともに給湯経路の凍結を防止することができる。
以上説明したように、本発明によれば、ドレン経路の凍結を防止でき、かつ消費電力を低減できる。
本発明の一実施の形態における熱源機の構成を示す概略図である。 図1に示す制御部の構成を説明するための機能ブロック図である。 本発明の一実施の形態における熱源機のドレン経路の凍結防止動作を示すフロー図である。 本発明の一実施の形態における変形例1の熱源機の凍結防止動作を示すフロー図である。 本発明の一実施の形態における熱源機の給湯経路の凍結防止動作を示すフロー図である。 本発明の一実施の形態における変形例2の熱源機の構成を示す概略図である。 図6に示す制御部の構成を説明するための機能ブロック図である。 本発明の一実施の形態における変形例3の熱源機の構成を示す概略図である。 図8に示す制御部の構成を説明するための機能ブロック図である。 本発明の一実施の形態における変形例4の熱源機の構成を示す概略図である。 図10に示す制御部の構成を説明するための機能ブロック図である。
以下、本発明の実施の形態について図に基づいて説明する。
まず、本発明の一実施の形態における熱源機の構成について説明する。
図1を参照して、本実施の形態の熱源機は、燃焼ガスの潜熱を回収可能な熱源機である。本実施の形態における熱源機は、筺体1と、バーナ2と、送風装置3と、一次熱交換器4と、二次熱交換器5と、ドレン経路6と、温度検知部7と、ドレン経路加熱部8と、制御部9と、給湯経路10と、ヒータ11とを主に有している。
筺体1は、底面(下面)1a、上面1bおよび側面1cと、図示しない前面および背面を有しており、かつこれらの面によって取り囲まれた内部空間を有している。この内部空間に、バーナ2、送風装置3、一次熱交換器4、二次熱交換器(熱交換器)5、ドレン経路6、温度検知部7、ドレン経路加熱部8、制御部9、給湯経路10およびヒータ11が収納されている。
バーナ2は、燃焼ガスを供給するためのものである。この燃焼ガスは、一次熱交換器4および二次熱交換器5との間で熱交換を行なうためのものである。バーナ2は、フレームロッド2aを有している。このフレームロッド2aは、火炎を検知することによりバーナ2の燃焼の有無を検知可能に構成されている。バーナ2は熱源機の高さ方向の中央部に配置されている。
送風装置3は、バーナ2に燃焼用の空気を供給するためのものである。送風装置3は、バーナ2よりも底面1a側(下方)に配置されている。また、送風装置3は、一次熱交換器4および二次熱交換器5よりも底面1a側に配置されている。送風装置3は具体的にはたとえばファンである。
一次熱交換器4は、バーナ2によって供給された燃焼ガスの顕熱を回収するためのものである。二次熱交換器5は、バーナ2によって供給された燃焼ガスの潜熱を回収するためのものである。一次熱交換器4と二次熱交換器5とは互いに接続されている。一次熱交換器4は二次熱交換器5の下方に配置されている。また、一次熱交換器4および二次熱交換器5は、バーナ2よりも上面1b側(上方)に配置されている。一次熱交換器4および二次熱交換器5はそれぞれ被加熱流体を流通可能な伝熱管と、この伝熱管を収容可能なケースとを有している。
一次熱交換器4で熱交換した後の燃焼ガスが二次熱交換器5へ通されることで二次熱交換器4内の被加熱流体が予熱される。この過程で燃焼ガスの温度が60℃程度まで下がることで、燃焼ガス中に含まれる水分が凝縮して潜熱が回収される。そして、燃焼ガスの潜熱が回収されることによってドレンが発生する。
ドレン経路6は、二次熱交換器5で燃焼ガスの潜熱を回収することによって発生したドレンを熱源機外に排出するためのものである。ドレン経路6は、ドレン受け6aと、第1のドレン配管6bと、中和器6cと、第2のドレン配管6dと、ドレン排出口6eとを有している。ドレン経路6は、ドレン受け6aで受けられたドレンが第1のドレン配管6bを通って中和器6cに送られ、中和器6cで中和された後に、第2のドレン配管6dを通ってドレン排出口6eから熱源機外に排出されるように構成されている。
ドレン受け6aは二次熱交換器5の下方に配置されており、二次熱交換器5で生じたドレンを受けるように構成されている。このドレン受け6aで受けられたドレンは排気ガス中の窒素酸化物などが溶け込んでいるため酸性となる。第1のドレン配管6bはドレン受け6aと中和器6cとを接続している。したがって、酸性のドレンは、ドレン受け6aから第1のドレン配管6bを通って中和器6cに供給される。中和器6cは酸性のドレンを中和するためのものであり、内部に中和剤が収容されている。第2のドレン配管6dは中和器6cとドレン排出口6eとを接続している。したがって、中和器6cの内部で中和剤によって中和されたドレンは、中和器6cから第2のドレン配管6dを通ってドレン排出口6eから熱源機外に排出される。なお、ドレン排出口6eは筺体1の底面1aに配置されている。
温度検知部7は、筺体1内の温度を測定するためのものである。本実施の形態では、温度検知部7は底面1aに設置されている。温度検知部7は筺体内の雰囲気温度を検知可能に構成されている。温度検知部7は具体的にはたとえばサーミスタである。
ドレン経路加熱部8は、ドレン経路6を加熱するためのものである。ドレン経路加熱部8は、ドレン経路6に直接接続されてドレン経路6を直接加熱するように構成されていてもよい。またドレン経路加熱部8は、ドレン経路6から離れて配置されて、熱が空気を伝わることでドレン経路6を加熱するように構成されていてもよい。ドレン経路加熱部8はたとえば電熱線からなるヒータを用いることができる。本実施の形態では、ドレン経路加熱部8は、二次熱交換器5に対して中和器6cよりもドレン経路6の下流側に配置されている。具体的には、ドレン経路加熱部8は、ドレン排出口6eの近傍の第2のドレン配管6dに接続されている。
制御部9はドレン経路6内のドレンの有無を判定するためのものである。制御部9は、バーナ2、温度検知部7、ドレン経路加熱部8および後述するヒータ11の各々に電気的に接続されている。制御部9は、温度検知部7からの温度およびバーナ2からの燃焼状態に基づいてドレン経路加熱部8を作動させるように構成されている。したがって、温度検知部7が所定温度以下の温度を検知したときであって、バーナ2が燃焼ガスを供給しているときに、制御部9がドレン経路6内にドレンが有ると判定した場合のみ、ドレン経路加熱部8がドレン経路を加熱するように構成されている。また、制御部9は、バーナ2の燃焼状態の有無によってドレン経路6内のドレンの有無を判定するように構成されている。
給湯経路10は、一次熱交換器4および二次熱交換器5で燃焼ガスと熱交換された湯水を熱源機外に供給するためのものである。給湯経路10は、給水配管10aと、給湯配管10bと、入水口10cと、出湯口10dとを有している。給湯経路10は、一次熱交換器4と入水口10cとを接続している。給水配管10aは、入水口10cから二次熱交換器5に被加熱流体である水を給水可能に構成されている。給湯配管10bは、一次熱交換器4と出湯口10dとを接続している。給湯配管10bは、一次熱交換器4から出湯口10dに一次熱交換器4および二次熱交換器5で温められた温水を給湯可能に構成されている。これにより、入水口10cから給水された水は、二次熱交換器5および一次熱交換器4を通過する際に燃焼ガスによって加熱されて出湯口10dから給湯される。
ヒータ11は、給湯経路10を加熱するためのものである。ヒータ11は、給湯経路10に直接接続されて給湯経路10を直接加熱するように構成されていてもよい。またヒータ11は、給湯経路10から離れて配置されて、熱が空気を伝わることで給湯経路10を加熱するように構成されていてもよい。ヒータ11はたとえば電熱線を用いることができる。本実施の形態では、ヒータ11は、出湯口10dの近傍の給湯配管10bに接続されている。
図2を参照して、制御部9は、制御手段9aと、燃焼判定手段9bと、温度判定手段9cと、タイマ9dとを主に有している。制御手段9aは、燃焼判定手段9bと、温度判定手段9cとからの判定結果およびタイマ9dからの信号に基づいて、バーナ2、温度検知部7、ドレン経路加熱部8、ヒータ11の動作を制御可能に構成されている。
燃焼判定手段9bは、バーナ2の燃焼状態または非燃焼状態を判定するためのものである。温度判定手段9cは、温度検知部7の温度を受けて、筺体1内の雰囲気温度の温度を判定するためのものである。タイマ9dは時間を測定し時間に基づく信号を制御手段9aに送るためのものである。
次に、再び図1を参照して、本実施の形態における熱源機の基本動作について説明する。本実施の形態の熱源機の基本動作は、公知のそれと同様である。つまり、本実施の形態の熱源機の給湯運転においては、カラン等が操作されて、出湯要求があれば、バーナ2で生成された燃焼ガスで一次熱交換器4および二次熱交換器5が加熱される。これにより、一次熱交換器4および二次熱交換器5の各々の伝熱管を流通する水が加熱され、所望の温度の湯がカラン等から出湯される。
次に、図1〜図3を参照して、本実施の形態における熱源機でのドレンの凍結防止動作について説明する。
温度検知部7によって検知された筺体1内の雰囲気温度が所定温度以下か否かが温度判定手段9cにより判別される(ステップS10)。この所定温度は、ドレン凍結のおそれのある温度を考慮して、たとえば2℃に設定することができる。温度検知部7によって検知された筺体1内の雰囲気温度が所定温度よりも高い場合には、再び筺体1内の雰囲気温度が所定温度以下か否かが温度判定手段9cにより判別される。
一方、筺体1内の雰囲気温度が所定温度以下の場合には、ドレンが有るか否かが制御部9によって判別される(ステップS20)。このドレンの有無は、たとえば、バーナ2の燃焼状態の有無が燃焼判定手段9bにより判定されることで判別される。バーナ2が燃焼状態が否かは、たとえばバーナ2のフレームロッド2aを流れる電流によって判別することができる。そして、バーナ2が燃焼状態であれば、バーナ2の燃焼によってドレンが発生するため、ドレンが有ると制御手段9aにより判別される。ここでドレンが無いと制御手段9aにより判別された場合には、再び筺体1内の雰囲気温度が所定温度以下か否かが温度判定手段9cにより判別される。
一方、ドレンが有ると制御手段9aにより判別されるとドレン経路加熱部8がON状態とされる(ステップS30)。つまり、制御手段9aによりドレン経路加熱部8が作動状態とされる。これにより、ドレン経路6がドレン経路加熱部8により加熱される。
また、本実施の形態における熱源機のドレン経路6の凍結防止動作においては、ドレンの有無はバーナ2の燃焼状態に加えてバーナ2の燃焼終了から所定時間が経過したか否かで判別されてもよい。図1および図4を参照して、この本実施の形態の変形例1の熱源機では、温度検知部7によって検知された筺体1内の雰囲気温度が所定温度以下の場合には、バーナ2が燃焼中か否かが燃焼判定手段9bにより判定される(ステップS40)。バーナ2が燃焼中で有る場合には、ドレンが有るとして、ドレン経路加熱部8がON状態とされる(ステップS30)。
一方、バーナ2が燃焼中で無い場合には、バーナ2の燃焼終了後、所定時間内か否かがタイマ9dによって判別される(ステップS50)。この所定時間はたとえば30分間にすることができる。所定時間内でない場合には再び雰囲気温度が所定温度以下か否かが温度判定手段9cにより判別される。一方、所定時間内で有る場合には、バーナ2の燃焼が終了してもバーナ2の余熱によってドレンが発生しているとして、ドレン経路加熱部8がON状態とされる(ステップS30)。バーナ2の燃焼終了後、暫くの間はバーナ2の余熱によってドレンが発生するため、ドレンが発生する時間を所定時間に設定することでさらにドレンの凍結を防止できる。また、バーナ2の燃焼終了後、ドレンが多く発生する時間を所定時間に設定することでドレンの凍結を効果的に防止できる。
また、バーナ2の燃焼時の燃焼ガスの燃焼量、バーナ2の燃焼時間に基づいて、ドレン経路加熱部8の加熱時間を可変にすることもできる。さらに、温度検知部7の検知温度に基づいてドレン経路加熱部8の加熱時間を可変にすることもできる。
なお、変形例1のこれ以外の構成については本実施の形態と同様であるため同一の構成には同一の符号を付し説明を繰り返さない。このことは以下の変形例2〜4についても同様である。
続いて、図1および図5を参照して、本実施の形態における熱源機での湯水の凍結防止動作について説明する。温度検知部7によって検知された筺体1内の雰囲気温度が所定温度以下か否かが温度判定手段9cにより判別される(ステップS60)。この所定温度は、湯水が凍結するおそれのある温度を考慮して、たとえば2℃に設定することができる。温度検知部7によって検知された筺体1内の雰囲気温度が所定温度よりも高い場合には、再び筺体1内の雰囲気温度が所定温度以下か否かが温度判定手段9cにより判別される。
一方、筺体1内の雰囲気温度が所定温度以下の場合には、ヒータ11がON状態とされる(ステップS70)。つまり、制御手段9aによりヒータ11が作動状態とされる。これにより、給湯経路10がヒータ11により加熱される。このように、給湯経路10は、バーナ2の燃料状態にかかわらず、筺体1内の雰囲気温度が所定温度以下であるか否かによってヒータ11により加熱される。給湯経路10には常に湯水が存在するため、給湯経路10は、バーナ2の燃料状態にかかわらず、筺体1内の雰囲気温度が所定温度以下であるか否かによってヒータ11により加熱されることが好ましい。
また、本実施の形態における熱源機のドレン経路6の凍結防止動作においては、ドレンの有無は水量センサ12によって判別されてもよい。図6および図7を参照して、本実施の形態の変形例2の熱源機は、水量センサ12を有している。また、制御部9は水量判定手段9eを有している。水量センサ12はドレン経路6に接続されており、ドレンの水量を検知可能に構成されている。そして、水量センサ12によってドレンの水量が検知されたか否かが水量判定手段9eにより判別される。ここで水量判定手段9eがドレンの水量があると判定した場合には、ドレンが有るとして、ドレン経路加熱部8がON状態とされる。この場合には、水量センサ12によって、直接的にドレンの有無を判別することができる。
また、本実施の形態における熱源機のドレン経路6の凍結防止動作においては、ドレンの有無は水流センサ13によって判別されてもよい。図8および図9を参照して、本実施の形態の変形例3の熱源機は、水流センサ13を有している。また、制御部9は水流判定手段9fを有している。水流センサ13はドレン経路6に接続されており、ドレンの水流を検知可能に構成されている。そして、水流センサ13によってドレンの水流が検知されたか否かが水流判定手段9fにより判別される。ここで水流判定手段9fがドレンの水流があると判定した場合には、ドレンが有るとして、ドレン経路加熱部8がON状態とされる。この場合には、水流センサ13によって、直接的にドレンの有無を判別することができる。
また、本実施の形態における熱源機のドレン経路6の凍結防止動作においては、ドレンの有無は中和器6cの水位を検知するための電極によって判別されてもよい。図10および図11を参照して、本実施の形態の変形例4の熱源機は、水位検知部14を有している。また、制御部9は水位検知手段9gを有している。水位検知部14は中和器6c内におけるドレンの水位を検知するためのものである。水位検知部14は中和器6c内におけるドレンの水位が少なくとも高位および低位のいずれかにあることを検知可能に構成されている。水位検知部14は中和器6c内の低水位を検知するための電極Lと、高水位を検知するための電極Hとを有している。
電極Lが水位を検知したことが水位検知手段9gにより判別された後、暫くの間はドレン経路6にドレンが残存している。このため、ドレン経路6にドレンが残存する時間を所定時間に設定し、この所定時間内はドレンが有るとして、ドレン経路加熱部8がON状態とされる。ここで所定時間はたとえば30分以内に設定することができる。この場合も電極Lによってドレンの有無を判別することができる。
次に、本実施の形態における熱源機の作用効果について説明する。
本実施の形態の熱源機によれば、温度検知部7が所定温度以下の温度を検知したときであって、バーナ2が燃焼ガスを供給しているときに、制御部9がドレン経路6内にドレンが有ると判定した場合のみ、ドレン経路加熱部8がドレン経路6を加熱するように構成されている。このため、ドレンが凍結するおそれのある所定温度以下の温度において、バーナ2の燃料時にドレンが生じている場合にのみ、ドレン経路加熱部8がドレン経路6を加熱することができる。これにより、ドレンの凍結を防止することができるとともに、ドレンが生じていない場合にはドレン経路加熱部8でドレン経路6を加熱しないようにしてドレン経路加熱部8の消費電力を低減することで熱源機の消費電力を低減することができる。
本実施の形態の熱源機において、制御部9はバーナ2の燃焼状態の有無によってドレン経路6内のドレンの有無を判定するように構成されている。バーナ2の燃焼時にドレンが生じるため、バーナ2の燃焼状態の有無によってドレン経路6内のドレンの有無を判定することができる。したがって、ドレンの有無を判定するためのセンサ等を作動させる必要がないため、当該センサ等を作動させる場合に比べて熱源機の消費電力を低減することができる。
本実施の形態の熱源機において、ドレン経路加熱部8は、二次熱交換器5に対して中和器6cよりもドレン経路6の下流側に配置されている。ドレンは、一次熱交換器4、二次熱交換器5およびバーナ2などから離れたドレン経路6の下流側で凍結しやすく、ドレン排出口6e付近で特に凍結しやすい。このため、ドレン経路加熱部8が二次熱交換器5に対して中和器6cよりもドレン経路6の下流側に配置されていることで、ドレン経路6の凍結を効果的に防止できる。
本実施の形態の熱源機は、温度検知部7が所定温度以下の温度を検知したときに、ヒータ11が給湯経路10を加熱するように構成されている。熱源機の給湯経路10には常時水が存在しているため、この水が凍結するおそれのある所定温度以下において常に給湯経路を加熱することが好ましい。この熱源機では、温度検知部7が所定温度以下の温度を検知したときに、ヒータ11が給湯経路10を加熱することで給湯経路10内の水の凍結を防止することができる。本実施の形態の熱源機では、ドレン経路6とともに給湯経路10の凍結を防止することができるとともに、上記のとおりドレン経路加熱部8の消費電力を低減することで熱源機の消費電力を低減することができるため、ヒータ11が給湯経路10を加熱しても熱源機全体の消費電力を低減することもできる。
なお、上記では温度検知部7は筺体1内の雰囲気温度を検知するように構成されているが、筺体1外の雰囲気温度を検知するように構成されていてもよい。この場合、温度検知部7は筺体1の外面に設置されてもよい。これによっても、ドレン経路6内のドレンが凍結するおそれの所定温度を検知することができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 筺体、1a 底面、1b 上面、1c 側面、2 バーナ、2a フレームロッド、3 送風装置、4 一次熱交換器、5 二次熱交換器、6 ドレン経路、6a ドレン受け、6b 第1のドレン配管、6c 中和器、6d 第2のドレン配管、6e ドレン排出口、7 温度検知部、8 ドレン経路加熱部、9 制御部、9a 制御手段、9b 燃焼判定手段、9c 温度判定手段、9d タイマ、9e 水量判定手段、9f 水流判定手段、9g 水位検知手段、10 給湯経路、10a 給水配管、10b 給湯配管、10c 入水口、10d 出湯口、11 ヒータ、12 水量センサ、13 水流センサ、14 水位検知部。

Claims (4)

  1. 燃焼ガスの潜熱を回収可能な熱源機であって、
    前記燃焼ガスを供給するためのバーナと、
    前記バーナによって供給された前記燃焼ガスの潜熱を回収するための熱交換器と、
    前記熱交換器で前記燃焼ガスの潜熱を回収することによって発生したドレンを前記熱源機外に排出するためのドレン経路と、
    前記熱源機内の温度を測定するための温度検知部と、
    前記ドレン経路を加熱するためのドレン経路加熱部と、
    前記ドレン経路内のドレンの有無を判定するための制御部とを備え、
    前記温度検知部が所定温度以下の温度を検知したときであって、前記バーナが燃焼ガスを供給しているときに、前記制御部が前記ドレン経路内にドレンが有ると判定した場合のみ、前記ドレン経路加熱部が前記ドレン経路を加熱するように構成されている、熱源機。
  2. 前記制御部は、前記バーナの燃焼状態の有無によって前記ドレン経路内のドレンの有無を判定するように構成されている、請求項1に記載の熱源機。
  3. 前記ドレン経路は、前記ドレンを中和するための中和器を含み、
    前記ドレン経路加熱部は、前記熱交換器に対して前記中和器よりも前記ドレン経路の下流側に配置されている、請求項1または2に記載の熱源機。
  4. 前記熱交換器で前記燃焼ガスと熱交換された湯水を前記熱源機外に供給するための前記給湯経路と、
    前記給湯経路を加熱するためのヒータとをさらに備え、
    前記温度検知部が所定温度以下の温度を検知したときに、前記ヒータが前記給湯経路を加熱するように構成されている、請求項1〜3のいずれか1項に記載の熱源機。
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