JP2015133293A - 表示装置 - Google Patents

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Masaya Adachi
昌哉 足立
佐藤 敏浩
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Abstract

【課題】本発明は、発光層から放出された光を効率よく外部に取り出し、隣接画素への光漏れを抑制することを目的とする。【解決手段】本発明の表示装置は、基板上に発光素子を含む複数の画素が配置された表示部を有し、発光素子に備えられた発光層と、画素を画定し、基板から離れるに従い、幅が狭くなる断面形状を有する隔壁と、発光層と隔壁の斜面部の少なくとも一部との上方に配置され、隔壁によって複数の画素毎に分離された導波層と、導波層の上方に配置された封止部材と、を有し、導波層の封止部材と対向する面には、凹凸構造を有する中央部と、中央部に比べて平坦な周縁部と、が配置されている。【選択図】図4

Description

本発明は、発光層から放出された光を効率よく外部に取り出し、隣接画素への光漏れを抑制する表示装置に関する。
近年、モバイル用途の発光表示装置において、高精細化や低消費電力化に対する要求が強くなってきている。モバイル用途のディスプレイとしては、液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Display Device:LCD)や、有機ELディスプレイ等の自発光素子(OLED:Organic Light−Emitting Diode)を利用したディスプレイや、電子ペーパー等が採用されている。
その中でも、特に有機ELディスプレイはバックライトが不要であり、さらに発光素子の駆動電圧が低いため、低消費電力かつ薄型発光表示装置として非常に注目を集めている。
有機ELディスプレイでは、発光素子に電流を流すことで光が放出される。発光素子から放出された光は、他の層を介して観察者側に進行するが、一部の光は異なる層が接する界面で反射されて層中を導波してしまい、観察者に届かず、有効に利用することができない。
そこで、発光素子から放出された光を効率よく外部に取り出す、光取り出し技術が開発されている。例えば、特許文献1では、発光素子の光取出し側に発光素子を構成する有機化合物よりも屈折率が高い高屈折率透明層を配置し、さらに高屈折率透明層の光取出し側に微細な凹凸構造を設けた光取り出し構造が提案されている。特許文献1によると、発光素子の内部に閉じ込められて有効利用できなかった光の一部が、高屈折率層に伝播し、さらに光取り出し構造により外部に取り出せるようになるため、より明るい表示装置を実現できる。また、特許文献1では、光が高屈折率層に伝播し、発光画素以外の領域に広がることで発生する「にじみ」を抑制するため、高屈折率層上であって画素間に相当する位置に可視光吸収部材を設けて発光画素以外の領域に伝播する光を吸収する技術が開示されている。
特開2012−226931号公報
しかしながら、特許文献1の構造を白色発光素子+カラーフィルタ方式に適用すると、発光層および上部の透明電極などにおける光の伝播によって、隣接する画素に光が漏れて、混色や表示のにじみといった問題が発生する。特に、高精細な表示装置において、発光素子の開口率を確保しようとすると画素間の距離が短くなるため、混色やにじみの問題はより顕著になる。
そこで、本発明の一形態は、発光層から放出された光を効率よく外部に取り出し、隣接画素への光漏れを抑制することを目的とする。
本発明の一実施形態による表示装置は、基板上に発光素子を含む複数の画素が配置された表示部を有し、発光素子に備えられた発光層と、画素を画定し、基板から離れるに従い、幅が狭くなる断面形状を有する隔壁と、発光層と隔壁の斜面部の少なくとも一部との上方に配置され、隔壁によって複数の画素毎に分離された導波層と、導波層の上方に配置された封止部材と、を有し、導波層の封止部材と対向する面には、凹凸構造を有する中央部と、中央部に比べて平坦な周縁部と、が配置されている。
また、別の好ましい態様において、発光素子は、上部電極と下部電極とを備え、発光層は、上部電極と下部電極との間に配置されてもよい。
また、別の好ましい態様において、導波層の屈折率は、上部電極の屈折率よりも高くてもよい。
また、別の好ましい態様において、導波層の屈折率は、発光層の屈折率よりも高くてもよい。
また、別の好ましい態様において、導波層と封止部材との間には、所定の間隙が配置されてもよい。
また、別の好ましい態様において、所定の間隙の屈折率は、導波層の屈折率よりも低くてもよい。
また、別の好ましい態様において、所定の間隙には、窒素または不活性ガスが導入されてもよい。
また、別の好ましい態様において、所定の間隙と封止部材との間にカラーフィルタを有してもよい。
また、別の好ましい態様において、隔壁の斜面部には第1反射層が配置されてもよい。
また、別の好ましい態様において、隔壁の斜面部には、発光層の一部と上部電極の一部と第1反射層とが位置しており、第1反射層は、上部電極の一部の、発光層とは反対側に配置されてもよい。
また、別の好ましい態様において、第1反射層は導電性を有し、上部電極に電気的に接続されてもよい。
また、別の好ましい態様において、上部電極は、隔壁を跨いで複数の画素に亘って配置され、第1反射層と上部電極には共通電圧が印加されてもよい。
また、別の好ましい態様において、隔壁の斜面部には、第1反射層が配置され下部電極は反射電極であり、隔壁の斜面部には、下部電極の一部が位置しており、第1反射層は、下部電極の一部から成ってもよい。
また、別の好ましい態様において、隔壁は遮光性を有してもよい。
また、別の好ましい態様において、隔壁は斜面部と交差する上面部を有し、上面部の上方には、遮光性のスペーサが配置されてもよい。
また、別の好ましい態様において、スペーサの側面部に第2反射層を有してもよい。
また、別の好ましい態様において、隔壁は斜面部と交差する上面部を有し、隔壁の斜面部及び上面部には、上部電極の一部が位置しており、上部電極は、隔壁を跨いで複数の画素に亘って配置され、上面部の上部電極の上方には、遮光性のスペーサが配置され、スペーサの側面部には、導電性を有する第2反射層が配置され、第2反射層は上部電極に電気的に接続されてもよい。
また、別の好ましい態様において、隔壁の斜面部及び上面部には、上部電極の一部の、発光層とは反対側に、第1反射層が配置され、スペーサは、上面部の第1反射層に接して配置されてもよい。
また、別の好ましい態様において、周縁部の高さが中央部の高さに比べて高くてもよい。
また、別の好ましい態様において、周縁部の高さが隔壁の高さと略同一であってもよい。
また、別の好ましい態様において、導波層の面は、中央部よりも周縁部の方が封止部材に近くてもよい。
また、別の好ましい態様において、凹凸構造は複数の錐形構造であってもよい。
また、別の好ましい態様において、隔壁の斜面部は曲面であってもよい。
本発明の実施形態1における表示装置の構成の一例を示す概略図。 本発明の実施形態1における表示部の主要部を構成するアクティブマトリクスの等価回路図。 本発明の実施形態1における表示装置の画素回路のレイアウトを示す図。 本発明の実施形態1における表示装置の画素の断面図。 本発明の実施形態1の変形例1における表示装置の画素の断面図。 本発明の実施形態1の変形例2における表示装置の画素の断面図。 本発明の実施形態1における表示装置の凹凸形状の領域を説明するための一部平面図。 本発明の実施形態1における表示装置の凹凸形状の製造方法を示す断面図。 本発明の実施形態1における表示装置の凹凸形状の製造方法を示す断面図。 本発明の実施形態1における表示装置の凹凸形状の製造方法を示す断面図。 本発明の実施形態1における表示装置の凹凸形状の斜視図。 本発明の実施形態1において、アライメントずれが発生した場合の表示装置の凹凸形状を示す断面図。 本発明の実施形態1において、アライメントずれが発生した場合の表示装置の画素のトランジスタアレイ基板のレイアウトを示す図。 本発明の実施形態2における表示装置の画素のカラーフィルタのレイアウトを示す図。 本発明の実施形態2における表示装置の画素の断面図。 本発明の実施形態2の変形例1における表示装置の画素の断面図。 本発明の実施形態2の変形例2における表示装置の画素の断面図。 本発明の実施形態2の変形例3における表示装置の画素の断面図。 本発明の実施形態2の変形例4における表示装置の画素の断面図。
以下、図面を参照して本発明に係る表示装置における画素の断面図について説明する。但し、本発明の表示装置は多くの異なる態様で実施することが可能であり、以下に示す実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。なお、本実施の形態で参照する図面において、同一部分または同様な機能を有する部分には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
[実施形態1]
図1乃至7を用いて、本発明の実施形態1に係るトップエミッション型の発光表示装置の構成を説明する。図1は本発明の実施形態1における表示装置100の構成の一例を示す概略図である。
図1に示すように、表示装置100は基板102上に表示部104、データドライバ110、ゲートドライバ112、電源線126、128によって構成される。図2は表示部104の主要部を構成するアクティブマトリクスの等価回路図である。表示部104には、図2に示すごとくm本のゲート線G1,G2,…,Gmとn本のデータ線D1,D2,…,Dnとの交差するところに、マトリクス状に複数の画素260が配置され、画像信号に基づいて画像を表示する。データドライバ110は、表示部にマトリクス状に配置された画素260に対して、画像信号に基づいて階調を決定し、各列の画素に対応して設けられたデータ信号線122にその階調に対応したデータ電圧D,D,・・・,Dを供給する。ゲートドライバ112は、データの書き込みを実行する行を選択し、各行の画素に対応して設けられたゲート信号線120の各々に所定の順番で順次ゲート制御信号G,G,・・・,Gを供給する。また、図示しないが、LSIチップおよびFPCなどの外部端子が、データドライバとゲートドライバとを制御するためにガラス基板上に実装されてもよい。
図2に示すように、画素260は、選択トランジスタ230、駆動トランジスタ210、容量素子240、発光素子270を有している。選択トランジスタ230は、ゲート信号線120にゲート制御信号Gが供給されたとき、この制御信号と同期してデータ信号線122から与えられるデータ電圧Dを駆動トランジスタ210のゲート電位として与え、容量素子240はそのゲート電位を保持する。電源線126、128には、例えば、発光素子270の陽極(後述する上部電極)が接続され、該陽極に共通電圧を供給する。電源線126、128に接続される駆動トランジスタ210は、当該ゲート電位に基づくドレイン電流を発光素子270に供給する。発光素子270はこのドレイン電流に基づく輝度で発光をする発光素子を備える。
図3は本発明の実施形態1における表示装置の画素回路のレイアウトを示す図である。選択トランジスタ230は、半導体層311と重なるゲート電極312を有し、ゲート電極312はゲート信号線120と接続されている。また、一方のソース・ドレイン電極313はデータ信号線122と接続され、他方のソース・ドレイン電極314は駆動トランジスタ210のゲート電極322と接続されている。駆動トランジスタ210は、ゲート電極322と重なる半導体層321を有し、一方のソース・ドレイン電極323は電源線124と接続され、他方のソース・ドレイン電極324は画素電極320と接続されている。ここで、画素電極320上には画素を画定する隔壁(バンク)が形成される。隔壁には画素電極320の一部を露出するように開口部310が形成される。画素電極320が露出した隔壁の開口部310は発光素子の発光領域に相当する。容量素子240は、ゲート電極322と同じ層で形成される容量電極331と、絶縁層を挟んで容量電極331と重なる電源線124とによって形成され、電源線124に沿って延びるように設けられている。
なお、図2で示す画素の回路図および図3で示すレイアウトは一例であり、本発明の表示装置は図2、3のような回路構成およびレイアウトに限定されない。例えば、駆動トランジスタ210の閾値電圧を補償する回路や、発光素子の発光を強制的に終了させるスイッチングトランジスタをさらに付加してもよい。また、画素の形状や発光領域の形状も、図3に示す形状とは異なり、後述する図7や図13に示す形状であってもよい。更に、コンタクトホールの位置も、画素のレイアウトに応じて適宜変更可能である。
図3のA−B線に対応した断面構造を図4に示す。図4に示す駆動トランジスタ210はトップゲート型トランジスタの構造を示す。基板401上に下地膜402が形成されており、その上に半導体層321、410が配置される。半導体層321、410を形成する材料に特に限定はないが、例えば多結晶シリコン膜や酸化物半導体膜を使用することができる。パターニングされた半導体層321、410を覆うようにゲート絶縁層412が配置され、その上にゲート電極322が配置される。半導体層321、410が多結晶シリコン膜であれば、ゲート電極322をマスクとしてセルフアラインで不純物を半導体層321に導入してソース・ドレイン領域を形成することができる。このとき、半導体層410はチャネル領域となる。また、図示しないが、マスク等を使用することで、半導体層410のチャネル領域近傍に低濃度の不純物領域(LDD領域)を形成してもよい。
半導体層321、410、ゲート絶縁層412、ゲート電極322を含むトランジスタ上に、ソース・ドレイン電極324を露出するコンタクトホールを有する層間絶縁層418が配置される。
層間絶縁層418上に下部電極432が配置される。下部電極432は層間絶縁層418に設けられたコンタクトホールを介してソース・ドレイン電極324に電気的に接続される。ここで、下部電極432は高い反射率を有する材料で形成されることが好ましい。
下部電極432上には、発光素子の発光領域に対応した開口部310を有する隔壁420が配置される。隔壁420は隣接する画素を画定し、トランジスタや配線によって形成される段差を埋めるように配置される。また、隔壁420は、断面形状において、基板から離れるに従って幅が狭くなる傾斜面を有する形状となっている。
隔壁420および開口部310で露出された下部電極432上に発光層を含む有機物膜434と上部電極436が配置される。上部電極436は透光性を有する材料を用いることが好ましい。有機物膜434は、発光層と共に、例えば電子注入層、電子輸送層、ホール注入層、ホール輸送層を含んでもよい。
上部電極436上であって、隔壁420に囲まれた領域には、透光性を有する材料からなる導波層450が設けられる。導波層450は、有機物膜434と隔壁420の斜面部の少なくとも一部との上方に設けられ、隔壁420によって複数の画素毎に分離されている。ここで、発光素子270からより多くの光を取出すためには、導波層450は空気(気体)よりも屈折率が高く、好ましくは有機物膜434や発光層と同等以上の屈折率、より好ましくは上部電極436よりも屈折率が高い材料であるとよい。また、導波層450はその高さを隔壁420の上面部よりも低くすることで、導波層450は隣接する画素と分離されるため、画素毎に光学的に分離された構造を実現することができる。
導波層450の基板401とは反対側の面(表面)、つまり、導波層450の後述する封止部材480と対向する面には多数の微小な凹凸形状460を設ける。凹凸形状460は、例えば、四角錐や円錐などの錐形構造、柱形構造、台形構造、レンズ状の構造、ランダムな凹凸構造とすることができる。実施形態1においては、凹凸形状として四角構造を使用した例について説明する。導波層450の表面に上記の凹凸形状を設けることで、従来、臨界角以上の広角で入射し、内部に閉じ込められていた光の一部を取り出すことができるようになる。つまり、導波層450の表面に凹凸形状を設けることで、光取り出しを向上させることができ、光取り出し構造とも呼ばれる。
凹凸形状460はナノインプリントなどの形状転写技術により導波層450の表面形状を変形させることで形成することができる。なお、凹凸形状460は光取出し効率が高くできればどのような形状でもよく、特に四角錐やレンズ状に限定されるものではなく、他の形態を有していてもよい。凹凸形状460は、導波層450の表面側の中央部を含む一部の領域に形成する。換言すると、中央部以外の隔壁420に近い周縁部462では、導波層450の表面は凹凸形状460の凹凸形状を有さず、平坦な形状を有している。凹凸形状460の面積は、画素電極320が露出した隔壁の開口部310と同じであってもよく、周縁部462は隔壁420の傾斜面に対応して配置されていてもよい。
上記の構造は、導波層450表面に表面凹凸が相対的に大きい領域と、小さい領域と、がそれぞれ混在する。上記のように、導波層450の中央部に比べて周縁部462の表面凹凸が相対的に小さい。つまり、導波層450の封止部材480と対向する面には、凹凸構造を有する中央部と、中央部に比べて平坦な周縁部462とが設けられている。換言すると、光取り出し構造として機能する凹凸形状460の周囲が、凹凸形状よりも表面凹凸が小さい領域で囲われている。また、換言すると、導波層450の周縁部462を除いた中央部の表面凹凸が、周縁部462に比べて大きくなっている。
凹凸形状460の光取出し側、つまり、導波層450の上方には、封止部材480が配置される。封止部材480は発光素子への水分の侵入を防止するため、ガスバリア性が高く、透光性を有することが好ましい。具体的には、ガラス基板やガスバリア性を高める処理を施したプラスチック基板を用いることができる。また、図示しないが、導波層450と封止部材480との間にはカラーフィルタや必要に応じて遮光部材を形成してもよい。隔壁420は封止部材480と基板401との間のスペーサとして機能し、導波層450および凹凸形状460と封止部材480との間には間隙470が形成される。この間隙470は、導波層よりも屈折率が低い材料で満たされていることが好ましく、例えば、窒素などの不活性ガスが導入されている、または、真空状態としてもよい。また、気体に限定されることはなく、低屈折率の有機樹脂が導入されていてもよい。
導波層450を、例えば、屈折率1.7の紫外線硬化樹脂で構成し、その表面の一部の領域をナノインプリント技術により変形、固化させることで凹凸形状460を形成してもよい。
この場合、発光層から放出された光は、そのまま、または、下部電極432で反射された後に、上部電極436を透過して、その大部分が導波層450に入射する。導波層450に入射した光のうち、凹凸形状460に向かう光は、その多くが凹凸形状460を介して間隙470に取り出され、封止部材480を透過して画像光として観察者4側へ向かう。また、発光層から放出された光の内、導波層450の周縁部462に入射する光は、周縁部462を介して間隙470に取り出され、封止部材を透過して画像光として観察者4側へ向かう。
ここで、封止部材480と導波層450とが接触していると、発光層から放出された光は導波層450から封止部材480に入射し、封止部材480内を導波してしまう。したがって、光取り出し効率の低下や、封止部材480を介して隣接する画素に光が入射し、そこから外部に出射することによる「にじみ」や「混色」の問題を引き起こす。よって、導波層450と封止部材480との間の間隙470に低屈折率材料を導入することで、発光層から放出された光の取り出し効率を高めることができる。なお、間隙470の距離が光の波長よりも短い場合、フォトンのトンネリング現象が起き、導波層450から封止部材480に入射し、封止部材480内を光が導波してしまう。したがって、間隙470としては、発光する光の波長よりも長くすることが好ましい。具体的には750nm以上であることが好ましい。但し、間隙470が大きすぎると、間隙470と封止部材480との間にカラーフィルタを形成した場合、斜めから観察した際に視差による混色が生じる可能性がある。このため、間隙470の大きさは1μm以下とすることが望ましい。
ここで、周縁部462には凹凸形状460が形成されていないため、周縁部462を介して取り出される光は散乱されない。
また、導波層450の高さを隔壁420の上面部よりも低くすることで、導波層450は隣接する画素と分離されるため、発光層から放出された光が導波層を介して隣接する画素に導波することがないので、「にじみ」や「混色」といった画質の劣化がない高品位な表示を実現できる。
図5に、本発明の実施形態1の変形例1における表示装置500の画素の断面図を示す。図4と異なる点は、隔壁420の斜面部に反射層510が設けられている点である。図5では、隔壁420の斜面部には、有機物膜434の一部と上部電極436の一部と反射層510とが配置されている。反射層510は、隔壁420の斜面部に配置された上部電極436の一部の、有機物膜434とは反対側に配置されている。また、反射層510は導電性を有していてもよく、上部電極436に電気的に接続されていてもよい。
隔壁420の斜面部に反射層510が設けられていることで、発光層から放出された光のうち、導波層450内を基板面に平行な方向へ導波して隔壁420方向に進行する光は反射層510によって反射され、その光の経路が変更される。経路が変更された光は、凹凸形状460に入射する、または、臨界角より小さな角度で周縁部462に入射すると一部が観察者側へ出射し、画像光として有効に利用される。つまり、従来、発光素子内に閉じ込められ、または、可視光吸収部材等で吸収されて有効利用できなかった光の一部を取り出すことができるため、画像がより明るい表示装置、または、同じ明るさであればより消費電力が小さい表示装置を実現できる。
また、周縁部462には凹凸形状460が形成されていないため、反射層510によって反射され、出射方向に進行し周縁部462を介して取り出される光は凹凸形状460の影響を受けない。したがって、周縁部462に凹凸形状460が設けられている場合に比べて、反射層510によって反射され、出射方向に進行する光はその進行方向が阻害されることがないので、より高い正面輝度が得られる場合がある。
また、反射層510を導電性の材料、例えばAlやAgなどのように反射率が高く、電気抵抗が低い金属材料で構成した場合、反射層510は上部電極436の補助電極としても機能する。このため、この発光表示装置によれば、配線抵抗をさらに下げることができ、消費電力の低減や、表示の面内均一性を高めることができる。
尚、上部電極436は、図5に示すように、隔壁420を跨いで複数の画素に亘って設けられていてもよく、例えば、図2に示す電源線126、128によって共通電圧が印加されてもよい。上記の構成においては、反射層510には、上部電極436と電気的に接続され、共通電圧が印加されてもよい。これにより、反射層510は、上述の通り、上部電極436の補助電極として機能する。
図6に、本発明の実施形態1の変形例2における表示装置600の画素の断面図を示す。図4と異なる点は、隔壁610が遮光性を有する点である。
遮光性を有する隔壁610は、発光層から放出された光のうち、導波層450内を基板面に平行な方向へ導波して遮光性を有する隔壁610方向に進行する光を吸収し、隣接する画素に侵入することを抑制する。つまり、発光層から放出された光が隣接する画素に侵入することがないので、「にじみ」や「混色」といった画質の劣化がない高品位な表示を実現できる。
図7は、本発明の実施形態1における表示装置の凹凸形状の領域を説明するための一部平面図である。上記のように、実施形態1では隔壁420が、断面形状において、基板から離れるに従って幅が狭くなる傾斜面を有する形状となっているため、導波層450の表面(凹凸形状460および周縁部462)を発光領域に相当する開口部310よりも広くできる。したがって、凹凸形状460を形成する領域を開口部310と等しくする、または、開口部310よりも大きくすることで、より多くの光を取り出すことが可能である。図7は凹凸形状460が設計通りに形成された場合を示しており、この場合は周縁部462が凹凸形状460の全方位に均等に存在する。周縁部462の大きさは、凹凸形状460を形成する装置のアライメント精度に対応して決定すればよい。
次に、図5に示す実施形態1の変形例1の製造方法について説明する。基板上にトランジスタや配線などが形成され、さらにその上層に、ソース・ドレイン電極324を露出するコンタクトホールを有する層間絶縁層418が形成される。次に、層間絶縁層418上にAl、Mg、Mg−Ag合金、またはAl−Li合金からなる下部電極層が形成される。このとき、層間絶縁層418に形成されたコンタクトホールを介して下部電極層は薄膜トランジスタのソース・ドレイン電極324と電気的に接続される。次に、下部電極層上にフォトレジストを塗布し、フォトリソグラフィ技術によりフォトレジスト膜をパターニングし、これをマスクとしてエッチングして不要な下部電極層を除去することで、画素電極に対応した島状の下部電極432を得る。
次に、下部電極432上に感光性樹脂からなる隔壁層をスピンコート法などの方法で所望の厚さで形成する。このとき、感光性樹脂は溶媒に溶けているので、濃度調整によりその粘度を制御し、さらに塗布時の基板の回転速度を調整することで膜厚を制御することができる。感光性樹脂を塗布後、加熱して溶媒を蒸発させることで隔壁層が形成される。この隔壁層をフォトマスクを用いて露光・現像することで、隣接する画素を画定する隔壁420が得られる。なお、感光性樹脂にはネガ型とポジ型があり、ネガ型の場合は、露光されていない部分の隔壁層が溶解するため、現像後の断面形状が矩形、または台形に近い形状を得ることができる。また、ポジ型の場合はネガ型とは逆に露光された部分の隔壁層が溶解するため、現像後の断面形状は曲面を有し、基板面に対する傾斜角度が基板から離れるにしたがい連続的に小さくなる形状を得ることができる。これらポジ型、ネガ型の選択は、それぞれの特性を考慮して所望の隔壁形状に合わせて選択すればよい。
ネガ型の感光性樹脂としてはポリビニルアルコールに感光基であるケイ皮酸を縮合したケイ皮酸系レジスト、環化ゴムに感光基としてビスアジド化合物を添加したゴム系レジストなどを用いることができる。また、ポジ型としては感光剤としてのナフトキノンジアジド化合物と、アルカリ可溶性フェノール樹脂との混合物を用いることができる。隔壁を形成する感光性樹脂としては感光性ポリイミドも用いることができる。
フォトマスクは、石英基板などの紫外線を透過する透明基板上に、金属膜などにより遮光部がパターン形成されたものを用いればよい。また、露光量を位置によって微調整することで隔壁の形状を制御することができる。例えば、金属膜の厚さの制御、または複数の微小な開口の面積比率を位置により変化させることで、遮光部の実効的な透過率を連続的に変化させたフォトマスクを用いても良い。なお、ここでは隔壁として感光性樹脂を用いる例について説明した。これは感光性樹脂を用いれば、数μmの高さの隔壁を現実的なプロセス時間で形成できるからである。
しかしながら、本発明は隔壁としてシリコン酸化物やシリコン窒化物などの無機物を排除するものではない。例えば、隔壁としてシリコン窒化物を用いる場合は、CVD法(Chemical Vapor Deposition)により形成したシリコン窒化膜に対して、フォトリソグラフィ法によりフォトレジストのパターンを形成し、これをマスクとしてエッチングして不要なシリコン窒化膜を除去することで隔壁を形成することができる。なお、シリコン窒化膜の成膜工程において、供給するNH3やSiH4のガス比、ガス流量、圧力を変えて、膜質の異なるシリコン窒化膜を複数層積層することで、エッチング後の隔壁の傾斜面の形状を制御してもよい。なお、隔壁は所望の傾斜面を形成できるのであれば、その他の方法で形成しても良く、例えばスクリーン印刷法や、インクジェットによる直接描画方法を用いてもよい。
隔壁420を形成した後、発光層を含む複数の膜から構成される有機物膜434を形成する。白色発光の場合、有機物膜はパターニングする必要がなく、表示領域の全面に形成することができる。有機物膜が低分子型の場合は、表示領域に相当する部分が開口されたメタルマスクを用いた蒸着により形成する。このとき、隔壁420はメタルマスクのスペーサ(突き当て部材)として使用しても良い。また、有機物膜が高分子型の場合はインクジェット方式等で成膜することができる。
有機物膜434を形成した後、表示部の全面に上部電極436を形成する。上部電極436は光利用効率を高めるために高い透光性を有する材料であることが好ましい。具体的にはITO、あるいはIZOといった透明導電膜を用いることができ、真空蒸着法やスパッタリング法などで成膜することができる。上部電極層を成膜する際は、有機物膜にできるだけダメージを与えないように、プラズマが基板に直接触れないタイプのイオンプレーティング装置、または対向ターゲット型スパッタ装置などを用いるとよい。または、有機物膜上に、透光性を有する程度の薄い金属膜を蒸着し、その薄い金属膜の上に透明導電膜を形成してもよい。この場合、薄い金属膜が保護層として機能するため、透明導電膜形成時の有機物膜へのダメージを低減することができる。
次に、前記の工程で形成された隔壁420に相当する部分が開口されたメタルマスクを用い、Alなどの反射率の高い金属膜を隔壁420の斜面部および上面部に選択的に蒸着することで反射層510を形成する。その後、インクジェット方式によって、隔壁420で囲まれた開口部310に向けて導波層用組成物を滴下する。導波層用組成物は、透光性を有する樹脂材料を用いることができる。導波層用組成物は、後の工程で導波層450の表面に凹凸形状460を形成することを考慮して、紫外線硬化型、熱硬化型、または、紫外線照射後に熱を加えることで硬化する材料を用いることが好ましい。ここで、導波層用組成物は隔壁の高さより低いところまで堆積させ、上部電極436や反射層510に馴染んでから、十分に平坦化させるとよい。
導波層450の形成方法としては、上記の方法の他にも、導波層用組成物をスピンコート法によって全面に塗布し、乾燥固化させることで形成してもよい。この場合には、バンクに反射層510を形成した後、導波層用組成物を成膜する前に隔壁420の上面部を選択的に撥液処理することが好ましい。例えば、表示部の全面に透明な親液性を有する層を塗布し、隔壁420の上面部を撥液化してもよい。親液性を有する層は、バインダ樹脂と光触媒とを含む混合液を塗布し、乾燥、硬化することで形成できる。親液性を有する層は厚くなると光が導波し、隣接する画素へ侵入して、「にじみ」や「混色」の原因となるので、粒径が10nm以下の粒子からなる光触媒を用い、厚さを300nm以下とすることが好ましい。光触媒の粒子としては酸化チタン、バインダ樹脂としてはオルガノポリシロキサンを用いることができ、親液性を有する層を形成し、隔壁の上面部を遮光し、それ以外の部分を露光することで、非露光部が撥液性を示し、露光部が高い親液性を示すようになる。このように、隔壁420の上面部を選択的に撥液処理することで、隔壁によって画素毎に分離された導波層を形成できる。
導波層を構成する材料は、それ自体に重合反応性がなく単に乾燥固化する樹脂を用いても良いが、生産性を考慮すると、塗布後に重合反応により硬化させることができる樹脂を用いることが好ましい。重合反応により硬化させることができる樹脂の場合、重合硬化の際に紫外線や電子線などを照射する、または加熱する必要がある。この場合、重合硬化の処理は有機物膜へのダメージができるだけ小さいプロセス条件にする必要がある。導波層としては透光性を有するアクリル樹脂、ベンゾシクロブテン樹脂、ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール等の樹脂から1種もしくは複数種混合したもの等を用いることができる。また、こうした材料で導波層450を構成することで間隙470よりも屈折率が高い導波層450を構成することができる。
次に、図8乃至10を参照して、導波層450の表面に凹凸形状460を形成する方法について説明する。図8乃至10はナノインプリント技術を利用して導波層450の表面に複数の凹凸形状を有する凹凸形状460を形成する工程を示す断面図である。図8に示すように、隔壁に囲まれた領域内に導波層用組成物が充填され、十分に平坦化された状態において基板401とナノインプリント用モールド(型)810との位置合わせ(アライメント)を行う。
このとき、モールド810の凹凸形状の型が形成された部分の長さL3は、導波層の表面の長さL1に比べて短いことが好ましい。基板401とモールド810とのアライメント精度が±Leの場合、L3は式(1)を満たすことが好ましい。
L3≦L1−2Le (1)
また、モールド810は凹凸形状の型が無い部分は凹部を有しており、凹凸形状の型の位置を基準とした凹部の深さは導波層450の表面から隔壁420の上面部に形成された積層膜の最上部までの高さよりも大きくすることが好ましい。例えば、基板401とモールド810とのアライメント精度が±3μm、導波層450の長さL1が25μmの場合、モールド810の凹凸形状の型が形成された部分の長さは19μmとすることが好ましい。
次に、基板401とモールド810のアライメントを行った後に、図9に示すようにモールド810を導波層450に圧着する。なお、導波層用組成物が紫外線を照射後に熱を加えることで硬化するタイプの場合は、モールド810を導波層450に圧着する前に、導波層用組成物に紫外線を照射する。導波層用組成物が紫外線硬化型の場合は、紫外線を透過する石英基板などで構成されたモールド810を使用し、図9に示すようにモールド810を導波層450に圧着した状態で紫外線を照射して硬化させる。または、導波層用組成物が熱硬化型の場合は、図9に示すようにモールド810を導波層450に圧着した状態で熱を加える。導波層用組成物が熱硬化型の場合は、有機物膜がダメージを受けないようにするため、熱処理の温度は100℃以下にすることが重要である。
上記のように重合硬化した後、図10に示すように、モールド810を基板401から剥離する。剥離後の導波層450の表面にはモールド810の凹凸が転写され凹凸形状460が形成され、それ以外の周縁部462の導波層450の表面は略平坦な形状が得られる。
図11は凹凸形状の一例を示す斜視図である。この凹凸形状は底面が正方形の四角錐(ピラミッド構造)を複数、密に配置したものであり、四角錐の底辺の長さが1μm、高さが0.5μmのピラミッド構造を用いた場合、凹凸形状がない場合と比較して、発光量(光束)を約50%、正面輝度を約2倍に高めることができる。なお、凹凸形状は光取出し効率を高くできればどのような形状でもよく、特に四角錐やレンズ状に限定されるものではない。
次に、本発明の他の特徴である凹凸形状の製造プロセスにおける効果について説明する。図12および図13は、導波層450の表面に凹凸形状460を形成するときに、基板401とモールド810のアライメントがずれた場合の説明図であり、図12が断面図、図13が平面図である。
本発明の表示装置では、凹凸形状460の形成工程において、基板とモールドのアライメントずれが発生しても、モールドが隔壁等に接触して基板に形成された構造物を破壊することがなく、さらに導波層の表面上の凹凸形状は、ある一定の面積を確保することができる。例えば、図12、図13において、モールド810圧着時のアライメントずれによって、凹凸形状460の中心1220と開口部310の中心1210とがずれた場合でも、凹凸形状460は導波層450の表面領域内に形成されるため、発光領域と同じ面積の凹凸形状460が形成される。ここで、図12、図13において、アライメントずれによって発生する、開口部310の中心1210と凹凸形状460の中心1220との差よりも、図8における(L1−L3)/2が大きくなるように設計することが好ましい。
また、本発明の表示装置では凹凸形状の位置がずれた場合においても、高い光取出し効率を維持できる工夫がなされている。つまり、隔壁420が基板から離れるに従い、隔壁420の幅が狭くなる断面形状を有することで、導波層450の断面形状は、基板から離れるに従い幅が大きくなる形状を有する。発光領域は開口部310の面積で規定されるため、導波層450の表面の面積は発光領域の面積よりも広くなる。したがって、凹凸形状460が導波層450の表面全域を覆わなくとも、発光素子の発光面積と同等以上の面積の凹凸形状460を形成することができるため、より多くの光を外部に取り出すことができるようになる。さらに、凹凸形状460が形成されない周縁部462においても、特に変形例1では隔壁420の傾斜面に反射層510が設けられることで、光取出し効果が得られるので、より多くの光を外部に取り出すことができる。
以上のように、実施形態1によると、光取り出し効率や「にじみ」や「混色」の抑制などの表示装置としての性能を向上しつつ、生産上の不良の発生を抑制できるという優れた効果が得られる。換言すると、基板とモールドのアライメントに対して現実的なマージンを確保できるため、高価な高精度装置を必要とせず、生産性を上げることが可能なため、より製造コストを低減することができる。
[実施形態2]
図14乃至19を用いて、本発明の実施形態2に係るトップエミッション型の発光表示装置の構成を説明する。
図14は本発明の実施形態2における表示装置の画素のカラーフィルタのレイアウトを示す図である。図14では、表示装置の消費電力を下げるため、赤色(R)1410、緑色(G)1420、青色(B)1430のほかに白色(W)1440表示用の画素を備える表示装置について説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。なお、白色表示用の画素にはカラーフィルタを設けなくてもよいが、白色の色度を調整するために必要に応じてカラーフィルタを配置してもよい。カラーフィルタは染色法、顔料分散法、あるいは印刷法などの公知の技術によって塗り分ければよい。また、コンタクトホールや配線部分など、発光に寄与しない領域はその大部分が遮光部材1450によって覆われている。
図14のC−D線に対応した断面構造を図15に示す。図15が図5と異なる点は、間隙470と封止部材480との間にカラーフィルタ1410、1420、1430が配置されている点である。図15では、隔壁420の上面部までの高さが導波層450の高さよりも高いため、隔壁420および隔壁420上に形成された有機物膜434、上部電極436、反射層510の積層膜が基板401と封止部材480との間のスペーサとして機能する。
図15の構造は、有機物膜434とカラーフィルタとの距離が近いことに加え、導波層450は隣接する画素と完全に分離され、さらに隔壁420の傾斜面には反射層510が設けられているため、発光層から放出された光が隣接する画素に侵入することはなく、「にじみ」や「混色」といった画質の劣化がない高品位な表示を実現できる。
図16に、本発明の実施形態2の変形例1における表示装置の画素の断面図を示す。図15と異なる点は、隔壁420の斜面部と交差する上面部の上方に、有機物膜434、上部電極436、反射層510の積層膜を介してスペーサとして機能する遮光部材1610が設けられている点である。
本発明の表示装置では、導波層450が隔壁420によって完全に分離されていることが好ましいが、現実にはプロセスや材料によって隔壁420を乗り越えて隣の画素とつながる場合がある。また、図5のような構造において、間隙470の距離が光の波長よりも短い場合、フォトンのトンネリング現象が起き、導波層450から封止部材480に入射し、封止部材480内を光が導波してしまう場合がある。
上記のような場合において、図16のように、隔壁420の上面部に遮光部材1610を設けることで、仮に隔壁420の上面部に導波層が存在していても、その導波層を通過する光を遮光部材1610で吸収することで漏れ光を抑制できる。さらに、図5のような構造においても、隔壁420の上面部に設けられた遮光部材がスペーサとして機能することで、導波層450と封止部材480との距離を確保することができ、フォトンのトンネリング現象を抑制することができるため、封止部材480内を光が導波することを防止できる。その結果、混色や表示のにじみがない高品位な表示を実現できるという効果が得られる。
また、遮光部材1610の側面部に反射層が設けられていてもよい。遮光部材1610の側面部に反射層が設けられることで、発光層から放出された光のうち、遮光部材1610方向に進行する光は遮光部材1610の側面部に設けられた反射層によって反射され、カラーフィルタを通過して観察者側へ出射し、画像光として有効に利用される。
また、遮光部材1610の側面部に設けられた反射層にAlなどの低抵抗材料を使用し、複数の画素間にはしご状に配置することで、発光素子の上部電極436の補助配線として利用してもよい。
図16に示すように、上部電極436の一部が隔壁420の斜面部と上面部に配置され、遮光部材1610の側面部に設けられた反射層が上部電極436と電気的に接続される構造にしてもよい。更に、反射層510を隔壁420の上面部にも配置し、遮光部材1610の側面部に設けられた反射層は反射層510と接し、反射層510を介して上部電極436と電気的に接続される構造にしてもよい。尚、図16においても図5と同様に、上部電極436が隔壁420を跨いで複数の画素に亘って設けられ、例えば図2に示す電源線126、128によって共通電圧が印加されてもよい。
上記のように、複数の画素間にはしご状の補助配線を設けることで、配線抵抗をより下げることができ、消費電力を低減することができる。また、電圧降下による表示むらが抑制され、より均一な表示が実現できるという効果も得られる。
図17に、本発明の実施形態2の変形例2における表示装置の画素の断面図を示す。図16と異なる点は、導波層1750の周縁部1762の高さが中央部の凹凸形状1760の高さに比べて高い点である。換言すると、導波層1750の面は、中央部よりも周縁部1762の方が封止部材480の近くに配置されている。
図17の構造は、図9で説明したモールド810を導波層450に圧着するときに、その圧力を高くして、モールド810を導波層450内部へ深く押し込むことで周縁部1762を盛り上がらせることで形成することができる。
この場合も、上記と同様に、遮光部材が直接漏れ光を抑制する効果と、遮光部材がスペーサとして機能することで、導波層450と封止部材480との距離を確保することができるため、隣接する画素間の光学的な分離が維持されて混色や表示のにじみがない高品位な表示を実現できるという効果が得られる。
また、周縁部1762の高さと、隔壁420と隔壁420上に形成された発光層、上部電極436、反射層510との合計の高さと、が略同一の高さになることで、遮光部材1610の位置がずれても隔壁420の傾斜面に落ちることがないため、遮光部材1610を配置する際のアライメントマージンの許容値を広げることができる。また、図5に示すように、間隙470と封止部材480との間にカラーフィルタが設けられていない構造においても、同様の効果を得ることができる。
図17に示す構造において、隔壁420の上面部における、導波層1750が最も薄くなる領域での導波層の厚さが光の波長よりも薄くすることが好ましい。隔壁420の上面部における導波層の厚さが光の波長よりも薄ければ、光の導波モードは制限され、隣接する画素へ漏れる光を制限することができる。このため、導波層が隣接する画素に位置する導波層とつながっていても、光の波長よりも薄い厚さであれば、実質的には光学的に分離されている状態となる。
図18に、本発明の実施形態2の変形例3における表示装置の画素の断面図を示す。図16と異なる点は、下部電極1832を隔壁420の斜面部上に形成することで反射層1810を形成し、反射層510を別個に設けていない点である。図18においては、隔壁420の斜面部上に反射性の下部電極1832が形成されており、図16における反射層510と同等の機能を有する。換言すると、図18において、隔壁420の斜面部上に配置された反射層は下部電極1832と接続されている。また、換言すると、隔壁420の斜面部上に配置された反射層は下部電極1832の一部から成る。また、換言すると、隔壁420の斜面部には、上部電極436の一部の、有機物膜434とは反対側に反射層が配置されている。
図18においては、隔壁420の斜面部上に形成された反射層1810によって、発光層から放出された光のうち、導波層450内を基板面に平行な方向へ導波して隔壁420方向に進行する光の経路が変更され、観察者側へ出射し、画像光として有効に利用される。また、反射層510を形成する工程を省略することができるため、製造コストを低減することもできる。
図19に、本発明の実施形態2の変形例4における表示装置の画素の断面図を示す。図16と異なる点は、隔壁1920の斜面部が曲面を有している点である。また、隔壁1920の表面が曲面を有することに伴い、その上方に形成された有機物膜1934、上部電極1936、反射層1940の各表面も曲面を有している。
隔壁1920の表面が曲面を有することで、図9で説明したモールド810を導波層450に圧着するときに、導波層450で発生する内部応力を緩和することができ、導波層450の剥離やクラックを抑制することができる。
以上のように、本発明の実施形態によれば、発光層から放出された光を効率よく外部に取り出し、隣接画素への光漏れを抑制することができる。また、凹凸形状を製造するときのマージンを広げ、製造コストを低減することができる。
なお、本発明は上記の実施形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
4:観察者
100:表示装置
102:基板
104:表示部
110:データドライバ
112:ゲートドライバ
120:ゲート信号線
122:データ信号線
124、126、128:電源線
210:駆動トランジスタ
230:選択トランジスタ
240:容量素子
260:画素
270:発光素子
310:開口部
311、411:半導体層
312、322:ゲート電極
313、314、323、324:ドレイン電極
320:画素電極
321:半導体層
331:容量電極
401:基板
402:下地膜
412:ゲート絶縁層
418:層間絶縁層
420、1920:隔壁
432、1832:下部電極
434、1934:有機物膜
436、1936:上部電極
450、1750:導波層
460、1760:凹凸形状
462、1762:周縁部
470:間隙
480:封止部材
510、1810、1940:反射層
610:隔壁
810:モールド
1410、1420、1430:カラーフィルタ

Claims (23)

  1. 発光素子を含む複数の画素が配置された表示部を有する基板と、
    前記発光素子に備えられた発光層と、
    前記画素を画定し、前記基板から離れるに従い、幅が狭くなる断面形状を有する隔壁と、
    前記発光層と前記隔壁の斜面部の少なくとも一部との上方に配置され、前記隔壁によって前記複数の画素毎に分離された導波層と、
    前記導波層の上方に配置された封止部材と、を有し、
    前記導波層の前記封止部材と対向する面には、凹凸構造を有する中央部と、前記中央部に比べて平坦な周縁部と、が配置されていることを特徴とする表示装置。
  2. 前記発光素子は、上部電極と下部電極とを備え、
    前記発光層は、前記上部電極と前記下部電極との間に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
  3. 前記導波層の屈折率は、前記上部電極の屈折率よりも高いことを特徴とする請求項2に記載の表示装置。
  4. 前記導波層の屈折率は、前記発光層の屈折率よりも高いことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一に記載の表示装置。
  5. 前記導波層と前記封止部材との間には、所定の間隙が配置されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一に記載の表示装置。
  6. 前記所定の間隙の屈折率は、前記導波層の屈折率よりも低いことを特徴とする請求項5に記載の表示装置。
  7. 前記所定の間隙には、窒素または不活性ガスが導入されていることを特徴とする請求項6に記載の表示装置。
  8. 所定の間隙と前記封止部材との間にカラーフィルタを有することを特徴とする請求項5乃至7のいずれか一に記載の表示装置。
  9. 前記隔壁の前記斜面部には第1反射層が配置されていることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一に記載の表示装置。
  10. 前記隔壁の前記斜面部には、前記発光層の一部と前記上部電極の一部と第1反射層とが配置されており、
    前記第1反射層は、前記上部電極の前記一部の、前記発光層とは反対側に配置されていることを特徴とする請求項2に記載の表示装置。
  11. 前記第1反射層は導電性を有し、前記上部電極に電気的に接続されることを特徴とする請求項10に記載の表示装置。
  12. 前記上部電極は、前記隔壁を跨いで前記複数の画素に亘って配置され、
    前記第1反射層と前記上部電極には共通電圧が印加されることを特徴する請求項11に記載の表示装置。
  13. 前記隔壁の前記斜面部上に第1反射層が配置され、
    前記第1反射層は、前記下部電極の一部から成ることを特徴とする請求項2に記載の表示装置。
  14. 前記隔壁は遮光性を有することを特徴とする請求項1乃至13のいずれか一に記載の表示装置。
  15. 前記隔壁は前記斜面部と交差する上面部を有し、
    前記上面部の上方には、遮光性のスペーサが配置されていることを特徴とする請求項1乃至14のいずれか一に記載の表示装置。
  16. 前記スペーサの側面部に第2反射層を有することを特徴とする請求項15に記載の表示装置。
  17. 前記隔壁は前記斜面部と交差する上面部を有し、
    前記隔壁の前記斜面部及び前記上面部には、前記上部電極の一部が配置され、
    前記上部電極は、前記隔壁を跨いで前記複数の画素に亘って配置され、
    前記上面部の前記上部電極の上方には、遮光性のスペーサが配置され、
    前記スペーサの側面部には、導電性を有する第2反射層が配置され、
    前記第2反射層は前記上部電極に電気的に接続されることを特徴とする請求項2に記載の表示装置。
  18. 前記隔壁の前記斜面部及び前記上面部には第1反射層が設けられ、
    前記第1反射層は、前記上部電極の前記一部の、前記発光層とは反対側に位置し、
    前記スペーサは、前記上面部の前記第1反射層に接して配置されていることを特徴とする請求項17に記載の表示装置。
  19. 前記周縁部の高さが前記中央部の高さに比べて高いことを特徴とする請求項1乃至18のいずれか一に記載の表示装置。
  20. 前記周縁部の高さが前記隔壁の高さと略同一であることを特徴とする請求項19に記載の表示装置。
  21. 前記導波層の前記面は、前記中央部よりも前記周縁部の方が前記封止部材に近いことを特徴とする請求項1乃至20のいずれか一に記載の表示装置。
  22. 前記凹凸構造は複数の錐形構造であることを特徴とする請求項1乃至21のいずれか一に記載の表示装置。
  23. 前記隔壁の前記斜面部は曲面であることを特徴とする請求項1乃至22のいずれか一に記載の表示装置。

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