JP2015131555A - 鞍乗り型車両のシート周辺構造 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、鞍乗り型車両のシート周辺構造において、シートの広がりを抑制して、シートと外装部品とを適切に合わせることができるようにすることを目的とする。
本発明によれば、タンク状部材の側面へ延びるメインシートの左右一対の腕部がメインフレームの受け部に嵌合するため、メインシートの前端とキャッチ機構とが離れていても、メインシートの前端を受け部に位置決めできる。このため、シートの横方向への広がりを抑制でき、シートと外装部品とを適切に合わせることができる。
本発明によれば、接続プレートの位置を調整することで受け部の位置を容易に調整でき、突起を受け部に適切に嵌合させることができる。
また、本発明は、前記接続プレート(90)は、前記開口(94)の近傍に、車体カバー保持部(93a)を一体に備えたことを特徴とする。
本発明によれば、別部品の車体カバー保持部を設ける必要が無く、部品点数を削減できる。
本発明によれば、受け部の板厚を小さくする等して軽量化を図ることができる。また、開口が突起に対して前後に逃げるため、寸法精度の管理が容易になる。
本発明によれば、メインシートの前部を適切に固定できる。さらに、略正方形の突起に対して開口が長方形であるため、組み付け誤差を吸収できる。
本発明によれば、メインシート及びリアシートの前後長を抑えることができるとともに、リアシートの高さを低くできる。
また、突起を受け部に適切に嵌合させることができる。
また、別部品の車体カバー保持部を設ける必要が無く、部品点数を削減できる。
さらに、軽量化を図ることができるとともに突起等の寸法精度の管理が容易になる。
また、メインシートの前部を適切に固定できる。さらに、組み付け誤差を吸収できる。
また、メインシート及びリアシートの前後長を抑えることができるとともに、リアシートの高さを低くできる。
図1〜図4に示すように、自動二輪車1(鞍乗り型車両)は、乗員がシート10に跨るように着座する鞍乗り型車両であり、車体フレームFの前方に前輪2を有し、駆動輪である後輪3は、車両後部に配置されるスイングアーム11に軸支されている。エンジンEは、シート10の前方で車体フレームFに支持される。車体フレームFの大部分は、樹脂製の車体カバーCによって覆われている。
図1〜図6を参照し、車体フレームFは、金属製のパイプや板材を溶接等によって複数連結して形成されている。車体フレームFは、前端に設けられるヘッドパイプ12と、ヘッドパイプ12の下部から左右に分岐して後下がりに後方へ延びる左右一対のメインフレーム13L,13Rと、メインフレーム13L,13Rの後端から下方に延びる左右一対のピボットフレーム14L,14R(ピボットプレート)と、ピボットフレーム14L,14Rの上部から後上がりに後方へ延びる左右一対のシートフレーム15L,15R(シートレール)と、ピボットフレーム14L,14Rの上下の中間部から後上がりに後方へ延びてシートフレーム15L,15Rに連結される左右一対のリヤフレーム16L,16Rとを備える。
また、シートフレーム15L,15Rの後端とリヤフレーム16L,16Rの後部とは、シートフレーム15L,15R及びリヤフレーム16L,16Rを車幅方向の外側から覆うように設けられる左右一対の補強プレート21,21によって連結されている。
スイングアーム11と上部クロスフレーム23との間には、リヤクッションユニット(不図示)が掛け渡される。
エンジンEは、エンジンハンガー18L,18R、メインフレーム13L,13R及びピボットフレーム14L,14Rに連結され、吊り下げられるようにして車体フレームFに搭載されている。シリンダ部37は、左右のエンジンハンガー18L,18Rの間に配置されている。
シリンダ部37の前面から引き出される排気管38は、屈曲して後方に延び、後輪3の右側方に配置されるマフラー39に接続される。エンジンEの冷却水用のラジエーター28は、シリンダ部37の前方でヘッドパイプ12の下方に位置する。
燃料タンク41(タンク状部材)は、エアクリーナーボックス40の後方でエアクリーナーボックス40に隣接して設けられ、メインフレーム13L,13R上に支持される。
シート10は、運転者が着座するメインシート45と、同乗者が着座するリアシート46とを備える。メインシート45は、燃料タンク41の後部に連続するように配置され、メインフレーム13L,13Rに支持される。リアシート46は、メインシート45の後方でメインシート45よりも一段高い位置に設けられている。
リアシート46の同乗者は、リアシート46の下方に設けられた左右一対の同乗者用ステップ66L,66Rに足を載せる。
センターサイドカバー49L,49Rの上縁は、フロントカバー47の後部の下縁及びメインシート45の下縁に沿って設けられている。リヤサイドカバー51L,51Rの前端部は、センターサイドカバー49L,49Rの後端部とアンダーカバー50L,50Rとの間に位置する。
クランクケース36の一部は、車体カバーCに覆われずに左右の側方に露出する。
左右一対のサイドミラー59,59は、側方カバー部55L,55Rの上部の左右端に一体的に設けられている。
前面カバー部54には、ヘッドライト60が設けられる。前面カバー部54の後部には、ウインドスクリーン61が設けられる。
フロントフェンダー62は、フロントフォーク32,32に固定される。サイドスタンド67は、左側のピボットフレーム14Lに取り付けられている。サイドスタンド67で自動二輪車1を駐車状態にすると、自動二輪車1は左側に傾斜した状態となる。
メインシート45は、車体フレームFに取り付けられるシート底板70と、シート底板70上に支持されるクッション71と、クッション71を覆うシート表皮72とを備える。
メインシート45は、運転者が着座する略平坦なシート中央部45aと、シート中央部45aの前方で上方に膨出するシート前部45bと、シート中央部45aから後上方に斜めに立ち上がるシート後部45cとを有する。シート後部45cは、シートフレーム15L,15Rに沿って延び、シート前部45bよりも上方へ延びる。
腕部74,74の部分のシート底板70には、下方のシートフレーム15L,15R側へ突出する突起部78,78が一対設けられている。突起部78,78は、シートフレーム15L,15Rから突出する基部78a,78aと、基部78a,78aよりも小径に形成された位置決め突起78b,78b(突起)とを備える。位置決め突起78b,78bは、平面視において腕部74,74の前端の頂点の後方に位置し、且つ、前端縁73の後端よりも前方に位置する。位置決め突起78b,78bは、平面視及び軸方向視では、略正方形状に形成されている。
シート底板70において係合部77の側方には、車体フレームFに当接する当接部80,80が一対設けられている。シート後部45cの部分のシート底板70にも、車体フレームFに当接する当接部81,81が一対設けられている。
図9及び図10に示すように、上部クロスフレーム23の上面において車幅方向の中間部には、板状のシート受け部82が設けられている。シート受け部82には、メインシート45の係合部77が係合するキャッチ機構部83(キャッチ機構)が設けられている。キャッチ機構部83に係合部77が係合すると、係合部77がキャッチ機構部83内にロックされ、メインシート45が車体フレームFに固定される。
メインフレーム13L,13Rにおいて上部クロスフレーム23の前方近傍には、タンクステー85,85(図6)が設けられている。燃料タンク41の後端部は、ボルト86,86によってタンクステー85,85に固定される。
メインフレーム13L,13Rにおいて、キャッチ機構部83よりも前方の位置には、メインシート45の位置決め突起78b,78bが嵌合する接続プレート90,90が一対設けられている。接続プレート90,90は、メインシート45の腕部74,74で上方から覆われる空間に配置されている。接続プレート90,90は、メインフレーム13L,13Rの上面に設けられており、前後方向では、燃料タンク41の後縁41bよりも前方において、タンクカバー部56L,56Rとタンクステー85,85との間に配置されている。また、接続プレート90,90は、平面視では、タンク後端部41aの左右の側縁よりも車幅方向の外側に配置されている。
図9から図11に示すように、接続プレート90は、車両の前後方向及び上下方向に延びる縦板部91と、縦板部91の前部の上縁から屈曲して車幅方向外側に略水平に延びる前部平板部92と、縦板部91の後部の上縁から屈曲して車幅方向外側に延びる後部平板部93とを備える。前部平板部92と後部平板部93との間には、前後方向に間隔が設けられている。接続プレート90は、例えば、プレス加工等によって金属板を曲げ加工や孔開け加工することで形成される。
前板部92bの下縁96は、メインフレーム13L,13Rに溶接される接合部であり、パイプ状のメインフレーム13L,13Rの上面の形状に合わせて円弧状に形成されている。
カバー保持板部93aは、センターサイドカバー49L,49Rが固定される固定孔部97を備える。固定孔部97は、カバー保持板部93aに形成される孔97aと、カバー保持板部93aの下面に設けられるナット部97bとを備える。
後板部93bの下縁98は、メインフレーム13L,13Rに溶接される接合部であり、パイプ状のメインフレーム13L,13Rの上面の形状に合わせて円弧状に形成されている。
図10に示すように、センターサイドカバー49L,49Rは上縁部から車幅方向内側に延びるステー部99,99を備える。ステー部99,99は、接続プレート90の後板部93b上にセットされ、ステー部99,99に上方から挿通されるカバー固定ボルト100,100によって、カバー保持板部93aの固定孔部97に締結される。
メインシート45を車体に取り付ける際には、まず、メインシート45の後部の係止部79,79が、後部クロスフレーム25に前方から引っ掛けられる。これにより、係止部79,79が後部クロスフレーム25に係止された接続部101が形成される。次いで、メインシート45が接続部101を回動軸として下方に回動されると、メインシート45の係合部77がキャッチ機構部83に係合するとともに、メインシート45の位置決め突起78b,78bが、接続プレート90,90の位置決め開口94,94に嵌合する。
これにより、係合部77がキャッチ機構部83にロックされてメインシート45がキャッチ機構部83に固定されるとともに、位置決め突起78b,78bが位置決め開口94に位置決めされることで、メインシート45の前端の腕部74,74がメインフレーム13L,13Rに対して位置決めされる。
また、突起部78,78の基部78a,78aは接続プレート90の上面に当接せず、メインシート45の上下方向の荷重は、シート底板70の当接部80,81等の他の部位で受けられる。
図12及び図13に示すように、メインシート45が取り付けられた状態では、平面視で略正方向の位置決め突起78b,78bは、車幅方向外側の外側面102,102が位置決め開口94の外側縁94a,94aに当接する。これにより、シート前部45bが、車幅方向に位置決めされて、車幅方向の移動を規制されるため、キャッチ機構部83から腕部74,74までの距離が大きい構成であったとしても、腕部74,74の周辺部がセンターサイドカバー49L,49Rに対して開いてしまうことを効果的に抑制できる。
また、位置決め突起78b,78bによってメインシート45の開きを抑制できるため、キャッチ機構部83をより後方に配置できる。これにより、燃料タンク41等の他の部品の配置にキャッチ機構部83が邪魔になることを防止できるため、部品の配置の自由度を向上できる。
さらに、位置決め開口94の周縁部における外側方側の前後の2箇所の隅部を略直角の隅部とし、長い直線状の外側縁94a,94aと位置決め突起78b,78bの外側面102,102とを面で接触させるため、この接触部に作用する荷重を分散させることができる。
図14は、リアシート46及びリアシート46の支持部品を取り外した状態の車両後部の平面図である。
図5、図6及び図14に示すように、シートフレーム15L,15Rは、ピボットフレーム14L,14Rから後上がりに延びる後上方延出部110と、後上方延出部110の後端で屈曲して略水平に後端まで延びる後部水平部111とをそれぞれ備える。
後部水平部111,111の前部の内側面部には、リアシート46を保持するリアシート保持部112L,112Rが左右一対で設けられている。リアシート保持部112L,112Rは、略平坦な保持板112aと、各保持板112aを貫通する一対の開口113,113(前後に並ぶ複数の開口)とをそれぞれ備える。開口113,113は、車幅方向に略同一の位置で前後に並べて配置されている。開口113,113の下面側には、ナット部113a,113a(図16)が設けられている。
後部水平部111,111は、リヤサイドカバー51L,51Rの後部によって外側方を覆われている。また、リヤサイドカバー51L,51Rの後部の上面には、テールカバー52が設けられている。テールカバー52は、リアシート46の外形に沿う切り欠き部52aを有し、切り欠き部52aから、後部水平部111,111、リアシート保持部112L,112R及び後端部クロスフレーム26が上方に露出する。
リアシート46は、リアシート底板116と、リアシート底板116上に支持されるクッション117と、クッション117を覆うシート表皮118とを備える。
リアシート底板116の前後の中間部及び後端部には、下方に突出して車体側に受けられるシート側受け部119a,119bが設けられている。シート側受け119a,119bは、例えば、ゴム等の弾性体で構成される。
リアシート46の前部の下部には、リアシート底板116の前部が上方に膨出することで、空間部121が形成されている。
図16に示すように、リアシート保持部112L,112Rには、シート支持体120が取り付けられ、リアシート46は、リアシート底板116及び後述する弾性部材146aを介してシート支持体120に固定されている。また、リアシート46には、リアシート底板116を下方から覆う底板カバー122が設けられる。
リアシート46の下方には、シート支持体120の一部を覆う化粧板123と、化粧板123及び後部水平部111,111等を上方から覆う後部カバー124とが設けられている。
図17〜図19に示すように、シート支持体120は、リアシート保持部112L,112Rに取り付けられるベースプレート130(リアシートベースプレート)と、リアシート46に連結されるシート連結プレート131と、ベースプレート130に対してシート連結プレート131を回動可能に連結する左右一対の軸部132L,132Rとを備える。また、シート支持体120は、シート連結プレート131の回動位置を任意の回動位置に固定可能とするリクライニング機構部133を備える。
ベースプレート130の前端部において左右の縁部には、上方に立ち上がる軸支持部135,135が設けられている。
すなわち、ベースプレート130は、ベースプレート固定ボルト155,155が挿通される位置が、前後に複数並ぶプレート側開口134・・・から任意の2箇所に選択されることで、前後に異なる複数の固定位置で固定されることが可能に構成されている。
すなわち、シート連結プレート131に支持されるリアシート46は、シート連結プレート131の回動に伴って前後に回動し、姿勢を着座位置と起立位置(図26)との間で変化させる。
図19及び図20に示すように、シート連結プレート131の前後の中間部には、シート連結プレート131を貫通する開口部137が形成されている。シート連結プレート131は、孔138,138を開口部137の後方に一対有し、孔138aを前端部に有する。孔138,138,138aには、シート連結プレート131とリアシート底板116とを連結するボルト146,146,146が挿通される。ボルト146,146,146の外周には、筒状の弾性部材146aがそれぞれ設けられ、リアシート底板116は、弾性部材146aを介してシート連結プレート131にラバーマウントされる。詳細には、弾性部材146aは、各ボルト146の外周に嵌合するマウントカラー(不図示)と、マウントカラーの外周に嵌合する筒状のマウントラバー(不図示)と、マウントラバーの軸方向の端面に設けられるワッシャー(不図示)とを備える。このように、リアシート46をシート連結プレート131にラバーマウントするため、リアシート46のクッション性が向上し、乗り心地が良い。
また、シート連結プレート131は、底板カバー122が締結される固定部139,139を後端部に有する。さらに、シート連結プレート131は、前方側へ切り欠かれた逃げ部140を固定部139,139間に有する。
図19〜図21に示すように、軸部132L,132Rの左右の両端部には、車幅方向外側に突出する板状のシートベルト固定部144,144(シートベルト締結部)が連結されている。リアシート46の前端46aの上面側を車幅方向に跨って設けられるシートベルト143は、その両端部がシートベルト固定部144,144の下面に回り込むように配置され、シートベルト固定部144,144に締結固定される。リアシート46に着座する同乗者は、シートベルト143を把持することができる。
シートベルト143は、軸部132L,132Rの車幅方向外側且つ軸部132L,132Rの略延長線上の位置に、荷掛けフック部143a,143a(荷掛けフック)を有する。荷掛けフック部143a,143aは、リアシート46の左右の側面の側方の位置に設けられている。荷掛けフック部143a,143aは、シートベルト143の両端部の外側面に、シートベルト143と同様の帯体を上下2箇所で縫い付けて輪状に形成されている。
使用者は、自動二輪車1のメインキーKをキーシリンダ145aに外側方から差し込んで、キーシリンダ145aを回動させることで、リクライニング機構部133を操作し、リアシート46の回動位置を調節できる。ここで、メインキーKは、自動二輪車1の主電源のオン/オフを切り替えるキーであり、自動二輪車1の走行時には、例えばヘッドパイプ12近傍のメインスイッチ部に差し込まれている。メインキーKをメインスイッチ部から抜いた状態では、エンジンEは停止する。すなわち、メインキーKによってリクライニング機構部133を操作する際には、エンジンEは必ず停止されている。
リアシート46が着座位置の状態において、キーシリンダ145aが操作されると、回動位置の固定が解除され、リアシート46を起立位置側に回動させることが可能となる。
リアシート46が起立位置の状態において、キーシリンダ145aが操作されると、回動位置の固定が解除され、リアシート46を着座位置側に回動させることが可能となる。
リアシート46の回動位置が、着座位置と起立位置との間に位置する中間状態では、キーシリンダ145aの操作無しに、リアシート46を起立位置側に回動させることができる。
また、リアシート46の回動位置が、着座位置と起立位置との間に位置する上記中間状態では、キーシリンダ145aの操作をすると、リアシート46を着座位置側に回動させることができる。
図21から図23に示すように、化粧板123は、ベースプレート130の前部腕部148,148及び後部腕部149,149を除く大部分を上方から覆う板状に形成されている。化粧板123は、例えば、樹脂成型品である。
化粧板123は、略矩形の化粧板本体150と、化粧板本体150の前縁の左右端から前方に突出する一対の前係止部151,151と、後端の車幅方向中間部に設けられた後係止部152(後部の凹部)と、化粧板本体150の左右の側縁から下方に延びる側板部153,153とを備える。
後係止部152は、化粧板本体150の後縁から下方に延出した後に前方に突出する爪部152aを有する。後係止部152は、爪部152aの基部の近傍の化粧板本体150と合わせて側面視で略コの字状の凹形状に形成されている。
図21、図22及び図24に示すように、後部カバー124は、テールカバー52の切り欠き部52aを上方から塞ぐように設けられる略矩形の板状のカバーである。後部カバー124は、前縁の車幅方向中央から舌状に前方に延びるカバー側前方凸部124aを備える。
後部カバー124は、後部水平部111,111と、ベースプレート130と、化粧板123と、後端部クロスフレーム26とを上方から覆う。後部カバー124は周縁部に挿通される後部カバー固定具154によって、テールカバー52の切り欠き部52aの周縁部に配置された固定部52bに固定される。
シート連結プレート131は、図18に実線で示す着座位置の状態では、後部カバー124の上方に略平行に配置される。すなわち、着座位置の状態では、後部カバー124は、シート連結プレート131とベースプレート130との間に挟まれた状態にあり、リアシート46は、シート連結プレート131の上面に支持されている。
図25に示すように、リアシート46が着座位置の状態では、リアシート底板116の後端に設けられたシート側受け部119bは、底板カバー122の受け部用開口部142を貫通して後部カバー124に当接する。これにより、同乗者が着座した際等の荷重は、シート側受け部119b及び底板カバー122を介して、後端部クロスフレーム26の後部受け部115に受けられる。また、リアシート46が前方に移動した場合も、リアシート46の荷重は、後部受け部115から前方に延びる前方凸部115aによって受けられる。さらに、シート側受け部119a(図15)も、図20に示す開口部137及び受け部用開口部141を貫通して後部カバー124に当接する。
まず、使用者は、メインキーKで操作部145を操作し、リアシート46を起立位置の状態とし、図24に示すように、後部カバー124を外側に露出させる。次いで、使用者は、後部カバー124を取り外して、図22に示すように、化粧板123を外側に露出させ、化粧板123の係止を解除し、化粧板123を取り外し、図17に示すように、ベースプレート130を外側に露出させる。
図17に示す状態は、ベースプレート130が、前端の2つ(左右で4つ)のプレート側開口134・・・を介してベースプレート固定ボルト155・・・でリアシート保持部112L,112Rに固定されており、リアシート46は最後端の位置に配置されている。
図17に2点鎖線で示すように、ベースプレート130の後端の2つ(左右で4つ)のプレート側開口134・・・でベースプレート130を固定すると、リアシート46は最前端に位置する状態となる。すなわち、ベースプレート130の前端と後端との間の任意のプレート側開口134・・・を介してベースプレート130を固定することで、リアシート46を前後に複数段階の位置状態で固定できる。使用者は、リアシート46の位置の調整をした後、化粧板123及び後部カバー124を取り付ける。
図26に示すように、本実施の形態では、リアシート46を起立させることができるとともに、前後に異なる所望の固定位置にリアシート46を固定できるため、運転者がリアシート46を背もたれとして使用する場合に、背もたれを所望の位置に位置させることができ、良好な乗り心地を得ることができる。さらに、操作部145を操作することで、リアシート46の傾斜角度を調整することができ、乗り心地をさらに向上できる。
また、使用者は、リアシート46を図26のように前後に移動した後に、操作部145の操作により着座位置の状態に変更することができる。この場合、着座位置におけるリアシート46の前後の位置を調整できる。このため、リアシート46に着座する同乗者の体格等に合わせて、リアシート46の前後の位置を容易に変更できる。
また、接続プレート90,90は、位置決め開口94,94の近傍に、センターサイドカバー49L,49Rを保持するカバー保持板部93aを一体に備えたため、カバー保持板部93aを保持するための別部品を設ける必要が無く、部品点数を削減できる。また、メインシート45とセンターサイドカバー49L,49Rとの位置精度を向上できる。
さらに、ベースプレート130は、平面視において略H字形状であり、化粧板123は、ベースプレート130の左右の前部腕部148,148に引っ掛けられるとともに、後部の後係止部152がベースプレート130に係止されるため、後係止部152を係止及び係止解除することで、化粧板123を容易に着脱できる。
また、左右一対のシートフレーム15L,15Rの後端間を連結する後端部クロスフレーム26が設けられ、後端部クロスフレーム26の車幅方向中央の前端には、ベースプレート130が最後端の位置に位置する状態で、ベースプレート130の後側凹部130bの領域に位置させられる前方凸部115aが設けられる。このため、前方凸部115aの分だけ後端部クロスフレーム26を前後に長くでき、後端部クロスフレーム26の強度及び剛性を向上できる。また、リアシート46を前方に移動させた状態であっても、リアシート46の荷重を前方凸部115aで受けることができる。
また、リアシート46の前端46aは、平面視で、メインシート45の後端に上方から重なる位置に配置されるため、メインシート45が邪魔にならず、メインシート45を固定したままで、リアシート46のみを前後に移動させることができる。
上記実施の形態では、タンク状部材として、燃料タンク41を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、タンク状部材は、タンク状であると視認されるものであれば良い。タンク状部材は、例えば、エアクリーナーボックスや、収納ボックス等であっても良い。
また、上記実施の形態では、リアシート保持部112L,112Rの前後に並ぶ複数の開口113・・・に対し、プレート側開口134・・・をベースプレート固定ボルト155・・・で固定する位置を変更することで、ベースプレート130を前後に移動させるものとして説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、前後に延びるレール部材を介してベースプレートを前後にスライド移動可能とし、リアシート46の前後の位置を調整可能としても良い。
12 ヘッドパイプ
13L,13R メインフレーム
14L,14R ピボットフレーム(ピボットプレート)
15L,15R シートフレーム(シートレール)
23 上部クロスフレーム(第1のクロスフレーム)
25 後部クロスフレーム(第2のクロスフレーム)
41 燃料タンク(タンク状部材)
45 メインシート
45d 後端側凹部(略U字状の凹部)
46 リアシート
46a 前端
74,74 腕部
75 後端縁
77 係合部(ロック部材)
78b,78b 位置決め突起(突起)
83 キャッチ機構部(キャッチ機構)
90,90 接続プレート
93a,93a カバー保持板部(車体カバー保持部)
94,94 位置決め開口(受け部、開口)
101 接続部
Claims (6)
- ヘッドパイプ(12)と、当該ヘッドパイプ(12)の後方に設けられる左右一対のメインフレーム(13L,13R)と、当該メインフレーム(13L,13R)の後端に接続されるとともにシートレール(15L,15R)に繋がるピボットプレート(14L,14R)とを備え、左右一対の前記メインフレーム(13L,13R)の間には、タンク状部材(41)が設けられ、当該タンク状部材(41)の後方に、運転者が着座するメインシート(45)が着脱自在に設けられる鞍乗り型車両のシート周辺構造において、
左右一対の前記ピボットプレート(14L,14R)の間を連結する第1のクロスフレーム(23)が設けられ、当該第1のクロスフレーム(23)には、前記メインシート(45)に設けられたロック部材(77)をキャッチするキャッチ機構(83)が設けられ、
前記メインシート(45)には、前記タンク状部材(41)の後面から側面へ延びる左右一対の腕部(74)が設けられ、当該腕部(74)には、下方に向けて突出する突起(78b)がそれぞれ設けられ、
前記メインシート(45)が取り付けられたとき、前記突起(78b)は、前記メインフレーム(13L,13R)の上部に形成された受け部(94)に嵌合することを特徴とする鞍乗り型車両のシート周辺構造。 - 前記受け部(94)は開口(94)であって、当該開口(94)は前記メインフレーム(13L,13R)に溶接された接続プレート(90)に設けられることを特徴とする請求項1記載の鞍乗り型車両のシート周辺構造。
- 前記接続プレート(90)は、前記開口(94)の近傍に、車体カバー保持部(93a)を一体に備えたことを特徴とする請求項2記載の鞍乗り型車両のシート周辺構造。
- 平面視において、前記突起(78b)は、略正方形であり、前記開口(94)は、前後方向に長い略長方形であることを特徴とする請求項2または3に記載の鞍乗り型車両のシート周辺構造。
- 前記メインシート(45)は、前記シートレール(15L,15R)に設けられた第2のクロスフレーム25にその後部が差し込まれて接続され、この接続部(101)を軸として前記メインシート(45)が動かされることで、前記ロック部材(77)が前記キャッチ機構(83)に嵌まってロックされることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の鞍乗り型車両のシート周辺構造。
- 前記メインシート(45)の後方には、リアシート(46)が設けられ、前記メインシート(45)の後端縁(75)には、平面視及び正面視で略U字形状の凹部(45d)が設けられ、当該凹部(45d)に、前記リアシート(46)の前端(46a)が配置されることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の鞍乗り型車両のシート周辺構造。
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