JP2015130999A - 車輪駆動装置および移動体 - Google Patents

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Abstract

【構成】 車輪駆動装置200は、たとえば駆動ユニット(10)に設けられたモータのような駆動源よって回転駆動される駆動軸204と、第1歯車(210)および第2歯車(212a,212b)を介して駆動軸に従動する伝達ローラ206a、206bを備え、伝達ローラの外周面を車輪132の外周に接触させる。
【効果】 伝達ローラが自動的に車輪に対して圧接され、車輪が確実に駆動される。
【選択図】図3

Description

この発明は、車輪駆動装置および移動体に関し、特にたとえば、車椅子や自転車のように人力で駆動するタイヤを有する移動体に取り付けられてそのタイヤをたとえばモータのような駆動源で駆動する、車輪駆動装置および移動体に関する。
この種の車輪駆動装置を取り付けた車椅子の一例が特許文献1に開示されている。
特開平11‐155911号[A61G 5/04]
特許文献1では、移動体を駆動するために必要な摩擦力を生むために、タイヤへの接触面積を多く持つことを目的に複数のプーリーを用いている。また、特許文献1に記載の技術はタイヤへの圧接はレバー操作で行うが、この操作方法では、移動体に推進力を持たせるために必要な十分な圧接力を生むことができるかどうかは、利用者のレバー操作次第であり、十分な力でレバー操作ができなければ、十分な推進力が生まれないという問題もある。
それゆえに、この発明の主たる目的は、新規な、車輪駆動装置および移動体を提供することである。
この発明の他の目的は、タイヤに十分な駆動力を付与できる、車輪駆動装置および移動体を提供することである。
本発明は、上記の課題を解決するために、以下の構成を採用した。なお、括弧内の参照符号および補足説明などは、本発明の理解を助けるために後述する実施の形態との対応関係を示したものであって、本発明を何ら限定するものではない。
第1発明は、移動体に取り付けられて車輪を駆動する、車輪駆動装置であって、移動体上に軸支され、かつ駆動源によって回転される駆動軸、および駆動軸を挟んで設けられ、駆動軸に従動する2つの伝達ローラを備え、伝達ローラの外周面を車輪に接触した状態で配置する、車輪駆動装置である。
第1発明では、移動体(100:実施例において相当する部分を例示する参照符号。以下、同様。)が車輪(132)を有し、車輪駆動装置(200)は、たとえば車輪を駆動するために移動体に取り付けられる駆動ユニット(10)に付属される。駆動軸(204)は、たとえば駆動ユニットに設けられたモータによって駆動される。駆動軸に従動する伝達ローラ(206a,206b)が、駆動軸を挟んで配置される。そして、伝達ローラの外周面を車輪に接触した状態で、車輪駆動装置を配置する。そして、駆動軸の回転に応じてそれに従動する伝達ローラが自動的に車輪に圧接されるので、車輪が適正に駆動される。
つまり、移動体の車輪を時計回り回転させるときは片側の伝達ローラが車輪外周面を駆動軸の方向へ、駆動軸中心に回転しながら進むことで、車輪に食い込み、接触圧力が生成され、移動体の車輪を反時計回り回転させるときはもう片側の伝達ローラが同様に作用することで車輪への接触圧力が生成される。そのため、摩擦伝達による駆動に必要な移動体の車輪への摩擦力を生成する接触圧力が自動的に生成される。
第1発明によれば、車輪を適正に駆動できる。
第2発明は、第1発明に従属し、それぞれの伝達ローラの外周面に接触する外周面を有する、かつ伝達ローラより径小の補助ローラをさらに備える、車輪駆動装置である。
第2発明では、補助ローラ(208a,208b)が、それらの外周面が対応する伝達ローラ(206a,206b)のが外周面に接触するように設けられる。補助ローラは伝達ローラより径小である。
第2発明によれば、補助ローラが、伝達ローラの車輪への過度な食い込みを防止するので、伝達ローラによって確実に車輪を駆動することができる。すなわち、伝達ローラは、車輪が受ける外的な負荷の大きさによっては、伝達車輪へ大きく食い込み、結果として、車輪駆動装置自体が反転してしまい、車輪へ推進力を与えることができない問題があるが、補助ローラを設けることで、伝達ローラの車輪への食込み過ぎをなくし、このような反転問題を解決できるのである。
第3発明は、第1または第2発明に従属し、駆動軸の中心から伝達ローラの外周面までの距離と車輪のへこみ量との和を、駆動軸の中心から車輪の外周までの距離より大きく設定した、車輪駆動装置である。
第3発明によれば、伝達ローラが車輪へ食い込むが、このような配置関係を持っていると車輪駆動装置自体は車輪上を反転しないので、車輪を確実に駆動できる。
第4発明は、第1ないし第3発明のいずれかに従属し、駆動軸に固着された第1歯車および第1歯車に噛み合うかつ伝達ローラと一体の第2ローラを備え、伝達ローラは、第1歯車および第2歯車によって、駆動軸に従動する、車輪駆動装置である。
第4発明では、伝達ローラ(206a,206b)と一体の第2歯車(212a,212b)が第1歯車(210)に噛み合い、したがって、駆動軸(204)の回転が第1歯車および第2歯車を介して伝達ローラに伝えられ、伝達ローラが従動する。
第4発明によれば、歯車で伝達ローラを駆動軸に従動させるので、伝達ローラを各自に従動させられる。
第5発明は、第1ないし第4発明のいずれかに従属し、伝達ローラは金属または樹脂で形成される、車輪駆動装置である。
伝達ローラは、車輪上をスリップすることなく車輪上を転がることが望まれる。このとき、重要な要素として、伝達ローラと車輪の素材相性である。第5発明によれば、伝達ローラには、接触相手である車輪にあったさまざまな素材を考慮し、最適な摩擦駆動を実現できる。
第6発明は、第1ないし第5発明のいずれかに従属し、伝達ローラの外周面は曲面である、車輪駆動装置である。
第6発明によれば、伝達ローラと車輪の接触面積の最適化により、効率よい摩擦駆動を可能にできる。
第7発明は、第1ないし第5発明のいずれかに従属し、伝達ローラの外周面は粗面である、車輪駆動装置である。
伝達ローラは、車輪上をスリップすることなく車輪上を転がることが望まれる。このとき、重要な要素として、伝達ローラと車輪の表面形状相性である。第7発明によれば、伝達ローラには、接触させる相手車輪にあったさまざまな表面形状を考慮し、最適な摩擦駆動を実現できる。
第8発明は、第1ないし第7発明のいずれかの車輪駆動装置を備え、伝達ローラの外周面を車輪に接触した状態で配置した、移動体である。
この発明によれば、駆動ローラによって車輪への大きい接触圧力が生成されるので、車輪に十分な駆動力を付与することができる。
この発明の上述の目的、その他の目的、特徴および利点は、図面を参照して行う以下の実施例の詳細な説明から一層明らかとなろう。
図1はこの発明の第1実施例の車輪駆動装置を含む駆動ユニットを移動体の一例である車椅子に取り付けた状態を示す図である。 図2は第1実施例の駆動ユニットを示す概略斜視図である。 図3は第1実施例の車輪駆動装置がタイヤ側に倒された状態を示す概略図である。 図4は第1実施例の車輪駆動装置の内部を示す概略図である。 図5は第1実施例の車輪駆動装置がタイヤ側に倒されている状態をタイヤの外周面に正対して示す概略図である。 図6は第2実施例の車輪駆動装置に用いられる伝達ローラを示す概略図である。 図7は第3実施例の車輪駆動装置に用いられる伝達ローラを示す概略図である。である。
[第1実施例]
図1に示すように、この発明の第1実施例の車輪駆動装置200に駆動力を付与する駆動ユニット10は、移動体の一例である車椅子100に対して取り付け/取り外し可能とされていて、たとえばモータのような駆動源(図示せず)を用いて車輪駆動装置200によってタイヤ132(車輪:後述)を駆動できるように、車椅子100に取り付けられる。ただし、図1では車輪駆動装置200は、タイヤ132の外周面から離された状態で図示されている。
なお、以下では、第1実施例の駆動ユニット10が車椅子100に取り付けられた場合を例に挙げて説明するが、この発明に従った駆動ユニットは、タイヤを回転することによって移動する、任意の移動体に取り付けられ得るということを予め指摘しておく。移動体の他の例としては、スーパーマッケットなどの店舗に備え付けのショッピングカート、自転車などが考えられる。
車椅子100はよく知られているが、ここでは、実施例の理解に必要な範囲で、車椅子100を簡単に説明する。ただし、車椅子100には左右にフレーム102aおよび102bやタイヤ132aおよび132bが用いられるが、左右のフレーム102aおよび102bやタイヤ132aおよび132bは同じような構成であるので、ここでは、左右を区別する符号「a」および「b」を省略し、必要なときに付加するものとする。実施例の駆動ユニット10も左右のフレーム102aおよび102bにそれぞれ取り付けられるものであるが、ここでは、同様に、左右を区別する符号「a」および「b」を省略し、必要なときに付加するものとする。
また、車椅子100は、左右のフレーム102aおよび102bを折り畳み機構(図示せず)で連結していて、車椅子100を使用するときには左右のフレーム102aおよび102bを開き、たとえば車で運ぶなど不使用時には左右のフレーム102aおよび102bを閉じる。ただし、このような車椅子100の折り畳み機構自体はこの発明には関係なくまた周知でもあるので、詳細な説明は省略する。
フレーム102は、水平またはほぼ水平方向に延びるベースパイプ104を含み、ベースパイプ104の後端から垂直またはほぼ垂直にバックパイプ106が立ち上がる。バックパイプ106の上端は後方へ曲げられ、その部分に、介助者がこの車椅子100を操作するためのハンドル108が形成される。
ベースパイプ104の後端部はティッビングレバー110として機能する。ベースパイプ104の前端には、下斜め前方に曲げられたキャスタパイプ112が取り付けられ、キャスタパイプ112の下端にキャスタフォーク114によってキャスタ116が回転自在に取り付けられる。ティッピングレバー110は、たとえばウィリー走行などのためにキャスタ116を地面から上げるときに介助者が足で踏むための部分である。
バックパイプ106から水平方向前方に延びるアームパイプ118が形成され、アームパイプ118は一旦下方に折り曲げられて再度前方に延び、その先で下斜め前方に延びてレッグパイプ120となる。レッグパイプ120の下端にはフットレスト122が折り畳み可能に設けられる。アームパイプ118の水平部分にアームレスト124が形成される。
アームパイプ118より下方においてバックパイプ106からレッグパイプ120まで水平に延びるシートパイプ126が形成される。シートパイプ126の位置において、左右のシートパイプ126の間には利用者が座るためのシート(座部)が配置され、それより上の左右のバックパイプ106の間に利用者の背中を支えるパックレストが設けられる。この図1では、図面の簡単化のために、シートもバックレストも図示を省略している。
シートパイプ126の前方よりの位置において、シートパイプ126とキャスタパイプ112との間に補強パイプ128が連結される。
シートパイプ126よりやや下方において、バックパイプ106に軸受130が取り付けられ、この軸受130によって、タイヤ132が回転自在に支持される。この図1ではタイヤ132のタイヤだけが図示されていて、通常存在するハブやスポークおよびタイヤ132の外側のハンドリムはいずれも、図面の簡単化のために図示されていない。
駆動ユニット10は、ティッピングレバー110およびバックパイプ106を利用して車椅子100に取り付けられる。
図2を参照して、この実施例の駆動ユニット10は、支持プレート12を含み、この支持プレート12の一方主面側には、支持プレート12のその主面とは間隔を隔ててカバープレート14が取り付けられる。支持プレート12とカバープレート14との間には所定の高さの空間が形成され、この空間に、矢印A方向において第1位置または第2位置に変位可能なレバー22を含む、各構成部品が収容されている。
カバープレート14の上方には、中央に円形の開口20が形成されたモータプレート18が取り付けられる。モータプレート18は、支持プレート12とカバープレート14の間隔より大きい間隔を隔てて、支持プレート12に取り付けられる。
モータプレート18は、駆動ユニット10の動力源となるモータ(図示せず)を取り付けるために利用される。たとえば、モータプレート18の外側(図2における手前側)にモータ(図示せず)が取り付けられ、モータの回転軸(駆動軸)が開口20から支持プレート12との間に臨まされ、支持プレート12とモータプレート18との間の空間内に、その回転軸と車輪駆動装置200(図1)との間に介挿される減速機構または動力伝達機構(プーリおよびベルトまたは歯車列など)が設けられる。そして、その減速機構または動力伝達機構からの駆動力が車輪駆動装置200に伝達されるようにされている。
支持プレート12の主面上に、支持プレート12の主面と平行に、矢印A方向に、軸(図示せず)を中心として回動にレバー22が設けられる。このレバー22には、軸24によって、たとえばスコットラッセル型の直動リンク機構を構成し、その直動リンクの駆動ピン26はレバー22の変位に応じて水平方向に変位し、駆動ピン28は、垂直方向に変位する。
下部固定機構30は軸支された押え爪32を含み、この押え爪32の一端が引っ張りばね34を介して従動ピン28に連結される。したがって、レバー22が第2位置に変位すると、従動ピン28が上方に変位するため、引っ張りばね34が伸びて押え爪32を拘引する。応じて、押え爪32の下端が矢印B方向に回動し、それによって車椅子100のティッピングレバー110(図1)を拘束する。
上部固定機構36は水平方向に回動する押え爪38を含む。押え爪38の後端が押上げロッド40の作用を受ける。つまり、レバー22が第2位置に変位すると、従動ピン28が上方に変位するため、押上げロッド40が上方に変位し、押え爪38の後端を開く。応じて、押え爪38の下端が矢印C方向に回動し、それによって車椅子100のバックパイプ106(図1)を拘束する。
下部固定機構30および上部固定機構36によってティッピングレバー110およびバックパイプ106を拘束することによって、駆動ユニット10を車椅子100上に固定する(取り付ける)ことができる。
実施例の車輪駆動装置200は、駆動ユニット10上に、図1の矢印D方向または矢印E方向へ回動可能に軸支されている。したがって、車輪駆動装置200は、図1からよくわかるように、このような駆動ユニット10の車椅子100への装着に応じて、タイヤ132の外周面近傍の所定位置に配置される。そして、車輪駆動装置200図1において矢印D方向に倒すことによって、図3に示すように、車輪駆動装置200に含まれる伝達ローラ(後述)をタイヤ132の外周に接触させることができる。
以下、図3‐図5を参照して第1実施例に係る車輪駆動装置200を詳細に説明する。車輪駆動装置200は、たとえば図5からよくわかる、たとえばステンレスなどの金属からなるギヤボックス202を含み、このギヤボックス202は、両側の側面部とそれらを連結する連結部を有する。
側面部には形成された軸受によって駆動軸204が軸支される。この駆動軸204が、先に説明した減速機構または動力伝達機構の出力軸であり、モータ(図示せず)によって駆動される。駆動軸204はステンレスやアルミニウムなどの金属からなり、実施例ではたとえば3Nm程度の駆動トルクを発生する。
駆動軸204を挟んで前後に、たとえばアルミニウムのような金属またはゴムのような樹脂を用いた伝達ローラ206aおよび206bが、それぞれギヤボックス202の側板部に設けられた軸受によって軸支される。伝達ローラ206aおよび206bは、実施例では、直径35mm程度に形成される。
伝達ローラ206aおよび206bの外側に、伝達ローラ206aおよび206bの周側面に接触するように、補助ローラ208aおよび208bが、それぞれギヤボックス202の側板部に設けられた軸受によって軸支される。補助ローラ208aおよび208bは、実施例では、直径14mm程度であり、その外周面は、樹脂やスポンジあるいはゴムなどのように比較的摩擦力の大きい外皮として形成される。
駆動軸204には第1歯車210(図4、図5)が一体的に回転するように固着される。他方、2つの伝達ローラ206aおよび206bと同軸に第2歯車212aおよび212b(図4、図5では1つだけ図示されている。)が設けられる。第2歯車212aおよび212bはそれぞれ第1歯車210と噛み合い、したがって、駆動軸5の回転は第1歯車210および第2歯車212aおよび212bによって伝達ローラ206aおよび206bにそれぞれ伝達される。つまり、伝達ローラ206aおよび206bは、駆動軸204の回転に従動する。
このような構成の車輪駆動装置200が、図1の矢印D方向に倒されて、上述の伝達ローラ206aおよび206bの外周面がタイヤ132に、たとえば2kg程度の接触圧で接触される。
ただし、伝達ローラ206aおよび206bがタタイヤ132の外周と接触するときの、タイヤ132への法線方向の荷重Nは、伝達ローラ206aおよび206bとタイヤ132との間の摩擦係数をμとするとき、μNによって生じる駆動軸204の中心のトルクT1と車輪駆動装置200を駆動軸204を中心に回転するために必要なトルクT2は、T1≧T2を満たす値である必要がある。また、初期状態においては、伝達ローラ206aおよび206bがともにタイヤ132の外周に接触していることが望ましい。
このような車輪駆動装置200において、駆動軸204を時計周り(図2)に回転駆動させると、伝達ローラ206aが反時計周りに回転する。この回転により伝達ローラ206aは、車輪駆動装置200を駆動軸204を中心に時計回りに回転させながら、タイヤ132上を反時計回りに進んでいく。結果として、車輪駆動装置200が時計回りに回転することで、駆動軸204からタイヤ132の接線までの垂線距離D1が、伝達ローラ206aが最初にタイヤ132に接触したときの駆動軸204からタイヤ132の接線までの距離D2(約30mm)から駆動軸204から伝達ローラ206aの外周面とタイヤ132の接触位置までの距離D3(約45mm)へ変わっていく。ただし、駆動軸204は回転支持され、並進方向は車輪駆動装置200により固定されていることと、タイヤ132の軸が車椅子100に対して回転支持され、並進方向は固定されていることから、距離D1は、距離D2から距離D3に変わるために、タイヤ132を最大10mmほど押しつぶすことになり、タイヤ132の空気圧の押し返し力により、伝達ローラ206aとの間に、タイヤ132の接線に対する垂線方向に垂直抗力が生じ、伝達ローラ206aとタイヤ132との間の摩擦力が生じ、タイヤ132を時計回りに回転駆動する。
逆に、駆動軸204が反時計回りに回転駆動すると、伝達ローラ206bが時計周りに回動する。この回転駆動により伝達ローラ206bは、車輪駆動装置200を駆動軸204を中心に反時計回りに回転させながら、タイヤ132上を時計回りに進んでいく。結果として、車輪駆動装置200が反時計回りに回転することで、駆動軸204からタイヤ132の接線までの垂線距離D1が、車輪駆動装置200がタイヤ132に接触したときの駆動軸204からタイヤ132接線までの最初の距離D2から、駆動軸204から伝達ローラ206bの外周とタイヤ132の接触位置までの距離D3へ変わっていく。
ただし、駆動軸204は回転支持され、並進方向は車輪駆動装置200により固定されていることと、タイヤ132の軸が移動体すなわち車椅子100に対して回転支持され、並進方向は固定されていることから、距離D1は、距離D2から距離D3に変わるために、タイヤ132を押しつぶすことになり、タイヤ132の空気圧の押し返し力により、伝達ローラ206bとタイヤ132の間に、タイヤ132接線に対する垂線方向に垂直抗力が生じ、伝達ローラ206bとタイヤ132との間の摩擦力が生じ、タイヤ132を反時計回りに回転駆動する。
また、上述の伝達ローラ206aまたは206bのタイヤ132への食込み量は、タイヤ132への外的な負荷(たとえば、車椅子が坂道を登る、など)が生じると、大きくなり、外的な負荷が大きいほど、食込み量は大きくなる。この結果、伝達ローラ206aまたは206bとタイヤ132との接点におけるタイヤ132の半径方向の垂直抗力は大きくなり、その接点における摩擦力が大きくなり、タイヤ132への回転駆動力が自動的に大きくなる。したがってタイヤ132が確実に駆動され得る。
タイヤ132への外的な負荷の増大による、伝達ローラ206aまたは206bのタイヤ132への食込みの増加による、タイヤ132表面のへこみにより、距離D1≧距離D3になると、車輪駆動装置200はタイヤ132上を転がり、反転してしまい、タイヤ132へ回転駆動を伝達できない恐れがある。つまり、駆動軸204の中心から伝達ローラ206の外周面までの距離とタイヤ132のへこみ量との和が、駆動軸204の中心からタイヤ132の外周面までの距離より小さくなって、車輪駆動装置200が裏返しになることがある。
この問題に対して、補助ローラ210aおよび210bを設置する。すなわち、負荷の増加によってタイヤ132がへこんで、伝達ローラ206aまたは206bがタイヤ132に食い込むが、伝達ローラ206aまたは206bがタイヤ132に大きく食い込むと車輪駆動装置200が反転(裏返し)して、結果的にタイヤ132に駆動力を与えられなくなる。しかしながら、駆動軸204から補助ローラ210aおよび210bの外周までの距離D4(図4)が、タイヤ132のへこみによって増加する距離D1より、大きくなることで、車輪駆動装置200がタイヤ132上を反転することを防ぐことができ、タイヤ132に駆動力を付与し続けられる。
このように、第1実施例のシャン駆動装置200によれば、タイヤの外周にローラを接触させて摩擦力によってタイヤを回転駆動させる機構において、自動的にタイヤへ伝達ローラが圧接力をかけるので、タイヤを適正に駆動させることができる。したがって、タイヤへの外的な負荷を予め考慮して大きな力でローラをタイヤに押し付ける必要がなく、しかも利用者のレバー操作次第で十分な推進力が生まれないという問題もなくなる。
[第3実施例]
図7は、車輪駆動装置200に利用可能な伝達ローラ206の他の実施例を示す概略図である。第1実施例では伝達ローラ206は単純な円筒形上に形成され、それの外周面は平坦な平滑面であるが、第2実施例では、伝達ローラ206の外周面を粗面216として形成する。粗面214にすることによって、伝達ローラ206とタイヤ132との摩擦力を適正に設定でき、タイヤ132を伝達ローラ206によって適正に摩擦駆動することができる。
なお、上述した具体的数値は、いずれも単なる一例であり、必要に応じて適宜変更可能である。
10 …駆動ユニット
12 …支持プレート
14 …カバープレート
18 …モータプレート
24 …レバー
44 …下部固定機構
46 …上部固定機構
100 …車椅子
132 …タイヤ
200 …車輪駆動装置
202 …ギヤボックス
204 …駆動軸
206a、206b …伝達ローラ
208a、208b …補助ローラ
210 …第1歯車
212a、212b …第2歯車

Claims (8)

  1. 移動体に取り付けられて車輪を駆動する、車輪駆動装置であって、
    前記移動体上に軸支され、かつ駆動源によって回転される駆動軸、および
    前記駆動軸を挟んで設けられ、前記駆動軸に従動する2つの伝達ローラを備え、
    前記伝達ローラの外周面を前記車輪に接触した状態で配置する、車輪駆動装置。
  2. それぞれの伝達ローラの外周面に接触する外周面を有する、かつ伝達ローラより径小の補助ローラをさらに備える、請求項1記載の車輪駆動装置。
  3. 前記駆動軸の中心から前記伝達ローラの外周面までの距離と車輪のへこみ量との和を、前記駆動軸の中心から前記車輪の外周までの距離より大きく設定した、請求項1または2記載の車輪駆動装置。
  4. 前記駆動軸に固着された第1歯車および前記第1歯車に噛み合うかつ前記伝達ローラと一体の第2ローラを備え、前記伝達ローラは、前記第1歯車および前記第2歯車によって、前記駆動軸に従動する、請求項1ないし3のいずれかに記載の車輪駆動装置。
  5. 前記伝達ローラは金属または樹脂で形成される、請求項1ないし4のいずれかに記載の車輪駆動装置。
  6. 前記伝達ローラの外周面は曲面である、請求項1ないし5のいずれかに記載の車輪駆動装置。
  7. 前記伝達ローラの外周面は粗面である、請求項1ないし5のいずれかに記載の車輪駆動装置。
  8. 請求項1ないし7のいずれかに記載の車輪駆動装置を備え、
    前記伝達ローラの外周面を車輪に接触した状態で配置した、移動体。
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