JP2002031202A - 平行二軸駆動装置 - Google Patents

平行二軸駆動装置

Info

Publication number
JP2002031202A
JP2002031202A JP2000246524A JP2000246524A JP2002031202A JP 2002031202 A JP2002031202 A JP 2002031202A JP 2000246524 A JP2000246524 A JP 2000246524A JP 2000246524 A JP2000246524 A JP 2000246524A JP 2002031202 A JP2002031202 A JP 2002031202A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
roller
output
input
rolling surface
rolling
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2000246524A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4669110B2 (ja
Inventor
Hideo Ogoshi
秀雄 大越
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Priority to JP2000246524A priority Critical patent/JP4669110B2/ja
Priority to NO20013438A priority patent/NO20013438L/no
Priority to EP01117042A priority patent/EP1172292A3/en
Priority to US09/902,611 priority patent/US6482121B2/en
Publication of JP2002031202A publication Critical patent/JP2002031202A/ja
Priority to HK02102241.1A priority patent/HK1041242A1/zh
Application granted granted Critical
Publication of JP4669110B2 publication Critical patent/JP4669110B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B62LAND VEHICLES FOR TRAVELLING OTHERWISE THAN ON RAILS
    • B62MRIDER PROPULSION OF WHEELED VEHICLES OR SLEDGES; POWERED PROPULSION OF SLEDGES OR SINGLE-TRACK CYCLES; TRANSMISSIONS SPECIALLY ADAPTED FOR SUCH VEHICLES
    • B62M13/00Transmissions characterised by use of friction rollers engaging the periphery of the ground wheel
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B62LAND VEHICLES FOR TRAVELLING OTHERWISE THAN ON RAILS
    • B62MRIDER PROPULSION OF WHEELED VEHICLES OR SLEDGES; POWERED PROPULSION OF SLEDGES OR SINGLE-TRACK CYCLES; TRANSMISSIONS SPECIALLY ADAPTED FOR SUCH VEHICLES
    • B62M6/00Rider propulsion of wheeled vehicles with additional source of power, e.g. combustion engine or electric motor
    • B62M6/40Rider propelled cycles with auxiliary electric motor
    • B62M6/75Rider propelled cycles with auxiliary electric motor power-driven by friction rollers or gears engaging the ground wheel

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Transportation (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Friction Gearing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 二つの駆動ローラでタイヤなどの出力ディス
クを挟んで駆動する、動力伝達効率に優れ、小型、軽
量、低騒音で安価な、電動補助駆動自転車や各種の福祉
車両などに用いることができる駆動装置を得る。 【解決手段】 一平面上に平行に配置された入力軸と二
つの出力軸とがあり、入力軸には入力ローラ、出力軸に
は出力ローラ、入力ローラと一方の出力ローラとの間に
は中間ローラがあり、中間ローラの中心軸は二つの出力
軸の平面から少し離れた位置にあり、各ローラの外径面
はほぼ円筒面の転動面であり、中間ローラは加圧ばねに
より入力ローラと一方の出力ローラとの間に割り込むよ
うに加勢され、入力ローラに加わるトルクによって転動
面に生ずる摩擦力が中間ローラを入力ローラと一方の出
力ローラとの転動面の間に引き込んで転動面の間に大き
な垂直力を発生し、転動面の摩擦力により入力軸のトル
クを二つの出力軸に伝達する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電動補助駆動自転
車、福祉車両などのような各種の軽車両について、タイ
ヤや円盤状の出力ディスクの外周付近をその軸方向の両
側から挟んで、摩擦力により駆動する駆動装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】電動補助駆動装置を具備する自転車など
に用いられる駆動装置においては、高速で回転するモー
タの回転数を、歯車や摩擦駆動遊星ローラ減速機により
減速して、車輪の車軸を直接駆動するか、またはチェー
ンやベルトを介して駆動する構造が多く用いられてい
る。
【0003】これらの駆動装置は、毎分数千回転するモ
ータの回転を、最高でも毎分200回転程度に、数十分
の一以下に減速して大きなトルクとした上で車軸を駆動
するので、大きな減速比を得るために減速機の寸法が大
きくなるほか、減速に伴い各部に加わる大きな力に耐え
るために、駆動装置を強固に作る必要があり、駆動装置
の重量が重くなるのみならず、車体についても大きな力
を支えるように補強が必要となる場合が多い。そして、
モータ、減速装置、電池および車体の補強による重量増
加に見合った駆動力が必要なために更に重量が増加し、
通常用いられている電動補助駆動自転車の質量は、電動
補助のない普通の自転車に比べて2倍近くになるととも
に、コストも大幅に増加する。
【0004】このような質量、コストの著しい増大を防
ぐには、タイヤやリムまたはその付近のスポークなど、
大きな直径の部分で駆動するようにすれば、大きな減速
比の減速機構は不要で、駆動のための減速は小幅なもの
となり、各部に加わる力も小さくてすむので車体の補強
も不要になり、駆動機構を含む駆動装置を小型軽量に作
ることができ、既存の通常の自転車に後付けできる低コ
ストの駆動装置を得ることができる。
【0005】このような目的で、タイヤの側面に駆動ロ
ーラを押し当て、この駆動ローラを回転することによ
り、駆動ローラとタイヤ側面との間の摩擦力により車輪
を駆動するものが一部に用いられている。
【0006】タイヤの側面に接する駆動ローラの摩擦力
により駆動する駆動装置においては、いかなる天候状態
すなわち雨水による湿潤、土砂や泥の付着、車体や車輪
の変形、車輪の横振れ、タイヤ側面の摩耗などの機械的
要因によっても、駆動ローラの駆動面とタイヤ側面との
間で滑りを生じないように、予め余裕をもった大きな押
圧力を付与しておく必要があり、タイヤの空気圧が減少
した場合でも駆動ローラとタイヤとの接触力を保持する
ための大きな接触面積を確保し、かつ駆動ローラのタイ
ヤへの食い込みを小さくしなければならないので、駆動
ローラの直径は比較的大きなものでなければならない。
【0007】以上述べたような機械的要因に基づく過大
な押圧力を避け、かつ押圧力の調整を容易にするため
に、駆動ローラと同じ軸箱に駆動ローラと平行に軸受で
支承されたバックアップローラを設けてタイヤの巾方向
の反対の側面に当接し、駆動ローラおよびバックアップ
ローラのタイヤ側面に当接する面をタイヤの回転軸に向
かって直径が小さくなる円錐形状とし、タイヤの半径方
向に多少の範囲でその位置を調節可能に支持し、駆動ロ
ーラおよびバックアップローラの軸方向にその位置を調
節して、押圧力を容易に加減できるようにしたものもあ
る。
【0008】このような構造においては、タイヤは1つ
の駆動ローラのみで摩擦駆動されるため、駆動ローラと
タイヤとが当接する接触面にすべての駆動力が加わり、
タイヤ側面の摩耗や疲労によりタイヤの寿命を縮めるこ
とになるので、これを軽減するためにバックアップロー
ラを駆動ローラとは逆向きに回転駆動して、二つのロー
ラで駆動するものも試みられている。
【0009】二つの駆動ローラの間にタイヤを挟み、摩
擦力により駆動するには、二つの駆動ローラを互いに反
対向きに同一周速で回転駆動する機構が必要である。
【0010】この駆動機構は通常、二つの駆動ローラと
同軸に設けた同一歯数の平歯車を噛み合わせ、一方の歯
車をモータで駆動する方法が用いられる。従って、これ
らの平歯車は二つの駆動ローラの軸心間距離と同じピッ
チ円をもったものを用いることになり、駆動ローラの径
よりも大きな径となって、これらの歯車を収容する外箱
が大型になってしまう。
【0011】更に、この機構によるときは寸法上の制約
からモータが駆動ローラを直接駆動する構造にするのが
普通なので、この場合にはモータの最高回転数は毎分2
000〜3000回転止まりになる。
【0012】一般にモータは同一出力であれば高速回転
であるほど小型化が可能である。従って、低速回転のモ
ータを使用するのはモータの寸法、質量、コストが増大
するので不利である。
【0013】歯車を収容する外箱や駆動するモータが大
きければ車両への搭載が難しく、特に装着場所が制約さ
れる電動補助駆動自転車などでは装着場所に苦労してい
るのが現状である。
【0014】二つの歯車をより小径のもにして、これら
の間に二つのアイドラーギアを挿入すれば、外箱の寸法
は小型にできる可能性もあるが、アイドラーギアを支持
する二つの軸の軸受機構が加わるためにコストが上昇す
る。また、歯車を小径化すれば歯に加わる荷重が増加す
るが、電動補助駆動自転車の駆動装置のような安価な機
構に用いる歯車は一般にプラスチック歯車であり、小径
化により歯車の強度に不安が生ずるので、小型の歯車を
使用するのは難しく、外箱の小型化を妨げて車両への搭
載に不都合が生じるばかりでなく、歯面荷重の増加とも
に歯車の噛み合い点の数が一つから三つに増したことに
より動力損失が増大する。
【0015】その上、これらの特にプラスチック歯車を
用いた駆動機構では、歯車の精度が十分ではなく、その
上、歯の弾性変形が大きいことなどにより、歯車のかみ
合いによる騒音が大きくなることは避けられない。
【0016】高速回転の小型モータの回転数を歯車を用
いて低減することも考えられるが、電動補助駆動自転車
のように100ワットを超える動力を伝達するには余り
小径の歯車を使用することはできず、低速側の歯車は更
に大きくなるので、外箱の小型化を妨げることになる。
【0017】また、電動補助駆動自転車では、モータで
駆動していない惰走時にモータが車輪により駆動される
状態になるとモータがブレーキになって車両の惰走を妨
げ、また、車両を手で押して進む場合には車輪がモータ
を駆動することになるので車両が重く感じられる。これ
らの不具合を防ぐためにモータと駆動装置との間などに
一方向クラッチを挿入することも試みられているが、構
造が複雑になり、寸法、重量、コストの増加を招く。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】以上述べたように、二
つの駆動ローラでタイヤなどの出力ディスクの側面を挟
み、摩擦力によってタイヤを駆動する駆動装置の従来技
術において、二つの駆動ローラが駆動ローラと同軸に設
けた二つの平歯車の噛み合いによって互いに反対方向に
回転する構造とした場合には、歯車による騒音が避けら
れず、また歯車の径が大きくなり、歯車を収容する外箱
の寸法、質量、コストの増大を招く上、車両への搭載性
が悪い。
【0019】また、二つの平歯車をより小径のものにし
て、その間に二つのアイドラーギアを挿入した場合に
は、これら二つのアイドラーギアの軸を支持する軸受が
必要になり、軸受の外径同士の干渉により歯車の心間距
離を小さくできず、また歯車の強度上もあまり小型の歯
車を用いることができないため、このようにしても外箱
の小型化が制約されて質量、コストを上昇させ、車両へ
の搭載性は殆ど改善されない。
【0020】このような問題点を解決して外箱を小型、
軽量化して車両への搭載を容易にし、コストを低減する
ことができる駆動装置を得ることが本発明の第一の目的
である。
【0021】また、歯車の噛み合いによって二つの駆動
ローラを反対向きに回転駆動する従来技術では、歯車の
噛み合いに伴う滑り摩擦損失により動力伝達効率の低下
を生じ、特に安価なプラスチック歯車を用いる場合にこ
の傾向が著しい。動力伝達に伴う摩擦損失を低減し、高
い動力伝達効率をもった駆動装置を得ることが本発明の
第二の目的である。
【0022】また、歯車の噛み合いに伴う歯面の滑り率
は、10〜20%の大きな値であり、この滑りにより潤
滑剤は繰り返しせん断を受けて劣化するので、摩擦を低
減し、かつ歯面の摩耗を防ぐためには歯車に十分な潤滑
油を供給し、潤滑油の劣化の影響を少なくするために外
箱に十分な量の潤滑剤を封入しておく必要がある。
【0023】多量の潤滑剤を封入すれば、外箱内の空気
の体積が減少するので、歯車の発熱、気温の上昇や日射
により外箱の温度が上昇したときには、潤滑剤と空気の
熱膨張により外箱内の圧力が上昇し、油漏れなどの不具
合を生じ易い。使用する潤滑剤の量を少なくし、油漏れ
などの不具合を除くことが本発明の第三の目的である。
【0024】また歯車を用いた従来技術では、歯車の噛
み合いに伴う騒音が発生する。特に安価なプラスチック
歯車では高精度が望めず、プラスチックの振動減衰効果
を考慮してもなお騒音の問題から逃れることはできな
い。動力伝達に伴う騒音を低減することが本発明の第四
の目的である。
【0025】更に、歯車を用いた従来技術では、歯車の
強度とこれを支持する軸受の寸法の制約により小型の歯
車を使用することが困難であるために、高速回転が可能
な小型のモータを使用することを妨げられ、モータの寸
法、質量、コストの低減が難しい。歯車の寸法による制
約をなくして小型、軽量の高速回転のモータの使用を可
能にし、軽量、安価で信頼性の高い長寿命の駆動装置を
得ることが本発明の第五の目的である。
【0026】また、車両の惰走や手押し時に車輪がモー
タを駆動して、惰走距離を短くしたり、手押し時に重く
なるのを防ぐための一方向クラッチの必要を除き、駆動
装置自体に一方向クラッチの機能を付与することが本発
明の第六の目的である。
【0027】これとは逆に、電動車いすなどの福祉車両
の場合には一方向クラッチの機能は不要で、前進、後進
共に電動で駆動できることが要求される。この要求に対
応しながら、他の機能を損なうことなしに両方向のトル
クの伝達を可能にすることが本発明の第七の目的であ
る。
【0028】本発明はこのような背景のもとになされた
もので、その目的とするところは、高速回転が可能な小
型高出力のモータを用いて、騒音が少なく、動力伝達効
率が高く、一方向クラッチの機能をもち、必要ならば一
方向クラッチの機能をなくして両方向のトルクの伝達を
可能にし、かつ、信頼性が高く、小型、軽量で作りやす
く、車両への搭載と保守が容易で、低騒音でかつ安価
な、電動補助駆動自転車などのタイヤの側面を摩擦力に
より駆動する装置に使用が可能な平行二軸駆動装置を提
供することにある。
【0029】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、一つ
の外箱に軸受で支承され、軸心Xをもった一つの入力軸
と、軸心Y1、Y2をもった二つの出力軸とがほぼ同一
平面上にあり、入力軸には入力ローラが、二つの出力軸
にはそれぞれ出力ローラがあり、入力ローラと第二の出
力ローラとは隣接し、入力ローラと第一の出力ローラと
の間には中間ローラがあり、中間ローラの中心軸Zは二
つの出力軸の軸心Y1,Y2を含む平面に対してわずか
に離れた位置に、入力軸Xおよび出力軸Y1,Y2と平
行にあり、入力ローラ、二つの出力ローラおよび中間ロ
ーラの外周面はほぼ円筒形状をした転動面であり、中間
ローラはその転動面が入力ローラの転動面および第一の
出力ローラの転動面とに転動接触し、第二の出力ローラ
の転動面と入力ローラの転動面とが互いに転動接触し、
中間ローラは入力ローラの転動面および第一の出力ロー
ラの転動面との間に割り込むように加圧ばねにより付勢
されて、支持手段により外箱に対して支承されているこ
とを特徴としている。
【0030】入力軸が回転すれば、入力ローラに接する
第二の出力ローラおよび中間ローラは入力ローラとは反
対向きに回転し、中間ローラに接する第一の出力ローラ
は入力ローラと同じ向き、すなわち第二の出力ローラと
は反対向きに回転する。このときに第一の出力ローラに
回転を妨げるような負荷トルクが加われば、第一の出力
ローラの転動面と中間ローラの転動面との間には、その
トルクに見合った接線力が働き、この接線力が入力ロー
ラの転動面と中間ローラの転動面との間にも同じ接線力
をもたらす。そして、入力ローラが中間ローラを駆動し
ようとして中間ローラに働く摩擦力と、中間ローラが第
一の出力ローラを駆動しようとして中間ローラに働く摩
擦力とは、中間ローラが入力ローラと第一の出力ローラ
との間に引き込まれる方向に作用する。
【0031】二つの転動面の間に摩擦力が作用して回転
を伝達するためには、その摩擦力によって互いに滑らな
いだけの垂直力が必要である。この駆動装置では、入力
ローラの転動面と中間ローラの転動面との接触点と、中
間ローラの転動面と第一の出力ローラの転動面との接触
点が、中間ローラの転動面の直径上から少し外れた位置
にあるので、入力ローラの転動面と中間ローラの転動面
との間、および中間ローラの転動面と第一の出力ローラ
の転動面との間に働く摩擦力が、中間ローラを入力ロー
ラと第一の出力ローラとの間に引き込む方向に作用する
と、楔作用により摩擦力が拡大されて、これらの接触点
で滑らないだけの大きな垂直力が発生する。
【0032】この楔作用により拡大された垂直力によ
り、それぞれのローラの転動面同士の接触点では転動面
の垂直方向に僅かな弾性変形を生じ、中間ローラは入力
ローラと第一の出力ローラとの間に食い込むように、そ
の中心軸Zは第一および第二の出力ローラの中心軸の軸
心Y1,Y2を含む平面に近付く方向に少し移動する。
【0033】入力ローラの転動面と中間ローラの転動面
との間に作用する大きな垂直力は、入力ローラを介して
入力ローラの転動面と第二の出力ローラの転動面との間
にも加わり、入力ローラの転動面と第二の出力ローラの
転動面との間でも滑らずに摩擦力で回転を伝えることが
可能になるので、第一の出力軸および第二の出力軸に設
けた駆動ローラによりタイヤを同時に摩擦駆動すること
ができることになる。
【0034】この状態で入力ローラが停止し、第一の出
力ローラがそれまでと同じ向きに回転を続けるならば、
第一の出力ローラの転動面と中間ローラの転動面との間
に作用する摩擦力は向きが反転し、中間ローラを入力ロ
ーラと第一の出力ローラとの間から押し出す方向に作用
することになって、楔作用は発生せず、従って大きな垂
直力も生じないので、第一の出力ローラの転動面と中間
ローラの転動面との間で滑ることになる。そして、楔作
用による大きな垂直力が失われたことによって入力ロー
ラの転動面と第二の出力ローラの転動面との間に働いて
いた垂直力もなくなり、ここでも滑ることになる。
【0035】すなわち、入力軸側からある向きに回転を
伝えるときには、中間ローラの楔作用により転動面同士
の間に大きな垂直力を発生して摩擦力を加えることが可
能になるので、第一および第二の出力ローラに回転を伝
達することができる。しかし、逆に出力軸側からそれま
でと同じ向きの回転を与えようとするときには摩擦力の
向きが反転して、摩擦力は入力ローラと第一の出力ロー
ラとの間から中間ローラを押し出す方向になり、楔作用
が失われて、第一および第二の出力ローラから入力軸に
回転を伝えることはできなくなる一方向クラッチの作用
が得られる。
【0036】この駆動装置では摩擦により動力の伝達を
行うために、入力ローラ、第一、第二の出力ローラおよ
び中間ローラのそれぞれの転動面の間では、楔作用によ
って大きな垂直力が加わる。従って、これらの転動面は
ともに焼入れを施された硬い金属などで形成されるのが
普通であり、硬い金属同士の転動接触を可能にするため
には、摩擦面に潤滑剤が必要である。
【0037】転動しながら大きな摩擦力を伝達するに
は、通常の潤滑油に比べれば数倍の摩擦係数、すなわち
トラクション係数をもったトラクション油の使用が不可
欠である。そしてトラクション油がその高いトラクショ
ン係数を示すのは1GPa以上くらいの高い接触面圧で
の使用状態においてであり、プラスチック歯車のプラス
チックの許容応力とは二桁位異なった大きな値である。
また、最も高いトランクション係数を示す接触面圧は
1.5ないし2GPaであり、この値は一般的な使用条
件における玉軸受の玉と軌道面との接触面圧とほぼ同じ
レベルである。この値は焼入れされた軸受鋼については
十分に実績のある常識的な値で、軸受鋼はこのような条
件下で用いて実用上十分な転がり疲労寿命を示すと共
に、寿命をある程度予測することも可能になっている。
【0038】この駆動装置を電動補助駆動自転車などに
用いる場合に上記の高い面圧の条件を満たすには、入力
ローラ、出力ローラ、中間ローラともかなり小型のもの
にすることになるので、この駆動装置は従来のプラスチ
ック歯車を用いたものより遥かに小型で長寿命にするこ
とができ、寸法、質量、コストの低減と高い信頼性の確
保が可能になる。
【0039】そして、この駆動装置のような円筒面同士
の転がり伝動の場合に大きな滑りを生ずることなく、ト
ラクション油のせん断抵抗による高いトラクション係数
の特性を有効に活用するには、二つの転動面の間での周
速の差と周速との比、すなわち滑り率が0.5%以下、
通常0.3〜0.4%程度の滑りを伴いながら使用する
のが最も効果的な使い方であり、転動面における伝達損
失はこの滑り以外には殆どない。すなわち円筒面同士の
転がり伝動における伝達損失は0.5%以下であり、歯
車伝動における伝達損失に比べて十分に小さな損失に止
まり、高い動力伝達効率が得られる。
【0040】この駆動装置では、入力ローラを支える軸
受には殆ど荷重が加わらず、転動面に加わる大きな荷重
を支える出力ローラの軸受に加わる荷重は、駆動ローラ
の駆動面の円錐角による小さな軸方向への分力によるア
キシャル荷重以外は、大半がラジアル荷重であり、この
場合のラジアル玉軸受の摩擦トルクは、アキシャル荷重
が掛かる場合に比べて極めて小さい。従って軸受による
摩擦損失が小さく、この理由によっても高い動力伝達効
率が得られる。
【0041】また、この駆動装置では動力を伝達する転
動面やその他の部分が単純な円筒面またはそれに近い形
で形成されているので、転がり軸受と同様に高精度に安
価に加工することができる。
【0042】潤滑剤を必要とする転動面での滑り率が小
さいために発熱が小さく、潤滑剤の劣化が少ないので、
転動面に供給する潤滑剤はごく少量ですみ、潤滑剤を浸
み込ませたパッドを転動面に当てておくだけで十分な潤
滑剤が供給され、潤滑剤の寿命も確保される。
【0043】その上、歯車の噛み合いのような断続的な
接触は起らないので、このような円筒面同士の転がり運
動により生ずる騒音は、歯車の場合とは比較にならない
静かなものになる。
【0044】更に、トラクション油は秒速10mを超え
る高速の転がりに対しても高いトラクション係数を示す
ことが確認されており、入力ローラを毎分1万回転以上
の高速で回転しても何ら問題はない。この駆動装置にお
いては、入力ローラの転動面の直径を出力ローラの転動
面の直径よりも小さくすることにより、出力ローラをモ
ータで直接駆動する場合よりも入力ローラの回転数を高
くすることができる。従って、小型、軽量の高速回転の
モータの使用が可能になり、小型、軽量で車両への搭載
性に優れ、動力伝達効率が高く、安価な駆動装置が得ら
れることになる。
【0045】請求項2の発明は、入力軸Xが第一の出力
軸の軸心Y1と中間ローラの中心軸線Zとを含む平面と
ほぼ同一の平面上にあることを特徴としている。
【0046】入力ローラの転動面には、第二の出力ロー
ラの転動面との接触点、および中間ローラの転動面との
接触点に駆動に伴う摩擦力が作用する。第一の出力ロー
ラに加わるトルクと第二の出力ローラに加わるトルクと
が等しければ、これらの摩擦力の大きさは等しく、二つ
の接触点に加わる垂直力も等しい。この場合には、入力
軸の軸心Xが第二の出力軸の軸心Y2と中間ローラの中
心軸線Zとを含む平面とほぼ同一の平面上にあるので、
これらの垂直力は入力ローラの転動面の直径上の対称位
置に作用して原理的には互いに打ち消され、入力軸を支
える軸受にはラジアル荷重は加わらないことになる。ま
た、入力ローラに働く摩擦力は入力ローラの転動面の直
径上の対称位置にあって、大きさが同じで向きが反対の
偶力であり、これによっても入力軸を支える軸受には荷
重が作用しないことになる。
【0047】ただし実際には、加わるトルクによって接
触点に生ずる垂直力のために、転動面や軸受に弾性変位
を生じ、中間ローラの中心軸線Zの位置が第一の出力軸
の軸心Y1および第二の出力軸の軸心Y2を含む平面に
向かって多少移動し、また、二つの接触点に作用する垂
直力および摩擦力が常に全く等しいとは言えないので、
入力軸を支える軸受には僅かではあるがラジアル荷重が
加わる。
【0048】入力軸に加わる荷重が小さな値であるなら
ば、入力軸の支持の剛性は出力軸に比べて低くてもよい
ので、入力軸を片持ち構造としてもよく、入力軸を駆動
するために外箱の外部から挿入されたモータの軸を、そ
のまま入力軸とすることも可能になり、駆動装置の構造
を簡略化してコストを低減することができる。
【0049】請求項3の発明は、第一の出力ローラ、中
間ローラ、入力ローラおよび第二の出力ローラのそれぞ
れの転動面が、交互に円筒面およびクラウニングを施さ
れた面であることを特徴としている。
【0050】互いに平行な軸をもつ二つの円筒面が接触
する線接触においては、接触面の長さ方向の両端付近に
著しく大きな接触面圧が作用するエッジロードを生ず
る。このエッジロードは転動面の転がり疲労を促進して
寿命を著しく短くしてしまう。エッジロードを防ぐに
は、転がり軸受で行われているように、円筒面を軸方向
に僅かな曲率半径を持った回転円弧面にして、線接触か
ら点接触に換える円弧クラウニングとか、接触面内の面
圧を均等に近づける形状になるように円筒面の両端をだ
らすなどのクラウニングを施すことが必要である。
【0051】転動面にこのようなクラウニングを施すこ
とにより、駆動装置の寿命が予期したよりも著しく短縮
されるのを防ぐことができる。
【0052】クラウニングによりエッジロードを回避す
るには、互いに接触する二つの円筒面の一方にクラウニ
ングを施せばその効果が得られるので、四つの転動面の
うち、互いに隣り合わない二つの転動面のみにクラウニ
ングを施せばよく、4個の転動面をクラウニング加工す
るよりもコストを低く抑えられる。
【0053】請求項4の発明は、第一の出力ローラの転
動面の直径が、第二の出力ローラの転動面の直径より僅
かに小さいことを特徴としている。
【0054】二つの転がり接触する面の間にある油のせ
ん断抵抗により動力を伝達するトラクションドライブに
おいては、転がりに際し二つの面の間に僅かながら滑り
が存在し、安定な動力伝達を行うには、トラクション油
の特性が、滑り率の増加と共にトラクション力がほぼ比
例して増加する、いわゆる比例領域で用いることが必要
である。この比例領域における滑り率は前述のようにほ
ぼ0.5%以下である。
【0055】しかし小さいとは云え、滑りが存在するな
らば、第一の出力ローラと第二の出力ローラとに同じト
ルクが加わった場合には、一つの接触点を経て動力を伝
える第二の出力ローラよりも、二つの接触点を順次経て
動力を伝える第一の出力ローラの方が合計された滑り率
が大きく、それだけ第一の出力ローラの回転が遅くな
る。すなわち、滑りのないときに第一の出力ローラと第
二の出力ローラとの回転数を同じとした場合には、滑り
の小さい第二の出力ローラに加わるトルクは、滑りの大
きい第一の出力ローラに加わるトルクよりも大きいこと
になる。
【0056】実際に第一および第二の出力ローラに設け
た二つの駆動ローラによりタイヤの側面を摩擦駆動する
場合には、二つの出力ローラに加わるトルクの違いは、
駆動ローラと接触するゴムタイヤの接触面における弾性
変形などによって、滑り率の違いよりは緩和されるが、
トルクの差がトルクの増加とともに増加することは避け
られない。
【0057】動力を伝達する接触点の数の違いによる二
つの出力ローラの伝達トルクの差を軽減するには、予め
最も効率よく動力を伝達すべきトルクの大きさを定め、
そのトルクにおいて二つの駆動ローラに等しいトルクが
加わるように、無負荷時における第一の出力ローラの回
転数を、第二の出力ローラの回転数よりも、滑り率の違
いに相当する分だけ僅かに高めに設定しておけばよい。
【0058】第一の出力ローラの転動面の直径を第二の
出力ローラの転動面の直径よりも滑り率に見合うだけ、
僅かに小さくすることにより、二つの出力ローラに加わ
るトルクの差を軽減することができる。
【0059】請求項5の発明は、入力ローラと第一の出
力ローラとの間の中間ローラを二個とし、二つの中間ロ
ーラが互いに並列に、かつ、これらの中間ローラの中心
軸線が、第一の出力軸の軸心Y1および第二の出力軸の
軸心Y2を含む平面に対し、互いに反対側に位置するよ
うに配置したことを特徴としている。
【0060】電動車いすのような福祉車両では、前進、
後退共に動力で駆動する必要があり、一方向クラッチの
機能は不要である。従って、入力ローラや出力ローラと
中間ローラとの間に適当な垂直力を加えながら、前進、
後退両方向の回転に対してトルクを伝達するには、正転
方向および逆転方向のトルクのそれぞれに対して作用す
る二個の中間ローラが必要である。
【0061】二個の中間ローラの夫々が互いに反対向き
のトルクにより楔作用を発生するよう、二つの出力軸の
軸心Y1およびY2を含む平面に対して反対側に偏移し
て配置することにより、この機能を実現することができ
る。
【0062】
【発明の実施の形態】以下、本発明の具体的な実施形態
について図面を参照して説明する。
【0063】図1および図2は第1の実施形態を示して
あり、この実施形態において、入力軸2の軸心X、第一
の出力軸3の軸心Y1および第二の出力軸4の軸心Y2
は同一平面上にあり、それぞれの軸は外箱1に対して軸
受23,24,33,34,43および44により支承
されている。入力軸2と第一の出力軸3との間には中間
ローラ軸5があり、中間ローラ軸5の中心軸線Zは、軸
心Y1および軸心Y2を含む平面とは僅かに離れた位置
に、これらの軸心と平行にある。
【0064】入力軸2、第一の出力軸3、第二の出力軸
4および中間ローラ軸5にはそれぞれ入力ローラ21、
第一の出力ローラ31、第二の出力ローラ41および中
間ローラ51が形成され、これらのローラの外周面は、
それぞれほぼ円筒形の転動面22,32,42および5
2をなし、隣接する二つの転動面がそれぞれが互いに接
触するように、中間ローラ51は図3に例示した加圧ば
ね53により軸心Y1および軸心Y2を含む平面に向か
って弱く付勢されている。ここでは、加圧ばね53が中
間ローラ51の支持手段を兼ねている。
【0065】ここでは更に中間ローラの軸の一部に溝を
設け、かつ加圧ばねの先端部54が中間ローラの軸の溝
に嵌まって、みぞの回りを180度以上にわたって包み
込むように曲げられ、加圧ばねの先端部から軸が抜け出
ないようにして、中間ローラと加圧ばねとを一体のもの
として扱えるようにし、駆動装置の組み立てを容易にし
てある。
【0066】第一および第二の出力ローラの転動面32
および42と外箱1との間には、これらの転動面に当接
して潤滑剤を供給するオイルパッド35および45が配
置されている。
【0067】また、中間ローラの加圧ばねとは反対側
の、中間ローラと外箱との間に中間ローラストッパ59
が設けられている。
【0068】第一および第二の出力軸3および4の軸端
には、タイヤ90を摩擦駆動する駆動ローラ91および
92がある。
【0069】このような構成では、図2において入力軸
2が反時計方向に回転すれば、入力ローラ21に接する
中間ローラ51は、入力ローラの転動面22と中間ロー
ラの転動面52との間に生ずる摩擦力により時計方向に
回転し、中間ローラ51に接する第一の出力ローラ31
は中間ローラの転動面52と第一の出力ローラの転動面
32との間に生ずる摩擦力により、中間ローラ51とは
反対向きの反時計方向に回転する。また入力ローラ21
に接する第二の出力ローラ41は、入力ローラの転動面
22と第二の出力ローラの転動面42との間に生ずる摩
擦力により、入力ローラとは反対の時計方向に、すなわ
ち第一の出力ローラ31とは反対向きに回転する。
【0070】この時、第一の出力軸3にその回転を妨げ
るような負荷トルクが加われば、図4に示すように、第
一の出力ローラの転動面32と中間ローラの転動面52
との間には、そのトルクに見合った摩擦力62が働き、
この摩擦力62が入力ローラの転動面22と中間ローラ
の転動面52との間にも同じ大きさの摩擦力61をもた
らす。そして、入力ローラが中間ローラを駆動しようと
する摩擦力61と、第一の出力ローラが回転に抵抗する
ことによって中間ローラに生ずる摩擦力62との合力6
3は、中間ローラを入力ローラと第一の出力ローラとの
間に引き込む方向に作用する。
【0071】入力ローラの転動面22と中間ローラの転
動面52との接触点75と、中間ローラの転動面52と
第一の出力ローラの転動面42との接触点76とが、中
間ローラの転動面の直径に近い位置にあるので、接触点
75に引いた接線と接触点76に引いた接線とのなす角
を2αとし、接触点に作用する垂直力64および65を
Fn、摩擦力61、62をFtとすれば、Fnは楔作用
により Fn=Ft/tanα に拡大されて、接触点75および76に作用する
【0072】ここで Ft/Fn≦μ μ:使用するトラクション油のトラクション係数の最大
値を満足する、すなわち、 μ≧ tanα であれば、それぞれの接触点では大きな滑りを生ずるこ
とがなく、僅かな滑りを伴いながら駆動力を伝達するこ
とができる。
【0073】接触点75に加わる垂直力64は、入力ロ
ーラを経て入力ローラの転動面22と第二の出力ローラ
の転動面42との接触点77にも垂直力67として加わ
り、駆動ローラに加わるトルクによる摩擦力66が働い
て、接触点77でも僅かな滑りを伴いながら駆動力を伝
達することができる。なお、この図4では作図の都合
上、垂直力67の向きを接触点77に対して180°反
転して描いてある。
【0074】これまでと同じ回転方向の状態において、
入力ローラの転動面22の周速よりも、出力ローラの転
動面32の周速の方が速い場合には、図5に示すよう
に、接触点75,76には、加圧ばね53による弱い付
勢力63’が楔作用により拡大された小さな垂直力6
4,65が加わり、中間ローラには向きが反転した摩擦
力61’、62’が生ずる。この摩擦力61’と62’
とは中間ローラ51を入力ローラ21と第一の出力ロー
ラ31との間から押し出す方向に働き、加圧ばね53の
付勢力63’、すなわち入力ローラ21と第一の出力ロ
ーラ31との間に割り込もうとする力を打ち消すので、
接触点75,76に加わる垂直荷重は極めて小さく、第
一の出力ローラ31は入力ローラの転動面22を駆動で
きない。接触点75および76に加わる垂直力がなくな
れば、入力ローラの転動面22と第二の出力ローラの転
動面42との接触点77に作用する垂直力67もなくな
るので、入力ローラの転動面22も摩擦駆動できない。
【0075】このように、入力ローラ21が反時計方向
に回転して第一の出力ローラ31を反時計方向に、第二
の出力ローラ41を時計方向に駆動することはできる
が、同じ方向に回転していても、出力ローラ31および
41から入力ローラ21を駆動することはできない、一
方向クラッチの機能の一つであるオーバーランニングク
ラッチの機能を示す。
【0076】また、入力ローラ21が外部から駆動され
ず、第一の出力ローラ31を反時計方向に、第二の出力
ローラ41を時計方向に回転する場合にも、入力ローラ
21は回転せず、第一の出力ローラ31を時計方向に、
第二の出力ローラ41を反時計方向に回転すると、入力
ローラ21が時計方向に回転する一方向クラッチの効果
が得られる。
【0077】従って、これを電動補助駆動自転車などに
用いるときには、入力軸2をモータで反時計方向に回転
すれば、二つの出力ローラに設けられた駆動ローラ91
および92によりタイヤを前進方向に駆動することがで
きるが、モータが止まっていて、車輪を前進方向に回転
する惰走や手押しの場合には、入力ローラすなわちモー
タは回転しないことになる。ただし、車両を後退させる
ときには、モータは出力ローラにより駆動される。
【0078】中間ローラを加圧ばね53の付勢力に抗し
て入力ローラや出力ローラから引き離す機構を付加し
て、車両を後退させるときにモータが駆動されないよう
にすることもできる。
【0079】第一の出力ローラの転動面32と中間ロー
ラの転動面52との接触点76には、垂直力65と、垂
直力65に比べれば小さい摩擦力62とが加わり、これ
らの合力は軸受33および34により支承さる。第二の
出力ローラの転動面42と入力ローラの転動面22との
接触点77にも同様に、垂直力67と、垂直力67に比
べれば小さい摩擦力66とが加わり、これらの合力は軸
受43および44により支承さる。
【0080】図6に示すように、入力ローラの転動面2
2には、中間ローラの転動面52との接触点75に垂直
力64と摩擦力61との合力68が、また、第二の出力
ローラの転動面42との接触点77には垂直力67と摩
擦力66との合力69とが作用するが、接触点75と接
触点77とは、入力ローラの直径に近い位置にあるの
で、垂直力と摩擦力との合力68および69は大半が打
ち消し合い、これらの合力の方向の違いによって残る小
さな合力70が入力軸を支持する軸受23および24に
ラジアル方向の荷重となって加わる。なお、この図では
作図の都合上、接触点75,77に加わる垂直力64、
67、摩擦力61、66および合力68,69の向き
を、接触点75,77に対して180°反転して描いて
ある。
【0081】図7に示すように中間ローラの転動面52
にはその直径に近い接触点75および76に、垂直力6
4による摩擦力61と垂直力65による摩擦力62とが
作用し、また垂直力64,65により中間ローラを入力
ローラの転動面と第一の出力ローラの転動面との間から
押し出そうとする力71,72も作用する。摩擦力6
1、62は垂直力のμ倍であり、中間ローラを入力ロー
ラの転動面と第一の出力ローラの転動面との間から押し
出そうとする力71,72は垂直力のtanα倍であ
る。ここではμ≧tanαなので、合力63は合力73
より大きく、合力63と合力73との差の力は、中間ロ
ーラを入力ローラの転道面と第一の出力ローラの転動面
との間に押し込むように作用するので、中間ローラはこ
れらの転動面の間で支えられ、中間ローラは軸受などで
正確に支持する必要がなく、加圧ばね53によってその
位置を軽く保持するだけで、特別の支持手段を設けなく
てよい。
【0082】また、中間ローラの加圧ばねとは反対側
の、中間ローラと外箱との間に中間ローラストッパ59
が設けられている。この駆動装置にトルクが加わると、
入力ローラ、中間ローラおよび出力ローラの互いの接触
点75,76および77にはトルクに応じた垂直力が生
じ、この垂直力によりそれぞれの接触面の間に弾性変位
が生ずる。そして、これらの垂直力を支える軸受33,
34,43および44にも弾性変位を、また出力軸3お
よび4にもたわみを生ずる。これらの弾性変位やたわみ
のために、中間ローラは入力ローラと第一の出力ローラ
の間に侵入して2αが小さくなり、トルクがある限界を
超えると、トルクによる中間ローラを入力ローラと第一
の出力ローラとの間に押し込もうとする力61および6
2よりも、中間ローラを入力ローラと第一の出力ローラ
との間から押し出そうとする垂直力の分力71および7
2の方が急激に小さくなり、中間ローラの中心が二つの
出力軸の軸心Y1およびY2を含む平面を超えて、反対
側に飛び出し、以後トルクの伝達が不能になる。中間ロ
ーラと外箱との間に中間ローラストッパ59を設けて、
中間ローラがY1、Y2平面を超えないようにすること
により、縁石乗り上げなど、車両の走行中に起きる可能
性がある瞬間的な過大トルクによってトルク伝達を不能
にするこの現象を防ぐことができる。
【0083】第一および第二の出力ローラの転動面32
および42に接して潤滑剤を含浸したフェルトのオイル
パッド35および45が配置されている。円筒面同士の
転がりによる動力伝達では、転動面に形成される潤滑油
膜が極めて薄く、滑り率が小さいために、温度上昇が小
さく、従って潤滑剤の劣化が少ないので、オイルパッド
に含浸されたごく少量の潤滑剤だけで、必要な寿命を確
保することができる。潤滑剤が少量ですむために外箱内
の容積に空気の占める割合が大きく、伝動装置の動力伝
達損失が小さいために外箱の温度上昇が少ないことと相
俟って、外気温や日射による外箱内圧の上昇が小さくな
り、油漏れなどの不具合を防止できる。
【0084】また、外箱1、加圧ばね53を除く総ての
部品が円筒形状であり、製作が極めて容易なものばかり
であるだけでなく、焼き入れ硬さと高精度の加工が必要
な入力ローラ、出力ローラ、中間ローラは軸部分と別体
のリング状にして、軸部分と嵌め合いにより組み立てる
ようにすれば、転がり軸受の大量生産において確立して
いる加工技術を用いることにより、容易かつ安価に製作
でき、外箱1はアルミダイキャストなどによるものに僅
かに切削加工を加えるだけで済み、加圧ばね53はピア
ノ線を曲げただけで十分なので、製造コストを著しく低
く抑えることができる。
【0085】図8は第二の実施形態を示しており、この
実施形態において入力軸の軸心Xは第二の出力軸の軸心
Y2と、中間ローラ軸の中心軸線Zとを含む平面とほぼ
同一の平面上にある。
【0086】この場合には、伝達するトルクの増加とと
もに、中間ローラ51が入力ローラ21と第一の出力ロ
ーラ31との間に食い込む方向に少し移動するので、接
触点75の位置が多少変動するが、図9に示すように、
接触点75と77とは、ほぼ入力ローラの転動面の直径
上にあり、垂直力64と67とは大きさが同じで方向が
反対なので互いに打ち消し合い、接触点75と77とに
働く摩擦力61と66とは偶力なので、入力ローラを支
える軸受23,24には殆ど荷重が掛からない。従って
図10に示すように、入力ローラの支持軸受23および
24を省略して、入力軸を駆動するモータ25の出力軸
26をそのまま入力軸とする片持ちの支持構造にして構
造を簡単にすることも可能になる。なお、図9でも図7
と同じく作図の都合上、垂直力64、67、摩擦力6
1、66および合力68,69の向きを、接触点75,
77に対して180°反転して描いてある。
【0087】図11は第三の実施形態を示しており、第
二の出力ローラおよび中間ローラの転動面42および5
2をクラウニングを施された円筒面にしてある。この図
ではクラウニングを誇張して描いてある。
【0088】図12に示すように、平行に支持された二
つの円筒面55および56が互いに接触して荷重を受け
ている場合、接触は線接触になり、接触面圧分布82に
は接触面81の両端で面圧が大きいエッジロードが現
れ、これらの面が転動したときには面圧の大きい両端か
ら疲労破壊が起る。
【0089】図13に示すように、一方の転動面57を
軸方向に大きな曲率半径をもった回転円弧面とした場合
には、接触は点接触に、接触面83は楕円形状になり、
接触面圧分布84は半楕円形になってエッジロードを生
じないので、転がり疲労寿命の著しい短縮を防ぐことが
できる。そして、回転円弧面の曲率半径を適宜選定する
ことによって、接触面の面圧を疲労寿命と潤滑油のトラ
クション特性にとって望ましい値に設定することが可能
になる。
【0090】また、図14に示すように、一方の転動面
58を接触面圧が円筒面の軸方向にほぼ均一になるよう
な理想的なクラウニング形状とした場合には、接触面の
形状85、接触面圧分布86ともほぼ矩形になって、最
も寿命が長くなる。
【0091】なお、クラウニングは互いに接触する二つ
の円筒面の一方のみに施せばよいので、第二の出力ロー
ラ、入力ローラ、中間ローラ、第一の出力ローラの転動
面のうちから、一つ置きに二つの転動面のみに施せばよ
い。
【0092】図15は第四の実施形態を示してあり、第
一の出力ローラの転動面32の直径が、第二の出力ロー
ラの転動面42の直径よりも僅かに小さくなっている。
図では直径の違いを誇張して描いてある。
【0093】第二の出力ローラの転動面42は、入力ロ
ーラの転動面22との接触点77を経て直接駆動され、
第一の出力ローラの転動面32は、入力ローラの転動面
22と中間ローラの転動面52との接触点75、および
中間ローラの転動面52と第一の出力ローラの転動面3
2との接触点76の二つの接触点を経て駆動される。
【0094】従って、二つの出力ローラの転動面32お
よび42の直径が等しく、滑りのない無負荷時に第一お
よび第二の出力ローラ31および41の回転数が同じで
あるならば、トルクの増加とともに増大する僅かな滑り
により、二つの接触点を経て駆動される第一の出力ロー
ラの回転は、一つの接触点を経て駆動される第二の出力
ローラの回転よりもトルクの増加とともに遅くなる。
【0095】第一の出力ローラの転動面32の直径を、
第二の出力ローラの転動面42の直径よりも僅かに小さ
くして、第一の出力ローラの回転速度を高めにすること
により、トルクが加わったときに生ずる僅かな滑りによ
る二つの駆動ローラへの伝達トルクの差を軽減する効果
が得られる。
【0096】図16および図17は第五の実施形態を示
してあり、入力ローラ21と第一の出力ローラ31との
間に二個の中間ローラ51および51’を配置し、二つ
の出力軸の軸心Y1およびY2を含む平面に対し、互い
に反対向きに偏移した位置に軸方向に重なるように入力
軸、出力軸と平行に支持され、それぞれが入力ローラの
転動面22と第一の出力ローラの転動面32との間に割
り込むように、二個の加圧ばね53,53’により付勢
されている。
【0097】入力軸21が反時計方向に回転して回転を
伝達するときには、第一の中間ローラ51が摩擦力によ
り入力ローラと第一の出力ローラとの間に割り込むよう
に作用してトルクを伝達し、第二の中間ローラ51’は
入力ローラと第一の出力ローラとの間から押し出される
方向に僅かに移動してトルク伝達には寄与しない。
【0098】入力軸21が時計方向に回転して回転を伝
達するときには、逆に第二の中間ローラ51’が摩擦力
により入力ローラと第一の出力ローラとの間に割り込ん
でトルクを伝達し、第一の中間ローラ51は伝達には寄
与しない。
【0099】このように、それぞれの転道面にはトルク
に応じた垂直力が発生して、常に高い動力伝達効率を維
持しながら入力軸の両方向の回転を伝達することができ
る。
【0100】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、動力伝達効率が高く、歯車を用いたときのような騒
音のない、一方向クラッチの機能を持った、小型、軽量
の駆動装置を提供することができる。
【0101】その上、油漏れなどの不具合の発生の恐れ
が少なく、保守を容易にし、入力ローラ、出力ローラを
支える転がり軸受は勿論のこと、動力を伝達する転動面
の疲労寿命を転がり軸受の技術を利用して予測して設計
することも可能であるため信頼性が高い。
【0102】また、殆どの主要部品が円筒形状の組み合
わせであり、かつ転がり伝動部分に要求される強度や仕
上げ面の精度は転がり軸受とほぼ同じなので、これも転
がり軸受と同様の材料、熱処理、加工の技術を用いて容
易に、かつ安価に製造することができ、駆動装置のコス
トが低減される。
【0103】更に、従来技術におけるよりも高速回転が
可能な小型、軽量、安価なモータの使用を可能にするの
で、質量、コストを著しく低減することができる上、モ
ータを含む駆動装置が小型、軽量になる結果、車両への
搭載性が向上する。
【0104】また、入力軸に加わるラジアル荷重が小さ
く、入力軸を片持ち構造とすることもできるので、入力
軸を駆動するモータの軸をそのまま入力軸とすることに
よって、構造を簡単化し、寸法、質量、コストを低減す
ることが可能である。
【0105】中間ローラおよび加圧ばねを正転用と逆転
用の二組を設けることにより、一方向クラッチの機能を
なくして、両方向の回転とトルクの伝達を可能にするこ
ともできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第一の実施形態に係る平行二軸駆動
装置の、二つの出力軸を含む平面方向の断面図
【図2】その平行二軸駆動装置の、軸に直角方向の断面
【図3】その平行二軸駆動装置の、加圧ばねの形状を例
示する図
【図4】その平行二軸駆動装置が動力を伝達するときの
力の関係を示す図
【図5】その平行二軸駆動装置が動力を伝達しないとき
の力の関係を示す図
【図6】その平行二軸駆動装置が動力を伝達するとき
に、入力ローラに加わる力の関係を示す図
【図7】その平行二軸駆動装置が動力を伝達するとき
に、中間ローラに加わる力の関係を示す図
【図8】この発明の第二の実施形態に係る平行二軸駆動
装置の、軸に直角方向の断面図
【図9】その平行二軸駆動装置が動力を伝達するとき
に、入力ローラに加わる力の関係を示す図
【図10】その平行二軸駆動装置で、モータの出力軸を
入力軸とした場合の、二つの出力軸を含む平面方向の断
面図
【図11】この発明の第三の実施形態に係る平行二軸駆
動装置の、二つの出力軸を含む平面方向の断面図
【図12】二つの円筒形のローラが接触しているとき
の、接触面の形状および面圧分布を示す図
【図13】円弧クラウニングを施されたローラと円筒形
のローラとが接触しているときの、接触面の形状および
面圧分布を示す図
【図14】理想的なクラウニングを施されたローラと円
筒形のローラとが接触しているときの、接触面の形状お
よび面圧分布を示す図
【図15】この発明の第四の実施形態に係る平行二軸駆
動装置の、軸に直角方向の断面図
【図16】この発明の第五の実施形態に係る平行二軸駆
動装置の、二つの出力軸を含む平面方向の断面図
【図17】この発明の第五の実施形態に係る平行二軸駆
動装置の、軸に直角方向の断面図
【符号の説明】
1 外箱 2 入力軸 3 第一の出力
軸 4 第二の出力
軸 5 中間ローラ
軸 21 入力ローラ 31、41 出力ローラ 51、51’ 中間ローラ 22、32、42、52 転動面 23、24,33,34,43,44 軸受 25 モータ 35、45 オイルパッ
ド 53、53’ 加圧ばね 55、56 円筒形状の
転動面 57、58 クラウニン
グを施した転動面 59 中間ローラ
ストッパ 61、62、66 摩擦力 61’、62’、66’ 摩擦力の反
力 64、65、67 垂直力 71、72、73 中間ローラ
を押し出そうとする力 75、76,77 接触点 81、83、85 接触面形状 82、84、86 接触面圧分
布 90 タイヤ 91、92 駆動ローラ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一つの入力軸と、入力軸に平行に二つの出
    力軸とがあり、これらの軸はそれぞれ外箱に対して軸受
    で支承され、入力軸は二つの出力軸の間に、二つの出力
    軸を含む平面とほぼ同一平面上に配置され、入力軸には
    入力ローラが、二つの出力軸にはそれぞれ出力ローラが
    あり、入力ローラと第一の出力ローラとの間には中間ロ
    ーラがあり、中間ローラの中心軸は、二つの出力軸を含
    む平面に対して僅かに離れた位置に、入力軸および出力
    軸と平行にあり、入力ローラ、二つの出力ローラおよび
    中間ローラの外周面はそれぞれほぼ円筒形状の転動面で
    あり、入力ローラの転動面と第二の出力ローラの転動面
    とは隣接し、中間ローラは、その転動面が入力ローラの
    転動面および第一の出力ローラの転動面とに転動接触
    し、中間ローラは、その転動面が入力ローラの転動面お
    よび第一の出力ローラの転動面との間に接触する力を与
    える加圧ばねにより外箱との間で付勢され、外箱に対し
    て支承されていることを特徴とする平行二軸駆動装置
  2. 【請求項2】入力軸が、第二の出力軸と中間ローラの中
    心軸とを含む平面とほぼ同一の平面上にあることを特徴
    とする、「請求項1」に記載の平行二軸駆動装置
  3. 【請求項3】第一の出力ローラ、中間ローラ、入力ロー
    ラおよび第二の出力ローラのそれぞれの転動面が、交互
    に円筒面およびクラウニングを施された円筒面であるこ
    とを特徴とする、「請求項1」および「請求項2」に記
    載の平行二軸駆動装置
  4. 【請求項4】第一の出力ローラの転動面の直径が、第二
    の出力ローラの転動面の直径より僅かに小さいことを特
    徴とする、「請求項1」、「請求項2」および「請求項
    3」に記載の平行二軸駆動装置
  5. 【請求項5】入力軸と第一の出力軸との間に二つの中間
    ローラが並列に配置され、二つの中間ローラの中心軸が
    二つの出力軸を含む平面に対して互いに反対方向に離れ
    た位置に、入力軸および出力軸と平行にあることを特徴
    とする「請求項1」、「請求項3」および「請求項4」
    に記載の平行二軸駆動装置
JP2000246524A 2000-07-12 2000-07-12 平行二軸駆動装置 Expired - Lifetime JP4669110B2 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000246524A JP4669110B2 (ja) 2000-07-12 2000-07-12 平行二軸駆動装置
NO20013438A NO20013438L (no) 2000-07-12 2001-07-11 Drivanordning med parallell dualaksel
EP01117042A EP1172292A3 (en) 2000-07-12 2001-07-12 Parallel dual shaft drive apparatus
US09/902,611 US6482121B2 (en) 2000-07-12 2001-07-12 Parallel dual shaft drive apparatus
HK02102241.1A HK1041242A1 (zh) 2000-07-12 2002-03-25 並聯雙軸驅動儀

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000246524A JP4669110B2 (ja) 2000-07-12 2000-07-12 平行二軸駆動装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002031202A true JP2002031202A (ja) 2002-01-31
JP4669110B2 JP4669110B2 (ja) 2011-04-13

Family

ID=18736814

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000246524A Expired - Lifetime JP4669110B2 (ja) 2000-07-12 2000-07-12 平行二軸駆動装置

Country Status (5)

Country Link
US (1) US6482121B2 (ja)
EP (1) EP1172292A3 (ja)
JP (1) JP4669110B2 (ja)
HK (1) HK1041242A1 (ja)
NO (1) NO20013438L (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6482121B2 (en) 2000-07-12 2002-11-19 Hideo Okoshi Parallel dual shaft drive apparatus
JP2008229748A (ja) * 2007-03-16 2008-10-02 Ihi Corp 摩擦駆動搬送装置の駆動機構
WO2010084667A1 (ja) * 2009-01-22 2010-07-29 日産自動車株式会社 駆動力配分装置
JP2015130999A (ja) * 2014-01-14 2015-07-23 シャープ株式会社 車輪駆動装置および移動体
WO2016207935A1 (ja) * 2015-06-22 2016-12-29 日産自動車株式会社 車両用補機駆動装置
US10760584B2 (en) 2016-03-28 2020-09-01 Kabushiki Kaisha Toyota Jidoshokki Speed increaser and centrifugal compressor

Families Citing this family (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6849025B2 (en) * 2001-04-09 2005-02-01 Nsk Ltd. Frictional roller transmission
US6984189B2 (en) * 2001-08-10 2006-01-10 Kabushiki Kaisha Toyota Chuo Kenkyusho Friction transmission unit
US7458914B2 (en) * 2002-03-29 2008-12-02 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Method and apparatus for a low cost and high force transmission using elastically deformable driving element for friction drive
DE10314043A1 (de) * 2003-03-28 2004-12-02 Ina-Schaeffler Kg Reibradantrieb
KR100670098B1 (ko) 2005-03-11 2007-01-16 황보석 착탈식 자전거 구동장치
US7343684B2 (en) * 2006-02-16 2008-03-18 Brian Carlisle Robotic system with traction drive
US8357072B2 (en) * 2006-12-01 2013-01-22 Cakir Aga Motorlu Tasitlar Sanayi Ve Ticaret Ltd. Sti. Variable speed direct drive transmission
WO2011113149A1 (en) 2010-03-19 2011-09-22 Okulov Paul D Improvements in continuously variable transmission
EP2657571B1 (en) * 2010-12-24 2019-04-17 Nissan Motor Co., Ltd Traction transmission capacity control device
US20130340549A1 (en) * 2010-12-30 2013-12-26 Abengoa Solar New Technologies, S.A. Structural support azimuth rotation device
KR102187977B1 (ko) * 2019-05-10 2020-12-07 (주)베스테크 자동판매기용 픽업 핸들유닛

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5331245U (ja) * 1976-08-24 1978-03-17
JPS6275151A (ja) * 1985-09-30 1987-04-07 Mitsubishi Electric Corp 動力伝達装置
JPH0674311A (ja) * 1992-08-27 1994-03-15 Ricoh Co Ltd 回転力伝達装置及びその使用方法
JPH09500068A (ja) * 1993-03-18 1997-01-07 エス・エイ・イー・アフィキム・ユー・エス・エイ・インコーポレーテッド 補助的駆動装置
JPH09120631A (ja) * 1995-07-28 1997-05-06 Daewoo Electron Co Ltd ディスクプレーヤーの駆動モーター締結装置
JPH11141634A (ja) * 1997-11-05 1999-05-25 Koyo Seiko Co Ltd トラクションドライブ

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US1870421A (en) * 1931-04-27 1932-08-09 Herbert L Prout System of friction gearing
US5413265A (en) * 1990-07-07 1995-05-09 Agfa-Gevaert A.G. Arrangement for transporting web-shaped materials to be scanned or exposed
DE4219763A1 (de) * 1992-06-17 1993-12-23 Ulrich Baumann Motor-Antrieb für ein Fahrrad o. dgl.
JP2607771Y2 (ja) 1993-06-28 2002-07-08 一路 藤岡 補助力パック
JPH0719090U (ja) 1993-09-22 1995-04-04 一路 藤岡 補助力パック
DE19633345C2 (de) * 1996-08-07 1999-01-07 Guenter Rogee Fahrrad mit Hilfsantrieb
JP4669110B2 (ja) 2000-07-12 2011-04-13 大越 久雄 平行二軸駆動装置

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5331245U (ja) * 1976-08-24 1978-03-17
JPS6275151A (ja) * 1985-09-30 1987-04-07 Mitsubishi Electric Corp 動力伝達装置
JPH0674311A (ja) * 1992-08-27 1994-03-15 Ricoh Co Ltd 回転力伝達装置及びその使用方法
JPH09500068A (ja) * 1993-03-18 1997-01-07 エス・エイ・イー・アフィキム・ユー・エス・エイ・インコーポレーテッド 補助的駆動装置
JPH09120631A (ja) * 1995-07-28 1997-05-06 Daewoo Electron Co Ltd ディスクプレーヤーの駆動モーター締結装置
JPH11141634A (ja) * 1997-11-05 1999-05-25 Koyo Seiko Co Ltd トラクションドライブ

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6482121B2 (en) 2000-07-12 2002-11-19 Hideo Okoshi Parallel dual shaft drive apparatus
JP2008229748A (ja) * 2007-03-16 2008-10-02 Ihi Corp 摩擦駆動搬送装置の駆動機構
WO2010084667A1 (ja) * 2009-01-22 2010-07-29 日産自動車株式会社 駆動力配分装置
JP2010169171A (ja) * 2009-01-22 2010-08-05 Nissan Motor Co Ltd 駆動力配分装置
US8657715B2 (en) 2009-01-22 2014-02-25 Nissan Motor Co., Ltd. Torque distributor
JP2015130999A (ja) * 2014-01-14 2015-07-23 シャープ株式会社 車輪駆動装置および移動体
WO2016207935A1 (ja) * 2015-06-22 2016-12-29 日産自動車株式会社 車両用補機駆動装置
JPWO2016207935A1 (ja) * 2015-06-22 2017-11-16 日産自動車株式会社 車両用補機駆動装置
CN107709833A (zh) * 2015-06-22 2018-02-16 日产自动车株式会社 车辆用辅机驱动装置
CN107709833B (zh) * 2015-06-22 2020-03-27 日产自动车株式会社 车辆用辅机驱动装置
US10760471B2 (en) 2015-06-22 2020-09-01 Nissan Motor Co., Ltd. Auxiliary machine-driving device for vehicle
US10760584B2 (en) 2016-03-28 2020-09-01 Kabushiki Kaisha Toyota Jidoshokki Speed increaser and centrifugal compressor

Also Published As

Publication number Publication date
NO20013438L (no) 2002-01-14
JP4669110B2 (ja) 2011-04-13
HK1041242A1 (zh) 2002-07-05
EP1172292A3 (en) 2005-08-03
NO20013438D0 (no) 2001-07-11
EP1172292A2 (en) 2002-01-16
US20020022546A1 (en) 2002-02-21
US6482121B2 (en) 2002-11-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2002031202A (ja) 平行二軸駆動装置
KR970000867B1 (ko) 회전전달장치
JP4058241B2 (ja) 自動車用トランスファー
US20040097325A1 (en) Planet gear and use thereof
US20090318260A1 (en) Toroidal continuously variable transmission unit and continuously variable transmission
WO2004070233A1 (ja) トラクションドライブ式無段変速機
WO2011065491A1 (ja) 電動式パワーステアリング装置
US6849025B2 (en) Frictional roller transmission
JPS6196222A (ja) 多板摩擦クラツチ
US8579757B2 (en) Roller frictional transmission unit
JP4501356B2 (ja) 鉄道車両用歯車装置及び鉄道車両用台車
JP2005231428A (ja) 電動式車輪駆動装置
US20110070996A1 (en) Conical friction wheel type continuously variable transmission device
GB2320070A (en) Toroidal race continuously-variable transmission
JP4827027B2 (ja) 差動制限装置
CN109854688B (zh) 汽车变速箱
CN107387590B (zh) 一种可状态保持的离合装置
JP4380493B2 (ja) 電動式車輪駆動装置
CN218702689U (zh) 轮结构及车辆
JP4277732B2 (ja) 歯車の軸線位置を自動補正する歯車装置
CN101110534B (zh) 无段变速系统及具有此系统的轮圈电动机
JP3477506B2 (ja) オンオフ式トルクリミッタ
JP4632234B2 (ja) 変速機の出力軸支持構造
CN221723354U (zh) 差速器、电驱动总成及车辆
WO2008059807A1 (fr) Dispositif de transmission

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20061011

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20061228

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20061212

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070427

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100225

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100302

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100428

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100720

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100906

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20101221

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110114

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140121

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4669110

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term