JP2008229748A - 摩擦駆動搬送装置の駆動機構 - Google Patents

摩擦駆動搬送装置の駆動機構 Download PDF

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浩 齋藤
Kenji Nakamura
賢治 中村
Hideyuki Kojima
英之 小島
Hiroaki Imaizumi
浩昭 今泉
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Abstract

【課題】 搬送テーブルの大きな推力と、高精度の位置決めを両立させる。
【解決手段】 搬送テーブルに設けた駆動モータ6の出力軸6aに、踏面7aがフラットな小径の出力ローラ7を取り付ける。上下方向の動力伝達軸8の上部に、踏面9aがフラットな大径の中間ローラ9を取り付けて、出力ローラ7に接触させる。動力伝達軸8の下部に、大径の駆動ローラ10を取り付けて、ローラクラウンを有する踏面10aを、スライドバー2に接触させる。駆動モータ6の回転を、出力ローラ7と中間ローラ9の径の比に応じて減速させた後、駆動ローラ10へ伝えることで、位置決め分解能を向上させる。
出力ローラ7と中間ローラ9の間は、フラットな踏面7a,9a同士を接触させることで大きな接触面積を確保させ、駆動ローラ10とスライドバー2の間は、駆動ローラ10を大径とすることで、大きな接触面積を確保させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、搬送テーブルに設けた駆動ローラを固定部側に設けたバーに圧接させながら回転駆動させることにより、上記駆動ローラとバーとの接触面に生じる摩擦を利用して、上記駆動ローラと一緒に上記搬送テーブルをバーの長手方向に移動させることができるようにしてある摩擦駆動搬送装置の駆動機構に関するものである。
一般に、工作機械等において、ワークの搬送テーブルやその他の移動体を、該機械の固定部に対して移動させるための駆動機構としては、送りねじと、該送りねじに噛合(螺着)するナットと、上記送りねじを駆動するサーボモータの如き駆動モータを備えて、上記送りねじを駆動モータにより正逆転駆動させることで、上記ナットに取り付けた移動体を、上記送りねじの軸心方向に沿って移動させる形式の送り機構が広く採用されている。
ところで、半導体関連の製造、検査等の精密な位置決めを行う精密機械では、搬送テーブル等の移動体を該機械の固定部に対して移動させるときに、移動体の精密な位置決め、たとえば、μmオーダー以下の精度での位置決めを行うことが要求されることがある。
しかし、上記サーボモータと送りねじとナットとからなる送り機構は、送りねじの回転慣性が大きいために応答速度が遅く、又、バックラッシュの発生が避けられない等の構造上の問題があることから、上記したような移動体の精密な位置決めが要求される工作機械用の駆動機構として採用することは困難である。
そのため、上記のような精密機械における移動体を移動させると共に該移動体の精密な位置決めを行うことができるようにするための駆動機構として、移動体の移動方向に延びるレール状のバー(被駆動軸)と、上記バーを挟むように配設して該バーに対し両側から所要の与圧を印加した状態で圧接できるようにしてなる駆動ローラ及びバックアップローラ(押付ローラ)とを、機械の固定部と、移動体とに振り分けて取り付け、更に、上記駆動ローラに、駆動モータの出力軸を接続してなる構成を具備した摩擦駆動機構が考えられてきている。かかる摩擦駆動機構によれば、上記駆動モータにより上記駆動ローラを正逆転駆動させることにより、上記所要の与圧で押し付けられている駆動ローラと上記バーとの接触面に生じる摩擦を利用して、該駆動ローラとバーとを、バーの長手方向沿って相対移動させて、該バーと一体に上記移動体を、上記機械の固定部に対して直動させることができるとされている(たとえば、特許文献1、特許文献2参照)。
ところが、上記従来提案されている摩擦駆動機構では、移動体の移動時の真直性を、機械の固定部に配設してある直進ガイドの長手方向形状の直線性によって担保させたり、上記バー(被駆動軸)自体の長手方向形状の直線性によって担保させるようにしてあるため、上記移動体について、移動方向に直角の方向の位置決めを正確に行うには、上記直進ガイドやバー(被駆動軸)に、撓みのない非常に高い精度が要求される。そのために、長ストローク化を図る場合には、上記直進ガイドやバー(被駆動軸)を撓みのない状態で長尺化する必要が生じるが、このように長尺の部材を撓みのない状態で精度よく製作するのは困難であると共に、製作コストが嵩むという問題もある。したがって、上記従来提案されている摩擦駆動機構は、移動体の真直性を確保しながら長ストローク化を図ることが難しいという問題が生じていた。
そこで、本出願人は、以前の出願(特願2006−257760号)において、移動体となる搬送テーブルの真直性を確保しながら長ストローク化を図ることが可能な摩擦駆動搬送装置として、図3及び図4に示す如き摩擦駆動搬送装置を提案している。
すなわち、図3及び図4に示した摩擦駆動搬送装置は、搬送テーブル1の移動方向に延びるスライドバー2を設け、且つ上記搬送テーブル1に、上記スライドバー2の一側面に接触させる一側面側ローラ3と、該一側面側ローラ3に対するテーブル移動方向の前後両側位置で上記スライドバー2の他側面に接触させる複数の他側面側ローラ4と、上記一側面側ローラ3及び他側面側ローラ4のすべて、又は、いずれかをテーブル移動方向と直角の方向に個別に変位させるための変位機構5と、上記一側面側及び他側面側の各ローラ3,4のうちのいずれか1つのローラ3にたわみ継手を介して連結して該ローラ3を駆動ローラ3として回転駆動させるための駆動モータ6とを設けた構成としてある。
以上の構成としてある摩擦駆動搬送装置によれば、上記変位機構5により上記駆動ローラ3及び他の各ローラ4を上記スライドバー2の両側面に押し当てた状態にて、上記駆動モータ6の正逆転駆動により上記駆動ローラ3を回転駆動させることで、上記駆動ローラ3と上記スライドバー2との接触面に作用する摩擦を利用して、上記搬送テーブル1を上記スライドバー2の長手方向に移動させることできるようにしてある。
しかも、上記各変位機構5により、駆動ローラ3と他の各ローラ4のすべてについて、搬送テーブル1に対する相対的な位置を、該搬送テーブル1の進行方向に直角の方向に変位させることにより、上記搬送テーブル1のスライドバー2に対する位置をシフトさせることができるようにしてある。更には、上記スライドバー2の他側面に接触させている各他側面側ローラ4を、対応する各変位機構5により、搬送テーブル1自体の向きから所要角度ずれた方向に沿って並ぶように配置させることで、該各他側面側ローラ4を他側面に接触させるようにしてあるスライドバー2の軸線方向を基準として、上記搬送テーブル1自体の向きを回転させることができるようにしてある。
したがって、上記スライドバー2に撓み等が生じていても、上記搬送テーブル1の位置を本来のテーブル移動方向上の位置に一致するよう補正できると共に、搬送テーブル1自体の向きを、本来のテーブル移動方向に一致するよう角度補正できることから、上記搬送テーブル1の精密な位置決めが必要とされる場合であっても、上記スライドバー2に、撓みのない非常に高い精度が要求されることがないようにして、スライドバー2の長尺化を容易にすることで、上記搬送テーブル1の真直性を確保した状態での長ストローク化が実現可能となるようにしてある。
ところで、摩擦駆動機構における移動体、たとえば、上記摩擦駆動搬送装置における搬送テーブル1を移動させるための推力F[N]は、トラクション係数μと、駆動ローラ3をスライドバー2へ押し付ける押付与圧P[N]の積(F=μ・P)によって与えられる。
上記トラクション係数μは、駆動ローラ3とスライドバー2の材質によって定まる値である。したがって、上記搬送テーブル1を移動させる推力Fを高めるには、押付与圧Pを増加させるようにすればよく、この押付与圧Pを増加させるためには、駆動ローラ3とスライドバー2との接触面圧を高めるか、又は、駆動ローラ3とスライドバー2との接触面積を増大させることが考えられる。
しかし、上記駆動ローラ3とスライドバー2との接触面圧が過大になると、該駆動ローラ3とスライドバー2の接触部に異常摩耗等の問題が生じる虞があるため、該接触面圧には自ずから上限値が定められる。
一方、上記駆動ローラ3とスライドバー2との接触面積を大きくするには、駆動ローラ3の径を大きくして周方向の接触面積を拡大するか、又は、駆動ローラ3とスライドバー2の接触幅を大きくすればよいと考えられる。
しかし、移動体である上記搬送テーブル1側に設けてある駆動ローラ3は、上記スライドバー2に対して相対移動するものであるため、製作上の誤差等に起因して、上記駆動ローラ3の軸心方向が、搬送テーブル1と共に上記スライドバー2の長手方向と直角の方向に多少傾いたとしても、該駆動ローラ3がスライドバー2に対して片当りを生じないようにするために、図5に示す如く、駆動ローラ3の踏面3aにクラウニングを施して、ローラクラウンを設けることが一般に行われている。図5における符号6aは駆動モータ6の出力軸である。
又、図示してないが、スライドバー2における上記駆動ローラ3との接触面にクラウンを設けたり、上記駆動ローラ3の踏面3aにローラクラウンを設け、且つスライドバー2における駆動ローラ3との接触面に、上記ローラクラウンの湾曲率よりも大きな曲率の凹面加工を施すことも行われている。
このために、実際には、上記駆動ローラ3の踏面3aにおけるスライドバー2との接触幅を拡大させることは困難である。したがって、上記駆動ローラ3の踏面3aにおけるスライドバー2との接触面積を大きくするには、駆動ローラ3の径を大きくする必要が生じる。
なお、上記駆動モータ6の出力軸6aに取り付けてある駆動ローラ3は、摩擦駆動機構の構造上、その径が小さければ小さいほど、駆動モータ6の出力軸6aの回転量(回転角度)に対する駆動ローラ3とスライドバー2の相対移動量、すなわち、搬送テーブル1の移動量を小さく設定できるため、該搬送テーブル1の位置決め分解能を向上させることができて、搬送テーブル1の移動方向の位置決め精度を向上させることができる。
特公平1−41468号公報 特開平5−143159号公報
ところが、従来考えられている摩擦駆動搬送装置や摩擦駆動機構では、駆動モータ6の出力軸6aに対して同軸に駆動ローラ3を取り付けて、上記駆動モータ6の回転駆動力により上記駆動ローラ3を直接回転駆動させるようにしてあるため、搬送テーブル1の位置決めの高精度化を狙って上記駆動ローラ3の径を小さく設定すると、該小径の駆動ローラ3では、スライドバー2との接触面積が小さく制限されてしまうため、搬送テーブル1に小さな推力Fしか与えることができないというのが実状である。
一方、上記駆動モータ6の出力軸6aに同軸に取り付けてある駆動ローラ3の径を大きくすれば、該駆動ローラ3の踏面3aにローラクラウンが設けてあるとしても、スライドバー2との接触面積を増加させることができて、搬送テーブル1の推力Fを大きなものとすることが可能であるが、この場合には、上記駆動モータ6の出力軸6aの回転量(回転角度)に対する搬送テーブル1の移動量が大きくなるため、搬送テーブル1の高精度の位置決めを図ることが困難になってしまう。
したがって、従来の摩擦駆動搬送装置では、搬送テーブル1の推力Fを大きくすることと、搬送テーブル1の高い位置決め分解能による位置決めの高精度化とを両立させることは難しいというのが実状である。
そこで、本発明は、摩擦駆動搬送装置における搬送テーブルの推力の向上と、搬送テーブルの位置決め分解能の向上による位置決めの高精度化とをいずれも高いレベルでバランスさせることができる摩擦駆動搬送装置の駆動機構を提供しようとするものである。
本発明は、上記課題を解決するために、請求項1に対応して、駆動ローラをスライドバーに圧接させながら回転駆動させ、上記駆動ローラとスライドバーとの接触面に生じる摩擦を利用して、搬送テーブルを上記スライドバーの長手方向に移動させることができるようにしてある摩擦駆動搬送装置の駆動機構において、駆動モータの出力軸に出力ローラを取り付け、且つ該出力ローラに、上記出力軸と平行な動力伝達軸に取り付けた中間ローラを接触させ、更に、上記動力伝達軸に、スライドバーに接触させる駆動ローラを取り付けてなる構成とする。
又、請求項2に対応して、駆動ローラをスライドバーに圧接させながら回転駆動させ、上記駆動ローラとスライドバーとの接触面に生じる摩擦を利用して、搬送テーブルを上記スライドバーの長手方向に移動させることができるようにしてある摩擦駆動搬送装置の駆動機構において、駆動モータの出力軸に出力ローラを取り付け、且つ該出力ローラと、上記出力軸と平行な動力伝達軸に取り付けた中間ローラとの間に、2つの中間ローラを上記出力軸と平行な軸に取り付けて一体としてなるものを配置して、該2つの中間ローラを上記出力ローラと上記中間ローラに接触させるようにし、更に、上記動力伝達軸に、スライドバーに接触させる駆動ローラを取り付けてなる構成とする。
更に、上記各構成において、中間ローラが取り付けてある動力伝達軸に取り付けた駆動ローラと、スライドバーのいずれか一方又は双方にクラウニングを施すようにした構成とする。
更に又、上記各構成において、駆動モータの出力軸に取り付けた出力ローラと、中間ローラの径を、上記駆動モータより出力ローラ、中間ローラを経た後、動力伝達軸を介して駆動ローラへ伝えられる回転駆動力によって該駆動ローラが回転させられるときの回転数が、上記出力ローラの回転に対して減速または増速された回転数となるように設定した構成とする。
本発明の摩擦駆動搬送装置の駆動機構によれば、以下のような優れた効果を発揮する。
(1)駆動ローラをスライドバーに圧接させながら回転駆動させ、上記駆動ローラとスライドバーとの接触面に生じる摩擦を利用して、搬送テーブルを上記スライドバーの長手方向に移動させることができるようにしてある摩擦駆動搬送装置の駆動機構において、駆動モータの出力軸に出力ローラを取り付け、且つ該出力ローラに、上記出力軸と平行な動力伝達軸に取り付けた中間ローラを接触させ、更に、上記動力伝達軸に、スライドバーに接触させる駆動ローラを取り付けて上記駆動モータの回転量に対する搬送テーブルの移動量を小さく設定できるようにしてなる構成としてあるので、該搬送テーブルの位置決めの分解能の向上化を図ることができて、搬送テーブルの位置決め精度を高いものとすることができる。更に、上記出力ローラと中間ローラ同士の間で大きな力を伝えることができ、又、上記駆動ローラとスライドバーとの間で大きな力を伝えることができるため、上記搬送テーブルの推力を大きくすることができる。したがって、従来の摩擦駆動搬送装置では困難とされていた、搬送テーブルの推力を大きくすることと、搬送テーブルの高い位置決め分解能による位置決めの高精度化とを、高いレベルでバランスさせることが可能になる。
(2)駆動ローラをスライドバーに圧接させながら回転駆動させ、上記駆動ローラとスライドバーとの接触面に生じる摩擦を利用して、搬送テーブルを上記スライドバーの長手方向に移動させることができるようにしてある摩擦駆動搬送装置の駆動機構において、駆動モータの出力軸に出力ローラを取り付け、且つ該出力ローラと、上記出力軸と平行な動力伝達軸に取り付けた中間ローラとの間に、2つの中間ローラを上記出力軸と平行な軸に取り付けて一体としてなるものを配置して、該2つの中間ローラを上記出力ローラと上記中間ローラに接触させるようにし、更に、上記動力伝達軸に、スライドバーに接触させる駆動ローラを取り付けてなる構成とすることにより、上記(1)と同様の効果に加えて、上記出力ローラから駆動ローラに至る変速比を、上記各中間ローラの径の設定により自在に変化させることができる。よって、摩擦駆動搬送装置の駆動機構の小型化を図るのに有利なものとすることができる。
(3)中間ローラが取り付けてある動力伝達軸に取り付けた駆動ローラと、スライドバーのいずれか一方又は双方にクラウニングを施すようにした構成とすることにより、上記駆動ローラとスライドバーの片当りを未然に防止することが可能となる。
(4)駆動モータの出力軸に取り付けた出力ローラと、中間ローラの径を、上記駆動モータより出力ローラ、中間ローラを経た後、動力伝達軸を介して駆動ローラへ伝えられる回転駆動力によって該駆動ローラが回転させられるときの回転数が、上記出力ローラの回転に対して減速または増速された回転数となるように設定した構成とすることにより、上記駆動モータの出力軸の回転量に対する搬送テーブルの移動量を自在に設定できることから、該搬送テーブルの位置決めの分解能の更なる向上化を図ることが可能になり、搬送テーブルの位置決め精度を更に高めることも可能となる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面を参照して説明する。
図1(イ)(ロ)は本発明の摩擦駆動搬送装置の駆動機構の実施の一形態を示すもので、図3及び図4に示したものと同様に、搬送テーブル1の移動方向に延びるスライドバー2を設け、且つ上記搬送テーブル1側に、上記スライドバー2の一側面に所要の押付与圧で押し付けることができるようにしてある駆動ローラ3と、該駆動ローラ3を駆動するための駆動モータ6とを備えてなる構成において、上記搬送テーブル1に下向きに取り付けてある駆動モータ6の出力軸6aに、所要の幅寸法を有し且つ幅方向にフラットな踏面7a、すなわち、ローラクラウンを有しない踏面7aを備えた小径の出力ローラ7を、同軸上配置で一体に取り付ける。
上記出力ローラ7の側方位置には、該出力ローラ7よりもやや高い位置から、上記スライドバー2よりもやや低い位置まで上下方向に延びる動力伝達軸8を配置して、図示しない支持部材により上記出力ローラ7との相対変位を阻止した状態で回転自在に支持させる。更に、上記動力伝達軸8の上部における上記出力ローラ7と対応する高さ位置には、所要の幅寸法を有し且つ幅方向にフラットな(踏面にローラクラウンを有しない)踏面9aを備えた大径の中間ローラ9を一体に取り付けて、該中間ローラ9の踏面9aを、上記出力ローラ7の踏面7aに押し付けた状態で接触させるようにする。
更に又、上記動力伝達軸8の下部における上記スライドバー2と対応する高さ位置には、踏面10aの幅寸法を上記スライドバー2の側面の幅寸法と対応する寸法とし、且つ該踏面10aに所要の湾曲率のローラクラウンを設けてなる大径の駆動ローラ10を一体に取り付けて、該駆動ローラ10の踏面10aを、上記スライドバー2の側面に接触させるようにする。
なお、上記駆動ローラ10には、図示しない変位機構、たとえば、図3及び図4に示した変位機構と同様に、駆動ローラ10を搬送テーブル1の移動方向と直角の方向に変位させるための変位機構を連結してなる構成として、該駆動ローラ10を、所要の押付与圧を付与した状態で上記スライドバー2に対して接触させることができるようにしてあるものとする。この場合、上記動力伝達軸8における上記中間ローラ9の取付位置と、駆動ローラ10の取付位置との間となる上下方向中間部に、たとえば図示しないたわみ継手を介装して設けることで、上記出力ローラ7の踏面7aに対して上記中間ローラ9の踏面9aを押し付けた状態で、該出力ローラ7と中間ローラ9との相対位置の変化を防止すると共に、上記駆動ローラ10の搬送テーブル1の移動方向と直角の方向への変位を許容できるようにすればよい。あるいは、上記出力ローラ7の踏面7aに対して上記中間ローラ9の踏面9aを押し付けた状態で、上記出力ローラ7の軸心位置を回転中心として、上記中間ローラ9と動力伝達軸8と駆動ローラ10を一体に、上記スライドバー2と近接、離反する方向へ回動変位できるようにすることで、上記出力ローラ7の踏面7aに対して上記中間ローラ9の踏面9aを押し付けた状態を保持したまま、上記駆動ローラ10の搬送テーブル1の移動方向と直角の方向とほぼ一致するスライドバー2に対する近接、離反方向への変位を許容できるようにしてもよい。
なお、図示してないが、図3及び図4に示したものと同様に、上記駆動ローラ10に対する搬送テーブル1の移動方向の前後両側位置でスライドバー2の他側面側に接触させるローラと、該ローラを個別に搬送テーブル1の移動方向と直角の方向に変位させるための変位機構を備えてなる構成としてあるものとする。
以上の構成としてある摩擦駆動搬送装置の駆動ローラ駆動機構における駆動モータ6の出力軸6aの正逆転駆動により該出力軸6aの同軸上に一体に取り付けてある出力ローラ7を回転駆動させると、該出力ローラ7と上記中間ローラ9の踏面7aと9a同士の接触部に作用する摩擦により、該中間ローラ9が回転駆動させられる。
この際、上記出力ローラ7と中間ローラ9は、共にローラクラウンを有しないフラットな踏面7a,9aを備えているため、該出力ローラ7の踏面7aと、中間ローラ9の踏面9aは、いずれか幅寸法の小さい方のローラ(図では中間ローラ9)の幅方向の全長に亘り接触させることができるため、上記出力ローラ7の踏面7aと、中間ローラ9の踏面9aの接触する幅寸法を拡大することで、容易に該各ローラ7,9の踏面7a,9a同士の接触面積を拡大させることができる。したがって、上記出力ローラ7を小径に設定してあるとしても、該出力ローラ7から、上記中間ローラ9へ、摩擦駆動によって大きな回転駆動力が伝達されるようになる。
又、上記出力ローラ7が小径としてある一方、上記中間ローラ9は大径としてあるため、上記出力ローラ7より上記中間ローラ9へ回転駆動力が伝えられるときには、出力ローラ7の径寸法と、中間ローラ9の径寸法の比の値に反比例して回転数が減速される。したがって、上記出力ローラ7の回転量(回転角度)に対し、上記中間ローラ9の回転量(回転角度)が小さくなる。
その後、上記のようにして中間ローラ9が回転駆動させられると、動力伝達軸8を介して駆動ローラ10も一体に回転駆動させられることから、該駆動ローラ10の踏面10aと、上記スライドバー2との接触面に作用する摩擦を利用して、上記駆動ローラ10と上記スライドバー2が相対的に移動させられ、その反力を推力Fとして、上記搬送テーブル1が、上記スライドバー2の長手方向に移動させられるようになる。
この際、上記駆動ローラ10は大径としてあるため、踏面10aにローラクラウンが設けてあるとしても、該駆動ローラ10の踏面10aと上記スライドバー2の接触面積を大きく設定できるため、該駆動ローラ10より上記スライドバー2へ、上記搬送テーブル1の推力Fとして大きな力を伝えることができるようになる。
しかも、上記駆動ローラ10は、上記中間ローラ9と動力伝達軸8を介して一体に連結されているため、該駆動ローラ10の回転数は、上述したように出力ローラ7の回転数に対して減速された状態で回転駆動される上記中間ローラ9の回転数と等しくなる。よって、上記出力ローラ7の回転量(回転角度)に対し、駆動ローラ10の回転量(回転角度)も小さくなることから、該駆動ローラ10の回転量(回転角度)と等しい上記駆動モータ6の出力軸6aの回転量(回転角度)に対する上記駆動ローラ10とスライドバー2の相対移動量、すなわち、搬送テーブル1の移動量が小さく設定されるようになる。
なお、上記駆動モータ6の出力軸6aに取り付けてある出力ローラ7と、中間ローラ9は、互いの相対変位を防止した状態で、搬送テーブル1側に一緒に保持させることができるようにしてあるため、該出力ローラ7の軸心方向と、中間ローラ9を取り付けてある動力伝達軸8の軸心方向は、常に平行に保持することが容易である。したがって、上記出力ローラ7と中間ローラ9に片当りが発生する虞はない。
又、上記駆動ローラ10の踏面10aには、ローラクラウンが設けてあるため、上記スライドバー2に対して上記搬送テーブル1が相対移動する際に、たとえ、上記駆動ローラ10が取り付けてある上記動力伝達軸8の軸心方向が、上記搬送テーブル1と一緒にスライドバー2と直角の方向へ傾くようになっても、上記駆動ローラ10は、スライドバー2に片当りする虞はない。
このように、本発明の摩擦駆動搬送装置の駆動機構によれば、駆動モータ6の回転量(回転角度)に対する上記搬送テーブル1の移動量を小さく設定できるため、該搬送テーブル1の位置決めの分解能を高く設定できて、搬送テーブル1の位置決め精度を高いものとすることができる。
しかも、上述したように出力ローラ7と中間ローラ9との間では、該各ローラ7,9の踏面7a,9a同士の接触する幅寸法を大きくすることで、大きな回転駆動力を伝えることができるようにしてあると共に、駆動ローラ10とスライドバー2との間では、上記駆動ローラ10を大径に設定することで、大きな力を伝えることができるようにしてあるため、上記搬送テーブルの推力Fを大きくすることができる。
したがって、従来の摩擦駆動搬送装置では困難とされていた、駆動ローラ10を大径に設定して搬送テーブル1の推力Fを大きくすることと、搬送テーブル1の高い位置決め分解能による位置決めの高精度化とを、いずれも高いレベルでバランスさせることが可能になる。
上記においては、中間ローラ9を1つとして、駆動モータ6の出力軸6aの回転数の減速を、該出力軸6aに取り付けた出力ローラ7と、上記中間ローラ9との間で一段階で行うようにした場合について示したが、たとえば、図2に示すように、駆動モータ6の出力軸6aに取り付けた出力ローラ7と、駆動ローラ10に同軸に取り付けた中間ローラ9との間に、幅方向にフラットな踏面を有する径の異なる中間ローラ11,12を動力伝達軸13で一体に連結したものを介装するようにして、減速を二段で行う等、一般に知られた減速機と同様の複数段の減速を行うようにしてもよい。このようにすれば、径の小さい中間ローラ12の組み合わせによって大きな減速比を得ることができるため、本発明の摩擦駆動搬送装置のローラ駆動機構の小型化を図ることが可能になる。
なお、本発明は、上記実施の形態にのみ限定されるものではなく、駆動モータ6の出力軸6aに取り付けてある出力ローラ7、中間ローラ9、駆動ローラ10の径は自在に設定してよく、したがって、上記駆動モータ6の出力軸6aの回転数と、駆動ローラ10の回転数との減速比は、任意に設定してよい。
スライドバー2における上記駆動ローラ10との接触面にクラウンを設けた形式や、上記駆動ローラ10の踏面10aにローラクラウンを設け、且つスライドバー2における駆動ローラ10との接触面に、上記ローラクラウンの湾曲率よりも大きな曲率の凹面加工を施してなる形式の摩擦駆動搬送装置にも適用できること、その他本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々変更を加え得ることは勿論である。
本発明の摩擦駆動搬送装置の駆動機構の実施の一形態を示すもので、(イ)は概略側面図、(ロ)(イ)のA−A方向矢視図である。 本発明の実施の他の形態を示す概略側面図である。 本出願人が提案している摩擦駆動搬送装置を示す概略切断平面図である。 図3のB−B方向矢視図である。 摩擦駆動に用いられる駆動ローラの部分を拡大して示す図である。
符号の説明
1 搬送テーブル
2 スライドバー
3 駆動ローラ
6 駆動モータ
6a 出力軸
7 出力ローラ
7a 踏面
8 動力伝達軸
9 中間ローラ
9a 踏面
11 中間ローラ
12 中間ローラ
13 動力伝達軸

Claims (4)

  1. 駆動ローラをスライドバーに圧接させながら回転駆動させ、上記駆動ローラとスライドバーとの接触面に生じる摩擦を利用して、搬送テーブルを上記スライドバーの長手方向に移動させることができるようにしてある摩擦駆動搬送装置の駆動機構において、駆動モータの出力軸に出力ローラを取り付け、且つ該出力ローラに、上記出力軸と平行な動力伝達軸に取り付けた中間ローラを接触させ、更に、上記動力伝達軸に、スライドバーに接触させる駆動ローラを取り付けてなる構成を有することを特徴とする摩擦駆動搬送装置の駆動機構。
  2. 駆動ローラをスライドバーに圧接させながら回転駆動させ、上記駆動ローラとスライドバーとの接触面に生じる摩擦を利用して、搬送テーブルを上記スライドバーの長手方向に移動させることができるようにしてある摩擦駆動搬送装置の駆動機構において、駆動モータの出力軸に出力ローラを取り付け、且つ該出力ローラと、上記出力軸と平行な動力伝達軸に取り付けた中間ローラとの間に、2つの中間ローラを上記出力軸と平行な軸に取り付けて一体としてなるものを配置して、該2つの中間ローラを上記出力ローラと上記中間ローラに接触させるようにし、更に、上記動力伝達軸に、スライドバーに接触させる駆動ローラを取り付けてなる構成を有することを特徴とする摩擦駆動搬送装置の駆動機構。
  3. 中間ローラが取り付けてある動力伝達軸に取り付けた駆動ローラと、スライドバーのいずれか一方又は双方にクラウニングを施すようにした請求項1又は2記載の摩擦駆動搬送装置の駆動機構。
  4. 駆動モータの出力軸に取り付けた出力ローラと、中間ローラの径を、上記駆動モータより出力ローラ、中間ローラを経た後、動力伝達軸を介して駆動ローラへ伝えられる回転駆動力によって該駆動ローラが回転させられるときの回転数が、上記出力ローラの回転に対して減速または増速された回転数となるように設定した請求項1、2又は3記載の摩擦駆動搬送装置の駆動機構。
JP2007069567A 2007-03-16 2007-03-16 摩擦駆動搬送装置の駆動機構 Pending JP2008229748A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS58197519A (ja) * 1982-05-14 1983-11-17 Agency Of Ind Science & Technol 摩擦伝達機構を用いたサ−ボ系の制御方式
JP2001108040A (ja) * 1999-10-08 2001-04-20 Sumitomo Heavy Ind Ltd 太陽ローラ用素材、該太陽ローラ用素材を用いて製造した太陽ローラ、及び該太陽ローラを備える単純遊星ローラユニットの連結構造
JP2002031202A (ja) * 2000-07-12 2002-01-31 Hideo Ogoshi 平行二軸駆動装置

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