JP2001108040A - 太陽ローラ用素材、該太陽ローラ用素材を用いて製造した太陽ローラ、及び該太陽ローラを備える単純遊星ローラユニットの連結構造 - Google Patents

太陽ローラ用素材、該太陽ローラ用素材を用いて製造した太陽ローラ、及び該太陽ローラを備える単純遊星ローラユニットの連結構造

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JP2001108040A JP28811399A JP28811399A JP2001108040A JP 2001108040 A JP2001108040 A JP 2001108040A JP 28811399 A JP28811399 A JP 28811399A JP 28811399 A JP28811399 A JP 28811399A JP 2001108040 A JP2001108040 A JP 2001108040A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 太陽ローラの製造過程の自動化を達成し、製
造コストの大幅な低減を図る。 【解決手段】 摩擦ローラとして、太陽ローラ180
と、太陽ローラ180の外周に転接する遊星ローラ10
4と、この遊星ローラ104が自身の内周に転接するリ
ングローラ108と、を備える単純遊星ローラユニット
100における、太陽ローラ180を製造するための素
材であって、遊星ローラ104との接触面128Aが形
成され得る円柱状の大径部の両端側に、円柱状の2つの
小径部184を同軸的且つ一体的に形成し、この2つの
小径部184の外径及び軸方向寸法を互いに一致させ
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、摩擦ローラとし
て、太陽ローラ、遊星ローラ及びリングローラを備える
単純遊星ローラユニットに関するものであり、特に、太
陽ローラを製造するための素材、この素材を用いた太陽
ローラ及びその製造方法、並びに該太陽ローラを備えた
単純遊星ローラユニットの連結構造に関する。
【0002】
【背景技術】摩擦ローラの摩擦力を利用して動力の伝動
を行う摩擦伝動機構の1つに、摩擦ローラを用いた単純
遊星ローラ機構がある。この単純遊星ローラ機構は静粛
運転が可能であるにも拘らず大きな変速比、及び入出力
軸間の同軸性を備えており、動力伝達装置としての利点
も多い。
【0003】発明者等は、この点に着目し、図7、図8
に示すような、この単純遊星ローラ機構を用いた単純遊
星ローラユニットの製品化を考えた。
【0004】この単純遊星ローラユニット1は、摩擦ロ
ーラとして、太陽ローラ2と、該太陽ローラ2の外周に
転接する遊星ローラ4と、この遊星ローラ4が自身の内
周に転接するリングローラ8と、を備えている。遊星ロ
ーラ4はキャリア6によって保持されており、太陽ロー
ラ2及びこのキャリア6には、同軸的に配置される第1
軸10及び第2軸12がそれぞれ連結されて、各々が一
体となって回転するようになっている。従って、この第
1軸10及び第2軸12は、単純遊星ローラユニット1
を介して間接的に連結されることで、所定の変速を行い
ながら回転動力の伝達を行う。
【0005】以下、構成等について更に具体的に説明す
る。
【0006】単純遊星ローラユニット1におけるリング
ローラ8は、周方向に一定の間隔(120°の間隔)
で、中心軸線L方向のボルト孔8Aを3つ備えており、
このボルト孔8Aを貫通するボルト14によって、ケー
シング16(全体の図示は省略する)に固定されてい
る。即ち、リングローラ8はいわゆる固定要素になって
いる。
【0007】このリングローラ8の両端面側には円板状
の遊星ローラ規制部材18A、18Bが前記ボルト14
によって固定されており、遊星ローラ4の軸方向移動を
規制し、常に周方向に案内するようになっている。
【0008】キャリア6は、回転中心位置に軸挿入孔6
Aが貫通形成されており、この軸挿入孔6Aに挿入され
る第2軸12とスプライン結合し、一体となって回転す
るようになっている。更に、キャリア6は周方向に90
°間隔で中心軸線L方向のピン20を4本備えており、
このピン20が遊星ローラに挿入されると共に、ピン2
0と遊星ローラ4との間にニードルベアリング22を介
在させて遊星ローラ4の回転を円滑にしている。
【0009】更に、キャリア6の軸挿入穴6Aの太陽ロ
ーラ2側端部は、円板状の太陽ローラ規制部材26によ
って蓋がされており、この太陽ローラ規制部材26に太
陽ローラ2の端部が当接することで、太陽ローラ2の軸
方向の移動が規制されている。
【0010】太陽ローラ2は、外周に遊星ローラ4が転
接する接触面28Aが形成される円柱状のローラ部28
と、このローラ部28の一端に同軸的且つ一体的に形成
される円柱状の連結部30とから構成されており、連結
部30の外周面には外スプライン30Aが形成されてい
る。この小径部30Aは、カップリング32を介して、
同様に外スプラインが形成される第1軸10と連結され
ており、共に一体となって回転する。
【0011】以上に示した単純遊星ローラユニット1の
連結構造によれば、例えば、第1軸10を入力軸、第2
軸12を出力軸(太陽ローラ2を入力要素、キャリア6
を出力要素)にした場合には、太陽ローラ2の回転によ
り、遊星ローラ4が自転を伴いつつ公転する。キャリア
6にはピン20を介して遊星ローラ4の公転運動のみが
伝達され、この結果、第1軸10と第2軸12は一定の
減速比でもって相対回転する。
【0012】次に、この太陽ローラ2の製造過程につい
て説明する。
【0013】図10(A)に示されるように、太陽ロー
ラ2を製造するための太陽ローラ用素材32は、円柱状
の大径部34(将来のローラ部28に対応する)と、こ
の大径部の一端に同軸的且つ一体的に形成される円柱状
の小径部36(将来の連結部30に対応する)とで構成
される。なお、この太陽ローラ用素材32は、棒状の部
材を所定の間隔で切断することによって得られる円柱状
部材から、冷間鍛造によって製造されたものである。
【0014】次に、図10(B)に示されるように、小
径部36の軸方向両端側に凹部36Bを周方向に形成す
る。その後図10(C)に示されるように、小径部36
の外周面に転造によって外スプライン30Aを形成す
る。この際既に、小径部36の両端に凹部36Bが形成
されているので、転造工具の中央部分のみを用いてスプ
ライン加工を施すことができ、転造用工具の端部の損傷
が防止される。
【0015】その後、大径部34の外周面を研磨するこ
とで、そこに遊星ローラ4が転接する接触面28Aを形
成し、太陽ローラ2が完成する。
【0016】なお、小径部の凹部36B加工によって残
された軸端側の突起部36Cは、将来、この外スプライ
ン30Aを雌スプラインに挿入する際のガイドとして機
能する。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】以上のような単純遊星
ローラユニット1を大量生産するためには、各摩擦ロー
ラの製造を完全に自動化することが好ましい。しかしな
がら、この自動化を達成するためには、大量の太陽ロー
ラ用素材32を自動搬送する必要があるが、この太陽ロ
ーラ用素材32は図11に示されるように、微妙な振動
が生ずるだけで簡単に転倒する。一旦転倒した太陽ロー
ラ用素材32は直線的に転がらないため、搬送機の途中
で引掛かったり、又は、大径部34と小径部36が反転
して加工機械に搬入されることがあった。
【0018】このような状況を回避するためには、作業
員によって常時太陽ローラ用素材32の搬送状態を監視
し、転倒が生じたらそれを復帰させる必要があり、効率
が悪い上にコストも上昇した。
【0019】又、人手によらず自動機械によって、大量
の(バルク状の)太陽ローラ用素材32を、大径部34
と小径部36の方向を揃えて一直線上に整列させること
は大変困難であり、複雑な機構の搬送装置を必要とし
た。
【0020】更に、大径部34の外周面の研磨は、小径
部36をチャック等により挟持した「片持ち支持状態」
で行うことが多く、大変不安定な支持状態のため、研磨
の精度を低下させる要因になっていた。
【0021】又、太陽ローラ素材32の安定が悪いもの
は、いわゆるセンタレス研削(砥石自身によって太陽ロ
ーラを挟み込みながらの研削)の際に、研削砥石との離
れ際(研削抵抗がほとんどゼロとなる付近)に太陽ロー
ラ32が微視的に暴れ、ローラ表面精度を悪くすること
があった。
【0022】又、キャリア6の製造過程においても、軸
挿入孔6Aを形成した後に、切削により太陽ローラ規制
部材26を設置する開口部6B(図7参照)を形成する
必要があり、加工数の増加により製造コストが上昇し、
又太陽ローラ規制部材26を開口部6Bに嵌合させ、こ
れが落下しない状態で太陽ローラ2、遊星ローラ4等を
組付けなければならないため、単純遊星ローラユニット
1の組立が困難であった。
【0023】本発明は、上記に示したような問題点に鑑
みてなされたものであり、製造過程の自動化に貢献して
製造コストの低廉化を図ることができる太陽ローラ用素
材、その素材を用いて製造した太陽ローラ、この太陽ロ
ーラの製造方法、及び太陽ローラユニットの組立・組付
けを容易にする単純遊星ローラユニットの連結構造を提
供することを目的とする。
【0024】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
摩擦ローラとして、太陽ローラと、太陽ローラの外周に
転接する遊星ローラと、この遊星ローラが自身の内周に
転接するリングローラと、を備える単純遊星ローラユニ
ットにおける、太陽ローラを製造するための素材であっ
て、遊星ローラとの接触面が形成され得る円柱状の大径
部と、この大径部の両端に同軸的且つ一体的に形成され
る円柱状の2つの小径部と、を備え、この2つの小径部
の外径及び軸方向寸法を互いに一致させたことによって
上記目的を達成するものである。
【0025】この太陽ローラ用素材によれば、大径部の
両端に2つの小径部を備えることで軸方向の重心のバラ
ンスをとっているため、一方の小径部の重みによる転倒
(太陽ローラ用素材が傾斜して小径部の端部が搬送面に
接する状態)を防止することができる。従って、大径部
を転がすようにして、太陽ローラ用素材を直線的に滑ら
かに搬送することができるため、自動搬送及び加工機械
への自動挿入を容易に行うことができ、太陽ローラの製
造の自動化が達成される。特に、後述するように小径部
と大径部の径差を利用したレール搬送を行うことができ
るようになり、効率を大きく向上させることも可能とな
る。
【0026】又、両端の2つの小径部の外径及び軸方向
寸法を互いに一致させていることから、結局この太陽ロ
ーラ用素材が、大径部の中心を境に軸方向に左右対称な
構造となっているため、加工機械への挿入方向を考慮す
る必要がなくなり、更なる自動化が達成される。つま
り、例えば、各太陽ローラ用素材を並列配置して大径部
を転がして一直線方向に搬送する場合も、又、太陽ロー
ラ用素材を長手方向に直列的に整列させて、ベルト等に
よって搬送する場合も、その整列・配置の際に各々の
「太陽ローラ用素材の向き」を考慮する必要がなくな
る。
【0027】結果として、加工機械への搬入ミスがなく
なり、誤って大径部にスプラインを形成したりすること
もなくなって歩留りを高めることが可能になる。
【0028】更に、この2つの小径部は、大径部の表面
を研磨する際の支持部としての役割を有する。つまり、
2つの小径部をそれぞれチャック等によって挟持した状
態(両持ち支持状態)で安定して大径部の外周を研磨す
ることができるので、研磨の高速度化及び高精度化を達
成することができる。
【0029】なお、太陽ローラ用「素材」とは、太陽ロ
ーラの製造過程における一態様を意味する。即ち、この
太陽ローラ用素材も実際は円柱状部材から冷間鍛造等に
よって製造されるものであり、太陽ローラの製造過程に
おける中間体としての意義を有する。
【0030】この太陽ローラ用素材を利用した太陽ロー
ラの製造方法としては、冷間鍛造又は切削加工のいずれ
かによって、上記のような太陽ローラ用素材を形成する
工程と、転造又は冷間鍛造のいずれかによって、2つの
小径部の少なくとも一方の外周面にスプラインを形成す
る工程と、を有するような場合がある(請求項2)。
【0031】このような製造方法を採用すれば、太陽ロ
ーラ用素材を形成する工程を含めて、太陽ローラが完成
するまでの一連の流れ作業を完全に自動化することがで
きるため、大幅なコストの低減が図られると共に大量生
産が可能になる。なお、小径部に形成される上記スプラ
インは、カップリングやホロータイプの軸と周方向に係
合可能なものであればよく、軸方向の溝を周方向に一定
の間隔で多数形成する場合のみならず、1つのキー溝を
形成する場合や、小径部の断面を多角形状にする場合等
もここでは含むものとする。
【0032】更に、2つの小径部の両方にスプラインを
形成することも好ましく、遊星ローラユニットを組立て
る際に太陽ローラの設置方向を考慮する必要がなくなる
ため、この場合も組立の自動化が達成される。
【0033】この太陽ローラ用素材を用いて製造された
太陽ローラ(請求項3)は、この太陽ローラを用いた単
純遊星ローラユニットを回転軸と連結させる際に、例え
ば以下のようにして用いられる。
【0034】図1、図2に示されるように、第1軸A及
び第2軸Bを同軸に配置し、摩擦ローラとして、上記の
太陽ローラC、太陽ローラCの外周に転接する遊星ロー
ラE、この遊星ローラEが自身の内周に転接するリング
ローラFを有する単純遊星ローラユニットを第1軸Aと
第2軸Bの間に介在させて、第1軸Aと第2軸Bとの間
で回転動力を伝達する単純遊星ローラユニットの連結構
造がある。
【0035】ここで、太陽ローラCの2つの小径部の一
方C1に第1軸Aを連結すると共に、遊星ローラEを保
持するキャリアDに第2軸Bを連結し、第2軸Bの軸端
B1を2つの小径部の他方C2の端部に当接させて、太陽
ローラCの軸方向の移動を規制する。
【0036】詳細には、キャリアDの回転中心位置には
貫通孔が形成されており、一方からはこの貫通孔に周方
向に係合する第2軸が挿入され、他方からは太陽ローラ
Cが周方向に隙間を有しながら途中まで挿入されてい
る。従って、太陽ローラは、第1軸A及び第2軸Bの間
に設置されることになり、軸方向の移動が規制されるた
め、遊星ローラEとの接触状態を維持することができ
る。
【0037】結果として、本発明の案出過程の例で示し
たような太陽ローラ規制部材や、この規制部材のための
キャリアの切削加工が不要になるため、太陽ローラユニ
ット全体の製造コストが低減される。
【0038】又、太陽ローラCとキャリアDは一定の変
速比で相対回転するため、摩擦抵抗を防止するためにも
接触面積はできるだけ小さい方が好ましい。本発明の場
合は、大径部ではなく小径部の端面が第2軸Bの軸端B
1に当接するので、図8に示したような、大径部が太陽
ローラ規制部材に当接する場合と比較して、回転抵抗及
び騒音を低減することができる。
【0039】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施形態について
図面を参照しながら詳細に説明する。
【0040】図3、図4に、本発明の実施形態に係る単
純遊星ローラユニット100の連結構造を示す。
【0041】なお、以下の説明においては、図7、8に
示した案出過程の例の構成と同一又は類似の部分には下
2桁が同一の番号を付し、明らかな重複説明は省略す
る。
【0042】この単純遊星ローラユニットは、摩擦ロー
ラとして、太陽ローラ180と、キャリア182に保持
されると共に、太陽ローラ180の外周に転接する遊星
ローラ104と、この遊星ローラ104が自身の内周に
転接するリングローラ108と、を備えている。キャリ
ア182には、その回転中心位置に第2軸112を挿入
可能な軸挿入孔106Aが形成されているが、図7で示
したような太陽ローラ規制部材は設けられていない。
【0043】太陽ローラ180は、外周に遊星ローラ1
04が転接する接触面128Aを有するローラ部128
と、このローラ部128の一方の端部に同軸且つ一体的
に設けられ、外周に外スプライン130Aが形成された
連結部130と、ローラ部128の他端側に同軸且つ一
体的に設けられる小径部184と、を備えており、連結
部130はカップリング132を介して第1軸110と
連結されている。
【0044】キャリア182の軸挿入孔106Aには、
周方向に大きな遊びを有して小径部184が挿入されて
おり、この小径部184の反対側からは、キャリア18
2と周方向に係合する第2軸112が挿入されている。
従って、太陽ローラ180が軸方向に移動しようとする
と、一方では連結部130が第1軸110の軸端に当接
し、他方では小径部184が第2軸112の軸端に当接
するため、軸方向の移動が規制されている。
【0045】次に、この太陽ローラ180の製造方法に
ついて説明する。
【0046】まず、図5(A)に示されるように、棒状
部材を一定の間隔で切断することによって得られた円柱
状部材から、冷間鍛造によって、太陽ローラ用素材19
0を形成する。この太陽ローラ用素材190は、遊星ロ
ーラ104との接触面が(将来)形成され得る円柱状の
大径部192と、この大径部192の両端に同軸的且つ
一体的に形成される円柱状の2つの小径部184と、を
備える。この2つの小径部184は、外径D及び軸方向
寸法Sが互いに一致しており、結果として、大径部19
2の中心を境にして軸方向に対称な形状になっている。
【0047】次に、転造によって、小径部184の一方
の外周面にスプライン130Aを形成し(図5
(B))、その後、大径部192の外周面を研磨して接
触面128Aを形成し、図3に示す太陽ローラ180を
得る。即ち、大径部192が図3に示すローラ部128
に対応し、小径部184の一方が図3の連結部130に
対応する。
【0048】この製造方法において採用した太陽ローラ
用素材190は左右対称構造であるため、搬送中の転倒
(傾いた状態で静止すること)がない。従って、この太
陽ローラ用素材190を円滑に搬送することができるた
め、作業員の監視負担が大幅に低減される。又、スプラ
インを小径部に形成する転造加工機にこの太陽ローラ用
素材190を搬入する際も、(左右対称形状であること
から)どちらの小径部184から挿入してもかまわない
ため、更なる監視負担の軽減及び加工ミスの防止が図ら
れる。又、大径部192と小径部184との径差を利用
して、例えば図6で示されるような2本のレール194
を用いた搬送を行うこともできるようになる等、搬送装
置の構造も単純化できる。
【0049】結果として、上記のような太陽ローラの製
造方法によれば、製造の自動化を大幅に推進することが
できるため、製造コストが大幅に低減され、且つ短時間
に大量の太陽ローラを製造するとができる。
【0050】次に、上記実施形態で示した単純遊星ロー
ラユニットの連結構造を、ギヤドモータに適用した例に
ついて説明する。
【0051】なお、以下の発明においては、図2及び図
3に示した単純遊星ローラユニット100の連結構造と
同一又は類似の部分には下2桁が同一の番号を付して、
明らかな重複説明を省略する。
【0052】図7に示すギヤドモータ200は、ケーシ
ング216に収容された単純遊星ローラユニット201
と、このケーシング216の一方の端部に一体的に連結
されたモータユニット250と、ケーシング216の他
方の端部に一体的に設けられた減速ユニット252と、
を備える。
【0053】モータユニット250のモータ軸250A
(図3における第1軸110に対応)は、カップリング
232を介して太陽ローラ202と連結されている。
【0054】減速機ユニット252は、キャリア206
と連結される入力軸254(図3における第2軸112
に対応)と、これと同軸的に配置される出力軸256と
を備えている。入力軸254の外周上には、所定位相差
(この例では180°)をもって軸方向に隣接して2つ
の偏心体258A、258Bが嵌合され、これら偏心体
258A、258Bが、入力軸254と一体に回転する
ようになっている。それぞれの偏心体258A、258
Bの外周には、ベアリングを介して外歯歯車260A、
260Bが設けられている。この外歯歯車260A、2
60Bは、ケーシング262に一体的に設けられた、入
力軸254と同軸上の内歯歯車264に対して内接噛合
しており、自己の自由な自転が規制されながら、入力軸
254回りを偏心揺動回転する。
【0055】出力軸256には、軸方向に突出された内
ピン256Aが周方向に一定の間隔で設けられており、
外歯歯車260A、260Bに形成された内ピン孔26
6に遊嵌している。そして、この遊嵌状態によって、外
歯歯車260A、260Bの偏心成分が吸収され、自転
成分のみが出力軸256に伝達されるようになってい
る。
【0056】なお、上記のように構成された揺動内接噛
合遊星歯車構造は、特願平3−705020号等に示さ
れているように、一般的に広く知られているものである
ため、他の構造及び作用等の詳細な説明は省略する。
【0057】この減速機ユニット252によれば、例え
ば外歯歯車260A、260Bの歯数をN、内歯歯車2
64の歯数をN+1とした場合、その歯数差は1であ
る。そのため、入力軸254の1回転毎に、外歯歯車2
60A、260Bは固定された内歯歯車264に対して
1歯分だけずれる(自転する)。このことは、入力軸2
54の回転が、1/Nの回転に減速されて出力軸256
に伝達することを意味する。
【0058】従って、このギヤドモータ200によれ
ば、シンプルな連結構造の単純遊星ローラユニット20
1が採用されているため、全体として製造コストが低減
されている。
【0059】
【発明の効果】製造過程を自動化できる太陽ローラ用素
材及び太陽ローラ製造方法を得ることができ、結果とし
て、太陽ローラの製造コストが大幅に低減される。又、
この太陽ローラ用素材によって製造された太陽ローラを
用いることで、シンプルな単純遊星ローラユニットの連
結構造を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る単純遊星ローラユニットの連結構
造を概念的に示す部分断面図
【図2】図1のII−II断面図
【図3】本発明の実施形態に係る単純遊星ローラユニッ
トの連結構造を示す部分断面図
【図4】図3のIV−IV断面図
【図5】同単純遊星ローラユニットの太陽ローラの製造
工程を示す模式図
【図6】同太陽ローラの製造工程における搬送状態を示
す模式図
【図7】同単純遊星ローラユニットの連結構造をギヤド
モータに適用した状態を示す部分断面図
【図8】本発明の背景技術となる単純遊星ローラユニッ
トの連結構造を示す部分断面図
【図9】図8のIX−IX断面図
【図10】同単純遊星ローラユニットの太陽ローラの製
造工程を示す模式図
【図11】同太陽ローラの転倒状態を示す模式図
【符号の説明】
100、200…単純遊星ローラユニット 104、204…遊星ローラ 106A…軸挿入孔 108、208…リングローラ 110…第1軸 112…第2軸 180、280…太陽ローラ 182、282…キャリア 184…小径部 190…太陽ローラ用素材 192…大径部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3J051 AA01 BA03 BB08 BC01 BD02 BE03 EC02 4E087 BA17 CA41 CB03 DA02 DA05 DB04 DB08 HA18

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】摩擦ローラとして、太陽ローラと、前記太
    陽ローラの外周に転接する遊星ローラと、該遊星ローラ
    が自身の内周に転接するリングローラと、を備える単純
    遊星ローラユニットにおける、前記太陽ローラを製造す
    るための素材であって、 遊星ローラとの接触面が形成され得る円柱状の大径部の
    両端側に、円柱状の2つの小径部を同軸的且つ一体的に
    形成し、 該2つの小径部の外径及び軸方向寸法を互いに一致させ
    たことを特徴とする太陽ローラ用素材。
  2. 【請求項2】摩擦ローラとして、太陽ローラと、前記太
    陽ローラの外周に転接する遊星ローラと、該遊星ローラ
    が自身の内周に転接するリングローラと、を備える単純
    遊星ローラユニットに用いられる前記太陽ローラの製造
    方法において、 冷間鍛造又は切削加工のいずれかによって、請求項1記
    載の太陽ローラ用素材を形成する工程と、 転造又は冷間鍛造のいずれかによって、前記2つの小径
    部の少なくとも一方の外周面に、スプラインを形成する
    工程と、 を有することを特徴とする太陽ローラの製造方法。
  3. 【請求項3】請求項1記載の太陽ローラ用素材を用いて
    製造したことを特徴とする太陽ローラ。
  4. 【請求項4】第1軸及び第2軸を同軸に配置し、 摩擦ローラとして請求項3記載の太陽ローラを含む請求
    項1記載の単純遊星ローラユニットを前記第1軸と第2
    軸の間に介在させて、前記第1軸と第2軸との間で回転
    動力を伝達する単純遊星ローラユニットの連結構造であ
    って、 前記第1軸を前記太陽ローラの前記2つの小径部の一方
    に連結すると共に、前記第2軸を前記遊星ローラが保持
    されるキャリアに連結し、 前記第2軸の軸端を前記2つの小径部の他方に当接させ
    ることで、前記太陽ローラの軸方向の移動が規制される
    構成にしたことを特徴とする単純遊星ローラユニットの
    連結構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6719658B2 (en) * 2000-12-21 2004-04-13 Sumitomo Heavy Industries, Ltd. Support structure for planet gear in simple planetary gear mechanism and method for manufacturing the mechanism
JP2008229748A (ja) * 2007-03-16 2008-10-02 Ihi Corp 摩擦駆動搬送装置の駆動機構
JP2015117719A (ja) * 2013-12-16 2015-06-25 株式会社ジェイテクト 遊星ローラ式変速機

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