JP2000257675A - 遊星歯車減速機およびその製造装置 - Google Patents
遊星歯車減速機およびその製造装置Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 静粛性を高めつつ許容トルクを増加させ、さ
らには耐久性を向上させた小型で安価な遊星歯車減速機
を提供する。 【解決手段】 遊星歯車機構の環状内歯歯車の内歯を、
ブローチをその軸線方向に引き抜きつつその引き抜きス
トロークに対して所定の回転角度で前記軸線回りに回転
させる回転ブローチ加工によって、はす歯に形成する。
これにより、環状内歯歯車の内歯を極めて高い精度のは
す歯に形成することができるので、遊星歯車との噛み合
い音を低減させて静粛性を大幅に向上させることができ
る。また、歯形精度の大幅な向上により、許容トルクを
増加させつつ耐久性を向上させることができる。また、
回転ブローチ加工によって極めて小型な遊星歯車減速機
をも安価に製造することができる。
らには耐久性を向上させた小型で安価な遊星歯車減速機
を提供する。 【解決手段】 遊星歯車機構の環状内歯歯車の内歯を、
ブローチをその軸線方向に引き抜きつつその引き抜きス
トロークに対して所定の回転角度で前記軸線回りに回転
させる回転ブローチ加工によって、はす歯に形成する。
これにより、環状内歯歯車の内歯を極めて高い精度のは
す歯に形成することができるので、遊星歯車との噛み合
い音を低減させて静粛性を大幅に向上させることができ
る。また、歯形精度の大幅な向上により、許容トルクを
増加させつつ耐久性を向上させることができる。また、
回転ブローチ加工によって極めて小型な遊星歯車減速機
をも安価に製造することができる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は少なくとも2段の遊
星歯車機構を用いた遊星歯車減速機に関し、より詳しく
は、はす歯に形成した環状内歯歯車の内歯の精度を大幅
に高めることにより、小型でありながら許容トルクが高
くかつ静粛性に優れるように改良した遊星歯車減速機に
関する。
星歯車機構を用いた遊星歯車減速機に関し、より詳しく
は、はす歯に形成した環状内歯歯車の内歯の精度を大幅
に高めることにより、小型でありながら許容トルクが高
くかつ静粛性に優れるように改良した遊星歯車減速機に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、機械工業の各分野において、駆動
モータの出力回転数を低下させつつ高い駆動トルクを得
るために種々の形式の歯車減速機が用いられているが、
このような歯車減速機のなかには、前後2段の遊星歯車
機構を用いた遊星歯車減速機がある。
モータの出力回転数を低下させつつ高い駆動トルクを得
るために種々の形式の歯車減速機が用いられているが、
このような歯車減速機のなかには、前後2段の遊星歯車
機構を用いた遊星歯車減速機がある。
【0003】例えば特開平7−280042号公報に
は、互いに同軸な入力軸と出力軸との間に、前後2段の
遊星歯車機構を前記入出力軸と同軸に配置した遊星歯車
減速機が記載されている。この遊星歯車減速機において
は、入力軸の端部に前段の遊星歯車機構を駆動する太陽
歯車が一体に形成されるとともに、前段の遊星歯車キャ
リヤに後段の遊星歯車機構を駆動する太陽歯車が一体に
形成され、かつ後段の遊星歯車キャリヤが出力軸と一体
に形成されている。さらに前後両段の遊星歯車機構の遊
星歯車キャリヤはそれぞれ、その外周部が軸受を用いて
ハウジングに回転支持されることによって互いの同軸度
が高められ、前後2段の遊星歯車機構の各歯車間の噛み
合い精度を高める構造となっている。
は、互いに同軸な入力軸と出力軸との間に、前後2段の
遊星歯車機構を前記入出力軸と同軸に配置した遊星歯車
減速機が記載されている。この遊星歯車減速機において
は、入力軸の端部に前段の遊星歯車機構を駆動する太陽
歯車が一体に形成されるとともに、前段の遊星歯車キャ
リヤに後段の遊星歯車機構を駆動する太陽歯車が一体に
形成され、かつ後段の遊星歯車キャリヤが出力軸と一体
に形成されている。さらに前後両段の遊星歯車機構の遊
星歯車キャリヤはそれぞれ、その外周部が軸受を用いて
ハウジングに回転支持されることによって互いの同軸度
が高められ、前後2段の遊星歯車機構の各歯車間の噛み
合い精度を高める構造となっている。
【0004】また、上記特開平7−280042号公報
の第3図に描かれた、前後2段の遊星歯車機構を備えた
従来技術としての遊星歯車減速機においては、後段(出
力軸側)の遊星歯車キャリヤが一対の軸受によってハウ
ジングに回転支持されているものの、前段(入力軸側)
の遊星歯車キャリヤはハウジングに対して支持されては
いない。すなわち、前段の遊星歯車キャリヤは、それが
支持する遊星歯車が前段の太陽歯車および環状内歯歯車
と噛み合うことによって入力軸側が支持されるととも
に、その出力軸側の端部に一体に形成された後段の太陽
歯車が後段の遊星歯車機構の遊星歯車と噛み合うことに
よって出力軸側が支持され、かつ回転軸線方向にも位置
決めされない、いわゆるフルフロート構造となってい
る。
の第3図に描かれた、前後2段の遊星歯車機構を備えた
従来技術としての遊星歯車減速機においては、後段(出
力軸側)の遊星歯車キャリヤが一対の軸受によってハウ
ジングに回転支持されているものの、前段(入力軸側)
の遊星歯車キャリヤはハウジングに対して支持されては
いない。すなわち、前段の遊星歯車キャリヤは、それが
支持する遊星歯車が前段の太陽歯車および環状内歯歯車
と噛み合うことによって入力軸側が支持されるととも
に、その出力軸側の端部に一体に形成された後段の太陽
歯車が後段の遊星歯車機構の遊星歯車と噛み合うことに
よって出力軸側が支持され、かつ回転軸線方向にも位置
決めされない、いわゆるフルフロート構造となってい
る。
【0005】一方、特開平6−257646号公報に記
載された歯車減速機においては、その入力軸および出力
軸がそれぞれ一つの軸受によってハウジングに対して回
転支持されている。また、はす歯の複合遊星歯車によっ
て減速作用を行うようになっている。さらに、この複合
遊星歯車を圧縮ばねを用いて軸線方向に付勢することに
より、各歯車間の噛み合いのバックラッシュを除去する
ようになっている。
載された歯車減速機においては、その入力軸および出力
軸がそれぞれ一つの軸受によってハウジングに対して回
転支持されている。また、はす歯の複合遊星歯車によっ
て減速作用を行うようになっている。さらに、この複合
遊星歯車を圧縮ばねを用いて軸線方向に付勢することに
より、各歯車間の噛み合いのバックラッシュを除去する
ようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した特
開平7−280042号公報に記載の新規な遊星歯車減
速機は、すぐ歯(直歯)の歯車を用いているため、歯車
同士の噛み合い音が大きく、かつ許容トルクを大きく取
ることができない。また、すぐ歯の歯車を用いているの
で、それらの噛み合いのバックラッシュを大幅に除去す
ることができない。また、軸線方向に並置した一対の軸
受によって入力軸をハウジングに回転支持させているた
め、減速機全体の軸線方向長さを減少させることができ
ない。
開平7−280042号公報に記載の新規な遊星歯車減
速機は、すぐ歯(直歯)の歯車を用いているため、歯車
同士の噛み合い音が大きく、かつ許容トルクを大きく取
ることができない。また、すぐ歯の歯車を用いているの
で、それらの噛み合いのバックラッシュを大幅に除去す
ることができない。また、軸線方向に並置した一対の軸
受によって入力軸をハウジングに回転支持させているた
め、減速機全体の軸線方向長さを減少させることができ
ない。
【0007】さらに、上述した特開平7−280042
号公報の図3に描かれた従来技術の遊星歯車減速機にお
いては、前段の遊星歯車キャリヤがフルフロート構造と
なっており、軸線方向に位置決めすることができない。
したがって、このようなフルフロート構造をはす歯の遊
星歯車減速機に用いると、環状内歯歯車と遊星歯車との
噛み合い、および遊星歯車と太陽歯車との噛み合いのバ
ックラッシュを最小に設定することができない。
号公報の図3に描かれた従来技術の遊星歯車減速機にお
いては、前段の遊星歯車キャリヤがフルフロート構造と
なっており、軸線方向に位置決めすることができない。
したがって、このようなフルフロート構造をはす歯の遊
星歯車減速機に用いると、環状内歯歯車と遊星歯車との
噛み合い、および遊星歯車と太陽歯車との噛み合いのバ
ックラッシュを最小に設定することができない。
【0008】加えて、特開平6−257646号公報に
記載された歯車減速機においては、入力軸および出力軸
の両方がそれぞれ一つの軸受によってハウジングに支持
されているため、回転軸線回りの振れ回りが大きくな
り、歯車同士の噛み合い精度を向上させることができな
い。また、複合遊星歯車のバックラッシュを除去するた
めに、複合遊星歯車を支持する軸受を圧縮ばねを用いて
回転軸線方向に付勢してスライドさせなければならず、
その構造が複雑である。
記載された歯車減速機においては、入力軸および出力軸
の両方がそれぞれ一つの軸受によってハウジングに支持
されているため、回転軸線回りの振れ回りが大きくな
り、歯車同士の噛み合い精度を向上させることができな
い。また、複合遊星歯車のバックラッシュを除去するた
めに、複合遊星歯車を支持する軸受を圧縮ばねを用いて
回転軸線方向に付勢してスライドさせなければならず、
その構造が複雑である。
【0009】さらにまた、従来、はす歯の歯車を用いた
遊星歯車機構を製造する際には、その環状内歯歯車の複
数の内歯を一つずつ機械加工しなければならなかった。
これにより円周方向の歯間ピッチに誤差が生じるため、
精度の高い環状内歯歯車を製造することができず、遊星
歯車との噛み合い音が大きくなったり耐久性が低下した
りし、許容トルクや使用回転数を抑える必要があった。
また、従来の製造方法で機械加工可能な環状内歯歯車の
直径には下限があるため、小型の遊星歯車減速機を製造
することができなかった。
遊星歯車機構を製造する際には、その環状内歯歯車の複
数の内歯を一つずつ機械加工しなければならなかった。
これにより円周方向の歯間ピッチに誤差が生じるため、
精度の高い環状内歯歯車を製造することができず、遊星
歯車との噛み合い音が大きくなったり耐久性が低下した
りし、許容トルクや使用回転数を抑える必要があった。
また、従来の製造方法で機械加工可能な環状内歯歯車の
直径には下限があるため、小型の遊星歯車減速機を製造
することができなかった。
【0010】そこで、本発明の目的は、上述した従来の
遊星歯車減速機が有する問題点を解消し、歯形精度を大
幅に高めたはす歯の環状内歯歯車を製造可能とするとと
もに、組み立てを容易としつつ各歯車間のバックラッシ
ュを最小に設定できるようにし、もって静粛性を高めつ
つ許容トルクを増加させ、さらには耐久性を向上させた
小型で安価な遊星歯車減速機を提供することにある。
遊星歯車減速機が有する問題点を解消し、歯形精度を大
幅に高めたはす歯の環状内歯歯車を製造可能とするとと
もに、組み立てを容易としつつ各歯車間のバックラッシ
ュを最小に設定できるようにし、もって静粛性を高めつ
つ許容トルクを増加させ、さらには耐久性を向上させた
小型で安価な遊星歯車減速機を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本発明の請求項1に記載の遊星歯車減速機は、遊星
歯車機構の環状内歯歯車の内歯を、ブローチをその軸線
方向に引き抜きつつその引き抜きストロークに対して所
定の回転角度で前記軸線回りに回転させる回転ブローチ
加工によって、はす歯に形成する。これにより、環状内
歯歯車の内歯を極めて高い精度のはす歯に形成すること
ができるので、遊星歯車との噛み合い精度を高めつつ両
歯車間のバックラッシュを大幅に低減できることとな
り、遊星歯車との噛み合い音を低減させて静粛性を大幅
に向上させることができる。また、出力軸を手で把持し
て正逆回転方向に往復回動させたときに感じられる出力
軸のバックラッシュを、大幅に微少化することができ
る。また、歯形精度の大幅な向上により、耐久性を向上
させることができる。また、回転ブローチ加工によって
直径の小さな環状内歯歯車をも容易に製造できるので、
極めて小型な遊星歯車減速機を製造することができる。
また、環状内歯歯車をブローチ加工によって製造するの
で、環状内歯歯車の製造コストを低減させて、安価な遊
星歯車減速機を提供することができる。
め、本発明の請求項1に記載の遊星歯車減速機は、遊星
歯車機構の環状内歯歯車の内歯を、ブローチをその軸線
方向に引き抜きつつその引き抜きストロークに対して所
定の回転角度で前記軸線回りに回転させる回転ブローチ
加工によって、はす歯に形成する。これにより、環状内
歯歯車の内歯を極めて高い精度のはす歯に形成すること
ができるので、遊星歯車との噛み合い精度を高めつつ両
歯車間のバックラッシュを大幅に低減できることとな
り、遊星歯車との噛み合い音を低減させて静粛性を大幅
に向上させることができる。また、出力軸を手で把持し
て正逆回転方向に往復回動させたときに感じられる出力
軸のバックラッシュを、大幅に微少化することができ
る。また、歯形精度の大幅な向上により、耐久性を向上
させることができる。また、回転ブローチ加工によって
直径の小さな環状内歯歯車をも容易に製造できるので、
極めて小型な遊星歯車減速機を製造することができる。
また、環状内歯歯車をブローチ加工によって製造するの
で、環状内歯歯車の製造コストを低減させて、安価な遊
星歯車減速機を提供することができる。
【0012】さらに、本発明の請求項2に記載の遊星歯
車減速機は、請求項1に記載の遊星歯車減速機におい
て、前記環状内歯歯車が、前記回転ブローチ加工を受け
る際に取り付けられる治具と係合して前記治具に対する
前記ブローチの軸線回りの相対回転を防止する係合部を
有する。これにより、回転ブローチ加工を受ける際に、
環状内歯歯車がブローチと連れ回りしてその軸線回りに
回転することがないから、環状内歯歯車の歯形精度を極
めて高い精度のはす歯に形成することができる。
車減速機は、請求項1に記載の遊星歯車減速機におい
て、前記環状内歯歯車が、前記回転ブローチ加工を受け
る際に取り付けられる治具と係合して前記治具に対する
前記ブローチの軸線回りの相対回転を防止する係合部を
有する。これにより、回転ブローチ加工を受ける際に、
環状内歯歯車がブローチと連れ回りしてその軸線回りに
回転することがないから、環状内歯歯車の歯形精度を極
めて高い精度のはす歯に形成することができる。
【0013】さらに、本発明の請求項3に記載の遊星歯
車減速機は、請求項1または2に記載の遊星歯車減速機
において、一つの軸受を用いてハウジングに回転支持さ
せた入力軸と、この入力軸と一体に回転する第1の太陽
歯車によって回転駆動される第1の遊星歯車機構と、こ
の第1の遊星歯車機構の遊星歯車キャリヤと一体に回転
する第2の太陽歯車によって回転駆動される第2の遊星
歯車機構と、一対の軸受によって前記ハウジングに回転
支持させた前記第2の遊星歯車機構の遊星歯車キャリヤ
と一体に回転する出力軸とを備える。そして、前記入力
軸は、前記第1の遊星歯車機構の遊星歯車キャリヤに貫
設した挿通孔内に挿通されて前記出力軸まで延びる支持
軸を有し、かつ前記支持軸の前記出力軸側の先端部は、
軸受を用いて前記出力軸に相対回転自在に回転支持され
る。これにより、一つの軸受によって入力軸をハウジン
グに回転支持できるので、遊星歯車減速機全体の軸線方
向長さを減少させることができる。このとき、出力軸側
に延設した支持軸の先端を出力軸によって相対回転自在
に支持するので、入力軸を出力軸との同軸度を大幅に高
めつつ、その回転軸線回りの振れ回りを大幅に減少させ
ることができる。したがって、入力軸と一体に回転する
第1の太陽歯車の振れ回りを確実に防止して、第1の遊
星歯車との噛み合い精度、ひいては第1の遊星歯車機構
全体の各歯車の噛み合い精度を大幅に向上させることが
できるから、各歯車間のバックラッシュを最小に設定
し、噛み合い音を低減させて静粛性を大幅に向上させる
ことができる。また、出力軸を手で把持して正逆回転方
向に往復回動させたときに感じられる出力軸のバックラ
ッシュを、大幅に微少化することができる。
車減速機は、請求項1または2に記載の遊星歯車減速機
において、一つの軸受を用いてハウジングに回転支持さ
せた入力軸と、この入力軸と一体に回転する第1の太陽
歯車によって回転駆動される第1の遊星歯車機構と、こ
の第1の遊星歯車機構の遊星歯車キャリヤと一体に回転
する第2の太陽歯車によって回転駆動される第2の遊星
歯車機構と、一対の軸受によって前記ハウジングに回転
支持させた前記第2の遊星歯車機構の遊星歯車キャリヤ
と一体に回転する出力軸とを備える。そして、前記入力
軸は、前記第1の遊星歯車機構の遊星歯車キャリヤに貫
設した挿通孔内に挿通されて前記出力軸まで延びる支持
軸を有し、かつ前記支持軸の前記出力軸側の先端部は、
軸受を用いて前記出力軸に相対回転自在に回転支持され
る。これにより、一つの軸受によって入力軸をハウジン
グに回転支持できるので、遊星歯車減速機全体の軸線方
向長さを減少させることができる。このとき、出力軸側
に延設した支持軸の先端を出力軸によって相対回転自在
に支持するので、入力軸を出力軸との同軸度を大幅に高
めつつ、その回転軸線回りの振れ回りを大幅に減少させ
ることができる。したがって、入力軸と一体に回転する
第1の太陽歯車の振れ回りを確実に防止して、第1の遊
星歯車との噛み合い精度、ひいては第1の遊星歯車機構
全体の各歯車の噛み合い精度を大幅に向上させることが
できるから、各歯車間のバックラッシュを最小に設定
し、噛み合い音を低減させて静粛性を大幅に向上させる
ことができる。また、出力軸を手で把持して正逆回転方
向に往復回動させたときに感じられる出力軸のバックラ
ッシュを、大幅に微少化することができる。
【0014】さらに、本発明の請求項4に記載の遊星歯
車減速機は、請求項3に記載の遊星歯車減速機におい
て、前記第1の遊星歯車機構の遊星歯車キャリヤが、前
記第1の遊星歯車機構の少なくとも3個の遊星歯車が前
記ハウジングに固定された環状内歯歯車と噛み合うこと
によって前記入力軸側が支持され、かつその出力軸側の
端部に形成された前記第2の太陽歯車が前記第2の遊星
歯車機構の少なくとも3個の遊星歯車と噛み合うことに
よって前記出力軸側が支持される。これにより、第1の
遊星歯車減速機の遊星歯車キャリヤを軸受を用いてハウ
ジングに回転支持する場合と異なり、第1の遊星歯車減
速機の遊星歯車はそれぞれ、極めて高精度に形成された
第1の環状内歯歯車に案内される自動調芯状態で回転軸
線の回りに公転できる。したがって、第1の環状内歯歯
車と第1の遊星歯車との間のバックラッシュの変動を減
少させ、噛み合い精度をより一層向上させることができ
るから、両歯車間のバックラッシュを最小に設定し、両
歯車間の噛み合い音を低減させて静粛性を大幅に向上さ
せることができる。また、出力軸を手で把持して正逆回
転方向に往復回動させたときに感じられる出力軸のバッ
クラッシュをも、大幅に微少化することができる。ま
た、第1の遊星歯車機構の遊星歯車キャリヤを、軸受を
用いてハウジングに対して回転支持させないので、高価
な軸受の数を減少させて製造コストを低減することがで
きる。同時に、軸受を用いない分だけ、第1の遊星歯車
機構の環状内歯歯車の配置スペースを拡大できるから、
その軸線方向長さを増加させ、かつ入力軸側と出力軸側
とに2分割したハウジングを共にこの環状内歯歯車に外
嵌させて、両ハウジングの同軸度をより一層向上させた
状態で組み立てることができる。
車減速機は、請求項3に記載の遊星歯車減速機におい
て、前記第1の遊星歯車機構の遊星歯車キャリヤが、前
記第1の遊星歯車機構の少なくとも3個の遊星歯車が前
記ハウジングに固定された環状内歯歯車と噛み合うこと
によって前記入力軸側が支持され、かつその出力軸側の
端部に形成された前記第2の太陽歯車が前記第2の遊星
歯車機構の少なくとも3個の遊星歯車と噛み合うことに
よって前記出力軸側が支持される。これにより、第1の
遊星歯車減速機の遊星歯車キャリヤを軸受を用いてハウ
ジングに回転支持する場合と異なり、第1の遊星歯車減
速機の遊星歯車はそれぞれ、極めて高精度に形成された
第1の環状内歯歯車に案内される自動調芯状態で回転軸
線の回りに公転できる。したがって、第1の環状内歯歯
車と第1の遊星歯車との間のバックラッシュの変動を減
少させ、噛み合い精度をより一層向上させることができ
るから、両歯車間のバックラッシュを最小に設定し、両
歯車間の噛み合い音を低減させて静粛性を大幅に向上さ
せることができる。また、出力軸を手で把持して正逆回
転方向に往復回動させたときに感じられる出力軸のバッ
クラッシュをも、大幅に微少化することができる。ま
た、第1の遊星歯車機構の遊星歯車キャリヤを、軸受を
用いてハウジングに対して回転支持させないので、高価
な軸受の数を減少させて製造コストを低減することがで
きる。同時に、軸受を用いない分だけ、第1の遊星歯車
機構の環状内歯歯車の配置スペースを拡大できるから、
その軸線方向長さを増加させ、かつ入力軸側と出力軸側
とに2分割したハウジングを共にこの環状内歯歯車に外
嵌させて、両ハウジングの同軸度をより一層向上させた
状態で組み立てることができる。
【0015】さらに、本発明の請求項5に記載の遊星歯
車減速機は、請求項3または4に記載の遊星歯車減速機
において、前記第1の遊星歯車機構の太陽歯車と遊星歯
車キャリヤとの間、および前記第1の遊星歯車機構の遊
星歯車キャリヤと前記第2の遊星歯車機構の遊星歯車キ
ャリヤとの間にそれぞれスラスト軸受を介装するととも
に、前記ハウジングと螺合するねじ部材を締め付けるこ
とにより前記入力軸を支持する軸受を押動して前記入力
軸を回転軸線方向に変位させ、前記第1の遊星歯車機構
の太陽歯車と遊星歯車キャリヤおよび前記第2の遊星歯
車機構の遊星歯車キャリヤを前記スラスト軸受を介して
回転軸線方向に互いに密着させる。これにより、第1の
遊星歯車機構の遊星歯車キャリヤの回転軸線方向の変位
を考慮して各歯車間のバックラッシュを大きめに設定す
る必要がないから、第1および第2の遊星歯車機構の各
歯車間のバックラッシュを最小に設定することが可能と
なり、第1および第2の遊星歯車機構の各歯車の噛み合
い音を低減させて静粛性を大幅に向上させることができ
る。また、出力軸を手で把持して正逆回転方向に往復回
動させたときに感じられる出力軸のバックラッシュを
も、大幅に微少化することができる。
車減速機は、請求項3または4に記載の遊星歯車減速機
において、前記第1の遊星歯車機構の太陽歯車と遊星歯
車キャリヤとの間、および前記第1の遊星歯車機構の遊
星歯車キャリヤと前記第2の遊星歯車機構の遊星歯車キ
ャリヤとの間にそれぞれスラスト軸受を介装するととも
に、前記ハウジングと螺合するねじ部材を締め付けるこ
とにより前記入力軸を支持する軸受を押動して前記入力
軸を回転軸線方向に変位させ、前記第1の遊星歯車機構
の太陽歯車と遊星歯車キャリヤおよび前記第2の遊星歯
車機構の遊星歯車キャリヤを前記スラスト軸受を介して
回転軸線方向に互いに密着させる。これにより、第1の
遊星歯車機構の遊星歯車キャリヤの回転軸線方向の変位
を考慮して各歯車間のバックラッシュを大きめに設定す
る必要がないから、第1および第2の遊星歯車機構の各
歯車間のバックラッシュを最小に設定することが可能と
なり、第1および第2の遊星歯車機構の各歯車の噛み合
い音を低減させて静粛性を大幅に向上させることができ
る。また、出力軸を手で把持して正逆回転方向に往復回
動させたときに感じられる出力軸のバックラッシュを
も、大幅に微少化することができる。
【0016】さらに、本発明の請求項6に記載の遊星歯
車減速機の製造装置は、請求項1に記載の遊星歯車減速
機を製造するための装置であって、前記ブローチを把持
してその軸線回りに回転させながら前記軸線方向に引き
抜くために前記ブローチに設けた把持部を、前記軸線に
対して垂直な方向のその断面形状を多角形状に形成す
る。これにより、前記把持部を把持してその軸線回りに
回転駆動するための駆動トルクが把持部の各側面に分散
して負荷されるので、把持部の特定の側面のみが摩滅す
ることがなく、ブローチの寿命を延長することができ
る。また、ブローチの把持部の摩滅に伴って、ブローチ
引き抜き装置がブローチの把持部を把持する際のガタつ
きが生じないから、回転ブローチ加工による環状内歯歯
車の加工精度をより一層向上させることができる。
車減速機の製造装置は、請求項1に記載の遊星歯車減速
機を製造するための装置であって、前記ブローチを把持
してその軸線回りに回転させながら前記軸線方向に引き
抜くために前記ブローチに設けた把持部を、前記軸線に
対して垂直な方向のその断面形状を多角形状に形成す
る。これにより、前記把持部を把持してその軸線回りに
回転駆動するための駆動トルクが把持部の各側面に分散
して負荷されるので、把持部の特定の側面のみが摩滅す
ることがなく、ブローチの寿命を延長することができ
る。また、ブローチの把持部の摩滅に伴って、ブローチ
引き抜き装置がブローチの把持部を把持する際のガタつ
きが生じないから、回転ブローチ加工による環状内歯歯
車の加工精度をより一層向上させることができる。
【0017】さらに、本発明の請求項7に記載の遊星歯
車減速機の製造装置は、請求項1に記載の遊星歯車減速
機を製造するための装置であって、前記回転ブローチ加
工を行う際に前記環状内歯歯車を取り付ける治具に、前
記環状内歯歯車と前記ブローチの軸線回りに係合して前
記環状内歯歯車の前記治具に対する前記軸線回りの相対
回転を防止する係合部を設けたものである。これによ
り、回転ブローチ加工を受ける環状内歯歯車がブローチ
と連れ回りして軸線回りに回転することを防止できるか
ら、環状内歯歯車の歯形を極めて高い精度のはす歯に形
成することができる。
車減速機の製造装置は、請求項1に記載の遊星歯車減速
機を製造するための装置であって、前記回転ブローチ加
工を行う際に前記環状内歯歯車を取り付ける治具に、前
記環状内歯歯車と前記ブローチの軸線回りに係合して前
記環状内歯歯車の前記治具に対する前記軸線回りの相対
回転を防止する係合部を設けたものである。これによ
り、回転ブローチ加工を受ける環状内歯歯車がブローチ
と連れ回りして軸線回りに回転することを防止できるか
ら、環状内歯歯車の歯形を極めて高い精度のはす歯に形
成することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る遊星歯車減速
機およびその製造装置の一実施形態を、図1乃至図4を
参照して詳細に説明する。ここで、図1は本発明に係る
一実施形態の遊星歯車減速機を示す全体縦断面図、図2
は図1の要部を拡大して示す断面図、図3は図2中に示
したIII矢印破断線に沿った断面図、図4は図1中に示
した環状内歯歯車の製造方法を説明する側面図である。
機およびその製造装置の一実施形態を、図1乃至図4を
参照して詳細に説明する。ここで、図1は本発明に係る
一実施形態の遊星歯車減速機を示す全体縦断面図、図2
は図1の要部を拡大して示す断面図、図3は図2中に示
したIII矢印破断線に沿った断面図、図4は図1中に示
した環状内歯歯車の製造方法を説明する側面図である。
【0019】図1に示したように、本実施形態の遊星歯
車減速機100は、ハウジング10と、このハウジング
10内に回転軸線Cと同軸に配置された入力軸20、第
1および第2の遊星歯車機構30,40、出力軸50を
それぞれ備えている。
車減速機100は、ハウジング10と、このハウジング
10内に回転軸線Cと同軸に配置された入力軸20、第
1および第2の遊星歯車機構30,40、出力軸50を
それぞれ備えている。
【0020】前記ハウジング10は、回転軸線Cと同軸
な段付き円筒状の部材で、入力軸20側の第1のハウジ
ング11と出力軸50側の第2のハウジング12とに2
分割されている。そして、これら第1および第2のハウ
ジング11,12は共に、第1の遊星歯車機構30の第
1の環状内歯歯車32に外嵌されることにより互いに芯
合わせされ、かつ図示されない固定ボルトを用いて一体
に組み付けられる。
な段付き円筒状の部材で、入力軸20側の第1のハウジ
ング11と出力軸50側の第2のハウジング12とに2
分割されている。そして、これら第1および第2のハウ
ジング11,12は共に、第1の遊星歯車機構30の第
1の環状内歯歯車32に外嵌されることにより互いに芯
合わせされ、かつ図示されない固定ボルトを用いて一体
に組み付けられる。
【0021】前記入力軸20は、図示されない電動モー
タの駆動軸に外嵌されてキー結合される円筒部材21
と、この円筒部材21内にその基端が同軸に内嵌された
太陽歯車軸22と、この太陽歯車軸22内にその基端が
同軸に内嵌された支持軸23とを有している。
タの駆動軸に外嵌されてキー結合される円筒部材21
と、この円筒部材21内にその基端が同軸に内嵌された
太陽歯車軸22と、この太陽歯車軸22内にその基端が
同軸に内嵌された支持軸23とを有している。
【0022】前記円筒部材21は、第1のハウジング1
1に対して一つの軸受24によって回転支持されてい
る。この軸受24は単列アンギュラコンタクト玉軸受
で、その内輪は円筒部材21の外周面に嵌装されるとと
もに、円筒部材21の端部に形成したフランジ21aと
回転軸線C方向に係合している。さらにこの軸受24
は、その外輪が第1のハウジング11の内周面にスライ
ド自在に内嵌されて、前記内周面に形成した雌ねじ13
と螺合するリングナット25を締め付けることによって
回転軸線C方向に押動されるようになっている。
1に対して一つの軸受24によって回転支持されてい
る。この軸受24は単列アンギュラコンタクト玉軸受
で、その内輪は円筒部材21の外周面に嵌装されるとと
もに、円筒部材21の端部に形成したフランジ21aと
回転軸線C方向に係合している。さらにこの軸受24
は、その外輪が第1のハウジング11の内周面にスライ
ド自在に内嵌されて、前記内周面に形成した雌ねじ13
と螺合するリングナット25を締め付けることによって
回転軸線C方向に押動されるようになっている。
【0023】前記太陽歯車軸22は、その基端が前記円
筒部材21内に同軸にかつタイトに内嵌され、円筒部材
21と一体に回転するようになっている。また、その自
由端には、第1の遊星歯車機構30を構成する第1の太
陽歯車31が一体に形成され、円筒部材21と一体に回
転するようになっている。
筒部材21内に同軸にかつタイトに内嵌され、円筒部材
21と一体に回転するようになっている。また、その自
由端には、第1の遊星歯車機構30を構成する第1の太
陽歯車31が一体に形成され、円筒部材21と一体に回
転するようになっている。
【0024】前記支持軸23は、その基端が前記太陽歯
車軸22内に同軸にかつタイトに内嵌され、太陽歯車軸
22と一体に回転するようになっている。またその自由
端は出力軸50内に挿入できるように延長され、かつ出
力軸50に嵌装したニードルローラベアリング51を介
して出力軸50によって回転支持され、出力軸50に対
し回転軸線C方向に相対変位可能かつ回転軸線C回りに
相対回転自在となっている。
車軸22内に同軸にかつタイトに内嵌され、太陽歯車軸
22と一体に回転するようになっている。またその自由
端は出力軸50内に挿入できるように延長され、かつ出
力軸50に嵌装したニードルローラベアリング51を介
して出力軸50によって回転支持され、出力軸50に対
し回転軸線C方向に相対変位可能かつ回転軸線C回りに
相対回転自在となっている。
【0025】これにより入力軸20は、ハウジング10
に対して一つの軸受24によって回転支持されているに
もかかわらず、回転軸線Cの回りに振れ回ることがな
い。また、入力軸20を一つの軸受24によってハウジ
ング10に回転支持しているので、この遊星歯車減速機
100の回転軸線C方向の長さを短縮できる。
に対して一つの軸受24によって回転支持されているに
もかかわらず、回転軸線Cの回りに振れ回ることがな
い。また、入力軸20を一つの軸受24によってハウジ
ング10に回転支持しているので、この遊星歯車減速機
100の回転軸線C方向の長さを短縮できる。
【0026】前記第1の遊星歯車機構30は、入力軸2
0と一体に回転する第1の太陽歯車31と、第2のハウ
ジング12の内周面にその一部が内嵌されて固定された
第1の環状内歯歯車32と、これら第1の太陽歯車31
および第1の環状内歯歯車32と噛み合いつつ回転軸線
Cの回りに公転する、少なくとも3個の第1の遊星歯車
33と、これらの第1の遊星歯車33をそれぞれ自転自
在に支持する第1の遊星歯車キャリヤ34とを有してい
るが、これらの歯車はいずれもはす歯に形成されてい
る。
0と一体に回転する第1の太陽歯車31と、第2のハウ
ジング12の内周面にその一部が内嵌されて固定された
第1の環状内歯歯車32と、これら第1の太陽歯車31
および第1の環状内歯歯車32と噛み合いつつ回転軸線
Cの回りに公転する、少なくとも3個の第1の遊星歯車
33と、これらの第1の遊星歯車33をそれぞれ自転自
在に支持する第1の遊星歯車キャリヤ34とを有してい
るが、これらの歯車はいずれもはす歯に形成されてい
る。
【0027】前記第1の環状内歯歯車32は、後述する
回転ブローチ加工によってその多数の内歯が同時に、所
定角度のねじれ角を有するはす歯に形成される。
回転ブローチ加工によってその多数の内歯が同時に、所
定角度のねじれ角を有するはす歯に形成される。
【0028】前記第1の遊星歯車33は、前記第1の遊
星歯車キャリヤ34に植設されたピン35の軸線回りに
自転可能に支持されている。また、スペーサ36は第1
の遊星歯車33を収納する回転軸線方向のスペースを高
精度に確保するための部材であり、第1の遊星歯車キャ
リヤ34に螺合するボルト37によって固定されてい
る。なお、第1の環状内歯歯車32の加工に用いるブロ
ーチBの摩耗に伴って第1の環状内歯歯車32のピッチ
円径が小さくなって来たときには、これに合わせて第1
の遊星歯車33のピッチ円径を適宜小さく調節すれば良
い。
星歯車キャリヤ34に植設されたピン35の軸線回りに
自転可能に支持されている。また、スペーサ36は第1
の遊星歯車33を収納する回転軸線方向のスペースを高
精度に確保するための部材であり、第1の遊星歯車キャ
リヤ34に螺合するボルト37によって固定されてい
る。なお、第1の環状内歯歯車32の加工に用いるブロ
ーチBの摩耗に伴って第1の環状内歯歯車32のピッチ
円径が小さくなって来たときには、これに合わせて第1
の遊星歯車33のピッチ円径を適宜小さく調節すれば良
い。
【0029】さらに第1の遊星歯車キャリヤ34には、
太陽歯車軸38が同軸にかつタイトに内嵌され、第1の
遊星歯車キャリヤ34と一体に回転するようになってい
る。そして、この太陽歯車軸38の出力軸50側の端部
には、第2の遊星歯車機構40を構成する第2の太陽歯
車41が形成されて、第1の遊星歯車キャリヤ34と一
体に回転するようになっている。
太陽歯車軸38が同軸にかつタイトに内嵌され、第1の
遊星歯車キャリヤ34と一体に回転するようになってい
る。そして、この太陽歯車軸38の出力軸50側の端部
には、第2の遊星歯車機構40を構成する第2の太陽歯
車41が形成されて、第1の遊星歯車キャリヤ34と一
体に回転するようになっている。
【0030】次に、第1の環状内歯歯車32の多数の内
歯を同時にはす歯を形成する、上述した回転ブローチ加
工について説明する。
歯を同時にはす歯を形成する、上述した回転ブローチ加
工について説明する。
【0031】回転ブローチ加工の際には、図4に示した
ように、第1の環状内歯歯車32の素材を円筒状の治具
60に取り付ける。このとき、第1の環状内歯歯車32
には、前記治具60とブローチの軸線回りに係合する係
合部としての複数の係合溝32aが、円周方向に等間隔
に凹設されている。また、治具60の第1の環状内歯歯
車32との接触面には、前記係合溝32aと係合して第
1の環状内歯歯車32のブローチの軸線回りの相対回転
を防止する、係合部としての突出部61が突設されてい
る。なお、前記突出部61は、第1の環状内歯歯車32
がブローチの軸線に対して半径方向に動くことを許容
し、ブローチを引き抜く際に治具60に対するブローチ
の芯ずれが生じても第1の環状内歯歯車32がブローチ
に追従し、ブローチが形成するはす歯のピッチ円と第1
の環状内歯歯車32の外周面との間に芯ずれが生じない
ようにしている。
ように、第1の環状内歯歯車32の素材を円筒状の治具
60に取り付ける。このとき、第1の環状内歯歯車32
には、前記治具60とブローチの軸線回りに係合する係
合部としての複数の係合溝32aが、円周方向に等間隔
に凹設されている。また、治具60の第1の環状内歯歯
車32との接触面には、前記係合溝32aと係合して第
1の環状内歯歯車32のブローチの軸線回りの相対回転
を防止する、係合部としての突出部61が突設されてい
る。なお、前記突出部61は、第1の環状内歯歯車32
がブローチの軸線に対して半径方向に動くことを許容
し、ブローチを引き抜く際に治具60に対するブローチ
の芯ずれが生じても第1の環状内歯歯車32がブローチ
に追従し、ブローチが形成するはす歯のピッチ円と第1
の環状内歯歯車32の外周面との間に芯ずれが生じない
ようにしている。
【0032】そして、図4に示したように、ブローチB
をその軸線に沿って矢印D方向に引き抜きつつ、その引
き抜きストロークに対して一定の割合でその軸線回りに
矢印E方向に回転させることにより、第1の環状内歯歯
車32の複数の内歯を同時に、所定のねじれ角を有した
はす歯に形成する。このとき、第1の環状内歯歯車32
がブローチBと連れ回りし、ブローチの軸線回りに治具
60に対して相対回転することを防止できるから、第1
の環状内歯歯車32のはす歯を極めて高い精度で形成す
ることができる。
をその軸線に沿って矢印D方向に引き抜きつつ、その引
き抜きストロークに対して一定の割合でその軸線回りに
矢印E方向に回転させることにより、第1の環状内歯歯
車32の複数の内歯を同時に、所定のねじれ角を有した
はす歯に形成する。このとき、第1の環状内歯歯車32
がブローチBと連れ回りし、ブローチの軸線回りに治具
60に対して相対回転することを防止できるから、第1
の環状内歯歯車32のはす歯を極めて高い精度で形成す
ることができる。
【0033】すなわち、本実施形態の遊星歯車減速機1
00においては、第1の環状内歯歯車32(後述する第
2の環状内歯歯車42も同様)の複数の内歯を、上述の
回転ブローチ加工によって同時にはす歯に形成する。こ
れにより、第1の環状内歯歯車32の複数の内歯を、そ
の円周方向の歯間ピッチを含めて極めて高い精度のはす
歯に形成できるので、第1の遊星歯車33との噛み合い
精度を高めつつ、両歯車間のバックラッシュを最小に設
定できることとなり、両歯車の噛み合い音を低減させて
静粛性を大幅に向上させることができる。また、はす歯
を一つずつ機械加工する従来の製造方法に比較して歯形
精度を大幅に向上させることができるので、その耐久性
をも向上させることができる。また、回転ブローチ加工
によって直径の小さな環状内歯歯車をも容易に製造でき
るので、極めて小型な遊星歯車減速機を製造することが
できる。また、環状内歯歯車をブローチ加工によって製
造するので、環状内歯歯車の製造コストを低減させて、
安価な遊星歯車減速機を提供することができる。
00においては、第1の環状内歯歯車32(後述する第
2の環状内歯歯車42も同様)の複数の内歯を、上述の
回転ブローチ加工によって同時にはす歯に形成する。こ
れにより、第1の環状内歯歯車32の複数の内歯を、そ
の円周方向の歯間ピッチを含めて極めて高い精度のはす
歯に形成できるので、第1の遊星歯車33との噛み合い
精度を高めつつ、両歯車間のバックラッシュを最小に設
定できることとなり、両歯車の噛み合い音を低減させて
静粛性を大幅に向上させることができる。また、はす歯
を一つずつ機械加工する従来の製造方法に比較して歯形
精度を大幅に向上させることができるので、その耐久性
をも向上させることができる。また、回転ブローチ加工
によって直径の小さな環状内歯歯車をも容易に製造でき
るので、極めて小型な遊星歯車減速機を製造することが
できる。また、環状内歯歯車をブローチ加工によって製
造するので、環状内歯歯車の製造コストを低減させて、
安価な遊星歯車減速機を提供することができる。
【0034】さらに、回転ブローチ加工に用いる前記ブ
ローチBについて説明すると、このブローチBの下端の
把持部Fは、図3中に示したA−A破断線に沿って破断
した断面図で示すように、その断面形状が正6角形に形
成されている。これにより、この把持部Fを把持して矢
印E方向に回転駆動するための駆動トルクが、把持部F
の合計6つの側面に分散して負荷されるので、把持部F
の特定の側面のみが摩滅することがなく、ブローチの寿
命を延長することができる。また、ブローチの把持部F
の摩滅に伴って、ブローチ引き抜き装置がブローチの把
持部Fを把持する際のガタつきが生じないから、回転ブ
ローチ加工による環状内歯歯車32の加工精度をより一
層向上させることができる。
ローチBについて説明すると、このブローチBの下端の
把持部Fは、図3中に示したA−A破断線に沿って破断
した断面図で示すように、その断面形状が正6角形に形
成されている。これにより、この把持部Fを把持して矢
印E方向に回転駆動するための駆動トルクが、把持部F
の合計6つの側面に分散して負荷されるので、把持部F
の特定の側面のみが摩滅することがなく、ブローチの寿
命を延長することができる。また、ブローチの把持部F
の摩滅に伴って、ブローチ引き抜き装置がブローチの把
持部Fを把持する際のガタつきが生じないから、回転ブ
ローチ加工による環状内歯歯車32の加工精度をより一
層向上させることができる。
【0035】なお、本実施形態においてはブローチBの
把持部Fの断面形状を正6角形としているが、任意の角
数の正多角形若しくはただの多角形に形成できることは
言うまでもない。
把持部Fの断面形状を正6角形としているが、任意の角
数の正多角形若しくはただの多角形に形成できることは
言うまでもない。
【0036】ここで、第2の遊星歯車機構40の説明に
戻る。
戻る。
【0037】前記第2の遊星歯車機構40は、上述した
第1の遊星歯車機構30とほぼ同様の構造を有し、第1
の遊星歯車キャリヤ34と一体に回転する第2の太陽歯
車41と、第2のハウジング12の内周面に内嵌されて
固定された第2の環状内歯歯車42と、これら第2の太
陽歯車41および第2の環状内歯歯車42と噛み合いつ
つ回転軸線Cの回りに公転する、少なくとも3個の第2
の遊星歯車43と、これらの第2の遊星歯車43を自転
自在に支持する第2の遊星歯車キャリヤ44とを有して
いる。なお、第2の遊星歯車機構40における各歯車の
はす歯のねじれ方向は、第1の遊星歯車機構30におけ
るそれとは左右反対であるが、そのねじれ角度は同一と
なっている。
第1の遊星歯車機構30とほぼ同様の構造を有し、第1
の遊星歯車キャリヤ34と一体に回転する第2の太陽歯
車41と、第2のハウジング12の内周面に内嵌されて
固定された第2の環状内歯歯車42と、これら第2の太
陽歯車41および第2の環状内歯歯車42と噛み合いつ
つ回転軸線Cの回りに公転する、少なくとも3個の第2
の遊星歯車43と、これらの第2の遊星歯車43を自転
自在に支持する第2の遊星歯車キャリヤ44とを有して
いる。なお、第2の遊星歯車機構40における各歯車の
はす歯のねじれ方向は、第1の遊星歯車機構30におけ
るそれとは左右反対であるが、そのねじれ角度は同一と
なっている。
【0038】前記第1の太陽歯車41は、第1の遊星歯
車キャリヤ34内にその基端を内嵌して固定した太陽歯
車軸38の先端に形成されている。
車キャリヤ34内にその基端を内嵌して固定した太陽歯
車軸38の先端に形成されている。
【0039】また、前記第2の環状内歯歯車42は、上
述した回転ブローチ加工によって製造されるとともに、
回転軸線C方向の所定位置に位置決めされた状態で第2
のハウジング12内に内嵌されて固定される。このと
き、図2および図3に示したように、第2の環状内歯歯
車42の内歯が形成された環状部分42aは、その外径
寸法が厳密に管理され、第2のハウジング12に内嵌さ
れたときに所定の圧入しろを確保して、第2の環状内歯
歯車42が第2のハウジング12に対して回転軸線Cの
回りに相対回転しないようになっている。
述した回転ブローチ加工によって製造されるとともに、
回転軸線C方向の所定位置に位置決めされた状態で第2
のハウジング12内に内嵌されて固定される。このと
き、図2および図3に示したように、第2の環状内歯歯
車42の内歯が形成された環状部分42aは、その外径
寸法が厳密に管理され、第2のハウジング12に内嵌さ
れたときに所定の圧入しろを確保して、第2の環状内歯
歯車42が第2のハウジング12に対して回転軸線Cの
回りに相対回転しないようになっている。
【0040】一方、前記環状部分42aから出力軸50
側に、第2の環状内歯歯車42と第2のハウジング12
とが互いに嵌合する有効圧入部分を避けて延設された延
設部分42bには、第2のハウジング12に対する第2
の環状内歯歯車42の「万が一」の相対回転を防止する
機構が設けられている。すなわち、第2の環状内歯歯車
42の前記延設部分42bには、図3に示したように左
右対称な一対の切り欠き42cが切り欠かれて、互いに
平行な左右一対のストッパ面42dが形成されている。
また、第2のハウジング12に螺設された左右一対の雌
ねじ12bには、左右一対のストッパねじ14がそれぞ
れ螺合している。そして、これらのストッパねじ14を
前記雌ねじ12b内にそれぞれねじ込むと、ストッパね
じ14の先端が前記ストッパ面42dにそれぞれ衝接す
ることにより、第2のハウジング12に対する第2の環
状内歯歯車42の「万が一」の相対回転を防止するよう
になっている。
側に、第2の環状内歯歯車42と第2のハウジング12
とが互いに嵌合する有効圧入部分を避けて延設された延
設部分42bには、第2のハウジング12に対する第2
の環状内歯歯車42の「万が一」の相対回転を防止する
機構が設けられている。すなわち、第2の環状内歯歯車
42の前記延設部分42bには、図3に示したように左
右対称な一対の切り欠き42cが切り欠かれて、互いに
平行な左右一対のストッパ面42dが形成されている。
また、第2のハウジング12に螺設された左右一対の雌
ねじ12bには、左右一対のストッパねじ14がそれぞ
れ螺合している。そして、これらのストッパねじ14を
前記雌ねじ12b内にそれぞれねじ込むと、ストッパね
じ14の先端が前記ストッパ面42dにそれぞれ衝接す
ることにより、第2のハウジング12に対する第2の環
状内歯歯車42の「万が一」の相対回転を防止するよう
になっている。
【0041】このとき、左右一対の切り欠き42c、お
よび回転ブローチ加工の際に用いる係合溝42eは、そ
れぞれ前記延設部分42bに設けられている。これによ
り、前記環状部分42aの剛性が低下したり第2のハウ
ジング12との接触面積が減少したりしないから、第2
の環状内歯歯車42と第2のハウジング12とが互いに
嵌合する有効圧入部分を適正に確保することができる。
よび回転ブローチ加工の際に用いる係合溝42eは、そ
れぞれ前記延設部分42bに設けられている。これによ
り、前記環状部分42aの剛性が低下したり第2のハウ
ジング12との接触面積が減少したりしないから、第2
の環状内歯歯車42と第2のハウジング12とが互いに
嵌合する有効圧入部分を適正に確保することができる。
【0042】前記第2の遊星歯車43は、第2の遊星歯
車キャリヤ44に取り付けられたピン45の軸線回りに
自転できるようになっている。ここでスペーサ46は、
第2の遊星歯車43を収納する回転軸線方向のスペース
を高精度に確保するための部材であり、第2の遊星歯車
キャリヤ44に螺合するボルト47によって固定されて
いる。
車キャリヤ44に取り付けられたピン45の軸線回りに
自転できるようになっている。ここでスペーサ46は、
第2の遊星歯車43を収納する回転軸線方向のスペース
を高精度に確保するための部材であり、第2の遊星歯車
キャリヤ44に螺合するボルト47によって固定されて
いる。
【0043】前記第2の遊星歯車キャリヤ44は出力軸
50と一体に形成されるとともに、一対の軸受48,4
9によって第2のハウジング12に対して同軸に回転支
持されている。これにより、第2の環状内歯歯車42と
第2の遊星歯車43との半径方向の相対位置を正確に設
定することができる。
50と一体に形成されるとともに、一対の軸受48,4
9によって第2のハウジング12に対して同軸に回転支
持されている。これにより、第2の環状内歯歯車42と
第2の遊星歯車43との半径方向の相対位置を正確に設
定することができる。
【0044】第2の太陽歯車41と一体な第1の遊星歯
車キャリヤ34と第2の遊星歯車キャリヤ44との間に
は、回転軸線Cと同軸な第1のスラスト軸受52が介装
されている。また、第1の太陽歯車31と第1の遊星歯
車キャリヤ34との間には、回転軸線Cと同軸な第2の
スラスト軸受53が介装されている。これにより、第1
のハウジング11と螺合している前記リングナット25
を適切な締付トルクで締め付けると、軸受24の外輪と
ボールおよび内輪が互いに密着しつつ回転軸線C方向に
押動されるので、その内輪と係合している入力軸20が
回転軸線C方向に押動される。すると、第1の太陽歯車
31が入力軸20と一体に回転軸線C方向に押動される
ので、第1の太陽歯車31と第1の遊星歯車キャリヤ3
4および第2の遊星歯車キャリヤ44は、それぞれ第1
および第2のスラスト軸受52,53を介して回転軸線
C方向に互いに密着する。
車キャリヤ34と第2の遊星歯車キャリヤ44との間に
は、回転軸線Cと同軸な第1のスラスト軸受52が介装
されている。また、第1の太陽歯車31と第1の遊星歯
車キャリヤ34との間には、回転軸線Cと同軸な第2の
スラスト軸受53が介装されている。これにより、第1
のハウジング11と螺合している前記リングナット25
を適切な締付トルクで締め付けると、軸受24の外輪と
ボールおよび内輪が互いに密着しつつ回転軸線C方向に
押動されるので、その内輪と係合している入力軸20が
回転軸線C方向に押動される。すると、第1の太陽歯車
31が入力軸20と一体に回転軸線C方向に押動される
ので、第1の太陽歯車31と第1の遊星歯車キャリヤ3
4および第2の遊星歯車キャリヤ44は、それぞれ第1
および第2のスラスト軸受52,53を介して回転軸線
C方向に互いに密着する。
【0045】次に、第1の遊星歯車機構30の各歯車の
はす歯のねじれ方向と、第2の遊星歯車機構40の各歯
車のはす歯のねじれ方向とを、回転軸線Cまわりに左右
反対とすることの効果について説明する。なお、入力軸
20への入力トルクを0.1キログラムメートル、太陽
歯車31,41のピッチ円半径寸法を18ミリメート
ル、環状内歯歯車31,41のピッチ円半径寸法を28
ミリメートル、はす歯のねじれ角を20°、スラスト力
の方向は出力軸50に向かう側を+、各段の減速比を
1:4とする。
はす歯のねじれ方向と、第2の遊星歯車機構40の各歯
車のはす歯のねじれ方向とを、回転軸線Cまわりに左右
反対とすることの効果について説明する。なお、入力軸
20への入力トルクを0.1キログラムメートル、太陽
歯車31,41のピッチ円半径寸法を18ミリメート
ル、環状内歯歯車31,41のピッチ円半径寸法を28
ミリメートル、はす歯のねじれ角を20°、スラスト力
の方向は出力軸50に向かう側を+、各段の減速比を
1:4とする。
【0046】このとき、第1および第2の遊星歯車機構
30,40の各歯車のはす歯のねじれ方向を共に右ねじ
れとした場合には、 第1の太陽歯車32と第1の遊星歯車33との間に
生じるスラスト力の大きさと方向は、 0.1×1000/18×tan20°=2.02Kg
(+) 第1の遊星歯車33と第1の環状内歯歯車31との
間に生じるスラスト力の大きさと方向は、 0.4×1000/28×tan20°=5.20Kg
(+) 第2の太陽歯車41と第2の遊星歯車43との間に
生じるスラスト力の大きさと方向は、 0.5×1000/18×tan20°=10.11K
g (+) 第2の遊星歯車43と第2の環状内歯歯車42との
間に生じるスラスト力の大きさと方向は、 2.0×1000/28×tan20°=26.00K
g (+) となり、出力軸50には合計43キログラムのスラスト
力が作用する。
30,40の各歯車のはす歯のねじれ方向を共に右ねじ
れとした場合には、 第1の太陽歯車32と第1の遊星歯車33との間に
生じるスラスト力の大きさと方向は、 0.1×1000/18×tan20°=2.02Kg
(+) 第1の遊星歯車33と第1の環状内歯歯車31との
間に生じるスラスト力の大きさと方向は、 0.4×1000/28×tan20°=5.20Kg
(+) 第2の太陽歯車41と第2の遊星歯車43との間に
生じるスラスト力の大きさと方向は、 0.5×1000/18×tan20°=10.11K
g (+) 第2の遊星歯車43と第2の環状内歯歯車42との
間に生じるスラスト力の大きさと方向は、 2.0×1000/28×tan20°=26.00K
g (+) となり、出力軸50には合計43キログラムのスラスト
力が作用する。
【0047】これに対して、第1の遊星歯車機構30各
歯車のはす歯のねじれ方向を右、第2の遊星歯車機構4
0のそれを左とした場合には、 第1の太陽歯車31と第1の遊星歯車33との間に
生じるスラスト力の大きさと方向はは、 0.1×1000/18×tan20°=2.02Kg
(+) 第1の遊星歯車33と第1の環状内歯歯車32との
間に生じるスラスト力の大きさと方向は、 0.4×1000/28×tan20°=5.20Kg
(+) 第2の太陽歯車41と第2の遊星歯車43との間に
生じるスラスト力の大きさと方向は、 0.5×1000/18×tan20°=10.11K
g (−) 第2の遊星歯車43と第2の環状内歯歯車42との
間に生じるスラスト力の大きさと方向は、 2.0×1000/28×tan20°=26.00K
g (−) となり、出力軸50には合計28.9キログラムのスラ
スト力が作用する。
歯車のはす歯のねじれ方向を右、第2の遊星歯車機構4
0のそれを左とした場合には、 第1の太陽歯車31と第1の遊星歯車33との間に
生じるスラスト力の大きさと方向はは、 0.1×1000/18×tan20°=2.02Kg
(+) 第1の遊星歯車33と第1の環状内歯歯車32との
間に生じるスラスト力の大きさと方向は、 0.4×1000/28×tan20°=5.20Kg
(+) 第2の太陽歯車41と第2の遊星歯車43との間に
生じるスラスト力の大きさと方向は、 0.5×1000/18×tan20°=10.11K
g (−) 第2の遊星歯車43と第2の環状内歯歯車42との
間に生じるスラスト力の大きさと方向は、 2.0×1000/28×tan20°=26.00K
g (−) となり、出力軸50には合計28.9キログラムのスラ
スト力が作用する。
【0048】したがって、第1および第2の遊星歯車機
構30,40の各歯車のはす歯のねじれ方向を左右反対
とすることにより、出力軸50を支持する軸受48に負
荷されるスラスト力の大きさを約3/4に減少させるこ
とができる。
構30,40の各歯車のはす歯のねじれ方向を左右反対
とすることにより、出力軸50を支持する軸受48に負
荷されるスラスト力の大きさを約3/4に減少させるこ
とができる。
【0049】次に、本実施形態の遊星歯車減速機100
の組み立てについて説明する。
の組み立てについて説明する。
【0050】まず最初に、第2のハウジング12内の所
定位置に軸受48および第2の環状内歯歯車42を内嵌
して固定した状態で、第2の遊星歯車キャリヤ44を第
2のハウジング12内に挿入し、第2の環状内歯歯車4
2と第2の遊星歯車43とを互いに噛み合わせつつ、出
力軸50の基端部を軸受48に内嵌させる。次いで、第
2のハウジング12の内周面と第2の遊星歯車キャリヤ
44の外周面との間の隙間に軸受49を嵌装し、その端
面を第2の環状内歯歯車42の端面に当接させる。な
お、第1のスラスト軸受52は第2の遊星歯車キャリヤ
44に予め組み付けておく。
定位置に軸受48および第2の環状内歯歯車42を内嵌
して固定した状態で、第2の遊星歯車キャリヤ44を第
2のハウジング12内に挿入し、第2の環状内歯歯車4
2と第2の遊星歯車43とを互いに噛み合わせつつ、出
力軸50の基端部を軸受48に内嵌させる。次いで、第
2のハウジング12の内周面と第2の遊星歯車キャリヤ
44の外周面との間の隙間に軸受49を嵌装し、その端
面を第2の環状内歯歯車42の端面に当接させる。な
お、第1のスラスト軸受52は第2の遊星歯車キャリヤ
44に予め組み付けておく。
【0051】一方、第1のハウジング11には、第1の
環状内歯歯車32を内嵌して所定位置に固定するととも
に、軸受24を組み付けた入力軸20を第1のハウジン
グ11内に挿入して雌ねじ13に螺合したリングナット
25に当接させる。次いで、第1の遊星歯車キャリヤ4
4を第1のハウジング11内に挿入し、第1の遊星歯車
33を第1の環状内歯歯車32および第1の太陽歯車3
1とそれぞれ噛み合わせる。なお、第2のスラスト軸受
53は第1の遊星歯車キャリヤ34に予め組み付けてお
く。
環状内歯歯車32を内嵌して所定位置に固定するととも
に、軸受24を組み付けた入力軸20を第1のハウジン
グ11内に挿入して雌ねじ13に螺合したリングナット
25に当接させる。次いで、第1の遊星歯車キャリヤ4
4を第1のハウジング11内に挿入し、第1の遊星歯車
33を第1の環状内歯歯車32および第1の太陽歯車3
1とそれぞれ噛み合わせる。なお、第2のスラスト軸受
53は第1の遊星歯車キャリヤ34に予め組み付けてお
く。
【0052】その後、第2のハウジング12の端部を第
1の環状内歯歯車32に外嵌し、第2の太陽歯車41と
第2の遊星歯車43とを互いに噛み合わせつつ、その端
面を第1のハウジング11の端面に密着させる。このと
き、第1の環状内歯歯車32と軸受49の端面同士の間
にはわずかな隙間が生じるので、各部品の製造誤差を吸
収することができる。なお、支持軸23の先端部は、ニ
ードルローラベアリング51に対して回転軸線C方向に
容易に挿入することができる。
1の環状内歯歯車32に外嵌し、第2の太陽歯車41と
第2の遊星歯車43とを互いに噛み合わせつつ、その端
面を第1のハウジング11の端面に密着させる。このと
き、第1の環状内歯歯車32と軸受49の端面同士の間
にはわずかな隙間が生じるので、各部品の製造誤差を吸
収することができる。なお、支持軸23の先端部は、ニ
ードルローラベアリング51に対して回転軸線C方向に
容易に挿入することができる。
【0053】次いで、リングナット25を適切なトルク
で締め付けると、第1の太陽歯車31と第1の遊星歯車
キャリヤ34および第2の遊星歯車キャリヤ44は、そ
れぞれ第1および第2のスラスト軸受52,53を介し
て回転軸線C方向に互いに密着する。
で締め付けると、第1の太陽歯車31と第1の遊星歯車
キャリヤ34および第2の遊星歯車キャリヤ44は、そ
れぞれ第1および第2のスラスト軸受52,53を介し
て回転軸線C方向に互いに密着する。
【0054】次に、上述した構造を有する本実施形態の
遊星歯車減速機100の作動について説明する。
遊星歯車減速機100の作動について説明する。
【0055】入力軸20は、一つの軸受24のみによっ
て第1のハウジング11に回転支持されているが、入力
軸50に一体に組み付けられた支持軸23の先端がニー
ドルローラベアリング51を介して出力軸50によって
支持され、出力軸50との同軸度が高められている。こ
れにより、入力軸20は、図示されない駆動モータによ
って回転駆動されると、回転軸線Cの回りに振れ回るこ
となくスムーズに高速回転できる。同時に、この入力軸
20と一体に回転する第1の太陽歯車31もまた回転軸
線Cの回りに振れ回ることなくスムーズに高速回転でき
るから、第1の遊星歯車33との噛み合い精度、ひいて
は第1の遊星歯車機構30全体における各歯車の噛み合
い精度を大幅に向上させ、静粛性を大幅に向上させるこ
とができる。また、入力軸20は一つの軸受24によっ
てのみ第1のハウジング11に回転支持されているの
で、この遊星歯車減速機100の回転軸線C方向の長さ
を短縮することができる。
て第1のハウジング11に回転支持されているが、入力
軸50に一体に組み付けられた支持軸23の先端がニー
ドルローラベアリング51を介して出力軸50によって
支持され、出力軸50との同軸度が高められている。こ
れにより、入力軸20は、図示されない駆動モータによ
って回転駆動されると、回転軸線Cの回りに振れ回るこ
となくスムーズに高速回転できる。同時に、この入力軸
20と一体に回転する第1の太陽歯車31もまた回転軸
線Cの回りに振れ回ることなくスムーズに高速回転でき
るから、第1の遊星歯車33との噛み合い精度、ひいて
は第1の遊星歯車機構30全体における各歯車の噛み合
い精度を大幅に向上させ、静粛性を大幅に向上させるこ
とができる。また、入力軸20は一つの軸受24によっ
てのみ第1のハウジング11に回転支持されているの
で、この遊星歯車減速機100の回転軸線C方向の長さ
を短縮することができる。
【0056】第1の太陽歯車31が入力軸20と一体に
回転すると、第1の遊星歯車機構30が第1段目の減速
作用を行う。このとき、第1の遊星歯車キャリヤ34
は、少なくとも3個の第1の遊星歯車33と第1の環状
内歯歯車32とが互いに噛み合うことによってその入力
軸20側が半径方向に自動調芯状態で支持される。これ
により、第1の遊星歯車キャリヤ34を軸受を用いてハ
ウジング10に回転支持する場合とは異なり、第1の遊
星歯車33は、極めて高精度に形成された第1の環状内
歯歯車32にそれぞれ案内される自動調芯状態で回転軸
線Cの回りに公転できる。したがって、第1の環状内歯
歯車32と第1の遊星歯車33との間のバックラッシュ
の変動を減少させ、噛み合い精度をより一層向上させる
ことができるから、両歯車間のバックラッシュを最小に
設定し、両歯車の噛み合い音を低減させて静粛性を大幅
に向上させることができる。
回転すると、第1の遊星歯車機構30が第1段目の減速
作用を行う。このとき、第1の遊星歯車キャリヤ34
は、少なくとも3個の第1の遊星歯車33と第1の環状
内歯歯車32とが互いに噛み合うことによってその入力
軸20側が半径方向に自動調芯状態で支持される。これ
により、第1の遊星歯車キャリヤ34を軸受を用いてハ
ウジング10に回転支持する場合とは異なり、第1の遊
星歯車33は、極めて高精度に形成された第1の環状内
歯歯車32にそれぞれ案内される自動調芯状態で回転軸
線Cの回りに公転できる。したがって、第1の環状内歯
歯車32と第1の遊星歯車33との間のバックラッシュ
の変動を減少させ、噛み合い精度をより一層向上させる
ことができるから、両歯車間のバックラッシュを最小に
設定し、両歯車の噛み合い音を低減させて静粛性を大幅
に向上させることができる。
【0057】また、第1の遊星歯車キャリヤ34を軸受
を用いてハウジング10に回転支持させないので、高価
な軸受の数を減少させて製造コストを低減できる。同時
に、軸受を用いない分だけ、第1の環状内歯歯車32の
配置スペースを増加させてその回転軸線C方向の長さを
増加させ、入力軸側と出力軸側とに2分割したハウジン
グ11,12を共に第1の環状内歯歯車32に外嵌させ
ることができるので、両ハウジング11,12をその同
軸度をより一層向上させた状態で組み立てることができ
る。
を用いてハウジング10に回転支持させないので、高価
な軸受の数を減少させて製造コストを低減できる。同時
に、軸受を用いない分だけ、第1の環状内歯歯車32の
配置スペースを増加させてその回転軸線C方向の長さを
増加させ、入力軸側と出力軸側とに2分割したハウジン
グ11,12を共に第1の環状内歯歯車32に外嵌させ
ることができるので、両ハウジング11,12をその同
軸度をより一層向上させた状態で組み立てることができ
る。
【0058】さらに、第1の遊星歯車キャリヤ34と一
体に回転する第2の太陽歯車41によって第2の遊星歯
車機構40に駆動トルクが入力すると、第2の遊星歯車
機構40は第2段目の減速作用を行う。このとき、第2
の太陽歯車41は、少なくとも3個の第2の遊星歯車4
3と噛み合うことによって半径方向に自動調芯状態で支
持される。これにより、第2の太陽歯車41は3個の第
2の遊星歯車43によってそれぞれ案内される状態で回
転軸線Cの回りに自転できるから、噛み合い中のバック
ラッシュの変動が減少する。したがって、第2の太陽歯
車41と第2の遊星歯車43との噛み合い精度が向上す
るから、両歯車の噛み合い音を低減させて静粛性を大幅
に向上させることができる。
体に回転する第2の太陽歯車41によって第2の遊星歯
車機構40に駆動トルクが入力すると、第2の遊星歯車
機構40は第2段目の減速作用を行う。このとき、第2
の太陽歯車41は、少なくとも3個の第2の遊星歯車4
3と噛み合うことによって半径方向に自動調芯状態で支
持される。これにより、第2の太陽歯車41は3個の第
2の遊星歯車43によってそれぞれ案内される状態で回
転軸線Cの回りに自転できるから、噛み合い中のバック
ラッシュの変動が減少する。したがって、第2の太陽歯
車41と第2の遊星歯車43との噛み合い精度が向上す
るから、両歯車の噛み合い音を低減させて静粛性を大幅
に向上させることができる。
【0059】また、第1の遊星歯車キャリヤ34は、第
1および第2のスラスト軸受52,53を介して第1の
太陽歯車31および第2の遊星歯車キャリヤ44に密着
し、回転軸線C方向に正確に位置決めされた状態で回転
軸線C方向に変位不能に固定されている。これにより、
第1の遊星歯車キャリヤ34の回転軸線C方向の変位を
考慮してバックラッシュを大きめに設定する必要がない
から、第1および第2の遊星歯車機構30,40の各歯
車間のバックラッシュを最小に設定することができる。
したがって、第1および第2の遊星歯車機構30,40
の各歯車は、最小に設定されたバックラッシュで噛み合
うから、それらの噛み合い音を低減させて静粛性を大幅
に向上させることができる。また、出力軸50を手で把
持して正逆回転方向に往復回動させる際に感じられる出
力軸50のバックラッシュを大幅に微少化することがで
きる。
1および第2のスラスト軸受52,53を介して第1の
太陽歯車31および第2の遊星歯車キャリヤ44に密着
し、回転軸線C方向に正確に位置決めされた状態で回転
軸線C方向に変位不能に固定されている。これにより、
第1の遊星歯車キャリヤ34の回転軸線C方向の変位を
考慮してバックラッシュを大きめに設定する必要がない
から、第1および第2の遊星歯車機構30,40の各歯
車間のバックラッシュを最小に設定することができる。
したがって、第1および第2の遊星歯車機構30,40
の各歯車は、最小に設定されたバックラッシュで噛み合
うから、それらの噛み合い音を低減させて静粛性を大幅
に向上させることができる。また、出力軸50を手で把
持して正逆回転方向に往復回動させる際に感じられる出
力軸50のバックラッシュを大幅に微少化することがで
きる。
【0060】以上、本発明に係る遊星歯車減速機の一実
施形態ついて詳しく説明したが、本発明は上述した実施
形態によって限定されるものではなく、種々の変更が可
能であることは言うまでもない。例えば、上述した実施
形態においては、入力軸20を円筒部材21と太陽歯車
軸22および支持軸23とに分割し、それぞれの機能に
応じた最適な材料および最適な熱処理を選択できるよう
にしているが、これらを一体に製造することもできる。
同様に、上述した実施形態においては、第1の遊星歯車
キャリヤ34と太陽歯車軸38とを分割し、それぞれの
機能に応じた最適な材料および最適な熱処理を選択でき
るようにしているが、これらを一体に製造することもで
きる。また、上述した実施形態においては、第1および
第2の遊星歯車機構30,40をハウジング10に収納
しているが、本発明の遊星歯車減速機を他の機械に組み
込む際等には、ハウジング10に代えて、その機械の支
持部材等によって支持できることは言うまでもない。
施形態ついて詳しく説明したが、本発明は上述した実施
形態によって限定されるものではなく、種々の変更が可
能であることは言うまでもない。例えば、上述した実施
形態においては、入力軸20を円筒部材21と太陽歯車
軸22および支持軸23とに分割し、それぞれの機能に
応じた最適な材料および最適な熱処理を選択できるよう
にしているが、これらを一体に製造することもできる。
同様に、上述した実施形態においては、第1の遊星歯車
キャリヤ34と太陽歯車軸38とを分割し、それぞれの
機能に応じた最適な材料および最適な熱処理を選択でき
るようにしているが、これらを一体に製造することもで
きる。また、上述した実施形態においては、第1および
第2の遊星歯車機構30,40をハウジング10に収納
しているが、本発明の遊星歯車減速機を他の機械に組み
込む際等には、ハウジング10に代えて、その機械の支
持部材等によって支持できることは言うまでもない。
【0061】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の遊星歯車減速機は、遊星歯車機構の環状内歯歯車の内
歯を、ブローチをその軸線方向に引き抜きつつその引き
抜きストロークに対して所定の回転角度で前記軸線回り
に回転させる回転ブローチ加工によって、はす歯に形成
する。これにより、環状内歯歯車の内歯を極めて高い精
度のはす歯に形成することができるので、遊星歯車との
噛み合い精度を高めつつ各歯車固有のバックラッシュの
最小設定が可能となり、遊星歯車との噛み合い音を低減
させて静粛性を大幅に向上させることができる。また、
出力軸を手で把持して正逆回転方向に往復回動させる際
に感じられる出力軸のバックラッシュを大幅に微少化す
ることができる。また、歯形精度の大幅な向上により、
耐久性を向上させることができる。また、回転ブローチ
加工によって直径の小さな環状内歯歯車をも容易に製造
できるので、極めて小型な遊星歯車減速機を製造するこ
とができる。また、環状内歯歯車をブローチ加工によっ
て製造するので、環状内歯歯車の製造コストを低減させ
て、安価な遊星歯車減速機を提供することができる。ま
た、環状内歯歯車および取り付け治具にそれぞれ設けた
係合部を互いに係合させることにより、回転ブローチ加
工を行う際に、環状内歯歯車がブローチと連れ回りして
その軸線回りに回転することを防止するので、環状内歯
歯車の歯形を極めて高い精度のはす歯に形成することが
できる。また、回転ブローチ加工に用いるブローチの把
持部の断面形状を多角形状に形成するので、ブローチを
その軸線回りに回転駆動するための駆動トルクが把持部
の各側面に分散して負荷され、把持部の特定の側面のみ
が摩滅することがなく、ブローチの寿命を延長すること
ができる。同時に、ブローチの把持部の摩滅に伴ってブ
ローチ引き抜き装置がブローチの把持部を把持する際に
ガタつきが生じることがないから、回転ブローチ加工に
よる環状内歯歯車の加工精度をより一層向上させること
ができる。
の遊星歯車減速機は、遊星歯車機構の環状内歯歯車の内
歯を、ブローチをその軸線方向に引き抜きつつその引き
抜きストロークに対して所定の回転角度で前記軸線回り
に回転させる回転ブローチ加工によって、はす歯に形成
する。これにより、環状内歯歯車の内歯を極めて高い精
度のはす歯に形成することができるので、遊星歯車との
噛み合い精度を高めつつ各歯車固有のバックラッシュの
最小設定が可能となり、遊星歯車との噛み合い音を低減
させて静粛性を大幅に向上させることができる。また、
出力軸を手で把持して正逆回転方向に往復回動させる際
に感じられる出力軸のバックラッシュを大幅に微少化す
ることができる。また、歯形精度の大幅な向上により、
耐久性を向上させることができる。また、回転ブローチ
加工によって直径の小さな環状内歯歯車をも容易に製造
できるので、極めて小型な遊星歯車減速機を製造するこ
とができる。また、環状内歯歯車をブローチ加工によっ
て製造するので、環状内歯歯車の製造コストを低減させ
て、安価な遊星歯車減速機を提供することができる。ま
た、環状内歯歯車および取り付け治具にそれぞれ設けた
係合部を互いに係合させることにより、回転ブローチ加
工を行う際に、環状内歯歯車がブローチと連れ回りして
その軸線回りに回転することを防止するので、環状内歯
歯車の歯形を極めて高い精度のはす歯に形成することが
できる。また、回転ブローチ加工に用いるブローチの把
持部の断面形状を多角形状に形成するので、ブローチを
その軸線回りに回転駆動するための駆動トルクが把持部
の各側面に分散して負荷され、把持部の特定の側面のみ
が摩滅することがなく、ブローチの寿命を延長すること
ができる。同時に、ブローチの把持部の摩滅に伴ってブ
ローチ引き抜き装置がブローチの把持部を把持する際に
ガタつきが生じることがないから、回転ブローチ加工に
よる環状内歯歯車の加工精度をより一層向上させること
ができる。
【0062】さらに、本発明の遊星歯車減速機において
は、一つの軸受によって入力軸をハウジングに回転支持
するので、遊星歯車減速機全体の軸線方向長さを減少さ
せることができる。しかしながら、出力軸側に延設した
支持軸の先端を出力軸によって相対回転自在に支持する
ので、入力軸を出力軸との同軸度を大幅に高めつつ、そ
の回転軸線回りの振れ回りを大幅に減少させることがで
きる。これにより、入力軸と一体に回転する第1の太陽
歯車の振れ回りを確実に防止して、第1の遊星歯車との
噛み合い精度、ひいては第1の遊星歯車機構全体の各歯
車の噛み合い精度を大幅に向上させることができるか
ら、各歯車間のバックラッシュを最小に設定し、噛み合
い音を低減させて静粛性を大幅に向上させることができ
る。また、出力軸を手で把持して正逆回転方向に往復回
動させる際に感じられる出力軸のバックラッシュを大幅
に微少化することができる。
は、一つの軸受によって入力軸をハウジングに回転支持
するので、遊星歯車減速機全体の軸線方向長さを減少さ
せることができる。しかしながら、出力軸側に延設した
支持軸の先端を出力軸によって相対回転自在に支持する
ので、入力軸を出力軸との同軸度を大幅に高めつつ、そ
の回転軸線回りの振れ回りを大幅に減少させることがで
きる。これにより、入力軸と一体に回転する第1の太陽
歯車の振れ回りを確実に防止して、第1の遊星歯車との
噛み合い精度、ひいては第1の遊星歯車機構全体の各歯
車の噛み合い精度を大幅に向上させることができるか
ら、各歯車間のバックラッシュを最小に設定し、噛み合
い音を低減させて静粛性を大幅に向上させることができ
る。また、出力軸を手で把持して正逆回転方向に往復回
動させる際に感じられる出力軸のバックラッシュを大幅
に微少化することができる。
【0063】さらに、本発明の遊星歯車減速機において
は、第1の遊星歯車減速機の遊星歯車がそれぞれ、回転
ブローチ加工によって極めて高精度に形成された第1の
環状内歯歯車により、自動調芯状態で案内されて回転軸
線Cの回りに公転する。これにより、第1の環状内歯歯
車と第1の遊星歯車との噛み合い精度をより一層向上さ
せることができるから、両歯車間のバックラッシュを最
小に設定し、噛み合い音を低減させて静粛性を大幅に向
上させることができる。また、出力軸を手で把持して正
逆回転方向に往復回動させる際に感じられる出力軸のバ
ックラッシュを大幅に微少化することができる。また、
第1の遊星歯車機構の遊星歯車キャリヤを軸受を用いて
ハウジングに対して回転支持しないので、高価な軸受の
数を減少させて製造コストを低減することができる。同
時に、軸受を用いない分だけ、第1の環状内歯歯車の配
置スペースを拡大できるから、その軸線方向長さを増加
させ、かつ入力軸側と出力軸側とに2分割したハウジン
グを共にこの第1の環状内歯歯車に外嵌させることによ
り、両ハウジングの同軸度をより一層向上させた状態で
組み立てることができる。
は、第1の遊星歯車減速機の遊星歯車がそれぞれ、回転
ブローチ加工によって極めて高精度に形成された第1の
環状内歯歯車により、自動調芯状態で案内されて回転軸
線Cの回りに公転する。これにより、第1の環状内歯歯
車と第1の遊星歯車との噛み合い精度をより一層向上さ
せることができるから、両歯車間のバックラッシュを最
小に設定し、噛み合い音を低減させて静粛性を大幅に向
上させることができる。また、出力軸を手で把持して正
逆回転方向に往復回動させる際に感じられる出力軸のバ
ックラッシュを大幅に微少化することができる。また、
第1の遊星歯車機構の遊星歯車キャリヤを軸受を用いて
ハウジングに対して回転支持しないので、高価な軸受の
数を減少させて製造コストを低減することができる。同
時に、軸受を用いない分だけ、第1の環状内歯歯車の配
置スペースを拡大できるから、その軸線方向長さを増加
させ、かつ入力軸側と出力軸側とに2分割したハウジン
グを共にこの第1の環状内歯歯車に外嵌させることによ
り、両ハウジングの同軸度をより一層向上させた状態で
組み立てることができる。
【0064】加えて、本発明の遊星歯車減速機において
は、第1の遊星歯車機構の太陽歯車と遊星歯車キャリヤ
との間、および第1の遊星歯車機構の遊星歯車キャリヤ
と第2の遊星歯車機構の遊星歯車キャリヤとの間に、そ
れぞれスラスト軸受を介装する。そして、ハウジングと
螺合するねじ部材を締め付けることにより、入力軸を支
持する軸受を押動して入力軸を回転軸線方向に変位さ
せ、第1の遊星歯車機構の太陽歯車と遊星歯車キャリヤ
および前記第2の遊星歯車機構の遊星歯車キャリヤを前
記スラスト軸受を介して回転軸線方向に互いに密着させ
る。これにより、第1の遊星歯車機構の遊星歯車キャリ
ヤの回転軸線方向の変位を考慮してバックラッシュを大
きめに設定する必要がないから、第1および第2の遊星
歯車機構の各歯車間のバックラッシュを最小に設定する
ことが可能となり、第1および第2の遊星歯車機構の各
歯車の噛み合い音を低減させて静粛性を大幅に向上させ
ることができる。さらに、出力軸を手で把持して正逆回
転方向に往復回動させる際に感じられる出力軸のバック
ラッシュを大幅に微少化することができる。
は、第1の遊星歯車機構の太陽歯車と遊星歯車キャリヤ
との間、および第1の遊星歯車機構の遊星歯車キャリヤ
と第2の遊星歯車機構の遊星歯車キャリヤとの間に、そ
れぞれスラスト軸受を介装する。そして、ハウジングと
螺合するねじ部材を締め付けることにより、入力軸を支
持する軸受を押動して入力軸を回転軸線方向に変位さ
せ、第1の遊星歯車機構の太陽歯車と遊星歯車キャリヤ
および前記第2の遊星歯車機構の遊星歯車キャリヤを前
記スラスト軸受を介して回転軸線方向に互いに密着させ
る。これにより、第1の遊星歯車機構の遊星歯車キャリ
ヤの回転軸線方向の変位を考慮してバックラッシュを大
きめに設定する必要がないから、第1および第2の遊星
歯車機構の各歯車間のバックラッシュを最小に設定する
ことが可能となり、第1および第2の遊星歯車機構の各
歯車の噛み合い音を低減させて静粛性を大幅に向上させ
ることができる。さらに、出力軸を手で把持して正逆回
転方向に往復回動させる際に感じられる出力軸のバック
ラッシュを大幅に微少化することができる。
【図1】本発明に係る一実施形態の遊星歯車減速機を示
す全体縦断面図。
す全体縦断面図。
【図2】図1の要部を拡大して示す断面図。
【図3】図2中に示したIII矢印破断線に沿った断面
図。
図。
【図4】図1中に示した環状内歯歯車の加工方法を説明
する側面図。
する側面図。
10 ハウジング 11 第1のハウジング 12 第2のハウジング 13 雌ねじ 14 ストッパねじ 20 入力軸 21 円筒部材 21a フランジ 22 太陽歯車軸 23 支持軸 24 軸受 25 リングナット 30 第1の遊星歯車機構 31 第1の太陽歯車 32 第1の環状内歯歯車 32a 係合溝 33 第1の遊星歯車 34 第1の遊星歯車キャリヤ 34a 貫通孔 35 ピン 36 スペーサ 37 ボルト 38 太陽歯車軸 40 第2の遊星歯車機構 41 第2の太陽歯車 42 第2の環状内歯歯車 43 第2の遊星歯車 44 第2の遊星歯車キャリヤ 45 ピン 46 スペーサ 47 ボルト 48 軸受 49 軸受 50 出力軸 51 ニードルローラベアリング 52 第1のスラスト軸受 53 第2のスラスト軸受 60 治具 61 突出部(係合部) 100 遊星歯車減速機
Claims (7)
- 【請求項1】遊星歯車機構を用いた遊星歯車減速機にお
いて、前記遊星歯車機構の環状内歯歯車の内歯を、ブロ
ーチをその軸線方向に引き抜きつつその引き抜きストロ
ークに対して所定の回転角度で前記軸線回りに回転させ
る回転ブローチ加工によって、はす歯に形成することを
特徴とする遊星歯車減速機。 - 【請求項2】前記環状内歯歯車は、前記回転ブローチ加
工を受ける際に取り付けられる治具と係合して前記治具
に対する前記ブローチの軸線回りの相対回転を防止する
係合部を有することを特徴とする請求項1に記載の遊星
歯車減速機。 - 【請求項3】一つの軸受を用いてハウジングに回転支持
させた入力軸と、 この入力軸と一体に回転する第1の太陽歯車によって回
転駆動される第1の遊星歯車機構と、 この第1の遊星歯車機構の遊星歯車キャリヤと一体に回
転する第2の太陽歯車によって回転駆動される第2の遊
星歯車機構と、 一対の軸受によって前記ハウジングに回転支持させた前
記第2の遊星歯車機構の遊星歯車キャリヤと一体に回転
する出力軸とを備え、 前記入力軸は、前記第1の遊星歯車機構の遊星歯車キャ
リヤに貫設した挿通孔内に挿通されて前記出力軸まで延
びる支持軸を有し、 かつ前記支持軸の前記出力軸側の先端部は、軸受を用い
て前記出力軸に相対回転自在に回転支持されることを特
徴とする請求項1または2に記載の遊星歯車減速機。 - 【請求項4】前記第1の遊星歯車機構の遊星歯車キャリ
ヤは、 前記第1の遊星歯車機構の少なくとも3個の遊星歯車が
前記ハウジングに固定された環状内歯歯車と噛み合うこ
とによって前記入力軸側が支持され、 かつその出力軸側の端部に形成された前記第2の太陽歯
車が前記第2の遊星歯車機構の少なくとも3個の遊星歯
車と噛み合うことによって前記出力軸側が支持されるこ
とを特徴とする請求項3に記載の遊星歯車減速機。 - 【請求項5】前記第1の遊星歯車機構の太陽歯車と遊星
歯車キャリヤとの間、および前記第1の遊星歯車機構の
遊星歯車キャリヤと前記第2の遊星歯車機構の遊星歯車
キャリヤとの間にそれぞれスラスト軸受を介装するとと
もに、 前記ハウジングと螺合するねじ部材を締め付けることに
より前記入力軸を支持する軸受を押動して前記入力軸を
回転軸線方向に変位させ、 前記第1の遊星歯車機構の太陽歯車と遊星歯車キャリヤ
および前記第2の遊星歯車機構の遊星歯車キャリヤを前
記スラスト軸受を介して回転軸線方向に互いに密着させ
ることを特徴とする請求項3または4に記載の遊星歯車
減速機。 - 【請求項6】請求項1に記載の遊星歯車減速機を製造す
るための装置であって、前記ブローチを把持してその軸
線回りに回転させながら前記軸線方向に引き抜くために
前記ブローチに設けた把持部を、前記軸線に対して垂直
な方向のその断面形状を多角形状に形成したことを特徴
とする遊星歯車減速機の製造装置。 - 【請求項7】請求項1に記載の遊星歯車減速機を製造す
るための装置であって、前記回転ブローチ加工を行う際
に前記環状内歯歯車を取り付ける治具に、前記環状内歯
歯車と係合して前記環状内歯歯車の前記治具に対する前
記ブローチの軸線回りの相対回転を防止する係合部を設
けたことを特徴とする遊星歯車減速機の製造装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11060710A JP2000257675A (ja) | 1999-03-08 | 1999-03-08 | 遊星歯車減速機およびその製造装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11060710A JP2000257675A (ja) | 1999-03-08 | 1999-03-08 | 遊星歯車減速機およびその製造装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000257675A true JP2000257675A (ja) | 2000-09-19 |
Family
ID=13150130
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11060710A Withdrawn JP2000257675A (ja) | 1999-03-08 | 1999-03-08 | 遊星歯車減速機およびその製造装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000257675A (ja) |
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002364715A (ja) * | 2001-06-07 | 2002-12-18 | Bosch Automotive Systems Corp | 遊星歯車装置 |
WO2005080829A1 (ja) * | 2004-02-23 | 2005-09-01 | Musashi Seimitsu Kogyo Kabushiki Kaisha | 歯車及びその切削加工方法 |
JP2007078015A (ja) * | 2005-09-12 | 2007-03-29 | Seisa Gear Ltd | 多段遊星歯車減速装置 |
WO2009110030A1 (ja) * | 2008-03-06 | 2009-09-11 | 株式会社ハーモニック・エイディ | ヘリカル遊星減速機 |
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US8657578B2 (en) | 2010-02-12 | 2014-02-25 | Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. | Gear box for wind turbine generator and wind turbine generator |
CN109869488A (zh) * | 2017-12-01 | 2019-06-11 | 浙江三花智能控制股份有限公司 | 电子膨胀阀及具有其的制冷系统 |
-
1999
- 1999-03-08 JP JP11060710A patent/JP2000257675A/ja not_active Withdrawn
Cited By (16)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20060509 |