JP2015129104A - イネ科植物の高温障害を軽減する方法 - Google Patents

イネ科植物の高温障害を軽減する方法 Download PDF

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Abstract

【課題】イネ科植物の高温障害を軽減して、イネ科穀類の品質や収量の低下を抑制することができる方法を提供する。【解決手段】式(I)などで表される化合物、およびそれらの塩からなる群から選ばれる少なくとも一つの物質(A)をイネ科植物に施用することを含む、イネ科植物の高温障害を軽減する方法。[式(I)中、R1〜R4はそれぞれ独立して、水素原子、−SO3H、−PO3H2、グリコシル基または−COR11を示す。R11は、無置換の若しくは置換基を有するC1〜30アルキル基または無置換の若しくは置換基を有するC2〜30アルケニル基を示す。]【選択図】なし

Description

本発明は、イネ科植物の高温障害を軽減する方法に関する。より詳細に、本発明は、イネ科植物の高温障害を軽減して、イネ科穀類の品質や収量の低下を抑制することができる方法に関する。
近年、地球規模での温暖化による気候変動の影響が様々な領域で問題とされている。農業においては、一部作物について、従来の栽培地域で気温が上昇しているため品質や収量の低下を来すことが問題となりつつあり、栽培適地が従来よりも高緯度に移動することが、近い将来の問題として論じられている。
イネ、特にジャポニカ種においては、登熟期に異常な高温に曝されると、白米の一部分または全体が白く不透明になった白未熟粒が発生しやすい。白未熟粒は、籾にデンプンが詰まり切らないうちに登熟が終了したため、空気を含む隙間ができて白く見えるものである。このような米は、見かけが劣るため低い検査等級しか得られず、さらに加工や炊飯の際に崩れやすいため加工業者に敬遠されるなど、経済上重大な問題となっている。これを防ぐ方策として、適正品種の選抜や栽培法の検討が行われ(非特許文献1)、遺伝子技術を用いた新品種の作出も試みられている(特許文献1、2)。
特定の有効成分の施用により、植物の高温障害を軽減させる方法、あるいは高温下における植物の生理過程を促進させる方法として、甘草抽出成分による方法(特許文献3);ポリアミンによる方法(特許文献4);分岐鎖アミノ酸やアミノ酸合成酵素阻害物質による方法(特許文献5);5−アミノレブリン酸等によりナス科植物の高温障害を抑制する方法(特許文献6)等が知られている。
さらに、穀物に高温ストレス抵抗性を付与することにより品質低下を防止する方法として、例えば特許文献7は、特定のアミド化合物の散布処理により、コムギでの高温ストレスに起因する穀粒重量の低下が防げることを述べている。また特許文献8は、ベンゾ[b]チオフェン−2−カルボン酸誘導体の散布処理により、コムギで高温時に発生する種子粒数および種子重量の低下が防げることを述べている。
ところで、非特許文献2においてアスコルビン酸が病害抵抗性やホルモン作用などに関与すること、非特許文献3においてアスコルビン酸が植物の老化に影響していることがそれぞれ報告されている。しかし、アスコルビン酸は植物体内に高濃度で存在しているため、外部からアスコルビン酸を植物に与えてもそれによる生理的な影響は僅かであり、実用的な効果はほとんどないと考えられていた。
日本作物学会紀事77(1):1-12(2008) ビタミン79(2):116-117(2005) 園芸学研究6(2):169-175
特開2012−187048号公報 特開2013−208076号公報 特開平11−199419号公報 特開2004−331507号公報 特開2012−197249号公報 特開2012−25740号公報 特開2011−140484号公報 特開2012−250978号公報
本発明の目的は、イネ科植物の高温障害を軽減して、イネ科穀類の品質や収量の低下を抑制することができる方法を提供することである。
上記目的を達成するために鋭意検討した結果、以下の態様を包含する本発明を完成するに至った。
〔1〕 式(I)で表される化合物、式(II)で表される化合物およびそれらの塩からなる群から選ばれる少なくとも一つの物質(A)をイネ科植物に施用することを含む、イネ科植物の高温障害を軽減する方法。
Figure 2015129104
[式(I)中、R1〜R4はそれぞれ独立して、水素原子、−SO3H、−PO32、グリコシル基または−COR11を示す。R11は、無置換の若しくは置換基を有するC1〜30アルキル基または無置換の若しくは置換基を有するC2〜30アルケニル基を示す。]
Figure 2015129104
[式(II)中、R5およびR6はそれぞれ独立して、水素原子、−SO3H、−PO32、グリコシル基または−COR11を示す。R11は、無置換の若しくは置換基を有するC1〜30アルキル基または無置換の若しくは置換基を有するC2〜30アルケニル基を示す。]
〔2〕 物質(A)が、式(I)[ただし、すべてのR1〜R4が同時に水素原子であることはない。]で表される化合物またはその塩である、〔1〕に記載の方法。
〔3〕 物質(A)が、式(I)[ただし、R1〜R4のうち少なくとも一つは−COR11を示し、R11は、無置換の若しくは置換基を有するC12〜30アルキル基または無置換の若しくは置換基を有するC12〜30アルケニル基を示す。]で表される化合物またはその塩である、〔1〕に記載の方法。
〔4〕 物質(A)が、式(I)[ただし、R1〜R4はそれぞれ独立して、水素原子、または−COR11を示し、且つR1〜R4のうち少なくとも一つは−COR11を示す。R11は、無置換の若しくは置換基を有するC1〜30アルキル基または無置換の若しくは置換基を有するC2〜30アルケニル基を示す。−COR11のうち少なくとも一つはその中のR11が、無置換の若しくは置換基を有するC12〜30アルキル基または無置換の若しくは置換基を有するC12〜30アルケニル基を示す。]で表される化合物またはその塩である、〔1〕に記載の方法。
〔5〕 前記高温障害が、白未熟米の発生である、〔1〕〜〔4〕のいずれかひとつに記載の方法。
本発明の方法によれば、イネ科植物の高温障害を軽減することができる。その結果、異常気象などによる高温環境下での栽培においてもイネ科穀類の収量や品質の低下を抑制することができる。
本発明に係るイネ科植物の高温障害を軽減する方法は、物質(A)をイネ科植物に施用することを含むものである。
(物質(A))
物質(A)は、式(I)で表される化合物、式(II)で表される化合物、およびそれらの塩からなる群から選ばれる少なくとも一つである。
Figure 2015129104
Figure 2015129104
式(I)中、R1〜R4はそれぞれ独立して、水素原子、−SO3H、−PO32、グリコシル基または−COR11を示す。
式(II)中、R5およびR6はそれぞれ独立して、水素原子、−SO3H、−PO32、グリコシル基または−COR11を示す。
グリコシル基は、単糖若しくは低分子量の少糖などの糖残基(具体的には、糖部分のヘミアセタール性ヒドロキシ基を除去して結合位置とした分子の部分構造)である。単糖としては、グルコース、ガラクトース、フルクトース、ラムノース等が、少糖としては、ルチノース、ビシアノース、ラクトース、マルトース、シュクロース等が挙げられる。従って、グリコシル基は、例えば、グルコシル基、ガラクトシル基、フルクトシル基、ラムノシル基等を含む。また、グリコシル基にはこれら基の任意の組み合わせが、1→2結合、1→3結合、1→4結合又は1→6結合で結合し、二糖となった基も含まれる。
−COR11における、R11は、無置換の若しくは置換基を有するC1〜30アルキル基または無置換の若しくは置換基を有するC2〜30アルケニル基を示す。
ここで、「無置換の」の用語は、該基が母核となる基のみであることを意味する。なお、「置換基を有する」との記載がなく母核となる基の名称のみで記載しているときは、別段の断りがない限り「無置換の」の意味である。
一方、「置換基を有する」の用語は、母核となる基のいずれかの水素原子が、母核と異なる若しくは同じ構造の基で置換されていることを意味する。従って、「置換基」は、母核となる基に置換された他の基である。置換基は一つであってもよいし、二つ以上であってもよい。二つ以上の置換基は同じものであってもよいし、異なるものであってもよい。例えば、置換基を有するC1〜30アルキル基は、母核となる基がC1〜30アルキル基で、これのいずれかの水素原子が異なる構造の基(「置換基」)で置換されているものである。
11における「C1〜30アルキル基」は、炭素原子1〜30個で構成される飽和炭化水素基である。C1〜30アルキル基は直鎖であってもよいし、分岐鎖であってもよい。C1〜30アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、i−プロピル基、i−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、i−ペンチル基、ネオペンチル基、2−メチルブチル基、2,2−ジメチルプロピル基、i−ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基(ミリスチル基)、ペンタデシル基、ヘキサデシル基(セチル基、パルミチル基)、ヘプタデシル基、オクタデシル基(ステアリル基)、ノナデシル基、イコシル基、ヘンイコシル基、トリアコンチル基などが挙げられる。
11における「C2〜30アルケニル基」は、炭素−炭素二重結合を少なくとも一つ有する炭素原子2〜30個で構成される不飽和炭化水素基である。C2〜30アルケニル基は直鎖であってもよいし、分岐鎖であってもよい。C2〜30アルケニル基としては、ビニル基、1−プロペニル基、イソプロペニル基、アリル基、1−ブテニル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基、1−ペンテニル基、2−ペンテニル基、3−ペンテニル基、4−ペンテニル基、1−ヘキセニル基、2−ヘキセニル基、3−ヘキセニル基、4−ヘキセニル基、5−ヘキセニル基、1−ヘプテニル基、6−ヘプテニル基、1−オクテニル基、7−オクテニル基、1−メチル−アリル基、2−メチル−アリル基、1−メチル−2−ブテニル基、2−メチル−2−ブテニル基、オクテニル基、ノネニル基、デセニル基、ウンデセニル基、ドデセニル基、トリデセニル基、テトラデセニル基、ペンタデセニル基、ヘキサデセニル基、ヘプタデセニル基、オクタデセニル基、ノナデセニル基、イコセニル基、ヘンイコセニル基、トリアコンテニル基などが挙げられる。
C1〜30アルキル基またはC2〜30アルケニル基の「置換基」となり得る基としては、ヒドロキシル基;メルカプト基;アミノ基;ニトロ基;塩素原子、フッ素原子、臭素原子等のハロゲン原子;メトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基、n−プロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、s−ブトキシ基、t−ブトキシ基等のアルコキシ基;フェノキシ基、1−ナフチルオキシ基等のアリールオキシ基;フルオロメトキシ基、ジフルオロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基、2−クロロエトキシ基、2,2,2−トリクロロエトキシ基、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロポキシ基等のハロアルコキシ基;メチルチオ基、エチルチオ基等のアルキルチオ基;フェニルチオ基、1−ナフチルチオ基等のアリールチオ基;メチルアミノ基、ジエチルアミノ基等のアルキルアミノ基;アニリノ基、1−ナフチルアミノ基等のアリールアミノ基;シアノ基;等を例示することができる。
上記R11は、無置換の若しくは置換基を有するC8〜20アルキル基または無置換の若しくは置換基を有するC8〜20アルケニル基が好ましい。
物質(A)は、式(I)で表される化合物またはその塩が好ましい。さらに、式(I)中のR1〜R4が同時に水素原子でないことが好ましい。
また、物質(A)は、式(I)[R1〜R4のうち少なくとも一つは−COR11を示す。R11は、無置換の若しくは置換基を有するC12〜30アルキル基または無置換の若しくは置換基を有するC12〜30アルケニル基を示す。]で表される化合物またはその塩であることが好ましい。
なお、「C12〜30アルキル基」としては、例えば、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基(ミリスチル基)、ペンタデシル基、ヘキサデシル基(セチル基、パルミチル基)、ヘプタデシル基、オクタデシル基(ステアリル基)、ノナデシル基、イコシル基、ヘンイコシル基、トリアコンチル基などが挙げられる。
「置換基を有するC12〜30アルキル基」としては、例えば、2−ヒドロキシトリデシル基、1−ヒドロキシペンタデシル基、11−ヒドロキシヘプタデシル基、1−アミノヘプタデシル基などが挙げられる。
「C12〜30アルケニル基」としては、例えば、ドデセニル基、トリデセニル基、テトラデセニル基、ペンタデセニル基、ヘキサデセニル基、ヘプタデセニル基、オクタデセニル基、ノナデセニル基、イコセニル基、ヘンイコセニル基、トリアコンテニル基などが挙げられる。
「置換基を有するC12〜30アルケニル基」としては、例えば、7−ヒドロキシ−8−ペンタデセニル基、1−ヒドロキシ−8−ペプタデセニル基、1−アミノ−8−ヘプタデセニル基などが挙げられる。
さらに、物質(A)は、式(I)[R1〜R4はそれぞれ独立して、水素原子、または−COR11を示し、R1〜R4のうち少なくとも一つは−COR11を示し、R11は、無置換の若しくは置換基を有するC8〜30アルキル基または無置換の若しくは置換基を有するC8〜30アルケニル基を示し、且つ−COR11のうち少なくとも一つはその中のR11が、無置換の若しくは置換基を有するC12〜30アルキル基または無置換の若しくは置換基を有するC12〜30アルケニル基を示す。]で表される化合物またはその塩であることが好ましい。
上記のような物質(A)の具体例としては、アスコルビン酸6−ミリステート、アスコルビン酸6−パルミテート、アスコルビン酸6−ステアレート、アスコルビン酸2−ミリステート、アスコルビン酸2−パルミテート、アスコルビン酸2−ステアレート、アスコルビン酸2,6−ジミリステート、アスコルビン酸2,6−ジパルミテート、アスコルビン酸2,6−ジステアレート等を挙げることができる。
本発明に用いられる式(I)で表される化合物の塩、および式(II)で表される化合物の塩は、農園芸学的に許容される塩であれば、特に制限されない。例えば、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩;カルシウム塩、マグネシウム塩等のアルカリ土類金属塩等を挙げることができる。
本発明に用いられる物質(A)は、公知の合成手法により得ることができる。例えば、R1〜R4のいずれかに−COR11を導入するための脂肪酸化合物とアスコルビン酸とのエステル化反応、R1〜R4のいずれかに−PO32を導入するためのリン酸化合物とアスコルビン酸とのエステル化反応、R1〜R4のいずれかに−SO3Hを導入するための硫酸化合物とアスコルビン酸とのエステル化反応、およびその他の公知の反応を用いて合成することができる。また、上記合成法によって得られる物質(A)を、抽出、蒸留、クロマトグラフなどの公知の方法によって精製することができる。また本発明に用いられる物質(A)の多くは市販されているので、それらを使用することも可能である。
なお、物質(A)の構造は、IRスペクトル、NMRスペクトル、マススペクトル、元素分析等の公知の分析手段により、同定、確認することができる。
物質(A)は、水和剤、乳剤、水溶剤、顆粒水和剤、粒剤、粉剤、錠剤などの製剤に調製することができる。製剤への調製方法は、特に制限されず、剤形に応じて公知の調製方法を採用することができる。
物質(A)のイネ科植物への施用の仕方は、特に制限されず、農園芸分野において公知の施用方法を採用することができる。例えば、茎葉散布、土壌表面への散布、土壌との混合、土壌潅注、田水面への潅注、くん煙処理等による施用が好ましいものとして挙げることができる。本発明の方法は、土壌栽培、水耕栽培などの栽培形態によって制限されずに使用可能である。本発明の方法における物質(A)の施用量は、気象条件、製剤形態、施用時期、施用方法、施用場所、対象作物等に応じて、適宜決定することができる。このうち、イネ科穀類植物の開花期から登熟期にかけて茎葉散布する方法が特に好ましい。
本発明の方法が適用可能なイネ科植物は、特に制限されない。例えば、イネ、コムギ、トウモロコシ、オオムギ、ライムギ、エンバク、モロコシ、アワ、ヒエ、ハトムギ等を例示することができる。中でも、イネが特に好ましい。本発明の方法により、高温に起因する米の品質低下や収量低下が防止される。
本発明で有効成分として用いる物質(A)は、天然物であるアスコルビン酸、または安全性の高いことが知られ食品、化粧品等にも用いられている、アスコルビン酸の誘導体であって、人畜に対する安全性、植物に対する影響や環境に対する負荷の面から、食用作物用途に適するものである。
本発明の方法によって、イネ科穀類植物の品質および/または収量に影響する高温障害を軽減させることができる。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、これらにより本発明の範囲が限定されるものではない。
本発明に関する製剤例を若干示す。製剤の配合処方は、本製剤実施例に限定されることなく、広い範囲で変更可能である。製剤実施例中の部は重量部を示す。
(製剤実施例1)水和剤
物質(A) 20部
ホワイトカーボン 20部
ケイソウ土 52部
アルキル硫酸ソーダ 8部
以上を均一に混合、微細に粉砕して、水和剤を得る。
(製剤実施例2)顆粒水和剤
物質(A) 30部
界面活性剤 14部
デンプン 25部
水溶性担体 30部
無機担体 1部
(製剤実施例3)乳剤
物質(A) 20部
キシレン 55部
ジメチルホルムアミド 15部
ポリオキシエチレンフェニルエーテル 10部
以上を混合、溶解して乳剤を得る。
(製剤実施例4)粒剤
物質(A) 10部
タルク 37部
クレー 36部
ベントナイト 10部
アルキル硫酸ソーダ 7部
以上を均一に混合して微細に粉砕後、造粒して粒剤を得る。
(製剤実施例5)フロアブル剤
物質(A) 10部
ポリオキシエチレンアリールフェニルエーテルエーテル 2部
ジアルキルスルホサクシネートナトリウム塩 0.5部
グリセリン 5部
キサンタンガム 0.3部
水 82.2部
以上を混合し、湿式粉砕して、フロアブル剤を得る。
試験例1 イネに対する高温障害の軽減効果評価試験
アスコルビン酸6−パルミテートを30質量%含有する顆粒水和剤を水で250倍希釈したものを薬剤として用いた。
水田で栽培した水稲(品種:キヌヒカリ)を、1区あたり1m×2m(1連)として用いた。
2013年の開花〜登熟期に当たる8月7日、8月14日および8月22日に、薬剤をそれぞれ散布水量200L/10aで散布し、9月14日に収穫した。各区から200粒の玄米を無作為に選び、その外見を調査した。結果は表1の通りであった。
Figure 2015129104
以上から、本発明の方法により、高温障害による白未熟粒の発生率が顕著に低下することがわかる。

Claims (5)

  1. 式(I):
    Figure 2015129104

    [式(I)中、R1〜R4はそれぞれ独立して、水素原子、−SO3H、−PO32、グリコシル基または−COR11を示す。R11は、無置換の若しくは置換基を有するC1〜30アルキル基または無置換の若しくは置換基を有するC2〜30アルケニル基を示す。]で表される化合物、
    式(II):
    Figure 2015129104

    [式(II)中、R5およびR6はそれぞれ独立して、水素原子、−SO3H、−PO32、グリコシル基または−COR11を示す。R11は、無置換の若しくは置換基を有するC1〜30アルキル基または無置換の若しくは置換基を有するC2〜30アルケニル基を示す。]で表される化合物およびそれらの塩からなる群から選ばれる少なくとも一つの物質(A)をイネ科植物に施用することを含む、イネ科植物の高温障害を軽減する方法。
  2. 物質(A)が、式(I)[ただし、すべてのR1〜R4が同時に水素原子であることはない。]で表される化合物またはその塩である、請求項1に記載の方法。
  3. 物質(A)が、式(I)[ただし、R1〜R4のうち少なくとも一つは−COR11を示し、R11は、無置換の若しくは置換基を有するC12〜30アルキル基または無置換の若しくは置換基を有するC12〜30アルケニル基を示す。]で表される化合物またはその塩である、請求項1に記載の方法。
  4. 物質(A)が、式(I)[ただし、R1〜R4はそれぞれ独立して、水素原子、または−COR11を示し、且つR1〜R4のうち少なくとも一つは−COR11を示す。R11は、無置換の若しくは置換基を有するC1〜30アルキル基または無置換の若しくは置換基を有するC2〜30アルケニル基を示す。−COR11のうち少なくとも一つはその中のR11が無置換の若しくは置換基を有するC12〜30アルキル基または無置換の若しくは置換基を有するC12〜30アルケニル基を示す。]で表される化合物またはその塩である、請求項1に記載の方法。
  5. 前記高温障害が、白未熟米の発生である、請求項1〜4のいずれかひとつに記載の方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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