JP2015127511A - 急排弁一体型ダイヤフラムポンプ - Google Patents

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Abstract

【課題】ポンプ室からエアーが排気されるときの騒音を低減する。
【解決手段】ポンプ室70から入力側空間9a、出力側空間9bおよび吐出通路113aを介して加圧対象物に気体を吐出した後、ポンプ室70から入力側空間9aへ気体が供給されなくなると、排気口弁体121が排気通路111を開放して吐出通路113aおよび排気通路111を連通し、加圧対象物から吐出通路113aを介して出力側空間9bへ逆流する空気を排気通路111から一時的蓄積室150に入力し、一時的に蓄積した後に排気する。これにより、出力側空間9b内の圧力と一時的蓄積室150内の圧力との圧力差が大きくならないため、出力側空間9bから排気通路111へ流れる気体が排気口弁体121に及ぼす影響を低減し、当該排気口弁体121を振動させることがなくなるので、騒音の発生を抑制することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、急排弁一体型ダイヤフラムポンプに関し、特に血圧計等の加圧対象物に対する空気の供給を停止したときに当該加圧対象物に対する圧力を低下させる急排弁構造体を一体化した急排弁一体型ダイヤフラムポンプに関するものである。
従来、血圧計などの加圧対象物に加圧した空気を供給するため、急排弁構造体を備えたダイヤフラムポンプが用いられている。このダイヤフラムポンプでは、ダイヤフラムポンプの吐出口に急排弁構造体を設け、加圧対象物に加圧した空気を供給した後にダイヤフラムポンプを停止したとき、加圧対象物に残った圧力を大気圧に瞬時に低下させている(例えば、特許文献1参照)。
この急排弁構造体の一例を図6に示す。急排弁構造体200は、容器210と、この容器210内に設けられた弁体220と、この弁体220を付勢するバネ230とを備えている。ここで容器210には、空気が供給される供給口211と、加圧対象物に空気を供給する吐出口212と、容器210内の空気を排気する排気口213とが設けられている。
弁体220は、容器210内に設けられ、当該容器210の内部空間を供給口211に繋がる入力側空間214と吐出口212および排気口213に繋がる出力側空間215とに隔てている。また弁体220は、供給口211または排気口213を選択的に閉塞する弁本体221と、この弁本体221を支持する支持部222と、入力側空間214および出力側空間215間を連通する連通路223とを有している。なおバネ230は、弁本体221を供給口211に向けて付勢している。
このような急排弁構造体200の供給口211にダイヤフラムポンプのポンプ室から空気が供給されると、実線の矢印で示されるように、その空気は供給口211を閉塞していた弁本体221を押し上げ、入力側空間214から連通路223を通って出力側空間215へ入る。
この場合、空気が連通路223を通ることにより圧力損失が発生し、出力側空間215内の圧力よりも入力側空間214内の圧力の方が高くなる。入力側空間214内の圧力と出力側空間215内の圧力との圧力差がバネ230の弾発力よりも大きくなると、弁本体221によって排気口213が閉じられ、吐出口212と排気口213との間が遮断されるので、供給口211に供給された空気は、実線の矢印で示されるように、吐出口212から加圧対象物へ吐出される。
一方、ダイヤフラムポンプを停止させて供給口211への空気の供給を停止すると、破線の矢印で示されるように、加圧対象物に供給した空気が吐出口212から出力側空間215へ逆流するので、連通路223を介して入力側空間214内の圧力と出力側空間215内の圧力との差が小さくなる。
その結果、バネ230の弾発力によって弁本体221が供給口211側へ押し下げられ、吐出口212と排気口213とが連通されるため、出力側空間215の空気が排気口213から外部へ排気され、吐出口212を通じて加圧対象物に繋がる出力側空間215内の圧力が大気圧となる。
特開2012−172577号公報
このように上述した急排弁構造体200では、ダイヤフラムポンプを停止させて供給口211への空気の供給を停止すると、弁本体221が供給口211側へ押し下げられ、吐出口212と排気口213とが連通されるので、吐出口212を介して加圧対象物から逆流する空気が出力側空間215および排気口213を介して強制的に外部へ吐出されるが、その吐出時間を短縮し加圧対象物に残った圧力を短時間のうちに大気圧にさせるためには排気口213を大径化する必要がある。
その場合、吐出口212を介して加圧対象物から逆流する大量の空気が出力側空間215から排気口213へ高速で通過することになり、その空気による影響を弁体220の弁本体221が受けて振動するため、騒音が発生してしまうという問題があった。
本発明は上記した従来の問題に鑑みなされたものであり、その目的は、騒音の少ない小型で簡素な構成の急排弁一体型ダイヤフラムポンプを提供することにある。
この目的を達成するために、請求項1に係る発明は、ポンプ室(70)を形成するダイヤフラム部(71)を有するダイヤフラム(7)と、前記ダイヤフラム(7)を保持するダイヤフラムホルダ(6)と、前記ダイヤフラム部(71)を変形させることにより前記ポンプ室(70)を拡縮させる駆動機構(5)と、前記ダイヤフラム(7)上に配設された状態で前記ダイヤフラム部と共に前記ポンプ室を形成し、外部から前記ポンプ室(70)に気体を流入する流入通路(82a)、前記ポンプ室(70)から気体を出力する出力通路(81)、加圧対象物に気体を吐出する吐出通路(113a)および内部の気体を排気する排気通路(111)を有する容器(9)と、前記容器(9)内に配設された状態で前記容器(9)の内部空間を、前記出力通路(81)を介して前記ポンプ室(70)と連通された入力側空間(9a)と、前記吐出通路(113a)および前記排気通路(111)と連通された出力側空間(9b)とに隔てるとともに、前記ポンプ室(70)から前記入力側空間(9a)に気体が供給されているときに前記排気通路(111)を閉塞する排気口弁体(121)を有する急排弁(12)とを備えた急排弁構造体(2)と、前記ポンプ室(70)から前記入力側空間(9a)に気体が供給されなくなると、前記排気口弁体(121)が前記排気通路(111)を開放して、前記吐出通路(113a)および前記排気通路(111)を連通し、前記加圧対象物から前記吐出通路(113a)を介して前記出力側空間(9b)へ逆流する空気を前記排気通路(111)から一時的に蓄積した後に排気する一時的蓄積室(150、170)とを備えるようにする。
請求項2に係る発明において、前記一時的蓄積室(150)は、前記ダイヤフラムホルダ6の下方に配置されたケース(4)の前記ダイヤフラム(7)および前記駆動機構(5)を収容した内部空間であるようにする。
本発明によれば、ポンプ室(70)から入力側空間(9a)、出力側空間(9b)および吐出通路(113a)を介して加圧対象物に気体を吐出した後、ポンプ室(70)から入力側空間(9a)へ気体が供給されなくなると、排気口弁体(121)が排気通路(111)を開放して吐出通路(113a)および排気通路(111)を連通し、加圧対象物から吐出通路(113a)を介して出力側空間(9b)へ逆流する空気を排気通路(111)から一時的蓄積室(150、170)に入力し、一時的に蓄積した後に排気する。これにより、出力側空間(9b)内の圧力と一時的蓄積室(150、170)内の圧力との圧力差が大きくならないため、出力側空間(9b)から排気通路(111)へ流れる気体が排気口弁体(121)に及ぼす影響を低減し、当該排気口弁体(121)を振動させることがなくなるので、騒音の発生を抑制することができる。
本発明によれば、一時的蓄積室(150)は、ダイヤフラムホルダ(6)の下方に配置されたケース(4)のダイヤフラム(7)および駆動機構(5)を収容した内部空間であるため、別途新たに一時的蓄積室(170)を設ける必要がなく、小型化および構成の簡素化を図ることができる。
急排弁一体型ダイヤフラムポンプの構成を示す断面図である。 急排弁一体型ダイヤフラムポンプにおいて加圧対象物へ空気を供給するときの説明に供する略線的断面図である。 急排弁一体型ダイヤフラムポンプにおいて加圧対象物から空気が逆流するときの説明に供する略線的断面図である。 急排弁一体型ダイヤフラムポンプにおいてポンプON時およびポンプOFF時の空気の流れを示す簡易的な略線図である。 他の実施の形態における急排弁一体型ダイヤフラムポンプの構成を示す簡易的な略線図である。 従来の急排弁構造体の構成を示す断面図である。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
<急排弁一体型ダイヤフラムポンプの構成>
図1に示すように、本実施の形態に係る急排弁一体型ダイヤフラムポンプ1000は、ダイヤフラムポンプ本体1および急排弁構造体2を備えている。
<ダイヤフラムポンプ本体の構成>
ダイヤフラムポンプ本体1は、モータ3と、このモータ3が固定されたケース4と、このケース4内に収容された駆動機構5と、ケース4上に配設されたダイヤフラムホルダ6と、ダイヤフラムホルダ6に保持されたダイヤフラム7とを備えている。
ケース4は、例えば樹脂からなる有底筒状部材である。このケース4は上方が開口しており、平面視略四角形状の底部の外側にはモータ3が固定されている。このモータ3の出力軸3aは、ケース4の底部に形成された孔4aからケース4内部に挿入されている。
駆動機構5は、モータ3の出力軸3aに固定された例えば樹脂等からなる略円柱状部材でなるクランク台51と、このクランク台51の出力軸3aから偏心した部位に、出力軸3aの軸線方向に対して傾斜した状態で一端部が固定された駆動軸52と、当該駆動軸52の他端部がその非貫通孔53cに嵌挿された駆動体53とを備えている。すなわち駆動体53は、駆動軸52に対して回転自在に枢支されている。
駆動体53は、例えば樹脂等からなる部材であり、円柱状の基部53aの一端部から基部53aの軸線に直交する方向へ延在する一対の駆動子53bが形成されている。このような駆動体53は、基部53aの底面に形成された穴53cに駆動軸52の他端部が挿入され、駆動子53bに形成された係止孔53dに後述するダイヤフラム7のピストン72と一体形成された凸部73が係合されている。
したがって、モータ3を駆動させて出力軸3aを回転させると、クランク台51とともに駆動軸52が傾斜した状態で回転するため、駆動体53の一対の駆動子53bおよびこの駆動子53bに係止されたピストン72が図中上下方向へ往復運動する。このように駆動機構5は、モータ3の回転運動をピストン72の上下方向の往復運動に変換する。
ダイヤフラムホルダ6は、例えば樹脂等からなる有天筒状の部材である。このダイヤフラムホルダ6の天板には、平面視において中央部6aを間に挟んで円周方向に互いに180°間隔を置いた2つの保持孔61が形成されている。この保持孔61には、後述するダイヤフラム7のダイヤフラム部71が保持される。
ダイヤフラム7は、ゴム等の柔軟性を有する材料によって形成されており、平面視において円周方向に互いに180度の間隔を置いた2つの半球状のダイヤフラム部71と、これら二つのダイヤフラム部71の上端部を連接する平面視略四角形状に形成されたフランジ7aとが一体に形成されている。
各ダイヤフラム部71の頂部には、ピストン72が設けられており、各ピストン72の一端には係止用の凸部73が一体に形成されている。また、各ダイヤフラム部71の開口端部には、その開口端部の一部から吸入用弁体75がダイヤフラム7と一体になった状態で水平方向へ突設されている。
このようなダイヤフラム7は、ダイヤフラム部71をダイヤフラムホルダ6の保持孔61に挿入した後、ダイヤフラム部71の凸部73を弾性変形させながら、駆動体53の係止孔53dに圧入することにより当該ダイヤフラムホルダ6に保持される。
このようにしてダイヤフラム7を保持したダイヤフラムホルダ6は、ケース4の上部開口端に載置される。このケース4およびダイヤフラムホルダ6には、駆動機構5およびダイヤフラム7を収容する内部空間すなわち一時的蓄積室としての後述するポンプ内空間150が形成される。
<急排弁構造体の構成>
急排弁構造体2は、下側筐体10および上側筐体11により構成される容器9と、下側筐体10と上側筐体11との間に挟持された状態で容器9内に配設された急排弁12とを備えている。この急排弁12は、容器9の内部空間を上側筐体11側の入力側空間9aと、下側筐体10側の出力側空間9bとに隔てている。
下側筐体10は、例えば樹脂等からなる平面視略四角形の有底筒状部材であり、上面が開口している。下側筐体10の図中左側端部には筒状の突出部112が立設されており、この突出部112の下方端面には、加圧対象物と繋がる吐出通路113aの形成された突出円筒部113が突出部112と一体化した状態で立設されている。
下側筐体10の上面外縁部には、筒状の隔壁115が立設され、下側筐体10の上面中央部には筒状の隔壁114が立設されている。このような構成の下側筐体10がダイヤフラムホルダ6と共にダイヤフラム7を挟持するように当該ダイヤフラム7上に載置される。その結果、下側筐体10とダイヤフラム7の各ダイヤフラム部71とによりポンプ室70が形成される。
下側筐体10の隔壁114における各ポンプ室70と対向した位置には、各ポンプ室70と上側筐体11の入力側空間9aとを連通させ、ポンプ室70から入力側空間9aへ空気を出力する出力通路81が形成されている。
一方、隔壁114の周縁近傍部には、各ポンプ室70と連通し、外部から空気を吸入する吸入通路82が形成されている。吸入通路82は下側筐体10に設けられた破線矢印で示す流入通路82a(一方だけを示す)を介して外部と接続されており、外部から気体としての空気をポンプ室70へ流入する。この吸入通路82の開口部分には、ダイヤフラム7の吸入用弁体75が位置しており、ポンプ室70から吸入通路82への空気の逆流を規制する。
さらに急排弁構造体2には、下側筐体10、ダイヤフラム7のフランジ7aおよびダイヤフラムホルダ6の中央部6aを全て貫通し、ダイヤフラムホルダ6およびケース4の内側に形成されたポンプ内空間150と容器9の出力側空間9bとを連通するポンプ内排気通路111が形成されている。このポンプ内排気通路111は、従来の急排弁構造体200における排気口213よりも大径化されている。
下側筐体10のポンプ内排気通路111が形成された上端面は、排気口弁座111aを形成している。なお、ポンプ内排気通路111を介してポンプ内空間150に供給される空気は、モータ3とケース4との隙間等から大気に開放される。
上側筐体11は、樹脂等からなる有底筒状部材であり、下面が開口している。上側筐体11の下面において、下側筐体10の突出円筒部113と対向した位置には、円筒状の逆止弁座107が下方に向かって立設されている。上側筐体11の下面において、その中央部には凸部108が立設されるとともに、その下面外縁部には筒状の隔壁109が立設されている。
急排弁12は、全体がゴム等の弾性材料によって平面視略四角形の板状に形成された弁体である。この急排弁12は、排気口弁座111aと対向する位置に形成された排気口弁体121と、この排気口弁体121の両側にそれぞれ形成された吐出用弁体125と、逆止弁座107と対向する位置に形成された逆止弁体122と、排気口弁体121、吐出用弁体125および逆止弁体122の周囲に設けられた支持部124とが一体形成された構成を有している。
排気口弁体121は、上側筐体11の凸部108の突出側端面または下側筐体10の排気口弁座111aを選択的に圧接する円板状に形成された排気口弁本体121aと、この排気口弁本体121aの周囲に設けられた排気口弁本体支持部121bとによって構成されている。
排気口弁本体121aは、上側筐体11の凸部108の突出側端面または下側筐体10の排気口弁座111aに圧接される際、ひずみが発生しない程度の剛性を有しており、排気口弁本体支持部121bよりも厚く形成されている。なお排気口弁本体支持部121bは、撓み易いように断面湾曲状に形成されている。排気口弁体121の排気口弁本体121aは、デフォルトの状態として、上側筐体11における凸部108の突出側端面に押し付けられるように予め形成されている。
吐出用弁体125は、各ポンプ室70から供給される空気を出力通路81経由で容器9の入力側空間9aへ出力する一方、入力側空間9aから各ポンプ室70への空気の流入を妨げる逆止弁として機能する。
逆止弁体122は、下方に突出した円錐台筒状に形成されている。逆止弁体122の下底側すなわち先端側の開口の内径は逆止弁座107の外径と同等の大きさに形成され、上底側すなわち支持部124に接続される基端側の開口の内径は逆止弁座107の外径よりも大きく形成されている。この逆止弁体122は、逆止弁座107とともに逆止弁を構成し、容器9の入力側空間9aから出力側空間9bへ空気を流入させる一方、容器9の出力側空間9bから入力側空間9aへの空気の流入を妨げる。
このような構成の急排弁12は、逆止弁体122を逆止弁座107に挿通させた状態で下側筐体10の上面に載置される。この状態において、上側筐体11は凸部108の突出側端面を排気口弁体121の排気口弁本体121aと対向させた状態で下側筐体10上に載置される。
この場合、急排弁12の支持部124が下側筐体10の上面と上側筐体11の下面とにより挟持された状態で容器9の内部に支持されるため、当該急排弁12を境にして当該急排弁12よりも上側の入力側空間9aおよび当該急排弁12よりも下側の出力側空間9bが容器9に形成される。なお、出力側空間9bにおいては、下側筐体10の隔壁114に破線で示される空気流路114aが形成されており、逆止弁座107の周辺空間と排気口弁本体121aの下方空間とが連通されている。
<急排弁一体型ダイヤフラムポンプの動作>
このように構成された急排弁一体型ダイヤフラムポンプ1000において、モータ3を駆動して出力軸3aを回転させると、駆動機構5のクランク台51も出力軸3aと一体的に回転し、駆動軸52が傾斜した状態のまま出力軸3aの周囲を回転するため、駆動体53の2つの駆動子53bの端部が図中上下方向へ往復動する。
従って、駆動子53bの上下方向への往復動とともに2つのダイヤフラム部71が順次上下方向へ往復動し、その際に当該2つのダイヤフラム部71が変形することにより2つのポンプ室70も交互に拡縮する。ポンプ室70が拡張するときには、当該ポンプ室70が負圧状態となり、外部から下側筐体10の吸入通路82(破線で示す)を通りポンプ室70内に空気が吸入される。
一方、図2に示すように、ポンプ室70が収縮するときには、当該ポンプ室70内の空気の圧力が上昇するので、ポンプ室70内の空気は出力通路81から吐出用弁体125を介して容器9の入力側空間9aに供給される。
入力側空間9aに空気が供給されると、入力側空間9aの圧力が出力側空間9bよりも高くなるため、排気口弁体121の排気口弁本体121aが下側筐体10の排気口弁座111aに押し付けられる。これにより、排気口弁体121がポンプ内排気通路111を閉塞する。その結果、ポンプ内排気通路111と吐出通路113aとの間が遮断され、入力側空間9aの空気が逆止弁体122および逆止弁座107の隙間から出力側空間9bへ出力された後、吐出通路113から図示しない加圧対象物へ吐出される。
ここで、ダイヤフラムポンプ本体1から急排弁構造体2に供給される空気の流量に応じて逆止弁体122の先端部が逆止弁座107から離間する量が増大する。したがって、モータ3の回転数を上げると、ポンプ室70の拡張および収縮を繰り返す速度が上がるので、入力側空間9aに供給される空気の流量が増加する。
そうすると、逆止弁体122の先端部にかかる圧力が上昇するため、逆止弁体122の先端部が逆止弁座107から更に一段と大きく離間する。これにより、逆止弁体122と逆止弁座107との隙間が大きくなるので、その隙間を通過する空気の流量が増加し、結果的に、吐出通路113aから加圧対象物へ吐出される空気の流量も増加する。
逆に、モータ3の回転数を下げると、ポンプ室70の拡張および収縮を繰り返す速度が下がるので、入力側空間9aに供給される空気の流量が減少する。そうすると、逆止弁体122の先端部にかかる圧力が低下するため、逆止弁体122の先端部が逆止弁座107に近づいていく。これにより、逆止弁体122と逆止弁座107との隙間が小さくなるので、その隙間を通過する空気の流量が減少し、結果的に、吐出通路113から加圧対象物へ吐出される空気の流量も減少する。
ところで、モータ3を停止して容器9の入力側空間9aへの空気の供給を終了すると、図3に示すように、加圧対象物に供給された空気が吐出通路113aから容器9の出力側空間9bに一気に逆流し、入力側空間9a内の圧力と出力側空間9b内の圧力との圧力差が小さくなる。これにより、排気口弁体121の排気口弁本体121aが自身の復元力により上側筐体11における凸部108の突出側端面に押し付けられたデフォルト状態に戻る。
加圧対象物から容器9の出力側空間9bに逆流した空気は、隔壁114の空気流路114a(破線で示す)および排気口弁本体121aの下方空間からポンプ内排気通路111を通過してポンプ内空間150に一時的に蓄積された後、モータ3とケース4との隙間等から排気されて大気開放される。
このとき、容器9の出力側空間9bからポンプ内空間150に一次的に蓄積される空気は、出力側空間9b内の圧力よりも低いが大気圧よりも高い状態となり、出力側空間9bから直接大気圧開放する場合に比べて、出力側空間9b内の圧力とポンプ内空間150内の圧力との圧力差が小さくなる。
これにより、出力側空間9bの空気を大気開放する場合に比較して、ポンプ内排気通路111が従来の急排弁構造体200における排気口213よりも大径化されていても、出力側空間9b内の圧力とポンプ内空間150内の圧力との圧力差が小さく、加圧対象物から逆流する大量の空気が出力側空間9bからポンプ内排気通路111を低速で通過するため、当該空気による影響が小さくなって排気口弁体121の振動が低減され、騒音が抑制される。
更に、この場合、排気口弁体121が容器9内に完全収納され、当該排気口弁体121の下方に設けられたポンプ内排気通路111がポンプ内空間150に接続されているため、排気口弁体121に僅かに振動が生じても、その振動による騒音を急排弁構造体2の容器9やダイヤフラムポンプ本体1の内部に閉じこめることができ、かくして従来よりも騒音低減効果を向上することができる。すなわち急排弁一体型ダイヤフラムポンプ1000では、排気口弁体121に対する振動低減効果および当該排気口弁体121の振動による騒音の漏洩を防止する騒音漏洩防止効果を同時にもたらした騒音低減効果を得ることができる。
なお、ダイヤフラムポンプ本体1および急排弁構造体2に対するポンプON時の空気の流れ(実線矢印)およびポンプOFF時の空気の流れ(破線矢印)を簡略的に表した図4を用いて、振動低減効果をもたらす空気の流れについてまとめる。
ポンプON時には、実線矢印で示すように、ダイヤフラムポンプ本体1のケース4から下側筐体10の出力通路81を介して容器9の入力側空間9aに空気が供給され、逆止弁体122を介して出力側空間9bへ空気が出力された後、吐出通路113aを介して加圧対象物160へ空気が吐出される。
その後、ポンプOFF時には、破線矢印で示すように、加圧対象物の空気が吐出通路113aを介して容器9の出力側空間9bに逆流し、排気口弁体121の下方に設けられたポンプ内排気通路111を通過してケース4のポンプ内空間150に排気されて一時的に蓄積された後、モータ3とケース4との隙間等から排気されて大気開放される。
このとき、加圧対象物160から出力側空間9bに逆流した空気を当該出力側空間9bから直接大気開放するのではなく、ケース4の内部空間であるポンプ内空間150に当該空気を一時的に蓄積してから排気する、すなわちポンプ内空間150を一度バイパスしてからモータ3とケース4との隙間等から徐々に排気する。
これにより、出力側空間9b内の圧力とポンプ内空間150内の圧力との圧力差が小さくなり、出力側空間9bからポンプ内排気通路111を通過する空気の排気口弁体121に対する影響が小さくなり、排気口弁体121の振動が低減されるので騒音が抑制される。かくして、騒音の少ない小型で簡易な構成の急排弁一体型ダイヤフラムポンプ100を実現することができる。
<他の実施の形態>
なお、上述した実施の形態においては、急排弁12における排気口弁体121の排気口弁本体121aが上側筐体11における凸部108の突出側端面に押し付けられるように予め形成されているようにした場合について述べたが、本発明はこれに限るものではなく、排気口弁本体121aと下側筐体10の排気口弁座111aとの間に圧縮コイルバネ(図示せず)を設けることにより、排気口弁本体121aを上側筐体11における凸部108の突出側端面に押し付けるようにしても良い。
また、上述した実施の形態においては、ダイヤフラム7および駆動機構5を収容したケース4の内部空間を一時的蓄積室としてのポンプ内空間150として用いるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、図5に示すように、ケース4とは別途新たに設けられたタンク170を一時的蓄積室として用いるようにしても良い。
さらに、上述した実施の形態においては、ポンプ内排気通路111を介してポンプ内空間150に一時的に蓄積される空気をモータ3とケース4との隙間等から排気し大気開放するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、図1に示したように、ケース4の下方端部に設けられた排気孔4bから空気を排気するようにしても良い。
さらに、上述した実施の形態においては、ポンプ室70が2つ備えられた2気筒のダイヤフラムポンプ本体1に適用するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、1気筒でも3気筒でも、また4気筒以上のダイヤフラムポンプ本体に適用するようにしても良い。
1…ダイヤフラムポンプ本体、2、200…急排弁構造体、3…モータ、4…ケース、4a…孔、4b…排気孔、5…駆動機構、6…ダイヤフラムホルダ、7…ダイヤフラム、7a…フランジ、9…容器、9a…入力側空間、9b…出力側空間、10…下側筐体、11…上側筐体、12…急排弁、51…クランク台、52…駆動軸、53…駆動体53、61…保持孔、70…ポンプ室、71…ダイヤフラム部、72…ピストン、73…凸部、75…吸入用弁体、81…出力通路、82…吸入通路、82a…流入通路、107…逆止弁座、108…凸部、111…ポンプ内排気通路(排気通路)、111a…排気口弁座、112…突出部、113…突出円筒部、113a…吐出通路、109、114、115…隔壁、114a…空気流路、121…排気口弁体、121a…排気口弁本体、121b…排気口弁本体支持部、125…吐出用弁体、122…逆止弁体、124…支持部、150…ポンプ内空間、160…加圧対象物、170…タンク、210…容器、220…弁体、230…バネ、211…供給口、212…吐出口、213…排気口、221…弁本体、222…支持部、214…入力側空間、215…出力側空間、223…連通路、
1000…急排弁一体型ダイヤフラムポンプ。

Claims (2)

  1. ポンプ室を形成するダイヤフラム部を有するダイヤフラムと、
    前記ダイヤフラムを保持するダイヤフラムホルダと、
    前記ダイヤフラム部を変形させることにより前記ポンプ室を拡縮させる駆動機構と、
    前記ダイヤフラム上に配設された状態で前記ダイヤフラム部と共に前記ポンプ室を形成し、外部から前記ポンプ室に気体を流入する流入通路、前記ポンプ室から気体を出力する出力通路、加圧対象物に気体を吐出する吐出通路および内部の気体を排気する排気通路を有する容器と、前記容器内に配設された状態で前記容器の内部空間を、前記出力通路を介して前記ポンプ室と連通された入力側空間と、前記吐出通路および前記排気通路と連通された出力側空間とに隔てるとともに、前記ポンプ室から前記入力側空間に気体が供給されているときに前記排気通路を閉塞する排気口弁体を有する急排弁とを備えた急排弁構造体と、
    前記ポンプ室から前記入力側空間に気体が供給されなくなると、前記排気口弁体が前記排気通路を開放して、前記吐出通路および前記排気通路を連通し、前記加圧対象物から前記吐出通路を介して前記出力側空間へ逆流する空気を前記排気通路から一時的に蓄積した後に排気する一時的蓄積室と
    を備えることを特徴とする急排弁一体型ダイヤフラムポンプ。
  2. 前記一時的蓄積室は、前記ダイヤフラムホルダの下方に配置されたケースの前記ダイヤフラムおよび前記駆動機構を収容した内部空間である
    ことを特徴とする請求項1に記載の急排弁一体型ダイヤフラムポンプ。
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