JP6913365B2 - 急排弁一体型ダイヤフラムポンプ - Google Patents

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Description

本発明は、気体の供給が停止されたときに開く急排弁を備えた急排弁一体型ダイヤフラムポンプに関する。
従来、血圧計のカフ(腕帯)に空気を供給するポンプとしては、例えば特許文献1に記載されているように、空気の供給が停止された後に空気を排出する急排弁を備えた急排弁一体型ダイヤフラムポンプがある。この従来のダイヤフラムポンプを図4を用いて説明する。図4に示す急排弁一体型ダイヤフラムポンプ1は、モータ2に取付けられたポンプ本体部3と、このポンプ本体部3に取付けられた急排弁構造体4とによって構成されている。
ポンプ本体部3は、ポンプ室5を形成するダイヤフラム6と、ポンプ室5を拡縮させる駆動機構7とを備えている。駆動機構7は、モータ2によって駆動され、モータ2の回転を往復運動に変換してダイヤフラム6に伝達する。
急排弁構造体4は、ポンプ本体部3に取付けられた下側筐体11と、この下側筐体11との間にゴム製の隔壁12を挟んだ状態で下側筐体11に取付けられた上側筐体13とを備えている。
下側筐体11とポンプ本体部3との間には、ポンプ室5に吸入弁14を介して接続された吸入空間15と、ポンプ室5に吐出弁16を介して接続された供給空間17とが形成されている。吸入空間15は、下側筐体11を貫通する流入通路18によって大気中に開放されている。
隔壁12は、下側筐体11内に形成された入力側空間21と、上側筐体13内に形成された出力側空間22とを仕切っている。入力側空間21は、下側筐体11を貫通する供給通路23を介して供給空間17に接続されているとともに、下側筐体11を貫通する連通路24を介して吸入空間15に接続されている。連通路24の穴径は供給通路23の穴径より小さい。
また、入力側空間21は、逆止弁25を介して出力側空間22に接続されている。逆止弁25は、下側筐体11の上面に突設された円柱26と、この円柱26が貫通する円筒状の弁体27とによって形成されている。弁体27は、隔壁12の一部を構成している。この逆止弁25は、入力側空間21から出力側空間22に空気を流す。
出力側空間22は、上側筐体13に突設された吐出パイプ28内の吐出通路29と、この吐出パイプ28に接続されたホース(図示せず)などを介して加圧対象物(図示せず)に連通されているととともに、上側筐体13を貫通する排気通路30によって大気中に開放されている。
上側筐体13における排気通路30の開口部分には、急排弁31の弁座32が形成されている。急排弁31は、この弁座32と、隔壁12に設けられた弁体33とによって構成されている。弁体33は、入力側空間21の圧力が出力側空間22の圧力より高い状態で弁座32に着座し、入力側空間21の圧力が出力側空間22の圧力以下になる状態で弁座32から離れる。弁体33が弁座32に着座することにより、排気通路30が弁体33によって閉塞される。また、弁体33が弁座32から離れることにより、急排弁31が開き、出力側空間22が排気通路30を介して大気中に開放される。
このように構成された従来の急排弁一体型ダイヤフラムポンプ1においては、駆動機構7がモータ2によって駆動されてポンプ室5が拡張することによって、大気が流入通路18と、吸入空間15と、吸入弁14などを介してポンプ室5に吸い込まれる。そして、ポンプ室5が収縮することによって、空気が供給空間17から供給通路23を通って入力側空間21に流入する。
供給通路23を通る空気の量が相対的に少ない場合は、入力側空間21の空気が連通路24と、吸入空間15と、流入通路18とを通って大気中に排出される。
供給通路23を通る空気の量が増加すると、入力側空間21の圧力が出力側空間22の圧力より高くなって急排弁31が閉じるとともに、入力側空間21の空気が逆止弁25を通って出力側空間22に流出する。この出力側空間22に流出した空気は、吐出通路29とホースとを通って加圧対象物に供給される。
加圧対象物に空気の供給が終了してモータ2が停止すると、入力側空間21の空気が連通路24と、吸入空間15と、流入通路18とを通って大気中に排出され、入力側空間21の圧力が出力側空間22の圧力より低くなる。この結果、急排弁31が開き、出力側空間22と加圧対象物との間に充満されていた空気が排気通路30を通って大気中に排出される。
特開2016−41911号公報
特許文献1に開示された急排弁一体型ダイヤフラムポンプ1においては、入力側空間21と吸入空間15とを連通する連通路24を通って空気が常に排出される。この連通路24の内径が設計値より大きいと、空気の漏洩量が多くなり、ポンプ性能が低下してしまう。また、この内径が設計値より小さいと、ポンプ停止後に入力側空間21の減圧に要する時間が長くなり、急排弁31の開く時期が遅れてしまう。
このため、連通路24を有する急排弁一体型ダイヤフラムポンプ1においては、連通路24を内径の精度が高くなるように形成しなければならないから、下側筐体11の製造コストが高くなってしまうという問題があった。
また、このダイヤフラムポンプ1では、連通路24に塵埃が入ると性能が低下するために、組立工程で連通路24内に微小な異物が入ることがないように作業しなければならない。すなわち、この種の急排弁一体型ダイヤフラムポンプ1においては、組立性を高くすることが要請されている。
本発明の目的は、入力側空間の空気を排出する構造が簡易になって製造コストが低くなるとともに、組立性が高くなる急排弁一体型ダイヤフラムポンプを提供することである。
この目的を達成するために、本発明に係る急排弁一体型ダイヤフラムポンプは、ポンプ室を形成するダイヤフラムおよび前記ポンプ室を拡縮させる駆動機構を備えたポンプ本体部と、前記ポンプ室から気体が供給される供給通路および加圧対象物に接続される吐出通路を有し、前記ポンプ本体部に取付けられた急排弁構造体とを備え、前記急排弁構造体は、前記供給通路に接続された入力側空間と、一端が前記入力側空間に接続されるとともに他端がこの急排弁構造体の外面に開口する排出通路と、前記入力側空間とは隔壁によって仕切られるとともに前記吐出通路に連通された出力側空間と、前記入力側空間の気体を前記出力側空間に流す逆止弁と、一端が前記出力側空間に接続されるとともに他端がこの急排弁構造体の外面に開口する排気通路と、前記排気通路の前記一端からなる排気口を開閉する弁体を有し、前記入力側空間の圧力が前記出力側空間の圧力より高い状態で前記排気口を閉じ、かつ前記入力側空間の圧力が前記出力側空間の圧力以下の状態で前記排気口を開く急排弁とを備え、前記排出通路は、通路断面積が前記供給通路の通路断面積以上となるように形成されているとともに、予め定めた流路抵抗が生じる通路長に形成され、前記予め定めた流路抵抗は、前記供給通路を通る気体の流量が所定の流量以下の場合、前記入力側空間に供給された気体が前記排出通路を通って大気中に排出され、前記供給通路を通る気体の流量が前記所定の流量を越えた場合、前記急排弁が前記排気口を閉塞するとともに、前記入力側空間の気体が前記逆止弁を通って出力側空間に流出する流路抵抗であるものである。
本発明は、前記急排弁一体型ダイヤフラムポンプにおいて、さらに、前記隔壁と協働して前記入力側空間を形成する第1の筐体と、前記第1の筐体に重ねられて前記隔壁と協働して前記出力側空間を形成する第2の筐体とを備え、前記排出通路は、前記第1の筐体における前記第2の筐体との合わせ面に開口する凹溝によって形成されていてもよい。
本発明に係る急排弁一体型ダイヤフラムポンプにおいて、供給通路を通る気体の流量が所定の流量以下である場合は、気体が入力側空間から排出通路を通って排出される。供給通路を通る気体の流量が所定の流量を越えると、排出通路から空気が排出されているにもかかわらず、気体が入力側空間から逆止弁を通って出力側空間に流出する。このため、気体が排出通路から常に排出される構造を採っているにもかかわらず、加圧対象物に気体を確実に供給することができる。
ポンプ停止後は、入力側空間の気体が直ちに排気通路を通って排出される。このため、急排弁が早く開き、加圧対象物から空気を速やかに排出することができる。
排出通路の通路断面積は、供給通路の通路断面積以上である。このため、排出通路を簡単に形成することができる。また、組立時に排出通路に微小な塵埃が付着したとしても、ポンプ運転時に排出通路を流れる空気によって排出通路が清掃される。この結果、組立工程で排出通路内に微小な異物が入ることがないように作業する必要がなくなる。
したがって、本発明によれば、入力側空間の空気を排出する構造が簡易になって製造コストが低くなるとともに、組立性が高くなる急排弁一体型ダイヤフラムポンプを提供することができる。
本発明に係る急排弁一体型ダイヤフラムポンプの断面図である。 急排弁構造体を拡大して示す断面図である。 下側筐体の要部を拡大して示す平面図である。 従来の急排弁一体型ダイヤフラムポンプの断面図である。
以下、本発明に係る急排弁一体型ダイヤフラムポンプの一実施の形態を図1〜図3を参照して詳細に説明する。
図1に示す急排弁一体型ダイヤフラムポンプ101は、図1において最も下に位置するモータ102に取付けられ、このモータ102によって駆動されて動作する。この実施の形態による急排弁一体型ダイヤフラムポンプ101は、空気を吸込んで吐出するポンプである。この実施の形態においては、空気が本発明でいう「気体」に相当する。
この急排弁一体型ダイヤフラムポンプ101は、モータ102に固定されたポンプ本体部103と、このポンプ本体部103に取付けられた急排弁構造体104とを備えている。
<ポンプ本体部の構成>
ポンプ本体部103は、モータ102に固定されたハウジング105と、このハウジング105に保持された複数の機能部品とによって構成されている。
ハウジング105は、複数の部材をモータ102の軸線方向(図1においては上下方向)に組み合わせて円柱状に形成されており、モータ102の回転軸106と同一軸線上に位置付けられている。
ハウジング105を構成する複数の部材は、モータ102に固定用ボルト107によって固定された有底角筒状の底体111と、この底体111の開口部分に取付けられたダイヤフラムホルダー112と、このダイヤフラムホルダー112との間に後述するダイヤフラム113が挟まれる状態でダイヤフラムホルダー112に取付けられた円板状のバルブホルダー114などである。
ダイヤフラム113は、ダイヤフラムホルダー112とバルブホルダー114とに挟まれて保持されている。また、ダイヤフラム113は、バルブホルダー114に向けて開口する複数のカップ状の変形部115を有している。これらの変形部115は、ハウジング105の周方向において、ダイヤフラム113を複数に分割する位置にそれぞれ設けられている。また、これらの変形部115は、ダイヤフラムホルダー112に形成された穴112aの中に挿入されている。
変形部115の開口部分は、バルブホルダー114によって閉塞されている。また、個々の変形部115の開口部分には、変形部115の内方に向けてバルブホルダー114に沿って突出する板状の吸入用弁体116が一体に形成されている。
この変形部115とバルブホルダー114との間にポンプ室117が形成されている。このため、ダイヤフラム113は、バルブホルダー114と協働してポンプ室117を形成している。
カップ状を呈する変形部115の底にはピストン118が設けられているとともに、ポンプ室117とは反対方向に向けて突出する連結片119が設けられている。この連結片119は、後述する駆動機構121の駆動体122に連結されている。
バルブホルダー114におけるポンプ室117の壁を構成する部分には、吸入通路123と出力通路124とが穿設されている。吸入通路123は、バルブホルダー114の外縁側であって、上述した吸入用弁体116と重なる位置に設けられている。この吸入通路123のポンプ室117側の開口は、吸入用弁体116によって開閉される。
出力通路124は、バルブホルダー114の中心側に設けられている。
バルブホルダー114におけるポンプ室117とは反対側の端面には吐出用弁体125が取付けられている。吐出用弁体125は、バルブホルダー114の中央部に突設された突起114aに取付けられた基部125aと、この基部125aからバルブホルダー114に沿って突出するポンプ室117毎の弁体部125bとを有している。弁体部125bは、出力通路124におけるポンプ室117とは反対側の開口と対向している。この出力通路124の開口は、弁体部125bによって開閉される。
この吐出用弁体125と上述した吸入用弁体116は、ポンプ室117の容積の増減に伴ってそれぞれ開閉する。吐出用弁体125は、ポンプ室117の容積が減少する収縮行程で開き、それ以外の場合は閉じている。吸入用弁体116は、ポンプ室117の容積が増加する拡張行程で開き、それ以外の場合は閉じている。ポンプ室117の容積は、ダイヤフラム113のピストン118が後述する駆動機構121により押されたり引かれたりすることによって変化する。
駆動機構121は、モータ102の回転軸106に取付けられたクランク体131と、このクランク体131に駆動軸132を介して連結された駆動体122などを備えている。クランク体131は、円柱状に形成されており、回転軸106に固定されている。このため、クランク体131は、回転軸106と一体に回転する。
駆動軸132は、クランク体131側の一端部がクランク体131における回転軸106とは偏心した部位に固着されてクランク体131に支持され、回転軸106に対して所定の方向に傾斜している。
駆動体122は、駆動軸132に回転自在に支持された円柱状の軸部133と、この軸部133から径方向の外側に突出する複数の腕部134とによって構成されている。
腕部134は、ダイヤフラム113の変形部115毎に設けられており、軸部133から放射状に径方向の外側へ延びている。腕部134には貫通穴134aが穿設されている。この貫通穴134aには、ダイヤフラム113の連結片119が係入されている。連結片119は、腕部134を貫通した状態で腕部134に固定されている。
この駆動機構121によれば、モータ102の回転軸106とともにクランク体131と駆動軸132とが回転することにより、駆動体122が揺動し、ポンプ室117を拡縮させる。
<急排弁構造体の構成>
急排弁構造体104は、バルブホルダー114に取付けられた下側筐体141と、この下側筐体141に重ねて取付けられた上側筐体142と、これらの下側筐体141と上側筐体142との間に挟まれて保持された隔壁143とによって構成されている。この実施の形態においては、下側筐体141が本発明でいう「第1の筐体」に相当し、上側筐体142が本発明でいう「第2の筐体」に相当する。
下側筐体141は、バルブホルダー114に向けて突出する外側筒状体144および内側筒状体145と、バルブホルダー114とは反対側に向けて突出する円筒146とを有している。この下側筐体141は、プラスチック材料を使用して型(図示せず)によって所定の形状に成型されている。
外側筒状体144は、下側筐体141の外縁部に設けられている。内側筒状体145は、外側筒状体144の内方に設けられている。これらの外側筒状体144と内側筒状体145の突出端は、気密となるようにバルブホルダー114に固定されている。
外側筒状体144と内側筒状体145との間には、吸入空間147が形成されている。この吸入空間147は、外側筒状体144および内側筒状体145を含む下側筐体141の外縁部と、バルブホルダー114の外縁部とによって囲まれて形成されている。上述した吸入通路123は、この吸入空間147とポンプ室117とを連通している。また、吸入空間147は、外側筒状体144を貫通する流入通路148によって大気中に連通されている。
内側筒状体145の内方には供給空間149が形成されている。この供給空間149は、下側筐体141の内側筒状体145を含む中央部と、バルブホルダー114の中央部とによって囲まれて形成されている。上述した出力通路124は、この供給空間149とポンプ室117とを連通している。また、吐出用弁体125は、この供給空間149に収容されている。
下側筐体141の中央部であって、供給空間149の壁を構成する部分には、供給通路151が穿設されている。この供給通路151の一端は、供給空間149に開口し、他端は、下側筐体141と後述する隔壁143との間に形成された入力側空間152に開口している。この供給通路151は、ポンプ室117から出力通路124と供給空間149とを通して気体が供給される。
円筒146は、下側筐体141の一側部(図1においては左側部)に設けられている。
下側筐体141の他側部であって、バルブホルダー114とは反対側の端面には、排出通路153が形成されている。この排出通路153は、図3に示すように、下側筐体141における上側筐体142との合わせ面141aに開口する凹溝によって形成されている。排出通路153の通路断面積は、供給通路151の通路断面積以上である。また、排出通路153の通路長は、供給通路151の通路長より長く、予め定めた流路抵抗が生じる通路長である。この流路抵抗の説明は後述する。
上側筐体142は、図1および図2に示すように、下側筐体141とは反対側に向けて突出する吐出用円筒部154および排気用円筒部155を有し、後述する隔壁143が下側筐体141との間に挟まれる状態で下側筐体141に気密となるように取付けられている。
吐出用円筒部154は、下側筐体141の円筒146と対向する位置に設けられている。
この実施の形態による吐出用円筒部154は、下側筐体141の円筒146を覆う大径部154aと、この大径部154aから突出する小径部154bとによって形成されている。この実施の形態においては、この吐出用円筒部154の内部に吐出通路156が形成されている。小径部154bには、空気供給用ホース(図示せず)の一端が接続される。空気供給用ホースの他端には図示してない加圧対象物が接続される。
排気用円筒部155は、内筒155aと外筒155bとを有する二重筒となるように形成されている。内筒155aの中心部には排気通路157が形成されている。排気通路157の一端は、上側筐体142と後述する隔壁143との間に形成された出力側空間161に排気口162として開口している。排気通路157の他端は、上側筐体142の上面(急排弁構造体104の外面)に開口している。
隔壁143は、ゴムなどの弾性材料によって板状に形成され、下側筐体141と上側筐体142との間を仕切っている。隔壁143と下側筐体141との間に形成された入力側空間152は、下側筐体141の供給通路151に接続されている。上述した排出通路153の上流端(図1においては左端)は、隔壁143と下側筐体141の急排弁用支持座163との間に形成された隙間164(図3参照)によって入力側空間152に接続されている。この排出通路153の下流端は、下側筐体141の外面(急排弁構造体104の外面)に開口している。
隔壁143と上側筐体142との間に形成された出力側空間161は、入力側空間152とは隔壁143によって仕切られている。この出力側空間161は、上側筐体142に設けられている吐出通路156と排気通路157とにそれぞれ接続されている。
隔壁143の一側部(図1においては左側部)には、上側筐体142に向けて突出する筒状弁体165が設けられている。この筒状弁体165は、下側筐体141の円筒146と協働して逆止弁166を構成するものである。
この逆止弁166は、入力側空間152の空気を出力側空間161に流す。円筒146は、逆止弁166の弁座を構成している。この筒状弁体165は、円筒146の外周面を覆う円筒状に形成されている。筒状弁体165の突出端は、円筒146の外周面に周方向の全域にわたって密着している。筒状弁体165の基端部は、円筒146より径が大きくなるように形成されている。この筒状弁体165と円筒146との間の空間は、入力側空間152の一部である。
また、隔壁143には、図2に示すように、急排弁171の弁体172が設けられている。急排弁171は、弁体172と、上述した排気用円筒部155の内筒155aに形成された弁座173とによって構成されている。
弁体172は、相対的に薄く形成された環状の支持部172aと、この支持部172aの中央に位置する板状部172bとによって構成されている。この弁体172の板状部172bは、入力側空間152の圧力と出力側空間161の圧力とに応じて移動し、弁座173に対して接離する。
入力側空間152の圧力が出力側空間161の圧力より高い場合は、図2に示すように、弁体172が弁座173に着座して排気口162を閉じる。また、入力側空間152の圧力が出力側空間161の圧力以下の場合には、図1に示すように、弁体172が弁座173から離れて排気口162が開き、板状部172bが下側筐体141の急排弁用支持座163に接触する状態になる。
<急排弁一体型ダイヤフラムポンプの動作の説明>
モータ102の回転軸106が回転すると、クランク体131と駆動軸132とが回転軸106を中心にして回転し、駆動体122の腕部134がダイヤフラム113のピストン118を押したり引いたりする。ピストン118が腕部134によって引かれることにより、ポンプ室117が拡張するとともに吸入用弁体116が開き、大気が流入通路148から吸入空間147と吸入通路123とを通ってポンプ室117に吸入される。一方、ピストン118が腕部134によって押されることにより、ポンプ室117が収縮するとともに吐出用弁体125が開き、ポンプ室117内の空気が出力通路124と、供給空間149と、供給通路151とを通って入力側空間152に流入する。
入力側空間152は、排出通路153を介して大気中に開放されている。このため、入力側空間152に流入した空気は、排出通路153の流路抵抗を受けながら排気通路157を通って大気中に放出される。排出通路153を通って排出される空気の最大流量は、排出通路153の流路抵抗によって制約を受ける。この流路抵抗は、供給通路151を通って入力側空間152に流入する空気の流量が所定の流量以下である場合に、その空気の全量が排出通路153を通って排出されるように設定されている。この「所定の流量」は、全てのポンプ室117の吐出量に応じて適宜設定される。
供給通路151を通る空気の流量が上述した所定の流量を越えた場合には、この空気を排出通路153のみでは排出できなくなり、入力側空間152の圧力が上昇する。この場合は、入力側空間152の圧力上昇に伴って急排弁171が排気口162を閉塞する。そして、逆止弁166の筒状弁体165が図2に示すように開いて入力側空間152の空気が逆止弁166を通って出力側空間161に流出する。
すなわち、排出通路153の流路抵抗は、供給通路151を通る空気の流量が所定の流量以下の場合にこの空気の全量が排出通路153から排出され、かつ供給通路151を通る空気の流量が所定の流量を越えた場合、急排弁171が排気口162を閉塞するとともに、入力側空間152の空気が逆止弁166を通って出力側空間161に流出するような流路抵抗である。
出力側空間161に流出した空気は、上側筐体142の吐出用円筒部154から図示していないホースを通って加圧対象物に供給される。このため、この急排弁一体型ダイヤフラムポンプ101によれば、空気が排出通路153から常に排出される構造を採っているにもかかわらず、加圧対象物に空気を確実に供給することができる。
モータ102が停止してポンプが停止すると、入力側空間152に供給通路151から空気が供給されることがなくなる。このため、入力側空間152の圧縮された空気は、直ちに排出通路153を通って大気中に排出される。これに伴って、入力側空間152の圧力が速やかに出力側空間161の圧力以下になり、この結果、急排弁171が早く開き、出力側空間161を通って加圧対象物から空気が速やかに排出されるようになる。
<実施の形態による効果の説明>
この実施の形態による急排弁一体型ダイヤフラムポンプ101において、排出通路153の通路断面積は、供給通路151の通路断面積以上である。このため、排出通路153を簡単に形成することができる。また、組立時に排出通路153に微小な塵埃が付着したとしても、ポンプ運転時に排出通路153を流れる空気によって排出通路153が清掃される。このため、組立工程で排出通路153内に微小な異物が入るようなことがあったとしても不具合が生じることはないから、組立作業が容易になる。
したがって、この実施の形態によれば、入力側空間152の空気を排出する構造が簡易になって製造コストが低くなるとともに、組立性が高くなる急排弁一体型ダイヤフラムポンプを提供することができる。
この実施の形態による急排弁一体型ダイヤフラムポンプ101は、隔壁143と協働して入力側空間152を形成する下側筐体141(第1の筐体)と、下側筐体141に重ねられて隔壁143と協働して出力側空間161を形成する上側筐体142(第2の筐体)とを備えている。排出通路153は、下側筐体141における上側筐体142との合わせ面141aに開口する凹溝によって形成されている。
このため、下側筐体141を成型する型を使用して排出通路153を形成することができるから、製造コストがより一層低くなる急排弁一体型ダイヤフラムポンプを提供することができる。
上述した実施の形態では排出通路153を凹溝によって形成する例を示した。しかし、排出通路153は、穴によって形成することもできる。
上述した実施の形態ではポンプ室117を2つ有する急排弁一体型ダイヤフラムポンプ101について説明した。しかし、本発明は、ポンプ室が1つあるいは3つ以上ある急排弁一体型ダイヤフラムポンプにも適用することができる。
101…急排弁一体型ダイヤフラムポンプ、103…ポンプ本体部、104…急排弁構造体、113…ダイヤフラム、117…ポンプ室、121…駆動機構、141…下側筐体(第1の筐体)、141a…合わせ面、142…上側筐体(第2の筐体)、143…隔壁、151…供給通路、152…入力側空間、153…排出通路、156…吐出通路、157…排気通路、161…出力側空間、162…排気口、166…逆止弁、171…急排弁、172…弁体。

Claims (2)

  1. ポンプ室を形成するダイヤフラムおよび前記ポンプ室を拡縮させる駆動機構を備えたポンプ本体部と、
    前記ポンプ室から気体が供給される供給通路および加圧対象物に接続される吐出通路を有し、前記ポンプ本体部に取付けられた急排弁構造体とを備え、
    前記急排弁構造体は、
    前記供給通路に接続された入力側空間と、
    一端が前記入力側空間に接続されるとともに他端がこの急排弁構造体の外面に開口する排出通路と、
    前記入力側空間とは隔壁によって仕切られるとともに前記吐出通路に連通された出力側空間と、
    前記入力側空間の気体を前記出力側空間に流す逆止弁と、
    一端が前記出力側空間に接続されるとともに他端がこの急排弁構造体の外面に開口する排気通路と、
    前記排気通路の前記一端からなる排気口を開閉する弁体を有し、前記入力側空間の圧力が前記出力側空間の圧力より高い状態で前記排気口を閉じ、かつ前記入力側空間の圧力が前記出力側空間の圧力以下の状態で前記排気口を開く急排弁とを備え、
    前記排出通路は、通路断面積が前記供給通路の通路断面積以上となるように形成されているとともに、予め定めた流路抵抗が生じる通路長に形成され、
    前記予め定めた流路抵抗は、
    前記供給通路を通る気体の流量が所定の流量以下の場合、前記入力側空間に供給された気体が前記排出通路を通って大気中に排出され、
    前記供給通路を通る気体の流量が前記所定の流量を越えた場合、前記急排弁が前記排気口を閉塞するとともに、前記入力側空間の気体が前記逆止弁を通って前記出力側空間に流出する流路抵抗であることを特徴とする急排弁一体型ダイヤフラムポンプ。
  2. 請求項1記載の急排弁一体型ダイヤフラムポンプにおいて、
    さらに、
    前記隔壁と協働して前記入力側空間を形成する第1の筐体と、
    前記第1の筐体に重ねられて前記隔壁と協働して前記出力側空間を形成する第2の筐体とを備え、
    前記排出通路は、前記第1の筐体における前記第2の筐体との合わせ面に開口する凹溝によって形成されていることを特徴とする急排弁一体型ダイヤフラムポンプ。
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