JP2015126650A - 回転電機のロータおよびその製造方法 - Google Patents

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Yasuhiko Osawa
康彦 大澤
浅野 能成
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能成 浅野
善紀 安田
Yoshiaki Yasuda
善紀 安田
敦之 木藤
Nobuyuki Kifuji
敦之 木藤
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Abstract

【課題】本発明は、製造を容易にし、モーメントの減少を抑え、磁石の劣化も抑制したロータおよびその製造方法を提供することを目的とする。【解決手段】本発明のロータ10は、磁石孔12を有するロータコア14、磁石孔12の中に形成された磁石16、ロータコア14の両端に配置された端板18、端板18におけるロータコア14の反対側に配置されたバランスウェイト20、ロータ10の中心を通るシャフト34を備える。ロータコア14の一端部に配置されるコアシート22aにゲート28を設ける。【選択図】図1

Description

本発明は、回転電機に使用するロータおよびその製造方法に関するものである。
従来、下記の特許文献をはじめとして、円柱状のロータの周囲に環状のステータを備えた回転電機が種々開発されている。図10のように回転電機104が圧縮機106に適用された場合、円筒状のパイプ108の内側にステータ102が配置され、その内側にロータ100が配置される。圧縮機106には、冷媒を供給する管110、冷媒を吐出する管112、巻線に接続される端子114、および圧縮機構116が設けられる。ロータ100が回転すると圧縮機構116に冷媒が吸入され、圧縮機構116で冷媒が圧縮され、その後、吐出される。
ロータ100は、円盤状のコアシート120(図11)を積層したロータコア122、ロータコア122に形成された磁石孔124の中に埋設された磁石126、ロータコア122の端部に固定されたバランスウェイト128、およびロータコア122の中心に固定されたシャフト130を備える。
ロータ100はシャフト130を回転軸として回転する。シャフト130は圧縮機構116に接続されている。冷媒の圧縮時にロータ100の回転がぶれないようにバランスウェイト128で調節されている。
ロータ100の製造は、コアシート120を積み重ねて円柱状のロータコア122を形成する。ロータコア122の磁石孔124に磁石材料を射出成形し、外部から磁界を印加し、磁石材料を磁化させる。ロータコア122の端部にバランスウェイト128を取り付ける。必要に応じてロータコア122とバランスウェイト128の間に端板132が配置されるようにする。ロータコア122にバランスウェイト128と端板132を固定させるために、リベットなどの締結部材134が用いられる。最後に、ロータコア122のシャフト用孔136にシャフト130を挿入し、固定する。
磁石材料を射出成形する際、コアシート120同士を固定しておく必要がある。コアシート120にカシメを設けておくことによって、カシメによってコアシート120同士が固定される。しかし、ロータコア122を移動させるときに、振動などで外れる恐れがある。そのため、ロータコア122を形成したとき、一旦、リベットなどの締結部材134でコアシート120同士を強固に固定する。
しかし、射出成形後に、バランスウェイト128などを固定するために、締結部材134を取り外す必要がある。製造の手間になり、好ましくない。
磁石孔124は磁石材料で満たされることが望ましい。磁石材料が磁石孔124にちょうどになるように射出成形することは難しく、磁石材料の無駄を発生させて磁石材料が磁石孔124にちょうどになるように射出成形する場合もある。
図12のロータ140のように、バランスウェイト128と端板132には、磁石孔124に通じる射出成形用孔142a、142bを設けておくことが考えられる。ロータコア122、バランスウェイト128および端板132を締結部材134で固定し、その状態で射出成形する。射出成形は、射出成形用孔142a、142bを介して磁石孔124に磁石材料が充填されるようにする。射出成形後に締結部材134を取り外す必要がない。端板132で磁石孔124を塞ぐため、磁石材料を磁石孔124にちょうどになるように射出成形できる。
しかし、バランスウェイト128の射出成形用孔142bは、ロータ140の比較的外周側に配置されることになる。そのため、ロータ140のモーメントが減少する。特に、ステータへの磁束を大きくするために、磁石126をロータコア122の外周付近に配置すると、それに合わせて射出成形用孔142bも外周付近に配置しなくてはならない。モーメントの減少が大きくなる。モーメントの減少を補うために、バランスウェイト128の高さを高くしなくてはならなくなる。ロータ140が大きくなり、回転電機もその分大きくなり、設計上好ましくない場合がある。
さらに、シャフトは焼嵌めによってロータコア122に固定される。その際の熱によって磁石126が劣化する恐れがある。磁石126が劣化すると、回転電機として所望の回転特性にならない恐れがある。
特開2004−336831号公報 特開2006−180677号公報
本発明は、製造を容易にし、モーメントの減少を抑え、磁石の劣化も抑制したロータおよびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明のロータは、ロータコア、磁石、バランスウェイトおよびゲートを備える。ロータコアは、コアシートを積層したものである。コアシートは、電磁鋼板で形成され、磁石孔が形成されている。磁石は、磁石孔の中に配置されている。バランスウェイトは、ロータコアの端部に取り付けられている。ゲートは、コアシートの磁石孔につながる。ゲートは磁石孔よりも内方に配置され、ゲートを介して磁石孔に磁石材料を射出成形するものである。
バランスウェイトは、少なくともゲートの一部が開放されるように取り付けられている。また、バランスウェイトが、ゲートを覆うように取り付けられ、ゲートに通じる射出成形用の孔を備えても良い。射出成形をおこなうための通路を確保する。
ゲートは、ロータコアの少なくとも端部に配置されたコアシートに形成される。ロータコアの端部から射出成形をおこなう。
ロータコアとバランスウェイトの間に端板を配置しても良い。端板には、ゲートに通じる射出成形用の孔を設ける。
上記のロータの製造方法は、電磁鋼板からなり、磁石孔が形成された複数のコアシートを準備する工程と、コアシートを積層し、ロータコアを形成する工程と、ロータコアの端部にバランスウェイトを取り付ける工程と、磁石孔に磁石材料を充填し、磁化して磁石を形成する工程と備える。
複数のコアシートにおいて、磁石孔よりも内方かつロータコアの端部表面から磁石孔に磁石材料を射出成形するためのゲートを備えたものを含む。コアシートの積層において、ゲートを備えたコアシートがロータコアの端部に配置されるようにし、磁石材料の充填が、ゲートを介して磁石孔に充填する。
バランスウェイトをゲートよりも外方に取り付けられる。ゲートを介して磁石材料を射出成形できる。また、バランスウェイトが、ゲートに通じる射出成形用の孔を備え、かつゲートを覆うように取り付けられる場合、磁石材料の充填が、射出成形用の孔を通しておこなう。
ロータコアとバランスウェイトの間に端板を配置した場合、端板にゲートに通じる射出成形用の孔を形成し、この孔を介して射出成形する。
ロータコアの中心にシャフト用孔が有り、磁石を形成する前に、シャフト用孔にシャフトを固定する。固定は、焼嵌めが挙げられる。
本発明は、バランスウェイトに射出成形用孔を設けていないため、従来あったモーメントの減少を抑えられる。バランスウェイトを大きくする必要がなく、ロータが大きくならず、回転電機も大きくならない。また、ゲートはロータコアの内方に形成されるため、モーメントへの影響は小さい。
製造時にロータコアの端部にバランスウェイトを取り付けてから射出成形をおこなうため、射出成形後にロータコアから締結部材を取り外す必要はない。シャフトを焼嵌めした後に磁石を形成するため、磁石の劣化を防止できる。
本発明のロータの分解斜視図である。 本発明のロータの断面図である。 コアシートを示す平面図であり、(a)はゲートの無いコアシートであり、(b)はゲートのあるコアシートである。 端板を示す平面図であり、(a)は射出成形用孔を有する端板であり、(b)は射出成形用孔の無い端板である。 端板のないロータの分解斜視図である。 バランスウェイトに射出成形用孔を設けたロータの断面図である。 シャフトに向けて凸な円弧の磁石孔を有するコアシートの平面図であり、(a)はゲートのあるコアシートであり、(b)はゲートの無いコアシートである。 ゲートの端部を丸めたコアシートを示す平面図である。 ロータコアの全体にゲートを設けたロータの断面図である。 従来の回転電機を含む圧縮機の構成を示す図である。 コアシートの平面図である。 射出成形用孔を設けたロータの断面図である。
本発明のロータとその製造方法について図面を用いて説明する。ロータは回転電機に用いられるものである。回転電機は、従来と同様に、圧縮機などに適用できる。複数の実施例の説明において、一の実施例で説明した内容と同一内容について他の実施例では説明を省略する場合がある。
図1および図2に示す本発明のロータ10は、磁石孔12を有するロータコア14、磁石孔12の中に形成された磁石16、ロータコア14の両端に配置された端板18a、18b、端板18a、18bにおけるロータコア14の反対側に配置されたバランスウェイト20、ロータ10の中心を通るシャフト34を備える。
ロータコア14は、図3に示す円盤状のコアシート22a、22bを積層し、円柱状にしたものである。1つのロータコア14に2種類のコアシート22a、22bを用いる。これらのコアシート22a、22bについて、先ず同一構成の部分について説明する。
コアシート22a、22bは軟磁性体の電磁鋼板を打ち抜き加工して形成することができる。コアシート22a、22bの厚みは、たとえば約0.2〜1mmであり、好ましくは約0.3〜0.5mmである。コアシート22a、22bの表面は絶縁膜を被覆し、コアシート22a、22b同士の渦電流を防止する。
コアシート22a、22bの外周が円形になっているが、コアシート22a、22bを扇形にし、扇形の側部同士をつなぎ合わせて円形にしても良い。扇形のコアシート22a、22bを重ね合わせた後、扇形の側部同士をつなぎ合わせてロータコア14にしても良い。複数のコアシート22a、22bを積層したとき、ロータ10の回転軸が嵌め合わされるシャフト用孔24aが中心に形成される。
コアシート22a、22bには複数の磁石孔12が形成されている。磁石孔12をコアシート22a、22bの平面から見ると帯状であり、かつコの字状またはV字状になるように折れ曲がっている。磁石孔12の両端はコアシート22a、22bの外周付近に配置される。各コアシート22a、22bの磁石孔12は同一形状であり、コアシート22a、22bの中心に対して対称になっている。ロータコア14を形成したとき、一端から他端まで磁石孔12が通じる。磁石孔12の形状はこれに限定されない。
コアシート22a、22bにおける磁石孔12よりも外周側に締結用孔26aを設ける。コアシート22a、22bを積層したときに、締結用孔26aに締結部材を挿入して、積層されたコアシート22a、22bを固定する。締結部材として、リベット、ボルトとナットなどが挙げられ、それらの軸が締結用孔26aに入る。締結用孔26aの位置や場所、または、締結方法等は任意である。
また、コアシート22a、22bにカシメを形成しておき、カシメによってコアシート22a、22bが一体になるようにしても良い。カシメによってコアシート22a、22b同士を固定し、さらに締結部材で強固に固定することができる。
ロータコア14の一端部に配置されるコアシート22aにゲート28を設ける。ロータコア14の一端部以外は、ゲート28の無いコアシート22bになっている。ゲート28は磁石孔12につながる通路であり、磁石孔12とゲート28はつながった空間になっている。コアシート22aを平面視した場合、磁石孔12は帯状になっており、その中心にゲート28がつながっている。ゲート28はシャフト用孔24aの方を向いており、磁石孔12とシャフト用孔24aの途中まで設けられている。
ゲート28から磁石孔12に磁石材料を射出成形することができる。図2に示すように、矢印Xから射出成形する。射出成形時の磁石材料の流れ方によって、ゲート28の長さは適宜変更しても良い。後述するように射出成形時に磁石材料が流れれば良く、できるだけゲート28を短くすることが好ましい。ゲート28を短くすることにより、磁極に関わらない不要な部分を少なくすることができる。また、磁石材料が磁石孔12の中に空洞ができず、完全に充填されるのであれば、磁石孔12に対するゲート28の接続位置も適宜変更しても良い。
コアシート22aの厚み、コアシート22aの枚数、ゲート28の幅によって、ゲート28の空間容積や空間断面積が決定される。ゲート28から磁石孔12にスムーズに磁石材料が流れれば良く、ゲート28を有するコアシート22aの枚数を適宜変更する。なお、コアシート22aとコアシート22bは同じ厚みである。
磁石16は、ボンド磁石である。磁石孔12の中に射出成形によって磁石材料が充填され、着磁によって磁石16が形成される。または、磁場中で射出成形をおこなうことで着磁された磁石16が形成される。磁石材料は、バインダ樹脂に磁性粉または磁性粒を混入したものである。バインダ樹脂は、ポリアミドやポリフェニレンサルファイドなどである。
磁石16の数は偶数であり、N極とS極が交互にロータコア14の外周に現れる。たとえば2〜12極が外周に現れるようにする。ロータコア14のできるだけ外周付近に磁石を配置することにより、ステータに対する磁束を増大させることができる。
図4に示す端板18a、18bは非磁性体で構成され、ロータコア14の両端に配置される。非磁性体によって渦電流損を防止する。端板18a、18bが磁石孔12を塞ぎ、後述する射出成形の際、磁石孔12を磁石材料で満たすことが可能である。
ロータコア14の一端部に配置される端板18aには、磁石材料を磁石孔12に射出するための射出成形用孔30aを設ける。射出成形用孔30aはゲート28の端部に通じる。ロータコア14の他端部に配置される端板18bは、射出成形用孔30aを有しない。ロータコア14の他端部からは射出成形をおこなわないためである。
端板18a、18bにおけるロータコア14の反対面にバランスウェイト20が配置される。バランスウェイト20は、ロータ10を圧縮機に適用したときに、ロータ10の回転時のブレがなくなるように調節し、ロータ10をスムーズに回転させるものである。バランスウェイト20はロータコア14の両端に配置される。バランスウェイト20は、円弧状になっており、ロータコア14の端部を平面視した場合にロータコア14の外周より外にはみ出さないようになっている。
端板18aには射出成形用孔30aが設けられるが、バランスウェイト20には設けられない。バランスウェイト20は、ロータコア14の端部において、ゲート28よりも外方に配置され、ロータコア14の端部からはみ出さないバランスウェイト20によって射出成形用孔30aを覆わず、端板18aおよびバランスウェイト20をロータコア14に取り付けた状態で射出成形が可能になる。また、ゲート28の長さが長くなれば、バランスウェイト20の一部がゲート28の一部を覆う場合があるが、射出成形用孔30aを覆うことはない。
ロータコア14の中心にはシャフト用孔24aを設けている。この孔24aにシャフト34が入り、固定される。シャフト34は断面が円形の棒体であり、シャフト用孔24aの内壁に接して固定される。シャフト34を回転軸としてロータ10が回転する。なお、端板18a、18bの中心にもシャフト用孔24bが設けられるが、シャフト34が通過するだけで、固定されなくても良い。
ロータコア14、端板18a、18bおよびバランスウェイト20に締結用孔26a、26b、26cが設けられ、ボルトやリベットなどの締結部材32を締結用孔26a、26b、26cに通し、固定される。ロータコア14、端板18a、18bおよびバランスウェイト20が一体になる。締結用孔26a、26b、26cは、磁石孔12よりも外方に設けられる。
ロータ10は環状になったステータの中に配置される。ロータ10とステータで回転電機が構成される。ステータは複数のコイルを備え、コイルに電流を流して発生させた磁界によって、ロータ10を回転させる。
回転電機を圧縮機に適用する場合、シャフト34が圧縮機構に取り付けられる。ロータ10が回転することにより、圧縮機構で冷媒が圧縮される。圧縮機構は、回転部品と固定部品を備える。シャフト34が回転することにより回転部品が駆動して、回転部品と固定部品との間隔が変化し、回転部品と固定部品との間に冷媒を吸入したり、圧縮したりする。
次に、ロータ10の製造方法について説明する。(1)電磁鋼板を準備し、所定形状に打ち抜き加工をおこなって、コアシート22a、22bを形成する。打ち抜き加工をおこなう際、全てのコアシート22a、22bに磁石孔12、締結用孔26aおよびシャフト用孔24aを形成する。また、一部のコアシート22aは、さらにゲート28を形成する。各コアシート22a、22bは、外形および磁石孔12などを同時に形成しても良いし、別工程で形成しても良い。
(2)コアシート22a、22bを積層してロータコア14を形成する。コアシート22a、22bを積層するときに、磁石孔12、締結用孔26aおよびシャフト用孔24aの位置を揃える。ロータコア14を貫く磁石孔12、締結用孔26aおよびシャフト用孔24aが形成される。コアシート22a、22b同士は、カシメによって離れないようにすることが好ましい。
また、ゲート28を有するコアシート22aがロータコア14の一端部に配置されるようにする。複数枚のコアシート22aがゲート28を有する場合、それらのコアシート22aが一端部でまとめて積層される。コアシート22aが積層されたとき、ゲート28の位置は一致される。
ゲート28を有するコアシート22aと有しないコアシート22bの積層する順番は問われない。いずれのコアシート22a、22bを先に積層しても良い。また、別々に積層しておき、その後で一体になるようにしても良い。
(3)ロータコア14の両端に端板18a、18bを配置し、さらにバランスウェイト20を配置する。端板18a、18bおよびバランスウェイト20の締結用孔26b、26cがロータコア14の締結用孔26aの位置と一致するようにする。
(4)締結用孔26a、26b、26cに締結部材32を挿入し、ロータコア14、端板18a、18bおよびバランスウェイト20を固定する。締結部材32で固定する前に、ロータコア14、端板18a、18bおよびバランスウェイト20はカシメによって固定する。
(5)ロータコア14の中心にあるシャフト用孔24aにシャフト34を挿入し、固定する。固定するとき、焼嵌めを利用する。なお、圧入などの他の方法で固定しても良い。
(6)磁石孔12の中に磁石16を形成する。磁石16は、磁石材料を磁石孔12に射出成形し、着磁することで形成できる。射出成形は、上記(5)までの工程で形成された磁石材料のないロータ10を金型の中に入れておこなう。金型内の磁石材料の流路が射出成形用孔30aにつながっており、射出成形用孔30aまで流路を通って磁石材料が供給される。さらに、端板18aの射出成形用孔30aとゲート28を介して磁石孔12に磁石材料が射出成形される。
ロータコア14の端部において、端板18a、18bが磁石孔12の開口を塞いでおり、磁石孔12の中を完全に磁石材料で満たすことが可能である。なお、必要に応じて、端板18bおよびバランスウェイト20にエア抜きのための孔を設けておく。
着磁は、ロータコア14の外方から磁石材料に磁界を印加することによっておこなう。シャフト34を焼き嵌めによって固定してから磁石16を形成する、または、磁場中で射出成形をおこなうことで着磁された磁石16を形成するため、熱で磁石16の磁性が損なわれるのを防止することができる。ゲート28の中にも磁石材料が充填されるが、ロータ10の外周に現れる磁極に影響を与えない部分である。ロータ10の中の不要な部分を少なくするため、ゲート28はできるだけ短くすることが好ましい。
ロータコア14に端板18a、18bやバランスウェイト20を取り付けた状態で射出成形しているため、従来のように、射出成形後に締結部材32を取り外す必要はない。
以上のように、本発明はバランスウェイト20に射出成形用孔を設けていないため、従来あったモーメントの減少を抑えられる。特に、磁石16をロータコア14の外周付近に配置して、ロータ10の磁束を高める場合に、バランスウェイト20に射出成形用孔を必要としないので、従来よりもモーメントの減少を大きく抑えられる。バランスウェイト20を大きくする必要がなく、ロータ10が大きくならず、回転電機も大きくならない。また、ゲート28はロータコア14の内方に形成されるため、モーメントへの影響は小さい。
なお、上記(6)の後に、ロータ10は環状のステータの内側に配置され、ロータ10とステータによって回転電機が構成される。シャフト34を圧縮機構に取り付けることにより、回転電機を圧縮機に適用することができる。例えば、従来技術で説明した図10の圧縮機106の回転電機104を本実施例のロータ10を使用した回転電機に取り換えることができる。
磁石16が射出成形によって形成されており、磁石孔12から磁石16が飛び出さないため、図5のロータ50のように、端板18a、18bを省略しても良い。
ロータコア14の端部にはバランスウェイト20が取り付けられ、端板18a、18bは存在しない。バランスウェイト20はロータコア14の端部におけるゲート28よりも外方に配置される。射出成形は、所望形状の金型の中で、ゲート28を介しておこなう。このときも、ロータコア14にバランスウェイト20が取り付けられた状態で射出成形する。
図5において、バランスウェイト20はゲート28の一部を覆っても良い。すなわち、バランスウェイト20はロータコア14の端部におけるゲート28の途中から外方に配置される。ゲート28の一部が開放されており、開放された部分から射出成形をおこなう。
図6のロータ60のように、ロータコア14の端部において、ゲート28よりも内方から外周までの間にバランスウェイト20を配置しても良い。この場合、バランスウェイト20に端板18の射出成形用孔30aまで通じる射出成形用孔30bを設ける。射出成形時に、射出成形用孔30a、30bとゲート28を通して磁石材料を射出成形し、磁石孔12に磁石材料を充填する。
従来であれば、磁石孔12の位置に射出成形用孔が設けられていたが、本実施例であれば、ロータコア14における磁石孔12よりも内方に射出成形用孔30bが設けられる。そのため、従来に比べてモーメントの減少が小さい。
図6のロータ60は端板18a、18bを備えているが、本実施例において端板18a、18bの有無は問われない。端板18a、18bがない場合、射出成形用孔30bがゲート28の端部に通じる。
本発明が適用される磁石孔12はコの字状に限定されない。コアシート22aを平面から見たときに帯状になった磁石孔12に適用できる。例えば、図7のようにシャフト用孔24aに向かって凸になった円弧状の磁石孔12からゲート28を設ける。上記実施例と同様に、ゲート28を有するコアシート22aとゲート28を有しないコアシート22bを積層してロータコア14を形成する。
ゲート28の形状も限定されない。図8のコアシート22aのように、ゲート28の端部を丸くして、磁石材料が磁石孔12の方に流れやすくしても良い。
ゲート28を有するコアシート22aの枚数は限定されない。図9のロータ90のように、全てのコアシート22aがゲート28を有することも可能である。全てのコアシート22aを同じ金型で打ち抜き加工することができ、製造が単純化できる。
端板18aにおけるロータコア14との対向面に溝を設け、ゲート28の一部になるようにしても良い。さらに、端板18aにゲート28を設けても良い。
その他、本発明は、その主旨を逸脱しない範囲で当業者の知識に基づき種々の改良、修正、変更を加えた態様で実施できるものである。各実施例は独立的または排他的な実施例ではなく、種々の実施例の全部または一部を適宜組み合わせて実施しても良い。
10、50、60、90:ロータ
12:磁石孔
14:ロータコア
16:磁石
18a、18b:端板
20:バランスウェイト
22a、22b:コアシート
24a、24b:シャフト用孔
26a、26b、26c:締結用孔
28:ゲート
30a、30b:射出成形用孔
32:締結部材
34:シャフト

Claims (10)

  1. 電磁鋼板からなり、磁石孔が形成されたコアシートを複数積層したロータコアと、
    前記ロータコアの端部に取り付けられたバランスウェイトと、
    前記ロータコアおいて、磁石孔よりも内方かつ端部表面から磁石孔に磁石材料を射出成形するためのゲートと、
    前記磁石孔の中に磁石材料が射出成形され、磁化されて形成された磁石と、
    を備えたロータ。
  2. 前記バランスウェイトが、少なくともゲートの一部が開放されるように取り付けられている請求項1のロータ。
  3. 前記バランスウェイトが、ゲートを覆うように取り付けられ、ゲートに通じる射出成形用の孔を備えた請求項1のロータ。
  4. 前記ゲートが、ロータコアの少なくとも端部に配置されたコアシートに形成された請求項1から3のいずれかのロータ。
  5. 前記ロータコアとバランスウェイトの間に配置され、ゲートに通じる射出成形用孔が設けられた端板を備えた請求項1から4のいずれかのロータ。
  6. 電磁鋼板からなり、磁石孔が形成された複数のコアシートを準備する工程と、
    前記コアシートを積層し、ロータコアを形成する工程と、
    前記ロータコアの端部にバランスウェイトを取り付ける工程と、
    前記磁石孔に磁石材料を射出成形で充填し、磁化して磁石を形成する工程と、
    を備えたロータの製造方法であって、
    前記複数のコアシートにおいて、磁石孔よりも内方かつロータコアの端部表面から磁石孔に磁石材料を射出成形するためのゲートを備えたものを含み、
    前記コアシートの積層において、ゲートを備えたコアシートがロータコアの端部に配置されるようにし、
    前記磁石材料の充填が、ゲートを介して磁石孔に充填する
    ロータの製造方法。
  7. 前記バランスウェイトが、少なくともゲートの一部が開放されるように取り付けられる請求項6のロータの製造方法。
  8. 前記バランスウェイトが、ゲートに通じる射出成形用の孔を備え、かつゲートを覆うように取り付けられ、
    前記磁石材料の充填が、射出成形用の孔を通しておこなう
    請求項6のロータの製造方法。
  9. 前記ロータコアとバランスウェイトの間に、ゲートに通じる射出成形用の孔を備えた端板を配置する工程を備えた請求項6から8のいずれかのロータの製造方法。
  10. 前記ロータコアにシャフト用孔が備えられており、前記磁石を形成する工程の前に、シャフト用孔にシャフトを挿入し、固定する請求項6から9のいずれかのロータの製造方法。
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