JP5350342B2 - 同期電動機の回転子 - Google Patents

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この発明は、永久磁石を用いる同期電動機の回転子に関する。
空気調和機を含む家庭用電気製品の、例えば、送風機等に用いられる同期電動機(ブラシレスDCモータ)は、効率の高いこと、あるいは小型、軽量であることが求められる場合が多い。これらの要求に応えるために、NdFeBの焼結磁石に代表されるような、磁力の高い永久磁石を採用するものが多い。
NdFeBは、ネオジム、鉄、ホウ素の化合物であり、代表的なものとして、NdFe14Bが大変強力な永久磁石・ネオジム磁石となることで、いろいろな分野で利用されている。
NdFeBのような希土類の焼結磁石の場合、大きな塊から必要な形状の永久磁石を切り出すという製造方法をとることが多い。そのため、加工コストを含めた永久磁石の価格を抑えるために、比較的単純な形状である平板の永久磁石が多く用いられる。
このような平板状の永久磁石を用いる同期電動機では、磁性材料の内部に永久磁石を配置する、磁石埋め込み型(IPM:Interior Permanent Magnet)の回転子を用いることが多い。この場合、隣り合って配置される永久磁石の間には磁性体(回転子鉄心)が存在する。そのため、この磁性体の部分で磁極間の磁束が短絡してしまい、固定子の巻線に鎖交する回転子の磁束が減少してしまう。磁極数が多くなると、この磁束が短絡する場所が増えることになるため、固定子の巻線に鎖交する磁束がさらに減少してしまう。このため、一般的には、磁極間の磁性体を極力薄肉で構成し、部分的に磁気飽和を起こさせて、磁極間で磁束の短絡が生じることを抑えるという方法がとられる。
磁束の短絡をさらに抑える方法として、磁極間の磁性体を取り除いた形態をとる回転子が提案されている。即ち、回転子を構成する磁性体を一体の部品で構成せず、平板状の永久磁石の内周側の磁性体部と永久磁石の外周側の磁性体部を別部品で構成して、軸方向の両側から、それらを貫通して一体化する部材を用いて構成する回転子が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、回転子を構成する磁性体での磁束の短絡を抑える効果は少なくなるが、永久磁石の片側の磁極間の磁性体を取り除いた形状の鉄心を積層して構成し、樹脂のモールドによって固定するアウターロータ型の回転子が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開平10−164784号公報 特開2004−25443号公報
しかしながら、上記特許文献1記載の回転子は、磁極間の磁束短絡を防止して、固定子巻線により多くの磁束を鎖交させることが可能であるが、回転子の永久磁石内側の磁性体材料と永久磁石外側の磁性体材料が別部品となるため、組立の工程が増えるという課題が生じる。
また、回転子の磁極間に磁性体がないため、磁極間付近での磁束の密度の変化が大きく、同期電動機のコギングトルクが増加し、振動・騒音の要因となりやすい。
また、上記特許文献2記載の回転子は、鉄心および永久磁石を樹脂によってモールドすることで、これらを一体化することが可能であるが、樹脂と鉄心では材料の温度変化に対する線膨張係数が大きく異なるため、ヒートショック等の環境変化の繰り返しの中で、鉄心と樹脂が剥離する可能性がある。特許文献2記載の回転子の場合、アウターロータ型の回転子であるため、仮に鉄心と樹脂に剥離が生じても樹脂が飛散することは無いが、インナーロータ型の回転子で同回転子を製造した場合、遠心力によって剥離した樹脂が飛散したり、永久磁石外周部の鉄心が薄肉部で変形を起こして固定子と接触する可能性もある。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、以下に示す同期電動機の回転子を提供する。
(1)回転子の磁束をより多く固定子巻線に鎖交させ、効率の良い同期電動機を実現するための同期電動機の回転子;
(2)組立工程が複雑にならず、加工コストの増加を抑えることができる同期電動機の回転子;
(3)遠心力による鉄心の変形など強度の低下を抑えた同期電動機の回転子;
(4)コギングトルクの増大を抑えて振動、騒音の悪化を抑制することができる同期電動機を実現するための同期電動機の回転子。
この発明に係る同期電動機の回転子は、所定の形状に打ち抜かれた軟磁性体を所定枚数積層して形成される回転子鉄心の内部に磁極を構成する永久磁石が配置される同期電動機の回転子において、
回転子鉄心は、二種類の第1の回転子鉄心と第2の回転子鉄心とを所定枚数適宜積層して形成され、第1の回転子鉄心と第2の回転子鉄心とは、夫々、
第1の回転子鉄心もしくは第2の回転子鉄心の外周縁に沿って形成され、永久磁石が挿入される永久磁石挿入部と、
永久磁石挿入部の内側に形成される内側鉄心部と、
永久磁石挿入部の外側の各磁極に形成される外周鉄心部と、
内側鉄心部と外周鉄心部とを、各磁極の端部において連結する連結部並びに外周薄肉部と、
外周薄肉部の内側に形成され、永久磁石挿入部に連通する非磁性部と、
各磁極の連結部並びに外周薄肉部が設けられる端部と反対側の端部に設けられ、永久磁石挿入部に連通する開口部と、を備え、
第1の回転子鉄心と第2の回転子鉄心とは、開口部が各磁極の異なる端部に配置され、第1の回転子鉄心と第2の回転子鉄心とが積層されることで、一方の開口部と他方の非磁性部、もしくは一方の非磁性部と他方の開口部とが軸方向に連通し、連通した非磁性部と開口部とに非磁性材料が充填されることを特徴とする。
この発明に係る同期電動機の回転子は、永久磁石の磁束が回転子鉄心の内部で短絡するのが抑えられると共に、回転子の加工コスト、回転子の強度の低下、さらにはコギングトルクの増加が抑えられることで、高効率、低コスト、低騒音の同期電動機の回転子が得られる。
実施の形態1を示す図で、回転子200の斜視図。 実施の形態1を示す図で、回転子200の平面図。 実施の形態1を示す図で、回転子組立200−1(樹脂成形前)の斜視図。 実施の形態1を示す図で、回転子組立200−1(樹脂成形前)の平面図。 実施の形態1を示す図で、回転子鉄心201の斜視図。 実施の形態1を示す図で、第1の回転子鉄心201−1の平面図。 実施の形態1を示す図で、第2の回転子鉄心201−2の平面図。 (a)は図6のA部拡大図、(b)は図7のB部拡大図。 実施の形態1を示す図で、第1の回転子鉄心201−1と第2の回転子鉄心201−2とを重ねた状態の部分平面図。 実施の形態1を示す図で、変形例1の回転子300の斜視図。 実施の形態1を示す図で、変形例2の回転子600の斜視図。 実施の形態1を示す図で、本実施の形態の回転子を用いた同期電動機と、一般的な回転子を用いた同期電動機の誘起電圧の実効値を比較した図。 実施の形態1を示す図で、本実施の形態の回転子を用いた同期電動機と、一般的な回転子を用いた同期電動機の誘起電圧の波形を比較した図。 実施の形態1を示す図で、本実施の形態の回転子を用いた同期電動機と、一般的な回転子を用いた同期電動機のコギングトルク振幅を比較した図。 実施の形態1を示す図で、本実施の形態の回転子を用いた同期電動機と、一般的な回転子を用いた同期電動機のコギングトルクの波形を比較した図。 実施の形態1を示す図で、変形例3の回転子700の斜視図。 実施の形態1を示す図で、変形例3の回転子700の平面図。 実施の形態1を示す図で、変形例3の回転子組立700−1(樹脂成形前)の斜視図。 実施の形態1を示す図で、変形例3の回転子組立700−1(樹脂成形前)の平面図。 実施の形態1を示す図で、変形例3の回転子鉄心701の斜視図。 実施の形態1を示す図で、変形例3の第1の回転子鉄心701−1、第2の回転子鉄心701−2の平面図。 実施の形態1を示す図で、変形例4の回転子800の斜視図。 実施の形態1を示す図で、変形例5の回転子900の斜視図。 比較のために示す図で、一般的な同期電動機の回転子400の横断面図。 比較のために示す図で、一般的な同期電動機の回転子500の横断面図。
実施の形態1.
図1、図2は実施の形態1を示す図で、回転子200の斜視図、図2は回転子200の平面図である。同期電動機の回転子を、回転子200と呼ぶことにする。また、回転子200を、単にロータと呼ぶ場合もある。
同期電動機は、例えば、固定子(図示せず)に三相巻線が施され、インバータにより駆動されるブラシレスDCモータである。
回転子200は、図1、図2に示すように、少なくとも略円柱状の回転子鉄心201(第1の回転子鉄心201−1と、第2の回転子鉄心201−2とからなる)と、回転子鉄心201の永久磁石挿入部(後述)に挿入される平板状の永久磁石203と、回転子鉄心201(第1の回転子鉄心201−1と、第2の回転子鉄心201−2とからなる)の夫々の永久磁石挿入部(後述)の端部に形成される開口部(後述)及び非磁性部(後述)に充填される非磁性材料210(樹脂)と、回転子鉄心201の略中心に形成される軸孔205に固定される回転軸(図示せず)とを備える。
図1、図2に示す回転子200は、周方向に極性が交互に異なるように配置される永久磁石203を8個備える8極のロータである。
尚、図示はしないが、回転子200の軸方向両端部に、永久磁石203の軸方向の抜けを止める端板が設けられる。端板は、例えば、回転子鉄心201を貫通するリベット等により固定される。
また、図示はしないが、永久磁石203は、例えば、永久磁石挿入部202に位置決め用の突出部を設け、その突出部により周方向の位置決めがなされる。位置決め用の突出部は、例えば、永久磁石挿入部202の内側の面の二箇所に設けられる。
回転子200の特徴は、後述する回転子鉄心201(第1の回転子鉄心201−1と、第2の回転子鉄心201−2とからなる)の夫々の永久磁石挿入部202の端部に形成される開口部(後述)及び非磁性部(後述)に非磁性材料210(樹脂)を充填して、内側鉄心部201bと外周薄肉部で連結している比較的強度の弱い外周鉄心部201aを補強して、遠心力により生じる回転子鉄心201の変形を抑制する点にある。図1、図2に示す符号で、説明を省略している符号については後述する。
図3、図4は実施の形態1を示す図で、図3は回転子組立200−1(樹脂成形前)の斜視図、図4は回転子組立200−1(樹脂成形前)の平面図である。樹脂充填前の状態のものを回転子組立200−1と呼ぶことにする。樹脂充填前の回転子組立200−1は、永久磁石挿入部202(後述)の端部に形成される開口部208及び非磁性部202a(永久磁石203が存在する状態では軸方向両端を除いて閉じた空間)が、空間になっている。
本実施の形態の回転子200並びに回転子鉄心201の特徴を分かりやすくするために、一般的な同期電動機の回転子について説明しておく。
図24は比較のために示す図で、一般的な同期電動機の回転子400の横断面図である。一般的な同期電動機の回転子400は(以下、回転子400)は、略円柱状の回転子鉄心401と、回転子鉄心401の永久磁石挿入部402に挿入される平板状の永久磁石403と、回転子鉄心401の略中心に回転軸(図示せず)固定される軸孔405とを備える。
回転子鉄心401は、回転子鉄心201と同様、電磁鋼板に代表される軟磁性体(厚さが、0.1〜1.0mm程度)を所定の形状に打ち抜き、所定枚数積層して形成される。所定の形状に打ち抜かれた軟磁性体板は、各軟磁性体板に形成される切り起こし突起を軸方向に隣接する軟磁性体板で嵌合させて固定する一般的なカシメ(カシメ部407)により積層される。
回転子鉄心401には、外周部に沿って8個の永久磁石挿入部402(断面が略バスタブ形状、内側に凸)が、略正八角形に形成されている。これらの永久磁石挿入部402を間にして、永久磁石挿入部402よりも外側の鉄心部分を外周鉄心部401a、永久磁石挿入部402よりも内側の鉄心部分を内側鉄心部401bとする。
回転子鉄心401は、全ての極間において、外周鉄心部401aと内側鉄心部401bとが、連結部406並びに外周薄肉部406aで連結している。
回転子鉄心401は、隣接して配置される永久磁石403の間に磁性体(連結部406並びに外周薄肉部406a)が存在する。そのため、この磁性体の部分で磁極間の磁束が短絡してしまい、固定子の巻線に鎖交する回転子400の磁束が減少する。また、磁極数が多くなると、この磁束が短絡する箇所が増えるため、固定子の巻線に鎖交する磁束がさらに減少する。それにより、回転子400を用いる同期電動機は、永久磁石403の磁束をフルに利用できないためトルクが出ないという課題がある。
図25は比較のために示す図で、一般的な同期電動機の回転子500の横断面図である。一般的な同期電動機の回転子500は(以下、回転子500)は、回転子鉄心501と、回転子鉄心501の永久磁石挿入部502に挿入される平板状の永久磁石503と、回転子鉄心501の略中心に回転軸(図示せず)が固定される軸孔505とを備える。
回転子鉄心501が分割された外周鉄心部501a並びに内側鉄心部501bとで構成される。永久磁石503は、外周鉄心部501aと内側鉄心部501bとの間に設けられる。分割された外周鉄心部501a並びに内側鉄心部501bは、図示しないが、軸方向の両側から外周鉄心部501a並びに内側鉄心部501bを貫通して一体化する部材を用いて一体化している。外周鉄心部501a並びに内側鉄心部501bは、軟磁性体板に形成される切り起こし突起を軸方向に隣接する軟磁性体板で嵌合させて固定する一般的なカシメ(カシメ部507)により積層される。
磁極間に開口部508が形成されているので、磁極間の磁束短絡を防止して、固定子の巻線により多くの磁束をさせることが可能であるが、回転子500の永久磁石503内側の内側鉄心部501bと、永久磁石503外側の外周鉄心部501aが別部品となるため、組立の工程が増えるという課題が生じる。
また、回転子500の磁極間に磁性体がないため、磁極間付近での磁束の密度の変化が大きく、同期電動機のコギングトルクが増加し、振動・騒音の要因となりやすい。
本実施の形態の回転子鉄心201は、外周鉄心部201aと内側鉄心部201bとが、一磁極において片側の極間で連結部206並びに外周薄肉部206aで連結している。そして、一磁極の他方の極間は、開口部208が形成されていて、外周鉄心部201aと内側鉄心部201bとは分離している。開口部208は外周側が内側よりも幅が広くなっていることを特徴する。
言い換えれば、永久磁石挿入部202(後述)は、回転子鉄心201において磁性体で完全に囲まれた空間ではなく、開口部208において回転子鉄心201外周に開口している。
一般的に、永久磁石より生じる磁束は、磁気抵抗の低い磁性体を通過しやすく、固定子鉄心(磁性体)と回転子の外周部に空隙(数百μmの狭い空間である)が存在することもあり、固定子鉄心へ流れるよりも回転子の内部で隣り合う磁極の外周部間を通過しやすい。このため、回転子の隣り合う外周部を通して磁極間で磁束が短絡しやすく、固定子の巻線に鎖交する磁束を減少させている。薄肉連結部(例えば、回転子400の連結部406、外周薄肉部406a)は、磁束が通過しようとする磁性体の断面積を小さくすることで、磁束密度を飽和するまで高くして磁気抵抗を上げて回転子内で短絡する磁束を減らすようになっているが、完全に無くすものではない。
図5乃至図8は実施の形態1を示す図で、図5は回転子鉄心201の斜視図、図6は第1の回転子鉄心201−1の平面図、図7は第2の回転子鉄心201−2の平面図、図8(a)は図6のA部拡大図、図8(b)は図7のB部拡大図である。
図5乃至図8を参照しながら回転子鉄心201について説明する。本実施の形態は、回転子鉄心201に特徴があるので、詳細に説明する。回転子鉄心201は、図5に示すように、第1の回転子鉄心201−1と第2の回転子鉄心201−2とを上下に二段に積層している。回転子鉄心201は、軟磁性体板がプレス型の中で所定の形状に打ち抜かれながら、各軟磁性体板に形成される切り起こし突起を軸方向に隣接する軟磁性体板で嵌合させて固定する一般的なカシメ(カシメ部207)により積層される。従って、第1の回転子鉄心201−1と第2の回転子鉄心201−2とは、カシメ部207にて連結している。
第1の回転子鉄心201−1は、外周鉄心部201aと内側鉄心部201bとが、一磁極において片側の極間(図6において、一磁極において時計方向側の極間)で連結部206並びに外周薄肉部206aで連結している。そして、一磁極の他方の極間(図6において、一磁極において反時計方向側の極間)は、開口部208が形成されていて、外周鉄心部201aと内側鉄心部201bとは分離している。
図6に示すように、第1の回転子鉄心201−1には、外周部に沿って8個の永久磁石挿入部202(断面が略バスタブ形状、内側に凸)が、略正八角形に形成されている。これらの永久磁石挿入部202を間にして、永久磁石挿入部202よりも外側の鉄心部分を外周鉄心部201a、永久磁石挿入部202よりも内側の鉄心部分を内側鉄心部201bとする。第1の回転子鉄心201−1の中心部に回転軸(図示せず)が嵌合する軸孔205が形成されている。
図6に示すように、磁極間の薄肉連結部(連結部206、外周薄肉部206a)を各磁極において片側だけにすることで、隣り合う磁極間の磁束の短絡を抑制することができる。即ち、各磁極の一方の端部(極間)に、永久磁石挿入部202に連通する開口部208を設ける。
この場合でも、永久磁石203の磁束の一部は、外周薄肉部206a、連結部206、内側鉄心部201bを通って、磁極自身で短絡する部分が生じる。そのため、完全に永久磁石203の磁束の短絡を防止することはできないが、回転子200内部で短絡する磁束は従来の半分にすることができる。それにより、より多くの磁束を固定子の巻線に鎖交することができ、同期電動機の誘起電圧の向上、トルクアップが図れ、同期電動機の高効率化を可能にする。
また、第1の回転子鉄心201−1の内側鉄心部201bと外周鉄心部201aとが、少なくとも一箇所の外周薄肉部206aで結合されているため、回転子200の磁性体の部品数は増えることがない。このため、組立コストの増加を抑えることができる。
例えば、回転子鉄心201を第1の回転子鉄心201−1のみで構成すると、内側鉄心部201bと外周鉄心部201aとを一箇所の外周薄肉部206aで連結することになり、回転子200の回転で生じる遠心力(主に、永久磁石203による遠心力)が外周薄肉部206aに加わり、外周薄肉部206aに応力が集中して変形する可能性がある。このため、本実施の形態においては、開口部208の位置が異なる第1の回転子鉄心201−1と第2の回転子鉄心201−2とを組合せることで、遠心力により生じる回転子鉄心201の変形を抑制する。
一方、第2の回転子鉄心201−2は、図7に示すように、外周鉄心部201aと内側鉄心部201bとを連結する連結部206並びに外周薄肉部206aが、一磁極において反時計方向側の極間に設けられる。また、一磁極において時計方向側の極間に開口部208が形成されていて、外周鉄心部201aと内側鉄心部201bとは分離している。その他は、第1の回転子鉄心201−1と同じ形状である。
図9は実施の形態1を示す図で、第1の回転子鉄心201−1と第2の回転子鉄心201−2とを重ねた状態の部分平面図である。第1の回転子鉄心201−1と並びに第2の回転子鉄心201−2とを重ねて上側から見ると、一方(第1の回転子鉄心201−1)の開口部208と、他方(第2の回転子鉄心201−2)の外周薄肉部206a内側の非磁性部202aとが同じ位置に重なるように存在している。言い換えれば、開口部208と非磁性部202aとは積層された回転子鉄心201において上下に連通している。図9に示す非磁性部202a(ハッチング部)は、開口部208と完全に重なる。
本実施の形態の回転子200では、第1の回転子鉄心201−1と第2の回転子鉄心201−2とを積層した回転子鉄心201に永久磁石203を挿入した後、この開口部208と非磁性部202aに非磁性の材料(樹脂)を注入して、固着する。これによって、外周鉄心部201aは、薄肉連結部(外周薄肉部206a、連結部206)と固着した非磁性材料210(樹脂)によって両端を内側鉄心部201bに固定されるため、遠心力により生じる回転子鉄心201の変形を抑制することができる。
非磁性材料210には、樹脂を用いる。一般的な射出成形で一体に成形すればよい。しかし、樹脂と鉄心材料では、温度変化に対して線膨張係数が異なるため、樹脂が鉄心から剥離する場合がある。しかし、本実施の形態の場合、非磁性材料210が、薄肉連結部(外周薄肉部206a、連結部206)の内側の空間(非磁性部202a)に充填され、開口部208に充填される材料と一体化しており、非磁性材料210が剥離による飛散するのを防止できる。また、開口部208を外周側が内周側より幅を広くすることで、外周鉄心部201aに生じる遠心力を非磁性材料210で受けることとなり、外周鉄心部201aおよび永久磁石203に生じる遠心力を外周鉄心部201aの両側で受けえることとなり、回転子鉄心201の変形を抑制することができる。
第1の回転子鉄心201−1、第2の回転子鉄心201−2は、裏返しにすれば同じ形状になるが、プレス金型の中では一連の動作において裏返すことは困難である。従って、第1の回転子鉄心201−1と第2の回転子鉄心201−2とは、形状の異なるものとなる。
図10は実施の形態1を示す図で、変形例1の回転子300の斜視図である。回転子200では、非磁性材料210を、夫々の非磁性部202aもしくは開口部208に直接注入するようにしたが、樹脂注入時のゲートの数が減るとともに、永久磁石203の抜け止めのための端板を省略できる変形例1の回転子300について説明する。
図10に示すように、変形例1の回転子300は、非磁性材料310が、回転子300の軸方向両端部にリング状に形成されている点だけが、回転子200と異なる。回転子300の軸方向両端部にリング状に形成される非磁性材料310(樹脂)の形状は、誘導機のエンドリングに酷似している。このように構成することにより、樹脂注入時のゲートの数が減るとともに、永久磁石の抜け止めのための端板を省略できる。
変形例1の回転子300の回転子鉄心301は、第1の回転子鉄心301−1と、第2の回転子鉄心301−2とで構成される。
図11は実施の形態1を示す図で、変形例2の回転子600の斜視図である。図5に示す回転子鉄心201の場合、永久磁石挿入部202の反時計方向側が開口部208となっている第1の回転子鉄心201−1と、永久磁石挿入部202の時計方向側が開口部208となっている第2の回転子鉄心201−2とが、軸方向において2分割されている。そのため、例えば、回転子200の回転数が高くなり、外周薄肉部206aに加わる遠心力が大きくなると、開口部208の非磁性材料210で、外周薄肉部206aの内側の非磁性部202aから距離のある部分(軸方向に離れた部分)では、回転子200の強度が不足する場合がある。
その場合には、ロータのコア幅(軸方向の長さ)を一定とし、ロータを軸方向に2分割した形状でなく、例えば、3分割、4分割(3分割以上)にして開口部の非磁性材料の充填部の体積を小さくすることでロータコアの強度を上げることができる。
図11に示す変形例2の回転子600は、ロータを軸方向に3分割した一例である。変形例2の回転子600は、回転子200,300とコア幅(軸方向の長さ)は同じである。変形例2の回転子鉄心601は、二つの第1の回転子鉄心601−1と、二つの第1の回転子鉄心601−1の間に挟まれる第2の回転子鉄心601−2で構成される。第1の回転子鉄心601−1のコア幅(軸方向の長さ)は、第2の回転子鉄心601−2のコア幅(軸方向の長さ)の1/2である。
第2の回転子鉄心601−2の非磁性材料610(樹脂)は、二つの第1の回転子鉄心601−1の非磁性部(図示せず)に軸方向の両端が連結しているため、外周薄肉部(図示せず)に加わる遠心力が大きくなっても回転子600の強度が不足する恐れが少ない。
変形例2の回転子600は、軸方向両端部にリング状の非磁性材料610(樹脂)が形成されているが、このリング状の非磁性材料610がないものでもよい。
図12は実施の形態1を示す図で、本実施の形態の回転子を用いた同期電動機と、一般的な回転子を用いた同期電動機の誘起電圧の実効値を比較した図である。縦軸は誘起電圧を示すが、一般的な開口部無の回転子400を用いた同期電動機の誘起電圧を基準(100[%])とする。
図12に示すグラフは、左より外周部の両側を薄肉連結部で結合した開口部の無い一般的な回転子400、外周鉄心部を別部品で構成し、外周鉄心部の両側に開口部を設けた一般的な回転子500、外周鉄心部を片方のみ外周薄肉部並びに連結部で結合した、片側に開口部を有する本実施の形態の回転子(但し、例えば、回転子200のケースでは、第1の回転子鉄心201−1もしくは第2の回転子鉄心201−2いずれかで構成されるもの)を並べて示している。
開口部の無い回転子400に対して、両側に開口部を設けた回転子500は、誘起電圧が10%以上高くなっており、ロータ内部で短絡しない磁束が固定子の巻線に鎖交していることがわかる。
本実施の形態の回転子は、片側に開口部を設けてロータ内の磁束の短絡を抑えているため、両側に開口部がある回転子500よりは効果が少ないが、開口部の無い一般的な回転子400より大きな誘起電圧が得られている。
図13は実施の形態1を示す図で、本実施の形態の回転子を用いた同期電動機と、一般的な回転子を用いた同期電動機の誘起電圧の波形を比較した図である。図13において、実線が開口部の無い一般的な回転子400、三角(黒ぬり)が両側に開口部を設けた一般的な回転子500、白ぬき丸が本実施の形態の片側に開口部を有する回転子(但し、例えば、回転子200のケースでは、第1の回転子鉄心201−1もしくは第2の回転子鉄心201−2いずれかで構成されるもの)の波形である。
図13に示すように、開口部の無い回転子400の場合、台形波に近い波形である。また、両側に開口部を設けた回転子500は、波形のピーク付近に二カ所のピークを持った歪みの大きい波形であり、次数の高い高調波成分を含んだ波形である。これらに対して、本実施の形態の回転子は、一般的な回転子400,500の誘起電圧に比べると歪みの少ない波形が得られている。
図14は実施の形態1を示す図で、本実施の形態の回転子を用いた同期電動機と、一般的な回転子を用いた同期電動機のコギングトルク振幅を比較した図である。
図14のグラフは、同期電動機で生じるコギングトルクを電磁界解析によって求め、実施の形態1の回転子を用いた同期電動機で生じるコギングトルクと、一般的な回転子を用いた同期電動機で生じるコギングトルクとを比較したものである。
図14のグラフは、左より外周部の両側を外周薄肉部で結合した開口部の無い一般的な回転子400、外周鉄心部を別部品で構成し、外周鉄心部の両側に開口部を設けた一般的な回転子500、外周鉄心部を片側のみ外周薄肉部で結合し、片側に開口部を設けた本実施の形態の回転子(但し、例えば、回転子200のケースでは、第1の回転子鉄心201−1もしくは第2の回転子鉄心201−2いずれかで構成されるもの(一段))、例えば図1に示した2種類の形状のコアを積層した回転子200(二段))を並べている。縦軸は従来の開口部無しの回転子を基準(100[%])にした比率[%]を示している。
図15は実施の形態1を示す図で、本実施の形態の回転子を用いた同期電動機と、一般的な回転子を用いた同期電動機のコギングトルクの波形を比較した図である。太線が開口部の無い一般的な回転子400、三角(黒ぬり)が外周鉄心部を別部品で構成し、外周鉄心部の両側に開口部を設けた一般的な回転子500、細線が開口部を磁極の片側のみに設置した本実施の形態の回転子(但し、例えば、回転子200のケースでは、第1の回転子鉄心201−1もしくは第2の回転子鉄心201−2いずれかで構成されるもの(一段)))、白ぬき丸が、図1に示す本実施の形態の、開口部の位置が異なる二つのロータコア(第1の回転子鉄心201−1、第2の回転子鉄心201−2(二段)))を組合せた回転子200の波形である。
開口部の無い一般的な回転子400に対して、外周鉄心部を別部品で構成し、外周鉄心部の両側に開口部を設けた一般的な回転子500は、固定子に対して外周鉄心部と開口部で空隙間の磁束密度の変化が大きくなり、外周に開口部を持たない回転子400に対して2倍以上の大きなコギングトルクが発生している。
細線が開口部を磁極の片側のみに設置した本実施の形態の回転子では、影響が少なく60%程度の増加に抑えられている。
図1に示す回転子200の場合、軸方向上下のロータコアで開口部208の位置が異なり、それぞれで発生するコギングトルクの位相がずれるために、これらが打ち消し合うことでコギングトルクは20%程度の増加に抑えられる。
上述の説明では、ロータコアをブロックに分割して、異なる二種類のコア(例えば、第1の回転子鉄心201−1、第2の回転子鉄心201−2)を2段、もしくは3段に積層するのものを示したが、異なる二種類のコアの積層方法は任意でよい。例えば、異なる二種類のコアを交互に積層してもよい。また、或る部分は、異なる二種類のコアを交互に積層し、他の部分は異なるコアのブロック単位で積層してもよい。
図16乃至図21は実施の形態1を示す図で、図16は変形例3の回転子700の斜視図、図17は変形例3の回転子700の平面図、図18は変形例3の回転子組立700−1(樹脂成形前)の斜視図、図19は変形例3の回転子組立700−1(樹脂成形前)の平面図、図20は変形例3の回転子鉄心701の斜視図、図21は変形例3の第1の回転子鉄心701−1、第2の回転子鉄心701−2の平面図である。
図16乃至図21を参照しながら、変形例3の回転子700について説明する。変形例3の回転子700が、回転子200,300,600と異なるのは、第1の回転子鉄心701−1、第2の回転子鉄心701−2の夫々の永久磁石挿入部702の開口部708の位置が隣り合う磁極で異なっている点である。隣り合う磁極で、開口部708もしくは連結部706(外周薄肉部706aを含む)が、極間に集めて配置されている。
変形例3の回転子鉄心701は、第1の回転子鉄心701−1と第2の回転子鉄心701−2とを一磁極分回転させてずらして積層される。ロータコアの形状は一種類である。ロータコアを金型で打ち抜いて積層する場合には、最終段階で打ち抜いてカシメを行う際に、ロータコアを一磁極分、図16の場合でいえば、8極であるため45°回転させて積層すれば、回転子700を製造することが可能である。
このような構成でも、回転子700の磁性体内部で短絡する磁束の量を減らすことができるため、回転子200,300,600と同様の効果を得ることができる。
図16乃至図21において、その他の符号は、図1乃至図7に示す符号に対して、一桁目を「2」から「7」に変えているが、その他の桁の数字もしくはアルファベットが同じものは、同じ箇所を指す。例えば、軸孔705は、軸孔205と同じものである。
回転子700は、永久磁石703の磁束の一部は、外周薄肉部706a、連結部706が集まる極間において、磁極自身並びに磁極間で短絡する。但し、開口部708が形成された極間では、永久磁石703の磁束の短絡は無いので、全体的にみると回転子700内部で短絡する磁束は従来の半分にすることができる。それにより、より多くの磁束を固定子の巻線に鎖交することができる。
図22は実施の形態1を示す図で、変形例4の回転子800の斜視図である。回転子700では、非磁性材料710を、夫々の非磁性部702aもしくは開口部708に直接注入するものであるが、変形例4の回転子800は樹脂注入時のゲートの数が減るとともに、永久磁石の抜け止めのための端板を省略できるものである。
図22に示すように、変形例4の回転子800は、非磁性材料810が、回転子800の軸方向両端部にリング状に形成されている点だけが、回転子700と異なる。回転子800の軸方向両端部にリング状に形成される非磁性材料810(樹脂)の形状は、誘導機のエンドリングに酷似している。このように構成することにより、樹脂注入時のゲートの数が減るとともに、永久磁石の抜け止めのための端板を省略できる。
図23は実施の形態1を示す図で、変形例5の回転子900の斜視図である。図22に示す回転子800の場合、回転子鉄心801を構成する第1の回転子鉄心801−1と、第2の回転子鉄心801−2とが、軸方向において2分割されている。そのため、例えば、回転子800の回転数が高くなり、外周薄肉部に加わる遠心力が大きくなると、開口部の非磁性材料810で、外周薄肉部の内側の非磁性部から距離のある部分(軸方向に離れた部分)では、回転子800の強度が不足する場合がある。
その場合には、ロータのコア幅(軸方向の長さ)を一定とし、ロータを軸方向に2分割した形状でなく、例えば、3分割、4分割(3分割以上)にして開口部の非磁性材料の充填部の体積を小さくすることでロータコアの強度を上げることができる。
図23に示す変形例5の回転子900は、ロータを軸方向に3分割した一例である。変形例5の回転子900は、回転子700,800とコア幅(軸方向の長さ)は同じである。変形例5の回転子900の回転子鉄心901は、二つの第1の回転子鉄心901−1と、二つの第1の回転子鉄心901−1の間に挟まれる第2の回転子鉄心901−2で構成される。第1の回転子鉄心901−1のコア幅(軸方向の長さ)は、第2の回転子鉄心901−2のコア幅(軸方向の長さ)の1/2である。
第2の回転子鉄心901−2の非磁性材料910(樹脂)は、二つの第1の回転子鉄心901−1の非磁性部(図示せず)に軸方向の両端が連結しているため、外周薄肉部(図示せず)に加わる遠心力が大きくなっても回転子900の強度が不足する恐れが少ない。
変形例5の回転子900は、軸方向両端部にリング状の非磁性材料910(樹脂)が形成されているが、このリング状の非磁性材料910がないものでもよい。
本発明の活用例として、比較的運転回転数の低い送風機に用いられる同期電動機への適用が可能である。
200 回転子、200−1 回転子組立、201 回転子鉄心、201a 外周鉄心部、201b 内側鉄心部、201−1 第1の回転子鉄心、201−2 第2の回転子鉄心、202 永久磁石挿入部、202a 非磁性部、203 永久磁石、205 軸孔、206 連結部、206a 外周薄肉部、207 カシメ部、208 開口部、210 非磁性材料、300 回転子、301 回転子鉄心、301−1 第1の回転子鉄心、301−2 第2の回転子鉄心、310 非磁性材料、400 回転子、401 回転子鉄心、401a 外周鉄心部、401b 内側鉄心部、402 永久磁石挿入部、403 永久磁石、405 軸孔、406 連結部、406a 外周薄肉部、407 カシメ部、500 回転子、501 回転子鉄心、501a 外周鉄心部、501b 内側鉄心部、502 永久磁石挿入部、503 永久磁石、504 軸孔、507 カシメ部、508 開口部、600 回転子、601 回転子鉄心、601−1 第1の回転子鉄心、601−2 第2の回転子鉄心、610 非磁性材料、700 回転子、700−1 回転子組立、701 回転子鉄心、701−1 第1の回転子鉄心、701−2 第2の回転子鉄心、702 永久磁石挿入部、702a 非磁性部、703 永久磁石、705 軸孔、706 連結部、706a 外周薄肉部、708 開口部、710 非磁性材料、800 回転子、801 回転子鉄心、801−1 第1の回転子鉄心、801−2 第2の回転子鉄心、810 非磁性材料、900 回転子、901 回転子鉄心、901−1 第1の回転子鉄心、901−2 第2の回転子鉄心、910 非磁性材料。

Claims (4)

  1. 所定の形状に打ち抜かれた軟磁性体を積層して形成される回転子鉄心の内部に磁極を構成する永久磁石が配置される同期電動機の回転子において、
    前記回転子鉄心は、軟磁性体を複数積層して形成される第1の回転子鉄心と第2の回転子鉄心とが組み合わされて形成され、前記第1の回転子鉄心と前記第2の回転子鉄心とは、夫々、
    前記第1の回転子鉄心もしくは前記第2の回転子鉄心の外周縁に沿って形成され、前記永久磁石が挿入される永久磁石挿入部と、
    前記永久磁石挿入部の内側に形成される内側鉄心部と、
    前記永久磁石挿入部の外側の各磁極に形成される外周鉄心部と、
    前記内側鉄心部と前記外周鉄心部とを、各磁極の端部において連結する連結部並びに外周薄肉部と、
    前記外周薄肉部の内側に形成され、前記永久磁石挿入部に連通する非磁性部と、
    各磁極の前記連結部並びに前記外周薄肉部が設けられる端部と反対側の端部に設けられ、前記外周縁から前記永久磁石挿入部まで連通する開口部と、を備え、
    前記第1の回転子鉄心と前記第2の回転子鉄心とは、前記開口部が各磁極の異なる端部に配置され、前記第1の回転子鉄心と前記第2の回転子鉄心とが積層されることで、一方の前記開口部と他方の前記非磁性部とが軸方向に連通するとともに、一方の前記非磁性部と他方の前記開口部とが軸方向に連通し、連通した前記非磁性部と前記開口部とには全体に一体化した非磁性材料が充填されことを特徴とする同期電動機の回転子。
  2. 前記開口部は外周側が内側よりも幅が広くなっていることを特徴する請求項1記載の同期電動機の回転子。
  3. 前記非磁性材料の充填を射出成形により行うことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の同期電動機の回転子。
  4. 前記非磁性部と前記開口部とに充填される非磁性材料により、当該回転子の軸方向両端部にリング形状部が形成されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の同期電動機の回転子。
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