JP2015126659A - 回転電機のロータおよびその製造方法 - Google Patents

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Yasuhiko Osawa
康彦 大澤
浅野 能成
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能成 浅野
善紀 安田
Yoshiaki Yasuda
善紀 安田
敦之 木藤
Nobuyuki Kifuji
敦之 木藤
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Abstract

【課題】本発明は、製造を容易にし、モーメントの減少を抑えたロータおよびその製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明のロータ10は、磁石孔12を有するロータコア14、磁石孔12の中に形成された磁石16、ロータコア14の両端に配置された端板18、端板18におけるロータコア14の反対側に配置されたバランスウェイト20、ロータ10の中心を通るシャフトを備える。一部のコアシート22aにゲート28を設ける。ゲート28は磁石孔12につながる通路である。
【選択図】図1

Description

本発明は、回転電機に使用するロータおよびその製造方法に関するものである。
従来、下記の特許文献をはじめとして、円柱状のロータの周囲に環状のステータを備えた回転電機が種々開発されている。図11のように回転電機104が圧縮機106に適用された場合、円筒状108のパイプの内側にステータ102が配置され、その内側にロータ100が配置される。圧縮機106には、冷媒を供給する管110、冷媒を吐出する管112、巻線に接続される端子114、および圧縮機構116が設けられる。ロータ100が回転すると圧縮機構116に冷媒が吸入され、圧縮機構116で冷媒が圧縮され、その後、吐出される。
ロータ100は、円盤状のコアシート120(図12)を積層したロータコア122、ロータコア122に形成された磁石孔124の中に埋設された磁石126、ロータコア122の端部に固定されたバランスウェイト128、およびロータコア122の中心に固定されたシャフト130を備える。
ロータ100はシャフト130を回転軸として回転する。シャフト130は圧縮機構116に接続されており、冷媒の圧縮時にロータ100の回転がぶれないようにバランスウェイト128で調節されている。
ロータ100の製造は、コアシート120を積み重ねて円柱状のロータコア122を形成する。ロータコア122の磁石孔124に磁石材料を射出成形し、外部から磁界を印加し、磁石材料を磁化させる。ロータコア122の端部にバランスウェイト128を取り付ける。必要に応じてロータコア122とバランスウェイト128の間に端板132が配置されるようにする。ロータコア122にバランスウェイト128と端板132を固定させるために、リベットなどの締結部材134が用いられる。最後に、ロータコア122のシャフト用孔136にシャフト130を挿入し、固定する。
磁石材料を射出成形する際、コアシート120同士を固定しておく必要がある。コアシート120にカシメを設けておくことによって、カシメによってコアシート120同士が固定される。しかし、ロータコア122を移動させるときに、振動などで外れる恐れがある。そのため、ロータコア122を形成したとき、一旦、リベットなどの締結部材134でコアシート120同士を強固に固定する。
しかし、射出成形後に、バランスウェイト128などを固定するために、締結部材134を取り外す必要がある。製造の手間になり、好ましくない。
磁石孔124に磁石材料が満たされることが望ましい。磁石材料が磁石孔124にちょうどになるように射出成形するのは難しく、磁石材料の無駄を発生させて磁石材料が磁石孔124にちょうどになるように射出成形する場合もある。
図13のロータ140のように、バランスウェイト128と端板132には、磁石孔124に通じる射出成形用孔142a、142bを設けておくことが考えられる。ロータコア122、バランスウェイト128および端板132を締結部材134で固定し、その状態で射出成形する。射出成形は、射出成形用孔142a、142bを介して磁石孔124に磁石材料が充填されるようにする。射出成形後に締結部材134を取り外す必要がない。端板132で磁石孔124を塞ぐため、磁石材料を磁石孔124にちょうどになるように射出成形できる。
しかし、バランスウェイト128の射出成形用孔142bは、ロータ140の比較的外周に配置される。そのため、ロータ140のモーメントが減少する。特に、ステータへの磁束を大きくするために、磁石126をロータコア122の外周付近に配置すると、それに合わせて射出成形用孔142bも外周付近に配置しなくてはならない。モーメントの減少が大きくなる。モーメントの減少を補うために、バランスウェイト128の高さを高くしなくてはならなくなる。ロータ140が大きくなり、回転電機もその分大きくなり、設計上好ましくない場合がある。
特開2004−336831号公報 特開2006−180677号公報
本発明は、製造を容易にし、モーメントの減少を抑えたロータおよびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明のロータは、ロータコア、磁石、ゲートおよびシャフトを備える。ロータコアは、コアシートを積層したものである。コアシートは電磁鋼板からなり、磁石孔およびシャフト用孔が形成されている。磁石は磁石孔の中に配置される。コアシートにシャフト用孔から磁石孔までのゲートが形成されている。シャフトはシャフト用孔に挿入されて固定されている。
端板がロータコアの端部に配置されても良い。端板におけるロータコアの反対側にバランスウェイトが配置されても良い。
ゲートが一部のコアシートに形成されている。また、ゲートが形成されたコアシートは、ロータコアの端部に配置されている。
上記ロータの製造方法は、電磁鋼板からなり、磁石孔およびシャフト用孔が形成された複数のコアシートを準備する工程と、コアシートを積層し、ロータコアを形成する工程と、磁石孔に磁石材料を充填し、磁化して磁石を形成する工程と、シャフト用孔にシャフトを挿入し、固定する工程とを備える。
複数のコアシートにおいて、磁石孔からシャフト用孔まで形成され磁石孔に磁石材料を射出成形するためのゲートを備えたものを含む。磁石材料の磁石孔への充填は、ゲートを介しておこなう。
ロータコアの端部に端板を設ける場合、ロータコアの端部に端板を配置する工程を備える。また、バランスウェイトを取り付ける場合、端板におけるロータコアの反対側に取り付ける。
コアシートの積層において、ゲートを備えたコアシートがロータコアの端部に配置されるようにする。
本発明は、バランスウェイトに射出成形用孔を設けていないため、従来あったモーメントの減少を抑えられる。バランスウェイトを大きくする必要がなく、ロータが大きくならず、回転電機も大きくならない。また、ゲートはロータコアの内方に形成されるため、モーメントへの影響は小さい。シャフトをシャフト用孔に挿入することにより、ゲートの開口がシャフトで塞がれる。磁石粉が漏れ出すのを防止できる。
ロータコアに端板とバランスウェイトを取り付けた状態で射出成形をおこなうことができ、射出成形後に締結部材を取り外す必要がなく、製造が簡単になる。
本発明のロータの分解斜視図である。 本発明のロータの断面図である。 コアシートの平面図であり、(a)はゲートを有するコアシートであり、(b)はゲートの無いコアシートである。 ロータコアの中央にゲートを配置したロータの断面図である。 ゲートの位置をずらしたロータであり、(a)はロータの断面図であり、(b)はコアシートの平面図である。 磁極が4極で2つのゲートを設けたコアシートの平面図であり、(a)は90°回転させるコアシートであり、(b)は180°回転させるコアシートである。 磁極が6極のコアシートの平面図であり、(a)は2つのゲートを設けたコアシートであり、(b)と(c)は3つのゲートを設けたコアシートである。 (a)はゲートが1つのコアシートの平面図であり、(b)はゲートが3つのコアシートの平面図である。 磁石孔をシャフトに対して凸の円弧であるコアシートの平面図であり、(a)はゲートを有するコアシートであり、(b)はゲートの無いコアシートである。 ロータコアの全体にゲートを設けたロータの断面図である。 従来のロータを使用した圧縮機の図である。 従来のコアシートの平面図である。 バランスウェイトに射出成形用孔を設けたロータの断面図である。
本発明のロータとその製造方法ついて図面を用いて説明する。ロータは回転電機に用いられるものである。回転電機は、従来と同様に、圧縮機などに適用できる。複数の実施例の説明において、一の実施例で説明した内容と同一内容について他の実施例では説明を省略する場合がある。
図1および図2に示す本発明のロータ10は、磁石孔12を有するロータコア14、磁石孔12の中に形成された磁石16、ロータコア14の両端に配置された端板18、端板18におけるロータコア14の反対側に配置されたバランスウェイト20、ロータ10の中心を通るシャフト34を備える。なお、図2において、シャフト34は、ロータコア14に固定される前の状態である。
ロータコア14は、図3に示すコアシート22a、22bを積層したものである。2種類のコアシート22a、22bが有るが、先ず共通する部分について説明する。
コアシート22a、22bは軟磁性体の電磁鋼板を打ち抜き加工して形成することができる。コアシート22a、22bの厚みは、たとえば約0.2〜1mmであり、好ましくは約0.3〜0.5mmである。コアシート22a、22bの表面は絶縁膜を被覆し、コアシート22a、22b同士の渦電流を防止する。
コアシート22a、22bの外形は円盤状になっているが、コアシート22a、22bの外形を扇形にし、扇形の側部同士をつなぎ合わせて円盤状にしても良い。扇形のコアシート22a、22bを重ね合わせた後、扇形の側部同士をつなぎ合わせてロータコア14にしても良い。複数のコアシート22a、22bを積層したとき、ロータ10のシャフト34が嵌め合わされるシャフト用孔24aが中心に形成される。
コアシート22a、22bに複数の磁石孔12が形成されている。磁石孔12をコアシート22a、22bの平面から見ると帯状であり、かつコの字状やV字状になるように折れ曲がっている。磁石孔12の両端はコアシート22a、22bの外周付近に配置される。各コアシート22a、22bの磁石孔12は同一形状であり、コアシート22a、22bの中心に対して対称になっている。ロータコア14を形成したとき、一端から他端まで磁石孔12が通じる。磁石孔12の形状はこれに限定されない。
コアシート22a、22bにおける磁石孔12よりも外周側に締結用孔26aを設ける。コアシート22a、22bを積層したときに、締結用孔26aに締結部材32を挿入して、積層されたコアシート22a、22bを固定する。締結部材32として、リベット、ボルトとナットなどが挙げられ、それらの軸が締結用孔26aに入る。締結用孔26aの位置や場所、または、締結方法等は任意である。
また、コアシート22a、22bにカシメを形成しておき、カシメによってコアシート22a、22bが一体になるようにしても良い。カシメによってコアシート22a、22b同士を固定し、さらに締結部材32で強固に固定できる。
一部のコアシート22aにゲート28を設ける。ゲート28は磁石孔12につながる通路であり、磁石孔12とゲート28はつながった空間になっている。コアシート22aを平面視した場合、磁石孔12は帯状になっており、その中心にゲート28がつながっている。ゲート28はシャフト用孔24aから磁石孔12までつながっている。
後述するように、磁石16を射出成形によって形成する。射出成形時の磁石材料の流れ方によって、ゲート28と磁石孔12の接続位置は適宜変更しても良い。射出成形時に磁石材料が流れれば良く、できるだけゲート28を短くすることが好ましい。ゲート28を短くすることにより、ロータ10の磁極とならない不要な部分を少なくすることができる。
コアシート22aの厚み、コアシート22aの枚数、ゲート28の幅によって、ゲート28の空間容積や空間断面積が決定される。ゲート28から磁石孔12にスムーズに磁石材料が流れれば良く、コアシート22aの厚みによって、ゲート28を有するコアシート22aの枚数を適宜変更する。ゲート28を有するコアシート22aがまとめて積層される。
ゲート28を有するコアシート22aが配置される位置は、ロータコア14の端部である。ロータコア14の端部にあることにより、射出成形しやすい。
磁石16は、ボンド磁石である。磁石孔12の中に射出成形によって磁石材料が充填され、着磁によって磁石16が形成される。または、磁場中で射出成形をおこなうことで着磁された磁石16が形成される。磁石材料は、バインダ樹脂に磁性粉または磁性粒を混入したものである。バインダ樹脂は、ポリアミドやポリフェニレンサルファイドなどである。
磁石16の数は偶数であり、N極とS極が交互にロータコア14の外周に現れる。たとえば、2〜12極が外周に現れるようにする。ロータコア14のできるだけ外周付近に磁石16を配置することにより、ステータに対する磁束を増大させることができる。
端板18は非磁性体で構成され、ロータコア14の両端に配置される。非磁性体によって渦電流損を防止する。端板18によってロータコア14の端部に形成されたゲート28の一部を塞ぎ、ゲート28を管状にし、磁石材料がゲート28を流れるようになっている。端板18によってロータコア14の磁石孔12の開口も塞ぐ。
端板18におけるロータコア14の反対面にバランスウェイト20が配置される。バランスウェイト20は、ロータ10の回転時のブレがなくなるように調節し、ロータ10をスムーズに回転させるものである。バランスウェイト20は円弧状になっており、ロータコア14の端部を平面視した場合にロータコア14の外周よりも外にはみ出さないようになっている。バランスウェイト20はロータコア14の両端に配置される。
ロータコア14、端板18およびバランスウェイト20に締結用孔26b、26cが設けられ、ボルトやリベットなどの締結部材32の軸を締結用孔26b、26cに通し、固定される。ロータコア14、端板18およびバランスウェイト20が一体になる。締結用孔26a、26b、26cは、磁石孔12よりも外方に設けられる。
ロータコア14は円柱状になっており、その中心にはシャフト用孔24aを設けている。この孔24aにシャフト34が入り、固定される。シャフト34は、断面が円形の棒体であり、シャフト用孔24aの内壁に接して固定される。シャフト34を回転軸としてロータ10が回転する。なお、端板18の中心にもシャフト用孔24bが設けられるが、シャフト34が通過するだけで、固定されなくても良い。
ロータ10は環状になったステータの中に配置される。ステータは複数のコイルを備える。コイルに電流を流して発生させた磁界によって、ロータ10を回転させる。
回転電機を圧縮機に適用する場合、シャフト34が圧縮機構に取り付けられる。ロータ10が回転することにより、圧縮機構で冷媒が圧縮される。圧縮機構は、回転部品と固定部品を備える。シャフト34が回転することにより回転部品が駆動して、回転部品と固定部品との間隔が変化し、回転部品と固定部品との間に冷媒を吸入したり、圧縮したりする。
次に、ロータ10の製造方法について説明する。(1)電磁鋼板を準備し、所定形状に打ち抜き加工し、コアシート22a、22bを形成する。打ち抜き加工をおこなう際、全てのコアシート22a、22bに磁石孔12、締結用孔26aおよびシャフト用孔24aを形成する。また、一部のコアシート22aは、さらにゲート28を形成する。各コアシート22a、22bは、外形および磁石孔12などを同時に形成しても良いし、別工程で形成しても良い。
(2)コアシート22a、22bを積層してロータコア14を形成する。コアシート22a、22bを積層するときに、磁石孔12、締結用孔26aおよびシャフト用孔24aの位置を揃える。ロータコア14を貫く磁石孔12、締結用孔26aおよびシャフト用孔24aが形成される。コアシート22a、22b同士は、カシメによって離れないようにすることが好ましい。
また、ゲート28を有するコアシート22aがロータコア14の一端部に配置されるようにする。複数枚のコアシート22aがゲート28を有する場合、それらのコアシート22aが一端部でまとめて積層される。コアシート22aを積層したとき、ゲート28の位置は一致する。
ゲート28を有するコアシート22aと有しないコアシート22bの積層する順番は問われない。いずれのコアシート22a、22bを先に積層しても良い。また、別々に積層しておき、その後で一体になるようにしても良い。
(3)端板18とバランスウェイト20を準備し、ロータコア14の両端に端板18を配置し、さらに端板18におけるロータコア14の反対側にバランスウェイト20を配置する。端板18およびバランスウェイト20の締結用孔26b、26cをロータコア14の締結用孔26aの位置と一致させる。
(4)締結用孔26a、26b、26cに締結部材32を挿入し、ロータコア14、端板18およびバランスウェイト20を固定する。締結部材32で固定する前に、ロータコア14、端板18およびバランスウェイト20はカシメによって固定する。
(5)磁石材料を磁石孔12に射出成形し、着磁によって磁石16を形成する。その際、図2の矢印Xのように、シャフト用孔24aの中から射出成形する。ゲート28を介して磁石孔12に磁石材料が射出成形される。射出成形は、上記(4)までの工程で形成された磁石材料のないロータ10が入る金型の中でおこなう。金型内の磁石材料の流路がゲート28につながっており、ゲート28まで流路を通って磁石材料が供給される。
ロータコア14の両端に端板18を有する状態で射出成形するため、磁石孔12の開口が端板18で塞がれる。磁石孔12の中を完全に磁石材料で満たすことが可能である。なお、必要に応じて、端板18およびバランスウェイト20にエア抜きのための孔を設けておく。
着磁は、ロータコア14の外方から磁石材料に磁界を印加することによっておこなう。または、磁場中で射出成形をおこなうことで着磁された磁石16を形成する。ゲート28の中にも磁石材料が充填されるが、ロータ10の外周に現れる磁極に影響を与えない部分である。ゲート28はできるだけ短くすることが好ましい。
ロータコア14に端板18やバランスウェイト20を取り付けた状態で射出成形しているため、従来のように、ロータコア14のみに取り付けた締結部材を取り外す必要はない。製造工程が省略できる。
(6)図2の矢印Yで示すように、シャフト用孔24aにシャフト34を挿入して固定する。シャフト24aは焼嵌め、圧入または冷嵌めなどの方法によって固定する。
以上のように、本発明はバランスウェイト20に射出成形用孔を設けていないため、従来あったモーメントの減少を抑えられる。特に、磁石16をロータコア14の外周付近に配置して、ロータ10の磁束を高める場合に、バランスウェイト20に射出成形用孔を必要としないので、従来よりもモーメントの減少を大きく抑えられる。バランスウェイト20を大きくする必要がなく、ロータ10が大きくならず、回転電機も大きくならない。また、ゲート28はロータコア22aの内方に形成されるため、モーメントへの影響は小さい。
シャフト34をシャフト用孔24aに挿入し、固定することにより、ゲート28の開口がシャフト34で塞がれる。磁石粉が漏れ出すのを防止できる。
なお、上記(6)の後に、ロータ10は環状のステータの内側に配置され、ロータ10とステータによって回転電機が構成される。シャフト34を圧縮機構に取り付けることにより、回転電機を圧縮機に適用することができる。例えば、従来技術で説明した図11の圧縮機の回転電機を本実施例のロータを使用した回転電機に取り換えることができる。
図4のロータ40ように、ロータコア14の軸方向における中央にゲート28を配置しても良い。ゲート28の位置は、ロータコア14の端部および中央以外であっても良く、任意の高さに設けることが可能である。端板18で磁石孔12の開口を塞いでおり、磁石孔12に磁石材料を満たすことが可能である。
なお、磁石材料の充填量をコントロールできるのであれば、端板18でゲート28の一部を塞ぐ必要がないため、端板18を省略することも可能である。
コアシート22a、22bは円盤状になっており、磁石孔12は中心に対して対称な位置に形成されている。図5のロータ50のように、1枚のコアシート22aにおいて、全ての磁石孔12にゲート28を設ける必要はない。1つのゲート28が1つの磁石孔12につながっている。
図5のように、ロータコア14の軸方向において、各磁石孔12におけるゲート28の位置が異なる。ロータコア14を形成するときに、コアシート22aを重ね合わせて所望の高さのゲート28を形成するが、1つのゲート28が形成されれば、コアシート22aを所望角度回転させて重ね合わせる。たとえば、図5であれば、90°回転させて重ねることにより、磁石孔12の位置が一致し、90°ずれた位置にゲート28が形成される。
ゲート28を有するコアシート22aは1種類であり、コアシート22aの製造が複雑になることはない。また、コアシート22aを重ね合わせるときは、所望角度の回転が必要になるだけであり、ロータコア14の製造が複雑になることもない。
磁石材料を射出成形するときに、全てのゲート28に対して同時におこなっても良いし、ゲート28ごとにおこなっても良い。
ゲート28は1つに限定されない。たとえば、図6のコアシート22aのように、2つのゲート28を備えても良い。図6(a)のコアシート22aであれば、90°回転させて積層することにより、全ての磁石孔12にゲート28をつなげることができる。また、図6(b)のコアシート22aであれば、180°回転させて積層することにより、全ての磁石孔12にゲート28をつなげられる。180°回転させる場合、コアシート22aをひっくり返しても良い。
磁極が6極に増え場合、ゲート28が1つであれば、1つのゲート28を形成するたびに、コアシート22aを60°回転させて積層させる。全ての磁石孔12にゲート28をつなげられる。また、図7(a)のコアシート22aのように、ゲート28の数が2つであり、隣り合う磁石孔12につながっていれば、1つのゲート28を形成するたびに、コアシート22aを120°回転させて積層させることになる。さらに、図7(b)、(c)のコアシート22aのように、ゲート28の数が3つになれば、180°回転させて積層させることになる。
コアシート22aの全ての磁石孔12にゲート28をつなげない場合、ゲート28の数は磁極数の半数以下である。さらに、(360°)/(ロータの磁極数)を基本角度とすると、その基本角度の整数倍が積層時の回転角度になる。整数倍は、磁極の数とゲート28の取り付けられる位置によって決定される。
1つのロータコア14におけるゲート28を有するコアシート22aは1種類に限定されない。例えば、図8のように、1つのゲート28を有するコアシート22aと3つのゲート28を有するコアシート22aを使用する。重ね合わせたときに、1つの磁石孔12に複数のゲート28がつながらないようにする。
本発明が適用される磁石孔12はコの字状に限定されない。コアシート22aを平面から見たときに帯状になった磁石孔12に適用できる。例えば、図9のコアシート22aのように中心に向かって凸になった円弧状の磁石孔12からゲート28を設ける。ゲート28を有するコアシート22aと有しないコアシート22bの積層方法は、実施例1や2と同様である。
ゲート28を有するコアシート22aの枚数は限定されない。図10のロータ60のように、全てのコアシート22aがゲート28を有することも可能である。ゲート28の任意の箇所から射出成形し、ゲート28および磁石孔12に磁石材料を充填する。全てのコアシート22aを同じ金型で打ち抜き加工することができ、製造が単純化できる。
その他、本発明は、その主旨を逸脱しない範囲で当業者の知識に基づき種々の改良、修正、変更を加えた態様で実施できるものである。各実施例は独立的または排他的な実施例ではなく、種々の実施例の全部または一部を適宜組み合わせて実施しても良い。
10、40、50、60:ロータ
12:磁石孔
14:ロータコア
16:磁石
18:端板
20:バランスウェイト
22a、22b:コアシート
24a、24b:シャフト用孔
26a、26b、26c:締結用孔
28:ゲート
32:締結部材
34:シャフト

Claims (9)

  1. 電磁鋼板からなり、磁石孔およびシャフト用孔が形成されたコアシートを積層したロータコアと、
    前記ロータコアにおいて、磁石孔からシャフト用孔まで形成され磁石孔に磁石材料を射出成形するためのゲートと、
    前記シャフト用孔に挿入されて固定されたシャフトと、
    前記磁石孔の中にゲートを通して磁石孔に磁石材料を充填し、磁化して形成した磁石と、
    を備えたロータ。
  2. 前記ロータコアの端部に配置された端板を備えた請求項1のロータ。
  3. 前記ゲートが一部のコアシートに形成された請求項1または2のロータ。
  4. 前記ゲートがロータコアの端部のコアシートに形成された請求項1から3のいずれかのロータ。
  5. 前記端板におけるロータコアの反対側に配置されたバランスウェイトを備えた請求項1から4のいずれかのロータ。
  6. 電磁鋼板からなり、磁石孔およびシャフト用孔が形成されたコアシートを複数準備する工程と、
    前記コアシートを積層し、ロータコアを形成する工程と、
    前記磁石孔に磁石材料を充填し、磁化して磁石を形成する工程と、
    前記シャフト用孔にシャフトを挿入し、固定する工程と、
    を備えたロータの製造方法であって、
    複数の前記コアシートにおいて、磁石孔からシャフト用孔まで形成され磁石孔に磁石材料を射出成形するためのゲートを備えたものを含み、
    前記磁石材料の充填が、ゲートを介して磁石孔に充填する
    ロータの製造方法。
  7. 前記ロータコアの端部に端板を配置する工程を備えた請求項6のロータの製造方法。
  8. 前記コアシートの積層において、ゲートを備えたコアシートがロータコアの端部に配置されるようにする請求項6または7のロータの製造方法。
  9. 前記端板におけるロータコアの反対側にバランスウェイトを取り付ける工程を備えた請求項6から8のいずれかのロータの製造方法。
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