JP2015124526A - 防水扉の動作制御装置及び防水扉 - Google Patents

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Abstract

【課題】防水扉において、操作スイッチの浸水に起因する誤作動を防止する。
【解決手段】
建物開口部を閉鎖するシャッターカーテンと、少なくとも圧迫スイッチS4、圧迫解除スイッチS5を備えた室外側操作部SB1と、圧迫スイッチからの入力操作によってシャッターカーテンを止水状態とする圧迫手段(第1圧迫機構7、第圧迫機構8)と、を備え、シャッターカーテンが止水状態となった後に、前記室外側操作部SB1の圧迫解除スイッチS5からの入力が無効化される。
【選択図】図12

Description

本発明は、防水扉の動作制御装置に関するものである。
近年、異常気象によるゲリラ豪雨が頻繁に発生し、都市部において、地下鉄構内やビル地階への雨水の浸水事故が発生している。非常時に建築物等の入り口等に設置して、外部の水が建物内に浸水するのを防ぐ要素として防水シート壁(特許文献1)が提案されている。また、ゲリラ豪雨時に限らず、建物開口部を止水状態で閉鎖して内部への浸水を防止したい場合がある。建物開口部を止水状態で閉鎖する要素として電動防水扉(特許文献2、3)が提案されている。
特許文献2、3に開示された電動防水扉はパネルシャッターから構成されており、複数枚のパネルによって建物開口部を閉鎖した全閉状態において、複数枚のパネルを床面に対して垂直方向に押圧すると共に、水平方向(前後方向)にガイドレール内の防水ゴムに押圧することで止水状態となって建物内への浸水を防止するようになっている。また、パネルシャッターから構成される電動防水扉は、通常時(豪雨等の非常時以外)には建物開口部の通常の開閉を行う管理用パネルシャッターから構成することもできる。
電動パネルシャッターにおいて、建物開口部の開閉は、開口部付近に設置されたスイッチボックス(操作スイッチ)の押しボタン操作によって行われる。具体的には、開口部全開時に「閉」ボタンが押されると、複数枚のパネルが降下して開口部を閉鎖し、開口部全閉時に「開」ボタンが押されると、複数枚のパネルが上昇して開口部を開放する。また、全閉状態にあるシャッターを止水状態とするための操作についても、スイッチボックスの押しボタン操作で行うことが考えられる。
スイッチボックスは通常、室内側、室外側にそれぞれ、操作し易い高さ(例えば、床面から1500mm程度)に設置されている。電動防水扉において、止水状態による室外側での止水時に、室外側の水位が例えば床面から2000mmまで上昇したような場合には、室外側のスイッチボックスが水没してしまうことになる。スイッチボックスが浸水すると、浸水に起因する誤作動が起きるおそれがある。
室外側のスイッチボックスを浸水しない高さ(想定最大水位よりも上方)に設置することが考えられるが、手が届かない高さにスイッチボックスを設置することは、押しボタン操作のために脚立等が必要となって、通常の運用時のみならず非常時の操作においても使い勝手が悪いものとなる。
スイッチボックスに防水手段を施すことも考えられるが、操作スイッチとして完全防水スイッチを用いることは、市販品が少なくコスト高となり、また、スイッチボックスに防水構造を適用することは、構造や組立が複雑となり、コスト高を招く。
特開2001−182452 実用新案登録第3163288号 実用新案登録第3185150号
本発明は、防水扉において、操作スイッチの浸水に起因する誤作動を防止することを目的とするものである。
本発明が採用した技術手段は、
建物開口部を閉鎖する扉体と、
扉体を止水状態とするための第1スイッチと、止水状態を解除するための第2スイッチと、を備えた室外側操作部と、
を備え、
扉体が止水状態にある時に、前記室外側操作部の第2スイッチが無効化され、第2スイッチ無効状態では、当該第2スイッチからの止水状態解除のための入力が無効化される、
防水扉の動作制御装置、である。
第1スイッチには、全閉状態にある扉体を止水状態とするためのスイッチ、全開状態あるいは半開状態にある扉体を全閉状態かつ止水状態とするためのスイッチが含まれる。
後者の場合、例えば、第1スイッチからの入力があると、全開状態あるいは半開状態にある扉体が全閉状態(非止水状態)となり、ついで、この全閉状態の検知に基づいて自動的に止水状態とするものが考えられる。
後述する実施形態との関係で言うと、圧迫ボタン、非常閉鎖ボタンは、いずれも第1スイッチであり、圧迫解除ボタンは第2スイッチである。
後述する実施形態では、通常使用時における扉体の全閉状態は非止水状態であるが、防水扉において、扉体の全閉状態が止水状態であってもよい。例えば、全開状態にある時に閉鎖スイッチを押すと全閉状態(止水状態)となり、全閉状態(止水状態)にある時に開放スイッチを押すと全開状態(非止水状態)となるようなものでもよく、この場合、閉鎖スイッチが第1スイッチであり、開放スイッチが第2スイッチである。
室外側操作部は少なくとも第1スイッチ及び第2スイッチを備えていればよく、その他のスイッチ(典型的には、開放、閉鎖、停止)を含み得る。
第1スイッチと第2スイッチは、1つのボタンから構成してもよい。例えば、止水状態にある場合にボタンが押されると第2スイッチとして機能し、非止水状態にある場合にボタンが押されると第1スイッチとして機能するようにしてもよい。あるいは、入力操作(押し時間、回数、これらの組み合わせ等)によって第1スイッチと第2スイッチを識別するようにしてもよい。
室外側操作部の第2スイッチの無効化には幾つかの態様が考えられ、少なくとも第2スイッチを含む個別のスイッチを無効とする場合、あるいは、室外側操作部全体を無効とする場合が例示される。また、スイッチの無効化には、当該スイッチ操作によって所定の信号自体が生成されない場合、あるいは、生成された所定の信号に基づく所定の作動自体を無効とする場合が例示できる。
1つの態様では、前記扉体は複数枚のパネルからなるシャッターカーテンである。後述する実施形態では防水扉はパネルシャッターから構成されているが、本発明に係る防水扉は、止水状態を形成することができるものであればパネルシャッターに限定されるものではなく、他の扉体、例えば、スラットシャッターや他のドア装置でもよい。
1つの態様では、前記扉体は、第1スイッチからの入力操作によって扉体を止水状態とする止水状態形成手段(後述する実施形態では、圧迫手段)を備えている。
1つの態様では、前記止水状態形成手段は、シャッターカーテンを垂直方向に圧迫する第1圧迫手段と、シャッターカーテンを水平方向に圧迫する第2圧迫手段と、からなる。
1つの態様では、第2圧迫手段は、第1圧迫手段による垂直圧迫が完了してシャッターカーテンが垂直圧迫状態となった後に作動する。
1つの態様では、第2圧迫手段による水平圧迫が完了して垂直圧迫状態にあるシャッターカーテンが水平圧迫状態となった時に、シャッターカーテンの止水状態が完了する。
1つの態様では、前記室外側操作部は、想定最高水位より低い高さに配置されている。
扉体を止水状態とするための第1スイッチは、前記室外側操作部の第1スイッチに限定されない。室内側操作部の第1スイッチ、他の室外側操作部の第1スイッチ、管理室の遠隔操作用第1スイッチからの入力操作によって止水状態が得られる場合を含む。
1つの態様では、前記防水扉は、扉体を止水状態とするための第1スイッチと、止水状態を解除するための第2スイッチと、を備えた室内側操作部を備え、
扉体が止水状態にある時に、前記室外側操作部の第2スイッチが無効化され、前記室内側操作部の第2スイッチは有効である。
1つの態様では、前記防水扉は、扉体を止水状態とするための第1スイッチと、止水状態を解除するための第2スイッチと、を備えた第1室外側操作部、第2室外側操作部と、を備え、
前記第1室外側操作部は、想定最高水位より低い高さに配置され、
前記第2室外側操作部は、想定最高水位よりも高い高さに配置され、
扉体が止水状態にある時に、前記第1室外側操作部の第2スイッチが無効化され、前記第2室外側操作部の第2スイッチは有効である。
1つの態様では、前記防水扉は、扉体の止水状態完了を検知する手段を備え、前記第2スイッチの無効化は、前記止水状態完了検知手段による検知に基づいて実行される。
1つの態様では、止水状態完了検知手段は、圧迫状態完了を検知するものである。
1つの態様では、圧迫状態完了の検知は、圧迫手段の可動部の部分の位置を検知することによって行われる。
圧迫状態、圧迫解除状態において、可動部のある部分が異なる位置にある場合には、圧迫状態にある可動部の部分が接触する第1接触スイッチ、圧迫解除状態にある可動部の部分が接触する第2接触スイッチをそれぞれ配置することで、全閉状態の扉体が圧迫状態にあるか、圧迫解除状態にあるかを判断することができる。
後述する実施形態では、水平圧迫状態信号が生成された時(垂直圧迫及び水平圧迫が完了)に止水状態完了とみなす。
また、扉体の全閉状態が止水状態である態様では、下限リミットスイッチ等の下限位置検知手段によって全閉状態が検知された時に止水状態完了とみなしてもよい。
1つの態様では、予め設定したスイッチの組み合わせ操作によって、第2スイッチ無効化状態が解除される。
より具体的な態様例では、第2スイッチの入力が無効化された室外側操作部は、第1スイッチ、第2スイッチの他に少なくとも1つのスイッチを備えており、
予め設定した複数のスイッチ(第1スイッチ、第2スイッチ、少なくとも1つのスイッチ)の組み合わせ操作によって、第2スイッチの無効化状態が解除される。
1つの態様では、前記少なくとも1つのスイッチには、開放スイッチ、停止スイッチ、閉鎖スイッチが含まれる。
1つの態様では、第2スイッチの無効状態の解除は一定時間だけ行われ、当該一定時間内に第2スイッチの入力が無い場合には、第2スイッチ無効状態に戻る。
本発明では、浸水の可能性がある室外側操作部の止水状態を解除するための第2スイッチ(後述する実施形態では圧迫解除スイッチ)の入力を無効化したことによって、浸水に起因する誤作動(第2スイッチの誤入力)を防止することができる。誤作動には、電気系統の異常により誤信号が入力される場合、浮遊物等の接触による入力が例示される。
無効化された第2スイッチスイッチ入力を再び有効とする手段を、予め設定したスイッチの組み合わせ操作、好適には、複数のスイッチの組み合わせで行うことによって(さらなる態様では、一定時間だけ第2スイッチ入力を可能とする)、人為的なスイッチ操作のみによって無効化状態の解除を可能とし、室外側操作部が水没したような場合であっても無効化状態が解除されてしまうことを防止する。また、無効化状態を解除する過程で、室外側操作部のスイッチの信頼性を確認することができる(手順通り解除できれば、正常に動作しているものと推定できる)。
本発明では、浸水の可能性がある室外側操作部の止水状態を解除するための第2スイッチの入力を無効化したことによって、室外側操作部(室外側スイッチボックス)に完全防水を適用する必要がない。ここで、スイッチボックスに完全防水を求めると、価格や組立、施工性に課題があり、室外側のスイッチボックスが水没する頻度を考慮すると、浸水しても誤作動のないようにし、スイッチを交換したほうが安価である。室外側操作部が浸水しなかった場合には、所定の解除手順によって圧迫解除スイッチの無効化を解除すれば、当該室外側操作部を継続して使用することができる。
本実施形態に係る防水扉を室内側から見た正面図である。 本実施形態に係る防水扉の縦断面図である。 上図は、本実施形態に係る防水扉の開口部上方の収納空間における部分横断面図、下図は、本実施形態に係る防水扉の開口高さの中間部位における部分横断面図、である。 本実施形態に係る防水扉の開口部上方の収納空間における縦断面図である。 本実施形態に係る防水扉の圧迫機構を示す図である。 本実施形態に係る防水扉の第1圧迫機構を示す図である。左図はシリンダの非作動時の姿勢(非圧迫姿勢)、中央図はシリンダの作動時の姿勢(圧迫姿勢)を示す。なお、左図と中央図でシリンダのケース形状が異なるが、シリンダの傾斜姿勢や動作は同じである点に留意されたい。 本実施形態に係る防水扉の第2圧迫機構を構成する圧迫部材を示す図である。(A)は圧迫部材の一部省略拡大図、(B)は圧迫部材の全体図であり、左図は圧迫姿勢、中央図は非圧迫姿勢、右図は側面から見た図である。 図7(B)の左図、中央図の下方部位の拡大図、及び、それぞれに対応するガイド体の横断面図である。 本実施形態に係る防水扉の第2圧迫機構を示す図である。 本実施形態に係る防水扉の開口部上方の収納空間における横断面図であり、可動中柱を示す図である。 上図は、スイッチボックスの正面図及び縦断面図であり、下図は、各種操作スイッチが搭載された操作パネルの正面図である。 本実施形態に係る圧迫スイッチ入力から圧迫解除スイッチ無効化までのフロー図及び圧迫解除スイッチ無効化状態の解除のフロー図である。
[A]防水扉を構成するパネルシャッターの基本構成
本実施形態に係る防水扉の基本構造は、パネルシャッターから構成される。図1、図2に示すように、パネルシャッターは、複数枚のパネル1から構成されたシャッターカーテンと、建物開口部の幅方向両端に立設され、垂直姿勢のパネル1の幅方向両端部を案内する左右のガイド部2と、を備えている。図2において、パネル1、すなわちシャッターカーテンの左側が室外側、右側が室内側である。図3において、パネル1の上側が室外側、下側が室内側である。
パネル1は、所定厚みを備え、開口幅方向に延びる横長方形状の要素であり、開口部全閉状態では、一方の面部が室外側に面し、他方の面部が室内側に面する。図3(パネル1の幅方向の一方の端部を示し、他方の端部を同様の構成を有する)に示すように、各パネル1の幅方向両端部位には、ガイドローラ11を設けた支軸10が突設されており、各パネル1は支軸10を介してチェーン3(図4参照)に連結されて吊持されることでシャッターカーテンを形成する。図2、図3等においてチェーンは省略されているが、パネルシャッターにおいて、各パネルをチェーンによって吊持する構成は当業者に良く知られていることに留意されたい。
ガイド部2の上端は、開口部上方の収納空間内まで延びており、パネル1の幅方向両端部のガイドローラ11を案内する上側延出部2´(図4参照)を備えている。開口部上方の収納空間には、上側延出部2´の略上端に位置してチェーン3を巻き掛けするためのスプロケット4が設けあり、開閉機Mによってスプロケット4を回転させて、チェーン3を吊上げ、あるいは、繰り出すことで、パネル1を上昇、あるいは、下降させて建物開口部を開閉するようになっている。
開口部上方の収納空間には、前方から後方(シャッター芯から室内側)に向かって緩やかに下向き傾斜状に延出する収納レール5が設けある。チェーン3の吊上げによって、収納空間内まで移動したパネル1は、スプロケット4を介して収納レール5に継送され、パネル1はガイドローラ11が収納レール5に案内されながら収納空間の後方へ順次送られて、互いに平行状に垂下した状態に保持され収納される。
このように構成されたパネルシャッターにおいて、開口部全閉状態において、開閉機Mによりスプロケット4をチェーン吊上げ方向に回転駆動すると、全閉状態の垂直姿勢にある各パネル1は、チェーン3の上昇にしたがって、幅方向両端部が垂直状のガイド体2に案内されながら、上昇していき、上位のパネル1から、ガイド体2の上側延出部2´から横方向に延びる収納レール5に順次受け渡され、収納空間で平行状に収納されていき、開口部が開放される。
開口部全開状態において、開閉機Mによりスプロケッ4をチェーン繰り出し方向に回転駆動すると、平行状に収納されていたパネル1は幅方向両端部のガイドローラ11が収納レール5に案内されながら順次収納空間の後方から前方のスプロケット4側へ引き出され、スプロケット4を通過する時に、高さ方向に互いに上下に垂直姿勢となってガイド体2に案内されながら降下していき、開口部が閉鎖される。
開口部の下方部位には、床面から所定高さに位置して障害物検知手段として例示する光電センサ6が設けてある。図示の態様では、室外側、室内側にそれぞれ位置して、床面から150mmの高さ位置、500mmの高さ位置に合わせて4つの光電センサ6が設けてある。本実施形態では、シャッターカーテン下降中に、障害物検知があった場合には、降下中のシャッターカーテンは1秒間停止後、1.5秒間反転上昇する。なお、障害物検知手段の具体的構成や、障害物検知後の動作手順はこれらに限定されない。
図面を参照しつつパネルシャッターの基本構成について説明したが、パネルシャッターの基本構成は当業者において公知であり、さらなる詳細な説明は省略する。また、パネルシャッターについては、幾つも変形例、改良例が当業者に知られており、本発明に係る防水扉に適用され得るパネルシャッターの構成は、図示の態様に限定されるものではないことに留意されたい。
[B]防水扉の止水構造
最上位のパネル1を除く各パネル1の上端には、幅方向全体に亘って水密ゴム12(図4参照)が設けてあり、開口部全閉時において、上下隣接する2枚のパネル1の上側パネル1の下端と下側パネル1の上端とを水密ゴム12を介して圧接させることで、上下隣接するパネル間の止水構造が得られるようになっている。最下位のパネル1の下端には、幅方向全体に亘って水密ゴム13(図1、図2参照)が設けてあり、開口部全閉時において、水密ゴム13は床面に圧接されることでシャッターカーテン下端の止水構造が得られるようになっている。すなわち、全閉状態のシャッターカーテンを上端から床面に向かって垂直に圧迫することで上下に隣接するパネル1間及び最下位のパネル1と床面間の止水状態が得られる。
なお、上下隣接する2枚のパネル1間の止水構造を形成する水密ゴムは、パネル1の上端に設けられるものに限定されるものではなく、パネル1の下端あるいは/および上端に幅方向全体に亘って水密ゴムが設けられ、開口部全閉時において、上下隣接する2枚のパネル1の上側パネル1の下端と下側パネル1の上端とを水密ゴムを介して圧接させることで、上下隣接するパネル間の止水構造が得られるようになっていればよい。
図3に示すように、ガイド部2は、離間対向する室外側辺20及び室内側辺21と、底辺22と、から断面視コ字状に形成された長尺部材であり、室外側辺20と室内側辺21の先端側は互いに対向するように折り曲げ片が形成されており、折り曲げ片間の開口溝にパネル1の幅方向端部を受け入れるようになっている。より具体的には、室外側辺20の先端側の内面には断面視長方形状を備え、高さ方向に延びる長尺部材である圧迫部材23(圧迫部材23の上端は収納空間までは達していない)が設けてあり、室内側辺21の先端側の内面には高さ方向に延びる長尺部材である水密ゴム部材24が設けてあり、底辺22には高さ方向に延びる長尺部材であって、ガイドローラ11の室外側周面に接触して案内するガイド部材25が設けてある。室外側辺20と室内側辺21の先端側の折り曲げ片の外側には、それぞれ高さ方向に延びる長尺状の弾性ゴムからなるフィン26が形成されている。また、ガイド部2は、開口部上方の収納空間に延びる上側延出部2´を備えている。
図3に示すように、各パネル1の幅方向端部は、室外側の圧迫部材23と、室内側の水密ゴム部材24と、の間の開口に受け入れられており、幅方向端部から突出する支軸10の先端のガイドローラ11の室外側周面は、ガイド体2の底部側に設けたガイド部材25に接触ないし近接している。チェーン3を上下動させることで、各パネル1は、室外側面部、室内側面部がそれぞれフィン26と接触しながら、幅方向両端の支軸10のガイドローラ11の室外側周面がガイド部材25に、幅方向両端が水密ゴム部材24に、それぞれ案内されて、垂直方向に上下動する。ガイドローラ11の室外側周面がガイド部材25に接触することによって、通常開閉時及び通常の全閉状態において、金属製の圧迫部材23とパネル1の幅方向端部との接触が規制されている。
圧迫部材23と水密ゴム部材24とは、パネル1の幅方向端部を介して対向しており、また、ガイドローラ11の室内側周面はフリー(部材によって案内されない)であり、パネル1が室内側へ移動することに応じてガイドローラ11も室内側へ移動可能となっており、圧迫部材23によってパネル1の端部を室内側へ押圧することで、パネル1の室内側面部の幅方向端部が水密ゴム部材24に圧接され、シャッターカーテン幅方向両端部の高さ方向に亘る止水構造が得られる。図8の下方の図において、左図(止水状態)では、圧迫部材23がパネル1の室外側面部に押圧接触しており、パネル1の室内側面部が水密ゴム部材24に圧接されており、右図(非止水状態)では、圧迫部材23とパネル1の室外側面部、パネル1の室内側面部と水密ゴム部材24は、それぞれ近接しているものの押圧状態にはない。
全閉状態のパネルシャッターに対して止水構造を付与することで防水扉を構成することができる。本実施形態では、全閉状態のパネルシャッターを止水状態とする手段は、全閉状態にある各パネル1を上下方向に圧迫する第1圧迫機構7と、第1圧迫機構7によって上下方向に圧迫された全パネル1を一体で室内側へ向かって水平方向に圧迫する第2圧迫機構8とからなる。
図1に示すように、開口部上方の収納空間には開口幅方向に亘って複数の第1圧迫機構7が設けてある。第1圧迫機構7は、開口部上方の収納空間に配置したシリンダ70と、シリンダ70のロッド71の先端に設けられ、全閉状態の最上位のパネル1の上端に当接して押圧する押圧部(リンク機構からなる)72と、を備えている。開口部全閉状態において、ロッド71を下降させ、押圧部72を最上位のパネル1の上端に当接させて下方に向かって押圧することで、全閉状態にある各パネルを下方に向かって垂直に圧迫する。
図4、図5に示すように、第1圧迫機構7は、開口部上方の収納空間におけるパネル1の昇降を妨げないように、パネル1の昇降経路に対して室外側に偏倚して設けてある。したがって、全閉状態の最上位のパネル1の上端を押圧するために、シリンダ70のロッド71は斜め下方に向かって突出するが、リンク機構からなる押圧部72によって、最上位のパネル1の上端に対して垂直方向に押圧力が作用するようになっている。
図6の中央図に示すように、第1圧迫機構7は、第1リミットスイッチ73、第2リミットスイッチ74を備えている。第1圧迫機構7が非作動時にある時は、第1圧迫機構7の可動部の部分が第1リミットスイッチ73に接触しており、第2リミットスイッチ74は非接触状態にある。第1圧迫機構7が作動して、ロッド71が所定の圧迫位置まで突出すると、第1リミットスイッチ73が非接触状態となり、可動部の部分が第2リミットスイッチ74に接触する。本実施形態では、第1リミットスイッチ73がOFF→ONとなった時が第1圧迫機構7の圧迫解除時であり、第2リミットスイッチ74がOFF→ONとなった時が第1圧迫機構7の圧迫完了時である。本実施形態では、第1リミットスイッチ73、第2リミットスイッチ74に接触する第1圧迫機構7の可動部は、ロッド71に連動して動く押圧部72(リンク機構)の部分であるが、ロッド71が直接リミットスイッチに接触するものでもよい。
図1に示すように、本実施形態では、開口幅方向に間隔を設けて3つの第1圧迫機構7が設けてある。より詳しくは、開口幅方向の中央に1つの第1圧迫機構7が設けてあり、左右のガイド体2側に寄った位置にそれぞれ第1圧迫機構7が設けてあり、中央の第1圧迫機構7と左側の第1圧迫機構7との間隔と、中央の第1圧迫機構7と右側の第1圧迫機構7との間隔は同一である。第1圧迫機構7の数は限定されず、パネル1の幅寸法(開口幅寸法)等に応じて適宜数が選択される。
図1に示すように、開口部上方の収納空間には開口幅方向の左右端部に位置してそれぞれ第2圧迫機構8が設けてある。図4、図5に示すように、第1圧迫機構7と同様に、第2圧迫機構8は、開口部上方の収納空間におけるパネル1の昇降を妨げないように、パネル1の昇降経路に対して室外側に偏倚して設けてある。第2圧迫機構8は、開口部上方向の収納空間に配置したシリンダ80と、シリンダ80のロッド81の上下動に連動する圧迫部材23と、を備えている。圧迫部材23は、断面視長方形状に形成されており、室外側辺20の先端側の内面に位置して設けられている。
図7、図8に示すように、圧迫部材23は、ガイド体2に沿って垂直に延びる断面視コ字状で長尺状の第1部材(室外側部材)230と、ガイド体2に沿って垂直に延びる断面視コ字状で長尺状の第2部材(室内側部材)231と、第1部材230の高さ方向に所定間隔で設けた第1リンク232と、第2部材231の高さ方向に所定間隔で設けた第2リンク233と、ガイド体2に沿って垂直に延びる長尺状の部材であり、第1リンク232と第2リンク233の連結部を備えており、上端側がシリンダ80のロッド81の先端に直接あるいは間接的に連結されているステー234と、を備えている。図示の態様では、ロッド81の下端とステー234の上端とはリンク82を介して連結されており、ロッド81を下方に突出させると、ステー234が上動するようになっている。
第1リンク232と第2リンク233の角度を変えることによって、第1部材230に対して第2部材231が離間・接近するようになっており、第1リンク232と第2リンク233の角度は、ステーの234上下動、すなわち、シリンダ80の作動によって可変となっている。本実施形態では、第1部材230が固定部材(ガイドレール2内に固定されている)、第2部材231が可動部材であり、ロッド81を下方に突出させることで、ステー234が上動し、第2部材231が第1部材230から離れるようにパネル1に向かって押し出されてパネル1の幅方向端部の室外側面部に当接し、パネル1の室内側面部が水密ゴム部材24を圧迫することで、第1圧迫機構7によって上下方向に圧迫された全パネル1を一体で室内側に向かって圧迫する。
図9に示すように、第2圧迫機構8は、第1リミットスイッチ83及び第2リミットスイッチ84を備えている。第2圧迫機構8が非作動時にある時は、第2圧迫機構8の可動部の部分が第1リミットスイッチ83に接触しており、第2リミットスイッチ84は非接触状態にある。第2圧迫機構が作動して、ロッド81が所定の圧迫位置まで突出すると、第1リミットスイッチ83が非接触状態となり、可動部の部分が第2リミットスイッチ84に接触する。本実施形態では、第1リミットスイッチ83がOFF→ONとなった時が第2圧迫機構8の圧迫解除時であり、第2リミットスイッチ84がOFF→ONとなった時が第2圧迫機構8の圧迫完了時である。第1リミットスイッチ83、第2リミットスイッチ84に接触する第2圧迫機構7の可動部は、ロッド81あるいはロッド81に連動するリンク、ステー等の部分である。
図1、図2、図10に示すように、本実施形態では、防水扉は可動の中柱9を備えている。本実施形態では、2本の中柱9を備えているが、中柱9の本数は限定されず、パネル1の幅寸法(開口幅寸法)等に応じて適宜数が選択される。開口部上方には、各中柱9に対応して2本の中柱用レール90が設けてある。中柱用レール90は、水平状に延びる長尺部材であり、一端が中柱9の設置位置、他端が中柱9の収納位置(開口部の幅方向端部)となっている。図10において、収納位置にある中柱を「9´」で示す。中柱9の上端にはハンガーローラ91が設けてあり、中柱9は中柱用レール9に沿って可動となっている。床面には、中柱の設置位置に対応して、中柱受材92が埋設されており、中柱9を設置位置まで移動させて、図示しないレバーを操作することで、係止ロッド(図示せず)の上端が開口部上方の中柱受材(図示せず)に係止し、係止ロッド93の下端が中柱受材92に係止するようになっている。
全閉状態のシャッターカーテンの室内側に位置して中柱9を配置することで、止水状態において、シャッターカーテンに作用し得る水圧に対抗するようにしている。室外側からの水圧によってシャッターカーテンが室内側に膨出状に変形した時には、シャッターカーテンの室内側面部(パネル1の室内側面部)が中柱9に当接支持されることによって、それ以上の変形が防止される。中柱9は、断面視長方形状の長尺部材であり、本実施形態では、図2、図10に示すように、設置姿勢では、断面視長手方向が室内外方向となっており、室外側から室内側へ作用する水圧に十分に対抗できるようになっている。
[C]防水扉の動作制御
本実施形態に係る電動防水扉は、いわゆる管理用のパネルシャッターとして用いられるものであり、建物開口部の通常の開閉にも用いられ、豪雨が予想される非常時等には、防水扉として機能する。以下に述べるように、防水扉の開閉制御は、操作スイッチからの入力によって行われる。
図2に示すように、本実施形態に係る防止扉は、第1室外側スイッチボックスSB1、第2室外側スイッチボックスSB2、室内側スイッチボックスSB3、すなわち3つの操作スイッチ、を備えている。第1室外側スイッチボックスSB1、室内側スイッチボックスSB3は、立った姿勢で操作し易いように、床面から1500mmの高さに位置して配置されている。第2室外側スイッチボックスSB2は、床面から2000mm(想定最大水位W.L.)を越える高さに位置して配置されている。
防水扉はその用途からして、シャッターカーテンによって仕切られた室外側部位に水が溜まることを前提としている。床面から2000mmを想定最大水位W.L.とした場合には、第1室外側スイッチボックスSB1は、止水時に水没ないし浸水する可能性がある。本実施形態では、第1室外側スイッチボックスSB1は、通常のスイッチボックスと同様であり、特段防水処理を施してはいない。なお、本実施形態において、第1室外側スイッチボックスSB1と室外側の光電センサ6は水没ないし浸水するおそれがあるため、第1室外側スイッチボックスSB1及び室内外側の光電センサ6の電源系統を、他の要素(第2室外側スイッチボックスSB2、室内側スイッチボックスSB3)の電源系統から分離することで、他の電気系統へ影響を及ぼさないようにしている。具体的な態様例では、防水扉には主電源としてAC200Vが供給され、開閉機のモータはAC200Vを用いて作動する。主電源は少なくとも2つのレギュレータを介して第1電源系統(DC24V)、第2電源系統(DC24V)に変換され、第1室外側スイッチボックスSB1及び室内外側の光電センサ6は第1電源系統によって作動し、第2室外側スイッチボックスSB2、室内側スイッチボックスSB3は第2電源系統によって作動する。水没等によって第1電源系統に不具合が生じても、第2電源系統及び主電源に影響を及ぼさないようになっている。
図11にスイッチボックスを示す。スイッチボックスは、正面が開口状の箱体14と、箱体14の正面の開口を開閉する蓋体15と、箱体14に設けた操作パネル16と、を備え、操作パネル16には、複数の操作スイッチが設けてある。本実施形態では、操作パネル16には、開放ボタンS1、閉鎖ボタンS2、停止ボタンS3、圧迫ボタンS4、圧迫解除ボタンS5、非常閉鎖ボタンS6、が設けてある。防水扉の動作はこれらのボタンからの入力に基づいて制御される。より具体的には、ボタン入力による指示に従って、制御部を介して開閉機M(パネル1の昇降動作)、第1圧迫機構7(全閉状態にあるパネル1の垂直圧迫動作、垂直圧迫解除動作)、第2圧迫機構8(垂直圧迫状態にあるパネル1の水平圧迫動作、水平圧迫解除動作)の動作制御が行われる。以下、各ボタンについて説明する。
[開放ボタンS1(開放スイッチ)]
シャッターが圧迫解除状態、かつ、全開位置でない時、開放ボタンを押すとシャッターカーテンが上昇し、全開位置で停止する。本実施形態では、開放ボタンS1を押すと、開閉機Mによってチェーンを吊上げる方向にスプロケット4が回転駆動され、全閉状態(非圧迫状態)あるいは半開状態にあるパネル1が上昇する。パネル1が予め決定された上限位置まで上昇すると、上限リミットスイッチにより上限位置信号が生成され、開閉機Mによる駆動が停止する。
[閉鎖ボタンS2(閉鎖スイッチ)]
シャッターが全閉位置でない時、閉鎖ボタンS2を押すとシャッターカーテンは下降し、全閉位置で停止する。本実施形態では、閉鎖ボタンS2を押すと、開閉機Mによってチェーンを繰り出す方向にスプロケット4が回転駆動され、全開状態あるいは半開状態にあるパネル1が下降する。パネル1が予め決定された下限位置まで下降すると、下限リミットスイッチにより下限位置信号が生成され、開閉機Mによる駆動が停止する。
[停止ボタンS3(停止スイッチ)]
シャッターの動作中もしくは、圧迫動作中および圧迫解除中に停止ボタンS3を押すと、作動中のシャッターカーテンは任意の位置で動作を停止する。より具体的には、パネル1の上昇中に停止ボタンS3が押されると上昇が停止し、パネル1の下降中に停止ボタンS3が押されると下降が停止し、圧迫動作中に停止ボタンS3が押されると圧迫動作が停止し、圧迫解除中に停止ボタンS3が押されると圧迫解除動作が停止する。
[圧迫ボタンS4(圧迫スイッチ)]
シャッターが全閉位置、かつ、圧迫状態(垂直圧迫状態かつ水平圧迫状態)でない時、圧迫ボタンS4を押すと止水構造を得るための圧迫動作を開始する。圧迫動作が完了すると圧迫ボタンS4が点灯する。本実施形態では、全閉状態(圧迫動作中に停止ボタンS3が押された場合を含む)において、圧迫ボタンS4が押されると、先ず、第1圧迫機構7が押圧作動し、全閉姿勢にある各パネル1を下方に向かって垂直に圧迫する。第1圧迫機構7の押圧作動が完了すると(第1圧迫機構7の第2リミットスイッチ74がONとなると垂直圧迫状態信号が生成される)、第2圧迫機構8が押圧作動を開始し、高さ方向に圧迫された全パネル1を一体で室内側へ向かって圧迫する。第2圧迫機構8の押圧作動が完了すると(第2圧迫機構8の第2リミットスイッチがONとなって水平圧迫状態信号が生成される)、圧迫ボタンS4が点灯(例えば、赤色点灯)する。
[圧迫解除ボタンS5(圧迫解除スイッチ)]
シャッターが圧迫状態にある時、もしくは全閉位置かつ圧迫解除状態でないとき(圧迫解除ボタンが消灯中)に、圧迫解除ボタンS5を押すと、圧迫解除動作を開始する。圧迫解除動作が完了すると圧迫解除ボタンS5が点灯する。本実施形態では、圧迫状態(圧迫解除動作中に停止ボタンS3が押された場合を含む)において、圧迫解除ボタンS5が押されると、第1圧迫機構7及び第2圧迫機構8が解除作動し、圧迫状態が解除される。1つの手順としては、圧迫解除ボタンS5が押されると、先ず、第2圧迫機構8が解除作動を開始し、第2圧迫機構8の解除動作が完了すると(第1リミットスイッチがONとなると水平圧迫状態解除信号が生成される)、第1圧迫機構7が解除作動を開始する。第1圧迫機構7の圧迫解除動作が完了すると(第1圧迫機構7の第1リミットスイッチ73がONとなると垂直圧迫状態解除信号が生成される)、圧迫解除ボタンS5が点灯(例えば、緑色点灯)する。
[非常閉鎖ボタンS6]
シャッターが全閉位置でないとき、非常閉鎖ボタンS6を押すことで、シャッターカーテンを押切動作で下降させることができる。下降中は光電センサ6の入力及びエマーゼンシスイッチ入力は無効となる。全閉位置まで下降すると自動的に圧迫動作を開始し、圧迫動作完了後、圧迫ボタンS4が点灯する。全閉位置で非常閉鎖ボタンS6を押した場合には、圧迫ボタンS4と同様の動作を行う。すなわち、非常閉鎖ボタンS6は、圧迫スイッチとしての機能を備えている。
なお、これらの複数のボタンは操作スイッチの1つの好ましい実施形態であって、例えば、非常閉鎖ボタンは任意でもよい。また、防水専用扉の場合に、例えば、閉鎖ボタンと圧迫ボタンを共通のボタンから構成し、このボタン操作によって、一連で閉鎖・圧迫が実行されてもよい。
本実施形態では、第1室外側スイッチボックスSB1、第2室外側スイッチボックスSB2、室内側スイッチボックスSB3からの操作入力に加えて、管理室等からの遠隔操作入力(監視カメラ等で安全を確認しながらの操作)が可能となっている。遠隔操作信号(DC24V有電圧a接点)によりシャッターの一連の動作制御が可能であり、遠隔操作によって圧迫動作・圧迫解除動作を行うことも可能である。
障害物検知手段による検知の他にも、シャッターが異常を検知した場合には、以下のような動作制御が行われる。
ガイドレール安全スイッチ入力により、ガイドレール異常が検知された場合には、シャッター動作(上昇・下降・圧迫・圧迫解除)は禁止される。
チェーン緩み検知スイッチ入力により、チェーン緩み異常が検知された場合には、シャッター動作(上昇・下降・圧迫・圧迫解除)は禁止される。
エマーゼンシスイッチ入力中は、上昇動作が禁止となり、下降動作は押し切り操作で可能である。圧迫・圧迫解除動作は、条件(シャッター全閉位置)が満たされていれば可能である。
サーマル異常の場合には、上昇・下降動作が共に禁止される。圧迫・圧迫解除動作は、条件(シャッター全閉位置)が満たされていれば可能である。
オーバータイム異常(上昇・下降)の場合、具体的には、上昇動作・下降動作が所定時間(例えば90秒以上)継続するとオーバータイム異常となり、上昇動作・下降動作を停止する。オーバータイム異常時の上昇動作・下降動作は禁止される。圧迫・圧迫解除動作は、条件(シャッター全閉位置)が満たされていれば可能である。
オーバータイム異常(圧迫・圧迫解除)の場合、具体的には、圧迫動作・圧迫解除動作が所定時間(例えば20秒以上)継続するとオーバータイム異常となり、圧迫動作・圧迫解除動作を停止する。オーバータイム異常時の圧迫動作・圧迫解除動作は禁止される。操作スイッチの停止ボタンを1秒以上押すことでオーバータイム異常は解除される。
漏電検知器が作動した場合には異常出力を行うが、上昇・下降・圧迫・圧迫解除の各動作は可能である。
本実施形態に係る防水扉の動作制御に用いられる移報接点出力について説明する。移報接点出力は、例えば、防水扉の動作制御信号を、防水扉に対して遠隔の管理室の制御装置へ出力するである。防水扉では、シャッターの状態に応じて以下の移報接点出力(無電圧c接点出力)が行われる。
上限位置信号:シャッターが全開状態の時に出力される。
下限位置信号:シャッターが全閉状態の時に出力される。
垂直圧迫解除状態信号:垂直圧迫が解除されている状態の時に出力される。
垂直圧迫状態信号:垂直圧迫完了状態の時に出力される。
水平圧迫解除状態信号:水平圧迫が解除されている状態の時に出力される。
水平圧迫状態信号:水平圧迫完了状態の時に出力される。
異常信号:上記シャッター異常の発生時に出力される。
圧迫ボタンS4ないし非常閉鎖ボタンS6が押されて、あるいは、遠隔操作によって防水扉が圧迫状態にある時には、圧迫解除ボタンS5以外のボタンからの操作は無効である。すなわち、原則として、防水扉が圧迫状態にある時には、圧迫解除ボタンS5のみが操作可能な有効なボタンとして機能する。ここで、本実施形態に係る防水扉は、第1室外側スイッチボックスSB1の圧迫解除ボタンS5の無効化手段を備えている。
本実施形態では、全閉状態のシャッターカーテンの圧迫が完了した時点で、第1室外側スイッチボックスSB1の圧迫解除ボタンS5からの入力を無効化する。具体的には、第1室外側スイッチボックスSB1、第2室外側スイッチボックスSB2、室内側スイッチボックスSB3のいずれかの圧迫ボタン4が押されると、第1圧迫機構7、第2圧迫機構8が順次圧迫動作を行い、第2圧迫機構8の圧迫動作が完了した時点、すなわち、第2圧迫機構8の第2リミットスイッチがONとなった時点で(水平圧迫状態信号が出力された時)、第1室外側スイッチボックスSB1は、圧迫解除スイッチS5からの入力ができない無効化状態ないしロック状態となる。このようにすることで、止水状態で第1室外側スイッチボックスSB1が水没ないし浸水した際の誤作動(圧迫解除スイッチS5の誤入力)を防止している。
圧迫スイッチが入力されてから室外側操作部の圧迫解除スイッチの入力が無効化されるまでの流れを図12に基づいて説明する。先ず、本実施形態において、圧迫スイッチの入力により所定の圧迫動作が作動されるためには、扉体が全閉状態かつ非圧迫状態であることが条件となる。この条件が満たされる場合には、第1圧迫機構(垂直圧迫機構)が作動する。扉体が全閉状態にあるか否かは、下限位置信号の出力の有無によって判定することができる。扉体が圧迫状態にあるか否かは、水平圧迫状態信号の出力の有無によって判定することができる。
第1圧迫機構が作動して、垂直圧迫状態が完了すると、第2圧迫機構(水平圧迫機構)が作動を開始する。扉体が垂直圧迫状態にあるか否かは、垂直圧迫状態信号の出力の有無によって判定する。なお、第2圧迫機構の作動中に停止スイッチが入力され、その後に圧迫スイッチが入力された場合には、既に垂直圧迫状態は完了しているため、第2圧迫機構が再び作動することになる。
扉体が水平圧迫状態となると第2圧迫機構の作動は終了する。扉体が水平圧迫状態にあるか否かは、水平圧迫状態信号の出力の有無によって判定することができる。扉体が水平圧迫状態にある場合には、扉体は止水状態(圧迫完了状態)にある。
扉体が圧迫完了状態となると、室外側操作部(第1室外側スイッチボックスSB1)の圧迫解除スイッチからの入力が無効化となる。したがって、扉体が圧迫完了状態にある時に、室外側操作部の圧迫解除スイッチ入力が行われてもスイッチ入力が無効となる。
シャッターカーテンが垂直圧迫状態かつ水平圧迫状態となった場合、すなわち、止水状態において、第2室外側スイッチボックスSB2、室内側スイッチボックスSB3の圧迫解除ボタンS5は有効であり、第2室外側スイッチボックスSB2、室内側スイッチボックスSB3のいずれかの圧迫解除ボタンS5を押すことで、シャッターカーテンの圧迫状態を解除することができる。
本実施形態に係る防水扉は、無効化された第1室外側スイッチボックスSB1の圧迫解除ボタンS5の有効化手段ないしロック解除手段を備えている。第1室外側スイッチボックスSB1のロック解除操作について説明する。図12に示すように、予め設定したスイッチの組み合わせ操作によって、圧迫解除スイッチの無効化状態が解除される。圧迫解除スイッチ無効状態の解除は一定時間だけ行われ、当該一定時間内に圧迫解除スイッチの入力があった場合には、圧迫解除スイッチ入力が有効であり、当該一定時間内に圧迫解除スイッチの入力が無い場合には、圧迫解除スイッチ無効化状態に戻る。1つの実施態様では、以下の手順によりロック解除が行われる。
(ア)第1室外側スイッチボックスSB1の停止ボタンS3を押しながら、非常閉鎖ボタンS6以外のボタン(開放ボタンS1、閉鎖ボタンS2、圧迫ボタンS4、圧迫解除ボタンS5)を同時に、5秒間押し続ける。
なお、上記操作は一例に過ぎず、その他の任意の組み合わせを採用することができる。
(イ)非常閉鎖ボタンS6と圧迫ボタンS4が交互に2回点滅し、ロック解除を知らせる。
ロック解除を知らせる手段は、これには限定されず、例えば、所定時間だけ音を出力してもよい。
(ウ)ロック解除は、(イ)の交互点滅開始後5秒間である。5秒以内に圧迫解除ボタンS5の押し操作により、圧迫解除ボタンS5が有効に入力され、圧迫状態が解除される。圧迫状態解除後は、再び圧迫ボタンS4を押さない限り、ロック状態となることはない。5秒以内に圧迫解除ボタンS5の操作が行われない場合には、再びロック状態となる。
上記態様では、第1室外側スイッチボックスSB1について予め設定したスイッチの組み合わせ操作が行われた時にのみ第1室外側スイッチボックスSB1の圧迫解除スイッチ無効化状態が解除される。
なお、第1室外側スイッチボックスSB1以外のスイッチ、すなわち、第2室外側スイッチボックスSB2、室内側スイッチボックスSB3のいずれかの圧迫解除ボタンS5の入力操作が行われた時に、第1室外側スイッチボックスSB1の圧迫解除スイッチ無効化状態が解除されるようにしてもよい。
防水扉を圧迫状態とした後で、結果的に第1室外側スイッチボックスSB1が水没ないし浸水しなかった場合には、上記ロック解除によって、室内側スイッチボックスSB1の圧迫解除ボタンS5のロック状態を解除し、当該圧迫解除ボタンS5を押すことで、防水扉の圧迫状態が解除される。その後の第1室外側スイッチボックスSB1は有効なものとして継続使用することができる。また、ロック状態の解除が行われたことをもって当該第1室外側スイッチボックスSB1の信頼性を確認することができる。第1室外側スイッチボックスSB1が浸水した場合やロック状態解除が良好にできなかった場合には、新しいスイッチと交換すればよい。
1 パネル
7 第1圧迫機構
8 第2圧迫機構
12 水密ゴム
13 水密ゴム
23 圧迫部材
24 水密ゴム部材

Claims (7)

  1. 建物開口部を閉鎖する扉体と、
    扉体を止水状態とするための第1スイッチと、止水状態を解除するための第2スイッチと、を備えた室外側操作部と、
    を備え、
    扉体が止水状態にある時に、前記室外側操作部の第2スイッチが無効化され、第2スイッチ無効状態では、当該第2スイッチからの止水状態解除のための入力が無効化される、
    防水扉の動作制御装置。
  2. 前記防水扉は、
    扉体を止水状態とするための第1スイッチと、止水状態を解除するための第2スイッチと、を備えた室内側操作部を備え、
    扉体が止水状態にある時に、前記室外側操作部の第2スイッチが無効化され、前記室内側操作部の第2スイッチは有効である、請求項1に記載の防水扉の動作制御装置。
  3. 前記防水扉は、
    扉体を止水状態とするための第1スイッチと、止水状態を解除するための第2スイッチと、を備えた第1室外側操作部、第2室外側操作部と、を備え、
    前記第1室外側操作部は、想定最高水位より低い高さに配置され、
    前記第2室外側操作部は、想定最高水位よりも高い高さに配置され、
    扉体が止水状態にある時に、前記第1室外側操作部の第2スイッチが無効化され、前記第2室外側操作部の第2スイッチは有効である、
    請求項1、2いずれか1項に記載の防水扉の動作制御装置。
  4. 前記防水扉は、
    扉体の止水状態完了を検知する手段を備え、前記第2スイッチの無効化は、前記止水状態完了検知手段による検知に基づいて実行される、請求項1〜3いずれか1項に記載の防水扉の動作制御装置。
  5. 予め設定したスイッチの組み合わせ操作によって、第2スイッチ無効化状態が解除される、
    請求項1〜4いずれか1項に記載の防水扉の動作制御装置。
  6. 第2スイッチ無効状態の解除は一定時間だけ行われ、当該一定時間内に第2スイッチの入力が無い場合には、第2スイッチ無効状態に戻る、
    請求項5に記載の防水扉の動作制御装置。
  7. 請求項1〜6いずれか1項に記載の動作制御装置を備えた防水扉。
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