JP2015123955A - 車両運搬車の操作装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】一つのボタンを操作するだけで、道板と荷台を順序良く格納できる車両運搬車の操作装置を提供する。
【解決手段】荷台1と道板2を有する車両運搬車Aにおいて道板用電磁制御弁V4と荷台用電磁制御弁V3を作動させるための荷台後退ボタンおよび荷台前進ボタンと、道板下げボタンB6および道板上げボタンB5を備えた操作装置と、道板2の格納を確認する道板格納確認スイッチ12と、道板上げボタンB5がON状態で道板格納確認スイッチ12がONすると、荷台用電磁制御弁V3の格納動作用ソレノイドに通電する切換回路10を設けている。道板上げボタンB5を押した状態で道板2が完全に格納されると、道板上げボタンB5を押し続けるだけで、荷台1の格納ができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両運搬車の操作装置に関する。さらに詳しくは、車両運搬車における荷台と道板の操作装置に関する。
車両運搬車は、自車の荷台に被搬送車を積載して運搬するトラック型の輸送用車両である。このような車両運搬車の従来技術としては、特許文献1〜3がある。
特許文献1の従来技術では、荷台がトラックシャシー上で傾斜したり水平に復帰すると共に、荷台の後端には道板が回動自在に取付けられ、被搬送車を積載するときは道板を荷台から地面上に渡しかけ、積載後に走行するときは、道板を上向きに回動して格納するように構成されている。
この特許文献1の従来技術における荷台と道板は、個別の油圧シリンダで作動するものであるが、各油圧シリンダは1個の油圧制御弁で制御されるようになっていて、その制御弁に付設された1本の操作レバーを手動で押し引きすると、荷台と道板が同時に動き始めるものであった。このため、荷台と道板の順次動作ができず、場合により危険なことがあった。
特許文献2、3の従来技術はより発展してきたもので、荷台はトラックシャーシの後方に張り出されたり、前進させて水平に格納することが可能であり、かつ荷台の後端には道板が回動可能に取付けられていて、地面上に渡し掛けたり、上向き回動させて格納することが可能となっている。
そして、これら荷台と道板の作動は個別の操作系統をもっていて、個別の制御弁で作動可能である。したがって、荷台と道板の順次動作も可能である。
さらに、上記車両運搬車における操作系は、手動操作タイプの外、ラジコン技術を用いた遠隔操作タイプが開発されている。
そして、荷台と道板の作動順序に関しては、適宜のシーケンス回路と組合わせて、積み込み準備時には荷台を後方へスライドさせた後で道板を降ろし、積込み終了時には道板を上げてから荷台を前方へスライドさせて格納することが可能となっている。
上記のごとき、順序動作可能な車両運搬車をラジコン操作(ラジコン技術を用いた遠隔操作をいう。以下、同じ)する場合の要領を図4に基づき説明する。
同図において、(1)〜(6)は、積込み作業の手順を示している。
(1)は車両運搬車が現場に到着して作業を始める前の作業準備状態である。(2)は荷台1の後退、(3)は道板2下げ、(4)は被搬送車の積み込み、(5)は道板2上げ、そして(6)は荷台1前進による格納を示している。
同図に示す符号Zは上記(2)〜(6)の動作を制御するラジコン送信器である。このラジコン送信器Zには、各種操作ボタンの外、道板上げスイッチ101、道板下げスイッチ102、荷台前進スイッチ103、荷台後退スイッチ104が設けられている。
前記作業手順(5)では、道板上げスイッチ101を押し、道板2が完全格納された後、荷台前進スイッチ103を押すと荷台1が前進して、作業手順(6)に示すようにトラックシャーシ上に被搬送車が積載されることになる。
作業者は、このように二つのボタン101,103を個別に押さなければならないので、作業中に他のボタンと間違って押さないよう気を遣わなければならず、また、片手操作するときは間違いやすいので、誤動作の原因になるという問題があった。
そして、道板の格納が不充分な状態で荷台の前進を開始すれば、道板が後に傾いた後傾状態のまま運搬車が走行することになりかねないので危険であった。そのため、道板が未格納のときは、荷台前進操作をしても動作停止したり警報を行う制御回路を組み込み、荷台前進を規制したものもあった。
この場合、積載動作を続行するには、道板の格納操作と、それに続く荷台前進操作が必要であり、煩雑であった。
実公昭55−47703号公報 特開2007−269187号公報 特開2012−46011号公報
本発明は上記事情に鑑み、一つの操作手段を操作するだけで、道板と荷台を順序良く格納できる車両運搬車の操作装置を提供することを目的とする。
第1発明の車両運搬車の操作装置は、自走車両のシャーシ上でシャーシ後方への後退と後退位置から前進してシャーシ上への格納が可能な荷台と、該荷台の後端で接地位置と上方へ回動させた格納位置との間で姿勢変更可能な道板を備えた車両運搬車であって、前記荷台を前後進させるアクチュエータと該アクチュエータの動作を制御する荷台用電磁制御弁と、前記道板を回動させるアクチュエータと該アクチュエータの動作を制御する道板用電磁制御弁と、前記荷台用電磁制御弁を切換えるための荷台後退操作手段および荷台前進操作手段を備え、かつ前記道板用電磁制御弁を切換えるための道板下げ操作手段および道板上げ操作手段を備えた操作装置と、前記道板の格納を確認する道板格納確認検知手段と、前記道板上げ操作手段が操作状態で前記道板格納確認検知手段が作動すると、前記荷台用電磁制御弁を前進側に切換える切換回路を設けていることを特徴とする。
第2発明の車両運搬車の操作装置は、第1発明において、前記切換回路の作動非作動を選択する動作モード選択スイッチを、該切換回路に接続していることを特徴とする。
第3発明の車両運搬車の操作装置は、第1発明または第2発明において、前記操作装置が、前記荷台用電磁制御弁を切換えるための荷台後退操作手段および荷台前進操作手段を備え、かつ前記道板用電磁制御弁を切換えるための道板下げ操作手段および道板上げ操作手段を備えたラジコン送信器と、前記ラジコン送信器からの信号を受けて前記荷台用電磁制御弁および前記道板用電磁制御弁に切換信号を出力するラジコン受信器とからなり、前記切換回路は、前記ラジコン受信器で制御される制御弁駆動回路に設けられていることを特徴とする。
第1発明によれば、道板上げ操作手段を操作した状態で道板が完全に格納されると、切換回路が働いて荷台用電磁制御弁が前進側に切換え制御されるので、引き続き荷台の車体上への前進格納動作が開始する。このため、作業者は、道板上げ操作手段から荷台前進操作手段への操作替えをすることなく、道板上げ操作手段を操作し続けるだけで、荷台の格納ができる。よって、格納操作が容易であり、操作間違いを起すこともない。
第2発明によれば、モード切換スイッチを前記切換回路の作動側にしておけば、道板上げ操作手段の操作のみで荷台の前進格納ができ、モード切換スイッチを非作動側にしておけば、道板上げ操作手段から荷台前進操作手段への操作替えを要する従来と同様の操作に切り替えることができる。
第3発明によれば、片手でラジコン送信器を握ったままで同じ片手で操作手段を操作するときであっても、一つの操作手段の操作で足りるので、被搬送車の格納作業が容易に行える。
本発明の一実施形態に係る車両運搬車の操作装置の操作説明図である。 車両運搬車の荷台および道板操作用の油圧・電気回路図である。 図1に示す遠隔操作型操作装置の電気回路図である。 従来の車両運搬車の操作装置の説明図である。
つぎに、本発明の実施形態を図面に基づき説明する。
まず、本発明が適用される車両運搬車Aの基本構造を図1に基づき説明する。
車両運搬車Aは、トラックシャーシTに荷台1を載せたもので、荷台1はトラックシャーシTの後方に張り出されたり、前進させて水平に格納することが可能である。また、荷台1の後端には道板2が回動可能に取付けられていて、地面上に渡し掛けたり、上向き回動させて格納することが可能となっている。
これら荷台1と道板2は図2で示すように個別の油圧操作系統をもっていて、個別の電磁制御弁で作動可能である。したがって、荷台1と道板2の順次動作を行うことができる。
つぎに、図2に基づき、上記のごとき個別動作を可能とする荷台1および道板2の油圧回路を説明する。
3は荷台1を後退前進させる油圧シリンダ(以下、荷台用シリンダという)、4は道板2を回動させる油圧シリンダ(以下、道板用シリンダという)である。なお、5はウインチ用モータである。
7はモータまたはエンジン、8は油圧ポンプであり、これらは、荷台用シリンダ3や道板用シリンダ4に作動用圧油を供給するために設けられている。
V3は荷台用シリンダ3を制御する電磁制御弁(以下、荷台用電磁制御弁という)であり、V4は道板用シリンダ4を制御する電磁制御弁(以下、道板用電磁制御弁という)である。なお、V5はウインチ用モータ5を制御する電磁制御弁である。
前記荷台用電磁制御弁V3も前記道板用電磁制御弁V4も、4ポート3位置を基本構造とする切換弁であって、手動操作も可能であり、無線または有線による遠隔操作も可能なものである。本明細書にいう電磁制御弁とは、電磁力で切換え作動する制御弁のほか、電磁力と手動の二つの切換え作動が可能な制御弁も含むものである
荷台用電磁制御弁V3は、パイロットシリンダP3に連結されており、そのパイロットシリンダP3を作動させるパイロット油圧回路とこのパイロット油圧回路に介装した電磁切換弁S31,S32を有している。この各電磁切換弁S31,S32を開閉させるとパイロットシリンダP3が働き、荷台用電磁制御弁V3が切換え操作できるようになっている。
道板用電磁制御弁V4はパイロットシリンダP4に連結されており、そのパイロットシリンダP4を作動させるパイロット油圧回路とこのパイロット油圧回路に介装した電磁切換弁S41,S42を有している。この各電磁切換弁S41,S42を開閉させるとパイロットシリンダP4が働き、道板用電磁制御弁V4が切換え操作できるようになっている。
図3に基づき、遠隔操作型操作装置の電気回路を説明する。
同図において、符号Bは図1に示すラジコン送信器であり、Cはラジコン受信器である。特許請求の範囲にいう操作装置のうちラジコン型遠隔操作装置は、このラジコン送信器Bとラジコン受信器Cとから構成されている。
前記ラジコン受信器Cには、ラジコン送信器Bに対応させてチャンネルCh3〜Ch8が設けられ、各チャンネルは以下のように対応付けられている。
Ch5:道板上げ電磁切換弁S41
Ch6:道板下げ電磁切換弁S42
Ch7:荷台前進電磁切換弁S31
Ch8:荷台後退電磁切換弁S32
また、各チャンネルに対応させて電磁切換弁S31,S32および電磁切換弁S41,S42が電気的に連結されている。道板上げチャンネルCh5は切換回路10に接続されている。切換回路10は、リレー非作動時には電磁切換弁S41に接続され、リレー作動時には荷台前進電磁切換弁S31と道板上げ用電磁切換弁S41の両方に接続される。
切換回路10には、動作モード選択スイッチ11と道板2の格納状態を検知する道板格納確認スイッチ12が接続されており、両スイッチ11,12がON状態で電源に接続されるとリレーRが作動するようになっている。
動作モード選択スイッチ11は、道板格納確認スイッチ12がON状態でも、切換回路10が作動する場合と作動しない場合とを選択できるように設けられている。
図1に示すラジコン送信器Bは、前記ラジコン受信器Cに信号を発信するための6個のボタンを備えている。このうちB5は道板上げ用であり、B6は道板下げ用である。これらのボタンは特許請求の範囲にいう操作手段に該当する。
通常に操作するのであれば、B5ボタンを押すと道板2を上方に回動させて格納することができ、B6ボタンを押すと道板2を格納した状態から下向きに回動させて、地面上に接地させることができる。
つぎに、本実施形態の操作装置の使用方法を、図1に基づき説明する。
(1)は車両運搬車Aが現場に到着して作業を始める前の作業準備状態、(2)は荷台1の後退、(3)は道板2下げ、(4)は被搬送車両の積み込み、(5)は道板2上げ、そして(6)は荷台1前進による格納を示している。
前記作業手順(5)では、動作モード選択スイッチ11を切換回路10の作動側にしておけば、道板上げボタンB5の押し操作のみで荷台1の前進格納ができる。すなわち、道板上げボタンB5を押しておけば、道板2の格納時に道板格納確認スイッチ12がONし、切換回路10が働いて道板上げ電磁切換弁S41に加え荷台前進電磁切換弁S31に通電されることになる。
この場合、パイロットシリンダP3により荷台用電磁制御弁V3が荷台前進側に切り換えられ、荷台用シリンダ3が収縮して荷台1をトラックシャーシT上に引き込める。
以上のように作業者は、道板上げボタンB5から荷台前進ボタンへの押し替えをすることなく、道板上げボタンB5を押し続けるだけで、荷台1の格納ができる。
また、動作モード選択イッチ11を非作動側にしておけば、道板上げボタンB5から荷台前進ボタンへの押し替えを要する普通操作に切り替えることができる。この場合、道板上げボタンB5を押し、道板2が完全格納された後、荷台前進スイッチを押すと荷台1が前進して、トラックシャーシ上に被搬送車両が格納されることになる。
以上のように、本実施形態によれば、道板上げボタンB5を押した状態で道板2が完全に格納されると、道板格納確認スイッチ12がONに切換って切換回路10が働くので荷台用電磁制御弁V3の荷台前進用電磁切換弁S31が開弁し、荷台用電磁制御弁V3が切り換えられる。このため、引き続き荷台1の車体上への前進格納動作が開始する。よって、格納操作が容易であり、操作間違いを起すこともない。
本実施形態において、道板2が未格納のときは道板格納確認スイッチ12がOFFとなっているので切換回路10が働かず、荷台1が前進することもないので安全である。
本発明の操作装置が、道板2が未格納のときに荷台前進操作をしても動作停止したり警報を出す制御回路と共に用いられる車両運搬車であれば、動作停止あるいは警報動作の後そのまま道板格納動作をすればよいので、やはり操作は容易である。
(他の実施形態)
本発明の操作装置は、ラジコン型遠隔操作装置に限ることなく、非遠隔操作装置に対しても適用することができる。この場合の実施形態の構成は、図3に示すラジコン送信器Bとラジコン受信器Cからなるラジコン技術を用いず、直接に押しボタンを電気的に結合した回路に構成すればよい。
また、操作装置における操作手段は任意の形式のものを採用でき、前記実施形態におけるボタンの外、トグルスイッチなども採用することができる。
さらに、アクチュエータは、油圧式アクチュエータに限らず、電動アクチュエータであってもよく、電動アクチュエータを用いた作業機にも本発明を適用できる。この実施形態における荷台用電磁制御弁や道板用電磁制御弁としては、電動アクチュエータ用制御器が用いられる。
このような実施形態においても、作業者は、道板上げ操作手段から荷台前進操作手段への操作替えをすることなく、道板上げ操作手段を押し続けるだけで、荷台の格納ができる。
1 荷台
2 道板
A 車両運搬車
B ラジコン送信器
C ラジコン受信器
3 荷台用シリンダ
4 道板用シリンダ
V3 荷台用電磁制御弁
V4 道板用電磁制御弁
10 切換回路
11 動作モード選択スイッチ
12 道板格納確認スイッチ

Claims (3)

  1. 自走車両のシャーシ上でシャーシ後方への後退と後退位置から前進してシャーシ上への格納が可能な荷台と、該荷台の後端で接地位置と上方へ回動させた格納位置との間で姿勢変更可能な道板を備えた車両運搬車であって、
    前記荷台を前後進させるアクチュエータと該アクチュエータの動作を制御する荷台用電磁制御弁と、
    前記道板を回動させるアクチュエータと該アクチュエータの動作を制御する道板用電磁制御弁と、
    前記荷台用電磁制御弁を切換えるための荷台後退操作手段および荷台前進操作手段を備え、かつ前記道板用電磁制御弁を切換えるための道板下げ操作手段および道板上げ操作手段を備えた操作装置と、
    前記道板の格納を確認する道板格納確認検知手段と、
    前記道板上げ操作手段が操作状態で前記道板格納確認検知手段が作動すると、前記荷台用電磁制御弁を前進側に切換える切換回路を設けている
    ことを特徴とする車両運搬車の操作装置。
  2. 前記切換回路の作動非作動を選択する動作モード選択スイッチを、該切換回路に接続している
    ことを特徴とする請求項1記載の車両運搬車の操作装置。
  3. 前記操作装置が、前記荷台用電磁制御弁を切換えるための荷台後退操作手段および荷台前進操作手段を備え、かつ前記道板用電磁制御弁を切換えるための道板下げ操作手段および道板上げ操作手段を備えたラジコン送信器と、
    前記ラジコン送信器からの信号を受けて前記荷台用電磁制御弁および前記道板用電磁制御弁に切換信号を出力するラジコン受信器とからなり、
    前記切換回路は、前記ラジコン受信器で制御される油圧制御弁駆動回路に設けられている
    ことを特徴とする請求項1または2記載の車両運搬車の操作装置。
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