JP2015123750A - 死角補助装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】障害物によって遮られる死角領域の像を映す死角補助装置100であって、前記像を表す光Lを入射し、視認者側に設けられ光Lの一部を反射し一部を透過する半透過平面ミラー111と、光Lを半透過平面ミラー111へ反射する平面ミラー112とが互いに対向するように配置される一対の平行平面ミラー110を備え、半透過平面ミラー111は、第一の部分と前記第一の部分よりも透過率が高い第二の部分とを備えてなる。
【選択図】図3
Description
前記像を表す光を入射し、視認者側に設けられ光の一部を反射し一部を透過する半透過ミラーと、光を前記半透過ミラーへ反射するミラーとが互いに対向するように配置される一対のミラーを備え、
前記半透過ミラーは、第一の部分と前記第一の部分よりも透過率が高い第二の部分とを備えてなることを特徴とする。
死角補助装置100は、図1及び図2に示すように、視認者側から見て右側(運転者側)のフロントピラー50に図示しないホルダ部材を介して配置され、フロントピラー50及び黒セラ部21によって遮られる死角領域の像を映すものである。なお、死角補助装置100は、視認者から見てフロントピラー50及び黒セラ部21と対向するように配置される。
一方、物体Mからの光Lは、一対の平行平面ミラー110に入射し、一対の平行平面ミラー110の間で反射を繰り返しつつ、一部の光Lは一対の平行平面ミラー110から出射する(半透過平面ミラー111を透過する)。なお、一対の平行平面ミラー110に入射し、一対の平行平面ミラー110の間で反射を繰り返すのは一対の平行平面ミラー110の平行な平面に対して傾きを有する光である。一対の平行平面ミラー110から出射する光Lの一部は、視点2に達する。したがって、視点2からは直接視認できる風景と連続して平面ミラー112に映る物体Mの像を半透過平面ミラー111越しに視認することができる。なお、死角領域Dのうちフロントピラー50の背面側の僅かな領域(ハッチングで示す部分)は、この領域からの光が一対の平行平面ミラー110に入射できず、その像を一対の平行平面ミラー110によって映すことができないが、それ以外の殆どの領域において死角領域Dの像を一対の平行平面ミラー110によって映すことができる。
なお、死角領域Dの像を一対の平行平面ミラー110によって映すに当たって、視認者は、死角補助装置100をフロントピラー50の任意の高さ(視点2に合った高さ)に、一対の平行平面ミラー110に死角領域Dの像が映るように、すなわち、死角領域Dからの光Lが視点2に達するように一対の平行平面ミラー110の角度を調整して配置する。半透過平面ミラー111と平面ミラー112とは互いの位置関係が平行に固定されるため、一度の配置作業で一対の平行平面ミラー110を同時に配置することができ、また、一度の調整作業で一対の平行平面ミラー110の角度を同時に調整することができる。
例えば図4に示すように、一対の平行平面ミラー110において、視点2と入射側端部E11とを結ぶ直線S1まで範囲は、視点2から見て半透過平面ミラー111を介して背景を視認する領域(1回目)である。また、直線S1から視点2と入射側端部E11から一対の平行平面ミラー110の平面に対して垂直方向に半透過平面ミラー111と平面ミラー112との間隔Aを2回分移動した点E21とを結ぶ直線S2までの範囲は、半透過平面ミラー111、平面ミラー112の順で光Lが反射されて、再度(2回目)半透過平面ミラー111に入射する像を視認する領域である。また、直線S2と点E21から一対の平行平面ミラー110の平面に対して垂直方向に間隔Aをさらに2回分移動した点E31とを結ぶ直線S3までに範囲は、さらに半透過平面ミラー111、平面ミラー112の順で光Lが反射されて、再度(3回目)半透過平面ミラー111に入射する像を視認する領域である。また、直線S3と点E31から一対の平行平面ミラー110の平面に対して垂直方向に間隔Aをさらに2回分移動した点E41とを結ぶ直線S4までの範囲は、さらに半透過平面ミラー111、平面ミラー112の順で光Lが反射されて、再度(4回目)半透過平面ミラー111に入射する像を視認する領域である。
ここで、何の対策も講じない場合は、一対の平行平面ミラー110を出射する光Lは、半透過平面ミラー111での反射回数が増加するのに伴って輝度が低下し、半透過平面ミラー111での反射回数が多くなるほど像が暗くなる。したがって、視点2から視認される像は入射側から一対の平行平面ミラー110の光Lの進行方向に向かって徐々に暗くなる。
また、物体Mからの光Lは一対の平行平面ミラー110の間で反射を繰り返すので、光Lが半透過平面ミラー111にn回入射した場合、物体Mの像を示すn個の光Lが1つの平行平面ミラー110から出射される。すなわち、一対の平行平面ミラー110からは視点2の左右方向に沿って、n個の物体Mの像を示す光Lが出射することとなる。したがって、視認者は左右方向の広い範囲で物体Mの像を視認することができる。しかしながら、何の対策も講じない場合は、一対の平行平面ミラー110から出射される光Lは、半透過平面ミラー111での反射回数が増加するのに伴って輝度が低下し、像が暗くなる。従って、視点2を左右方向に移動させると像の明るさが変化する。
前記像を表す光Lを入射し、視認者側に設けられ光Lの一部を反射し一部を透過する半透過平面ミラー111と、光Lを半透過平面ミラー111へ反射する平面ミラー112とが互いに対向するように配置される一対の平行平面ミラー110を備え、
半透過平面ミラー111は、第一の部分(半透過反射層111c)と前記第一の部分よりも透過率が高い第二の部分(開口部111d)とを備えてなる。
これにより、一対の平行平面ミラー110の一方に半透過平面ミラー111を用いたため、視認者は半透過平面ミラー111越しに平面ミラー112に映る物体Mの像及び風景を視認することができ、一対の平行平面ミラー110の配置位置の自由度が増し、より容易に視認者が直接視認する像(風景)と連続して死角領域Dの像を映すことが可能となる。また、死角領域Dを撮像するカメラ及び撮像画像を表示する表示器が不要であるためこれらを使用する場合と比較して安価である。また、透過率の異なる2つの部分を形成することによって精度良く半透過平面ミラー111の透過率を調整することが可能となり、視認性を向上することができる。なお、本発明の第一の部分として反射層(反射部)が形成されるものであってもよい。また、本発明の第二の部分として半透過反射層(半透過反射部)が形成されるものであってもよい。第一の部分及び第二の部分がいずれも半透過反射層である場合は、第二の部分である半透過反射層は、第一の部分である半透過反射層よりも透過率が高くなるように形成される。
これによれば、半透過平面ミラー111の透過率が光Lの進行方向に向かって徐々に高くなることによって、視認される像の明るさを均一化して視認性を向上させることができる。
これによれば、開口部111dの割合によって容易に半透過平面ミラー111の透過率を調整することが可能となる。
また、例えば観光施設等の高層建築物で、高層階の床下に大面積の死角補助装置を埋め込み、光入射部分のみを屋外に出すことで、床下の死角補助装置で眼下の風景を直接足下に感じることが可能となり、建築物の高さを強調することができる。同様の効果を得るために、従来は床下に空間を設ける必要があったが、本発明の死角補助装置によれば既存の建築物にも容易に配置することができ好適である。
このほか、壁面に用いる例としては、道路に近接して塀が立っている見通しの悪い交差点などにおいて、塀の角に本発明の死角補助装置を配置することで、死角領域の歩行者や車両の存在をいち早く認識することができ、出会い頭の事故の防止に貢献することができる。
以上のように、本発明の死角補助装置は、電力などのエネルギーを必要とすることなく、これまで視認することができなかった障害物に遮られた死角領域を、光入射部分のスペースを確保するのみで広範囲に亘って障害物を透けたように視認させることができるものであり、その用途は室内外を問わず広く適用でき、健康、安全あるいは感動など多岐に亘る効果を得ることができる。
2 視点
100 死角補助装置
110 一対の平行平面ミラー(一対のミラー)
111 半透過平面ミラー(半透過ミラー)
111a 基部
111b 延設部
111c 半透過反射層(第一の部分、半透過反射部)
111d 開口部(第二の部分、透過部)
112 平面ミラー(ミラー)
Claims (4)
- 障害物によって遮られる死角領域の像を映す死角補助装置であって、
前記像を表す光を入射し、視認者側に設けられ光の一部を反射し一部を透過する半透過ミラーと、光を前記半透過ミラーへ反射するミラーとが互いに対向するように配置される一対のミラーを備え、
前記半透過ミラーは、第一の部分と前記第一の部分よりも透過率が高い第二の部分とを備えてなることを特徴とする死角補助装置。 - 前記半透過ミラーは、光の透過率が前記一対のミラーにおける光の進行方向に向かって段階的に高くなるように形成されてなることを特徴とする請求項1に記載の死角補助装置。
- 前記半透過ミラーは、前記一対のミラーにおける光の進行方向に向かって段階的に前記第二の部分の割合が大きくなることを特徴とする請求項2に記載の死角補助装置。
- 前記第一の部分は、反射部あるいは半透過反射部であり、前記第二の部分は、半透過反射部あるいは透過部であることを特徴とする請求項1に記載の死角補助装置。
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WO2017033857A1 (ja) * | 2015-08-27 | 2017-03-02 | 日本精機株式会社 | 死角補助装置 |
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Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPS6118956U (ja) * | 1984-07-10 | 1986-02-03 | 正三 松本 | 自動車用フロントピラ−透視装置 |
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JP2009244915A (ja) * | 2009-07-30 | 2009-10-22 | Asahi Glass Co Ltd | 画像表示装置 |
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2013
- 2013-12-25 JP JP2013267123A patent/JP6304581B2/ja active Active
Patent Citations (3)
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