JP2015117974A - 校正装置、位置推定装置、校正方法、及び位置推定方法 - Google Patents

校正装置、位置推定装置、校正方法、及び位置推定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】簡便な方法でアレイアンテナの校正を行うことが可能な校正装置、位置推定装置、校正方法、及び位置推定方法を提供する。
【解決手段】送信アンテナと受信アンテナとの間で形成される複数の伝送路を示した第1の複素伝達関数行列に基づき検出対象の位置を推定する位置推定装置の校正を行うための校正装置であって、第1の複素伝達関数行列の時間応答を周波数応答に変換することで、周波数ごとの第2の複素伝達関数行列を算出する周波数応答算出部と、算出された周波数ごとの第2の複素伝達関数行列に基づき、送信及び受信アンテナのうち一方に対する他方の複数のアンテナの相関値を示す相関行列を算出し、所定の周波数帯域に含まれる周波数に対応した相関行列と、既知の位置に検出対象を配置して複数のアンテナそれぞれの位置に基づき決定されるステアリングベクトルとに基づき、位置推定装置の校正を行うための校正値を算出する校正値算出部とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、校正装置、位置推定装置、校正方法、及び位置推定方法に関する。
所定の領域への人の侵入を検知するセキュリティシステムやセキュリティ装置の中には、無線信号を利用したものがある。このような装置の中には、複数のアンテナ素子により構成されたアレイアンテナを用いて信号を送受信することで、信号の到来方向を推定し、推定した信号の到来方向に基づき、アンテナ間に形成される伝送路中に存在する検出対象の位置を推定するものがある。
特許第4320441号公報
一方で、アレイアンテナを用いて信号の到来方向を推定する場合には、到来方向の推定に用いる測定データに誤差が生じる場合が少なくない。このような誤差の中には、アレイアンテナを構成する各アンテナ素子の受信特性が不均一なために発生する誤差(以降では、「位相誤差」と呼ぶ)が挙げられる。受信特性が完全に一致したアンテナ素子や増幅器を複数用いることは一般的に困難であり、ある程度の特性がそろった受信アレイを用いたとしても、多くの場合、素子間の誤差が残存することとなる。
これに対して、特許文献1には、アレイアンテナの誤差を校正する技術が開示されている。具体的には、特許文献1に係る発明では、校正用アレイアンテナのアンテナ素子を複数配置し、各アンテナ素子に対して給電を逐次切り替えて行い、校正対象となるアレイアンテナに到来方向が既知の信号を受信させることで、受信信号に基づき誤差要因を導出して校正を行う。
しかしながら、特許文献1に開示された技術を用いた場合には、校正を行うためのデータとして、少なくとも校正対象のアレイアンテナを構成する各アンテナ素子の数を超えるデータを測定する必要がある。具体的には、校正対象のアレイアンテナを構成するアンテナ素子数が3の場合には、少なくとも、4以上のデータを取得する必要があり、アンテナ素子数の増大に伴い、校正のためのデータの測定回数が増大するため、校正のために煩雑な作業を要することとなる。
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、簡便な方法でアレイアンテナの校正を行うことが可能な、新規かつ改良された校正装置、位置推定装置、校正方法、及び位置推定方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、送信アンテナ及び受信アンテナのうち少なくともいずれかを複数含む構成により、当該送信アンテナと当該受信アンテナとの間で形成される複数の伝送路を示した第1の複素伝達関数行列を推定することで、前記複数の伝送路中の検出対象の位置を推定する位置推定装置の校正を行うための校正装置であって、前記第1の複素伝達関数行列の時間応答を周波数応答に変換することで、周波数ごとの第2の複素伝達関数行列を算出する周波数応答算出部と、算出された周波数ごとの前記第2の複素伝達関数行列に基づき、前記送信アンテナ及び前記受信アンテナのうち一方のアンテナに対する他方の複数のアンテナの相関値を示す相関行列を算出し、所定の周波数帯域に含まれる周波数に対応した前記相関行列と、前記複数の伝送路中の既知の位置に前記検出対象を配置して前記複数のアンテナそれぞれの位置に基づき決定されるステアリングベクトルとに基づき、前記位置推定装置の校正を行うための校正値を算出する校正値算出部と、を備えたことを特徴とする、校正装置が提供される。
前記校正値算出部は、前記所定の周波数帯域に含まれる周波数に対応した前記相関行列の平均に基づき、前記校正値を算出してもよい。
前記校正値算出部は、前記相関行列の固有値及び固有ベクトルを算出し、算出された前記固有ベクトルのうち、対応する前記固有値が最大となる固有ベクトルを抽出し、抽出された当該固有ベクトルと、前記ステアリングベクトルとに基づき前記校正値を算出してもよい。
前記複数の伝送路は、1つの前記送信アンテナと複数の前記受信アンテナとの間で形成され、前記校正値算出部は、当該送信アンテナに対する当該複数の受信アンテナの相関値を示す相関行列を算出し、算出した当該相関行列と、当該複数の受信アンテナそれぞれの位置に基づき決定されるステアリングベクトルとに基づき、前記校正値を算出してもよい。
前記複数の伝送路は、複数の前記送信アンテナと1つの前記受信アンテナとの間で形成され、前記校正値算出部は、当該受信アンテナに対する当該複数の送信アンテナの相関値を示す相関行列を算出し、算出した当該相関行列と、当該複数の送信アンテナそれぞれの位置に基づき決定されるステアリングベクトルとに基づき、前記校正値を算出してもよい。
前記複数の伝送路は、複数の前記送信アンテナと複数の前記受信アンテナとの間で形成され、前記校正値算出部は、当該複数の送信アンテナに対する当該複数の受信アンテナの相関値を示す第1の相関行列と、当該複数の受信アンテナに対する当該複数の送信アンテナの相関値を示す第2の相関行列とを算出し、算出した前記第1の相関行列と、当該複数の受信アンテナそれぞれの位置に基づき決定されるステアリングベクトルとに基づき第1の校正値を算出し、算出した前記第2の相関行列と、当該複数の送信アンテナそれぞれの位置に基づき決定されるステアリングベクトルとに基づき第2の校正値を算出してもよい。
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、送信アンテナ及び受信アンテナのうち少なくともいずれかを複数含む構成により、当該送信アンテナと当該受信アンテナとの間で形成される複数の伝送路を示した第1の複素伝達関数行列を、前記送信アンテナから送信され、前記受信アンテナで受信された無線信号に基づき推定する伝送路推定部と、推定された第1の複素伝達関数行列に基づき、前記前記複数の伝送路中の検出対象の位置を推定する位置推定部と、前記第1の複素伝達関数行列の時間応答を周波数応答に変換することで、周波数ごとの第2の複素伝達関数行列を算出する周波数応答算出部と、算出された周波数ごとの前記第2の複素伝達関数行列に基づき、前記送信アンテナ及び前記受信アンテナのうち一方のアンテナに対する他方の複数のアンテナの相関値を示す相関行列を算出し、所定の周波数帯域に含まれる周波数に対応した前記相関行列と、前記複数の伝送路中の既知の位置に前記検出対象を配置して前記複数のアンテナそれぞれの位置に基づき決定されるステアリングベクトルとに基づき校正値を算出する校正値算出部と、を備え、前記位置推定部は、前記校正値により校正された前記第1の複素伝達関数行列に基づき、前記検出対象の位置を推定することを特徴とする、位置推定装置が提供される。
前記位置推定装置は、前記受信アンテナを備えてよい。
前記位置推定装置は、前記送信アンテナに前記無線信号を送信させる送信処理部を備えてもよい。
前記位置推定装置は、前記送信アンテナを備えてもよい。
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、送信アンテナ及び受信アンテナのうち少なくともいずれかを複数含む構成により、当該送信アンテナと当該受信アンテナとの間で形成される複数の伝送路を示した第1の複素伝達関数行列を推定することで、前記複数の伝送路中の検出対象の位置を推定する位置推定装置の校正を行うための校正方法であって、前記第1の複素伝達関数行列の時間応答を周波数応答に変換することで、周波数ごとの第2の複素伝達関数行列を算出することと、算出された周波数ごとの前記第2の複素伝達関数行列に基づき、前記送信アンテナ及び前記受信アンテナのうち一方のアンテナに対する他方の複数のアンテナの相関値を示す相関行列を算出し、所定の周波数帯域に含まれる周波数に対応した前記相関行列と、前記複数の伝送路中の既知の位置に前記検出対象を配置して前記複数のアンテナそれぞれの位置に基づき決定されるステアリングベクトルとに基づき、前記位置推定装置の校正を行うための校正値を算出することと、を含むことを特徴とする、校正方法が提供される。
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、送信アンテナ及び受信アンテナのうち少なくともいずれかを複数含む構成により、当該送信アンテナと当該受信アンテナとの間で形成される複数の伝送路を示した第1の複素伝達関数行列を、前記送信アンテナから送信され、前記受信アンテナで受信された無線信号に基づき推定することと、推定された第1の複素伝達関数行列に基づき、前記前記複数の伝送路中の検出対象の位置を推定することと、前記第1の複素伝達関数行列の時間応答を周波数応答に変換することで、周波数ごとの第2の複素伝達関数行列を算出することと、算出された周波数ごとの前記第2の複素伝達関数行列に基づき、前記送信アンテナ及び前記受信アンテナのうち一方のアンテナに対する他方の複数のアンテナの相関値を示す相関行列を算出し、所定の周波数帯域に含まれる周波数に対応した前記相関行列と、前記複数の伝送路中の既知の位置に前記検出対象を配置して前記複数のアンテナそれぞれの位置に基づき決定されるステアリングベクトルとに基づき校正値を算出することと、を含み、前記校正値により校正された前記第1の複素伝達関数行列に基づき、前記検出対象の位置が推定されることを特徴とする、位置推定方法が提供される。
以上説明したように本発明によれば、簡便な方法でアレイアンテナの校正を行うことが可能な校正装置、位置推定装置、校正方法、及び位置推定方法が提供される。
本発明の実施形態に係る位置推定システムの構成を示したブロック図である。 ステアリングベクトルについて説明するための図である。 位相誤差について説明するための説明図である。 同実施形態の実施例に係る試験環境の一例について説明するための図である。 同実施形態の実施例に係る試験条件の一例である。 同実施形態の実施例に係る試験結果の一例である。 同実施形態に係る位置推定システムの構成の他の一態様を示したブロック図である。 同実施形態に係る位置推定システムの構成の他の一態様を示したブロック図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
[システム構成]
まず、図1を参照して、本実施形態に係る位置推定システム1の構成について説明する。図1は、第1の実施形態に係る位置推定システム1の構成を示したブロック図である。
図1に示すように、本実施形態に係る位置推定システム1は、送信装置50と、送信アレイアンテナTxと、受信アレイアンテナRxと、受信装置60と、校正装置10とを含む。送信アレイアンテナTxは、複数の送信アンテナTx1〜TxMtを含む。また、受信アレイアンテナRxは、複数の受信アンテナRx1〜RxMrを含む。即ち、位置推定システム1は、複数の送信アンテナTx1〜TxMtと複数の受信アンテナRx1〜RxMrとの間で無線信号を送受信する、MIMO(Multiple−Input and Multiple−Output)方式の無線通信システムである。なお、受信装置60が、「位置推定装置」の一例に相当する。
なお、以降では、送信装置50及び受信装置60の各構成について説明したうえで、本実施形態に係る位置推定システム1の課題について整理し、その後、校正装置10の詳細について説明することとする。
[送信装置及び受信装置の構成]
まず、送信装置50及び受信装置60の構成について説明する。受信装置60は、受信処理部602と、伝送路推定部604と、位置推定部606とを含む。
送信装置50は、Mt本(Mt≧2)の送信アンテナからMt系統の信号を送信する装置である。例えば、送信アンテナの数が2本の場合には、送信装置50は、2系統(Mt=2)の信号を送信することになる。
送信装置50は、システムにおいて既知の符号パターンである信号(以降は、「パイロット信号」と呼ぶ場合がある)を含むMt系統の信号を変調し、所定の無線周波数帯の信号に周波数変換した後、所定のレベルに増幅して出力する。このようにして出力されたMt系統の出力信号は、各々送信アンテナTx1〜TxMtによってRF(Radio Frequency)信号として送信される。なお、パイロット信号が「無線信号」の一例に相当する。
受信処理部602は、Mr本の受信アンテナそれぞれで受信されたMt系統のRF信号をそれぞれ取得する。受信処理部602は、取得したRF信号それぞれを受信系統ごとに所定帯域でフィルタリングし、増幅及び周波数変換等を行ってベースバンド信号に変換する。受信処理部602は、変換したベースバンド信号から、パイロット信号を復調する。
受信処理部602は、受信系統ごとのベースバンド信号から復調された受信信号(即ち、パイロット信号)を、あらかじめ決められたタイミングごとに伝送路推定部604に順次出力する。
伝送路推定部604は、受信処理部602から受信系統ごとのベースバンド信号から復調された受信信号を所定のタイミングごとに逐次取得する。伝送路推定部604は、取得した受信信号(パイロット信号)に基づき、送信アレイアンテナTxと受信アレイアンテナRxとの間で形成される伝送路ごとの伝達関数を成分とする複素伝達関数行列H(t)を算出する。
例えば、Mr本(Mr≧2)の受信アンテナを用いて、送信装置50により送信されたMt系統(Mt≧2)の信号を受信する場合には、送信アレイアンテナTxと受信アレイアンテナRxとの間にはMt×Mrの伝送路が存在する。ここで、j番目の送信アンテナTxjから送信されi番目の受信アンテナRxiで受信される場合の伝達関数をhij(t)とすると、これを第(i,j)成分とするMr行Mt列の行列が、複素伝達関数行列H(t)である。複素伝達関数行列H(t)は、以下に示す(式1)で表される。なお、tは、複素伝達関数行列H(t)が取得された時間、即ち、当該複素伝達関数行列H(t)の算出元となる信号が受信された時間を示している。
Figure 2015117974
なお、伝送路推定部604は、例えば、取得した受信信号に対して相関演算を行うことで、複素伝達関数行列H(t)の各要素hij(t)を算出すればよい。
また、上記に示した複素伝達関数行列H(t)の算出方法はあくまで一例であり、複素伝達関数行列H(t)を導出できれば、その方法は限定されない。また、複素伝達関数行列H(t)が、「第1の複素伝達関数行列」の一例に相当する。
伝送路推定部604は、導出した複素伝達関数行列H(t)を位置推定部606に出力する。
位置推定部606は、伝送路推定部604から複素伝達関数行列H(t)を取得し、取得した複素伝達関数行列H(t)に基づき、送信アンテナTx1〜TxMtと複数の受信アンテナRx1〜RxMrとの間に形成される伝送路中の検出対象の位置を推定する。なお、複素伝達関数行列H(t)に基づき伝送路中の検出対象の位置が推定できれば、その方法は特に限定されない。例えば、位置推定部606は、取得した複素伝達関数行列H(t)に基づき、MUSIC(MUltiple SIgnal Classification)法により無線信号の到来方向を推定することで、検出対象の位置を推定してもよい。
[位置推定システムの課題]
一方で、アレイアンテナを用いて信号の到来方向を推定することにより検出対象の位置を推定する場合には、信号の到来方向の推定に用いる測定データに誤差が生じる場合が少なくない。このような誤差の中には、アレイアンテナを構成する各アンテナ素子の受信特性が不均一なために発生する位相誤差が挙げられる。受信特性が完全に一致したアンテナ素子や増幅器を複数用いることは一般的に困難であり、ある程度の特性がそろった受信アレイを用いたとしても、多くの場合、素子間の誤差が残存することとなる。
そこで、本実施形態に係る位置推定システム1では、送信アレイアンテナTxと受信アレイアンテナRxとの間に形成される伝送路中の既知の位置に検出対象を配置して、アンテナ間で無線信号を送受信し、校正装置10に、当該無線信号に基づき校正値を算出させる。
そして、位置推定システム1は、検出対象の位置の推定時に算出した複素伝達関数行列H(t)を、校正装置10により算出された校正値に基づき補正することで、アンテナ素子の特性に基づく位相誤差を校正する。以降では、校正装置10の詳細として、校正装置10が校正値を算出する動作について、算出された校正値による校正の方法とあわせて説明する。
[校正装置10の詳細:単一の送信アンテナに対して受信アンテナが複数の場合]
本実施形態に係る校正装置10の詳細について、まず、単一の送信アンテナに対して受信アンテナが複数の場合、即ち、送信アンテナ数を1(送信アンテナTx1)、受信アンテナ数をMr(受信アンテナRx1〜RxMr)とした場合について説明する。なお、単一の受信アンテナに対して送信アンテナが複数の場合と、送信アンテナ及び受信アンテナが複数の場合とについては、別途後述する。
まず、図1を参照する。図1に示すように、校正装置10は、記憶部102と、周波数応答算出部104と、校正値算出部106とを含む。
記憶部102は、伝送路推定部604で算出された複素伝達関数行列H(t)を記憶するための記憶媒体である。記憶部102の具体的な一例としては、フラッシュメモリ、MRAM(Magnetoresistive Random Access Memory)、FeRAM(Ferroelectric Random Access Memory)、PRAM(Phase change Random Access Memory)、及びEEPROM(Electronically Erasable and Programmable Read Only Memory)などの不揮発性メモリや、HDD(Hard Disk Drive)などの磁気記録媒体などが挙げられる。
本実施形態に係る位置推定システム1において、前述した伝送路推定部604は、時間tごとに算出した複素伝達関数行列H(t)を記憶部102に記憶させる。なお、校正装置10側に、受信装置60の伝送路推定部604から、算出された複素伝達関数行列H(t)を取得する取得部を設けてもよい。
また、送信アンテナ数を1、受信アンテナ数をMrとした場合には、伝送路推定部604により算出される複素伝達関数行列H(t)は、以下に示す(式2)で表される。
Figure 2015117974
周波数応答算出部104は、時間tごとに記憶部102に記憶された複素伝達関数行列H(t)を、あらかじめ決められた期間Tごとに読み出す。周波数応答算出部104は、期間Tごとに読み出した複素伝達関数行列H(t)に基づき、当該期間Tにおける複素伝達関数行列H(t)の時系列に沿った変化、即ち、時間応答を算出する。ここで、算出された複素伝達関数行列H(t)の時間応答は、期間Tにおける各要素hij(t)の時間応答により形成される。なお、期間Tの決定方法については、別途後述する。また、T=tとして設定してもよい。この場合は、周波数応答算出部104は、読み出した複素伝達関数行列H(t)を、当該複素伝達関数行列H(t)の時間応答と認識すればよい。
期間Tにおける複素伝達関数行列H(t)の時間応答を算出したら、周波数応答算出部104は、複素伝達関数行列H(t)の各要素hij(t)の時間応答を周波数応答に変換することで、周波数ごとの複素伝達関数行列F(f)を算出する。具体的な一例として、周波数応答算出部104は、複素伝達関数行列H(t)の各要素hij(t)の時間応答をフーリエ変換することで、周波数ごとに各伝送路の周波数応答Fij(f)を算出する。そして、周波数応答算出部108は、周波数ごとに算出した各伝送路の周波数応答Fij(f)を第(i,j)成分とする、当該周波数ごとの複素伝達関数行列F(f)を算出すればよい。なお、(式2)に示した、複素伝達関数行列H(t)を時間応答から周波数応答に変換した場合には、複素伝達関数行列F(f)は、以下に示す(式3)で表される。
Figure 2015117974
このようにして算出された周波数ごとの複素伝達関数行列F(f)を利用することで、例えば、検出対象の侵入に伴う伝送路の変化を、当該検出対象に固有の周波数に対応する複素伝達関数行列F(f)に基づき検出することが可能となる。
具体的な一例として、固有の周波数fkを有する対象が、送信アンテナTxjと受信アンテナRxiとの間で形成される伝送路hij(t)に侵入したとする。この場合には、対象の侵入に伴う伝送路hij(t)の変化が、周波数f1に対応する複素伝達関数行列F(fk)の各要素のうち、伝送路hij(t)に対応する成分Fij(fk)の変化として表れる。
そのため、検出対象に固有の周波数が既知の場合には、当該周波数に対応する複素伝達関数行列F(f)の変化を検出することで、所定の領域(即ち、各伝送路中)への当該検出対象の侵入を検知することが可能となる。なお、複素伝達関数行列F(f)を算出可能な周波数fの範囲は、複素伝達関数行列H(t)の時間応答を算出する期間Tに応じて決定される。そのため、期間Tは、検出対象に固有の周波数に対応する複素伝達関数行列F(f)を算出するために要する、複素伝達関数行列H(t)の時間応答を得るために必要な期間を確保可能な範囲で決定すればよい。
なお、上記に示したフーリエ変換に基づき複素伝達関数行列F(f)を算出する方法はあくまで一例であり、複素伝達関数行列H(t)の時間応答を周波数応答に変換することで複素伝達関数行列F(f)が導出できれば、その方法は限定されない。また、複素伝達関数行列F(f)が、「第2の複素伝達関数行列」の一例に相当する。
周波数応答算出部104は、期間Tごとに算出した各周波数に対応する複素伝達関数行列F(f)を校正値算出部106に出力する。
校正値算出部106は、期間Tごとに算出された各周波数に対応する複素伝達関数行列F(f)を周波数応答算出部104から取得する。校正値算出部106は、取得した複素伝達関数行列F(f)に対して、当該複素伝達関数行列F(f)の複素共役転置行列F(f)を乗算することで、受信アレイアンテナRxの瞬時空間相関行列Rr(f)を算出する。瞬時空間相関行列Rr(f)は、以下に示す(式4)で表される。
Figure 2015117974
なお、上記に示す瞬時空間相関行列Rr(f)は、送信アンテナTx1に対する受信アレイアンテナRx(即ち、受信アンテナRx1〜RxMr)の相関値を示している。
瞬時空間相関行列Rr(f)を算出したら、校正値算出部106は、所定の周波数帯域(f<f<f)に含まれる周波数に対応した瞬時空間相関行列Rr(f)の平均に基づき、空間相関行列Rr’を算出する。空間相関行列Rr’は、以下に示す(式5)で表される。
Figure 2015117974
なお、所定の周波数帯域(f<f<f)は、検出対象に固有の周波数に基づきあらかじめ決定し、校正値算出部106に記憶させておくとよい。具体的な一例として、人体を検出対象とした場合には、呼吸や心拍等のような人体の生体反応に固有の周波数や、人体の共振周波数が含まれる周波数帯域に基づき、所定の周波数帯域の下限値f及び上限値fを決定すればよい。なお、人体を検出対象とする場合には、心拍数(もしくは脈拍数)や呼吸数は年齢や対象となる人体の動静等により異なる(変動する)場合がある。そのため、人体を検出対象とする場合には、年齢や人体の動静等のような周波数が変動する要因も踏まえて、所定の周波数帯域の下限値f及び上限値fを決定するとよい。
次いで、校正値算出部106は、算出した空間相関行列Rr’を、以下に示す(式6)に基づき固有値分解する。
Figure 2015117974
なお、上記した(式6)において、V=[v,v,…,vMr]は、空間相関行列Rr’の固有ベクトルを表し、D=diag[λ,λ,…,λMr]は、空間相関行列Rr’の固有値を表している。
校正値算出部106は、算出した各固有値(λ,λ,…,λMr)に対応する固有ベクトル(v,v,…,vMr)のうち、最大の固有値に対応する固有ベクトルを抽出する。なお、以降では、校正値算出部106は、固有値λに対応する固有ベクトルvを抽出したものとして説明する。なお、固有値λに対応する固有ベクトルvは、以下に示す(式7)で表される。
Figure 2015117974
また、校正値算出部106は、受信アレイアンテナRxから見た検出対象P1の方向のステアリングベクトルを算出する。ここで、図2を参照する。図2は、ステアリングベクトルについて説明するための説明図であり、受信アレイアンテナRxを構成する受信アンテナRx1〜RxMrと検出対象P1との間の位置関係を模式的に示している。図2に示すように、各受信アンテナから見た検出対象P1の方向を角度θで示すと、受信アレイアンテナRxから見た検出対象P1の方向のステアリングベクトルは、以下に示す(式10)及び(式11)で表される。なお、校正時には、検出対象P1の位置は既知のため、角度θも既知となる。
Figure 2015117974
Figure 2015117974
(式11)において、λは、送信アレイアンテナTxと受信アレイアンテナRxとの間で送信される信号(搬送波)の波長を示している。また、(式10)において、dは、受信アレイアンテナRxを構成する複数の受信アンテナRx1〜RxMrの素子間隔を示している。なお、この送信アレイアンテナTxについても同様に、(式8)及び(式9)に基づきステアリングベクトルを算出することが可能である。
なお、(式9)に示した最大の固有値λに対応する固有ベクトルvは、検出対象P1からの反射が大きく、パスが一つとみなせる場合には、(式10)に示したステアリングベクトルa(θ)と等しくなる。
しかしながら、実際には、受信アレイアンテナRxにおける未知の位相誤差Φの影響を受ける。例えば、図3は、受信アレイアンテナRxにおける未知の位相誤差Φを模式的に示している。図3に示すように、受信アレイアンテナRxを構成する受信アンテナRx1〜RxMrは、それぞれ未知の位相誤差φ1〜φMrの影響を受けることとなる。そのため、固有ベクトルvは、以下に示す(式10)及び(式11)で表される。
Figure 2015117974
Figure 2015117974
一方で、検出対象P1の方向を既知とした場合には、位相誤差Φは、受信アレイアンテナRxからの検出対象P1の方向を表すステアリングベクトルa(θ)の各要素を、固有ベクトルvの各要素で除算した値を対角項要素とする行列で表される。具体的には、位相誤差Φは、以下に示す(式12)で表される。
Figure 2015117974
即ち、校正値算出部106は、(式12)に基づき、算出した固有ベクトルvと、ステアリングベクトルa(θ)から位相誤差Φを算出する。なお、前述の通り、校正時には検出対象P1の位置は既知であるため、角度θも既知となり、結果として校正値が算出されることとなる。そして、校正値算出部106は、算出した位相誤差Φを、校正値として伝送路推定部604に出力する。
これにより、伝送路推定部604は、受信した無線信号に基づき算出した複素伝達関数行列H(t)に含まれる位相誤差Φを、校正値算出部106から取得した校正値に基づき校正することが可能となる。
なお、伝送路推定部604は、校正値算出部106から取得した校正値により、以下に示す(式13)に基づき、受信した無線信号に基づき算出した複素伝達関数行列に含まれる位相誤差Φを校正すればよい。
Figure 2015117974
なお、上記に示した(式13)において、H’(t)は、伝送路推定部604が、アレイアンテナ間で送受信された無線信号に基づき算出した複素伝達関数行列(即ち、位相誤差Φを含む複素伝達関数行列)を示し、H(t)は、位相誤差Φが校正された複素伝達関数行列を示している。
以上のように、本実施形態に係る校正装置10は、送信アレイアンテナTxと受信アレイアンテナRxとの間で無線信号を送受信することで推定された複素伝達関数行列H(t)に基づき、空間相関行列Rr’を算出する。そして、校正装置10は、算出した空間相関行列Rr’の固有ベクトルvと、検出対象P1の位置を既知として算出したステアリングベクトルa(θ)とに基づき校正値を算出する。
以上のようにして算出した校正値により校正を行うことで、本実施形態に係る位置推定システム1は、例えば、校正のために各アンテナ素子に順次ケーブルを直結して給電を行ってデータを測定するといった煩雑な作業が不要となり、より簡便な方法でアレイアンテナの校正を行うことが可能となる。
なお、上述した一連の動作、即ち、(式1)〜(式13)に基づき校正値を算出する方法と、当該校正値により複素伝達関数行列を校正する方法とが、「校正方法」の一例に相当する。また、当該校正値により校正された複素伝達関数行列に基づき、検出対象P1の位置を推定する方法が、「位置推定方法」の一例に相当する。
また、上述した一連の動作は、位置推定システム1の各構成を動作させる装置のCPUを機能させるためのプログラムによって構成することができる。このプログラムは、その装置にインストールされたOS(Operating System)を介して実行されるように構成してもよい。また、このプログラムは、上述した処理を実行する構成が含まれる装置が読み出し可能であれば、記憶される位置は限定されない。例えば、装置の外部から接続される記録媒体にプログラムが格納されていてもよい。この場合には、プログラムが格納された記録媒体を装置に接続することによって、その装置のCPUに当該プログラムを実行させるように構成するとよい。
[実施例]
次に、上述した実施形態に係る校正装置10に基づき、位置推定システム1のアレイアンテナを構成した場合の例について、実施例として以下にまとめる。
まず、図4を参照しながら、試験環境について説明する。図4は、本実施形態の実施例に係る試験環境の一例について説明するための図である。図4に示すように、本実施例では、送信アレイアンテナTxを構成する送信アンテナの数を1とし、受信アレイアンテナRxを構成する受信アンテナの数を4とした。なお、受信アレイアンテナRxは、4つの受信アンテナが水平方向に並んで構成されている。
また、図4において、参照符号hは、送信アレイアンテナTx及び受信アレイアンテナRxが設置された位置の高さを示しており、本実施例では、h=1.0[m]としている。また、参照符号Dは、送信アレイアンテナTx及び受信アレイアンテナRxから対象物までの距離を示しており、θは、送信アレイアンテナTx及び受信アレイアンテナRxの正面方向を基準とした水平面上における角度を示している。
本実施例では、まず、検出対象P1を、θ=0[°]、D=2[m]の位置に配置し、複素伝達関数行列の測定間隔を6[Hz]、測定時間を10[s]として校正値の算出を行った。また、その他の条件については、図5に示す。図5は、本実施形態の実施例に係る試験条件の一例である。
図5に示すように、本実施例では、送信アンテナとして、方形パッチアンテナを使用し、受信アンテナとして、4素子パッチアレイアンテナを使用した。また、4素子パッチアレイアンテナにおける素子間隔は、送信アンテナと受信アンテナとの間で送受信する無線信号の0.5波長分とした。また、送信アンテナ(即ち、方形パッチアンテナ)と、受信アンテナ(即ち、4素子パッチアレイアンテナ)との間の距離は、当該無線信号の1波長分としている。
また、送信アンテナと受信アンテナとの間で送受信する無線信号には、2.4GHz帯の信号を使用している。また、校正値の算出時に空間相関行列Rr’の算出対象とする周波数帯域の下限値f1を0.02[Hz]とし、上限値f2を2.0[Hz]とした。
上記に示す条件に基づき校正値を算出したら、同試験環境及び同試験条件を用い、θ=0[°]の方向に検出対象P1を再度配置して、本実施形態に係る校正装置10による校正の前後で、受信アレイアンテナRxに対する検出対象P1の方向の推定を行った。なお、本実施例では、受信アレイアンテナRxに対する検出対象P1の方向の推定に、MUSIC法を用いている。
本実施例における、検出対象P1の方向の推定結果を図6に示す。図6において、縦軸はMUSICスペクトラムの振幅[dB]を示しており、横軸は方向[deg]を示している。また、参照符号g11は、校正後の位置システムに基づく検出対象P1の位置の推定結果を示しており、参照符号g13は、校正前の検出対象P1の位置の推定結果を示している。また、g21は、試験環境中における検出対象P1の実際の位置を示している。
図6に示す推定結果g13と検出対象P1の方向g21を比較すると明らかなように、校正前の推定結果g13は、実際の検出対象P1の方向g21から乖離していることがわかる。これに対して、推定結果g11と検出対象P1の方向g21を比較すると明らかなように、校正後の推定結果g11は、実際の検出対象P1の方向g21と一致している。このことから、本実施形態に係る校正装置10により算出された校正値により校正を行うことで、アンテナ素子の受信特性に基づく位相誤差が、正しく補正されていることがわかる。
[校正装置10の詳細:単一の受信アンテナに対し送信アンテナが複数の場合]
次に、単一の受信アンテナに対し送信アンテナが複数の場合、即ち、送信アンテナ数をMt(送信アンテナTx1〜TxMt)、受信アンテナ数を1(受信アンテナRx1)とした場合について説明する。
まず、送信アンテナ数をMt、受信アンテナ数を1とした場合には、伝送路推定部604により算出される複素伝達関数行列H(t)は、以下に示す(式14)で表される。
Figure 2015117974
周波数応答算出部104は、時間tごとに記憶部102に記憶された複素伝達関数行列H(t)を、あらかじめ決められた期間Tごとに読み出す。周波数応答算出部104は、期間Tごとに読み出した複素伝達関数行列H(t)に基づき、当該期間Tにおける複素伝達関数行列H(t)の時系列に沿った変化、即ち、時間応答を算出する。
期間Tにおける複素伝達関数行列H(t)の時間応答を算出したら、周波数応答算出部104は、当該複素伝達関数行列H(t)を、時間応答から周波数応答に変換することで、周波数ごとの複素伝達関数行列F(f)を算出する。なお、(式15)に示した、複素伝達関数行列H(t)を時間応答から周波数応答に変換した場合には、複素伝達関数行列F(f)は、以下に示す(式15)で表される。
Figure 2015117974
周波数応答算出部104は、期間Tごとに算出した各周波数に対応する複素伝達関数行列F(f)を校正値算出部106に出力する。
校正値算出部106は、期間Tごとに算出された各周波数に対応する複素伝達関数行列F(f)を周波数応答算出部104から取得する。校正値算出部106は、取得した複素伝達関数行列F(f)に対して、当該複素伝達関数行列F(f)の複素共役転置行列F(f)を乗算することで、送信アレイアンテナTxの瞬時空間相関行列Rt(f)を算出する。瞬時空間相関行列Rt(f)は、以下に示す(式16)で表される。
Figure 2015117974
なお、上記に示す瞬時空間相関行列Rt(f)は、受信アンテナRx1に対する送信アレイアンテナTx(即ち、送信アンテナTx1〜TxMt)の相関値を示している。
瞬時空間相関行列Rt(f)を算出したら、校正値算出部106は、所定の周波数帯域(f<f<f)に含まれる周波数に対応した瞬時空間相関行列Rt(f)の平均に基づき、空間相関行列Rt’を算出する。
なお、以降の処理は、送信アンテナ数を1、受信アンテナ数をMrとした場合と同様である。即ち、校正値算出部106は、空間相関行列Rt’の固有ベクトルV及び固有値Dを算出し、最大の固有値(例えば、固有値λ)に対応する固有ベクトル(例えば、固有ベクトルv)を抽出する。そして、校正値算出部106は、抽出した固有ベクトルと、送信アレイアンテナTxから見た検出対象P1の方向のステアリングベクトルとに基づき位相誤差Φを算出し、算出した位相誤差Φを校正値として、伝送路推定部604に出力する。
伝送路推定部604は、校正値算出部106から取得した校正値により、以下に示す(式17)に基づき、受信した無線信号に基づき算出した複素伝達関数行列に含まれる位相誤差Φを校正すればよい。
Figure 2015117974
なお、上記に示した(式17)において、H’(t)は、伝送路推定部604が、アレイアンテナ間で送受信された無線信号に基づき算出した複素伝達関数行列(即ち、位相誤差Φを含む複素伝達関数行列)を示し、H(t)は、位相誤差Φが校正された複素伝達関数行列を示している。
[校正装置10の詳細:送信アンテナ及び受信アンテナが複数の場合]
次に、送信アンテナ及び受信アンテナが複数の場合、即ち、送信アンテナ数をMt(送信アンテナTx1〜TxMt)、受信アンテナ数をMr(受信アンテナRx1〜RxMr)とした場合について説明する。
まず、送信アンテナ数をMt、受信アンテナ数をMrとした場合には、伝送路推定部604により算出される複素伝達関数行列H(t)は、前述した(式1)で表される。
周波数応答算出部104は、時間tごとに記憶部102に記憶された複素伝達関数行列H(t)を、あらかじめ決められた期間Tごとに読み出す。周波数応答算出部104は、期間Tごとに読み出した複素伝達関数行列H(t)に基づき、当該期間Tにおける複素伝達関数行列H(t)の時系列に沿った変化、即ち、時間応答を算出する。
期間Tにおける複素伝達関数行列H(t)の時間応答を算出したら、周波数応答算出部104は、当該複素伝達関数行列H(t)を、時間応答から周波数応答に変換することで、周波数ごとの複素伝達関数行列F(f)を算出する。なお、(式1)に示した、複素伝達関数行列H(t)を時間応答から周波数応答に変換した場合には、複素伝達関数行列F(f)は、以下に示す(式18)で表される。
Figure 2015117974

周波数応答算出部104は、期間Tごとに算出した各周波数に対応する複素伝達関数行列F(f)を校正値算出部106に出力する。
校正値算出部106は、期間Tごとに算出された各周波数に対応する複素伝達関数行列F(f)を周波数応答算出部104から取得する。校正値算出部106は、取得した複素伝達関数行列F(f)に対して、当該複素伝達関数行列F(f)の複素共役転置行列F(f)を乗算することで、受信アレイアンテナRxの瞬時空間相関行列Rr(f)と、送信アレイアンテナTxの瞬時空間相関行列Rt(f)とを算出する。なお、瞬時空間相関行列Rr(f)及びRt(f)は、前述した(式6)及び(式17)に基づき算出すればよい。
以上のようにして、受信アレイアンテナRxの瞬時空間相関行列Rr(f)を算出したら、校正値算出部106は、上述した(式7)〜(式14)に基づき、空間相関行列Rr’を算出し、当該空間相関行列Rr’に基づき位相誤差Φを算出する。同様に、送信アレイアンテナTxの瞬時空間相関行列Rt(f)を算出したら、校正値算出部106は、上述した(式7)〜(式14)に基づき、空間相関行列Rt’を算出し、当該空間相関行列Rt’に基づき位相誤差Φを算出する。校正値算出部106は、算出した位相誤差Φ及びΦを、校正値として伝送路推定部604に出力する。なお、この場合には、空間相関行列Rr’が、「第1の相関行列」の一例に相当し、空間相関行列Rt’が、「第2の相関行列」の一例に相当する。
伝送路推定部604は、校正値算出部106から取得した校正値により、以下に示す(式19)に基づき、受信した無線信号に基づき算出した複素伝達関数行列に含まれる位相誤差Φ及びΦを校正すればよい。
Figure 2015117974
なお、上記に示した(式19)において、H’(t)は、伝送路推定部604が、アレイアンテナ間で送受信された無線信号に基づき算出した複素伝達関数行列(即ち、位相誤差Φ及びΦを含む複素伝達関数行列)を示し、H(t)は、位相誤差Φ及びΦが校正された複素伝達関数行列を示している。
[まとめ]
以上説明したように、本実施形態に係る校正装置10は、送信アレイアンテナTxと受信アレイアンテナRxとの間で無線信号を送受信することで推定された複素伝達関数行列H(t)に基づき、空間相関行列を算出する。そして、校正装置10は、算出した空間相関行列の固有ベクトルと、検出対象の位置を既知として算出したステアリングベクトルとに基づき校正値を算出する。
以上のようにして算出した校正値により校正を行うことで、本実施形態に係る位置推定システム1は、例えば、校正のために各アンテナ素子に順次ケーブルを直結して給電を行ってデータを測定するといった煩雑な作業が不要となる。また、送信アンテナや受信アンテナの数を増やした場合においても、校正のためのデータの測定回数が増大することはない。そのため、本実施形態に係る位置推定システム1においては、より簡便な方法でアレイアンテナの校正を行うことが可能となる。
なお、上記では、図1に示すように、送信装置50、受信装置60、及び校正装置10をそれぞれ異なる装置として構成する例について説明したが、本実施形態に係る位置推定システム1の構成は必ずしも図1に示す例には限定されない。
例えば、図7は、本実施形態に係る位置推定システムの他の一態様について示したブロック図であり、受信装置60と校正装置10とを一体的に構成した位置推定システム1aの構成を示している。図7に示す例では、上述した受信装置60に含まれる受信処理部602、伝送路推定部604、及び位置推定部606と、上述した校正装置10に含まれる記憶部102、周波数応答算出部104、及び校正値算出部106とを、受信装置60aとして一体的に構成している。
また、他の一例として、図8は、本実施形態に係る位置推定システムの他の一態様について示したブロック図であり、送信装置50と、受信装置60と、校正装置10とを一体的に構成した位置推定システム1bの構成を示している。図8に示す例では、上述した送信装置50に相当する送信処理部502と、上述した受信装置60に含まれる受信処理部602、伝送路推定部604、及び位置推定部606と、上述した校正装置10に含まれる記憶部102、周波数応答算出部104、及び校正値算出部106とを、通信装置60bとして一体的に構成している。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
1 位置推定システム
10 校正装置
102 記憶部
104 周波数応答算出部
106 校正値算出部
108 周波数応答算出部
50 送信装置
502 送信処理部
60 受信装置
602 受信処理部
604 伝送路推定部
606 位置推定部

Claims (12)

  1. 送信アンテナ及び受信アンテナのうち少なくともいずれかを複数含む構成により、当該送信アンテナと当該受信アンテナとの間で形成される複数の伝送路を示した第1の複素伝達関数行列を推定することで、前記複数の伝送路中の検出対象の位置を推定する位置推定装置の校正を行うための校正装置であって、
    前記第1の複素伝達関数行列の時間応答を周波数応答に変換することで、周波数ごとの第2の複素伝達関数行列を算出する周波数応答算出部と、
    算出された周波数ごとの前記第2の複素伝達関数行列に基づき、前記送信アンテナ及び前記受信アンテナのうち一方のアンテナに対する他方の複数のアンテナの相関値を示す相関行列を算出し、所定の周波数帯域に含まれる周波数に対応した前記相関行列と、前記複数の伝送路中の既知の位置に前記検出対象を配置して前記複数のアンテナそれぞれの位置に基づき決定されるステアリングベクトルとに基づき、前記位置推定装置の校正を行うための校正値を算出する校正値算出部と、
    を備えたことを特徴とする、校正装置。
  2. 前記校正値算出部は、前記所定の周波数帯域に含まれる周波数に対応した前記相関行列の平均に基づき、前記校正値を算出することを特徴とする、請求項1に記載の校正装置。
  3. 前記校正値算出部は、前記相関行列の固有値及び固有ベクトルを算出し、算出された前記固有ベクトルのうち、対応する前記固有値が最大となる固有ベクトルを抽出し、抽出された当該固有ベクトルと、前記ステアリングベクトルとに基づき前記校正値を算出することを特徴とする、請求項1または2に記載の校正装置。
  4. 前記複数の伝送路は、1つの前記送信アンテナと複数の前記受信アンテナとの間で形成され、
    前記校正値算出部は、当該送信アンテナに対する当該複数の受信アンテナの相関値を示す相関行列を算出し、算出した当該相関行列と、当該複数の受信アンテナそれぞれの位置に基づき決定されるステアリングベクトルとに基づき、前記校正値を算出することを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の校正装置。
  5. 前記複数の伝送路は、複数の前記送信アンテナと1つの前記受信アンテナとの間で形成され、
    前記校正値算出部は、当該受信アンテナに対する当該複数の送信アンテナの相関値を示す相関行列を算出し、算出した当該相関行列と、当該複数の送信アンテナそれぞれの位置に基づき決定されるステアリングベクトルとに基づき、前記校正値を算出することを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の校正装置。
  6. 前記複数の伝送路は、複数の前記送信アンテナと複数の前記受信アンテナとの間で形成され、
    前記校正値算出部は、
    当該複数の送信アンテナに対する当該複数の受信アンテナの相関値を示す第1の相関行列と、当該複数の受信アンテナに対する当該複数の送信アンテナの相関値を示す第2の相関行列とを算出し、
    算出した前記第1の相関行列と、当該複数の受信アンテナそれぞれの位置に基づき決定されるステアリングベクトルとに基づき第1の校正値を算出し、
    算出した前記第2の相関行列と、当該複数の送信アンテナそれぞれの位置に基づき決定されるステアリングベクトルとに基づき第2の校正値を算出することを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の校正装置。
  7. 送信アンテナ及び受信アンテナのうち少なくともいずれかを複数含む構成により、当該送信アンテナと当該受信アンテナとの間で形成される複数の伝送路を示した第1の複素伝達関数行列を、前記送信アンテナから送信され、前記受信アンテナで受信された無線信号に基づき推定する伝送路推定部と、
    推定された第1の複素伝達関数行列に基づき、前記前記複数の伝送路中の検出対象の位置を推定する位置推定部と、
    前記第1の複素伝達関数行列の時間応答を周波数応答に変換することで、周波数ごとの第2の複素伝達関数行列を算出する周波数応答算出部と、
    算出された周波数ごとの前記第2の複素伝達関数行列に基づき、前記送信アンテナ及び前記受信アンテナのうち一方のアンテナに対する他方の複数のアンテナの相関値を示す相関行列を算出し、所定の周波数帯域に含まれる周波数に対応した前記相関行列と、前記複数の伝送路中の既知の位置に前記検出対象を配置して前記複数のアンテナそれぞれの位置に基づき決定されるステアリングベクトルとに基づき校正値を算出する校正値算出部と、
    を備え、
    前記位置推定部は、前記校正値により校正された前記第1の複素伝達関数行列に基づき、前記検出対象の位置を推定することを特徴とする、位置推定装置。
  8. 前記受信アンテナを備えることを特徴とする、請求項7に記載の位置推定装置。
  9. 前記送信アンテナに前記無線信号を送信させる送信処理部を備えることを特徴とする、請求項7または8に記載の位置推定装置。
  10. 前記送信アンテナを備えることを特徴とする、請求項9に記載の位置推定装置。
  11. 送信アンテナ及び受信アンテナのうち少なくともいずれかを複数含む構成により、当該送信アンテナと当該受信アンテナとの間で形成される複数の伝送路を示した第1の複素伝達関数行列を推定することで、前記複数の伝送路中の検出対象の位置を推定する位置推定装置の校正を行うための校正方法であって、
    前記第1の複素伝達関数行列の時間応答を周波数応答に変換することで、周波数ごとの第2の複素伝達関数行列を算出することと、
    算出された周波数ごとの前記第2の複素伝達関数行列に基づき、前記送信アンテナ及び前記受信アンテナのうち一方のアンテナに対する他方の複数のアンテナの相関値を示す相関行列を算出し、所定の周波数帯域に含まれる周波数に対応した前記相関行列と、前記複数の伝送路中の既知の位置に前記検出対象を配置して前記複数のアンテナそれぞれの位置に基づき決定されるステアリングベクトルとに基づき、前記位置推定装置の校正を行うための校正値を算出することと、
    を含むことを特徴とする、校正方法。
  12. 送信アンテナ及び受信アンテナのうち少なくともいずれかを複数含む構成により、当該送信アンテナと当該受信アンテナとの間で形成される複数の伝送路を示した第1の複素伝達関数行列を、前記送信アンテナから送信され、前記受信アンテナで受信された無線信号に基づき推定することと、
    推定された第1の複素伝達関数行列に基づき、前記前記複数の伝送路中の検出対象の位置を推定することと、
    前記第1の複素伝達関数行列の時間応答を周波数応答に変換することで、周波数ごとの第2の複素伝達関数行列を算出することと、
    算出された周波数ごとの前記第2の複素伝達関数行列に基づき、前記送信アンテナ及び前記受信アンテナのうち一方のアンテナに対する他方の複数のアンテナの相関値を示す相関行列を算出し、所定の周波数帯域に含まれる周波数に対応した前記相関行列と、前記複数の伝送路中の既知の位置に前記検出対象を配置して前記複数のアンテナそれぞれの位置に基づき決定されるステアリングベクトルとに基づき校正値を算出することと、
    を含み、
    前記校正値により校正された前記第1の複素伝達関数行列に基づき、前記検出対象の位置が推定されることを特徴とする、位置推定方法。
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