JPH116874A - 埋没生命体探知方法及び装置 - Google Patents
埋没生命体探知方法及び装置Info
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- JPH116874A JPH116874A JP9158632A JP15863297A JPH116874A JP H116874 A JPH116874 A JP H116874A JP 9158632 A JP9158632 A JP 9158632A JP 15863297 A JP15863297 A JP 15863297A JP H116874 A JPH116874 A JP H116874A
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Abstract
び周囲の移動物体に影響されることなく、迅速的確に探
知する。 【解決手段】 竿状の送信アンテナ具Txと受信アンテ
ナ具Rxを、それらの少なくとも一方は複数個用意し、
これらを堆積物1の異なる箇所に埋設する。送信アンテ
ナ具が複数本の場合は、これらの送信アンテナ具から逐
次に電波を送出して、それらの反射波の検波出力を総合
評価する。受信アンテナ具が複数本の場合は、それらの
受信波を逐次又は並列に検波して出力し、これらの出力
を総合評価する。これにより、埋没生存者2の姿勢や電
波障害物3の影響を除くことができる。複数の受信アン
テナ具を用いる場合に、それらの一つを堆積物の外に出
しておけば、その検波出力は主に周囲の運動物体の動き
を表わすから、それと他の検波出力を見比べることによ
り、埋没生存者の検知出力の識別が容易になる。
Description
堆積した瓦礫、土砂、雪など(以下、堆積物という。)
の中に閉じ込められた生命体を、探索する技術に関す
る。このような技術は、特に、災害時における埋没生存
者の発見に有用である。
ンテナと受信アンテナの双方が設けられた構造の竿状ア
ンテナ具を、堆積物の中に挿入して、送信アンテナから
放射したマイクロ波の反射波を受信アンテナで受信し、
この反射波の特性、例えば位相変化を調べることによっ
て、堆積物の表面や周囲の運動物体からの反射波(ノイ
ズ)の影響を軽減し、呼吸や心拍動に伴う体表面の微少
変位あるいは手足など身体各部の動きを感度よく検知し
て、それにより、埋没している生命体を探知する方法
は、既に提案した(特願平8−125475号)。
アンテナ具と受信アンテナ具を別々に用意し、これらを
堆積物の中に挿入して、前記と同じ原理により生命体を
探知することも可能である。
探知には、呼吸に伴う体表面の変位を検知するのが最も
有望であろうと考えられる。生存していれば必ず呼吸を
しており、そして、呼吸に伴う体表面の変位は、かなり
顕著で、しかも、定常的かつ周期的であり、したがっ
て、その検知出力をノイズから識別することが比較的容
易なはずだからである。
かの問題が生じた。まず、災害時の埋没状況は千差万別
で、そのため、呼吸に伴う体表面の変位の検知感度に大
きな相違が生じる。埋没者自体の状況としては、どちら
を向いているか、立っているのか、寝ているのか、など
の違いがある。呼吸による胸部の変形量は、例えば、前
後方向と左右方向ではかなり異なり、その結果、身体の
向きと電波の送受信の方向の相対的関係により、探知感
度に著しい差が生じるものと思われる。
電波反射体、例えばスチール家具などが、埋没者の一方
の側にあれば、その方向からの放射電波及び/又はその
方向への反射電波は大きな減衰を受け、その結果、この
方向における探知感度は甚だしく低下する。
ンテナ具と受信アンテナ具の挿入位置を次々に変えて、
探知作業を続けていけば、やがては、十分大きい感度が
得られる位置を捜し当てることができるであろう。しか
しながら、災害時における埋没生存者の探知は一刻を争
うので、探知作業に要する時間は極力短縮する必要があ
る。
礫等の中に挿入してもなお、堆積物の外部に漏れ出す電
波と外部から入り込む電波が、無視できない程度に存在
し、その結果、付近にある程度以上大きな運動物体、例
えば、作業中の人間や移動中の車両等が存在すると、そ
れも検知してしまうため、肝心な埋没生存者の動きの探
知が困難になる場合がある。
ような竿状の送信アンテナ具と受信アンテナ具を、その
少なくとも一方は複数本用い、これらを堆積物の異なる
位置に挿入して、受信波の検波出力を総合評価する。
の送信アンテナ具から逐次に電波を送出し、それぞれの
場合に得られる検波出力を総合評価する。受信アンテナ
具が複数本の場合には、それらの受信波を逐次又は並列
に検波して出力し、これらの出力を総合評価する。例え
ば、諸検波出力を見比べて、同じような周期で振幅の異
なる幾つかの出力波形があれば、埋没生存者がいること
はほぼ確実であると判断してよい。
配置の一例は、送信アンテナ具及び受信アンテナ具のそ
れぞれのアンテナに、それらの支持部材の長さ方向の緩
やかな指向性を持たせて、全てのアンテナ具を、堆積物
中のほぼ一点に向けて、放射状に挿入することである。
のなかの一つを、堆積物の中に挿入せず、外に出してお
くのもよい。この受信アンテナ具のアンテナからの検波
出力は、主に外部の運動物体の動きを表わすから、それ
と見比べることにより、堆積物に挿入した受信アンテナ
具のアンテナからの検波出力において、埋没生存者の検
知出力か外部の運動物体の検知出力かを、識別すること
が容易になる。
は、前記のような竿状の複数の送信アンテナ具と、高周
波信号を発生する単一の送信器と、前記複数の送信アン
テナ具の任意の一つに前記送信器の出力を選択的に供給
するための切替スイッチと、やはり竿状の複数の受信ア
ンテナ具と、前記複数の受信アンテナ具にそれぞれ接続
されて各受信アンテナ具からの信号を検波する複数の受
信器と、前記複数の受信器に接続された出力機器とを備
える。
準信号で位相検波する第1の検波回路と、受信信号を送
信信号の基準信号と90度位相が異なる信号で位相検波
する第2の検波回路とを設けることにより、埋没生存者
の探知の確実性が増す。
相と振幅を調整する調整回路を設けるとともに、各前記
受信回路において、前記調整回路の出力を受信信号から
減算して受信信号中の静止物体からの反射波に対応する
信号を抑制する回路を、検波回路よりも前の段に設ける
のが有利である。
状の送信アンテナ具と受信アンテナ具を堆積物中に挿入
して、埋没生存者を探知している状態の一例を、概念的
に示す。倒壊家屋の残骸などの堆積物1の中に埋没生存
者2が閉じ込められており、その脇にはスチール家具3
が倒れている。複数の竿状の送信アンテナ具4〜6(T
xA〜TxC)と受信アンテナ具7〜9(RxA〜Rx
C)を、堆積物1の相隔たった箇所に、なるべく深く挿
入する。適当な隙間があれば極力それを利用するが、場
合によっては、削岩機などを用いて堆積物に穴をあける
ことも必要であろう。
が取付けられており、ここに説明する実施形態において
は、各アンテナがアンテナ具の長さ方向に緩やかな指向
性を持っている。その場合、諸アンテナ具は、堆積物内
部の適当な1点にほぼ向かうように、放射状に、かつ、
送信アンテナ具同士及び受信アンテナ具同士が、それぞ
れほぼ等角度間隔で分散するように、配置するのがよ
い。例えば、図示の例のように、3本の送信アンテナ具
と3本の受信アンテナ具を用いる場合には、送信アンテ
ナ具と受信アンテナ具を、交互に、約60度の角度間隔
で、堆積物のほぼ中心(あるいは、もしも埋没者のいそ
うな場所が推定できれば、その箇所)に向けて挿入す
る。このように、複数の送信アンテナ具と受信アンテナ
具を堆積物の全周にわたって均等に分散配置することに
より、埋没生存者の身体の向きの如何や、スチール家具
3などの電波障害物の存在にかかわらず、埋没生存者を
探知できる確率を大幅に増すことができる。
具7〜9は、同軸ケーブルのような適当なケーブルによ
り、送受信器10の送信端子と受信端子に、それぞれ接
続される。各受信アンテナからの信号を検波して得られ
る検知信号は、本実施形態では、ペンレコーダ11に出
力される。
具の一例を示す。(a)は全体図であり、(b)は先端
部の断面図である。送信アンテナ具も、受信アンテナ具
も、構造は同一である。長さが約1.5メートルのステ
ンレス製の管12の先端に、円蓋で覆われたマイクロス
トリップアンテナ13が取り付けられており、アンテナ
と送信器又は受信器を接続するケーブル14が、管12
の中を通っている。このアンテナ具の太さは、最も太い
ところで約7センチメートルである。このアンテナは、
アンテナ具の長さ方向に緩やかな指向性を持つ。
ーヘテロダイン方式の送信器と受信器の回路構造の一例
を、ブロック図で示す。送信器20において、高周波発
生器21の出力は、分配/合成器22、増幅器23、ミ
クサ24、増幅器25、分配/合成器26及び増幅器2
7をこの順で経て、手動又はタイマー制御の切替スイッ
チ28により、複数の送信アンテナ具4ないし6のアン
テナに、所定期間(例えば、1分間)ずつ、順次供給さ
れる。
アンテナは、受信器30、40及び50にそれぞれ接続
され、したがって、これら複数の受信アンテナの出力
は、同時に出力される。これらの受信器の構造は同一な
ので、以下、受信器30について説明する。受信器30
において、受信アンテナ具7のアンテナからの信号は、
増幅器31、減算器32、増幅器33、ミクサ34及び
増幅器35をこの順で経て、検波器36に供給され、位
相が90度異なる1対の検波出力E1及びE2に変換され
る。検波出力E1及びE2は、多点ペンレコーダ11によ
り記録される。
34には、局部発振器60の出力も供給される。局部発
信器60の出力を複数の受信器に分配するために、分配
/合成器61が挿入されている。送信器内の分配/合成
器26の分岐出力epは、不要反射波相殺信号発生器6
2に供給され、この発生器62の出力eqは、分配/合
成器63を介して、受信器内の減算器32に供給され
る。送信器内の分配/合成器22の分岐出力ecは、更
に分配/合成器64により2分され、一方はそのまま、
他方は90度移相器65を経て、検波器36に供給され
る。
相器と可変減衰器からなり、これらにより、分配/合成
器26の分岐出力epは位相と振幅がそれぞれ調節され
て、不要反射波相殺信号eqとなる。
幅器35からの信号erは2分されて、一方は乗算器M1
361に被乗数信号として供給され、他方は乗算器M2
362に被乗数信号として供給される。また、分配/合
成器64の直接出力、すなわち送信器内の分配/合成器
22の分岐出力ecは、そのまま乗算器M1に乗数信号と
して供給され、また、分配/合成器64から更に90度
移相器65を経た信号esは、乗算器M2に乗数信号とし
て供給される。乗算器M1及びM2の出力は、それぞれ帯
域フィルタ363及び364を通り、増幅器365及び
366により増幅されて、検波出力E1及びE2となる。
受信器の動作を説明する。一般に、送信信号eTと受信
信号eRは、下記の式で表わすことができる。 eT=aT cosω0t (1) eR=aR cosω0(t−τ) (2) aT、aR:定数 ω0:角周波数=2πf0 f0は例えば1200MHz t:時間 τ=2R/V R:反射体までの距離 V:電波の速度
と仮定すると、検波器36に入力される受信信号e
rは、次式で表わすことができる。 er=ar cosω(t−τ) (3) ω:周波数変換後の中間角周波数=2πf fは例えば10MHz 他方、分配/合成器22により分岐された送信信号の一
部ecは、次式で表わすことができる。 ec=ac cosωt (4)
es、すなわちac sinωtとerを乗算すると、 es×er=(1/2)am{sinω(2t−τ)+sinωτ} (6)
開したときの第1項は、放射電波の2倍の周波数を持つ
が、同第2項におけるωτは、反射体が静止物体の場合
は一定であり、運動体の場合でも、その変化の周波数は
第1項に比して極めて低い。したがって、これら乗算器
の出力から低域フィルタにより高周波成分を除くと、
(5)式及び(6)式の右辺第1項に対応する成分が除
去されて、次式で表わされる出力E1’及びE2’が得ら
れる。 E1’=(1/2)am cosωτ (7) E2’=(1/2)am sinωτ (8)
てのものであり、したがって、探知対象である運動体、
例えば生体からの反射波の位相(電波が往復に要する時
間)をτoとし、それ以外の障害物、すなわち静止物か
らの反射波の位相をτnで代表すれば、前掲出力E1’及
びE2’は次のようになるはずである。 E1’=(1/2)am cosωτo+(1/2)am' cosωτn (9) E2’=(1/2)am sinωτo+(1/2)am' sinωτn (10)
関係な、いわばノイズである。ところが、通常、am'は
amよりも著しく大きいため、このままでは、第1項、
すなわち探知対象に対応する所望の信号がこのノイズの
中に埋もれてしまい、十分な感度が得られない。
号発生器62が設けられる。分配/合成器26の分岐出
力epの位相と振幅を、可変移相器と可変減衰器によ
り、増幅器31からの受信信号の主要成分のそれらとと
ほぼ等しくなるように調整し、それを減算器32に供給
して、増幅器31からの受信信号から差し引く。実際に
は、減算器32の出力をレベルメータなどで監視しなが
ら、それが最小となるように、前記可変移相器と可変減
衰器を調節すればよい。これにより、(9)式と(1
0)式の右辺第2項の振幅を、同第1項に対する後述の
検知処理に支障がない程度に、小さくすることができ
る。
ナの間の距離は、探知対象の表面の動き、例えば、生体
の呼吸、心拍、身体各部の動きなどに応じて、僅かであ
るが変動し、それに起因して、対象物からの反射波の位
相τoが変動する。したがって、(9)式及び/又は
(10)式の変化分を調べれば、探知対象である運動体
を検知することができる。
で表わし、変動分をrで表わせば、 ωτo=ω・2(Ro+r)/V=(2ω/V)Ro+(2ω/V)r ここで、2ω/VとRoは一定であるから、(2ω/
V)Ro=A、2ω/V=Bと置けば、(9)式と(1
0)式は次のように書き替えられる。ただし、前述のよ
うにして低減された不要反射波信号の残渣をΔE1とΔ
E2で表わす。 E1’=(1/2)am cos(A+Br)+ΔE1 E2’=(1/2)am sin(A+Br)+ΔE2
て、rはせいぜい数cm程度であるから、|A|≫|Br|
であり、したがって、次の近似式が成り立つ。 E1’≒(1/2)am{cosA−Br sinA}+ΔE1 (11) E2’≒(1/2)am{sinA+Br cosA}+ΔE2 (12)
と第3項は一定、すなわち直流成分であから、高域フィ
ルタによって除去することができ、それにより、第2項
が示す反射波信号の変化分、すなわち探知対象である運
動体を、検知することができる。
4は、前記高域フィルタと、先に述べた、(5)及び
(6)式から(7)及び(8)式を得るための低域フィ
ルタとを、合成したものと等価なフィルタである。した
がって、増幅器365及び366の出力として、探知対
象である運動体の動きを示す次式の信号E1及びE2が
得られる。 E1≒−(1/2)amBr sinA (13) E2≒(1/2)amBr cosA (14)
びE2を発生させる理由は、次のとおりである。すなわ
ち、変化量rの係数であるsinAとcosAにおいて、Aす
なわち(2ω/V)Roがπの整数倍に近い時には、sin
A≒0となるので、E1による検知は不可能になるが、
|cosA|≒1となるので、E2による検知の感度は最大
となり、また、Aがπ/2の整数倍に近いときには、co
sA≒0となるので、E2による検知は不可能となるが、
|sinA|≒1となるので、E1による検知の感度は最大
となる。したがって、探知対象までの距離の如何にかか
わらず、検出不能という事態を避けることができるので
ある。
そのままペンレコーダ11で記録するが、それに代え
て、CRT、液晶等による動的な表示装置に表示しても
よい。しかし、この型の表示装置では、複数の送信アン
テナから逐次的に送信したときに逐次的に得られる検波
出力の全体を、同時に比較観察することができない。こ
れが簡単にできる点で、ペンレコーダが有利である。動
的な表示装置でこれを可能にするには、記憶・編集機能
が必要であるが、それは、マイクロコンピュータを使え
ば容易に実現することができる。
によりそれぞれ電圧制御型の可変周波発振器を制御し、
これらの発振器の出力をヘッドホン等で聴取して、その
周波数変化により、対象物の動きを検知することも可能
である。その場合、検波出力E1及びE2は、r、すなわ
ち探知対象の距離の変動分に比例しているが、その周波
数は通常非常に低い。例えば、心拍は1ヘルツ前後であ
り、呼吸は0.4ヘルツ前後である。そこで、検波出力
E1及びE2に適当なバイアス電圧を加えて、可変周波発
振器の発振周波数が、聴取し易い周波数、例えば800
ヘルツ付近を中心として、変動するように調整するのが
よい。しかし、この方法も、検波出力の全体を同時に比
較聴取することはできないのが、難点である。
り、検波出力E1及びE2の周波数解析を行なって、その
スペクトル分布を表示してもよい。
信アンテナ具の双方を複数個用いたが、どちらか一方を
1個にしても、単一の送受信アンテナ具又は1対の送信
アンテナ具と受信アンテナ具のみを用いる場合と比較す
れば、埋没生存者の探知の確率は大幅に向上する。
個の受信回路を固定的に接続する代りに、1個の受信器
を複数の受信アンテナ具に順次切替えて接続してもよ
い。こうすると、検波出力の全体を同時に比較観察する
のには甚だ不便であるが、コストは大幅に下げることが
できる。
変位の検知において、埋没生存者自身及びその近辺の状
況により変化する検波出力波形の実験例を示す。これら
の図において、送信アンテナ具Txと受信アンテナ具R
xは一つの水平面上にあり、両アンテナ具は、この水平
面内で90度の角度をなしている。
入し、受信アンテナ具を側方に挿入した場合であって、
十分な振幅の周期的波形から、呼吸に伴う体表面の変
位、すなわち埋没生存者の存在を、明確に検知すること
ができる。
45度外れた所に挿入し、受信アンテナ具を側方から4
5度後方に挿入した場合であって、この場合でも、呼吸
に伴う体表面の変位をかなり明確に検知することができ
る。
入し、受信アンテナ具を後方に挿入した場合であり、図
8は、送信アンテナ具を身体の後方に挿入し、、受信ア
ンテナ具を側方に挿入した場合であって、いずれの場合
も、出力の振幅が小さく、各種のノイズが多い実際の場
面では、呼吸に伴う体表面の変位、すなわち埋没生存者
の存在を、明確に検知することは容易ではない。
アンテナ具の配置において、埋没生存者の正面に、身体
が隠れる程度の大きさの金属板が存在する場合であっ
て、やはり出力の振幅は小さく、実地において呼吸に伴
う体表面の変位を明確に検知することは困難である。
信アンテナ具の配置角度において、堆積物中に挿入した
受信アンテナ具(Rx1)と、堆積物の外に出した受信
アンテナ具(Rx2)の検波出力を、対比的に示す。波
形図の中央付近に現れた大振幅部分は、近くを通った自
動車に起因するものであるが、挿入された受信アンテナ
具からの出力だけを見たのでは、手足の突発的な動きな
のかどうか、判別できない。また、このようなノイズが
大小多数現れると、図7ないし9のような場合には特
に、呼吸に伴う体表面の変位の検知が困難になる。しか
し、このように対比観察すれば、堆積物の外部における
運動物体からのノイズが特定できるから、それらがない
ものとみなすことにより、手足の突発的動きや呼吸に伴
う体表面の変位の検知が容易になる。
更に1個の受信アンテナ具とそれに接続された受信器と
を追加し、この受信アンテナ具は堆積物の中に挿入せず
に、その外に出しておき、その出力も含めて諸検波出力
を総合判断するのも、甚だ有用である。
を、その埋没状況に左右されることなく、また、周囲の
運動物体、例えば作業中の人間や移動中の車両などの影
響を受けずに、迅速確実に探知することができる。
す概念図。
図。
を示すブロック図。
ック図。
示す図。
示す図。
示す図。
示す図。
示す図。
置かれた受信アンテナ具の検波出力を示す図。
送信アンテナ具 7〜9…受信アンテナ具 10…送受
信器 11…ペンレコーダ 20…送信器 28…切替
スイッチ 30、40、50…受信器 32…減算器
36…検波器 62…不要反射波相殺信号発生器 65…90度移相器
Claims (9)
- 【請求項1】竿状の支持部材の先端部に細いアンテナが
設けられた構造の送信アンテナ具と受信アンテナ具を堆
積物の異なる位置に挿入し、前記送信アンテナから所定
周波数の電波を放射して前記受信アンテナで受信した電
波の特性から前記堆積物中に埋没している生命体を探知
する方法であって、1個の送信アンテナ具と複数の受信
アンテナ具を堆積物の異なる位置に挿入し、前記複数の
受信アンテナ具のアンテナで受信した電波の特性を総合
評価して埋没生命体の存否を推定する、埋没生命体探知
方法。 - 【請求項2】竿状の支持部材の先端部に細いアンテナが
設けられた構造の送信アンテナ具と受信アンテナ具を堆
積物の異なる位置に挿入し、前記送信アンテナから所定
周波数の電波を放射して前記受信アンテナで受信した電
波の特性から前記堆積物中に埋没している生命体を探知
する方法であって、複数の送信アンテナ具と1個の受信
アンテナ具を堆積物の異なる位置に挿入して、前記複数
の送信アンテナ具の送信アンテナから逐次に送信し、前
記受信アンテナ具のアンテナで受信した電波の特性を総
合評価して埋没生命体の存否を推定する、埋没生命体探
知方法。 - 【請求項3】竿状の支持部材の先端部に細いアンテナが
設けられた構造の送信アンテナ具と受信アンテナ具を堆
積物の異なる位置に挿入し、前記送信アンテナから所定
周波数の電波を放射して前記受信アンテナで受信した電
波の特性から前記堆積物中に埋没している生命体を探知
する方法であって、複数の送信アンテナ具と複数の受信
アンテナ具を堆積物の異なる位置に挿入して、前記複数
の送信アンテナ具の送信アンテナから逐次に送信し、前
記複数の受信アンテナ具のアンテナで受信した電波の特
性を総合評価して埋没生命体の存否を推定する、埋没生
命体探知方法。 - 【請求項4】請求項1又は3において、前記複数の受信
アンテナ具のアンテナで受信した電波を並列に検波し、
それらの出力波形を並列に出力する、埋没生命体探知方
法。 - 【請求項5】請求項1、3、又は4において、前記複数
の受信アンテナ具の一つを堆積物に挿入しないでおく、
埋没生命体探知方法。 - 【請求項6】請求項1ないし5のいずれかにおいて、前
記送信アンテナ具及び受信アンテナ具のアンテナはそれ
らの支持部材の長さ方向に緩やかな指向性を有し、堆積
物に挿入される全てのアンテナ具をその長さ方向が堆積
物中のほぼ一点に向かうように方向付ける、埋没生命体
探知方法。 - 【請求項7】竿状の支持部材の先端部に細いアンテナが
設けられた構造の複数の送信アンテナ具と、高周波信号
を発生する単一の送信器と、前記複数の送信アンテナ具
の任意の一つに前記送信器の出力を選択的に供給するた
めの切替スイッチと、竿状の支持部材の先端部に細いア
ンテナが設けられた構造の複数の受信アンテナ具と、前
記複数の受信アンテナ具にそれぞれ接続されて各受信ア
ンテナ具からの信号を検波する複数の受信器と、前記複
数の受信器に接続された出力機器とを備える、埋没生命
体探知装置。 - 【請求項8】請求項7において、各前記受信回路は、受
信信号を送信信号の基準信号で位相検波する第1の検波
回路と、受信信号を送信信号の基準信号と90度位相が
異なる信号で位相検波する第2の検波回路とを有する、
埋没生命体探知装置。 - 【請求項9】請求項7又は8において、更に、送信信号
の分岐信号を受けてその位相と振幅を調整する調整回路
を備え、各前記受信回路は、検波回路よりも前の段に、
前記調整回路の出力を受信信号から減算して受信信号中
の静止物体からの反射波に対応する信号を抑制する回路
を有する、埋没生命体探知装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15863297A JP3767837B2 (ja) | 1997-06-16 | 1997-06-16 | 埋没生命体探知方法及び装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15863297A JP3767837B2 (ja) | 1997-06-16 | 1997-06-16 | 埋没生命体探知方法及び装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH116874A true JPH116874A (ja) | 1999-01-12 |
JP3767837B2 JP3767837B2 (ja) | 2006-04-19 |
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ID=15675961
Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP15863297A Expired - Fee Related JP3767837B2 (ja) | 1997-06-16 | 1997-06-16 | 埋没生命体探知方法及び装置 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP3767837B2 (ja) |
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