JP2015117452A - 繊維用経糸糊剤及びその応用 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明の目的は、排水のCODを低減しつつ、経糸に製織時の経糸切れを抑制するのに必要な耐摩擦性を付与することのできる繊維用経糸糊剤、該経糸糊剤をサイジングしてなる糊付糸及び該糊付糸を用いて製織する織物の製造方法を提供することである。
【解決手段】 本発明の繊維用経糸糊剤は、アセチル化変性澱粉(A)と、石油系ワックス、合成ワックス、動植物系ワックス、鉱物系ワックス、硬化油、エステル油及び鉱物油から選ばれる少なくとも1種の平滑成分(B)とを含有するものである。
【選択図】 なし

Description

本発明は、繊維用経糸糊剤及びその応用に関する。詳細には、製織の際に使用される繊維用経糸糊剤、該経糸糊剤をサイジングしてなる糊付糸及び該糊付糸を用いて製織する織物の製造方法に関する。
従来、製織の際に特に張力のかかる経糸には、糸の毛羽を伏せて、製織の際の様々な抵抗を少なくするとともに、糸強力を高めて糸切れを防ぐために糊剤が用いられてきた。糊剤としては、経糸に使用する繊維の多様化や高級化、生産性向上のための織機の高速化に伴い、種々の改良がなされ、澱粉系糊剤の単独使用から、澱粉系糊剤とポリビニルアルコール(以下PVAと略記する)、アクリル系ポリマー等の合成樹脂系糊剤との併用、又は合成樹脂系糊剤の単独使用へと移行してきた。
前記の合成樹脂系糊剤の中でもPVA系糊剤は、強靭な皮膜を形成すること、天然繊維に対して優れた接着性を示すこと、水で容易に糊抜きができることなどの優れた糊剤適正を有することにより、綿糸、絹糸、これらの一種とポリエステル又はナイロンとの混紡糸、レーヨン糸等の各種の糸の糊剤として、単独(例えば特許文献1等)で又は澱粉系糊剤と併用して広く使用される。
一般的に、製織された生機は、糊抜き・精練工程にて、付着した糊剤を除去する。糊抜き・精練工程で排出された廃液は、糊剤成分を含むことから、高いCOD(化学的酸素要求量)を示す。そのため、そのまま自然界へ放出することはできず、生物処理や、化学的、機械的処理によりCODを低減する操作が行われる。
PVA系糊剤を用いた場合、その構造上、水溶液のCODが高く、BOD(生物化学的酸素要求量)が低いため、糊抜き・精練工程で排出された廃液を生物処理(曝気層での微生物によるBOD除去)しても、その排水のCOD低減が望めない。そのため、その他の手段による排水のCOD低減を図る必要があり、薬品の購入や装置の導入にコストがかかる問題があった。
一方、コーンスターチ、タピオカ澱粉などの無変性澱粉は、BODが高いが、皮膜が硬くて脆いことから製織性に劣る。また、無変性澱粉とPVA系糊剤を併用した場合であっても、製織性と排水のCOD低減の両立を図ることはできなかった。
特開平9−132873号公報
本発明の目的は、排水のCODを低減しつつ、経糸に製織時の経糸切れを抑制するのに必要な耐摩擦性を付与することのできる繊維用経糸糊剤、該経糸糊剤をサイジングしてなる糊付糸及び該糊付糸を用いて製織する織物の製造方法を提供することである。
本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、特定の成分を必須に含有する繊維用経糸糊剤であれば、上記課題を解決できることを見出し、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、アセチル化変性澱粉(A)と、石油系ワックス、合成ワックス、動植物系ワックス、鉱物系ワックス、硬化油、エステル油及び鉱物油から選ばれる少なくとも1種の平滑成分(B)を含有する、繊維用経糸糊剤である。
前記アセチル化変性澱粉(A)と前記平滑成分(B)の重量比(A/B)は、100/0.1〜100/20であることが好ましい。
前記経糸糊剤の不揮発分に占める前記アセチル化変性澱粉(A)の重量割合は、30〜99重量%であることが好ましい。
前記アセチル化変性澱粉(A)の無水グルコース残基あたりの置換度は、0.005〜1であることが好ましい。
前記アセチル化変性澱粉(A)は、とうもろこし澱粉、馬鈴薯澱粉、小麦澱粉及びタピオカ澱粉から選ばれる少なくとも1種の澱粉のアセチル化変性物であることが好ましい。
本発明の糊付糸は、上記の繊維用経糸糊剤を紡績糸又はフィラメント糸にサイジングしてなるものである。
本発明の織物の製造方法は、上記の糊付糸からなる経糸と緯糸とを製織機を用いて製織する工程を含むものである。
本発明の繊維用経糸糊剤は、排水のCODを低減することができ、かつ、経糸に対して、製織時の経糸切れを抑制するのに必要な耐摩擦性を付与することができる。
本発明の糊付糸は、排水のCODを低減することができ、かつ、優れた耐摩耗性を有し、製織時の経糸切れを抑制できる。
本発明の織物の製造方法によれば、排水のCODを低減しつつ、製織時の経糸切れを抑制できる。
本発明は、製織の際に使用される繊維用経糸糊剤、該経糸糊剤をサイジングしてなる糊付糸及び該糊付糸を用いて製織する織物の製造方法である。以下、詳細に説明する。
[繊維用経糸糊剤]
繊維用経糸糊剤は、アセチル化変性澱粉(A)と特定の平滑成分(B)を必須に含有するものである。この両成分を併用することにより、本願効果を発揮することができる。
アセチル化変性澱粉(A)とは、未変性の澱粉(以下、生澱粉という)のアセチル化変性物をいう。より詳細には、アセチル化変性澱粉(A)とは、生澱粉の水酸基の一部又は全部がアセチル化したもの(水酸基の水素原子がアセチル基で置換された構造を有するもの)をいう。アセチル化変性澱粉(A)としては、1種を用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
生澱粉は、無水グルコース残基を繰り返し単位とする下記式(1)に示す天然の高分子であり、繰り返し単位当たり3つの水酸基を有する。生澱粉の重量平均重合度(n)としては、3000〜250000が好ましい。
Figure 2015117452
生澱粉としては、特に限定はないが、とうもろこし澱粉、馬鈴薯澱粉、小麦澱粉、タピオカ澱粉、米澱粉、そば澱粉等が用いられるが、糊化時の粘度、皮膜の硬さ、糊化特性等の点から、とうもろこし澱粉、小麦澱粉、タピオカ澱粉、米澱粉が好ましい。
本発明の効果をより発揮させる点から、アセチル化変性澱粉(A)の無水グルコース残基あたりの置換度は、0.005〜1が好ましく、0.005〜0.5がより好ましく、0.01〜0.1がさらに好ましく、0.02〜0.08が特に好ましい。該置換度が0.005未満の場合、繊維との接着力が低くなり、落糊などのトラブルが増加することがある。該置換度が1超の場合、排水のCOD低減の効果が小さくなることがある。
ここで、置換度とは、澱粉中のグルコースユニットに存在する全ての2、3、6位の反応性水酸基の内、どれだけがエステルユニットに変わったかという割合を表す。
例えば、置換度0.01とは、グルコース100個中に1個の置換基が導入されていることを意味する。また、置換度3は、全て変わった状態を表す(100%)。置換度は常法の1H−NMRの積分値によって測定できる。具体的には、アセチル化変性澱粉を重水に溶解し、1H−NMR測定によって得られる、無水グルコース残基中の炭素原子に結合しているプロトンと、アセチル化によってヒドロキシル基に結合した酢酸のメチル基の積分値より置換度を求めることができる。
アセチル化変性澱粉(A)の8重量%水溶液の粘度(90℃)としては、3〜120秒が好ましく、3〜100秒がより好ましく、3〜80秒がさらに好ましい。該粘度が3秒未満の場合、経糸への糊の付着性が劣り、紡績糸については毛羽伏せ効果が得られないことがある。一方、該粘度が120秒超の場合、付着量に斑が生じ、糊剤が多く付着している部位については落糊が発生することがある。なお、ここでの粘度は、90℃におけるビスコシティカップ粘度計を用いて測定した場合の粘度をいう。ビスコシティカップ粘度計とは、糊液を掬い取り、カップ一杯の糊液がカップの下端開口部から滴下する時間を測定するものをいう。また、使用したビスコシティカップは上部内径が45mm、全長が130mmで、カップ下部内径が5mmの流出口を有している。
アセチル化変性について、公知の手法を採用できる。例えば、希アルカリ中、無水酢酸で制御された条件で反応させて調製する方法等がある。(「澱粉科学の事典」株式会社朝倉書店発行、2003年3月初版第1刷第144頁参照)
平滑成分(B)とは、経糸に平滑性及び柔軟性を付与する成分であり、製織時の糊付糸同士の摩擦及び糊付糸と筬、綜絖など金属間の摩擦を減少させるために用いられる。平滑成分(B)は、石油系ワックス、合成ワックス、動植物系ワックス、鉱物系ワックス、硬化油、エステル油及び鉱物油から選ばれる少なくとも1種である。平滑成分(B)は、1種を用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
平滑成分(B)としては、例えば、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス等の石油系ワックス;多価アルコール脂肪酸エステル、ポリエチレンワックス、酸化ポリエチレン等の合成ワックス;木蝋、カルナバワックス、キャンデリラワックス、ミツロウ、ラノリン、ライスワックス、バナナワックス、サトウキビワックス等の天然系ワックス;モンタンワックス、オゾケライト、セレシン等の鉱物系ワックス;牛脂硬化油、豚脂硬化油等の硬化油;オクチルパルミテート、ラウリルオレエート等の脂肪酸エステルのエステル油;粘度が30〜500秒の鉱物油等が挙げられる。これらのうち、平滑性の点から、石油系ワックス、天然系ワックスが好ましく、パラフィンワックス、カルナバワックス、キャンデリラワックス、牛脂硬化油が好ましい。
平滑成分(B)の融点としては、特に限定はないが、パラフィンワックスは47〜69℃、カルナバワックスは80〜86℃、キャンデリラワックスは66〜71℃、牛脂硬化油は51〜62℃のものが挙げられる。
アセチル化変性澱粉(A)と平滑成分(B)の重量比(A/B)は、本発明の効果をより発揮される点から、100/0.1〜100/20であることが好ましい。該重量比が100/0.1超の場合、平滑成分としての効果が得られないことがある。一方、該重量比が100/20未満の場合、糊皮膜の強度が低下し、繊維間の接着が悪くなり、糊付糸の強力及び耐摩擦性が低下することがある。該重量比は、100/2〜100/15が好ましく、100/3〜100/10がさらに好ましい。
経糸糊剤の不揮発分に占めるアセチル化変性澱粉(A)の重量割合は、30〜99重量%が好ましく、40〜90重量%がより好ましく、50〜80重量%がさらに好ましい。該重量割合が30重量%未満の場合、BODが低くなる又は耐摩擦性に劣ることがある。
経糸糊剤の不揮発分に占める平滑成分(B)の重量割合は、1〜20重量%が好ましく、2〜15重量%がより好ましく、3〜10重量%がさらに好ましい。該重量割合が1重量%未満の場合、平滑性不足から耐摩擦性が低下することがある。一方、該重量割合が20重量%超の場合、接着成分比率の低下から、耐摩擦性が低下することがある。
なお、本発明における不揮発分とは、繊維用経糸糊剤を105℃で熱処理等して溶媒等を除去し、恒量に達した時の絶乾成分をいう。
精練工程におけるワックスの分散性、製織工程における糊付糸の制電性や吸湿性、糊付け時の糊剤の経糸への浸透性等を付与する点から、本発明の経糸糊剤は、非イオン界面活性剤、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤等の界面活性剤を含んでもよい。界面活性剤を含む場合、経糸糊剤の不揮発分に占める界面活性剤の重量割合は、0〜10重量%が好ましく、0.5〜8重量%がより好ましく、1〜6重量%がさらに好ましい。
非イオン性界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンヘキシルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルエーテル、ポリオキシエチレンデシルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル等のポリオキシアルキレン直鎖アルキルエーテル;ポリオキシエチレン2−エチルヘキシルエーテル、ポリオキシエチレンイソセチルエーテル、ポリオキシエチレンイソステアリルエーテル等のポリオキシアルキレン分岐第一級アルキルエーテル;ポリオキシエチレン1−ヘキシルヘキシルエーテル、ポリオキシエチレン1−オクチルヘキシルエーテル、ポリオキシエチレン1−ヘキシルオクチルエーテル、ポリオキシエチレン1−ペンチルへプチルエーテル、ポリオキシエチレン1−へプチルペンチルエーテル等のポリオキシアルキレン分岐第二級アルキルエーテル;ポリオキシエチレンオレイルエーテル等のポリオキシアルキレンアルケニルエーテル;ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンドデシルフェニルエーテル等のポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル;ポリオキシエチレントリスチリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンジスチリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレントリベンジルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンジベンジルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンベンジルフェニルエーテル等のポリオキシアルキレンアルキルアリールフェニルエーテル;ポリオキシエチレンモノラウレート、ポリオキシエチレンモノオレート、ポリオキシエチレンモノステアレート、ポリオキシエチレンモノミリスチレート、ポリオキシエチレンジラウレート、ポリオキシエチレンジオレート、ポリオキシエチレンジミリスチレート、ポリオキシエチレンジステアレート等のポリオキシアルキレン脂肪酸エステル;ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノオレート等のソルビタンエステル;ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレート等のポリオキシアルキレンソルビタン脂肪酸エステル;グリセリンモノステアレート、グリセリンモノラウレート、グリセリンモノパルミテート等のグリセリン脂肪酸エステル;ポリオキシアルキレンソルビトール脂肪酸エステル;ショ糖脂肪酸エステル;ポリオキシエチレンひまし油エーテル等のポリオキシアルキレンひまし油エーテル;ポリオキシエチレン硬化ひまし油エーテル等のポリオキシアルキレン硬化ひまし油エーテル;ポリオキシエチレンラウリルアミノエーテル、ポリオキシエチレンステアリルアミノエーテル等のポリオキシアルキレンアルキルアミノエーテル;オキシエチレン−オキシプロピレンブロックまたはランダム共重合体;オキシエチレン−オキシプロピレンブロックまたはランダム共重合体の末端アルキルエーテル化物;オキシエチレン−オキシプロピレンブロックまたはランダム共重合体の末端ショ糖エーテル化物;等を挙げることができる。
アニオン性界面活性剤としては、例えば、オレイン酸、パルミチン酸、オレイン酸ナトリウム塩、パルミチン酸カリウム塩、オレイン酸トリエタノールアミン塩等の脂肪酸(塩);ヒドロキシ酢酸、ヒドロキシ酢酸カリウム塩、乳酸、乳酸カリウム塩等のヒドロキシル基含有カルボン酸(塩);ポリオキシエチレントリデシルエーテル酢酸(ナトリウム塩)等のポリオキシアルキレンアルキルエーテル酢酸(塩);トリメリット酸カリウム、ピロメリット酸カリウム等のカルボキシル基多置換芳香族化合物の塩;ドデシルベンゼンスルホン酸(ナトリウム塩)等のアルキルベンゼンスルホン酸(塩);ポリオキシエチレン2−エチルヘキシルエーテルスルホン酸(カリウム塩)等のポリオキシアルキレンアルキルエーテルスルホン酸(塩);ステアロイルメチルタウリン(ナトリウム)、ラウロイルメチルタウリン(ナトリウム)、ミリストイルメチルタウリン(ナトリウム)、パルミトイルメチルタウリン(ナトリウム)等の高級脂肪酸アミドスルホン酸(塩);ラウロイルサルコシン酸(ナトリウム)等のN−アシルサルコシン酸(塩);オクチルホスホネート(カリウム塩)等のアルキルホスホン酸(塩);フェニルホスホネート(カリウム塩)等の芳香族ホスホン酸(塩);2−エチルヘキシルホスホネートモノ2−エチルヘキシルエステル(カリウム塩)等のアルキルホスホン酸アルキルリン酸エステル(塩);アミノエチルホスホン酸(ジエタノールアミン塩)等の含窒素アルキルホスホン酸(塩);2−エチルヘキシルサルフェート(ナトリウム塩)等のアルキル硫酸エステル(塩);ポリオキシエチレン2−エチルヘキシルエーテルサルフェート(ナトリウム塩)等のポリオキシアルキレン硫酸エステル(塩);ジ−2−エチルヘキシルスルホコハク酸ナトリウム、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム等の長鎖スルホコハク酸塩、N−ラウロイルグルタミン酸ナトリウム、N−ステアロイル−L−グルタミン酸ジナトリウム等の長鎖N−アシルグルタミン酸塩;等を挙げることができる。
カチオン界面活性剤としては、例えば、ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド、ミリスチルトリメチルアンモニウムクロライド、パルミチルトリメチルアンモニウムクロライド、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド、オレイルトリメチルアンモニウムクロライド、セチルトリメチルアンモニウムクロライド、ベヘニルトリメチルアンモニウムクロライド、ヤシ油アルキルトリメチルアンモニウムクロライド、牛脂アルキルトリメチルアンモニウムクロライド、ステアリルトリメチルアンモニウムブロマイド、ヤシ油アルキルトリメチルアンモニウムブロマイド、セチルトリメチルアンモニウムメトサルフェート、オレイルジメチルエチルアンモニウムエトサルフェート、ジオクチルジメチルアンモニウムクロライド、ジラウリルジメチルアンモニウムクロライド、ジステアリルジメチルアンモニウムクロライド、オクタデシルジエチルメチルアンモニウムサルフェート、等のアルキル第四級アンモニウム塩;(ポリオキシエチレン)ラウリルアミノエーテル乳酸塩、ステアリルアミノエーテル乳酸塩、ジ(ポリオキシエチレン)ラウリルメチルアミノエーテルジメチルホスフェート、ジ(ポリオキシエチレン)ラウリルエチルアンモニウムエトサルフェート、ジ(ポリオキシエチレン)硬化牛脂アルキルエチルアミンエトサルフェート、ジ(ポリオキシエチレン)ラウリルメチルアンモニウムジメチルホスフェート、ジ(ポリオキシエチレン)ステアリルアミン乳酸塩等の(ポリオキシアルキレン)アルキルアミノエーテル塩;N−(2−ヒドロキシエチル)−N,N-ジメチル−N−ステアロイルアミドプロピルアンモニウムナイトレート、ラノリン脂肪酸アミドプロピルエチルジメチルアンモニウムエトサルフェート、ラウロイルアミドエチルメチルジエチルアンモニウムメトサルフェート等のアシルアミドアルキル第四級アンモニウム塩;ジパルミチルポリエテノキシエチルアンモニウムクロライド、ジステアリルポリエテノキシメチルアンモニウムクロライド等のアルキルエテノキシ第四級アンモニウム塩;ラウリルイソキノリニウムクロライド等のアルキルイソキノリニウム塩;ラウリルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、ステアリルジメチルベンジルアンモニウムクロライド等のベンザルコニウム塩;ベンジルジメチル{2−[2−(p−1,1,3,3−テトラメチルブチルフェノオキシ)エトオキシ]エチル}アンモニウムクロライド等のベンゼトニウム塩;セチルピリジニウムクロライド等のピリジニウム塩;オレイルヒドロキシエチルイミダゾリニウムエトサルフェート、ラウリルヒドロキシエチルイミダゾリニウムエトサルフェート等のイミダゾリニウム塩;N−ココイルアルギニンエチルエステルピロリドンカルボン酸塩、N−ラウロイルリジンエチルエチルエステルクロライド等のアシル塩基性アミノ酸アルキルエステル塩;ラウリルアミンクロライド、ステアリルアミンブロマイド、硬化牛脂アルキルアミンクロライド、ロジンアミン酢酸塩等の第一級アミン塩;セチルメチルアミンサルフェート、ラウリルメチルアミンクロライド、ジラウリルアミン酢酸塩、ステアリルエチルアミンブロマイド、ラウリルプロピルアミン酢酸塩、ジオクチルアミンクロライド、オクタデシルエチルアミンハイドロオキサイド等の第二級アミン塩;ジラウリルメチルアミンサルフェート、ラウリルジエチルアミンクロライド、ラウリルエチルメチルアミンブロマイド、ジエタノールステアリルアミドエチルアミントリヒドロキシエチルホスフェート塩、ステアリルアミドエチルエタノールアミン尿素重縮合物酢酸塩等の第三級アミン塩;脂肪酸アミドグアニジニウム塩;ラウリルトリエチレングリコールアンモニウムハイドロオキサイド等のアルキルトリアルキレングリコールアンモニウム塩等を挙げることができる。
両性界面活性剤としては、例えば、2−ウンデシル−N,N−(ヒドロキシエチルカルボキシメチル)−2−イミダゾリンナトリウム、2−ココイル−2−イミダゾリニウムヒドロキサイド−1−カルボキシエチロキシ2ナトリウム塩等のイミダゾリン系両性界面活性剤;2−ヘプタデシル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリウムベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、アルキルベタイン、アミドベタイン、スルホベタイン等のベタイン系両性界面活性剤;N−ラウリルグリシン、N−ラウリルβ−アラニン、N−ステアリルβ−アラニン等のアミノ酸型両性界面活性剤等を挙げることができる。
経糸糊剤は、本発明の効果を阻害しない範囲で、他の接着成分(C)を併用してもよい。接着性成分としては、ポリビニルアルコール、変性PVA、カルボキシメチルセルロース、澱粉、加工澱粉、ふのり、アルギン酸ソーダ、ポリアクリル酸、アクリル酸エステル共重合体、酢ビ−無水マレイン酸共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体等を挙げることができる。
本発明の繊維用経糸用糊剤は、本発明の効果を阻害しない範囲で、上記以外のその他成分を含んでもよい。その他成分としては、平滑成分(B)以外の平滑剤(シリコーン等)、吸湿剤(尿素等)、柔軟剤(PEG、グリセリン等)、消泡剤、抑泡剤、防腐剤、防錆剤等が挙げられる。
本発明において、繊維用経糸糊剤とは、糸にサイジングする際の糊液と、糊液の原料となる粉末状の双方を含むものである。粉末状の場合、経糸糊剤は不揮発分のみから構成されてもよく、不揮発分と少量の水やアルコール等を含む場合であってもよい。
糊液は、液体若しくは粉体の経糸糊剤に水等の溶媒を加え、希釈、溶解させたものである。糊液全体に占める不揮発分の重量割合は、1〜20重量%が好ましく、2〜15重量%がより好ましく、3〜10重量%がさらに好ましい。溶媒としては、水、アルコール(エタノール、メタノール、イソプロパノール等)等を挙げることができ、これらは混合して使用してもよい。
経糸糊剤の不揮発分を8重量%とした水溶液の粘度(90℃)は、好ましくは3〜120秒、さらに好ましくは3〜100秒、特に好ましくは3〜80秒である。該粘度が3秒未満の場合、経糸への糊の付着性が劣り、紡績糸については毛羽伏せ効果が得られないことがある。一方、該粘度が120秒超の場合、付着量に斑が生じ、糊剤が多く付着している部位については落糊が発生することがある。なお、ここでの粘度は、前記ビスコシティカップ粘度計を用いて測定したものをいう。
繊維用経糸糊剤の製造方法としては、特に限定はなく、公知の手法を採用できる。例えば、アセチル化澱粉(A)、平滑成分(B)をミキサー等で攪拌混合し糊剤を得ることができる。得られた糊剤を攪拌中の水等の溶媒へ徐々に添加し、全量添加後、90℃に昇温し2時間攪拌を続けることで糊液を得ることができる。
従来のPVA系糊剤の糊液のように、CODが高く、BODが低い場合、糊抜き・精練工程で排出された廃液を生物処理しても、有機物が分解され難く、結果として排水のCODが高くなる。従って、糊液のBODはCODに比して極端に小さくならないこと、近い値を示すことが好ましい。このような観点から、経糸糊剤の不揮発分を0.1重量%とした水溶液のBODは、好ましくは150〜1500ppm、より好ましくは200〜1000ppm、さらに好ましくは300〜800ppmであり、経糸糊剤の不揮発分を0.1重量%とした水溶液のCODは、好ましくは150〜1500ppm、より好ましくは200〜1000ppm、さらに好ましくは300〜800ppmである。なお、BOD、CODの評価方法は、後述の実施例に記載の方法である。
[糊付糸]
本発明の糊付糸は、本発明の繊維用経糸糊剤(糊液)を糸にサイジングして得られる。糊付する糸としては、フィラメント糸又は紡績糸(スパン糸)を挙げることができる。糸種としては、特に限定はなく、綿、麻、羊毛等の天然繊維;アセテート、レーヨン、キュプラ等の半合成繊維;アクリル繊維、ポリエチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリテトラメチレンテレフタレート、ポリシクロヘキサンジメチレンテレフタレートおよびポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレート等のポリエステル繊維、ポリ−ε−カプラミドおよびポリヘキサメチレンジアミンアジパミド等の脂肪族ポリアミド繊維(ナイロン繊維)、ポリメタフェニレンイソフタラミドおよびコポリパラフェニレン−3,4−オキシジフェニレンテレフタラミド等の芳香族ポリアミド繊維(アラミド繊維)等の合成繊維;等が挙げられる。これらの中でも、本発明の効果がより発揮される点から、綿、ポリエステル、綿/ポリエステル混等の紡績糸が好ましい。糸は、単独の糸種から構成されていてもよく、複数の糸種から構成された混繊糸、混紡糸やマルチフィラメント糸であってもよい。
糸の太さに制限はないが、フィラメント糸では、好ましくは1000デシテックス以下、さらに好ましくは470デシテックス以下、特に好ましくは167デシテックス以下である。紡績糸(スパン糸)では、好ましくは5番手以上、さらに好ましくは10番手以上、特に好ましくは20番手以上である。
サイジング方法については特に限定はないが、たとえば、一斉サイジング方式等を挙げることができる。一斉サイジング方式は、まず、クリールより糸を引き出し、繊維用経糸糊剤を入れた糊付ボックス内を通過させて、糸に繊維用経糸糊剤を付着(糊付)させ、その後、シリンダー乾燥を施し、シート状の糸を分割するデバイド工程を経て得られた糊付糸を糊付ビームに巻く方式である(糊付け速度:5〜150m/min、シリンダー乾燥温度:50〜130℃)。
糊付糸における繊維用経糸糊剤の不揮発分の付着量については、糸の種類や太さ等によって相違するので特に限定はないが、一般的には、好ましくは2〜22重量%、さらに好ましくは3〜20重量%、特に好ましくは4〜18重量%である。繊維用経糸糊剤の不揮発分の付着量の測定条件等は以下に詳述する。
糸がポリエステルスパン糸の場合、糊付糸における繊維用経糸糊剤の不揮発分の付着量は、好ましくは5〜18重量%、さらに好ましくは7〜15重量%、特に好ましくは9〜13重量%である。付着量が5重量%未満では、接着性および抱合性が劣る傾向が見られる。一方、付着量が18重量%超では、付着量が多すぎてサイジング時のデバイド不良や製織機上で開口不良等の問題を起こす可能性がある。
糸が綿糸の場合、糊付糸における繊維用経糸糊剤の不揮発分の付着量は、好ましくは付着量5〜22重量%、さらに好ましくは付着量7〜20重量%、特に好ましくは付着量9〜18重量%である。付着量が5重量%未満では、接着性および抱合性が劣る傾向が見られる。一方、付着量が22重量%超では、付着量が多すぎてサイジング時のデバイド不良や製織機上で開口不良等の問題を起こす可能性がある。
本発明の糊付糸は、製織に使用される際に、経糸として使用される。経糸は、上記に示すように、糸に繊維用経糸糊剤を付着、乾燥後の糊付糸を、糊付ビームに巻取ることによって得られる。
[織物の製造方法]
本発明の織物の製造方法は、上記糊付糸からなる経糸と、緯糸とを製織機を用いて製織する工程を含む方法である。
経糸は、上記糊付糸を糊付ビームに巻取ることによって得られる。また、緯糸は、糸に処理を施してもよいが、通常は特段の処理をすることなく、原糸をそのまま用いるのが一般的である。
製織機としては、例えば、レピアルームやエアージェットルームのドライ製織機;ウォータージェットルーム等が挙げられる。この中で製織機がエアージェットルームであるときがより好ましい。
製織は、例えば、上記で説明した糊付糸を一本ずつ綜絖と筬に引き通す経通し(ドローイング)を行って経糸を準備し、製織機にかける。次いで、経糸を例えば互い違いに上下に運動させながら、緯糸として経糸間に挟み込むことによって、製織が行われ、織物が製造される。
上記製織において、例えば、経糸を2,000〜10,000本準備し、緯糸としてポリエステルスパン糸や綿糸(いずれも40番手、単糸)を用いた場合、ポリエステル平組織や綿平組織を織機回転数500〜800rpmで50mを一疋として100〜200疋製織できる(織り幅:70〜200cm)。
製織された生機は、毛焼きやヒートセットなどが行われた後、糊抜き・精練工程にて、付着した糊剤成分を除去する。糊抜き・精練工程で排出された廃液は、糊剤成分を含み、従来の糊剤を用いた場合、その水溶液のCODは高く、BODは低い。そのため、生物処理をしても有機物の分解が不十分となり、処理後の排水のCODは高く、そのまま自然界へ放出することはできない。その結果、さらなる化学的、機械的処理によりCODを低減する操作が必要とされる。本発明の経糸糊剤を用いた場合、その水溶液のCOD及びBODは近い値を示すので、生物処理による有機物の分解により、その排水のCODを低減することができる。また、排水のCOD低減のための更なる操作を省略又は簡略化できる。
以下の実施例および比較例で本発明を詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。なお、文中及び表中の「%」は「重量%」を意味する。まず、実施例および比較例に示す物性等の測定方法を以下に示す。
(1)BOD(生物化学的酸素要求量)
糊剤を溶存酸素の飽和した水に添加して溶解させ、0.1重量%水溶液の試料を調製する。得られた試料をJIS K0102 21に基づき分析する。
(2)COD(化学的酸素要求量)
BOD測定同様に調製した0.1重量%水溶液の試料をJIS K0102 17に基づき分析する。
(3)繊維用経糸糊剤の付着量
サイジング後の糊付糸(約2g)をサンプルとし、110℃で30分間乾燥後秤量(W1)し、50倍量の精練浴(苛性ソーダ:10g/L,POE10モル付加ノニルフェノールエーテル:5g/L)中で、90℃で60分間浸漬させ、湯洗する。サンプルをさらに水洗後、1時間乾燥した後、サンプルを秤量(W2)し、次式より付着量を求める。
付着量(%)=[(W1−W2)/W2]×100
(4)耐摩擦性試験(接着性および抱合性の評価)
TM式抱合力試験機にて耐摩擦性を測定した。10本の糊付糸を引き揃え、下記に示す糸張力をかけながら張り、左右が150°、中央が120°の角度で3列に配置したコーム間(コーム:20針×3列;コームの間隔:30mm;コームの往復運動距離:27mm)を往復運動(コームの運動速さ:150回/min)させ、糊付糸を摩擦する。糸切れ時の摩擦回数を比較する。回数が多いほど接着性、抱合性が高い。
糸張力:一本当たり20g
(5)強力測定
万能引張り圧縮試験機にて強力を測定した。糊付糸を一定長(50cm)にセットした上下チャックに装着し、一定速度(200mm/min)で引っ張る。同一試料で10回測定する。記録計のチャートから強力を読み取る。
(6)伸度測定
万能引張り圧縮試験機にて伸度を測定する。糊付糸を一定長(50cm)にセットした上下チャックに装着し、一定速度(200mm/min)で引っ張る。同一試料で10回測定する。記録計のチャートから伸度を読み取る。
(平滑剤b1〜b7の調製)
200mlビーカーに、表1に示す平滑成分(B)及び界面活性剤を配合し、ヒーターにて100℃まで昇温し20分間攪拌混合した。混合物をバットに移し、冷却することでブロック状にし、ミキサーにて粉砕し平滑剤b1〜b7を得た。
Figure 2015117452
なお、表1に示す成分の詳細は以下である。
カルナバワックス:融点83℃、酸価8.3mgKOH/g
キャンデリラワックス:融点71℃、酸価17.1mgKOH/g
パラフィンワックス115F:融点48℃
パラフィンワックス140F:融点61℃
牛脂極度硬化油:融点61℃、ヨウ素価0.6gI/g
(実施例1)
表2に示すように、90重量部のアセチル化変性澱粉A1と、10重量部の平滑剤b1を加えて攪拌混合し、粉末状の繊維用経糸糊剤を得た。この糊剤を用いてBOD、CODを評価した。
次に、水を攪拌しながら、繊維用経糸糊剤を徐々に加え、90℃で2時間攪拌して、不揮発分の割合が8重量%となる糊液を調製した。調製した糊液を用いて、下記のサイジング条件で綿糸(綿40番手)に糊付けし、糊付糸を得た。得られた糊付糸について、耐摩擦性、強力及び伸度を評価した。その結果を表2に示す。
<サイジング条件>
カキノキユニバーサルサイザー
糊槽温度:90℃
糊付け速度:40m/min
ノンタッチホットエアー乾燥温度:50℃
(実施例2〜12、比較例1〜5)
実施例1において、糊剤成分及びそれらの配合量並びに糊液の不揮発分の割合を表2、3に記載のものに変更する以外は、実施例1と同様にして、評価した。その結果を表2、3に示す。
なお、表2に示す成分の詳細は以下である。
アセチル化変性澱粉A1:タピオカ変性澱粉(置換度0.04、粘度4秒)
アセチル化変性澱粉A2:小麦粉変性澱粉(置換度0.03、粘度51秒)
アセチル化変性澱粉A3:タピオカ変性澱粉(置換度0.07、粘度6秒)
アセチル化変性澱粉A4:タピオカ変性澱粉(置換度0.02、粘度43秒)
ポリビニルアルコール:重合度500、鹸化度88モル%
コーンスターチ:コーンスターチ(日本食品化工社製)
なお、ここでいうアセチル化変性澱粉の粘度は、アセチル化変性澱粉(A)を8重量%水溶液としたときの粘度(90℃)であって、ビスコシティカップ粘度計を用いて測定したものをいう。
Figure 2015117452
Figure 2015117452
表2、3からわかるように、実施例1〜12の糊剤では、COD値及びBOD値は近い値を示していることから、糊抜き・精練工程で排出された廃液を生物処理した際に、その排水のCOD低減を図ることができる。一方、比較例1、2の糊剤では、CODに値に比してBOD値は小さいものであり、廃液を生物処理した際の排水のCOD低減を図ることができない。
また、実施例1〜12の糊剤は、COD値及びBOD値が近い値である比較例3〜5の糊剤と比べ、耐摩耗性が各段に優れていた。従って、実施例の糊剤を用いて製織を行った場合、排水のCODを低減でき、かつ毛羽立ちや糸切れのない優れた結果が得られる。

Claims (7)

  1. アセチル化変性澱粉(A)と、石油系ワックス、合成ワックス、動植物系ワックス、鉱物系ワックス、硬化油、エステル油及び鉱物油から選ばれる少なくとも1種の平滑成分(B)とを含有する、繊維用経糸糊剤。
  2. 前記アセチル化変性澱粉(A)と前記平滑成分(B)の重量比(A/B)が100/0.1〜100/20である、請求項1に記載の繊維用経糸糊剤。
  3. 前記経糸糊剤の不揮発分に占める前記アセチル化変性澱粉(A)の重量割合が30〜99重量%である、請求項1又は2に記載の繊維用経糸糊剤。
  4. 前記アセチル化変性澱粉(A)の無水グルコース残基あたりの置換度が0.005〜1である、請求項1〜3のいずれかに繊維用経糸糊剤。
  5. 前記アセチル化変性澱粉(A)が、とうもろこし澱粉、馬鈴薯澱粉、小麦澱粉及びタピオカ澱粉から選ばれる少なくとも1種の澱粉のアセチル化変性物である、請求項1〜4のいずれかに記載の繊維用経糸糊剤。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の繊維用経糸糊剤を紡績糸又はフィラメント糸にサイジングしてなる、糊付糸。
  7. 請求項6に記載の糊付糸からなる経糸と緯糸とを製織機を用いて製織する工程を含む、織物の製造方法。
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