JP2015117451A - Pm2.5付着防止用水性組成物、スプレー式pm2.5付着防止処理剤、およびpm2.5付着防止処理方法 - Google Patents

Pm2.5付着防止用水性組成物、スプレー式pm2.5付着防止処理剤、およびpm2.5付着防止処理方法 Download PDF

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日和 藤井
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義信 長澤
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Abstract

【課題】処理した物品へのPM2.5の付着を抑制できるPM2.5付着防止用水性組成物、スプレー式PM2.5付着防止処理剤、およびPM2.5付着防止処理方法の提供。【解決手段】エステル基、エーテル基又はアミド基で分断されていてもよい炭素数8〜26の炭化水素基を分子内に1〜3個有するアミン化合物、その塩及びその4級化物からなる群から選ばれる少なくとも1種のカチオン性化合物(A)と、水とを含有するPM2.5付着防止用水性組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、PM2.5付着防止用水性組成物、スプレー式PM2.5付着防止処理剤、およびPM2.5付着防止処理方法に関する。
近年、大気汚染の指標としてPM2.5(微小粒子状物質)が着目されている。PM2.5は、大気中に浮遊している粒子径2.5μm以下の粒子である。PM2.5は、粒子径が非常に小さいため、肺の奥深くまで入りやすく、喘息や気管支炎などの呼吸器系疾患への影響、肺がんリスクの上昇、循環器系への影響等の健康への影響が懸念されている(非特許文献1)。
環境省、"微小粒子状物質(PM2.5)に関する情報"、[online]、[平成25年12月12日検索]、インターネット<URL: http://www.env.go.jp/air/osen/pm/info.html>
PM2.5は、粒子径が非常に小さく重力の影響を受けにくいため、一旦衣料等の繊維製品やその他の各種物品に付着すると落ちにくい。静電気により衣料等の繊維製品などに付着しやすいことから、外出先で付着したPM2.5を屋内に持ち込むことがある。そして、そのPM2.5が屋内に蓄積し、吸入するリスクが高まることが考えられる。
そのため、PM2.5への対策の一つとして、PM2.5が物品に付着することを抑制することが有効と考えられる。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、処理した物品へのPM2.5の付着を抑制できるPM2.5付着防止用水性組成物、スプレー式PM2.5付着防止処理剤、およびPM2.5付着防止処理方法を提供することを目的とする。
本発明は、以下の態様を有する。
[1]エステル基、エーテル基又はアミド基で分断されていてもよい炭素数8〜26の炭化水素基を分子内に1〜3個有するアミン化合物、その塩及びその4級化物からなる群から選ばれる少なくとも1種のカチオン性化合物(A)と、水とを含有するPM2.5付着防止用水性組成物。
[2]ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール及びシリコーン化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物(B)をさらに含有する、[1]に記載のPM2.5付着防止用水性組成物。
[3]前記化合物(B)に該当しない水溶性溶剤(C)をさらに含有する、[1]または[2]に記載のPM2.5付着防止用水性組成物。
[4][1]〜[3]のいずれか一項に記載のPM2.5付着防止用水性組成物をスプレー容器に収納してなるスプレー式PM2.5付着防止処理剤。
[5][1]〜[3]のいずれか一項に記載のPM2.5付着防止用水性組成物を物品に接触させる工程を有するPM2.5付着防止処理方法。
[6]前記の接触させる工程が、前記PM2.5付着防止用水性組成物をスプレー容器に収納し、前記物品に噴霧することにより行われる、[5]に記載のPM2.5付着防止処理方法。
本発明によれば、処理した物品へのPM2.5の付着を抑制できるPM2.5付着防止用水性組成物、スプレー式PM2.5付着防止処理剤、およびPM2.5付着防止処理方法を提供できる。
(PM2.5付着防止用水性組成物)
本発明のPM2.5付着防止用水性組成物(以下、単に水性組成物ともいう。)は、エステル基、エーテル基又はアミド基で分断されていてもよい炭素数8〜26の炭化水素基を分子内に1〜3個有するアミン化合物、その塩及びその4級化物からなる群から選ばれる少なくとも1種のカチオン性化合物(A)(以下、(A)成分ともいう。)と、水とを含有する。
本発明の水性組成物は、(A)成分及び水に加えて、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール及びシリコーン化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物(B)(以下、(B)成分ともいう。)をさらに含有することが好ましい。
本発明の水性組成物は、(A)成分及び水に加えて、又は(A)成分、(B)成分及び水に加えて、前記化合物(B)に該当しない水溶性溶剤(C)(以下、(C)成分ともいう。)をさらに含有することが好ましい。
<(A)成分>
(A)成分におけるアミン化合物、その塩及びその4級化物は、エステル基、エーテル基又はアミド基で分断されていてもよい炭素数8〜26の炭化水素基を分子内に1〜3個有する。前記アミン化合物の塩及び4級化物も、前記アミン化合物に由来して、前記炭化水素基を分子内に1〜3個有する。
炭化水素基がエステル基、エーテル基又はアミド基で分断されていてもよいとは、炭化水素基の炭素原子間にエステル基(−COO−)、エーテル基(−O−)又はアミド基(−NHCO−)が挿入されていてもよいことを示す。前記炭化水素基がエステル基、エーテル基又はアミド基で分断されていると、(A)成分の生分解性等が向上する。
なお、炭化水素基がエステル基又はアミド基で分断されている場合、エステル基又はアミド基が有する炭素原子は、炭化水素基の炭素数にカウントするものとする。
(A)成分におけるアミン化合物としてより具体的には、下記一般式(A1)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2015117451
[式中、R〜Rはそれぞれ独立に、炭素数8〜26の炭化水素基、−CHCH(Y)OCOR(Yは水素原子又はCHであり、Rは炭素数7〜21の炭化水素基である。)、−(CHNHCOR(nは2又は3であり、Rは炭素数7〜21の炭化水素基である。)、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、−CHCH(Y)OH、又は−(CHNHであり、R〜Rのうちの少なくとも1つは、炭素数8〜26の炭化水素基、−CHCH(Y)OCOR、又は−(CHNHCORである。]
〜Rにおける炭化水素基の炭素数は8〜26であり、10〜26が好ましく、10〜20がより好ましい。
前記炭化水素基は、飽和であっても不飽和であってもよい。
前記炭化水素基は、鎖状の炭化水素基であっても構造中に環を含む炭化水素基であってもよく、好ましくは鎖状の炭化水素基である。鎖状の炭化水素基は、直鎖状であっても分岐状であってもよい。鎖状の炭化水素基としては、アルキル基又はアルケニル基が好ましい。
−CHCH(Y)OCORは、エステル基で分断された炭化水素基である。
−CHCH(Y)OCOR中、Yは、水素原子又はCHであり、水素原子が特に好ましい。R〜Rのうちの2つまたは3つが−CHCH(Y)OCORである場合、式中に存在する複数のYは互いに同一であってもよく、それぞれ異なってもよい。
は、炭素数7〜21、好ましくは15〜19の炭化水素基である。R〜Rのうちの2つまたは3つが−CHCH(Y)OCORである場合、式中に存在する複数のRは互いに同一であってもよく、それぞれ異なってもよい。
は、通常、炭素数8〜22の脂肪酸(RCOOH)からカルボキシ基を除いた残基(脂肪酸残基)である。
のもととなる脂肪酸(RCOOH)は、飽和脂肪酸でも不飽和脂肪酸でもよく、また、直鎖脂肪酸でも分岐脂肪酸でもよい。Rのもととなる脂肪酸としては、飽和又は不飽和の直鎖脂肪酸が好ましい。処理した衣類等に良好な帯電防止効果を付与でき、PM2.5付着防止効果がより優れる点で、Rのもととなる脂肪酸の飽和/不飽和比率(質量比)は、90/10〜0/100が好ましく、80/20〜0/100より好ましい。
が不飽和脂肪酸残基である場合、シス体とトランス体が存在するが、シス体/トランス体の質量比率は、40/60〜100/0が好ましく、70/30〜90/10が特に好ましい。
のもととなる脂肪酸として具体的には、ステアリン酸、パルミチン酸、ミリスチン酸、ラウリン酸、オレイン酸、エライジン酸、リノール酸、部分水添パーム油脂肪酸(ヨウ素価10〜60)、部分水添牛脂脂肪酸(ヨウ素価10〜60)などが挙げられる。
のもととなる脂肪酸としては、ステアリン酸、パルミチン酸、ミリスチン酸、オレイン酸、エライジン酸、およびリノール酸から選ばれる2種以上を所定量ずつ組み合わせて、以下の条件(a)〜(c)を満たすように調整した脂肪酸組成物を用いることが好ましい。
(a)飽和脂肪酸/不飽和脂肪酸の比率(質量比)が90/10〜0/100、より好ましくは80/20〜0/100である。
(b)シス体/トランス体の比率(質量比)が40/60〜100/0、より好ましくは70/30〜90/10である。
(c)炭素数18の脂肪酸が60質量%以上、好ましくは80質量%以上であり、炭素数20の脂肪酸が2質量%未満であり、炭素数21〜22の脂肪酸が1質量%未満である。
−(CHNHCORは、アミド基で分断された炭化水素基である。
−(CHNHCOR中、nは2又は3であり、3が特に好ましい。R〜Rのうちの2つまたは3つが−(CHNHCORである場合、式中に存在する複数のnは互いに同一であってもよく、それぞれ異なってもよい。
は炭素数7〜21、好ましくは15〜19の炭化水素基である。R〜Rのうちの2つまたは3つが−(CHNHCORである場合、式中に存在する複数のRは互いに同一であってもよく、それぞれ異なってもよい。
としては、Rと同様のものが挙げられる。
〜Rのうち、少なくとも1つは炭素数8〜26の炭化水素基、−CHCH(Y)OCOR、又は−(CHNHCORであり、R〜Rのうちの2つが炭素数8〜26の炭化水素基、−CHCH(Y)OCOR、又は−(CHNHCORであることが好ましい。
〜Rのうち、1つ又は2つが炭素数8〜26の炭化水素基、−CHCH(Y)OCOR、又は−(CHNHCORである場合、残りの2つ又は1つは、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、−CHCH(Y)OH、又は−(CHNHであり、炭素数1〜4のアルキル基、−CHCH(Y)OH、又は−(CHNHであることが好ましい。すなわち、一般式(A1)で表される化合物は、3級アミン化合物であることが好ましい。
炭素数1〜4のアルキル基としては、メチル基又はエチル基が好ましく、メチル基が特に好ましい。
−CHCH(Y)OHにおけるYは、−CHCH(Y)OCOR中のYと同様である。
−(CHNHにおけるnは、−(CHNHCOR中のnと同様である。
(A)成分におけるアミン化合物の好ましい例として、下記一般式(A1−1)で表される化合物(以下「化合物(A1−1)」)、下記一般式(A1−2)で表される化合物(以下「化合物(A1−2)」)、下記一般式(A1−3)で表される化合物(以下「化合物(A1−3)」)、下記一般式(A1−4)で表される化合物(以下「化合物(A1−4)」)、下記一般式(A1−5)で表される化合物(以下「化合物(A1−5)」)、下記一般式(A1−6)で表される化合物(以下「化合物(A1−6)」)、下記一般式(A1−7)で表される化合物(以下「化合物(A1−7)」)、下記一般式(A1−8)で表される化合物(以下「化合物(A1−8)」)、下記一般式(A1−9)で表される化合物(以下「化合物(A1−9)」)等が挙げられる。
Figure 2015117451
[式中、R及びRはそれぞれ独立に、炭素数8〜26の炭化水素基である。R及びR10はそれぞれ独立に、炭素数7〜21の炭化水素基である。R11は、エステル基、エーテル基又はアミド基で分断されてもよい、炭素数12〜20の炭化水素基であり、R12は、炭素数1〜4のアルキル基又は炭素数2〜4のヒドロキシアルキル基である。]
及びRにおける炭化水素基としては、前記R〜Rにおける炭素数8〜26の炭化水素基と同様のものが挙げられる。
、R10における炭素数7〜21の炭化水素基としては、前記Rにおける炭素数7〜21の炭化水素基と同様のものが挙げられる。式中に複数のRが存在するとき、該複数のRは互いに同一であってもよく、それぞれ異なってもよい。
11における炭化水素基としては、直鎖又は分岐のアルキル基又はアルケニル基が好ましい。R11としては、炭素数14〜20の炭化水素基が好ましく、炭素数14〜20の直鎖又は分岐のアルキル基又はアルケニル基が好ましく、炭素数14〜18の直鎖アルキル基がさらに好ましい。
12としては、メチル基、エチル基、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシプロピル基が好ましく、メチル基、ヒドロキシエチル基がより好ましい。式(A1−9)中の2つのR12は同一でも異なっていてもよい。
アミン化合物の塩は、アミン化合物を酸で中和することにより得られる中和物である。
アミン化合物の中和に用いる酸としては、有機酸でも無機酸でもよく、例えば塩酸、硫酸、メチル硫酸等が挙げられる。アミン化合物の中和は、公知の方法により実施できる。
アミン化合物の4級化物は、3級アミン化合物に4級化剤を反応させて得られる4級アンモニウム塩である。
アミン化合物の4級化に用いる4級化剤としては、例えば、塩化メチル等のハロゲン化アルキル、ジメチル硫酸等のジアルキル硫酸などが挙げられる。これらの4級化剤をアミン化合物と反応させると、アミン化合物の窒素原子に4級化剤のアルキル基が導入され、4級アンモニウムイオンとハロゲンイオン又はモノアルキル硫酸イオンとの塩が形成される。4級化剤により導入されるアルキル基は、炭素数1〜4のアルキル基が好ましく、メチル基又はエチル基がより好ましく、メチル基が特に好ましい。アミン化合物の4級化は、公知の方法により実施できる。
(A)成分としては、1種を単独で用いても2種以上を併用してもよい。
(A)成分としては、ジデシルジメチルアンモニウム塩、ステアリルトリメチルアンモニウム塩、又はこれらの混合物が好ましい。これらの塩における対イオンとしては、塩素イオン、臭素イオン、メチル硫酸イオン、エチル硫酸イオンが好ましい。これらの塩は、水に溶解しやすい。そのため、例えば本発明の水性組成物をスプレー容器に収納して用いる場合に、(A)成分を処理対象の物品に均一に付着させることができる。
(A)成分は、商業的に入手できるものを使用してもよく、公知の方法により製造したものを使用してもよい。
例えば、前記化合物(A1−2)〜(A1−3)は、前記脂肪酸組成物、または該脂肪酸組成物における脂肪酸を該脂肪酸のメチルエステルに置き換えた脂肪酸メチルエステル組成物と、メチルジエタノールアミンとの縮合反応により合成することができる。その際、帯電防止の観点から、「化合物(A1−2)/化合物(A1−3)」で表される存在比率が、質量比で99/1〜50/50となるように合成することが好ましい。
更に、その4級化物を用いる場合には、4級化剤としてジメチル硫酸を用いることがより好ましい。その際、柔軟性の観点から、「化合物(A1−2)の4級化物/化合物(A1−3)の4級化物」で表される存在比率が、質量比で99/1〜50/50の範囲内となるように合成することが好ましい。
前記化合物(A1−4)〜(A1−6)は、前記脂肪酸組成物または脂肪酸メチルエステル組成物と、トリエタノールアミンとの縮合反応により合成することができる。その際、化合物(A1−4)〜(A1−6)の合計質量に対する個々の化合物の含有比率は、帯電防止の観点から、化合物(A1−4)が1〜60質量%、化合物(A1−5)が5〜98質量%、化合物(A1−6)が0.1〜40質量%であることが好ましく、化合物(A1−4)が30〜60質量%、化合物(A1−5)が10〜55質量%、化合物(A1−6)が5〜35質量%であることがより好ましい。
また、その4級化物を用いる場合には、4級化反応を十分に進行させる点で、4級化剤としてジメチル硫酸を用いることがより好ましい。化合物(A1−4)〜(A1−6)各々の4級化物の合計に対する個々の4級化物の存在比率は、帯電防止の観点から、化合物(A1−4)の4級化物が1〜60質量%、化合物(A1−5)の4級化物が5〜98質量%、化合物(A1−6)の4級化物が0.1〜40質量%であることが好ましく、化合物(A1−4)の4級化物が30〜60質量%、化合物(A1−5)の4級化物が10〜55質量%、化合物(A1−6)の4級化物が5〜35質量%であることがより好ましい。
化合物(A1−4)、(A1−5)、(A1−6)を4級化する場合、一般的に4級化反応後も4級化されていないエステルアミンが残留する。その際、「4級化物/4級化されていないエステルアミン」の比率は、質量比で70/30〜99/1の範囲内であることが好ましい。
前記化合物(A1−7)〜(A1−8)は、前記脂肪酸組成物とN−(2−ヒドロキシエチル)−N−メチル−1,3−プロピレンジアミンとの縮合反応により合成することができる。N−(2−ヒドロキシエチル)−N−メチル−1,3−プロピレンジアミンは、N−メチルエタノールアミンとアクリロニトリルの付加物より、JOrg.Chem.,26,3409(1960)に記載の公知の方法で合成できる。
前記縮合反応の際、「化合物(A1−7)/化合物(A1−8)」で表される存在比率が質量比で99/1〜50/50となるように合成することが好ましい。
またその4級化物を用いる場合には、4級化剤として塩化メチルを用いることが好ましく、「化合物(A1−7)の4級化物/化合物(A1−8)の4級化物」で表される存在比率が、質量比で99/1〜50/50となるように合成することが好ましい。
本発明の水性組成物は、(A)成分を含有することで、PM2.5の付着防止効果を奏する。その理由としては、(A)成分が、本発明の水性組成物で処理された物品の表面に付着し、表面摩擦抵抗を低下させること及び水分を保持することによって、物品の帯電を抑制することが考えられる。
本発明の水性組成物中の(A)成分の含有量は、本発明の水性組成物の使用形態等を考慮して適宜設定できる。
本発明の水性組成物を、液体柔軟剤と同様に使用する場合、すなわち本発明の水性組成物がPM2.5付着防止用液体柔軟剤組成物である場合には、(A)成分の含有量は、水性組成物の総質量に対して、5〜20質量%であることが好ましく、8〜18質量%がより好ましく、10〜16質量%が更に好ましい。(A)成分の含有量が前記範囲の下限値以上であると、一般的な液体柔軟剤における通常の使用量で本発明の水性組成物を使用した場合に、充分なPM2.5付着防止効果が得られる。(A)成分の含有量が前記範囲の上限値以下であると、水性組成物の保存安定性が良好である。
本発明の水性組成物を、スプレー容器に収納して使用する場合、すなわち本発明の水性組成物がスプレー式PM2.5付着防止処理剤とされ、処理対象の物品に噴霧される場合には、(A)成分の含有量は、水性組成物の総質量に対して、0.05〜5質量%であることが好ましく、0.1〜4質量%がより好ましく、2.2〜4質量%が更に好ましい。(A)成分の含有量が前記範囲の下限値以上であると、一般的なスプレー製品における通常の使用量で本発明の水性組成物を使用した場合に、充分なPM2.5付着防止効果が得られる。(A)成分の含有量が前記範囲の上限値以下であると、水性組成物で処理した衣類等の繊維製品にシミが発生しにくい。
<水>
水としては、水道水、イオン交換水、純水、蒸留水など、いずれも用いることができる。中でもイオン交換水が好適である。
本発明の水性組成物中の水の含有量は、他の成分の含有量を考慮して適宜設定できる。
<(B)成分>
(B)成分は、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール及びシリコーン化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物である。
(B)成分をさらに含有することで、本発明の水性組成物のPM2.5の付着防止効果がより優れたものとなる。その理由としては、本発明の水性組成物で処理された物品の表面に付着した(B)成分が、水分を保持することによって物品の帯電を抑制すること、及び物品の表面を滑らかにして物理的に付着しにくくさせること、が考えられる。
(B)成分としては、配合時のハンドリングの点から、室温(25℃)において液状であるものが好ましい。
ポリエチレングリコールの重量平均分子量は、配合時のハンドリング性の観点から、100〜1000が好ましく、200超600未満がより好ましい。
ポリプロピレングリコールの重量平均分子量は、配合時のハンドリングの観点から、400が好ましい。
なお、本明細書において、重量平均分子量は、医薬部外品原料規格2006に記載されているポリエチレングリコール300の平均分子量試験で測定することができる。
シリコーン化合物は、その種類に特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。シリコーン化合物の分子構造は、直鎖状であってもよく、分岐状であってもよく、架橋していてもよい。また、シリコーン化合物は、変性シリコーン化合物であってもよく、前記変性シリコーン化合物は、1種の有機官能基により変性されたものであってもよく、2種以上の有機官能基により変性されたものであってもよい。
シリコーン化合物は、オイルの状態で使用してもよく、任意の乳化剤によって分散された乳化物の状態で使用してもよい。
シリコーン化合物の具体例としては、例えば、ジメチルシリコーン、ポリエーテル変性シリコーン、メチルフェニルシリコーン、アルキル変性シリコーン、高級脂肪酸変性シリコーン、メチルハイドロジェンシリコーン、フッ素変性シリコーン、エポキシ変性シリコーン、カルボキシ変性シリコーン、カルビノール変性シリコーン、アミノ変性シリコーン、ポリグリセリン変性シリコーンなどが挙げられる。
ジメチルシリコーンの動粘度としては、特に制限はなく、1〜100,000,000mm/sが好ましく、10〜10,000,000mm/sがより好ましく、100〜1,000,000mm/sが更に好ましい。また、オイルであっても、エマルジョンであってもよい。
本発明において、シリコーン化合物の動粘度は、25℃にてJIS K2283に従い、ウベローデ粘度計より測定される値である。
ポリエーテル変性シリコーンは、ジメチルシリコーン骨格の末端あるいは側鎖にポリエーテル基を導入したシリコーンオイルであり、ポリエーテル基以外に水酸基、アルキル基、フェニル基等の置換基が置換されていてもよい。
ポリエーテル変性シリコーンの具体例としては、例えば、アルキルシロキサンとポリオキシアルキレンとの共重合体等が挙げられる。前記アルキルシロキサンのアルキル基の炭素数としては、1〜3が好ましい。前記ポリオキシアルキレンのアルキレン基の炭素数としては、2〜5が好ましい。
前記ポリエーテル変性シリコーンとしては、ジメチルシロキサンとポリオキシアルキレン(ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、エチレンオキシドとプロピレンオキシドとのランダム又はブロック共重合体等)との共重合体が好ましい。このようなポリエーテル変性シリコーンの具体例としては、例えば、下記一般式(I)で表される化合物、下記一般式(II)で表される化合物などが挙げられる。
Figure 2015117451
前記一般式(I)中、M、N、a、及びbは、各符号が付された構成単位の平均繰り返し数を表し、R21は、水素原子又はアルキル基を表す。
Mは、10〜10,000であることが好ましく、100〜300がより好ましい。Nは、1〜1,000であることが好ましく、1〜100がより好ましい。更に、M>Nであることが好ましい。
aは、2〜100であることが好ましく、2〜50がより好ましい。bは、0〜50であることが好ましく、0〜10がより好ましい。R21は、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基であることが好ましい。
前記一般式(I)で表されるポリエーテル変性シリコーンは、一般に、Si−H基を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンと、例えば、ポリオキシアルキレンアリルエーテル等の炭素−炭素二重結合を末端に有するポリオキシアルキレンアルキルエーテルとを、白金触媒下、付加反応させることにより製造することができる。したがって、前記ポリエーテル変性シリコーン中には未反応のポリオキシアルキレンアルキルエーテルやSi−H基を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンがわずかに含まれる場合がある。Si−H基を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンは反応性が高いため、前記ポリエーテル変性シリコーン中での存在量としては、30ppm以下(Si−Hの量として)であることが好ましい。
Figure 2015117451
前記一般式(II)中、A、B、h、及びiは、各符号が付された構成単位の平均繰り返し数を表し、R22は、アルキレン基を表し、R23は、水素原子又はアルキル基を表す。
Aは、5〜10,000であることが好ましい。Bは、2〜10,000であることが好ましい。hは、2〜100であることが好ましい。iは、0〜50であることが好ましい。R22は、炭素数1〜5のアルキレン基であることが好ましい。R23は、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基であることが好ましい。
前記一般式(II)で表されるポリエーテル変性シリコーン(線状ポリシロキサン−ポリオキシアルキレンブロック共重合体)は、反応性末端基を有するポリオキシアルキレン化合物と、該化合物の反応性末端基と反応する末端基を有するジヒドロカルビルシロキサンとを反応させることにより製造することができる。このようなポリエーテル変性シリコーンは、側鎖のポリオキシアルキレン鎖が長く、ポリシロキサン鎖の重合度が大きいものほど粘度が高くなるので、製造時の作業性改善及び水性組成物への配合を容易にするために、水溶性有機溶剤とのプレミックスの形で配合に供することが好ましい。該水溶性有機溶剤としては、例えば、エタノール、ジプロピレングリコール、ブチルカルビトール等が挙げられる。
ポリエーテル変性シリコーンとしては、商業的に入手できるものを使用することができ、具体例としては、東レ・ダウコーニング(株)製の、SH3771M、SH3772M、SH3775M、FZ−2166、FZ−2120、L−720、SH8700、L−7002、L−7001、SF8410、FZ−2164、FZ−2203、FZ−2208、信越化学工業(株)製の、KF352A、KF615A、X−22−6191、X−22−4515、KF−6012、KF−6004等、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製のTSF4440、TSF4441、TSF4445、TSF4450、TSF4446、TSF4452、TSF4460等が挙げられる。
アミノ変性シリコーンは、ジメチルシリコーン骨格の末端あるいは側鎖にアミノ基を導入したシリコーンオイルであり、アミノ基以外に水酸基、アルキル基、フェニル基等の置換基が置換されていてもよい。
アミノ変性シリコーンは、オイル状であることが好ましい。この場合、アミノ変性シリコーンは、オイルの形態で用いてもよく、ノニオン界面活性剤やカチオン界面活性剤を乳化剤として乳化させたアミノ変性シリコーンエマルジョンの形態で用いてもよい。
好ましいアミノ変性シリコーン(オイル、又はエマルジョンの場合の基油オイル)としては、下記一般式(III)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2015117451
前記一般式(III)中、P及びQは、各符号が付された構成単位の平均繰り返し数を表す。Pは0〜20000が好ましく、10〜10000がより好ましい。Qは1〜500が好ましく、1〜100がより好ましい。
24およびR26はそれぞれ独立に、メチル基、水酸基又は水素原子を表し、R25は、−(CH−A、又は−(CH−NHCO−(CH−Aを表す。
r及びsはそれぞれ独立に、0〜12の整数を表し、Aは、−N(R27)(R28)、又は−N(R27)(R28)(R29)・Xを表す。
27〜R29はそれぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜12のアルキル基、フェニル基、又は−(CH−NHを表し、Xは、フッ素イオン、塩素イオン、臭素イオン、ヨウ素イオン、硫酸メチルイオン、又は硫酸エチルイオンを表す。tは0〜12の整数を表す。
アミノ変性シリコーンがオイル状である場合、25℃における動粘度は50〜20000mm/sであることが好ましく、100〜10000mm/sであることがより好ましい。動粘度がこの範囲にあると、高いすべり性が発現され、PM2.5の付着効果がより優れるとともに、製造性が良好であり、組成物の取り扱いも容易になる。
アミノ変性シリコーンとしては、商業的に入手できるものを使用することができる。例えば、東レ・ダウコーニング(株)製の、SF―8417、BY16−892、BY16−890、信越化学工業(株)製の、KF−864、KF−860、KF−8004、KF−8002、KF−8005、KF−867、KF−861、KF−880、KF−867S等が挙げられる。
アミノ変性シリコーンエマルジョンタイプのものとしては、東レ・ダウコーニング(株)製の、SM8904、BY22−079、FZ−4671、FZ−4672、信越化学工業(株)からPolonシリーズで販売されている、PolonMF−14、PolonMF−29、PolonMF−14D、PolonMF−44、PolonMF−14EC、PolonMF−52等、旭化成ワッカーシリコーン(株)製の、WACKER FC201、WACKER FC218等が挙げられる。
ポリグリセリン変性シリコーンは、ジメチルシリコーン骨格の末端あるいは側鎖にポリグリセリル基を導入したシリコーンオイルであり、ポリグリセリル基以外に水酸基、アルキル基、フェニル基等の置換基が置換されていてもよい。
ポリグリセリン変性シリコーンは、例えば、前記オルガノハイドロジェンポリシロキサンとグリセリンモノアリルエーテルとを白金触媒存在下で付加反応させる等の公知の方法で製造することができる。また、商業的に入手できるものを使用することができ、例えば信越化学(株)製のKF−6100、KF−6104、KF−6105等が挙げられる。
(B)成分としては、1種を単独で用いても2種以上を併用してもよい。
(B)成分としては、前記の効果が高い点で、ポリエチレングリコール、ポリエーテル変性シリコーン、ポリグリセリン変性シリコーンが好ましく、ポリグリセリン変性シリコーンが特に好ましい。また、ポリエチレングリコール及びポリグリセリン変性シリコーンを併用することが、より帯電が起こりにくくなり、高いPM2.5付着防止効果を得ることができる点で好ましい。
本発明の水性組成物中の(B)成分の含有量は、本発明の水性組成物の使用形態、(A)成分の含有量等を考慮して適宜設定できる。
本発明の水性組成物を、液体柔軟剤と同様に使用する場合には、(B)成分の含有量は、水性組成物の総質量に対して、0.1〜10質量%であることが好ましく、0.5〜5質量%がより好ましく、1〜4質量%が更に好ましい。(B)成分の含有量が前記範囲の下限値以上であると、一般的な液体柔軟剤における通常の使用量で本発明の水性組成物を使用した場合に、(B)成分による効果が充分に得られる。(B)成分の含有量が前記範囲の上限値以下であると、水性組成物の使用時に、水性組成物を収納したボトルからキャップへの液の取りやすさが良好である。
本発明の水性組成物を、スプレー容器に収納して使用する場合には、(B)成分の含有量は、水性組成物の総質量に対して、0.05〜20質量%であることが好ましく、1〜15質量%がより好ましく、5〜15質量%が更に好ましい。(B)成分の含有量が前記範囲の下限値以上であると、一般的なスプレー製品における通常の使用量で本発明の水性組成物を使用した場合に、(B)成分による効果が充分に得られる。(B)成分の含有量が前記範囲の上限値以下であると、水性組成物で処理された繊維製品にシミやべたつきが生じにくい。
本発明の水性組成物中の(A)成分と(B)成分との質量比(A/B)は、5/95〜95/5の範囲内であることが好ましく、10/90〜90/10がより好ましく、10/90〜50/50が更に好ましい。この範囲内に入っていると、(A)成分と(B)成分との相乗効果により高いPM2.5付着防止効果が得られる。
<(C)成分>
(C)成分は、前記化合物(B)に該当しない水溶性溶剤である。
本発明において「水溶性溶剤」とは、25℃の条件下にて任意の比率で水と混ぜたときに透明な溶液となる有機溶剤を示す。
(C)成分としては、炭素数2〜3のモノアルコール、炭素数2〜8の多価アルコール類(ただし前記化合物(B)を除く。)等が挙げられる。
炭素数2〜3のモノアルコールとしては、エタノール、イソプロパノール等が挙げられる。炭素数2〜8の多価アルコール類としては、エチレングリコール、プロピレングリコール等の炭素数2〜6のグリコール、グリセリン、ジエチレングリコールモノブチルエーテル等が挙げられる。これらはいずれか1種を単独で用いても2種以上を併用してもよい。
上記のうち、価格の点では、エタノール、グリセリン、ジエチレングリコールモノブチルエーテルが好ましい。
水性組成物をスプレー容器に収納して使用する場合、水性組成物の乾燥速度を早める点では、エタノールが好ましい。例えば衣類が濡れていると、PM2.5が付着しやすいため、着用している衣類に水性組成物を噴霧して外出する場合は、外出前に衣類が乾燥していることが好ましい。(C)成分としてエタノール等を含有することで、水性組成物を衣類に噴霧した後、乾燥するまでの時間を短くすることができる。
本発明の水性組成物中の(C)成分の含有量は、本発明の水性組成物をスプレー容器に収納して使用する場合には、水性組成物の総質量に対して、5〜80質量%であることが好ましく、50〜80質量%がより好ましい。(C)成分の含有量が前記範囲の下限値以上であると、短時間で水性組成物が乾燥し、PM2.5付着防止効果が充分に発揮される。(C)成分の含有量が前記範囲の上限値を超えると、使用者がむせる可能性がある。
他の使用形態においては、本発明の水性組成物中の(C)成分の含有量は、特に限定されず、他の成分の含有量を考慮して適宜設定できる。
<任意成分>
本発明の水性組成物は、必要に応じて、本発明の効果を損なわない範囲で、上記(A)〜(C)成分以外の他の成分を含有してもよい。
前記他の成分としては、本発明の水性組成物の使用形態に応じ、その分野(柔軟剤、スプレー剤等)で公知の成分を適宜含有させることができる。例えば、ノニオン界面活性剤、防腐剤、紫外線吸収剤、抗菌剤、消臭剤などを含有させることができる。
ノニオン界面活性剤は、本発明の水性組成物を液体柔軟剤と同様に使用する場合に、主に、乳化物中での油溶性成分の乳化分散安定性を向上する目的で好ましく用いられ得る。特に、ノニオン界面活性剤を配合すると、商品価値上、充分なレベルの凍結復元安定性が確保されやすい。
ノニオン界面活性剤としては、例えば、高級アルコール、高級アミン又は高級脂肪酸から誘導されるものを用いることができる。より具体的には、炭素数10〜22のアルキル基又はアルケニル基を有し、エチレンオキシドの平均付加モル数が10〜100モルであるポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸アルキル(該アルキルの炭素数1〜3)エステル;エチレンオキシドの平均付加モル数が10〜100モルであるポリオキシエチレンアルキルアミン、炭素数8〜18のアルキル基又はアルケニル基を有するアルキルポリグルコシド、エチレンオキシドの平均付加モル数が10〜100モルである硬化ヒマシ油などが挙げられる。中でも、炭素数10〜18のアルキル基を有し、エチレンオキシドの平均付加モル数が20〜80モルのポリオキシエチレンアルキルエーテルが好ましい。
本発明の水性組成物中のノニオン界面活性剤の含有量は、所望とする機能に応じて決定できる。例えば水性組成物を液体柔軟剤と同様に使用する場合、ノニオン界面活性剤の含有量は、水性組成物の総質量に対し、0.01〜10質量%であることが好ましく、0.1〜8質量%がより好ましく、0.5〜5質量%が更に好ましい。ノニオン界面活性剤の含有量が前記範囲の下限値以上であると、乳化物中での油溶性成分の乳化分散安定性、乳化物の凍結復元安定性がより向上し、上限値以下であると、水性組成物の粘度の上昇を抑えて、使用性の面で良好なものとすることができる。
防腐剤は、主に、防腐力、殺菌力を強化し、長期保存中の防腐性を保つために本発明の水性組成物において用いられ得る。
防腐剤としては、例えば、イソチアゾロン系有機硫黄化合物、ベンズイソチアゾロン系有機硫黄化合物、安息香酸類、2−ブロモ−2−ニトロ−1,3−プロパンジオール等が挙げられる。
本発明の水性組成物中の防腐剤の含有量は、水性組成物の総質量に対し、0.0001〜1質量%であることが好ましい。防腐剤の含有量が前記範囲の下限値以上であると、防腐剤の添加効果が充分に得られ、上限値以下であると、水性組成物の保存安定性が良好である。
紫外線吸収剤は、紫外線を防御する効果のある薬剤であり、紫外線を吸収し、赤外線や可視光線等に変換して放出する成分である。
紫外線吸収剤としては、例えば、アミノ安息香酸誘導体、サリチル酸誘導体、ケイ皮酸誘導体、ベンゾフェノン誘導体、アゾール系化合物、4−t−ブチル−4'−メトキシベンゾイルメタン等が挙げられる。
抗菌剤は、繊維上での菌の増殖を抑え、さらには微生物の分解物由来の嫌なにおいの発生を抑える効果を有する成分である。
抗菌剤としては、例えば、四級アンモニウム塩(ただし(A)成分を除く。)などのカチオン性殺菌剤、ダイクロサン、トリクロサン、ビス−(2−ピリジルチオ−1−オキシド)亜鉛、ポリヘキサメチレンビグアニジン塩酸塩、8−オキシキノリン、ポリリジン等が挙げられる。
消臭剤としては、クラスターデキストリン、メチル−β−シクロデキストリン、2−ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリン、モノアセチル−β−シクロデキストリン、アシルアミドプロピルジメチルアミンオキシド、アミノカルボン酸系金属錯体(国際公開第2012/090580号記載のメチルグリシンジ酢酸3ナトリウムの亜鉛錯体)等が挙げられる。
前記の成分以外に、機能向上剤として、縮み防止剤、洗濯じわ防止剤、形状保持剤、ドレープ性保持剤、アイロン性向上剤、酸素漂白防止剤、増白剤、白化剤、布地柔軟化クレイ、ポリビニルピロリドンなどの移染防止剤、高分子分散剤、汚れ剥離剤、スカム分散剤、4,4−ビス(2−スルホスチリル)ビフェニルジナトリウム(チバスペシャルティケミカルズ製チノパールCBS−X)などの蛍光増白剤、染料固定剤、1,4−ビス(3−アミノプロピル)ピペラジンなどの退色防止剤、染み抜き剤、繊維表面改質剤としてセルラーゼ、アミラーゼ、プロテアーゼ、リパーゼ、ケラチナーゼなどの酵素、抑泡剤、水分吸放出性など絹の風合い・機能を付与できるものとしてシルクプロテインパウダー、それらの表面改質物、乳化分散液があり、具体的にはK−50、K−30、K−10、A−705、S−702、L−710、FPシリーズ(出光石油化学)、加水分解シルク液(上毛)、シルクゲンGソルブルS(一丸ファルコス)、アルキレンテレフタレートおよび/またはアルキレンイソフタレート単位とポリオキシアルキレン単位からなる非イオン性高分子化合物、例えば互応化学工業製FR627、クラリアントジャパン製SRC−1などの汚染防止剤などを配合することができる。
これらの成分は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
<水性組成物のpH>
水性組成物のpHは、使用形態等に応じて適宜設定できる。
例えばトリガースプレー容器に収納して使用する場合の水性組成物のpHは、2〜7が好ましく、3〜6がより好ましい。pHが2以上であると、人体への安全性が良好で、7以下であると組成物の保存安定性が良好である。
エアゾールスプレー容器に収納して使用する場合の水性組成物のpHは、5〜11が好ましく、6〜10がより好ましい。pHが5以上であると、エアゾール缶の腐食を防ぐことができ、10以下であると人体への安全性が良好である。
液体柔軟剤と同様に使用する場合の水性組成物のpHは、2〜5が好ましく、2〜4がより好ましい。pHが2以上であると人体への安全性が良好で、4以下であると水性組成物の保存安定性が良好である。
pHは、25℃における値である。水性組成物のpHは、塩酸や水酸化ナトリウム等によって調整できる。
<水性組成物の粘度>
水性組成物の粘度は、使用形態等に応じて適宜設定できる。
例えばスプレー容器に収納して使用する場合の水性組成物の粘度は、スプレー容器により噴霧可能な範囲内であれば特に限定されない。
液体柔軟剤と同様に使用する場合の水性組成物の粘度は、1000mPa・s以下であることが好ましく、1〜500mPa・sがより好ましく、3〜400mPa・sがさらに好ましい。粘度が1000mPa・s以下であると、製品使用時のハンドリング性が良好である。粘度は25℃において、B型粘度計により測定される値である。水性組成物の粘度は、塩化カルシウムなどによって調整できる。
<水性組成物の製造方法>
本発明の水性組成物の製造方法は特に限定されず、水性組成物の製造方法として公知の方法により製造できる。
例えば本発明の水性組成物が液体柔軟剤と同様に使用される場合、すなわち本発明の水性組成物がPM2.5付着防止用液体柔軟剤組成物である場合、主剤として陽イオン界面活性剤を用いる従来の液体柔軟剤組成物の製造方法と同様の方法により製造できる。例えば、(A)成分、(B)成分、及びノニオン性界面活性剤を含む油相と、水とを、(A)成分の融点以上の温度条件下で混合して乳化物を調製し、その後、必要に応じて、得られた乳化物に他の成分を添加、混合することにより水性組成物を調製できる。
ただし本発明の水性組成物の製造方法はこれに限定されるものではない。例えば(A)成分、水、必要に応じて(B)成分、(C)成分、任意成分を、常温にて混合する方法で水性組成物を調製してもよい。
<水性組成物の用途>
本発明の水性組成物は、物品へのPM2.5の付着を防止するために使用される。
本発明の水性組成物を物品に接触させると、物品の表面等に(A)成分、あるいは(A)成分及び(B)成分が付着し、PM2.5付着防止効果が得られる。
本発明の水性組成物の使用形態は特に限定はされないが、例えば液体洗浄剤組成物、液体漂白剤組成物、液体柔軟剤組成物、スプレー式処理剤等として使用することができる。中でも、液体柔軟剤組成物又はスプレー式処理剤として使用することが好ましい。
本発明の水性組成物を物品に接触させる方法としては、使用形態に応じた方法が適用でき、特に限定されない。詳しくは後で説明する。
PM2.5(微小粒子状物質)とは、大気中に浮遊している粒子径2.5μm以下の粒子のことである。その成分には、炭素成分、硝酸塩、硫酸塩、アンモニウム塩のほか、ケイ素、ナトリウム、アルミニウムなどの無機元素などが含まれる。大気中には様々な粒子径のPM2.5が含まれており、地域や季節、気象条件などによって組成も変動する。
PM2.5には、物の燃焼などによって直接排出されるもの(一次生成)と、環境大気中での化学反応により生成されたもの(二次生成)とがある。一次生成粒子の発生源としては、ボイラーや焼却炉などばい煙を発生する施設、コークス炉や鉱物堆積場など粉じん(細かいちり)を発生する施設、自動車、船舶、航空機などのほか、土壌、海洋、火山など自然由来のものや越境汚染による影響もある。また家庭内でも、喫煙や調理、ストーブなどから発生する。二次生成粒子は、火力発電所、工場・事業所、自動車、船舶、航空機、家庭などの燃料燃焼によって排出される硫黄酸化物(SOx)や窒素酸化物(NOx)、燃料燃焼施設のほかに溶剤・塗料の使用時や石油取扱施設からの蒸発、森林などから排出される揮発性有機化合物(VOC)等のガス状物質が、大気中で光やオゾンと反応して生成される。
(スプレー式PM2.5付着防止処理剤)
本発明のスプレー式PM2.5付着防止処理剤(以下、単にスプレー式処理剤ともいう。)は、前述の本発明の水性組成物をスプレー容器に収納してなるものである。
水性組成物をスプレー容器に充填することにより、物品に水性組成物を直接付着させることができるようになるため、速効性があり効果が発現しやすい。また、家庭では水洗いできない物品(コート、スーツ、絨毯など)にも使用できる。また、スプレー容器以外の塗布容器を用いる場合に比べて、物品への水性組成物の付着量が均一であり、乾燥速度のばらつきが少なく、性能上好ましい。
スプレー容器としては、特に限定されず、公知のものを用いることができる。具体的には、エアゾールスプレー容器、トリガースプレー容器(直圧型あるいは蓄圧型)、ディスペンサースプレー容器等が挙げられる。
エアゾールスプレー容器の例としては、例えば、特開平9−58765号公報、特開平9−3441公報等に記載されているものが挙げられる。
エアゾールスプレー容器に充填する場合、噴射剤としてLPG(液化プロパンガス)、DME(ジメチルエーテル)、炭酸ガス、窒素ガス、亜酸化窒素ガス等を使用することができる。これら噴射剤は単独で使用しても良く、2種以上を混合して使用してもよい。噴射剤としては、LPG:DME=30:70(質量比)の混合ガスが好ましい。
トリガースプレー容器の例としては、例えば、特開平9−268473号公報、特開平9−256272号公報、特開平10−76196号公報等に記載のものが挙げられる。
ディスペンサースプレー容器の例としては、例えば、特開平9−256272号公報等に記載のものが挙げられる。
本発明のスプレー式処理剤は、スプレー容器に収納する内容液として本発明の水性組成物を用いる以外は公知の方法により製造できる。
例えばスプレー容器がエアゾールスプレー容器である場合には、水性組成物をエアゾール缶に入れ、クリンチ(閉缶)後、噴射剤を所定量充填することによりスプレー式処理剤を製造できる。水性組成物と噴射剤との質量比は、水性組成物:噴射剤=90:10〜50:50の範囲内が好ましい。
スプレー容器がトリガースプレー容器、又はディスペンサースプレー容器である場合には、水性組成物をそのままトリガースプレー容器、又はディスペンサースプレー容器に充填することによりスプレー式処理剤を製造できる。
(PM2.5付着防止処理方法)
本発明のPM2.5付着防止処理方法は、前述の本発明の水性組成物を物品に接触させる工程を有する。これにより、物品の表面等に(A)成分、あるいは(A)成分及び(B)成分が付着し、PM2.5付着防止効果が得られる。
水性組成物を物品に接触させた後、必要に応じて、物品に付着した水性組成物を乾燥させる工程を行ってもよい。
本発明のPM2.5付着防止処理方法で処理される物品としては、繊維製品、硬表面を有する物品等が挙げられる。
繊維製品としては、特に制限されるものではなく、例えば、衣類、カーテン、ソファー、カーペット、タオル、ハンカチ、シーツ、マクラカバー等が挙げられる。
硬表面としては、例えば、ガラス(窓ガラス、乗り物のガラス、鏡等)、ステンレス、各種プラスチック等から構成される面が挙げられる。
物品としては、未処理の状態でPM2.5が付着しやすく、本発明の有用性が高い点で、繊維製品が好ましい。
本発明のPM2.5付着防止処理方法の具体的手順は特に制限されない。例えば物品が繊維製品である場合、公知の洗剤、仕上げ剤(柔軟剤、糊剤等)、スプレー式繊維処理剤等による処理と同様の方法で処理できる。
本発明の水性組成物による処理を柔軟剤等の仕上げ剤による処理と同様の方法で行う場合の具体例としては、洗濯のすすぎの段階で、すすぎ水に本発明の水性組成物を溶解させて処理液とし、該処理液ですすぎ処理を行う方法、たらいのような容器内に水を入れ、そこに本発明の水性組成物を溶解させて処理液とし、該処理液中に繊維製品を入れて浸漬処理する方法等が挙げられる。すすぎ処理または浸漬処理の後、必要に応じて乾燥処理を行ってもよい。これらの方法では、本発明の水性組成物は適度な濃度に希釈して使用される。これらの方法において、浴比(繊維製品に対する処理液の質量比)は3〜100倍であることが好ましく、5〜50倍であることが特に好ましい。具体的には、全使用水量に対し、本発明の水性組成物の割合が50〜10000質量ppmとなるような量で使用されるのが好ましく、100〜5000質量ppmとなるような量で使用されるのがより好ましい。
本発明の水性組成物による処理をスプレー式繊維処理剤による処理と同様の方法で行う場合の具体例としては、本発明の水性組成物をスプレー容器に収納し、繊維製品に噴霧する方法が挙げられる。この方法は、前記本発明のスプレー式処理剤を用いて行うことができる。噴霧後、必要に応じて乾燥処理を行ってもよい。この方法において、繊維製品に対する本発明の水性組成物の噴霧量は、スプレー容器がトリガースプレー容器、又はディスペンサースプレー容器である場合には、繊維製品100gあたり、水性組成物が1〜50gであることが好ましく、10〜30gがより好ましい。スプレー容器がエアゾールスプレー容器である場合には、繊維製品30cm×30cmあたり、水性組成物が0.3〜5gであることが好ましく、0.5〜3gがより好ましい。
前記スプレー式処理剤による処理は、処理対象に直接本発明の水性組成物を噴霧するため、繊維製品以外の物品に対する処理にも適用できる。例えば前記スプレー式処理剤を用いて、本発明の組成物を、ガラス(窓ガラス、乗り物のガラス、鏡等)、ステンレス、各種プラスチック等から構成される硬表面に対して噴霧することができる。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
尚、以下の各例における成分配合量はすべて質量%又は質量ppm(指定のある場合を除き、純分換算)を示す。
各例で使用した原料を以下に示す。
〔(A)成分〕
A−1:ライオンアクゾ社製、アーカードT−800、モノステアリルトリメチルアンモニウムクロライド(前記一般式(A1−9)中のR11がC1837、2つのR12が共にCHである3級アミンの4級化物、4級化剤:塩化メチル)。
A−2:ライオンアクゾ社製、アーカード210、ジデシルジメチルアンモニウムクロライド(R及びRがC1021である化合物(A1−1)の4級化物、4級化剤:塩化メチル)。
A−3:特開2003−12471号公報の実施例4に記載の化合物(Rがオレイン酸/ステアリン酸/パルミチン酸残基である化合物(A1−4)と、Rがオレイン酸/ステアリン酸/パルミチン酸残基である化合物(A1−5)との混合物の4級化物、4級化剤:ジメチル硫酸)。
A−4:特開2002−167366号公報の実施例1に記載の化合物(Rがオレイン酸/ステアリン酸残基である化合物(A1−4)と、Rがオレイン酸/ステアリン酸残基である化合物(A1−5)との混合物の4級化物、4級化剤:ジメチル硫酸)。
A−5:下記の製造例1で合成した合成品(モノアルキルアミド体とジアルキル体とを含有する混合物のエタノール溶液。モノアルキルアミド体は、R及びR10が硬化牛脂脂肪酸残基である化合物(A1−8)であり、ジアルキル体は、Rが硬化牛脂脂肪酸残基である化合物(A1−3)である。)。
[製造例1:A−5の合成]
ステアリン酸に代えて硬化牛脂脂肪酸を使用し、4級化しなかったこと以外は特開平5−230001号公報の実施例1の記載に従って3級アミン300gを得た。得られた反応物の酸価、ケン化価、水酸基価、全アミン価、3級アミン価を測定し、反応物の組成を調べた結果、ジアルキル体が86質量%、モノアルキルアミド体が10質量%、未反応脂肪酸が4質量%であった。また、ガスクロマトグラフィーによる分析から、未反応のN−(2−ヒドロキシエチル)−N−メチル−1,3−プロピレンジアミンが反応物中に0.1質量%含有されていた。最後に53gの未変性エタノール(日本エタノール(株))を加え、固形分が85質量%のエタノール溶液を調製した。
〔(B)成分〕
B−1:ポリグリセリン変性シリコーン、信越化学工業(株)製、KF−6104。
B−2:ポリエーテル変性シリコーン、下記の製造例2で合成した合成品(下記一般式(Xii)で表されるシリコーン化合物)。
B−3:ポリエーテル変性シリコーン、東レ・ダウコーニング(株)製、SH3771M。
B−4:アミノ変性シリコーン、信越化学工業(株)製、KF−864。
B−5:ポリエチレングリコール(平均分子量300)、ライオン(株)製、PEG#300。
Figure 2015117451
[製造例2:B−2の合成]
(CHSiO(CHCHSiO)210(CHHSiO)Si(CHで表されるハイドロジェンシロキサンの828g、平均組成CH=CHCHO(CHCHO)Hで表されるアリル化ポリエーテルの210g、エチルアルコールの726g、及び塩化白金酸のClを中和したものの所定量を秤量して、温度計、冷却管及び攪拌機を備えたセパラブルフラスコに入れ、反応温度80℃で攪拌しながら5時間反応させた。塩化白金酸のClを中和したものは、白金がアリル化ポリエーテルに対して質量換算で5ppmとなるように秤量した。反応終了後、溶媒を減圧留去することにより、ポリエーテル変性シリコーンを得た。
このポリエーテル変性シリコーンの90gに対して、ジエチレングリコールモノブチルエーテルの10gを添加したものを水性組成物の調製に使用した。
〔(C)成分〕
C−1:合成エタノール95度、日本アルコール販売(株)製。
C−2:合成エタノール99度、日本アルコール販売(株)製。
〔(D)成分:その他の任意成分〕
D−1:以下の3成分を、水性組成物中の含有量が下記に示す含有量(%またはppm)となるように配合した。
・1級イソトリデシルアルコールエチレンオキシド60モル付加物(商品名:TA600−75):2%。
・塩化カルシウム(商品名:粒状塩化カルシウム、(株)トクヤマ):0.5%。
・イソチアゾロン液(商品名:ケーソンCG−ICP、ダウケミカル):100ppm。
D−2:以下の2成分を、水性組成物中の含有量が下記に示す含有量(%)となるように配合した。
・メチルグリシンジ酢酸3ナトリウム(商品名:MGDA、BASF社製):0.4%。
・硫酸亜鉛7水和物(和光純薬工業(株)製):0.4%。
〔PM2.5付着防止効果の評価用のカーボンブラック(I)〕
PM2.5付着防止効果に用いたカーボンブラック(I)は、NiMH二次電池,Liイオン二次電池や電気二重層キャパシタ(EDLC)などの導電助剤や固体高分子形(PEFC)燃料電池用触媒の担持体などに広く利用されている導電性カーボンブラック「ケッチェンブラックEC300J」(ライオン(株)製)を、乾式ミル(粉砕機)にて粉砕し、得られた粉砕物から分級機にて微粒子のみを採取する方法にて調製した。
本実施例においてカーボンブラックの調製は、分級機を内蔵した(株)ホソカワミクロンのミクロンジェットMJQ−1を用いて行った。粉砕条件は、原料供給量5kg/hr、粉砕圧力0.6MPa、分級ロータ回転数8000rpmにて行い、カーボンブラック(I)を得た。得られたカーボンブラック(I)について、後述の粒度分布測定方法により粒度分布を測定し、粒子径パラメータ、粒子形状パラメータ、粒子含有率(個数基準、体積基準)を求めた。結果を表1、表2に示す。また、カーボンブラックの基本的特性について表3に示す。このカーボンブラック(I)は、ライオン株式会社製カーボンECP−FP(商標)として入手が可能である。
なお、乾式ミル(粉砕機)としては、(株)ダルトンや(株)セイシン企業などが販売するピンミルや、(株)セイシン企業やホソカワミクロン(株)が販売するジェットミルなど、各種乾式ミルを使用できる。また、分級機としては、アルピネ社や(株)レッチェなどが販売する気流式ふるい振とう機(エアジェットシーブ)など、各種分級機を使用できる。
Figure 2015117451
Figure 2015117451
[粒度分布測定方法]
1)測定装置: フロー式粒子画像分析装置、sysmex社製FPIA−3000(ISO13322−2準拠)。
2)シース液: sysmex社製パーティクルシース。
3)対物レンズ: 標準(10倍) 。
4)測定モード: HPFモード。
5)手順:
試料5mgを秤量し、界面活性剤(エチレンオキシドの平均付加モル数が10のポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル)10%水溶液の0.1gを加えた後、スパチュラなどで全体を充分に湿潤させた。そこに、ヘキサメタりん酸ナトリウム0.2%水溶液の30gを加え、前処理として超音波(150W)パス分散3分間を行なった。これにより得られた粒度分布測定検体分散液を、フロー式粒子画像分析装置にて分析し、粒度分布を求めた。
Figure 2015117451
次に、実施例及び比較例において行った評価布の前処理方法を以下に示す。
<評価用ポリエステルサテン布の前処理方法>
1kgのポリエステルサテン布(ポリエステル100%、谷頭商店)を市販洗剤「トッププラチナクリア」(ライオン(株)製)により二槽式洗濯機(東芝製VH−30S)を用いて前処理を行った(洗剤標準使用量、浴比30倍、50℃の水道水、洗浄15分間を2回→注水すすぎ15分間を5回)。
<評価用アクリルジャージ布の前処理方法>
1kgのアクリルジャージ布(アクリル100%、谷頭商店)を市販洗剤「トッププラチナクリア」(ライオン(株)製)により二槽式洗濯機(東芝製VH−30S)を用いて前処理を行った(洗剤標準使用量、浴比30倍、50℃の水道水、洗浄15分間を2回→注水すすぎ15分間を5回)。
(実施例1〜10、比較例1)
〔液体柔軟剤組成物(水性組成物)の調製〕
内径100mm、高さ150mmのガラス容器と、攪拌機(アジターSJ型、島津製作所製)を用い、次の手順で、表4に示す組成(単位:%)の液体柔軟剤組成物を調製した。
まず、(A)成分と、(B)成分と、(C)成分と、(D)成分である1級イソトリデシルアルコールエチレンオキシド60モル付加物とを混合撹拌して、油相混合物を得た。
別途、(D)成分であるイソチアゾロン液を、バランス用イオン交換水に溶解させて水相混合物を得た。ここで、バランス用イオン交換水の質量は、980gから油相混合物を差し引いた残部に相当する。
次に、(A)成分の融点以上に加温した油相混合物をガラス容器に収納して攪拌しながら、(A)成分の融点以上に加温した水相混合物を2度に分割して添加し、攪拌した。ここで、水相混合物の分割比率は30:70(質量比)とし、撹拌は回転速度1,000rpmで、1回目の水相混合物添加後に3分間、2回目の水相混合物添加後に2分間行った。しかる後、(D)成分である塩化カルシウムを添加し、必要に応じて、塩酸(試薬1mol/L、関東化学)、または水酸化ナトリウム(試薬1mol/L、関東化学)を適量添加してpH2.5に調整し、更に全体質量が1,000gになるようにイオン交換水を添加して、目的の液体柔軟剤組成物を得た。なお、pHは25℃における値である。
〔洗濯時すすぎ工程での柔軟剤処理〕
二槽式洗濯機(東芝製VH−30S)を用いて、前処理済みのポリエステルサテン布を、市販洗剤「トッププラチナクリア」(ライオン(株)製)で10分間洗浄し(標準使用量、標準コース、浴比20倍、25℃の水道水使用)、3分間のすすぎに続いて、すすぎ2回目に、液体柔軟剤組成物にて3分間の柔軟処理(ポリエステルサテン布1kgに対し、液体柔軟剤組成物10mL、浴比30倍、25℃の水道水使用)を行った。洗浄、すすぎの各工程間で脱水を1分間行った。
〔処理1日後のPM2.5付着防止効果の評価〕
<カーボンブラックを用いた評価>
柔軟剤処理を行ったポリエステルサテン布を、前処理済のアクリルジャージ布と共に、20℃35%RHの恒温恒湿条件下で24時間調湿した。その後、柔軟剤処理を行ったポリエステルサテン布を5cm×5cmに3枚裁断し、評価サンプルとした。得られた3枚の評価サンプルそれぞれを、10cm×10cmに裁断した前処理済みのアクリルジャージ布にて10回擦り、ダートチャンバー(20cm×20cm×30cm、植木工作所製)の上部に吊した。このダートチャンバーに、カーボンブラック(I)の0.002gを入れ、ファンにより1分間ブローした後、評価サンプルを5回振った。その後、各評価サンプルに付着しているカーボンブラックの状態を、後述の評価基準Aにより点数付けした。評価は10名で行い、その平均値から、後述の評価基準BにしたがってPM2.5付着防止効果を評価した。結果を表4に示す。
<都市大気粉塵を用いた評価>
柔軟剤処理を行ったポリエステルサテン布を、前処理済のアクリルジャージ布と共に、20℃35%RHの恒温恒湿条件下で24時間調湿した。その後、柔軟剤処理を行ったポリエステルサテン布を5cm×5cmに3枚裁断し、評価サンプルとした。得られた3枚の評価サンプルそれぞれを、10cm×10cmに裁断した前処理済みのアクリルジャージ布にて10回擦り、ダートチャンバー(20cm×20cm×30cm、植木工作所製)の上部に吊した。このダートチャンバーに、都市大気粉塵(CRM NO.28都市大気粉塵、国立環境研究所、PM2.5を約50%含有するもの。)の0.002gを入れ、ファンにより1分間ブローした後、評価サンプルを5回振った。その後、各評価サンプルに付着している都市大気粉塵の状態を、後述の評価基準Aにより点数付けした。評価は10名で行い、その平均値から、後述の評価基準BにしたがってPM2.5付着防止効果を評価した。結果を表4に示す。
<評価基準A>
0点:カーボンブラック又は都市大気粉塵の付着が殆ど見られない。
1点:カーボンブラック又は都市大気粉塵の付着がやや見られる。
2点:カーボンブラック又は都市大気粉塵の付着がかなり見られる。
3点:カーボンブラック又は都市大気粉塵の付着が非常に多い。
<評価基準B>
◎◎◎:0.25点未満。
◎◎:0.25点以上0.5点未満。
◎:0.5点以上1.0点未満。
○:1.0点以上1.5点未満。
△:1.5点以上2点未満。
×:2点以上。
○、◎、◎◎、◎◎◎を合格とした。
Figure 2015117451
上記結果に示すとおり、実施例1〜10の液体柔軟剤組成物で処理することで、優れたPM2.5付着防止効果が得られた。
(B)成分を含有しても(A)成分を含有しない比較例1の液体柔軟剤組成物で処理した場合のPM2.5付着防止効果は、実施例1〜10に比べて劣っていた。
(実施例11〜25、比較例2)
〔トリガースプレー用の処理液(水性組成物)の調製〕
次の手順で、表5に示す組成(単位:%)のトリガースプレー用処理液を調製した。
(A)成分、(B)成分、(C)成分を混合し、得られた混合物に、精製水の一部を添加し、次いで(D)成分である硫酸亜鉛7水和物とメチルグリシンジ酢酸3ナトリウムとを添加した。その後、室温25℃の部屋にて、得られた組成物の攪拌と、pH測定器(株式会社堀場製作所製、pHメーター:型番F−52、pH電極:型番9615−10D)を用いたpH測定を行いながら、0.1規定の水酸化ナトリウムもしくは希硫酸を用いて前記組成物のpHを調整し、残りの精製水を添加してトリガースプレー用の処理液を得た。なお、精製水の合計の添加量は、処理液の合計量を100質量%とした場合の残部である。
〔トリガースプレー式処理剤の製造〕
得られた処理液を、トリガースプレー容器に充填してトリガースプレー式処理剤を得た。トリガースプレー容器としては、ライオン(株)製のお洋服のスタイルガード(商品名)のトリガータイプの容器を使用した。
〔トリガースプレー式処理剤による噴霧処理〕
前処理済みのポリエステルサテン布(処理布)に、トリガースプレー式処理剤の処理液を、処理布全体に均一に付着するように噴霧した。噴霧量は、20%о.w.f(=処理液の質量(g)/処理布の質量(g)×100)の量とした。
〔処理1日後のPM2.5付着防止効果の評価〕
柔軟剤処理を行ったポリエステルサテン布の代わりに、トリガースプレー式処理剤による噴霧処理を行ったポリエステルサテン布を用いた以外は実施例1と同様に、<カーボンブラックを用いた評価>及び<都市大気粉塵を用いた評価>を行った。結果を表5に示す。
Figure 2015117451
上記結果に示すとおり、実施例11〜25のトリガースプレー式処理剤で処理することで、優れたPM2.5付着防止効果が得られた。
(B)成分を含有しても(A)成分を含有しない比較例2のトリガースプレー式処理剤で処理した場合のPM2.5付着防止効果は、実施例11〜25に比べて劣っていた。
(実施例26〜44、比較例3)
〔エアゾールスプレー用処理液(水性組成物)の調製〕
次の手順で、表6〜7に示す組成(単位:%)のエアゾールスプレー用処理液を調製した。
(A)成分、(B)成分、(C)成分、バランス用イオン交換水を常温にて、攪拌混合することにより、エアゾールスプレー用の処理液を得た。
〔エアゾールスプレー式処理剤の製造〕
得られた処理液を、エアゾール缶に充填し、クリンチ(閉缶)した後、噴射剤として、液化石油ガス(20℃における蒸気圧0.2MPa、東洋エアゾール(株)より入手)及びジメチルエーテル(東洋エアゾール(株)より入手)を所定量充填して、エアゾールスプレー式処理剤を得た。噴射剤は、液化石油ガス:ジメチルエーテル=30:70(質量比)で混合し、質量比で処理液70に対し噴射剤30の割合で全量50gになるように充填した。
エアゾールスプレー容器としては、以下のエアゾール缶、バルブ及びワンタッチキャップを備えるものを使用した。
エアゾール缶:アルミニウム合金、BL45AC157G(B2改コート)、サイズ35mm×35mm×110mm、東洋製罐(株)製。
バルブ:DY02−H04222×C95R、東洋エアゾール工業(株)製。
ワンタッチキャップ:ポリプロピレン、サイズ35mm×35mm×33.3mm、キタノ製作(株)製。
〔エアゾールスプレー式処理剤による噴霧処理〕
前処理済みのポリエステルサテン布(処理布)30×30cmに、エアゾールスプレー容器の内容物(処理剤及び噴射剤)の1.6gを、処理布全体に均一に付着するように噴霧した。
〔処理1日後のPM2.5付着防止効果の評価〕
柔軟剤処理を行ったポリエステルサテン布の代わりに、エアゾールスプレー式処理剤による噴霧処理を行ったポリエステルサテン布を用いた以外は実施例1と同様に、<カーボンブラックを用いた評価>及び<都市大気粉塵を用いた評価>を行った。結果を表6〜7に示す。
Figure 2015117451
Figure 2015117451
上記結果に示すとおり、実施例26〜44のエアゾールスプレー式処理剤で処理することで、優れたPM2.5付着防止効果が得られた。
(B)成分を含有しても(A)成分を含有しない比較例3のエアゾールスプレー式処理剤で処理した場合のPM2.5付着防止効果は、実施例26〜44に比べて劣っていた。
<実施例45〜46>
処理液の組成を表8に示すとおり変更した以外は実施例26と同様に、エアゾールスプレー用の処理液を調製し、エアゾールスプレー式処理剤を製造した。
〔エアゾールスプレー式処理剤による噴霧処理、及び処理20分後のPM2.5付着防止効果の評価〕
前処理済みのポリエステルサテン布(処理布)30×30cmに、エアゾールスプレー容器の内容物(処理剤及び噴射剤)の1.6gを、処理布全体に均一に付着するように噴霧した。
噴霧処理を行ったポリエステルサテン布を、前処理済のアクリルジャージ布と共に、20℃35%RHの恒温恒湿条件下で20分間調湿した。その後、噴霧処理を行ったポリエステルサテン布を5cm×5cmに3枚裁断し、評価サンプルとした。得られた3枚の評価サンプルそれぞれを、ダートチャンバー(20cm×20cm×30cm、植木工作所製)の上部に吊した。このダートチャンバーに、カーボンブラック(カーボンECP−FP、ライオン(株)製)の0.002gを入れ、ファンにより1分間ブローした後、評価サンプルを5回振った。その後、各評価サンプルに付着しているカーボンブラックの状態を、前述の評価基準Aにより点数付けした。評価は10名で行い、その平均値から、前述の評価基準BにしたがってPM2.5付着防止効果を評価した。評価は10名で行い、その平均値から、後述の評価基準BにしたがってPM2.5付着防止効果を評価した。
実施例26のエアゾールスプレー式処理剤についても、上記と同様の評価を行った。結果を表8に示す。
Figure 2015117451
上記結果に示すとおり、処理液中の(A)成分及び(B)成分の含有量が同じでも、(C)成分の含有量が多い方が、PM2.5付着防止効果に優れていた。この結果から、(C)成分の含有量が多い方が、噴霧処理から短時間でPM2.5付着防止効果が発揮されやすいことが確認できた。

Claims (6)

  1. エステル基、エーテル基又はアミド基で分断されていてもよい炭素数8〜26の炭化水素基を分子内に1〜3個有するアミン化合物、その塩及びその4級化物からなる群から選ばれる少なくとも1種のカチオン性化合物(A)と、水とを含有するPM2.5付着防止用水性組成物。
  2. ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール及びシリコーン化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物(B)をさらに含有する、請求項1に記載のPM2.5付着防止用水性組成物。
  3. 前記化合物(B)に該当しない水溶性溶剤(C)をさらに含有する、請求項1または2に記載のPM2.5付着防止用水性組成物。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載のPM2.5付着防止用水性組成物をスプレー容器に収納してなるスプレー式PM2.5付着防止処理剤。
  5. 請求項1〜3のいずれか一項に記載のPM2.5付着防止用水性組成物を物品に接触させる工程を有するPM2.5付着防止処理方法。
  6. 前記の接触させる工程が、前記PM2.5付着防止用水性組成物をスプレー容器に収納し、前記物品に噴霧することにより行われる、請求項5に記載のPM2.5付着防止処理方法。
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