JP2015116735A - 冷却装置及び管状体の製造装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】形状精度の優れた管状体が得られる押出成形機用の冷却装置を提供する。【解決手段】外周面34の少なくとも一部に多孔を有し、押出装置110に設けられた口金20から押し出される溶融した熱可塑性樹脂を含む管状の溶融体Fを溶融体Fの内周面側から冷却する冷却部材32と、気体又は液体を、外周面34の多孔から溶融体Fの内周面に向かって噴出させる機構と、を備えた冷却装置30である。【選択図】図2

Description

本発明は、冷却装置及び管状体の製造装置に関する。
特許文献1には、環状押出ダイのマンドレルの外周面とリング部材の内周面との間に形成される環状ダイスリットから押し出される溶融状態の管状フィルムを、上記環状押出ダイのマンドレルに支持部材を介して同心円状に取り付けたサイジングマンドレルのサイジング部の外周面上を少なくとも内側より内部冷却水で冷却しながら通過させることにより、所定内径の管状フィルムを形成する管状フィルムの成形方法であって、上記サイジング部の外周面と上記管状フィルムの内側面との間隙に、水膜が形成されるように内部冷却水を管状フィルムの進行方向とは逆方向に流通させることによって上記管状フィルムの内側面を冷却することを特徴とする管状フィルムの成形方法が開示されている。
特許文献2には、押出機により可塑化され、円筒ダイよりチューブ状に押出された熱可塑性樹脂チューブを、この熱可塑性樹脂チューブの仕上げ内径に対応する外径を有するサイジングダイの外周面に沿わせて誘導し、冷却しながら前記仕上げ内径に成形して引き取り輪切りする熱可塑性樹脂チューブの製造方法であって、前記サイジングダイの上部外周より、前記サイジングダイの外周面と前記熱可塑性樹脂チューブの内周面との間に冷却水を流下することを特徴とする熱可塑性樹脂チューブの製造方法が開示されている。
特許文献3には、所定径のサイジング部を備え、前記サイジング部を環状押出ダイから押し出される溶融状態のパリソンが内部冷却水で冷却されながら通過することにより所定内径のフィルムが形成されるようになっているサイジングマンドレルであって、前記サイジングマンドレルの少なくともサイジング部を構成している材質の冷却水との接触角は、フィルムの冷却水との接触角よりも小さいことを特徴とする、管状フィルム成形用サイジングマンドレルが開示されている。
特開2000−033641号公報 特開2002−200665号公報 特開平11−179790号公報
本発明の目的は、形状精度の優れた管状体が得られる冷却装置を提供することにある。
上記課題は、以下の本発明により達成される。
すなわち請求項1に係る発明は、
外周面の少なくとも一部に多孔を有し、押出装置に設けられた口金から押し出される溶融した熱可塑性樹脂を含む管状の溶融体を前記溶融体の内周面側から冷却する冷却部材と、
気体又は液体を、前記多孔から前記溶融体の内周面に向かって噴出させる機構と、
を備えた冷却装置である。
請求項2に係る発明は、
前記冷却部材は、前記溶融体の押出方向における最も上流側に位置し外周面に前記多孔を有さない第一の領域と、前記第一の領域よりも前記溶融体の押出方向の下流側に位置し外周面に前記多孔を有する第二の領域と、を含む、請求項1に記載の冷却装置である。
請求項3に係る発明は、
前記気体又は液体の温度は、前記冷却部材の温度よりも低い、請求項1又は請求項2に記載の冷却装置である。
請求項4に係る発明は、
溶融した熱可塑性樹脂を含む溶融体を口金から管状に押し出す押出装置と、
前記口金から管状に押し出された前記溶融体を、前記溶融体の内周面側から冷却して管状体とする、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の冷却装置と、
前記管状体を前記溶融体の押し出し方向に引き出す引き出し装置と、
を有する管状体の製造装置である。
請求項1に係る発明によれば、気体又は液体を噴出させる前記機構を有さない場合に比べて、形状精度の優れた管状体が得られる。
請求項2に係る発明によれば、前記第一の領域が前記多孔を有する場合に比べて、うねりが抑制された管状体が得られる。
請求項3に係る発明によれば、前記気体又は液体の温度が前記冷却部材の温度と同じ場合又は前記冷却部材の温度よりも高い場合に比べて、電気抵抗値のバラツキが少ない管状体が得られる。
請求項4に係る発明によれば、冷却装置が気体又は液体を噴出させる前記機構を有さない場合に比べて、形状精度の優れた管状体が得られる。
本実施形態に係る管状体の製造装置の一例を示す概略断面図である。 図1の管状体の製造装置における冷却装置周辺を拡大した概略断面図である。 本実施形態に係る管状体の製造装置の他の一例における冷却装置周辺を拡大した概略断面図である。 本実施形態に係る管状体の製造装置の他の一例における冷却装置周辺を拡大した概略断面図である。
以下、本発明の一例である実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。
[第1実施形態]
<管状体の製造装置>
まず、本実施形態に係る冷却装置を用いた管状体の製造装置の一例として、第1実施形態の管状体製造装置について説明する。
図1は、本実施形態に係る管状体製造装置100の構成を概略的に示す断面図であり、図2は、図1に示した管状体製造装置100における冷却装置(冷却部)周辺の構成を拡大して概略的に示す断面図である。なお、以下に参照する図面は、本実施形態を説明するために使用するものであり、実際の大きさの比を現すものではない。
図1に示すように、管状体製造装置100は、溶融(溶解)した熱可塑性樹脂を含む溶融体Fを口金20(環状ダイ)から管状に下方へ押し出す押出装置110と、口金20から管状に押し出された溶融体Fを溶融体Fの内周面側から冷却する冷却装置30と、冷却装置30を支持する支持部材70と、冷却装置30によって溶融体Fが冷却されて得られた管状体Tを溶融体Fの押し出し方向に引き出す引き出し機50(引き出し装置)と、を備えている。
(押出装置)
押出装置110は、図1に示されるように、熱可塑性樹脂を含む樹脂材料Pを溶融状態にして溶融体Fとする一軸押出機10と、一軸押出機10の先端部に取り付けられた口金20と、を備えている。
一軸押出機10は、図示しないヒータを有し樹脂材料Pを加熱する加熱筒12と、加熱筒12に設けられ樹脂材料Pが投入される投入口11と、加熱筒12の内部に設けられ樹脂材料Pが溶融した溶融体Fを口金20へ搬送する搬送部材としてのスクリュー13と、を備えている。
一軸押出機10では、投入口11から加熱筒12の内部に投入された樹脂材料Pが、加熱筒12のヒータにより、樹脂材料Pの融解温度以上の温度(通常、150〜450℃)で加熱かつスクリュー回転による発熱で溶融しつつ、スクリュー13によって口金20へ搬送(供給)されるようになっている。なお、一軸押出機10では、粒状に形成された樹脂材料P(ペレット)が、投入口11に投入されるようになっている。
図1に示されるように、口金20には、一軸押出機10の加熱筒12の内部と通じ加熱筒12から流入した溶融状態の溶融体Fが通過する流路22と、流路22を通過した溶融状態の溶融体Fを管状に押し出すための環状(円形状)の出口孔23と、が形成されている。
口金20では、溶融状態の溶融体Fが、加熱筒12の先端部から流路22へ流入して流路22を通過し、一軸押出機10のスクリュー13の回転による推進力(搬送力)によって、出口孔23から管状に押し出されるようになっている。
(支持部材)
支持部材70は、図1に示されるように、円柱状に形成されており、口金20に環状に形成された出口孔23の径方向中央部(中心)で口金20を貫通し、口金20の上方及び下方に突出するように支持されている。
(冷却装置)
冷却装置30は、図2に示されるように、溶融体Fの内周面側から溶融体Fを冷却する冷却部材32と、冷却部材32の外周面34の多孔から溶融体Fの内周面に向かって噴出させる気体又は液体である加圧媒体を、冷却部材32の内部に設けられた空洞37に供給する供給管48と、冷却部材32を冷却するための冷媒を、冷却部材32の内部に設けられた空洞42に供給する供給管44と、前記冷媒を空洞42から排出する排出管46と、を含んで構成されている。
冷却部材32は、例えば円筒状に形成され、その内周面が支持部材70の外周面に接触するように支持部材70と同軸状に配置されることで、冷却部材32を軸方向に貫通する支持部材70によって支持されている。
そして冷却部材32は、図2に示されるように、外周面34を構成する最外周壁36が、気体又は液体を透過させる多孔質の材料で構成されており、それによって外周面34に多孔が形成されている。また最外周壁36の径方向中心側には、供給管48から加圧媒体が供給される空洞37が、最外周壁36の内周面に接して設けられている。さらに、前記の通り冷却部材32の内部(空洞37よりもさらに径方向中心側)には、冷媒が供給される空洞42が設けられ、空洞37と空洞42との間に、気体及び液体を透過させない境界壁38が設けられている。
多孔質の材料で構成された最外周壁36の厚みは、特に限定されないが、例えば3mm以上10mm以下の範囲が挙げられる。
多孔質の材料は、溶融体Fの冷却時における冷却部材32の温度(例えば30℃以上250℃以下の範囲)に耐えられる材料であれば特に限定されない。多孔質の材料としては、具体的には、例えば、金属粉末を焼結した焼結体、金網を重ねた構造を持つ多孔質金属体、ハニカム構造の多孔質金属体、多孔質セラミックス焼結体(例えばアルミナ等の金属酸化物)、多孔質セメント成形体等が挙げられる。
なお、本実施形態の冷却部材32は、最外周壁36が多孔質の材料で構成されることで外周面34に多孔を有する形態であるが、この形態に限られず、例えば図3に示す冷却装置60の冷却部材62のように、外周面64を構成する最外周壁66が多数の貫通孔を設けることで多孔が形成された多孔板であってもよい。
図3に示す冷却部材62は、具体的には、多数の貫通孔を設けることで多孔が形成された多孔板である最外周壁66と、供給管48から加圧媒体が供給される空洞67と、空洞67と空洞42との間に設けられ気体及び液体を透過させない境界壁68と、で構成されている。多孔板に設けられた貫通孔の貫通方向は特に限定されないが、溶融体Fの径方向に沿った方向に近いほど望ましく、径方向であることが特に望ましい。
多数の貫通孔を設けた多孔板である最外周壁66の材料としては、溶融体Fの冷却時における冷却部材62の温度に耐えられる材料であれば特に限定されないが、例えば、ステンレス鋼や炭素鋼等の金属材料が挙げられる。
ここで「多孔」とは、表面に形成された多数の孔であり、多孔を構成するそれぞれの孔の直径としては、例えば10μm以上1000μm以下の範囲が挙げられ、多孔を構成する孔の開孔率(孔が占める面積比)としては、例えば10%以上50%以下の範囲が挙げられる。
また多孔は、冷却部材32の外周面34に孔が点在していればよく、孔の数や分布は特に限定されるものではないが、管状体Tの形状精度を向上させる観点から、冷却部材32の外周面34における周方向全体にわたって孔が点在することが望ましい。すなわち、多孔を形成する孔の開孔率が冷却部材32の周方向において大きく変わらないことが望ましい。
次に、加圧媒体を、冷却部材32の外周面34の多孔から溶融体Fの内周面に向かって噴出させる機構について説明する。
前記加圧媒体を冷却部材32に供給する供給管48は、一端が不図示の加圧機に接続され、支持部材70の軸方向に沿って支持部材70の内部を通った後、空洞42及び境界壁38を貫通し、他端が空洞37に接続されている。
そして加圧媒体は、前記不図示の加圧機でかけられた圧力によって、供給管48を通じて冷却部材32の空洞37に送り込まれ、最外周壁36の内部の孔を通って、最外周壁36の外周面34の多孔から溶融体Fの内周面に向かって噴出される。
なお、本実施形態では、加圧媒体を多孔から溶融体Fの内周面に向かって噴出させる機構を有していればよく、溶融体Fの冷却時に実際に加圧媒体が多孔から噴出する形態に限定されるものではない。すなわち、例えば溶融体Fが冷却部材32の外周面34に接触しながら通過し、溶融体Fによって多孔が塞がれて加圧媒体が噴出しない場合でも、加圧媒体を多孔から噴出させる機構によって、溶融体Fの内周面側に圧力がかかればよい。
加圧媒体の種類としては、気体又は液体であり、外周面34の多孔を通過するものであれば特に限定されない。加圧媒体の具体例としては、例えば、空気、窒素やアルゴン等の不活性気体、水、エチレングリコール水溶液等の後述する冷媒として用いられる化合物等が挙げられる。
その中でも、加圧媒体を多孔から噴出させた後における取り扱いの容易性等の観点から、加圧媒体は気体であることが好ましい。また、例えば加圧媒体が液体である場合、多孔から噴出された液体が冷却部材32の外周面34を伝って冷却部材32の上部に溜まることが考えられる。その場合、例えば溶融体Fが冷却部材32によって冷却されるよりも前に、冷却部材32の上部に溜まった液体に接触して急速に冷却されて溶融体Fが硬化すると、多孔から噴出させた加圧媒体による効果が得られにくくなることも考えられる。その観点でも、加圧媒体は気体であることが好ましい。
また、加圧媒体の取り扱い性の観点から、加圧媒体は、空気であるか、又は冷媒と同じ化合物であることが好ましい。
前記不図示の加圧機の種類は特に限定されないが、例えば加圧ポンプが挙げられ、加圧媒体の種類に応じて選択される。
なお、加圧ポンプで加圧媒体にかける圧力については、加圧媒体の粘度、最外周壁36における多孔質の材料の構造、多孔における個々の孔の大きさ及び開孔率等に応じて設定される。具体的には、例えば加圧媒体が気体の場合、加圧媒体にかける圧力としては0.01MPa以上0.1MPa以下の範囲が挙げられ、加圧媒体が液体の場合、加圧媒体にかける圧力としては0.01MPa以上0.1MPa以下の範囲が挙げられる。
次に、冷却部材32を冷却する機構について説明する。
冷却部材32を冷却するための冷媒を空洞42に供給する供給管44及び前記冷媒を空洞42から排出する排出管46はいずれも、一端が図示しない冷却機に接続され、支持部材70の軸方向に沿って支持部材70の内部を通った後、他端が空洞42に接続されている。
そして前記冷媒は、前記不図示の冷却機によって冷却された後、供給管44を通って空洞42に供給されることで冷却部材32を冷却し、冷却部材32の温度が調整される。そして、冷却部材を冷却した前記冷媒は、空洞42から排出管46を通って冷却部材32の外に排出され、前記不図示の冷却機に戻って再び冷却される。
以上のようにして、冷却部材32は、冷却機によって冷却された冷媒の温度に冷却される。すなわち、冷却部材32の温度は、冷媒の温度を調整することによって制御される。
冷媒は、特に限定されず、例えば、水、エチレングリコール又はプロピレングリコールの水浴液(ブライン)等が挙げられる。
なお、本実施形態では、冷媒を用いて冷却部材32を冷却する形態であるが、冷却部材32が冷却されれば特に冷却手段は限定されるものではない。
(引き出し機)
引き出し機50は、図1に示すように、支持部材70の周囲に設けられ、冷却装置30によって溶融体Fが冷却されて得られた管状体Tの内周面側から管状体Tを支持する内側ロール52と、管状体Tの外周面側から管状体Tを支持する外側ロール54と、を備えている。
引き出し機50では、内側ロール52と外側ロール54とで管状体Tを挟み込み、内側ロール52及び外側ロール54が回転することで、溶融体Fの押出方向に管状体Tが引き出されるようになっている。
<管状体の製造方法>
次に、前述の管状体製造装置100を用いた、管状体の一例としての熱可塑性樹脂チューブを製造する製造方法について説明する。
まず、一軸押出機10の投入口11から加熱筒12内部へ樹脂材料P(ペレット)を投入し(図1参照)、当該樹脂材料Pを、加熱筒12の複数のヒータ(図示せず)により、樹脂材料Pの融解温度以上の温度(通常、150〜450℃)に加熱して溶融状態にし、溶融体Fを得る(加熱工程)。
次に、図1に示されるように、溶融状態の溶融体Fを、加熱筒12の内部のスクリュー13の推進力により、加熱筒12から口金20の流路22を通過させて、口金20の出口孔23から管状に押し出す(押出工程)。
次に、口金20の出口孔23から管状に押し出された溶融体Fを、冷却装置30によって、溶融体Fの内周面側から冷却し、硬化させることで、管状体Tを得る。(冷却工程)。
具体的には、口金20の出口孔23から管状に押し出された溶融体Fが冷却部材32の外周を通過する際に、冷却部材32の外周面34における多孔から溶融体Fの内周面に向かって噴出する加圧媒体によって、溶融体Fが外側に圧力を付与されながら冷却される。
なお、溶融体Fの内周面は、上記のように多孔から噴出した加圧媒体によって外側に圧力がかけられていればよく、溶融体Fの内周面が冷却部材32の外周面34に直接接触しても直接接触していなくてもよい。溶融体Fの内周面が冷却部材32の外周面34に直接接触しない場合は、加圧媒体が溶融体Fの熱を奪うことで溶融体Fが冷却され、直接接触する場合は、加圧媒体及び冷却部材32が溶融体Fの熱を奪うことで溶融体Fが冷却される。
次に、得られた管状体Tを引き出し機50により連続的に引き出す(引き出し工程)。具体的には、内側ロール52と外側ロール54とで管状体Tを挟み込みつつ、内側ロール52及び外側ロール54を回転させることで管状体Tに張力をかけ、管状体Tの形状を管状に保ったまま連続的に引き出す。
このようにして、本実施形態では、熱可塑性樹脂チューブ(円筒状フィルム)である管状体が製造される。
本実施形態では、前述のように、冷却部材32の外周面34に多孔が設けられ、多孔から溶融体Fの内周面に向かって加圧媒体を噴出させているため、形状精度の優れた管状体Tが得られる。
具体的には、例えば外周面に多孔を有さない冷却部材を用いた場合、冷却部材の外周面と溶融体の内周面との間の摩擦力が大きく、引き出し機によって管状体を引き出す際に管状体にかかる張力が大きすぎて歪みが発生する。
これに対して本実施形態では、冷却部材の外周面34の多孔から溶融体Fの内周面に向かって加圧媒体が噴出する機構を有し、冷却部材32の外周に位置する溶融体Fが外側に押し広げられる方向(すなわち溶融体Fの径が拡張する方向)に圧力がかかる。そのため、冷却部材32の外周面34と溶融体Fの内周面との間にかかる摩擦力が小さくなり、引き出し機50によって管状体Tを引き出す際にかかる張力が大きくなりにくく、歪みが発生しにくいため、形状制度の優れた管状体Tが得られると考えられる。また加圧媒体かける圧力等の条件によっては、冷却部材32の外周面34と溶融体Fの内周面との接触面積が小さくなり、冷却部材32の外周面34と溶融体Fの内周面との間にかかる摩擦力がより小さくなり、形状制度の優れた管状体Tが得られる。
そして本実施形態の管状体を、例えば画像形成装置の中間転写ベルト等に用いた場合、管状体の形状精度が優れていることによって、管状体が感光体や記録媒体に接触させる際の圧力ムラが少なく転写性が向上する。また本実施形態の管状体は、平面性が高い(形状精度が優れている)ため、クリーニング部材への接触についてもバラツキが少なく、クリーニング性が向上する。よって、本実施形態の管状体を用いた画像形成装置によって得られた画像は、濃淡ムラや画像抜けが抑制されたものとなる。
ここで、「形状精度が優れている」とは、うねりが小さく、かつ、平面度が優れていることを意味する。
また、「うねり」とは、後述するように表面粗さ計によって測定された凹凸を示す値であり、うねりの値が小さいほど形状精度が優れていることを意味する。具体的には、前記うねりの値が0.2μm以下であることが好ましく、0.1μm以下であることがより好ましい。
また、「平面度が優れている」とは、二軸で張架時の軸方向真直度が小さいことを意味し、二軸で張架時の軸方向真直度は、後述するように例えば、得られた管状体を2本のロールで張ってレーザ変位計で軸方向に表面位置を測定したときの差を示す値である。そして、二軸で張架時の軸方向真直度の値が小さいほど形状精度が優れていることを意味し、具体的には、二軸で張架時の軸方向真直度の値が2mm以下であることが好ましく、1mm以下であることがより好ましい。
本実施形態では、加圧媒体の温度が冷却部材32の温度(すなわち冷媒の温度)よりも低いことが望ましく、それによって電気抵抗値のバラツキが少ない管状体Tが得られる。具体的には、例えば管状体Tが導電剤を含む場合、溶融体Fが冷却されて部分的に結晶化された領域が発生すると、その結晶化された領域を避けるように導電剤が移動し、その結果、導電剤の偏在化が起こることが考えられる。これに対して、加圧媒体の温度が冷却部材32の温度よりも低い場合は、溶融体Fの冷却速度が速く、導電剤の偏在化が起こる前に溶融体Fが硬化し、電気抵抗値のバラツキが少ない管状体Tが得られると推測される。
なお、冷却部材32の温度と加圧媒体の温度との差(冷却部材32の温度−加圧媒体の温度)としては、例えば、0℃以上100℃以下が挙げられ、30℃以上80℃以下が望ましい。
加圧媒体の温度としては、溶融体Fに含まれる熱可塑性樹脂のガラス転移温度をTg(℃)とすると、例えばTg−100℃以上Tg(℃)以下が挙げられる。
また冷却部材32の温度としては、例えば、Tg−15℃以上Tg(℃)以下が挙げられる。
本実施形態では、口金20の出口孔23から押し出された溶融体Fを冷却装置30によって冷却させた後に引き出し機50によって引き出しているが、これに限られず、例えば複数の冷却装置を離間させて設けて段階的に冷却させてもよい。具体的には、例えば、第一の冷却装置と第二の冷却装置とを離間させて設け、溶融体Fが第一の冷却装置によって冷却された後に第二の冷却装置によって冷却され、管状体Tを得る構成としてもよい。また、複数の冷却装置を用いる場合は、前記複数の冷却装置のうち少なくともいずれかの冷却装置の外周面に多孔を有していればよい。
また、図2に示す冷却部材32では、気体及び液体を透過させない境界壁38を有することで、加圧媒体と冷媒とが接触しない形態となっているが、これに限られない。具体的には、例えば、空洞42と空洞37との間に境界壁38を設けないか又は気体及び液体を透過させる境界壁を設け、供給管44から空洞42に供給された冷媒をそのまま加圧媒体として用い、最外周壁36を通過させて外周面34の多孔から噴出させる形態でもよい。
管状体製造装置100において用いられる樹脂材料Pに含まれる熱可塑性樹脂としては、特に限られず、具体的には、例えば、ポリエチレン(高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン等)、ポリプロピレンエチレンブロック又はランダム共重合体、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリアセタール、ポリアリレート、ポリカーボネート、ポリフェニレンエーテル、変性ポリフェニレンエーテル、液晶性ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート、ポリスルフォン、ポリエーテルスルフォン、ポリフェニレンサルファイド、ポリブチレンテレフタレート、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフッ化ビニリデン、エチレンテトラフルオロエチレン共重合体、パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、の1種またはこれらの混合物からなるものが使用される。その中でも特に好ましいのは、高弾性率なポリエーテルイミド、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルエーテルケトン等が挙げられる。
樹脂材料Pは、必要に応じて熱可塑性樹脂の他に、導電剤やその他の添加剤を含んでいてもよい。
導電剤としては、例えば、カーボンブラック、グラファイト、カーボン繊維、金属粉、導電性金属酸化物、有機金属化合物、有機金属塩、導電性高分子等から選ばれる少なくとも1種またはこれら数種の混合物からなるものが挙げられる。その中でも特に、カーボンブラックが好ましい。カーボンブラックとしては、アセチレンブラック、ファーネスブラック、チャンネルブラック等のカーボンブラックがある。管状体の外観を損なわないために揮発分率の少ないカーボンブラックが好ましく、また抵抗安定性の点で小粒子径のカーボンブラックを用いる事が好ましい。ここで「導電性」とは、体積抵抗率が1010Ωcm以下であることを意味する。
その他の添加剤としては、例えば、熱安定性を改善させるための酸化防止剤、押出成形時の噛み込み防止のための滑剤等が挙げられ、管状体の特性を変化させない程度であれば添加してもよい。
本実施形態の管状体製造装置で製造された管状体としては、例えば、静電複写方式の画像形成装置に用いる熱可塑性樹脂製円筒状フィルムが挙げられ、特に限定されるものではない。具体的には、例えば、転写体を搬送する円筒状部材、トナーを第1の保持体から第2の保持体へ転写する中間転写用円筒状部材等に用いられる。
[第2実施形態]
<押出成形装置(管状体の製造装置)>
第2実施形態の押出成形装置は、上記第1実施形態の管状体製造装置100に備えられた冷却装置30の代わりに、外周面84Aに多孔を有さない第一の領域82Aと外周面84Bに多孔を有する第二の領域82Bとを有する冷却部材82を含む冷却装置80を用いた形態である。なお、冷却装置が異なること以外の事項については、上記と同様であるため説明を省略する。
図4は、本実施形態の管状体製造装置における冷却装置(冷却部)周辺の構成を拡大して概略的に示す断面図である。なお、第1実施形態に係る管状体製造装置100と同様な構成については、同様の符号を用いる。
冷却装置80の冷却部材82は、図4に示されるように、第一の領域82Aと第二の領域82Bとで構成されている。第一の領域82Aでは、最外周壁86Aが気体及び液体を透過させない材料で構成されているため、外周面84Aに多孔がない領域となっている。一方、第二の領域82Bでは、最外周壁86Bが気体又は液体を透過させる多孔質の材料で構成されているため、外周面84Bに多孔を有する領域となっている。
また、冷却装置30の冷却部材32と同様に、冷却部材82の内部に冷媒が供給される空洞42が設けられ、また第二の領域82Bにおいては、加圧媒体が供給される空洞87Bが最外周壁86Bの内周面に接するように設けられている。そして空洞42と空洞87Bとの間に、気体及び液体を透過させない境界壁88設けられている。
加圧媒体を冷却部材82に供給する供給管48は、支持部材70から空洞42及び境界壁88を貫通し、一端が空洞87Bに接続されている。すなわち冷却装置80では、加圧媒体が、供給管48の他端が接続された不図示の加圧機から、供給管48を通って空洞87Bに送り込まれ、最外周壁86Bの内部の孔を通って、最外周壁86Bの外周面84Bの多孔から溶融体Fの内周面に向かって噴出される。
なお、最外周壁86Bを構成する多孔質の材料、最外周壁86Bの厚み等については、前記冷却部材32の最外周壁36と同様である。
また、冷却部材82を冷却する機構等のその他の構成についても、冷却装置30と同様である。
本実施形態において、口金20の出口孔23から管状に押し出された溶融体Fが冷却装置80によって冷却される際には、溶融体Fは、冷却部材82のうち第一の領域82Aの周囲を通過した後に、第二の領域82Bの周囲を通過する。
そのため溶融体Fは、まず、外周面84Aに多孔を有さない第一の領域82Aの周囲を通過しながら冷却され、溶融体Fの内周面が外周面84Aの形状に沿った状態で硬化が進行する。その後、硬化が進行した溶融体Fが、外周面84Bに多孔を有する第二の領域82Bの周囲を通過し、外周面84Bの多孔から噴出された加圧媒体を内周面に受け、押し広げられる方向に圧力を受けながら、さらに冷却されて硬化がさらに進行し、管状体Tとなる。
すなわち、第一の領域82Aを通過した後第二の領域82Bを通過する前における溶融体Fは、例えば、口金20の出口孔23から押し出された溶融体Fよりも硬化が進行しているが、完全には固化していない状態(半硬化の状態)となる。そして、硬化が進行した溶融体Fが第二の領域82Bを通過することにより、さらに硬化が進行し、管状体Tとなる。
本実施形態では、上記の通り、冷却部材82が、外周面84Aに多孔を有さない第一の領域82Aと、外周面84Bに多孔を有する第二の領域82Bと、で構成されているため、さらに「うねり」が小さい管状体Tが得られる。
その理由は、溶融体Fの効果が進行した後に加圧媒体による圧力を受けるため、溶融体Fの形状が上記圧力等の影響を受けにくく、かつ、多孔がない場合に比べて冷却部材82の外周面84Bと溶融体Fの内周面との摩擦力が低減されるからであると推測される。
すなわち、硬化が進行する前の軟化した溶融体Fが加圧媒体による圧力を受けない場合は、溶融体Fの内周面の形状が外周面84Aに沿って固定されるため、硬化が進行する前から圧力を受ける場合に比べて溶融体Fの形状を制御しやすいと考えられる。そして溶融体Fが、硬化の進行により形状が固定された後に加圧媒体による圧力を受けることにより、圧力による溶融体Fの形状の変化が起こりにくく、例えば前記圧力にバラツキがあったとしても、溶融体Fの形状を保ちやすいと考えられる。加えて、外周面84Bの多孔から溶融体Fの内周面に向かって加圧媒体が噴出され、溶融体Fの内周面が押し広げられる方向に力を受けるため、引き出し機50によって管状体Tを引き出しても、張力がかかりすぎることによる歪みが発生しにくいと考えられる。
本実施形態において、第一の領域82Aの長さと第二の領域82Bの長さとの比は特に限定されないが、例えば、第一の領域82Aにおける押出方向の長さが、第二の領域82Bにおける押出方向の長さの0.1倍以上2倍以下である範囲が挙げられ、0.5倍以上1倍以下であることが望ましい。
また、本実施形態では、冷却部材82が第一の領域82Aと第二の領域82Bとで構成されていたが、これに限られず、第二の領域82Bよりもさらに押出方向下流側に、外周面に多孔を有さない第三の領域を含む形態であってもよい。
また本実施形態の冷却部材82は、第二の領域82Bの最外周壁86Bが多孔質の材料で構成されているが、これに限られず、例えば図3に示す冷却部材62のように、第二の領域82Bの最外周壁86Bとして多数の貫通孔を設けた多孔板を用いた形態でもよい。
さらに本実施形態では、ひとつの冷却部材82が第一の領域82Aと第二の領域82Bとを有していたが、これに限られず、外周面に多孔を有さない第一の冷却部材と、第一の冷却部材よりも押出方向下流側に設けられ、外周面の少なくとも一部に多孔を有する第二の冷却部材と、を有する形態であってもよい。
以下、実施例を交えて本発明を詳細に説明するが、以下に示す実施例のみに本発明は限定されるものではない。尚、以下において「部」および「%」は、特に断りのない限り質量基準である。
[樹脂ペレットの作製]
<樹脂ペレット1>
熱可塑性樹脂としてポリフェニレンサルファイド(トレリナT1881、東レ株式会社製、Tg:85℃)100部と、導電剤としてカーボンブラック(Monarch 880、キャボット社製)14部と、をヘンシェルミキサー(日本コークス製 FM10C)を用いて混合した。得られた混合物を、二軸押出溶融混練機(L/D60(パーカーコーポレーション社製))により360℃で溶融混練し、φ5の孔より紐状に押出し、水槽中に入れて冷却固化後切断し、樹脂ペレット1を得た。
[管状体の製造]
<無端ベルト1(管状体)の製造>
上記樹脂ペレットの作製により得られた樹脂ペレット1を用いて、図1に示す管状体の製造装置により管状体を製造した。
具体的には、押出温度を300℃に設定した一軸溶融押出機(溶融押出装置、三葉製作所社製、型番:E−8001、L/D24)に樹脂ペレット1を投入し、溶融しながら環状ダイ(口金)とニップルの間隙(出口孔)から円筒状に押出した。
次に、押出された円筒状フィルム(溶融体F)を、引き出し機50によって引きとりながら、フィルムの円筒形状と径を固定化するために、冷却装置30における冷却部材32(サイジングダイ)の周囲を通過させた。
そして、円筒状フィルムを冷却装置30によって冷却させつつ、引き出し機50によって引き出した後、目的とする幅に切断し、φ160(内径160mm)、長さ232mm、膜厚100μmの無端ベルト1を得た。
なお、冷却部材32の詳細は以下の通りである。
・全体の形状:外径160mm、押出方向における長さが50mmの円筒状
・最外周壁36を構成する多孔質の材料:青銅球体粉を焼結した焼結体
・最外周壁36の厚み:5mm
・多孔を構成する孔の平均径:5μm
・多孔を構成する孔の開孔率:30%
また、冷却部材32を冷却させるための冷媒として、エチレングリコールの水溶液(ブライン)を用い、冷却部材32の外周面34における多孔から噴出させる加圧媒体として、空気を用いた。
冷媒の温度、並びに加圧媒体の圧力及び温度は、表1に示すように設定した。
<無端ベルト2〜3(管状体)の製造>
上記図2に示す冷却装置30の代わりに、図4に示す冷却装置80を用いた以外は、無端ベルト1と同様にして、無端ベルト2〜3を得た。
なお、用いた冷却装置80における冷却部材82の詳細は以下の通りである。
・全体の形状:外径160mm、押出方向における長さが50mmの円筒状
・第一の領域82Aにおける押出方向の長さ:25mm
・第二の領域82Bにおける押出方向の長さ:25mm
・第二の領域82Bの最外周壁86Bを構成する多孔質の材料:青銅球体粉を焼結した焼結体
・最外周壁86Bの厚み:5mm
・多孔を構成する孔の平均径:5μm
・第二の領域82Bの外周面84Bにおける多孔を構成する孔の開孔率:30%
<無端ベルト4〜5(管状体)の製造>
上記図2に示す冷却装置30の代わりに、冷却部材の外周面に多孔を有さない冷却装置を用いた以外は、無端ベルト1と同様にして、無端ベルト4〜5を得た。
なお、用いた冷却装置における冷却部材の全体の形状は、外径160mm、押出方向における長さが50mmの円筒状であり、冷媒の温度は表1に示すように設定した。
[管状体の評価]
<うねり(Wmax)の測定>
表面粗さ計を用い、測定長さ50mm、カットオフ波長0.8mm、測定速度0.6mm/秒で測定した。前記測定を、無端ベルトの幅方向に3か所行い、その平均値をうねり(Wmax)とした。結果を表1に示す。
うねり(Wmax)の評価基準は以下の通りである。
G1:うねりが0.1μm以下
G2:うねりが0.1μmより大きく0.2μm以下
G3:うねりが0.2μmより大きい
<二軸で張架時の軸方向真直度の測定>
外径φ28の金属ロール二本を、得られた無端ベルト内に入れ、片側の金属ロールを固定し、張力が偏らないように注意しながら残りの片側を39.2Nの張力で支持する。
二本の金属ロール間の中央部分におけるベルト表面(外周面)の位置を、レーザ変位計を用いて軸方向に測定し、最大値と最小値との差を求めた。この測定をベルトの周方向に8箇所行い、前記差の最大値を二軸で張架時の軸方向真直度とした。結果を表1に示す。
二軸で張架時の軸方向真直度の評価基準は以下の通りである。
G1:二軸で張架時の軸方向真直度が1.0mm以下
G2:二軸で張架時の軸方向真直度が1.0mmより大きく2.0mm以下
G3:二軸で張架時の軸方向真直度が2.0mmより大きい
<転写性の評価>
得られた無端ベルトを画像形成装置(富士ゼロックス社製のDocuPrint CP200W)の中間転写ベルトとして組み込み、温度22℃湿度55%RHの環境下においてハーフトーン画像(マゼンタ40%をのせた画像)をA4縦用紙で3枚出力し、目視により下記評価基準で転写性の判定を行った。結果を表1に示す。
−評価基準−
G1:画像に濃度ムラなし
G2:画像に軽い濃度ムラあり
G3:画像に濃度ムラあり
G4:画像抜けあり
<電気抵抗値のバラツキの評価>
内円筒φ16、外円筒φ30×φ40の二重円筒式プローブを用い、下面を絶縁体にした測定装置を用いた。この装置の内円筒に100Vをかけたときに外円筒に流れる電流値(電圧印加後5秒値)を測定し、フィルム(管状体)の表面抵抗率を計算により求め、常用対数に変換した。この測定を管状体周方向12箇所、軸方向3か所測定を行い、最大値と最小値の差を求めた。結果を表1に示す。
−評価基準−
G1:0.2log(Ω/□)以下
G2:0.2log(Ω/□)より大きく0.8log(Ω/□)未満
G3:0.8log(Ω/□)以上
上記表1の結果より、実施例では比較例に比べ、うねり及び二軸で張架時の軸方向真直度の値が低く、形状精度の優れた無端ベルトが得られていることがわかった。また実施例では比較例に比べ、転写性が良好であることがわかった。
10 一軸押出機
11 投入口
12 加熱筒
13 スクリュー
20 口金
22 流路
23 出口孔
30、60、80 冷却装置
32、62、82 冷却部材
34、64、84A、84B 外周面
36、66、86A、86B 最外周壁
38、68、88 境界壁
37、42、67、87B 空洞
44、48 供給管
46 排出管
50 引き出し機(引き出し装置)
52 内側ロール
54 外側ロール
70 支持部材
82A 第一の領域
82B 第二の領域
100 管状体製造装置
110 押出装置
F 溶融体
P 樹脂材料
T 管状体

Claims (4)

  1. 外周面の少なくとも一部に多孔を有し、押出装置に設けられた口金から押し出される溶融した熱可塑性樹脂を含む管状の溶融体を前記溶融体の内周面側から冷却する冷却部材と、
    気体又は液体を、前記多孔から前記溶融体の内周面に向かって噴出させる機構と、
    を備えた冷却装置。
  2. 前記冷却部材は、前記溶融体の押出方向における最も上流側に位置し外周面に前記多孔を有さない第一の領域と、前記第一の領域よりも前記溶融体の押出方向の下流側に位置し外周面に前記多孔を有する第二の領域と、を含む、請求項1に記載の冷却装置。
  3. 前記気体又は液体の温度は、前記冷却部材の温度よりも低い、請求項1又は請求項2に記載の冷却装置。
  4. 溶融した熱可塑性樹脂を含む溶融体を口金から管状に押し出す押出装置と、
    前記口金から管状に押し出された前記溶融体を、前記溶融体の内周面側から冷却して管状体とする、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の冷却装置と、
    前記管状体を前記溶融体の押し出し方向に引き出す引き出し装置と、
    を有する管状体の製造装置。
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