JP2015116599A - 射出装置及び成形装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】プランジャに対する連結及びその解除がなされる駆動装置の動作環境を向上できる射出装置を提供する。【解決手段】射出装置1は、スリーブ3内の溶湯をキャビティ105に押し出すプランジャ5と、プランジャ5に連結されたピストンロッド21を有する射出シリンダ9と、駆動装置13とを有している。駆動装置13は、ピストンロッド21に平行なねじ軸51と、ねじ軸51に螺合するナット53と、ねじ軸51を回転させ、これによりナット53をピストンロッド21に平行な方向へ移動させる駆動力を生じる駆動電動機41と、ナット53と共に移動し、ピストンロッド21に対する相対的な前進が規制されるとともに、ピストンロッド21に対する相対的な後退が許容される基部55と、射出サイクルに亘ってねじ軸51のうちナット53よりも前方の部分を収容するガイドシャフト72と、を有している。【選択図】図2

Description

本発明は、成形機(成形装置)及びその射出装置に関する。成形機は、例えば、ダイカストマシンや射出成形機である。
スリーブ内の成形材料をキャビティへ押し出すプランジャを液圧機器と他の駆動機器(例えば電動機)との組み合わせにより駆動する、いわゆるハイブリッド式の射出装置が知られている。
例えば、特許文献1又は2の射出装置は、プランジャに直列に連結された射出シリンダと、当該射出シリンダに並列に配置され、電動機により駆動されるボールねじ機構とを有している。ボールねじ機構は、ねじ軸に対してナットが軸方向に移動するように設けられている。また、射出装置は、射出シリンダのピストンロッド(プランジャ)と、ボールねじ機構のナットとを着脱する着脱部を有している。
そして、特許文献1又は2の射出装置は、低速射出においては、着脱部によりナットとプランジャとを連結した状態で、ボールねじ機構(電動機)によってプランジャを駆動し、その後、低速射出から高速射出への切り替え時になると着脱部による連結を解除し、高速射出においては、射出シリンダによりプランジャを駆動している。
このように、特許文献1又は2の技術では、低速射出においては、電動機によって精度良く速度制御を行い、高速射出においては、プランジャとボールねじ機構とを切り離すことによって、プランジャの速度がボールねじ機構の速度に制限される不都合を解消し、液圧機器によって高速の射出速度を実現している。
特許第4790869号明細書 特許第4960527号明細書
スリーブ近傍においては、スリーブへ供給される成形材料が飛散したり、スリーブとプランジャとの間の潤滑のための潤滑剤が飛散したりする。飛散した成形材料又は潤滑剤がボールねじ機構等に付着すると、これらの性能低下又は寿命短縮が生じるおそれがある。従って、駆動装置の動作環境を向上可能な射出装置及び成形装置が提供されることが望まれる。
本発明の射出装置は、キャビティに通じるスリーブと、前記スリーブ内の材料を前記キャビティに押し出すプランジャと、前記プランジャに連結されたピストンロッドを有する射出シリンダと、駆動装置と、を有し、前記駆動装置は、前記ピストンロッドに平行なねじ軸と、前記ねじ軸に螺合するナットと、前記ねじ軸を回転させ、これにより前記ナットを前記ピストンロッドに平行な方向へ移動させる駆動力を生じる電動機と、前記ナットと共に移動し、前記ピストンロッドに対する相対的な前進が規制されるとともに、前記ピストンロッドに対する相対的な後退が許容される被規制部材と、射出サイクルに亘って前記ねじ軸のうち前記ナットよりも前方の部分を収容する被覆部材と、を有する。
好適には、前記被覆部材は、前記ナット及び前記被規制部材に固定されてこれらを固定している。
好適には、前記ねじ軸は、射出サイクルに亘って前記被規制部材よりも後方に位置する。
本発明の成形装置は、上記のいずれかの射出装置と、型締装置とを有する。
本発明によれば、プランジャに対する連結及びその解除がなされる駆動装置の動作環境を向上できる。
本発明の実施形態に係るダイカストマシンの要部の構成を示す模式図。 図1のダイカストマシンの射出装置の要部の構成を示す模式図。 図2の射出装置の動作を説明する図。
図1は、本発明の実施形態に係るダイカストマシンDC1の要部の構成を模式的に示す側面図(一部に断面図を含む)である。
なお、以下において、図1の紙面左側(プランジャ5によりキャビティ105に溶湯を押し出すときのプランジャ5の進む方向)を前方といい、図1の紙面右側を後方ということがある。
ダイカストマシンDC1は、例えば、固定金型101及び移動金型103を型締めする型締装置151と、型締装置151に型締めされた固定金型101及び移動金型103により構成されたキャビティ105に成形材料(材料)としての溶湯(溶融状態の金属材料)を射出・充填する射出装置1と、成形されたダイカスト品(成形品)を固定金型101又は移動金型103から押し出す不図示の押出装置と、これら各装置を制御する制御装置153とを有している。なお、制御装置153は、各装置の一部を構成していると捉えられてもよい。
型締装置151は、例えば、不図示のベースと、ベース上に固定され、固定金型101を保持する固定ダイプレート155と、ベース上において型開閉方向に移動可能であり、移動金型103を保持する移動ダイプレート157とを有している。
固定ダイプレート155には、射出フレーム159が固定されている。射出フレーム159は、C型やD型等の適宜な形式のものとされてよい。なお、射出フレーム159は、後述するように、射出装置1の部材の支持等に寄与するから、射出装置1の一部と捉えられてもよい。
(射出装置の構成)
図2は、射出装置1の要部の構成を模式的に示す上面図(一部に断面図を含む)である。
射出装置1は、キャビティ105に通じるスリーブ3(図1も参照)と、スリーブ3内の溶湯をキャビティ105へ押し出すプランジャ5と、プランジャ5を駆動する射出シリンダ9と、射出シリンダ9に作動液を供給する液圧装置11と、プランジャ5を駆動する駆動装置13とを有している。
スリーブ3及びプランジャ5の構成は、公知の構成と同様でよい。スリーブ3は、例えば、固定ダイプレート155に挿通されるように設けられている。なお、スリーブ3は、固定金型101にも挿通されていてよい。プランジャ5は、スリーブ3を摺動するプランジャチップ5aと、プランジャチップ5aに固定されたプランジャロッド5bとを有している。
なお、本願においては、原則として、「固定」は、互いに別個に形成された2以上の部材が固定される場合だけでなく、2以上の部材が一体的に形成されることにより固定されている場合を含み得るものとし、「連結」は、互いに別個に形成された2以上の部材が固定(又は係合)されている場合を指し、2以上の部材が一体的に形成されることにより固定されている場合を含まないものとする。
スリーブ3に形成された給湯口3a(図1も参照)から溶湯がスリーブ3内に供給された状態で、プランジャチップ5aがスリーブ3内をキャビティ105に向かって摺動する(前進する)ことにより、溶湯はキャビティ105内に射出、充填される。
なお、プランジャ5のストロークの後端は、例えば、プランジャチップ5aの前側部分がスリーブ3の後端に挿入された状態となる位置とされる。図1及び図2は、そのような状態を例示している。プランジャ5のストロークの前端は、適宜なビスケット厚が確保される位置とされる。
射出シリンダ9は、例えば、直結型増圧式シリンダにより構成されている。すなわち、射出シリンダ9は、シリンダ部材15と、シリンダ部材15の内部を摺動可能な射出ピストン17及び増圧ピストン19と、射出ピストン17に固定され、シリンダ部材15から露出するピストンロッド21とを有している。
シリンダ部材15は、射出シリンダ部15aと、その後方に位置し、射出シリンダ部15aよりも大径の増圧シリンダ部15bとを有している。射出ピストン17は、射出シリンダ部15aを摺動可能であり、射出シリンダ部15aの内部を前側のロッド側室15rと、その反対側のヘッド側室15hとに区画している。増圧ピストン19は、射出シリンダ部15aを摺動可能な小径部19aと、増圧シリンダ部15bを摺動可能な大径部19bとを有している。大径部19bは、増圧シリンダ部15bの内部を前側の前側室15fと、後側の後側室15eとに区画している。
ヘッド側室15hに作動液が供給されると、射出ピストン17は前進する。また、ヘッド側室15hからの作動液の流出が禁止されるとともに前側室15fがタンク圧とされた状態で、後側室15eに作動液が供給されると、増圧ピストン19の前後の受圧面積の差に応じてヘッド側室15hの作動液が増圧される。
射出シリンダ9は、プランジャ5に対してその後方に同軸(直列)に配置されている。ピストンロッド21の先端は、プランジャ5の後端に連結されている。従って、ピストンロッド21の前後進に伴ってプランジャ5も前後進する。
なお、プランジャ5及びピストンロッド21は、同軸に配置されているとともに互いに連結されているから、これら以外の他の部材がプランジャ5に平行であることとピストンロッド21に平行であることとを特に区別せずに表現することがあり、同様に、他の部材がプランジャ5に連結されていることとピストンロッド21に連結されていることとを特に区別せずに表現することがあるものとする。
プランジャ5とピストンロッド21との連結は、カップリング23によってなされている。カップリング23は、例えば、プランジャ5の後端とピストンロッド21の前端との間に介在するスペーサ25と、これらを覆うカバー27とを有している。カバー27は、駆動装置13との連結に供される被当接部27bを有している。被当接部27bは、例えば、カバー27の外周面に形成されたフランジにより構成されている。
液圧装置11は、例えば、作動液を貯留するタンク29と、タンク29の作動液を送出するポンプ31と、ポンプ31を駆動するポンプ用電動機33と、蓄圧した作動液を供給するアキュムレータ35と、これらの要素及び射出シリンダ9を互いに接続する液圧回路37とを有している。
タンク29は、例えば、開放タンクであり、大気圧下で作動液を保持している。タンク29は、例えば、液圧回路37を介して射出シリンダ9における作動液の過不足を解消し、また、ポンプ31及び液圧回路37を介してアキュムレータ35に作動液を供給する。
ポンプ31は、歯車ポンプやベーンポンプ等のロータの回転により作動液を吐出するロータリポンプであってもよいし、アキシャル型のプランジャポンプやラジアル式のプランジャポンプ等のピストンの往復により作動液を吐出するプランジャポンプであってもよい。ポンプ31は、ロータやピストンの1周期の運動における吐出量が固定された定容量ポンプによって構成されていてもよいし、当該吐出量が可変とされた可変容量ポンプによって構成されていてもよい。また、ポンプ31は、1方向に作動液を吐出できれば十分であるが、双方向(2方向)ポンプと構造が同一であってもよい。
ポンプ用電動機33は、回転式の電動機である。ポンプ用電動機33は、直流モータでも交流モータでもよいし、誘導モータでも同期モータでもよい。ポンプ用電動機33は、オープンループにおいて設けられた定速電動機として機能するものであってもよいし、クローズドループにおいて設けられたサーボモータとして機能するものであってもよい。
なお、後述する動作の説明において、ポンプ用電動機33が停止しているとき、ポンプ用電動機33は、トルクフリーの状態とされてもよいし、(サーボモータの場合は)一定位置に停止するように制御されてもよいし、ブレーキを含んで構成され、ブレーキが使用されてもよい。ポンプ用電動機33が停止される状況等に応じて適切な停止方法が選択されてよい。
アキュムレータ35は、重量式、ばね式、気体圧式(空気圧式含む)、シリンダ式、プラダ式などの適宜な形式のアキュムレータにより構成されてよい。例えば、アキュムレータ35は、気体圧式、シリンダ式又はプラダ式のアキュムレータであり、アキュムレータ35内に保持されている気体(例えば空気若しくは窒素)が圧縮されることにより蓄圧される。蓄圧された作動液は、液圧回路37を介して射出シリンダ9に供給される。
液圧回路37は、特に図示しないが、射出シリンダ9、タンク29、ポンプ31及びアキュムレータ35を互いに接続する複数の流路、及び、当該複数の流路における作動液の流れを制御する複数の弁を有している。複数の流路は、例えば、鋼管、可撓性のホース又は金属ブロックにより構成されている。複数の弁は、例えば、パイロット式でない又はパイロット式の逆止弁、切換弁、流量制御を行うサーボバルブである。液圧回路37は、後述する作動液の流れが実現されるように適宜に構成されてよい。
図2では、液圧回路37の構成要素として、ロッド側室15rから排出される作動液の流量を制御するサーボバルブ39を例示している。サーボバルブ39は、メータアウト回路を構成している。すなわち、サーボバルブ39によりロッド側室15rから排出される作動液の流量が制御されることにより、ピストンロッド21の前進速度は制御される。
駆動装置13は、駆動電動機41と、駆動電動機41の駆動力によって前後方向に駆動されるとともに、プランジャ5(ピストンロッド21)に対して着脱可能な着脱部45とを有している。駆動電動機41から着脱部45までの間には、例えば、順に、伝達機構71、ねじ機構43及びガイドシャフト72が介在している。駆動装置13は、これら駆動電動機41、伝達機構71、ねじ機構43、ガイドシャフト72及び着脱部45の組み合わせを、例えば、左右対称に2組有している。
駆動電動機41は、回転式の電動機であり、特に図示しないが、公知のように、電機子又は界磁の一方を構成するステータと、電機子又は界磁の他方を構成するロータとを有している。ステータは、適宜な方法により固定されて各種の平行移動及び回転移動が規制されており、ロータはステータに対して軸回りに回転する。駆動電動機41の配置位置及び向きは適宜に設定されてよい。例えば、駆動電動機41は、出力軸41aがピストンロッド21に平行に且つ後方に向くように配置されている。
駆動電動機41は、直流モータでも交流モータでもよいし、誘導モータでも同期モータでもよい。駆動電動機41は、ブレーキ付きの電動機であることが好ましい。駆動電動機41は、例えば、サーボモータとして構成されており、駆動電動機41の回転を検出するエンコーダ47と、駆動電動機41に電力を供給するサーボドライバ49と共にサーボ機構を構成している。
後述する動作の説明において、駆動電動機41が停止しているとき、駆動電動機41が停止される状況等に応じて適切な停止方法が選択されてよいことは、ポンプ用電動機33と同様である。
伝達機構71は、例えば、プーリ・ベルト機構により構成されており、駆動電動機41の出力軸41aに固定された第1プーリ73と、ねじ機構43に固定された第2プーリ74と、第1プーリ73及び第2プーリ74に掛架されたベルト75とを有している。従って、駆動電動機41が回転されると、その回転は伝達機構71を介してねじ機構43に伝達される。
ねじ機構43は、例えば、ボールねじ機構により構成されており、ねじ軸51と、ねじ軸51に不図示のボールを介して螺合するナット53とを有している。
ねじ軸51は、ピストンロッド21に平行に配置されている。また、ねじ軸51は、軸方向の移動が規制されているとともに軸回りの回転が許容されている。一方、ナット53は、軸方向の移動が許容されるとともに軸回りの回転が規制されている。従って、ねじ軸51が回転されると、ナット53はピストンロッド21に平行な方向において移動する。
ねじ軸51は、第2プーリ74と同心又は同軸に固定されている。具体的には、例えば、ねじ軸51の後端にねじ軸51と同軸に伝達軸77が固定されており、この伝達軸77に第2プーリ74が同心に固定されることにより、ねじ軸51と第2プーリ74とは固定されている。なお、伝達軸77は、適宜な軸受によって軸方向の移動が規制されるとともに軸回りの回転が許容されており、ねじ軸51の軸方向の移動の規制にも寄与している。
ガイドシャフト72は、ピストンロッド21に平行な方向に延びており、一端がナット53に固定され、他端が着脱部45に固定されている。従って、ナット53が前後方向に移動すると、ガイドシャフト72及び着脱部45も前後方向に移動する。
ガイドシャフト72は、例えば、ねじ軸51を収容する中空状に形成されている。中空形状は、例えば、ナット53との固定部分を除いて、断面が円形であり、径が一定である。ガイドシャフト72は、例えば、ナット53がねじ軸51に対して射出サイクルの後退限に位置するときに(別の観点では射出サイクルに亘って)、ねじ軸51のうちナット53よりも前方の全体を覆うことが可能な長さを有している。そして、好ましくは、ガイドシャフト72の先端は塞がれている。
ガイドシャフト72とナット53との固定は適宜にされてよい。例えば、ガイドシャフト72の後端は拡径され、ナット53は、その拡径された部分に嵌合されるとともに抜け止めがなされている。これにより、ガイドシャフト72とナット53との前後方向の相対移動は規制される。また、上記の拡径された部分の内周面及びナット53の外周面が多角形とされたり、上記の拡径された部分及びナット53に半径方向にねじが挿通されたりすることにより、ガイドシャフト72とナット53との回転方向の相対移動は規制される。
ガイドシャフト72は、例えば、射出フレーム159に設けられたブシュ63に摺動可能に挿通されている。これにより、ガイドシャフト72の荷重等が射出フレーム159に支持され、プランジャ5等に不要な力が加えられることが抑制される。
着脱部45は、基部55と、基部55に揺動可能に支持されたフック57と、フック57を駆動するアクチュエータ59とを有している。
基部55は、ガイドシャフト72と固定されている。従って、基部55は、駆動電動機41の駆動力によりナット53及びガイドシャフト72と共に前後方向に駆動される。また、基部55の前後方向の移動により、基部55に支持されているフック57及びアクチュエータ59も前後方向に移動する。
基部55は、例えば、ピストンロッド21が挿通される孔部が形成された板状部分を有しており、カップリング23の被当接部27bに対して後方から当接可能である。すなわち、基部55は、被当接部27bに対する当接により、ピストンロッド21に対する相対的な前進が規制されるとともに、その当接位置から後方におけるピストンロッド21に対する相対的な後退が許容される。
従って、基部55が被当接部27bに対して当接した状態で基部55を前進させることにより、プランジャ5を前進させることができる。すなわち、駆動電動機41の駆動力によりプランジャ5を前進させることができる。また、ヘッド側室15hへ作動液を供給してピストンロッド21を比較的高速に移動させることなどにより、プランジャ5を基部55に対して相対的に前進させることが可能である。
なお、基部55は、被当接部27bに当接する部分として、被当接部27bとのはねかえりの係数が基部55の他の部分に比較して小さい材料からなる緩衝部を有していることが好ましい。
基部55は、例えば、ガイドシャフト72の前方端部と固定されている。ガイドシャフト72は、上述のように、射出サイクルの後退限に位置するときも、ねじ軸51の前方の部分を収容可能な長さを有している。従って、ねじ機構43、伝達機構71及び駆動電動機41は、射出サイクルに亘って、基部55の位置から後方の範囲に配置されている。すなわち、スリーブ3に対して比較的後方に離れて配置されている。さらに、図2では、ガイドシャフト72(基部55)が射出サイクルの後退限に位置するとき、ねじ軸51の前端が基部55よりも後方に、さらには、射出フレーム159よりも後方に位置する場合を例示している。
基部55とガイドシャフト72との固定は、例えば、ガイドシャフト72が基部55に挿入され、両者が不図示のねじ等により固定されることによりなされる。なお、ガイドシャフト72と基部55との固定は、ガイドシャフト72の軸回りの回転の規制に寄与し、ひいてはナット53の回転の規制に寄与している。
フック57は、例えば、概ねL字状に形成されるとともに、一端が基部55によって回転可能に支持されている。そして、フック57は、被当接部27bに対してプランジャ5の後退方向に係合可能な位置(「ON」の位置)と、当該係合が解除される位置(「OFF」の位置)との間で移動可能である。なお、フック57は、ONの位置において、基部55とで被当接部27bを挟持可能である。
フック57がOFF(係合解除)されることにより、プランジャ5を基部55に対して相対的に前進させることが可能である。また、フック57がON(係合)されることにより、基部55の後退に伴ってプランジャ5を後退させることができる。すなわち、駆動電動機41の駆動力によりプランジャ5を後退させることができる。
駆動装置13は、射出ピストン17のストロークの全体に亘ってフック57を被当接部27bに係合可能に構成及び配置されている。例えば、ねじ機構43のストロークは、射出シリンダ9のストロークと同等とされており、駆動装置13は、射出ピストン17が後退限に位置するときにねじ軸51も後退限に位置するように配置されている。
アクチュエータ59は、例えば、往復動(別の観点では伸縮)を行うアクチュエータにより構成されている。アクチュエータ59は、例えば、リニアモータ、空圧シリンダ若しくは液圧シリンダである。アクチュエータ59の往復動によって、フック57はON若しくはOFFされる。
制御装置153は、例えば、特に図示しないが、CPU、ROM、RAM、外部記憶装置、入力回路、及び、出力回路を含んで構成されている。制御装置153は、入力された各種の入力信号に基づいて、各部を制御するための制御信号を出力する。
制御装置153に信号を入力するのは、例えば、ユーザの入力操作を受け付ける不図示の入力装置、エンコーダ47、プランジャ5の位置を検出するための位置センサ65、液圧系の適宜な位置において作動液の圧力を検出する不図示の圧力センサである。
制御装置153が信号を出力するのは、例えば、ユーザに情報を表示する不図示の表示器、サーボドライバ49、ポンプ用電動機33に電力を供給する不図示のドライバ、液圧回路37(サーボバルブ39含む)、アクチュエータ59(又はそのドライバ)である。
位置センサ65は、例えば、不図示のスケール部とともにリニアエンコーダを構成している。例えば、位置センサ65は、シリンダ部材15の前方に固定的に設けられ、スケール部は、ピストンロッド21に設けられ、その軸方向に延びている。そして、位置センサ65は、ピストンロッド21の移動に伴って移動するスケール部の位置を検出することによってプランジャ5の位置を間接的に検出する。なお、位置センサ65、又は、制御装置153は、検出した位置を微分することにより、速度を検出することが可能である。
圧力センサは、液圧系において適宜な位置に設けられる。例えば、特に図示しないが、ヘッド側室15hの圧力を検出する圧力センサ及びロッド側室15rの圧力を検出する圧力センサが設けられ、制御装置153は、これらの圧力センサの検出値に基づいて、プランジャ5が溶湯に加える圧力を特定可能である。また、例えば、特に図示しないが、アキュムレータ35の圧力を検出する圧力センサが設けられ、制御装置153は、その検出値に基づいて、アキュムレータ35の充填完了を判定可能である。
(射出装置の動作)
図3は、射出装置1の動作を説明する図である。図3において、横軸は時間を示している。また、実線Lvは射出速度の変化を示し、実線Lpは射出圧力の変化を示している。実線Lv及びLpが描かれたグラフにおいて、縦軸は射出速度及び射出圧力の大きさを示している。また、当該グラフの下方においては、射出シリンダ9の射出ピストン17、駆動電動機41、着脱部45、サーボバルブ39、ポンプ用電動機33及びアキュムレータ35の動作を示している。図3のさらに下方においては、駆動電動機41の負荷を示している。
なお、サーボバルブ39の「ON/OFF」は、開口度が制御されている状態/開口度が制御されずに開かれている若しくは閉じられている状態を示している。また、アキュムレータ35の「充填」は、アキュムレータ35を充填可能な状態を示している(「充填」とされた範囲全体に亘って充填が行われている必要は無い)。
射出装置1は、概観すると、低速射出、高速射出、及び、増圧(昇圧)を順に行う。すなわち、射出装置1は、射出の初期段階においては、溶湯の空気の巻き込みを防止するために比較的低速でプランジャ5を前進させ、次に、溶湯の凝固に遅れずに溶湯を充填するため等の観点から比較的高速でプランジャ5を前進させる。その後、射出装置1は、成形品のヒケをなくすために、プランジャ5の前進する方向の力によりキャビティ内の溶湯を増圧する。具体的には、以下のとおりである。
(低速射出:t0〜t1)
低速射出の開始直前において、射出装置1は、図1及び図2に示す状態となっている。すなわち、射出シリンダ9の射出ピストン17及び駆動装置13のナット53は、後退限等の初期位置に位置している。この初期位置において、着脱部45の基部55はカップリング23の被当接部27bに当接しており、また、着脱部45のフック57は被当接部27bに係合可能である。ただし、必ずしも係合がなされている必要はなく、本実施形態では、係合は解除(OFF)されているものとする。また、駆動電動機41は停止している。ポンプ用電動機33は、アキュムレータ35の充填が完了しているのであれば停止されており、充填が完了していないのであれば駆動されている。液圧回路37は、例えば、射出シリンダ9における作動液の流入出を禁止している。
固定金型101及び移動金型103の型締が終了し、溶湯がスリーブ3に供給されるなど、所定の低速射出開始条件が満たされると、制御装置153は、駆動電動機41を駆動する。その駆動力は、伝達機構71、ねじ機構43、ガイドシャフト72及び基部55を介して被当接部27bに伝達される。これにより、プランジャ5及びピストンロッド21が前進する。すなわち、駆動装置13の駆動力によって低速射出が行われる。
なお、制御装置153は、射出ピストン17の前進に伴って、ロッド側室15rからの作動液の排出及びヘッド側室15hへの作動液の補給が適宜に行われるように、液圧回路37を制御する。
例えば、液圧回路37は、ロッド側室15rから排出される作動液をタンク29に排出し、又は、不図示のランアラウンド回路を介してヘッド側室15hに還流する。低速射出の間、サーボバルブ39は、例えば全開とされる。なお、ランアラウンド回路を利用する場合においても、ヘッド側室15hは、ロッド側室15rよりも受圧面積が大きいから、ヘッド側室15hへの作動液の補給は必要である。
また、例えば、液圧回路37は、タンク29からヘッド側室15hへの作動液の流れを許容し、ヘッド側室15hへ作動液を補給する。アキュムレータ35の充填を低速射出前に終了させ、ポンプ31からヘッド側室15hへ作動液を補給してもよい。若しくは、不図示のアシスト用のアキュムレータからヘッド側室15hへ作動液を補給してもよい。なお、ポンプ31若しくはアキュムレータから作動液を補給する場合、ヘッド側室15hに負圧が生じない程度に作動液が補給されてもよいし(この場合も駆動装置13のみにより低速射出を行っているといえる)、駆動装置13によるプランジャ5の駆動をアシストするように(例えばプランジャ5を駆動する駆動力の数十%を生じるように)作動液が補給されてもよい。
プランジャ5の速度は、駆動電動機41の回転数の調整により制御される。具体的には、制御装置153は、位置センサ65により検出されるプランジャ5の速度に基づいて、駆動電動機41の回転数をフィードバック制御する。
アキュムレータ35の充填は、アキュムレータ35の圧力を検出する不図示の圧力センサの検出値が所定の充填完了圧力に到達したときに、ポンプ用電動機33が停止(OFF)されることにより終了する。ポンプ用電動機33の回転数等は、後述するアキュムレータ35の充填開始時点後、低速射出が終了するまでの適宜な時期において、アキュムレータ35の充填が完了するように適宜に設定されている。
なお、図3では、着脱部45がOFF(係合解除)された状態で低速射出が行われている場合を例示しているが、着脱部45はONされていてもよい。この場合、例えば、減速を含む多段制御を行ったときに、慣性力によってプランジャ5が基部55から離間して前進してしまうことを防止できる。
(高速射出:t1〜t2)
制御装置153は、位置センサ65の検出値に基づくプランジャ5の位置が所定の高速切換位置に到達すると、アキュムレータ35からヘッド側室15hへ作動液が供給されるように液圧回路37を制御する。また、制御装置153は、サーボバルブ39を適宜な開度に調整する。さらに、制御装置153は、低速射出から引き続き着脱部45をOFF(係合解除)とし、若しくは、低速射出においてONであった着脱部45をOFFとする。
これにより、射出ピストン17、ピストンロッド21及びプランジャ5は比較的高速で前進する。このとき、着脱部45の係合が解除されているから、プランジャ5等は、比較的低速で移動する着脱部45、ガイドシャフト72及びナット53を置き去りにして前進する。従って、駆動装置13は、プランジャ5等の前進を妨げる負荷とはならない。そして、スリーブ3の溶湯が高速でキャビティ105に射出される。
なお、射出シリンダ9によってプランジャ5が駆動されることにより、駆動装置13の駆動電動機41の負荷は低速射出時よりも低下する。
プランジャ5の速度は、サーボバルブ39の開口度の調整により制御される。なお、制御装置153は、位置センサ65により検出されるプランジャ5の速度に基づいて、サーボバルブ39の開口度をフィードバック制御してもよい。
(減速射出:t2〜t3)
溶湯がキャビティ105にある程度充填されると、プランジャ5は、その充填された溶湯から反力を受けて減速され、その一方で、射出圧力は、急激に上昇していく。なお、各部の動作は、高速射出時と同様である。ただし、充填時の衝撃を緩和するために、プランジャ5が所定の減速位置に到達するなど所定の減速開始条件が満たされたときにサーボバルブ39の開口度を小さくするなど、適宜な減速制御がなされてもよい。
(増圧:t3〜t4)
所定の増圧開始条件が満たされると、制御装置153は、増圧工程を開始するように液圧回路37を制御する。増圧開始条件は、例えば、ヘッド側室15hの圧力を検出する不図示の圧力センサ(及び必要に応じてロッド側室15rの圧力を検出する不図示の圧力センサ)の検出値に基づく射出圧力が所定の値に到達したこと、又は、位置センサ65により検出されるプランジャ5の検出位置が所定の位置に到達したことである。
液圧回路37は、増圧開始のために、アキュムレータ35から後側室15eへの作動液の放出の許容、前側室15fからタンク29への作動液の排出の許容、ヘッド側室15hからの作動液の排出の禁止、及び、ロッド側室15rからタンク29への作動液の排出の許容を行う。これにより、ヘッド側室15hの圧力が増圧ピストン19により加圧され、射出圧力は上昇し、射出圧力は終圧に到達する。また、射出速度は、キャビティ105に溶湯が完全に充填されることにより0となる。
(保圧:t4〜t6)
制御装置153は、射出圧力が終圧となっている状態を維持する。この間に、溶湯は冷却されて凝固する。溶湯が凝固すると、制御装置153は、アキュムレータ35から後側室15eへの液圧の供給の停止等を行うように液圧回路37を制御し、保圧は終了する。
なお、制御装置153は、適宜に溶湯が凝固したか否かを判定する。例えば、制御装置は、終圧が得られた時点等の所定の時点から所定の時間が経過したか否かにより、溶湯が凝固したか否か判定する。
(着脱部の到達:t5)
増圧が開始されてプランジャ5の速度が低下し、さらには、保圧が開始されてプランジャ5が停止することにより、駆動装置13によって低速射出から引き続き駆動されていた着脱部45(基部55)は被当接部27bに追いつく。換言すれば、着脱部45は、被当接部27bに対して係合可能な状態となる。着脱部45が被当接部27bに到達する時点は、好ましくは保圧完了前である。
制御装置153は、位置センサ65及びエンコーダ47の検出値に基づいて着脱部45の被当接部27bへの到達を検出すると、駆動電動機41を停止させる。なお、着脱部45の位置の検出は、位置センサ65と同様の位置センサ(リニアエンコーダ)が設けられることなどによって行われてもよい。
高速射出開始から着脱部45が被当接部27bに到達するまでの着脱部45の速度は、低速射出時の速度と同等であってもよいし、異なっていてもよい。また、基部55がプランジャ5に衝撃を与えないように、適宜に減速制御が行われてもよい。
(押出追従:t7〜t9)
保圧終了後、制御装置153は、不図示の型締装置に型開きを行わせるとともに、不図示の押出装置により固定金型101から成形品を押し出す。このとき、制御装置153は、プランジャ5によりビスケットを押し出すための駆動力を射出シリンダ9及び/又は駆動装置13が生じるようにこれらを制御する。なお、図3では、駆動装置13によりプランジャ5を駆動することを基本としつつ、押出追従の初期(t7〜t8)においては射出シリンダ9も駆動する場合を例示している。
(プランジャ後退:t10〜t11)
制御装置153は、着脱部45が被当接部27bに到達した以後(t5以後)からの適宜な時期、好適には、保圧終了後(t6後)、より好適には押出追従の開始時(t7)において、着脱部45をON(係合)状態とする。そして、制御装置153は、押出追従が完了すると、着脱部45を後退させる方向に駆動電動機41を駆動する。これにより、プランジャ5が後退する。
なお、駆動装置13によりプランジャ5の後退が行われる間、例えば、射出シリンダ9は駆動力を生じない状態とされ、駆動装置13の駆動力によって初期状態に戻される。例えば、液圧回路37は、タンク29からロッド側室15rへの作動液の補給の許容、ヘッド側室15hからの作動液の排出の禁止、タンク29から前側室15fへの作動液の補給の許容、及び、後側室15eからタンク29への作動液の排出の許容を行う。これにより、プランジャ5の後退に伴って、射出ピストン17及び増圧ピストン19は後退する。増圧ピストン19が後退限に到達すると、ヘッド側室15hからタンク29への作動液の排出も許容される。ヘッド側室15hから排出される作動液はロッド側室15rへ還流されてもよい。
上記のようにプランジャ5の後退が行われた結果、プランジャ5、ピストンロッド21、ガイドシャフト72及びナット53は、図1及び図2に示す初期位置に復帰する。すなわち、次の成形サイクル(射出サイクル)の準備が整う。
(アキュムレータ充填:t9〜t11〜t1)
アキュムレータ35の充填は、アキュムレータ35の放出が行われる高速射出、増圧及び保圧、並びに、アキュムレータ35の放出が行われる可能性のある押出追従を除いて、適宜な時期に行われてよい。
例えば、制御装置153は、押出追従が完了すると(t9)、ポンプ用電動機33の駆動を開始し、アキュムレータ35の充填を開始する。アキュムレータ35の充填完了時期は、既に述べたように、低速射出終了までの間の適宜な時期とされる。
なお、以上に述べた射出装置1の動作、すなわち、低速射出の開始(t0)からプランジャ5の後退完了による初期状態への復帰(t11)までの動作は、射出サイクルを構成している。
以上のとおり、本実施形態では、射出装置1は、キャビティ105に通じるスリーブ3と、スリーブ3内の溶湯をキャビティ105に押し出すプランジャ5と、プランジャ5に連結されたピストンロッド21を有する射出シリンダ9と、駆動装置13とを有している。
駆動装置13は、ピストンロッド21に平行なねじ軸51と、ねじ軸51に螺合するナット53と、ねじ軸51を回転させ、これによりナット53をピストンロッド21に平行な方向へ移動させる駆動力を生じる駆動電動機41と、ナット53と共に移動し、ピストンロッド21に対する相対的な前進が規制されるとともに、ピストンロッド21に対する相対的な後退が許容される基部55と、射出サイクルに亘ってねじ軸51のうちナット53よりも前方の部分を収容するガイドシャフト72と、を有している。
従って、ねじ軸51は、ガイドシャフト72によって、スリーブ3等から飛散した溶湯又は潤滑剤から保護される。その結果、駆動装置13の性能低下又は寿命短縮が生じることが抑制される。
本実施形態とは異なり、プランジャ又はピストンロッドを長くすることによって、ピストンロッドと駆動装置との連結位置(着脱部の位置)をスリーブから後方へ離れた位置とし、ひいては、より後方に駆動装置を配置することが考えられる。ただし、この場合、プランジャ又はピストンロッドは、液圧機器のみによってプランジャを駆動する従来の液圧式射出装置におけるものとの互換性を失う。また、シリンダ部材の配置位置も従来の液圧式射出装置よりも後方になる。その結果、例えば、既設の液圧式射出装置をハイブリッド化することが困難になる。また、シリンダ部材が後方に位置することによって射出装置の長大化も招かれる。
しかし、本実施形態においては、上記のようにねじ軸51を保護していることから、プランジャ5の構成、射出シリンダ9の構成及び配置位置は、従来の液圧式射出装置と同様でよい。その結果、例えば、既設の液圧式射出装置をハイブリッド化することが容易化される。また、例えば、シリンダ部材15は、従来の液圧式射出装置と同様に、射出フレーム159に固定されることが可能である。シリンダ部材15が後方に位置することによる射出装置の長大化も抑制される。
なお、ナット53及びガイドシャフト72が前方に移動すると、ねじ軸51の後方部分はガイドシャフト72から露出する。しかし、ねじ軸51のうち溶湯等が付着しやすい部分は、スリーブ3に近い部分(前方部分)であり、また、溶湯等が付着しやすい時期は、溶湯を注いだりする時期(プランジャ5が後退限で待機している時期)である。従って、後方部分の露出はさほど問題にならない。ただし、ねじ軸51の後方部分は、蛇腹状のカバー等によって覆われていてもよい。
また、本実施形態では、ナット53は、基部55よりも後方に位置しており、ガイドシャフト72は、ナット53及び基部55に固定されてこれらを固定している。
従って、まず、互いに前後方向の位置が異なるナット53と基部55との固定に寄与する部材(ガイドシャフト72)が、ねじ軸51の保護に兼用されることになる。その結果、全体として構成が簡素になる。
また、別の観点では、ガイドシャフト72は、ナット53を基部55よりも後方に配置し、ひいては、ねじ軸51を後方に配置することに寄与している。このようにねじ軸51及びナット53が後方に配置されると、伝達機構71や駆動電動機41も後方に配置することが可能になる。その結果、ねじ軸51だけでなく、伝達機構71や駆動電動機41も溶湯や潤滑剤の付着が抑制される。
特に、本実施形態では、ねじ軸51は、射出サイクルに亘って基部55よりも後方に位置していることから、伝達機構71及び駆動電動機41をスリーブ3から十分に離すことができる。ただし、射出装置1全体の長大化を抑制する観点からは、伝達機構71や駆動電動機41は、射出シリンダ9の後端から前方の範囲に収まってることが好ましい。
上記のようにナット53を後方に配置可能とするガイドシャフト72は、射出サイクルに亘ってねじ軸51の前方部分を収容する都合上、長尺に形成されるから、ナット53を後方に配置可能とすることに適した部材である。すなわち、ガイドシャフト72の有効利用が図られている。
なお、以上の第1の実施形態において、基部55は本発明の被規制部材の一例であり、ガイドシャフト72は本発明の被覆部材の一例である。
本発明は、以上の実施形態に限定されず、種々の態様で実施されてよい。
成形機は、ダイカストマシンに限定されない。例えば、成形機は、他の金属成形機であってもよいし、射出成形機であってもよいし、木粉に熱可塑性樹脂等を混合させた材料を成形する成形機であってもよい。また、成形機は、横型締横射出に限定されず、例えば、縦型締縦射出、縦型締横射出、横型締縦射出であってもよい。成形機は、射出フレームを有さないものであってもよい。作動液は、油に限定されず、例えば水でもよい。
駆動装置は、電動機、ねじ機構、被規制部材及び被覆部材を有していればよく、伝達機構(71)等は必須のものではない。例えば、ねじ軸と電動機の出力軸とは同軸にカップリングを介して連結されてもよいし、ねじ軸と出力軸とが一体化された電動機が設けられてもよい。また、伝達機構が設けられる場合、伝達機構は、プーリベルト機構に限定されず、例えば、歯車機構であってもよい。
駆動装置及び射出シリンダは、射出サイクルにおいて、適宜に単独で又は共に利用されてよい。
例えば、駆動装置は、プランジャの後退及び押出追従に利用されなくてもよい。具体的には、特許文献1において開示されているように、駆動装置は、低速射出から高速射出への切り換えのときに停止され、プランジャの後退及び押出追従は、シリンダ装置のみによって行われてもよい。この場合、駆動装置は、低速射出のストロークで駆動可能であればよく、ねじ軸を短くすることができる。
また、例えば、上記とは逆に、駆動装置は、射出シリンダを補助するように、増圧及び/又は保圧に利用されてもよい。このような駆動装置及びシリンダ装置の協働は、一の工程の一部分のみにおいて行われてもよい。
上述のように、駆動装置は、必ずしもプランジャの後退に供されなくてもよい。従って、射出装置は、ねじ軸のピストンロッドに対する相対的な前進を規制可能且つねじ軸のピストンロッドに対する相対的な後退を許容可能であればよい。すなわち、射出装置において、被規制部材(実施形態では基部55)を含む構成は、ねじ軸のプランジャに対する相対的な後退をも規制可能な構成(着脱部)である必要はない。例えば、実施形態において、フック57及びアクチュエータ59は省略可能である。
また、着脱部が設けられる場合において、着脱部は、少なくとも被駆動部のピストンロッドに対する相対的な後退を許容するように連結を解除できれば十分であるが、ねじ軸のピストンロッドに対する相対的な前進及び後退の双方を許容するような連結解除を行うものであってもよい。例えば、着脱部は、ピストンロッドに対して前進方向及び後退方向の双方に対して係合する位置と当該係合位置から退避した位置との間で移動可能な係合部材(被規制部材)と、当該係合部材を駆動するアクチュエータとを有するものであってもよい。
また、着脱部が設けられる場合において、被規制部材は、ピストンロッド又はピストンロッドに固定された部材に対して後方から当接する部材でなくてもよい。例えば、被規制部材は、ピストンロッド若しくはピストンロッドに固定された所定部材を側方から挟持したり、所定部材に側方から吸着したりして、摩擦力のみによってねじ軸のピストンロッドに対する前後方向の相対移動を規制するものであってもよい。その他、ねじ軸とピストンロッドとの相対移動は適宜に規制若しくは許容されてよい。例えば、特許文献1に開示されている種々の態様が適用されてよい。
液圧装置は、適宜に構成することができ、種々の流路の接続及び共用、並びに、種々の弁の配置は、適宜に変更可能である。例えば、実施形態では、メータアウト回路を構成するサーボバルブ39を設けたが、サーボバルブ39に代えて若しくは追加してメータイン回路を構成するサーボバルブが設けられてもよい。
被覆部材は、被規制部材とナットとを固定することに寄与していなくてもよい。例えば、ナットと被規制部材とが直接に固定され、被覆部材は、ナット又は被覆部材に固定された管状部材又は蛇腹状のカバーであってもよい。また、被覆部材は、被規制部材とナットとを固定するものである場合において、ナットを被規制部材よりも前方に配置するためのものであってもよい。
ねじ軸は、射出サイクルに亘って被規制部材の後方に位置していなくてもよい。例えば、実施形態において、基部55が後退限に位置するときに、ねじ軸51の前端は、基部55のガイドシャフト72が挿通された孔内に位置してもよい。また、例えば、ガイドシャフト72は、その中途部分が基部55と固定され、前端部分が基部55から突出し、ねじ軸51は、その前端が基部55よりも前方に位置していてもよい。
このような態様であっても、ねじ軸は、被覆部材に収容されることによって保護される。射出装置の全体構成等の諸事情によっては、ねじ機構や電動機等を後方に配置することが困難な場合があり、このような場合に上記の態様は有効である。例えば、単動式の射出シリンダが用いられ、プランジャから射出シリンダの後端までの長さが短い場合にも、ねじ機構や電動機を射出シリンダの後端までの範囲に収めることができる。なお、このように、本願発明は、被覆部材にねじ軸を収容することにより、ねじ機構や電動機等の配置の自由度を向上させている。
1…射出装置、3…スリーブ、5…プランジャ、9…射出シリンダ、13…駆動装置、51…ねじ軸、53…ナット、41…電動機、72…ガイドシャフト(被覆部材)、105…キャビティ。

Claims (4)

  1. キャビティに通じるスリーブと、
    前記スリーブ内の材料を前記キャビティに押し出すプランジャと、
    前記プランジャに連結されたピストンロッドを有する射出シリンダと、
    駆動装置と、
    を有し、
    前記駆動装置は、
    前記ピストンロッドに平行なねじ軸と、
    前記ねじ軸に螺合するナットと、
    前記ねじ軸を回転させ、これにより前記ナットを前記ピストンロッドに平行な方向へ移動させる駆動力を生じる電動機と、
    前記ナットと共に移動し、前記ピストンロッドに対する相対的な前進が規制されるとともに、前記ピストンロッドに対する相対的な後退が許容される被規制部材と、
    射出サイクルに亘って前記ねじ軸のうち前記ナットよりも前方の部分を収容する被覆部材と、
    を有する射出装置。
  2. 前記ナットは、前記被規制部材よりも後方に位置しており、
    前記被覆部材は、前記ナット及び前記被規制部材に固定されてこれらを固定している
    請求項1に記載の射出装置。
  3. 前記ねじ軸は、射出サイクルに亘って前記被規制部材よりも後方に位置する
    請求項2に記載の射出装置。
  4. 請求項1に記載の射出装置と、
    型締装置と、
    を有する成形装置。
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