JP2015116525A - 竪型ミル - Google Patents
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Description
粉砕された粉炭は、粉砕テーブルの回転による遠心力でテーブル端部に移動する。テーブル端部にはハウジングと粉砕テーブル周囲との間の隙間があり、隙間から竪型ミル下部の熱ガスダクトから導入される熱ガスが吹き上げるので、粉炭はその熱ガスにより乾燥されると共に上方に搬送され排出される。
油温低下のための簡便な対処方法として、潤滑油の流量の増加や外部に潤滑油冷却器を設置することが挙げられるが、いずれも設備導入のために多大なコストがかかる。
すなわち、本発明に係る竪型ミルは、被粉砕物を粉砕する粉砕テーブルと、粉砕テーブルを下部にて支持する軸と、粉砕テーブル下方から熱ガスを導入する熱ガスダクトと、軸と熱ガスダクトの間に設けられ、軸に対する熱ガス流れを遮断する遮熱板と、を備えることを特徴とする。
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態について、図1を用いて説明する。
図1に示すように本実施形態に係る竪型ミル1は、鉛直軸である回転軸2に支持され上部で回転する粉砕テーブル3と、粉砕テーブル3の上部で表面に沿うように設けられ荷重を与えられながら回転する複数のローラ4と、それらを囲み、粉砕テーブル3との間に微小な隙間を有するハウジング5を備えている。ハウジング5上部には外部から被粉砕物を供給する供給管6と、粉砕・乾燥され微粉となった被粉砕物を外部に供給する微粉炭管7とが備えられている。
供給管6から供給された被粉砕物は、遠心力で粉砕テーブル3端部に移動するが、その過程においてローラ4との隙間で粉砕される。粉砕テーブル3端部にはハウジング5との間の隙間があり、熱ガスダクト11から供給される熱ガスが吹き上げるので、被粉砕物はその熱ガスにより乾燥されると共に上方に搬送されて微粉炭管7から排出される。
遮熱板13と回転軸2との間には隙間があり、この隙間を小さくするよう遮熱板13は軸方向中心部で直径が小さくなっている。この隙間を通るシールガスは、軸側シール材8とハウジング側シール材9との間、および軸側シール材8と遮熱板13の間を通って侵入し、回転軸2を冷却した後、粉砕テーブル3と遮熱板13との間より熱ガスと混合されながら噴出する。
また、回転軸2側の表面に、セラミックなど断熱作用のある保温材14が備えられている。これにより、回転軸2への熱伝達率がより下がるため、回転軸2の温度上昇がより抑制される。
粉炭となって粉砕テーブル3端部へ到達した被粉砕物は、熱ガスダクト11から導入されて粉砕テーブル3とハウジング5との間の隙間から吹き上げる熱ガスにより、乾燥されるとともに上方に搬送される。
吹き上げられた粉炭はハウジング5上方に設けられた分級機16で微粉と粗粉に分級される。分級された微粉は微粉炭管7を通じて竪型ミル1より排出され、粗粉は粉砕テーブル3に落下して再度粉砕される。
また熱ガスは、軸側シール材8およびハウジング側シール材9により、軸受10に直接接触しないようシールされている。
さらに、シールガスダクト12から供給されたシールガスは、軸側シール材8下部で滞留し回転軸2や軸受10を冷却した後、ハウジング5と軸側シール材8の隙間から噴出する。噴出したシールガスの一部は軸側シール材8と遮熱板13下部との間の隙間から、回転軸2と遮熱板13の間に設けられた空間Aに導入され、他はハウジング5と遮熱板13の間に設けられた空間Bに導入され、熱ガスと混合される。
竪型ミル1が稼動している間、軸受10には低温の潤滑油が供給される。潤滑油は軸受10を冷却後排出され、図示しない冷却機構によって冷却された後、再び軸受10に供給される。
ここで図4のように遮熱板13が設けられていない場合、熱ガスは直接回転軸2に衝突する。流速をもった熱ガスの衝突により回転軸2近傍の温度境界層は薄くなり、熱ガスと回転軸2との熱伝達率が向上してしまう。
これに対し、図2のように回転軸2と熱ガスダクト11との間に遮熱板13が設けられていることにより、熱ガスは直接回転軸2に衝突しない。これにより熱ガスと回転軸2との熱伝達率が減少する。
また、粉砕テーブル3および軸側シール材8で、遮熱板13の鉛直方向の開口の大部分を防ぐよう遮熱板13の形状を形成することにより、新たに供給される熱ガスと接触することがほとんどなくなる。
これにより、熱ガスと回転軸2との熱伝達率がさらに減少している。
これにより、冷却油量を増やす必要がなくなり冷却器の追設が不要になる。これらの追設にかかるコストより大幅に小さいコストで遮熱板13が設置できるため、コスト削減になる。
また、回転軸2および軸受10の正常な潤滑状態を確保できる温度を維持できる。
さらに軸受10の焼き付き防止、および粉砕テーブル3の過度な温度上昇を防止できる。
これらの結果、水分が高い燃料の粉砕が可能になる。
さらに、遮熱板13は回転軸2方向に伸びた柱状としているが、熱ガスダクト11からの熱ガスの衝突を防ぐ構造であればよい。しかし、粉砕テーブル3とハウジング5の隙間から粉炭が落下してくる可能性があるため、落下した粉炭が遮熱板13の表面でとどまりにくい形状であることが必要である。とどまった場合、発火などの危険がある。具体的には、遮熱板13は略水平である部分がない方が良い。
これによってシールガスと回転軸2との熱交換が促進され、より効率よく回転軸2が冷却される。
次に、本発明の第2実施形態について、図5を用いて説明する。
穴17の形状、個数、位置はこの通りでなくてもよい。
しかし、ハウジング5と軸側シール材8の間の隙間の調整は同時に空間Bへのシールガス量も調節されてしまい、軸側シール材8と遮熱板13下部の間の隙間の調整は同時に空間Aへの熱ガス量も調節されてしまう。このため、空間Aのみ、または空間Bのみへのガス量調節が困難である。
2 回転軸(軸)
3 粉砕テーブル
4 ローラ
5 ハウジング
6 供給管
7 微粉炭管
8 軸側シール材
9 ハウジング側シール材
10 軸受
11 熱ガスダクト
12 シールガスダクト
13 遮熱板
14 保温材
15 支持部材
16 分級機
17 穴
Claims (6)
- 被粉砕物を粉砕する粉砕テーブルと、
前記粉砕テーブルを下部にて支持する軸と、
前記粉砕テーブル下方から熱ガスを導入する熱ガスダクトと、
前記軸と前記熱ガスダクトの間に設けられ、前記軸に対する熱ガス流れを遮断する遮熱板と、
を備えることを特徴とする竪型ミル。 - 前記遮熱板は前記軸のまわりに全周にわたって設けられていることを特徴とする請求項1に記載の竪型ミル。
- 前記熱ガスダクトよりも下方から、前記熱ガスより低温のシールガスを導入するシールガスダクトをさらに備え、
前記遮熱板と前記軸との間に前記シールガスを導入することを特徴とする請求項1または2に記載の竪型ミル。 - 前記粉砕テーブル下部で、前記軸のまわりに設置されたシール材をさらに備え、
前記シール材を貫通する穴によって、前記遮熱板と前記軸との間に前記シールガスを導入することを特徴とする請求項3に記載の竪型ミル。 - 前記軸に放熱フィンを備えることを特徴とする請求項3または4に記載の竪型ミル。
- 前記遮熱板と前記軸との間に保温材を備えることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の竪型ミル。
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2013
- 2013-12-17 JP JP2013260407A patent/JP6189203B2/ja active Active
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