JP2015113992A - クローズドループ型地中熱熱交換装置 - Google Patents

クローズドループ型地中熱熱交換装置 Download PDF

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    • Y02E10/10Geothermal energy

Abstract

【課題】熱交換チューブの熱交換効率をより高めたクローズドループ型地中熱熱交換装置を提供する。
【解決手段】地表Gから地中に向けて鉛直な筒状に掘削された熱交換井2Aの少なくとも一部または全部に所定の充填材が充填されて透水性を有する充填材層23を設け、充填材層23に第1注水手段4により水を注入して、熱交換器の熱交換効率を高める。
【選択図】図1

Description

本発明は、地下水を熱源側(一次側)の熱媒体とし、利用側(二次側)の熱媒体との間で熱交換を行うクローズドループ型地中熱熱交換装置に関し、さらに詳しく言えば、小規模の井戸を用いて少ない水で効率的な熱交換を行うことができるクローズドループ型地中熱熱交換装置に関する。
地中熱の利用形態としては、熱媒体を循環させる熱交換チューブを地中に設けられた熱交換井に埋設して熱交換を行うクローズドループ型と、汲み上げた地下水を熱交換に利用し、熱交換後に再びに地中に戻すオープンループ型の2種類に大別されるが、最近では、両者を合わせたハイブリッド型の地中熱熱交換装置も提案されている。
すなわち、例えば特許文献1に記載されているように、ハイブリッド型の地中熱熱交換装置では、地表面から地中に形成された熱交換井に沿ってスリットなどの透水処理を施したケーシング(例えば孔明管)を挿通し、ケーシングの内部に地下水が貯留するようにし、そこに熱交換チューブを差し込んで地下水との間で熱交換させるようにしている。
これによれば、ほぼ一定温度の地下水がケーシング内に流れるため、熱交換チューブと地下水との間で安定した熱交換が行われるようになっている。しかしながら、このハイブリッド型地中熱熱交換装置には、以下のような問題が残されている。
すなわち、従来のハイブリッド型地中熱熱交換装置は、ケーシング内部の地下水位面から地表面までの空間が中空(すなわち、熱伝導率が最も悪い空気層)であるため、その間では熱交換はほとんど行われていなかった。
他方において、最近では建築用の基礎杭の中に熱交換チューブを予め埋め込んでおき、基礎杭を熱交換井として用いる地中熱熱交換装置も一部に提案されている。しかしながら、この種の熱交換井は、コンクリートによって熱交換チューブの外周が固められているため、熱交換チューブを水で直接冷やすことができないため、熱交換効率が悪い。
特開2008−292030号公報
そこで、本発明の課題は、熱交換チューブの熱交換効率をより高めたクローズドループ型地中熱熱交換装置を提供することにある。
上述した課題を達成するため、本発明は、地中熱を熱源とし、上記地中熱と利用側の熱媒体との間で熱交換を行う地中熱を利用したクローズドループ型地中熱熱交換装置において、地表から地中に向けて鉛直な筒状に掘削された熱交換井と、上記熱交換井内に収納された熱交換チューブからなる熱交換器と、上記熱交換器内に上記利用側の熱媒体を循環させる循環手段とを有し、上記熱交換井内の少なくとも一部または全部には、所定の充填材が充填されて透水性を有する充填材層が設けられており、上記熱交換井には、上記充填材層に水を注入する第1注水手段が設けられていることを特徴としている。
また、上記熱交換井の外周に水を注入する第2注水手段がさらに設けられている態様も含まれる。
さらに、上記熱交換井の内周面には、筒状のケーシングが挿通されており、上記ケーシングには、上記熱交換井が掘削された地層の地下水位線に該当する位置に、上記ケーシングの内部を上下に仕切る仕切部材が設けられており、上記仕切部材を挟んで下側には、スリット孔が設けられており、上記仕切部材を挟んで上側には、上記充填層が形成されている。
さらに、上記熱交換井の地表面側には、上記熱交換井の外径よりも大径な透水層が上記熱交換井の外周に設けられており、上記第1注水手段は、上記熱交換井の内側の上記充填材層と、上記熱交換井の外側の上記透水層に対して同時に注水する。
本発明の別の特徴として、地中熱を熱源とし、上記地中熱と利用側の熱媒体との間で熱交換を行う地中熱を利用したクローズドループ型地中熱熱交換装置において、地表から地中に向けて鉛直な筒状に掘削された熱交換井と、上記熱交換井内に収納された熱交換器と、上記熱交換器内に上記利用側の熱媒体を循環させる循環手段とを有し、上記熱交換井は、内部に上記熱交換器を有する建築用の杭材であって、上記熱交換井の外周には、上記熱交換器の熱交換効率を高めるための第3注水手段が設けられていることを特徴としている。
本発明によれば、熱交換井の内側または外側、さらにはその両方に水を注水することにより、全体の熱交換効率をより高めることができる。さらには、熱交換井が屋内に接地されている場合においては、必要に応じて注水を行うことで、常に高い熱交換効率を得ることができる。
本発明の第1実施形態に係るクローズドループ型地中熱熱交換装置の構成を模式的に示した全体図。 本発明の第2実施形態に係るクローズドループ型地中熱熱交換装置の構成を模式的に示した全体図。 本発明の第3実施形態に係るクローズドループ型地中熱熱交換装置の構成を模式的に示した全体図。 本発明の第4実施形態に係るクローズドループ型地中熱熱交換装置の構成を模式的に示した全体図。 本発明の第5実施形態に係るクローズドループ型地中熱熱交換装置の構成を模式的に示した全体図。
次に、本発明の各実施形態について図面を参照しながら説明するが、本発明はこれに限定されない。
図1に示すように、第1実施形態に係るクローズドループ型地中熱熱交換装置1A(以下、単に地中熱熱交換器1Aとする)は、地表面Gからほぼ鉛直に掘削された筒状の熱交換井2Aと、熱交換井2Aの中に沿って配置される熱交換チューブ(熱交換器)3とを備えている。
熱交換井2Aは、地表面Gからほぼ鉛直に掘削ボーリングされた円筒状を呈し、この実施形態では、地下水位線WLを貫くように掘削されている。熱交換井2Aは、通常、複数箇所に設けられているが、説明の都合上、1箇所のみが示されている。
この第1実施形態における熱交換井2Aには、内周面に沿ってケーシング21が挿通されている。ケーシング21は、熱交換井2Aの内径とほぼ同径の鋼管からなり、内部は所定の仕切部材(パッカー)22を介して上下に区画されている。この第1実施形態において、ケーシング21は、一部にスリット孔211が設けられたいわゆる孔明管が用いられている。
仕切部材22は、例えば溶接などによってケーシング21の内周面に一体的に固定された金属板であり、その一部には、熱交換チューブ3を挿通する挿通孔221が設けられている。仕切部材22は、熱交換井2Aが掘削された地層の地下水位線WLに該当する位置とほぼ同じ位置に配置されている。
この実施形態において、仕切部材22は、金属板からなるが、上部の充填材層23に注水された水が、仕切部材22を通って下側の貯水空間に逃がすため透水性を備えていてもよい。仕切部材22としては、金属板のほか、パンチングメタルやグレーチングパネルなどの透水孔を設けたものが用いられても良い。その場合、透水孔から充填材231が滑り落ちないようにするため、仕切部材22と充填材231との間に荒い充填材を充填することが好ましい。
仕切部材22を挟んでケーシング21の下側には、スリット孔211が設けられている。スリット孔211は、ケーシング21の軸線方向に沿って開口されてた縦長孔であって、ケーシング21の円周方向に沿って所定の間隔をもって多数配置されている。このスリット孔211を通して地層から染み出した地下水がケーシング21の内部に一時的に貯留される。
この実施形態において、ケーシング21には直線状のスリット孔211が形成されているが、例えば丸孔であってもよいし、メッシュ状の孔や一部を切り欠いてグレーチングパネルなどを一体的に溶接したものであってもよく、熱交換井2Aの内壁の崩落を防ぎつつ、地下水を透過することができる透水孔であれば、その仕様は任意に変更されて良い。
仕切部材22を挟んでケーシング21の上側には、充填材層23が形成されている。充填材層23は、砂礫などの比較的荒い粒状物からなる充填材231を仕切部材22からほぼ地表面に至るまで充填して適度な透水性を備えた透水層である。充填材231は、充填材層23が適度な透水性を備えることができるのであれば、仕様に応じて任意に選択可能である。
熱交換チューブ3は、直管チューブをU字状に折り曲げて、一方を往路側、他方と復路側としたU字管が用いられ、その折り曲げた先端が熱交換井2Aの底部に向けて挿入されている。熱交換チューブ3の底部の折返部には、図示しない錘が吊り下げられており、錘により、熱交換チューブ3が常に熱交換井2に沿って鉛直となるように配置されている。
この例において、熱交換チューブ3は、1つの熱交換井2に対して1本の熱交換チューブ3を備えているが、例えば2つのU字状の熱交換チューブ3をX字状に交差させて挿入してもよい。
熱交換チューブ3の入口側と出口側はともに、地中熱熱交換ユニットHPに接続されている。本発明において、地中熱熱交換ユニットHPは、熱交換チューブ3内を流れる熱媒体が地中熱熱交換ユニットHPと熱交換井2Aとの間を循環するグローズドループ型の基本態様を備えていればよく、その具体的な形態は特に限定されないが、代表例としては、ヒートサイクルを利用した給湯やエアコンなどが利用側熱源として用いられる。
熱交換チューブ3は、熱交換チューブ3の往路側と復路側とを所定の間隔をもって支持するための図示しないスペーサが設けられていることが好ましい。
熱交換井2Aには、充填材層23に水を注入して、熱交換チューブ3の熱交換効率を高
める第1注水手段4が設けられている。第1注水手段4は、水を貯留するための貯水タンク41と、貯水タンク41から熱交換井2Aに水を送る第1送水管42と、充填材層23内に設置される第1注水パイプ43とを備えている。
貯水タンク41は、内部に所定量の水を貯水可能なタンクであって、この実施形態では地上に設置されている。貯水タンク41は、地下に設置されてもよい。貯水タンク41は、例えば池や川などに置き換えることもできる。タンクに貯留される水については、上水や中水のほか、雨水、池や川などの自然水であってもよい。
第1送水管42は、例えば塩ビパイプなどの一般的な送水管であって、貯水タンク41から地中に向けて引き出され、その一部には図示しない制御手段により開閉制御される第1開閉バルブ421が設けられている。
第1注水パイプ43は、熱交換井2Aの形状に合わせて環状に形成されたパイプからなり、図示しない注水孔が所定間隔で設けられている。この実施形態において、第1注水パイプ43は、それぞれ独立した環状パイプであって、それらが軸線方向に沿って所定間隔で3箇所設けられている。
各第1注水パイプ43には、所定の継手を介して第1送水管42が接続されており、貯水タンク41から送水管42を通って第1注水パイプ43に送られた水が透水層23に注水されるようになっている。透水層23には、温度センサ24が一緒に埋設されており、温度センサ24による温度情報を元に制御部が上述した第1開閉バルブ421を制御する。
この第1実施形態において、第1注水パイプ43は、3つの環状パイプを等間隔に配置し、それらを第1送水管42に継手を介して連結したものからなるが、例えば第1送水管42のみを透水層23に差し込み、その外周に注水孔を設けても良い。さらには、透水層23の下から上に向かって螺旋状に形成した注水パイプを用いても良い。
次に、図2を参照して、本発明の第2実施形態に係る地中熱熱交換器1Bについて説明する。なお、上記第1実施形態の地中熱熱交換器1Aと同一もしくは同一と見なされる箇所には同じ参照符号を付した。この地中熱熱交換器1Bは、第1実施形態の熱交換井2Aと実質的に同一な構成を備えた熱交換井2Bを備えている。
この地中熱熱交換器1Bには、熱交換井2Bの内側に水を注水するする第1注水手段4とともに、熱交換井2Bの外側に水を注水する第2注水手段5が設けられている。第2注水手段5は、貯水タンク41からの水を地中に送る第2送水管51と、熱交換井2Bの外周に沿って配置される第2注水パイプ52とを備えている。
この変形例において、第2送水管51は、第1送水管42の一部から分岐された分岐管であり、その一部には、制御部により開閉制御される第2開閉バルブ511が設けられている。この第2開閉バルブ511も温度センサ24の温度データに基づき制御手段により制御される。
第2注水パイプ52は、熱交換井2Bの外径よりも大径な環状に形成されたパイプからなり、図示しない注水孔が所定間隔をもって多数設けられている。この変形例において、第2注水パイプ52は、熱交換井2Bの透水層23に沿って所定間隔で3箇所設けられている。
これによれば、熱交換井2Bの内側と外側の両方に水を注入することにより、透水層23における熱交換効率をより一層高めることができる。この第2実施形態においても、第2注水パイプ52は、環状に限定されず、直管を地面から鉛直に差し込んだものであってもよいし、螺旋管であってもよい。さらには、地中に埋設せずに地表面から水を散水するようにしてもよい。
次に、図3を参照して、本発明の第3実施形態に係る地中熱熱交換器1Cについて説明する。この地中熱熱交換装置1Cは、地表面Gから鉛直方向に沿って地下水位線WLよりも深くなるように掘削された熱交換井2Cを備えている。
熱交換井2Cの内側には、熱交換井2Cの底部から地下水位線WLに至る高さまで所定の充填材が充填された第1充填材層23aと、地下水位線WLから地表付近に至るまで所定の充填材が充填された第2充填材層23bとを有する2層の充填構造になっており、その中に熱交換チューブ3が配設されている。
この第3実施形態において、熱交換井2Cは、第1実施形態に記載されたケーシング21を持たず、その掘削面が剥き出しとなっているため、そのままでは熱交換井2Cの内壁が崩落してしまうおそれがある。そこで、熱交換井2Cの内部に充填材を充填することにより、内壁の崩落を防いでいる。
第1充填材層23aは、例えば小石や砕石など充填することにより多くの空隙が形成される粗粒状物からなり、地下水位線WLとほぼ同じ位置か、若干上方となる位置まで充填されている。これによれば、熱交換井2Cの表面から染み出した地下水が熱交換井2Cの内部に溜まるようになっている。
第1充填材層23aの上部には、第1実施形態と同じ仕切部材22が設けられており、その上部に第2充填材層23bが形成される。第2充填材層23bは、上述した第1実施形態の充填材層23と同一であり、砂礫などの比較的荒い粒状物を仕切部材22からほぼ地表面に至るまで充填して適度な透水性を備えた透水層である。
この熱交換井2Cの第2充填材層23bには、第1注水手段4が設けられており、注水によって、地下水位線WLよりも上方に位置する熱交換チューブ3の熱交換効率を高めることができる。
なお、この第3実施形態の熱交換装置1Cは、第1注水手段4によって熱交換井2Cの内部にのみ注水しているが、変形例のように第2注水手段5をさらに設けてもよく、熱交換井2Cの内側と外側の両方に注水しても良い。
次に、図4を参照して、本発明の第4実施形態に係る地中熱熱交換装置1Dについて説明する。第4実施形態に係る地中熱熱交換装置1Dは、地表面Gから鉛直方向に沿って掘削された熱交換井2Dを有し、その内部には、地中熱熱交換ユニットHPに接続された熱交換チューブ3が配設されている。
この第4実施形態において、熱交換井2Dは、例えば建屋の下や舗装路面の下、さらには地下水位線WLよりも浅い位置などの比較的乾燥した地層に対して好適に設けられている。
熱交換井2Dの上部側には、熱交換井2Dの外径よりも大径な透水層25が設けられている。透水層25は、熱交換井2Dの外周に対して同軸的に形成された拡径部であって、熱交換井2Dと一体的に形成されている。
熱交換井2Dおよび透水層25はともに、その掘削面が剥き出しとなっており、内部には充填材が充填された充填材層23が形成されている。充填材層23は、上述した第1実施形態の充填材層23と同一であり、砂礫などの比較的荒い粒状物を熱交換井2Dの底部からほぼ地表面に至るまで充填して適度な透水性を備えた透水層である。
透水層25には、第1注水手段4の第1注水パイプ43が埋設されている。第1注水パイプ43は、透水層25の内周面に沿って環状に形成されている。これによれば、第1注水パイプ43から透水層25に注水された水の一部が熱交換井2D内に流れ込んで、熱交換チューブ3を直接的に冷却することができる。また、一部の水は、透水層25の底面251から熱交換井2Dの外周面に浸透することで、熱交換井2Dの全体を外側から間接的に冷却することができる。
この第4実施形態において、熱交換井2Dは、図4では1箇所のみ描画されているが、例えば1つの透水層25の下に複数本の熱交換井2Dを設けてもよい。これによれば、1つの透水層25に注水することで、複数の熱交換井2Dの内側と、その外周に対して同時に注水することができる。このような態様も本発明に含まれる。
次に、図5を参照して、本発明の第5実施形態に係る地中熱熱交換装置1Eについて説明する。この地中熱熱交換装置1Eは、地表面Gから鉛直方向に沿って形成された熱交換井2Eを備えている。
この第5実施形態において、熱交換井2Eは、建築用の杭材からなる。すなわち、すなわち、熱交換井2Eは、内部に熱交換チューブ3と温度計24とを有する杭材を、地中の強固な支持層KLに至るまで打ち込むことにより形成されている。
この第5実施形態において、熱交換井2Eは、現場外で予め用意されたコンクリート製の杭材(いわゆるコンクリートパイル(PHC杭ともいう))を地中に向けて打設したものからなるが、例えば、施工現場において、鉛直方向に支持層KLまで掘削穴を設けて、そこにコンクリートを流し込んで、熱交換チューブ3および温度計24とともに一体形成した場所打ち杭であってもよい。さらには、孔の空いていない鋼管杭であってもよい。
熱交換井2E(杭材)は、内部がコンクリートによって充填されているため、透水性を有さない。そこで、この地中熱熱交換装置1Eは、熱交換井2Eの外周に熱交換井2Eの外周を冷却するための透水層26が設けられている。
透水層26は、地表面Gを掘削し、そこに砂礫などの比較的荒い粒状物を敷き詰めて透水性を有する。この第5実施形態において、透水層26は、熱交換井2E(杭材)の敷設地盤全体に均等に設けられており、そこに熱交換井2E(杭材)が、等間隔で多数設置されている。
透水層26には、透水層26に水を注水するための第3注水手段6が設けられている。第3注水手段6は、基本的な構成は上述した第1および第2注水手段4,5と同じく、注水タンク61、第3送水管62および第3注水パイプ63から構成されている。
これによれば、透水層26に第3注水手段6を介して水を注水することにより、建屋の下に配置される熱交換井2E(杭材)の外周が常に水リッチな環境となり、熱交換井2Eの外周を冷却して、熱交換効率をより高めることができる。
以上説明したように、本発明の第1〜第5実施形態に係る各地中熱熱交換装置1A〜1Eによれば、各熱交換井2A〜2Eの内側および/または外側に水を積極的に注水することで、地下水位線WLよりも上方や建屋の下など乾燥した地層においても、各熱交換井2A〜2Eの周囲が水リッチな環境を作り出すことで、熱交換効率をより一層高めることができる。
1A〜1E クローズドループ型地中熱熱交換装置
2A〜2E 熱交換井
21 孔明管
211 スリット
22 仕切部材(パッカー)
23 充填材層
24 温度計(温度センサ)
25,26 透水層
3 熱交換チューブ
4 第1注水手段
41 貯水タンク
42 送水管
43 注水パイプ
5 第2注水手段
51 第2送水管
52 第2注水パイプ
6 第3注水手段
61 貯水タンク
62 送水管
63 注水パイプ
HP 地中熱熱交換ユニット
上述した課題を達成するため、本発明は、地中熱を熱源とし、上記地中熱と利用側の熱媒体との間で熱交換を行う地中熱を利用したクローズドループ型地中熱熱交換装置において、地表から地中の地下水位線を貫いて鉛直な筒状に掘削された熱交換井と、上記熱交換井内に収納された熱交換チューブからなる熱交換器と、上記熱交換器内に上記利用側の熱媒体を循環させる循環手段とを有し、上記熱交換井の内周面には筒状のケーシングが挿通されており、上記ケーシングの上記地下水位線に該当する位置に上記ケーシングの内部を上下に仕切る仕切部材が設けられており、上記仕切部材を挟んで下側には地下水が透過する透水孔が設けられており、上記仕切部材を挟んで上側には所定の充填材が充填されて透水性を有する充填材層が設けられており、上記熱交換井には、上記充填材層に水を注入する第1注水手段が設けられていることを特徴としている。
また、本発明には、地中熱を熱源とし、上記地中熱と利用側の熱媒体との間で熱交換を行う地中熱を利用したクローズドループ型地中熱熱交換装置において、地表から地中に向けて鉛直な筒状に掘削された熱交換井と、上記熱交換井内に収納された熱交換器と、上記熱交換器内に上記利用側の熱媒体を循環させる循環手段とを有し、上記熱交換井は、内部に上記熱交換器を有する建築用の杭材であって、上記熱交換井の外周には透水層が設けられており、上記熱交換器の熱交換効率を高めるため上記透水層に水を注入する注水手段を備えていることを特徴とする態様のクローズドループ型地中熱熱交換装置も含まれる。
本発明によれば、熱交換井の内側または外側、さらにはその両方に水を注水することにより、全体の熱交換効率をより高めることができる。さらには、内部に熱交換器を有する建築用の杭材を熱交換井として利用する場合においては、その外周に透水層を形成して必要に応じて注水を行うことで、常に高い熱交換効率を得ることができる。
この実施形態において、仕切部材22は、金属板からなるが、上部の充填材層23に注水された水、仕切部材22を通って下側の貯水空間に逃がすため透水性を備えていてもよい。仕切部材22としては、金属板のほか、パンチングメタルやグレーチングパネルなどの透水孔を設けたものが用いられても良い。その場合、透水孔から充填材231が滑り落ちないようにするため、仕切部材22と充填材231との間に荒い充填材を充填することが好ましい。
各第1注水パイプ43には、所定の継手を介して第1送水管42が接続されており、貯水タンク41から送水管42を通って第1注水パイプ43に送られた水が充填材層23に注水されるようになっている。充填材層23には、温度センサ24が埋設されており、温度センサ24による温度情報を元に制御部が上述した第1開閉バルブ421を制御する。
この第1実施形態において、第1注水パイプ43は、3つの環状パイプを等間隔に配置し、それらを第1送水管42に継手を介して連結したものからなるが、例えば第1送水管42のみを充填材層23に差し込み、その外周に注水孔を設けても良い。さらには、充填材層23の下から上に向かって螺旋状に形成した注水パイプを用いても良い。
なお、この第3実施形態の熱交換装置1Cは、第1注水手段4によって熱交換井2Cの内部にのみ注水しているが、上記第2実施形態のように第2注水手段5をさらに設けてもよく、熱交換井2Cの内側と外側の両方に注水しても良い。

Claims (5)

  1. 地中熱を熱源とし、上記地中熱と利用側の熱媒体との間で熱交換を行う地中熱を利用したクローズドループ型地中熱熱交換装置において、
    地表から地中に向けて鉛直な筒状に掘削された熱交換井と、上記熱交換井内に収納された熱交換チューブからなる熱交換器と、上記熱交換器内に上記利用側の熱媒体を循環させる循環手段とを有し、上記熱交換井内の少なくとも一部または全部には、所定の充填材が充填されて透水性を有する充填材層が設けられており、上記熱交換井には、上記充填材層に水を注入する第1注水手段が設けられていることを特徴とするクローズドループ型地中熱熱交換装置。
  2. 上記熱交換井の外周側に水を注入する第2注水手段がさらに設けられていることを特徴とする請求項1に記載のクローズドループ型地中熱熱交換装置。
  3. 上記熱交換井の内周面には、筒状のケーシングが挿通されており、上記ケーシングには、上記熱交換井が掘削された地層の地下水位線に該当する位置に、上記ケーシングの内部を上下に仕切る仕切部材が設けられており、上記仕切部材を挟んで下側には、スリット孔が設けられており、上記仕切部材を挟んで上側には、上記充填材層が形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載のクローズドループ型地中熱熱
    交換装置。
  4. 上記熱交換井の地表面側には、上記熱交換井の外径よりも大径な透水層が上記熱交換井の周りに設けられており、上記第1注水手段は、上記熱交換井の上記充填材層と、上記熱交換井の外側の上記透水層に対して同時に注水することを特徴とする請求項1に記載のクローズドループ型地中熱熱交換装置。
  5. 地中熱を熱源とし、上記地中熱と利用側の熱媒体との間で熱交換を行う地中熱を利用したクローズドループ型地中熱熱交換装置において、
    地表から地中に向けて鉛直な筒状に掘削された熱交換井と、上記熱交換井内に収納された熱交換器と、上記熱交換器内に上記利用側の熱媒体を循環させる循環手段とを有し、上記熱交換井は、内部に上記熱交換器を有する建築用の杭材であって、上記熱交換井の外周には、上記熱交換器の熱交換効率を高めるための第3注水手段が設けられていることを特徴とするクローズドループ型地中熱熱交換装置。
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