JP2015113877A - 振動低減装置 - Google Patents

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浩之 天野
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悠 宮原
慎吾 相島
Shingo Aijima
慎吾 相島
匡史 関口
Tadashi Sekiguchi
匡史 関口
修平 堀田
Shuhei Hotta
修平 堀田
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    • F16F15/14Suppression of vibrations in rotating systems by making use of members moving with the system using masses freely rotating with the system, i.e. uninvolved in transmitting driveline torque, e.g. rotative dynamic dampers
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Abstract

【課題】転動室内に収容された転動体が回転体に衝突することにより生じる異音を低減させる。【解決手段】振り子式吸振器により構成された振動低減装置1において、転動体3は、軸線方向で相対移動可能に分割された第1振り子マス20と第2振り子マス30と、各振り子マス20,30同士を連結させかつ各フランジ部22,32の間隔が狭くなる方向にばね荷重を作用させるコイルばね40とを備え、各振り子マス20,30が軸線方向に分離する分割部分Sが径方向で転動面11の内側に配置され、その転動面11から径方向で内側に突出する凸部12が分割部分Sに接触するように形成され、分割部分Sと凸部12とが接触した状態で転動体3が回転体2に対して径方向で外側に相対移動する場合、転動体3は凸部12からの反力により分割部分Sの軸線方向間隔が押し広げられるように構成されている。【選択図】図1

Description

この発明は、振り子運動によって振動を減衰させる振動低減装置に関する。
例えば、特許文献1には、質量体を振り子運動させるように構成された吸振装置をトルクコンバータに内蔵した構成が開示されている。その質量体は、支持軸と、支持軸の両端部に取り付けられた金属板とにより構成され、プレート部材に形成されたガイド孔内に揺動自在に配置されている。そして、質量体がガイド孔内で揺動する際、質量体の支持軸がガイド孔の内周面上を転動するように構成されている。
また、特許文献2には、中空に形成されたダンパハウジングの内部に転動体が収容された振り子式の振動減衰装置が開示されている。そのダンパハウジングは、トルクコンバータ内で気密状態の中空部を有し、断面形状が矩形状に形成され軸線方向に向けて開口する本体部と、その本体部の開口部分に嵌め込まれた蓋部とにより構成されている。ダンパハウジング内の転動体は、本体部および蓋部に囲まれており、その本体部により形成された転動面上を転動する。さらに、蓋部はロックアップピストンとともに軸線方向に移動可能に構成され、ロックアップ解放中には転動体が本体部と蓋部との間に挟まれて固定される。
また、特許文献3には、遠心振り子式吸振器が記載されており、回転板に形成された転動室内で振り子運動するコロが設けられている。そのコロは環状突起と側板とを有する断面H字形状に形成されている。その環状突起と側板と回転板とによって形成された規制壁によりコロが転動室から軸線方向に抜け落ちないように構成されている。また、環状突起と回転板との間、および側板と回転板との間には、弾性を有するワッシャが設けられている。このワッシャによりコロが傾斜した際の摩擦荷重を受けるように構成されている。
特開2013−44370号公報 特開2012−159155号公報 特開平8−93854号公報
しかしながら、特許文献1に記載された構成では、ガイド孔内で質量体が自由運動可能であるため自由運動した質量体がプレート部材に衝突して異音を生じる可能性がある。また、特許文献2に記載された構成では、ロックアップ係合中には蓋部が転動体を固定できないため、転動体が自由運動可能となりダンパハウジングに衝突して異音が生じる可能性がある。
なお、特許文献3には、ワッシャによる軸線方向の弾性によって軸線方向におけるコロと回転体との接触衝撃を緩和することができることが記載されているが、ワッシャを設けることにより部品点数が増加してしまう。
この発明は、上記の技術的課題に着目してなされたものであって、簡素な構造で回転体と転動体とが接触する際に生じる異音を低減させることができる振動低減装置を提供することを目的とするものである。
上記の目的を達成するために請求項1に係る発明は、回転体と、前記回転体の外周側部分に形成され当該回転体の回転中心軸線方向に貫通した転動室と、前記転動室内に収容され径方向で前記回転体に対して相対移動可能に形成された転動体とを備え、前記転動体は、前記軸線方向の両端部分に径方向で外側に突出して前記回転体の側面と対向するフランジ部を有し、前記転動室の内面のうち前記回転体の径方向で外側の面は前記転動体が接触する転動面を構成するとともにその転動体が前記転動面に沿って移動して振り子運動するように構成された振動低減装置において、前記転動体は、前記軸線方向で相対移動可能に分割された振り子マスであって、一方の前記側面と対向する第1の前記フランジ部を含む第1振り子マスと、他方の前記側面と対向する第2の前記フランジ部を含む第2振り子マスと、前記第1振り子マスと第2振り子マスとを連結させ、かつ前記各フランジ部の間隔が狭くなる方向に弾性力を作用させる弾性部材とを備え、前記第1振り子マスと第2振り子マスとが軸線方向に分離する分割部分が、径方向で前記転動面の内側に配置され、前記転動面には、径方向で内側に突出して形成され、かつ前記分割部分に割り込ませて前記分割部分を押し広げる凸部が設けられ、前記分割部分と前記凸部とが接触した状態で前記転動体が前記回転体に対して径方向で外側に相対移動する場合、当該転動体は前記凸部からの反力により前記分割部分の軸線方向間隔が広がるように構成されていることを特徴とするものである。
請求項1の発明によれば、転動室内の転動体が径方向で外側に移動する場合、転動体は、転動面よりも先に凸部に接触するとともに凸部により分割部分の軸線方向間隔が広げられる。一方、回転体の停止時には、弾性部材の弾性力により軸線方向で分割部分の間隔および各フランジ部の間隔が狭くなる。したがって、回転体の低回転時や停止時において、転動体と回転体とが衝突することにより生じる異音を低減できる。また、転動体が回転体に衝突するまでの移動距離が減少し、さらには衝突エネルギーの一部を弾性部材が吸収するので、衝突荷重を低減でき耐久性を向上させることができる。さらに、簡素な構造で異音を低減できるので、緩衝材などの異音対策用部材を設けなくてもよくなり部品点数を削減できる。
この発明の一例における振動低減装置を模式的に示し、その振動低減装置が非作動時の状態を示した断面図である。 図1に示す振動低減装置が作動時の状態を示した断面図である。 他の例における振動低減装置の状態を示しており、(a)は回転体が停止時の状態を示し、(b)は回転体が低回転時の状態を示し、(c)は回転体が高回転時の状態を示した断面図である。 さらに他の例における振動低減装置を模式的に示した断面図である。
以下、図面を参照して、この発明に係る振動低減装置を具体例に基づいて説明する。図1に示す振動低減装置1は、いわゆるダイナミックダンパであって、トルクの変動により捩り振動(回転方向の振動)が生じる場合、トルクを受けて回転する回転体2に対して転動体3を振り子運動させるように構成されている。回転体2は、円形状の回転板に形成され、図示しない回転部材と一体回転するように構成される。つまり、回転体2は回転部材のトルクを受けて回転する。また、慣性質量体である転動体3は、回転体2に支持されており、回転体2の回転方向に対して揺動可能に構成されている。
なお、この説明では便宜上、図1中の左右方向を軸線方向として説明する場合がある。また、軸線方向と直交する方向を径方向と記載し、図1中の上下方向を径方向として説明する。さらに、図示しない回転体2の回転中心軸線は、図1の下側に位置するため、図1の上側が径方向で外側となる。
この具体例の振動低減装置1では、内部に転動体3を収容する転動室10が回転体2に設けられている。図1に示すように、回転体2における外周側(径方向で外側)の部分に転動室10が設けられている。転動室10は、回転体2を厚さ方向に貫通させた貫通部により構成される。
その転動室10は、回転体2における径方向および円周方向に所定の幅で開口し、円周方向に長く形成されている。すなわち、軸線方向の貫通孔である転動室10は、その開口形状の長手方向が回転体2の円周方向側となる。転動室10は、回転体2の表面により区画され、その回転体2の表面のうち少なくとも径方向で対向する面を含むように形成される。なお、この説明では、転動室10を形成する回転体2の表面を転動室の内面と記載して説明する。
その転動室10の内面のうち径方向で外側の面は、転動体3を転動させる転動面11を構成する。転動面11は、軸線方向に平行な平坦面に形成され、転動室10の長手方向に延びて形成されている。例えば、回転体2が回転することにより、転動室10内に収容されている転動体3は、遠心力によって転動面11に押しつけられるとともに、その転動体3が転動面11に沿って揺動する。その転動面11の形状の一例として、回転体2の回転中心から径方向で外側にずれた所定の点を中心とした円弧面や、円弧面に近似した曲面や、サイクロイド状の曲面に形成される。
この具体例では、軸線方向において転動面11が凸部12により分断されている。凸部12は、転動面11から径方向で内側に突出するように形成され、転動室10の長手方向に延びる帯条に設けられている。すなわち、転動室10の長手方向で凸部12が転動面11を縦断するように設けられている。図1に示すように、転動面11は、軸線方向で凸部12よりも左側の第1転動面11aと、軸線方向で凸部12よりも右側の第2転動面11bとにより構成される。
また、凸部12は、軸線方向で回転体2の厚さ中央部分に配置され、転動室10において、後述する転動体3の分割部分Sに接触する部分を構成している。図1に示す凸部12は、径方向で内側の先端部分12aに向けてテーパ面12b,12cが形成されている。要は、凸部12は、最も内周側の部分に向けて幅が狭くなるように形成される。言い換えれば、凸部12の表面形状は、回転体2の回転中心軸線を含む断面において、その軸線方向に対して所定の角度を有する形状に形成されている。例えば、その断面における凸部12の表面形状はテーパ形状の他に円弧形状や楕円形状などに形成され、凸部12は傾斜角が徐々に変化する滑らかな面に形成されてもよい。
なお、転動室10は、回転体2の円周方向に一定の間隔を空けて複数形成されている。各転動室10内に転動体3が収容されている。つまり、振動低減装置1では、回転体2の径方向で外側の部分に形成された転動室10を円周方向に複数備え、その転動室10に対応して転動体3が取り付けられている。
この具体例の転動体3は、別体に構成された第1振り子マス20と第2振り子マス30とからなり、各振り子マス20,30が軸線方向で相対移動可能に構成されている。言い換えれば、転動体3は、断面形状がH字形状を成す一つの振り子マスを径方向に切断して形成された軸線方向で分離可能な二つの振り子マスのように構成されている。いわゆるH型振り子マスでは、転動面上を転動する支持軸と、その支持軸の両端部に形成され支持軸よりも径方向外側に突出するフランジ部とを有する。
図1に示すように、転動体3は、H型振り子マスにおける支持軸を軸線方向の中央部分で径方向に切断させたような形状に形成されている。第1振り子マス20がH型振り子マスにおける支持軸の一部と一方のフランジ部とを有し、第2振り子マス30がH型振り子マスにおける支持軸の一部と他方のフランジ部とを有するように構成される。なお、この説明では、前述したH型振り子マスの支持軸を径方向に切断した部分に相当する転動体3の部分を分割部分Sと記載して説明する。
この具体例の転動体3では、第1振り子マス20と第2振り子マス30とが同一形状に形成され、それらが分割部分Sに対して対称に配置されている。代表して第1振り子マス20について説明すると、第1振り子マス20は、転動体3における支持軸の一部を構成する第1支持軸21と、軸線方向で第1支持軸21の一方端部に一体化された第1フランジ部22とを備えている。また、第1振り子マス20には、転動体3の回転中心軸線方向に貫通する貫通孔23が形成されている。つまり、第1支持軸21は円筒状に形成され、第1フランジ部22は第1支持軸21よりも大径の円盤状に形成されている。第2振り子マス30は、第1振り子マス20と同様に形成され、第2支持軸31と第2フランジ部32と貫通孔33とを有する。なお、各振り子マス20,30が同じ重さに形成されている。
そして、第1振り子マス20における第1支持軸21の他方端部21aと、第2振り子マス30における第2支持軸31の他方端部31aとが、軸線方向に対向して配置される。他方端部21a,31a同士の対向面は径方向で平坦面に形成されている。他方端部21a,31a同士が軸線方向で対向する部分が転動体3の分割部分Sを形成している。図1に示す例では、分割部分Sに対して第1振り子マス20が左側に配置され、第2振り子マス30が右側に配置される。
さらに、第1振り子マス20と第2振り子マス30とは、軸線方向に弾性力を作用する弾性部材により連結されている。具体的には、第1振り子マス20と第2振り子マス30とがコイルばね40により連結されており、転動体3には各フランジ部22,32の間隔および分割部分Sの間隔を狭める方向にばね荷重が作用するように構成されている。
図1に示すように、コイルばね40は、両端部がフック形状に形成され、各振り子マス20,30の貫通孔23,33内に挿入されている。また、コイルばね40の両端部は貫通孔23,33の開口径よりも大きく形成されたピン41,42にそれぞれ引っ掛けられている。ピン41は、第1振り子マス20における貫通孔23の左側開口端に配置され、第1振り子マス20の左側面20aに接触している。また、ピン42は、第2振り子マス30における貫通孔33の右側開口端に配置され、第2振り子マス30の右側面30aに接触している。
つまり、転動体3では第1振り子マス20と第2振り子マス30とが軸線方向で相対移動可能に構成されているため、例え分割部分Sの間隔が広がるように各振り子マス20,30が移動しても、コイルばね40によって各振り子マス20,30を軸線方向で接近させ分割部分Sの間隔を狭めることができる。言い換えれば、コイルばね40のばね荷重により第1フランジ部22と第2フランジ部32との軸線方向間隔を変化させるように構成されている。
また、転動体3において、各支持軸21,31の外径は転動室10の径方向の開口幅よりも僅かに小さく形成され、各フランジ部22,32の外径は転動室10の径方向の開口幅よりも大きく形成されている。各軸線方向で第1フランジ部22の右側面22aが回転体2の左側面2aと対向し、かつ第2フランジ部32の左側面32aが回転体2の右側面2bと対向している。したがって、軸線方向で転動体3が回転体2に対して移動しても、各フランジ部22,32の側面22a,32aが回転体2の側面2a,2bに引っ掛かって転動体3が転動室10から抜け落ちないようになっている。
さらに、転動室10内に収容されている転動体3は、分割部分Sが径方向で転動面11の内側に配置されている。分割部分Sは転動体3の軸線方向中央部分に設けられている。したがって、凸部12は、転動体3の分割部分Sが配置される部分に設けられており、第1振り子マス20における第1支持軸21の他方端部(右端部)21aと第2振り子マス30における第2支持軸31の他方端部(左端部)31aとに接触する。つまり、振動低減装置1は、転動室10内の転動体3が径方向で外側に移動すると、凸部12からの反力により分割部分Sの間隔が押し広げられるように構成されている。すなわち、振動低減装置1は転動体3の各振り子マス20,30を軸線方向に分離させる拡張機構を備えている。
次に、図1,2を参照して、振動低減装置1の動作について説明する。なお、この説明では、振動低減装置1が車両に搭載された構成例について説明する。例えば、車両の駆動源から駆動輪に到るトルク伝達経路中に振動低減装置1が設けられた構成例であり、回転体2はトルク伝達経路中に設けられた回転部材と一体回転するように構成されている。この場合、回転体2と一体回転する回転部材として、エンジンのクランクシャフトや、変速機の回転軸や、トルクコンバータのポンプインペラもしくはタービンランナなどがある。つまり、その回転部材のトルクによって回転体2が回転することにより転動体3が振り子運動するので、その回転部材の捩り振動を低減させることができる。ここでは、図1に示す状態を車両が停止時の状態とし、図2に示す状態を車両が走行時の状態として説明する。
図1に示す車両の停止状態では、振動低減装置1は非作動状態である。非作動状態では、転動体3に遠心力が作用せず、転動体3が転動面11から離れているため転動体3が振り子運動をしない。また、コイルばね40のばね荷重によって各フランジ部22,32の間隔と分割部分Sの間隔とが最も狭い状態となる。
例えば、第1フランジ部22の右側面22aと回転体2の左側面2aとが接触し、かつ第2フランジ部32の左側面32aと回転体2の右側面2bとが接触している。また、その各フランジ部22,32と回転体2との接触状態において、転動体3は分割部分Sが軸線方向で所定の隙間を有するように配置されている。すなわち、各支持軸21,31の軸線方向長さの和が回転体2の板厚よりも小さく形成されている。
具体的には、凸部12の先端部分12aは、径方向で各支持軸21,31の外周部分よりも内側に配置されている。つまり、振動低減装置1の非作動時に、先端部分12aが転動体3の分割部分S内に割り込ませて配置され、凸部12の各テーパ面12b,12cが第1支持軸21の右端部21aおよび第2支持軸31の左端部31aとに接触している。要は、分割部分Sに凸部12を割り込ませて、凸部12により分割部分Sが押し広げられている。
また、転動室10内における転動体3の径方向位置は、各支持軸21,31が転動面11から最も離れた位置、かつ転動室10の内面のうち径方向で内側の内面13に最も接近もしくは接触した位置となる。
その径方向の位置決めは、各支持軸21,31の各端部21a,31aが凸部12の各テーパ面12b,12cと接触し、かつコイルばね40による軸線方向荷重が各振り子マス20,30に作用するように構成されているため、転動体3が凸部12から軸線方向のばね荷重に対する径方向で内側へ向く反力を受けることによる。したがって、振動低減装置1の非作動時にコイルばね40のばね荷重により転動体3が転動室10内に固定される。
そして、停止中の車両が走行し始めると転動体3に遠心力が作用して、図1に示す状態から図2に示す状態に遷移する。図2に示す車両の走行状態では、振動低減装置1は作動状態である。作動状態では、転動体3には転動面11に押しつけられる遠心力が作用しており、転動体3が転動面11に接触して振り子運動する。つまり、第1支持軸21と第1転動面11aとが接触し、かつ第2支持軸31と第2転動面11bとが接触している。さらに、転動体3の分割部分Sが凸部12により広げられており、各フランジ部22,32の側面22a,32aと回転体2の側面2a,2bとが軸線方向で離れている。
具体的には、図1に示す状態から図2に示す状態に遷移するまでの過渡期に、遠心力により転動体3が転動室10内において径方向で外側に移動する。その移動時の転動体3には、重力と遠心力とコイルばね40によるばね荷重と凸部12からの反力とが作用する。特にこの具体例では、凸部12の各テーパ面12b,12cが第1支持軸21の右端部21aおよび第2支持軸31の左端部31aと接触しているため、転動体3に作用する遠心力が増大して転動体3が径方向で外側に移動することにより、転動体3は分割部分Sの軸線方向間隔を広げられる反力を凸部12から受ける。
例えば、第1振り子マス20では、遠心力によって凸部12から軸線方向で左側に作用する反力を受ける。また、第2振り子マス30では、遠心力によって凸部12から軸線方向で右側に作用する反力を受ける。つまり、凸部12が各振り子マス20,30に作用する反力はコイルばね40のばね荷重に抗する方向である。さらに、凸部12は径方向で転動面11側の幅が広く形成されているので、転動体3が転動面11に接近するほど分割部分Sの軸線方向間隔が広げられることになる。
そして、図2に示す状態に到ると、各支持軸21,31と転動面11とが接触することにより転動体3はそれ以上径方向で外側に移動しなくなる。要するに、図2に示す状態の転動室10内における転動体3の径方向位置は、各支持軸21,31が転動面11に接触する位置、かつ転動室10の内面13から最も離れた位置となる。すなわち、振動低減装置1の作動時に、転動体3と転動室10の内面13との間で摩擦力が生じず、振り子運動の抵抗とはならない。
また、図2に示す状態では、転動体3に作用する遠心力が増大しても、分割部分Sの間隔が遠心力に起因して凸部12によってさらに広げられることがない。すなわち、遠心力により広がる分割部分Sの間隔および各フランジ部21,31の間隔としては、図2に示す状態が最も広い状態となる。
さらに、各支持軸21,31と転動面11とが接触する場合、第1支持軸21の右端部21aは、第1転動面11aと凸部12との境界部分もしくは凸部12の左側テーパ面12bに接触している。加えて、第2支持軸31の左端部31aは、第2転動面11bと凸部12との境界部分もしくは凸部12の右側テーパ面12cに接触している。要は、振動低減装置1の作動状態において、転動体3は凸部12からコイルばね40のばね荷重に対する反力を受けており、その反力により分割部分Sの間隔が凸部12の幅分に保たれている。
以上説明したように、この具体例の振動低減装置によれば、転動室内の転動体が径方向で外側に移動する場合、転動体は転動面よりも先に凸部に接触するとともに、凸部により分割部分の間隔が広げられるように構成されている。加えて、回転体の停止時には、コイルばねのばね荷重により軸線方向で分割部分の間隔および各フランジ部の間隔が狭くなる。したがって、回転体の低回転時や停止時において、転動体と回転体とが衝突することにより生じる異音を低減できる。また、転動体が回転体に衝突するまでの移動距離が減少し、さらには衝突エネルギーの一部をコイルばねが吸収するので、衝突荷重を低減でき耐久性を向上させることができる。さらに、簡素な構造で異音を低減できるので、緩衝材などの異音対策用部材を設けなくてもよくなり部品点数を削減できる。
なお、この発明における振動低減装置は、前述した具体例に限定されず、この発明の目的を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。
例えば、転動室に設けられた凸部に接触する第1支持軸の他方端部と第2支持軸の他方端部とがそれぞれテーパ形状に形成されてもよい。例えば、各他方端部が凸部との接触部分においてテーパ形状に形成された場合には、その他端部同士が軸線方向で対向する対向面には、径方向で平坦な面が含まれてもよく、その平坦面同士が接触すなわち分割部分が接触するように構成されてもよい。
また、前述した具体例では各支持軸の外周面が軸線方向に平行な面に形成された場合について説明したが、この発明はこれに限定されず、例えばその外周面が軸線方向に対して傾斜したテーパ面に形成されてもよい。図3には、前述した具体例の変形例として、各支持軸の外周面がテーパ面に形成された例を示してある。なお、この変形例の説明では、前述した具体例と同様の構成については説明を省略しその参照符号を引用する。
図3(a)に示すように、この変形例における振動低減装置1では、前述した具体例とは異なり、転動室10に凸部12が設けられておらず、転動室10の内面のうち径方向で外側および内側の内面がテーパ面に形成されている。
具体的には、この変形例の転動面11は、第1転動面11aおよび第2転動面11bがテーパ面に形成されている。その転動面11のうち最も径方向で内側に位置する部分11cが、軸線方向で回転体2の中央部分に配置されている。すなわち、転動面11は、各転動面11a,11bにより径方向で内側に凸形状に形成されたテーパ面を備えている。図3(a)において、第1転動面11aは右下がりに傾斜し、第2転動面11bは左下がりに傾斜している。
また、転動室10の内面のうち径方向で転動面11と対向する内面13は、転動面11とは反対に径方向で外側に凸形状に形成されたテーパ面を備えている。図3(a)において、第1内面13aは右上がりに傾斜し、第2内面13bは左上がりに傾斜している。すなわち、内面13のうち最も径方向で外側に位置する部分13cが、軸線方向で転動面11の部分11cと同じ位置に設けられている。また、径方向で第1内面13aは第1転動面11aと対向し、かつ第2内面13bが第2転動面11bと対向している。
さらに、この変形例の各支持軸21,31の外周面はテーパ面に形成されている。第1支持軸21の外周面は、軸線方向で右端部21a側に向けて縮径するテーパ面に形成されている。一方、第2支持軸31の外周面は、軸線方向で左端部31a側に向けて縮径するテーパ面に形成されている。
次に、図3(a),(b),(c)を参照して、この変形例における振動低減装置1の動作について説明する。なお、この説明では、前述した具体例と同様に振動低減装置1が車両に搭載された構成例として説明する。ここでは、図3(a)に示す状態を車両が停止時の状態とし、図3(b)に示す状態を車両が低速走行時の状態とし、図3(c)に示す状態を車両が高速走行時の状態として説明する。振動低減装置1の非作動状態では、転動体3に遠心力が作用せず、転動体3が転動面11から離れているため転動体3が振り子運動をしない。また、コイルばね40のばね荷重によって各フランジ部22,32の間隔と分割部分Sの間隔とが最も狭い状態となる。
図3(a)に示す車両の停止状態では、振動低減装置1は非作動状態である。図3(a)に示す状態では、第1振り子マス20と回転体2とにおいて、第1支持軸21の外周面は第1転動面11aおよび第1内面13aに接触し、かつ第1フランジ部22の右側面22aが回転体2の左側面2aに接触している。また、第2振り子マス30と回転体2とにおいて、第2支持軸31の外周面は第2転動面11bおよび第2内面13bに接触し、かつ第2フランジ部32の左側面32aは回転体2の右側面2bに接触している。さらに、第1振り子マス20と第2振り子マス30とにおいて、第1支持軸21の右端部21aと第2支持軸31の左端部31aとが接触している。したがって、振動低減装置1の非作動状態において、各振り子マス20,30は転動面11に接触し、かつ各フランジ部22,32は回転体2に接触しているとともに、転動体3の分割部分Sには軸線方向の隙間が形成されていない。
そして、車両の動力源が始動して回転体2が低速回転し始めると転動体3に遠心力が作用して、図3(a)に示す状態から図3(b)に示す状態に遷移する。図3(b)に示す状態では、第1振り子マス20が第1転動面11aと接触しており、第1支持軸21が遠心力の反力として第1転動面11aから軸線方向で左側に移動させられる力を受ける。さらに、第2振り子マス30が第2転動面11bと接触しており、第2支持軸31が遠心力の反力として第2転動面11bから軸線方向で右側に移動させられる力を受ける。つまり、分割部分Sの軸線方向間隔が広げられるように動作する。この場合、第1フランジ部22と回転体2とは軸線方向で離れ、かつ第2フランジ部32と回転体2とは軸線方向で離れている。また、転動体3が径方向で外側に移動しているので、第1支持軸21が第1内面13aから離れているとともに、第2支持軸31が第2内面13bから離れている。
さらに動力源の回転数が上昇して車両が高速走行状態になると、回転体2が高回転状態になり、図3(b)に示す状態から図3(c)に示す状態に遷移する。図3(c)に示す状態では、第1振り子マス20の左側面20aおよび第2振り子マス30の右側面30aがカバー部材50に接触することにより転動体3はそれ以上径方向で外側に移動しなくなる。要するに、図3(c)に示す状態では、軸線方向で分割部分Sの間隔および各フランジ部22,32の間隔が最も広い状態となり、径方向で転動室10内における転動体3の位置は各振り子マス20,30が各内面13a,13bから最も離れた位置となる。すなわち、制振効果が不要となる高速走行中には、カバー部材50により転動体3を固定させることができる。そのため、相対的に遠心力が大きい高速走行中に転動体3の動きをロックできるので耐久性を向上させることができる。
また、図1,2を参照して前述した具体例の他の変形例として、転動室10の内面のうち径方向で内側の内面13に、径方向で外側に突出する凸部が設けられてもよい。その一例を図4に示してある。
図4に示すように、転動室10の内面13には、軸線方向で回転体2の厚さ中央部分に凸部14が設けられている。凸部14は、内面13から径方向で外側に突出するように形成されている。つまり、凸部14は、凸部12に対応する位置に設けられ、転動室10の長手方向に延びる帯条に形成されている。
したがって、転動室10の長手方向で凸部14が内面13を縦断するように設けられており、軸線方向において内面13が凸部14により分断されている。さらに、この凸部14は、転動体3の分割部分Sに接触する部分を構成する。また、図4に示す凸部14は、径方向で外側の先端部分14aに向けてテーパ面14b,14cが形成されている。要は、凸部14は、対応する凸部12と同様の表面形状に形成されている。これにより、転動体3の姿勢を安定させることができる。なお、この変形例の転動体3は、前述したフランジ部を備えず、円柱状に形成されている。つまり、第1支持軸21および第2支持軸31により構成されており、軸線方向で転動体3と回転体2の側面とが対向しないように構成されている。したがって、両凸部12,14により転動室10から転動体3が抜け落ちないように引っ掛かる構成を備えている。
1…振動低減装置、 2…回転体、 2a,2b…側面、 3…転動体、 10…転動室、 11…転動面、 12…凸部、 20…第1振り子マス、 21…第1支持軸、 22…第1フランジ部、 30…第2振り子マス、 31…第2支持軸、 32…第2フランジ部、 40…コイルばね、 41,42…ピン、 S…分割部分。

Claims (1)

  1. 回転体と、前記回転体の外周側部分に形成され当該回転体の回転中心軸線方向に貫通した転動室と、前記転動室内に収容され径方向で前記回転体に対して相対移動可能に形成された転動体とを備え、前記転動体は、前記軸線方向の両端部分に径方向で外側に突出して前記回転体の側面と対向するフランジ部を有し、前記転動室の内面のうち前記回転体の径方向で外側の面は前記転動体が接触する転動面を構成するとともにその転動体が前記転動面に沿って移動して振り子運動するように構成された振動低減装置において、
    前記転動体は、前記軸線方向で相対移動可能に分割された振り子マスであって、
    一方の前記側面と対向する第1の前記フランジ部を含む第1振り子マスと、
    他方の前記側面と対向する第2の前記フランジ部を含む第2振り子マスと、
    前記第1振り子マスと第2振り子マスとを連結させ、かつ前記各フランジ部の間隔が狭くなる方向に弾性力を作用させる弾性部材とを備え、
    前記第1振り子マスと第2振り子マスとが軸線方向に分離する分割部分が、径方向で前記転動面の内側に配置され、
    前記転動面には、径方向で内側に突出して形成され、かつ前記分割部分に割り込ませて前記分割部分を押し広げる凸部が設けられ、
    前記分割部分と前記凸部とが接触した状態で前記転動体が前記回転体に対して径方向で外側に相対移動する場合、当該転動体は前記凸部からの反力により前記分割部分の軸線方向間隔が広がるように構成されている
    ことを特徴とする振動低減装置。
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