JP2015111363A - 取引装置及び取引方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 不正行為について抑止可能な取引装置を提供することができる。【解決手段】 本発明は、取引装置に関する。そして、取引措置は、取引の操作を受付けることが可能な操作画面を操作者に提示して、操作者と取引を行う手段と、操作者及び又は操作者から挿入された媒体を撮像し、その撮像した画像を取得する手段と、当該取引装置に対する不正行為の可能性の有無を判定する手段と、不正行為の可能性が有ると判定された場合に、操作画面上に、画像取得手段が取得した画像を表示させる手段とを有することを特徴とする。【選択図】 図1
Description
この発明は、取引装置及び取引方法に関し、例えば、銀行などの金融機関やコンビニエンスストアなどに設置されるATM(Automatic Teller Machine)に適用し得る。
従来、防犯機能に対応するATMとして特許文献1に記載の装置がある。
特許文献1に記載されたATMでは、扉開閉センサ、振動センサ、熱センサ等により異常を検知した場合に、当該ATMのカメラで現在の周囲の状況を撮像して、ディスプレイに表示する。これにより、特許文献1に記載のATMでは、異常発生後に駆けつけた警備員などが、異常発生時の画像を見ることによって、即座に不審者の顔や服装など不審者を捜し出すのに必要な情報を得て、不審者を比較的速く捜し出せる可能性が高くなるという効果を奏する。
しかしながら、特許文献1のATMのように、扉開閉センサ、振動センサ、熱センサ等による異常検知手段では、例えば、偽造カードを用いた取引等の不正行為については抑止する効果が無かった。
そのため、不正行為について抑止可能な取引装置及び取引方法が望まれている。
第1の本発明の取引装置は、(1)取引の操作を受付けることが可能な操作画面を操作者に提示して、操作者と取引を行う取引手段と、(2)操作者及び又は操作者から挿入された媒体を撮像し、その撮像した画像を取得する画像取得手段と、(3)当該取引装置に対する不正行為の可能性の有無を判定する不正行為判定手段と、(4)上記不正行為判定手段で、不正行為の可能性が有ると判定された場合に、上記操作画面上に、上記画像取得手段が取得した画像を表示させる画像表示手段とを有することを特徴とする。
第2の本発明は、取引装置が行う取引方法において、(1)取引手段、画像取得手段、不正行為判定手段、画像表示手段を備え、(2)上記取引手段は、取引の操作を受付けることが可能な操作画面を操作者に提示して、操作者と取引を行い、(3)上記画像取得手段は、操作者及び又は操作者から挿入された媒体を撮像し、その撮像した画像を取得し、(4)上記不正行為判定手段は、当該取引装置に対する不正行為の可能性の有無を判定し、(5)上記画像表示手段は、上記不正行為判定手段で、不正行為の可能性が有ると判定された場合に、上記操作画面上に、上記画像取得手段が取得した画像を表示させることを特徴とする。
本発明によれば、不正行為について抑止可能な取引装置を提供することができる。
(A)第1の実施形態
以下、本発明による取引装置及び取引方法の第1の実施形態を、図面を参照しながら詳述する。第1の実施形態では本発明の取引装置を、ATMに適用した例について説明する。
以下、本発明による取引装置及び取引方法の第1の実施形態を、図面を参照しながら詳述する。第1の実施形態では本発明の取引装置を、ATMに適用した例について説明する。
(A−1)第1の実施形態の構成
図1は、第1の実施形態に係るATM1の機能的構成について示したブロック図である。図2は、第1の実施形態に係るATM1の外観斜視図である。
図1は、第1の実施形態に係るATM1の機能的構成について示したブロック図である。図2は、第1の実施形態に係るATM1の外観斜視図である。
ATM1は、取引処理を行う顧客の操作や、ホストコンピュータ2との通信を伴う協働処理(例えば、トランザクション処理)により、当該顧客との取引処理(例えば、当該顧客の口座からの現金の出金等)を行うものである。
次に、ATM1の内部構成について説明する。
ATM1は、制御部10、ネットワークインタフェース部20、カード処理装置30、操作表示部カメラ40、操作表示部50、現金処理装置60、明細票処理装置70、及びジャーナル処理装置80を有している。
制御部10は、ATM1内の各部の動作を制御する機能を担っているものであり、取引処理部11、判定処理部12、操作者画像取得表示処理部13、及びカード画像取得表示処理部14を有している。
制御部10は、例えば、プロセッサ及び通信インタフェース等を含むコンピュータ(プログラムの実施構成)に実施形態の取引プログラム(取引処理部11、判定処理部12、操作者画像取得表示処理部13、及びカード画像取得表示処理部14を含むプログラム)等をインストールすることにより実現することができる。
ネットワークインタフェース部20は、ネットワーク回線を介してホストコンピュータ2と接続するためのインタフェースである。なお、ネットワークインタフェース部20については、既存のATM等と同様のものを適用することができるため、詳しい説明は省略する。
操作表示部50は、当該ATM1を操作する操作者とのユーザインタフェースの機能を担っている。操作表示部50で、顧客とのインタフェースに用いるデバイスの種類は限定されないものであるが、ここでは、取引の操作を受付けることが可能な画面を表示可能なタッチパネルディスプレイ51及び、暗証番号等の暗証を入力可能なハードウェアキー(例えば、テンキー等)により構成されるハードキー部52が適用されているものとして説明する。なお、操作表示部50としては、種々のATM等と同様のものを適用することができるため、詳しい説明を省略する。
現金処理装置60は、顧客から入金された現金(紙幣及び又は硬貨)の投入を受け入れて、収納する機能と、収納した現金を顧客に出金する機能を担っている。現金処理装置60には、紙幣の入出金を行うための紙幣入出金口601と、硬貨の入出金を行うための硬貨入出金口602が備えられている。なお、現金処理装置60は、種々のATM等と同様のものを適用することができるため、詳しい説明は省略する。
カード処理装置30は、カード挿入排出口301(図2参照)で、顧客から挿入されたカード(媒体、キャッシュカード)のデータ読取等を行うものである。カード処理装置30は、挿入されたカードについて、ICチップや磁気ストライプ等のデータ記録媒体の情報を処理(読込及び又は書込み)可能なカード情報取扱部31と、挿入されたカードを撮像して画像(カードの片面及び又は両面について撮像した画像、以下、「カード画像」と呼ぶ)を取得するカード画像取得部32とを有している。なお、カード処理装置30は、カード画像取得部32以外の構成については、種々のATM等と同様のものを適用することができるため、詳しい説明は省略する。
カード画像取得部32が、カードを撮像してカード画像を取得する手段については限定されないものであり、例えば、カードに可視光を照射(例えば、LED等の照明を用いて光を照射)してCCDカメラ等で撮像する構成を採用するようにしてもよい。
明細票処理装置70は、取引内容を印刷用紙に印字して明細票排出口701から明細票(レシート)を排出するものである。なお、明細票処理装置70は、種々のATM等と同様のものを適用することができるため、詳しい説明は省略する。
ジャーナル処理装置80は、ジャーナル(取引内容の履歴情報)をジャーナル用の印刷用紙(例えば、ロール紙)等に印字して保持するものである。なお、ジャーナル処理装置80は、種々のATM等と同様のものを適用することができるため、詳しい説明は省略する。
操作表示部カメラ40は、操作表示部50を操作する操作者を撮像して、その画像(以下、「操作者画像」と呼ぶ)を取得するものである。操作表示部カメラ40のデバイス自体や設置方法(設置位置及び撮像する方向・範囲の設定方法)としては、例えば、種々のATM等の取引装置で防犯用に用いられる撮像手段と同様のものを適用することができるので、詳しい構成については説明を省略する。図2では、操作表示部カメラ40を、タッチパネルディスプレイ51の周囲に配置し、タッチパネルディスプレイ51を覗き込む人物の顔を撮像しやすい位置に配置した構成について示している。
次に、制御部10の詳細構成について説明する。
取引処理部11は、顧客との取引処理を行うための情報処理(顧客への操作画面の提示や操作受付に伴う処理を含む)や取引処理に伴ってATM1内の各構成要素の制御等を行うものである。また、取引処理部11は、少なくとも直近の所定期間分の操作履歴及び取引結果の履歴の情報を履歴情報記憶部111に記憶しているものとする。ここでは、履歴情報記憶部111には、少なくとも取引処理部11で暗証番号の入力を受付けた履歴と、暗証番号の認証結果(ホストコンピュータ2からの取引結果)について保持しているものとして説明する。
判定処理部12は、当該ATM1での取引や操作の履歴に基づいて、当該ATM1に対する不正行為の可能性の有無を判定する処理(以下、「不正判定処理」とも呼ぶ)を行う。そして、判定処理部12は、当該ATM1に対する不正行為の可能性が有ると判定した場合、不正行為を抑止する警告を発する処理(以下、「不正操作警告処理」と呼ぶ)を行うと判断し、その判断結果に従って、操作者画像取得表示処理部13及びカード画像取得表示処理部14を制御する。
操作者画像取得表示処理部13は、判定処理部12の判定結果に基づく制御に従って、操作者画像を取得して表示出力する処理を行うものである。また、カード画像取得表示処理部14は、判定処理部12の判定結果に基づく制御に従って、カード画像を取得して表示出力する処理を行うものである。この実施形態では、操作者画像取得表示処理部13及びカード画像取得表示処理部14は、画像を操作者が操作中のタッチパネルディスプレイ51に表示することにより、不正操作警告処理を行う。
次に、判定処理部12が行う、不正判定処理の詳細について説明する。
ここでは、判定処理部12は、履歴情報記憶部111が保持している履歴情報に基づいて、不正判定処理(不正操作警告処理を行うか否かの判定処理)を行うものとして説明する。
例えば、不正行為者が、複数種類の大量の偽造カードを用いて連続してATM1で暗証番号入力をして取引を試みる場合(いわゆるPIN攻撃を受けた場合)、通常の顧客が取引を行う場合よりも高頻度で暗証番号入力が行われることになる。そのため、当該ATM1で、所定以上の頻度で、暗証番号入力の受付(ハードキー部52を用いた暗証番号入力)が行われた場合(認証失敗した場合も含む)、当該ATM1では、不正な出金処理(例えば、カードの持ち主でない者による出金取引)が行われている可能性があると推定できる。
そこで、この実施形態では例として、判定処理部12は、履歴情報記憶部111で保持された履歴情報に基づいて、1分間あたりに換算すると2回以上の頻度で暗証番号入力が行われている場合に、不正行為が行われた可能性があると判定するものとする。具体的には、例えば、判定処理部12は、現時点から60分前の時点までに、暗証番号の入力回数が120回以上だった場合、(実質的には1分間あたり2回以上の頻度での暗証番号の入力があった場合)、不正行為が行われている可能性があると判定するようにしてもよい。
例えば、暗証番号の入力回数を計数するチェック期間(不正判定処理のチェック期間)をT1、判定に用いる閾値k1、現時点から期間T1分前の時点までの暗証番号の入力回数(履歴情報記憶部111の履歴に基づく入力回数)をe1とした場合、判定処理部12は、e1≧k1をみたすとき不正行為が行われた可能性が有ると判定するようにしてもよい。なお、チェック期間T1及び閾値k1については、任意の値を設定することができるようにしてもよい。例えば、判定処理部12では、チェック期間T1について1分〜60分、k1について2回〜120回の範囲で任意の値を設定可能としてもよい。
また、判定処理部12は、履歴情報記憶部111で保持された情報に基づいて、同一の顧客の取引(例えば、同一の口座番号を用いた取引)で、暗証番号の入力ミス(ホストコンピュータ2からの暗証番号が不適合である旨の通知)が、複数回発生している場合にも、不正行為が行われた可能性があると判定するものとする。例えば、不正行為者が、複数種類の大量の偽造カードを用いて連続してATM1で暗証番号入力をして取引を試みる場合(いわゆるPIN攻撃を受けた場合)、通常の顧客が取引を行う場合よりも高頻度で暗証番号の入力ミスが発生することになる。そのため、当該ATM1で、同一の顧客(同一カードの口座番号)で、暗証番号の入力ミスが短期間(例えば、1日間)に複数回発生している場合、当該ATM1では、不正な出金処理(例えば、カードの持ち主でない者による出金取引)が行われている可能性があると推定できる。
例えば、暗証番号の入力ミスを計数するチェック期間(不正判定処理のチェック期間)をT2、判定に用いる閾値k2、現時点から期間T2前の時点までの暗証番号の入力ミス回数(履歴情報記憶部111の履歴に基づく入力回数)をe2(ただしe2は2以上)とした場合、判定処理部12は、e2≧k2をみたすとき不正行為が行われた可能性があると判定するようにしてもよい。なお、チェック期間T2及び閾値k2については、任意の値を設定することができるようにしてもよい。例えば、判定処理部12では、チェック期間T2について1時間〜24時間としてもよい。
以上のように、ATM1では、カード画像取得部32、操作表示部カメラ40、操作者画像取得表示処理部13、及びカード画像取得表示処理部14により、画像取得手段が実現されている。また、ATM1では、取引処理部11及び顧客操作表示部50により、取引手段及び暗証受付手段が実現されている。さらに、ATM1では、判定処理部12及び情報記憶部111により、不正行為判定手段が実現されている。さらにまた、ATM1では、操作者画像取得表示処理部13、カード画像取得表示処理部14、及びタッチパネルディスプレイ51により、画像表示手段が実現されている。
(A−2)第1の実施形態の動作
次に、以上のような構成を有する第1の実施形態のATM1の動作について、図3のフローチャートを用いて説明する。
次に、以上のような構成を有する第1の実施形態のATM1の動作について、図3のフローチャートを用いて説明する。
ここでは、初期状態として、取引処理部11の制御に基づいて、タッチパネルディスプレイ51に、取引の種類を選択することが可能な操作画面(例えば、入金取引、出金取引、残高照会等の複数の取引からいずれかの取引を選択可能な操作画面であり、以下、「取引選択画面」と呼ぶ)が表示されているものとする。そして、ここでは、操作者により、取引選択画面で、出金取引が選択されたものとして説明する(S101)。
ここでは、例として、図4に示すような取引選択画面がタッチパネルディスプレイ51に表示され、出金取引を受付けるためのボタンB101が押下されたものとする。
次に、取引処理部11は、タッチパネルディスプレイ51にカードの挿入を要求する画面(例えば、「カードを挿入してください」というメッセージを表示した画面)を表示させたものとする。そして、操作者により、カード処理装置30のカード挿入排出口301にカードが挿入されたものとする(S102)。
次に、取引処理部11は、カード処理装置30(カード情報取扱部31)を制御してカードに記録されたデータ読み取りを実行させ(S103)、さらに、カード処理装置30(カード画像取得部32)を制御して当該カードを撮像させ、カード画像を取得させる(S104)。
そして、取引処理部11は、操作表示部カメラ40を制御して撮像させ、操作者画像を取得する(S105)。
次に、取引処理部11は、タッチパネルディスプレイ51に、暗証番号(暗証)の入力を要求する画面(例えば、「暗証番号を入力してください」というメッセージを表示した画面)を表示し、操作者によりハードキー部52を用いて、暗証番号が入力されたものとする(S106)。
暗証番号が入力されると、判定処理部12により、暗証番号の入力回数に基づく不正判定処理が行われる(S107)。このとき、判定処理部12は、履歴情報記憶部111のチェック期間T1分の履歴情報から、暗証番号が入力された履歴を取得してその回数e1を得る。そして、判定処理部12は、e1が閾値k1以上の場合(e1≧k1の場合)、不正行為が行われた可能性があると判定する。
上述のステップS107で、判定処理部12により、不正行為が行われた可能性があると判定された場合、操作者画像取得表示処理部13及びカード画像取得表示処理部14は、少なくとも、現在実行中の取引終了後まで、タッチパネルディスプレイ51に、カード画像及び操作者画像を表示する処理を継続して行う(S108)。
次に、取引処理部11は、操作者から取引金額の入力を受付ける操作画面(以下、「金額入力画面」と呼ぶ)をタッチパネルディスプレイ51に表示して、操作者から取引金額の入力を受付ける(S109)。図5は、金額入力画面の構成例について示している。図5(a)は、通常の金額入力画面(不正操作警告処理を行わない場合の操作画面)である。図5(b)は、不正操作警告処理を行う場合の金額入力画面であり、操作者画像G101、及びカード画像G102が追加表示されている。
次に、取引処理部11は、ネットワークインタフェース部20を介してホストコンピュータ2と通信して、受付けた取引処理(出金取引の処理)に係る情報処理(トランザクション処理)を実行する(S110)。
取引処理部11は、ホストコンピュータ2と通信している間、タッチパネルディスプレイ51に、取引に係る処理を実行中であることを操作者に通知するための画面(以下、「処理中画面」と呼ぶ)を表示する。図6は、金額入力画面の構成例について示している。図6(a)は、通常の処理中画面(不正操作警告処理を行わない場合の画面)である。図6(b)は、不正操作警告処理を行う場合の処理中画面であり、操作者画像G101、及びカード画像G102が追加表示されている。
次に、判定処理部12により、暗証番号の入力ミス回数に基づく不正判定処理が行われる(S111)。
このとき、判定処理部12は、履歴情報記憶部111の過去チェック期間T2分の履歴情報から、現在実行中の取引に係る顧客と同一顧客の取引(カード処理装置30に挿入されたカードと同一口座番号の取引)で、暗証番号の入力ミスが発生した回数e2(ホストコンピュータ2からの暗証番号の不適合が通知された回数)を計数して取得する。そして、判定処理部12は、e2が閾値k2以上の場合(e2≧k2の場合)、不正行為が行われた可能性があると判定する。
上述のステップS111で、判定処理部12により、不正行為が行われた可能性があると判定された場合、操作者画像取得表示処理部13は、少なくとも、現在実行中の取引終了後まで、タッチパネルディスプレイ51に、カード画像及び操作者画像を表示する処理を継続して行う(S112)。なお、上述のステップS108で、既に、不正操作警告処理(カード画像及び操作者画像を表示する処理)が開始されている場合には、操作者画像取得表示処理部13は、その処理を継続することになる。
次に、取引処理部11は、ジャーナル処理装置80を制御して、ジャーナル用の印刷用紙に、今回の取引内容を印字させジャーナルとして取得(保持)する(S113)。
次に、取引処理部11は、明細票を発行するか否かを操作者に選択させる画面(以下、「明細票発行選択画面」と呼ぶ)をタッチパネルディスプレイ51に表示して、操作者から明細票の発行の要否を受付ける(S114)。
図7は、明細票発行選択画面の構成例について示している。図7(a)は、通常の明細票発行選択画面である。図7(b)は、不正操作警告処理を行う場合の明細票発行選択画面であり、操作者画像G101、及びカード画像G102が追加表示されている。
次に、取引処理部11は、カード処理装置30を制御してカード挿入排出口301からカードを排出させる。また、取引処理部11は、上述のステップS114で、操作者により明細票発行が選択された場合には、明細票処理装置70を制御して明細票の用紙に今回の取引内容を印字させて、明細票排出口701から排出させる。また、上述のステップS114で、操作者により明細票発行が選択された場合、取引処理部11は、カード及び明細票の受取を操作者に要求する画面(以下、「カード・明細票受取要求画面」と呼ぶ)をタッチパネルディスプレイ51に表示させる。一方、上述のステップS114で、操作者により明細票発行が選択されなかった場合、取引処理部11は、カードの受取を操作者に要求する画面(以下、「カード受取要求画面」と呼ぶ)をタッチパネルディスプレイ51に表示させる(S115)。
図8(図9)は、カード・明細票受取要求画面(カード受取要求画面)の構成例について示している。図8(a)(図9(a))は、通常のカード・明細票受取要求画面(カード受取要求画面)である。図8(b)(図9(b))は、不正操作警告処理を行う場合の通常のカード・明細票受取要求画面(カード受取要求画面)であり、操作者画像G101、及びカード画像G102が追加表示されている。
操作者により、カード及び明細票(排出された場合)が抜き取られると、取引処理部11は、現金処理装置60を制御して、紙幣入出金口601及び又は硬貨入出金口602から出金取引に伴う現金を排出(放出)する。また、このとき、取引処理部11は、現金の受取を操作者に要求する画面(以下、「現金受取要求画面」と呼ぶ)をタッチパネルディスプレイ51に表示する(S116)。
図10は、現金受取要求画面の構成例について示している。図10(a)は、通常の現金受取要求画面である。図10(b)は、不正操作警告処理を行う場合の現金受取要求画面であり、操作者画像G101、及びカード画像G102が追加表示されている。
(A−3)第1の実施形態の効果
第1の実施形態によれば、以下のような効果を奏することができる。
第1の実施形態によれば、以下のような効果を奏することができる。
ATM1では、判定処理部12により、当該ATM1への不正行為の可能性があると判定された場合、不正操作警告処理としてタッチパネルディスプレイ51に、操作者画像及びカード画像を表示出力する。このように、ATM1において、操作者画像及びカード画像が表示されることにより、例えば、偽造カードを使用する不正操作者に対し、監視及び画像保持が行われていることを認識させることにより、不正操作者を牽制し(プレッシャーを与え)、不正行為抑止につながる。
また、通常、偽造カードでは、通常カードの磁気ストライプ(MS)のみが偽造され、カード表面の画像や加工(エンボスデータの形成)については再現されていないものであることが多い。しかしながら、取引途中では、偽造カードはカード処理装置30内に収まっているため、他人の目に触れることが無い。そのため、ATM1において、明らかに真正でないカード(偽造カード)と分かるカード画像が表示されることにより、偽造カードを使用する不正操作者を牽制し(プレッシャーを与え)、不正行為抑止につながる。
なお、ATM1では、不正を意図としない通常の顧客(正規の顧客)の操作に対して、不正行為の可能性があるものとして、不正操作警告処理がなされる場合がありえるが、通常の顧客(正規の顧客)にとっては表示される操作者画像とカード画像は自分の画像と自分のカードの表示であり、単なる操作案内として捉えることができ、違和感を持たれにくいという効果を奏する。
(B)第2の実施形態
以下、本発明による取引装置及び取引方法の第2の実施形態を、図面を参照しながら詳述する。第2の実施形態では本発明の取引装置を、ATMに適用した例について説明する。
以下、本発明による取引装置及び取引方法の第2の実施形態を、図面を参照しながら詳述する。第2の実施形態では本発明の取引装置を、ATMに適用した例について説明する。
(B−1)第2の実施形態の構成
図11は、第2の実施形態に係るATM1Aの機能的構成について示したブロック図である。図12は、第2の実施形態に係るATM1Aの外観斜視図である。
図11は、第2の実施形態に係るATM1Aの機能的構成について示したブロック図である。図12は、第2の実施形態に係るATM1Aの外観斜視図である。
ATM1Aでは、スキミング検知装置90が追加され、さらに、制御部10(判定処理部12)が制御部10A(判定処理部12A)に置き換わっている点で第1の実施形態と異なっている。
ATMには、挿入されるカードからデータ(カードに付けられた磁気ストライプ等のデータ記録媒体のデータ)を不正に抜き取る装置(以下、「スキミング装置」又は「不正読取装置」と呼ぶ)等の異物付けられる場合がある。スキミング検知装置90は、カード処理装置30(主としてカード挿入排出口301の周囲)に、スキミング装置が付けられているか否かを検出することができるセンサである。スキミング検知装置90の具体的な検出構成については限定されないものであるが、例えば、参考文献1(特開2010−250711号公報)に記載されたセンサを用いてスキミング検知装置90を構成することができる。ここでは、スキミング検知装置90は、カード挿入排出口301の周囲に配置されているものとして説明する。
そして、第2の実施形態の判定処理部12Aは、スキミング検知装置90の検知状態に基づいて、不正行為が行われた可能性があると判定する。具体的には、判定処理部12Aは、当該ATM1Aにスキミング装置が付けられていることが検出された場合にも、不正行為が行われた可能性があると判定するものとする。
なお、スキミング検知装置90には、スキミング装置の動作を妨害する機能や、カード処理装置30に対する不正行為(例えば、筐体を開けたり振動を与えたりする行為)を検知する機能等のスキミング対策機能を付加するようにしてもよい。スキミング検知装置90が、上述のカード処理装置30に対するその他の不正行為(筐体を開けたり振動を与えたりする行為)を検知する機能に対応している場合、スキミング装置自体が付けられたことを検知できなくても、上述の不正行為を検知した時点で、不正行為が行われた可能性があると判定するようにしてもよい。
判定処理部12Aは、操作者による取引操作が開始する前(例えば、取引選択画面で取引内容が選択される前)や、取引開始後であってもカード処理装置30にカードが挿入されていない状態であっても、スキミング検知装置90で、不正行為(例えば、スキミング装置の検知やカード処理装置30に対する上述の不正行為)が検知された場合には、操作者画像取得表示処理部13を制御し、操作者画像の撮像・表示処理(タッチパネルディスプレイ51に追加表示する処理)を行う。
また、判定処理部12Aは、取引操作の過程で、カード処理装置30にカードが挿入された後でも、スキミング検知装置90で、不正行為(例えば、スキミング装置の検知やカード処理装置30に対する上述の不正行為)が検知された場合には、操作者画像取得表示処理部13及びカード画像取得表示処理部14を制御し、操作者画像及びカード画像の撮像・表示処理(タッチパネルディスプレイ51に追加表示する処理)を行う。
以上のように、第2の実施形態のATM1Aでは、スキミング検知装置90により、不正読取装置検知手段が実現されている。
(B−2)第2の実施形態の動作
次に、以上のような構成を有する第2の実施形態のATM1Aの動作について、図13、図14のフローチャートを用いて説明する。
次に、以上のような構成を有する第2の実施形態のATM1Aの動作について、図13、図14のフローチャートを用いて説明する。
以下では、第2の実施形態のATM1Aで、第1の実施形態との差異部分についてのみ説明する。第2の実施形態のATM1Aでは、図13、図14のフローチャートの処理が追加されている点で、第1の実施形態と異なっている。なお、図13、図14のフローチャートの処理は、ATM1Aにおいて、上述の図3のフローチャートの処理と並列的に実行されるものである。
図13は、ATM1Aで、操作者の操作により取引操作が開始する前(例えば、上述のステップS101より前の状態)、及び、取引開始後であってもカード処理装置30にカードが挿入されていない状態(上述のステップS101〜S102の間の状態)で、制御部10Aにおいて実行される処理について示した説明図である。
このとき、制御部10A(判定処理部12A)では、図13に示すように、スキミング検知装置90の検知状態を監視する処理が継続さる(S201)。
そして、スキミング検知装置90で不正行為が検知された場合、判定処理部12Aは、ス不正操作警告処理を行うと判断し、操作者画像取得表示処理部13を制御して、操作者画像の撮像・表示処理(タッチパネルディスプレイ51に追加表示する処理)を行う(S202、S203)。
例えば、タッチパネルディスプレイ51に、上述の図4に示す取引選択画面が表示されている状態で、スキミング検知装置90により不正行為が検知された場合、判定処理部12Aは、上述の図13のフローチャートに従って、不正操作警告処理を行うと判断する。そして、操作者画像取得表示処理部13により、操作者画像が撮像され、図15に示すようにタッチパネルディスプレイ51に追加表示される。図15は、不正操作警告処理を行う場合の取引選択画面であり、操作者画像G101が追加表示されている。
図14は、ATM1Aで、操作者の操作により取引操作が開始し、カードが挿入され、操作者画像及びカード画像が取得された後(上述のステップS104の処理後)に、制御部10Aにおいて実行される処理について示した説明図である。
このとき、制御部10A(判定処理部12A)では、図14に示すように、スキミング検知装置90の検知状態を監視する処理が継続さる(S301)。
そして、スキミング検知装置90で不正行為が検知された場合、判定処理部12Aは、不正操作警告処理を行うと判断し、操作者画像取得表示処理部13及びカード画像取得表示処理部14を制御し、操作者画像及びカード画像の表示処理(タッチパネルディスプレイ51に追加表示する処理)を行う(S302)。この後、判定処理部12Aは、少なくとも現在実行中の取引が終了するまで、操作者画像及びカード画像の表示処理を継続して行うように制御を行う。
(B−3)第2の実施形態の効果
第2の実施形態によれば、第1の実施形態の効果に加えて、以下のような効果を奏することができる。
第2の実施形態によれば、第1の実施形態の効果に加えて、以下のような効果を奏することができる。
ATM1Aでは、スキミング検知装置90の検知状態も用いて、不正行為の可能性を判定するので、スキミング装置など異物装着する不正行為者に対しても、不正操作警告処理としてタッチパネルディスプレイ51に、操作者画像等を表示出力する。これにより、ATM1Aでは、スキミング装置など異物装着する不正行為者に対しても、監視及び画像保持が行われていることを認識させることにより、不正操作者を牽制し(プレッシャーを与え)、不正行為を抑止することができる。
(C)他の実施形態
本発明は、上記の各実施形態に限定されるものではなく、以下に例示するような変形実施形態も挙げることができる。
本発明は、上記の各実施形態に限定されるものではなく、以下に例示するような変形実施形態も挙げることができる。
(C−1)上記の各実施形態では、本発明の取引装置をATMに適用する例について説明したが、その他の取引装置に適用するようにしても良い。例えば、キャッシュディスペンサー、電子マネー等をチャージ(入金)することができるICカードを用いた取引を行う取引装置(例えば、交通機関の券売機や、ICカードへのチャージの処理等を行う取引を行う装置)等に対して本発明の取引装置を適用するようにしても良い。
(C−2)上記の各実施形態のATMでは、操作者画像及びカード画像の両方を取得・表示するものとして説明したが、いずれか一方のみの画像取得及び表示を行うようにしてもよい。
(C−3)上記の各実施形態では、顧客操作表示部50にタッチパネルディスプレイ51及びハードキー部52が搭載されているが、タッチパネルディスプレイ51のみで構成し、暗証についてはソフトウェアキー(操作画面上のボタン)でのみ入力を受付けるようにしてもよい。
(C−4)上記の各実施形態では、取り扱うカードは日本の銀行のカードと海外の銀行のカード(日本以外の銀行で発行されたカード)との区別無く適用する例について説明したが、海外の銀行のカードが使用された場合のみ本発明の取引装置を適用するようにしても良い。言い換えると、上記の各実施形態の取引装置では、取引に利用されたカードの種類の区別は行っていないが、特定の種類のカード(例えば、海外の銀行から発行されたカード)についてのみ異なる取り扱いを行うようにしてもよい。具体的には、例えば、上記の各実施形態の取引装置において、不正行為が要否を判定する不正判定処理で参照される履歴情報として、海外の銀行のカードが使用された履歴のみを考慮(参照)するようにしても良い。日本国内のATMにおいて、不正行為に用いられるカードは海外の銀行のカード(海外の銀行口座の偽造カード)が用いられることが多いため、上記の各実施形態のATMにおいて上述の構成を採用することにより、より精度の高い不正判定処理を行うことができる。上記の各実施形態のATMにおいて、カードの発行元が日本の銀行か海外の銀行かを判定する方法は限定されないものであるが、例えば、磁気ストライプに含まれるデータ(例えば、金融機関の識別コード)等に基づいて判定するようにしてもよい。
1…ATM、10…制御部、11…取引処理部、111…履歴情報記憶部、12…判定処理部、13…操作者画像取得表示処理部、14…カード画像取得表示処理部、20…ネットワークインタフェース部、30…カード処理装置、301…カード挿入排出口、31…カード情報取扱部、32…カード画像取得部、40…操作表示部カメラ、50…顧客操作表示部、51…タッチパネルディスプレイ、52…ハードキー部、60…現金処理装置、601…紙幣入出金口、602…硬貨入出金口、70…明細票処理装置、701…明細票排出口、80…ジャーナル処理装置、2…ホストコンピュータ。
Claims (11)
- 取引の操作を受付けることが可能な操作画面を操作者に提示して、操作者と取引を行う取引手段と、
操作者及び又は操作者から挿入された媒体を撮像し、その撮像した画像を取得する画像取得手段と、
当該取引装置に対する不正行為の可能性の有無を判定する不正行為判定手段と、
上記不正行為判定手段で、不正行為の可能性が有ると判定された場合に、上記操作画面上に、上記画像取得手段が取得した画像を表示させる画像表示手段と
を有することを特徴とする取引装置。 - 操作者から暗証の入力を受付ける暗証受付手段をさらに備え、
上記不正行為判定手段は、上記暗証受付手段の暗証入力の履歴に基づいて、不正行為の可能性の有無を判定する
ことを特徴とする請求項1に記載の取引装置。 - 上記不正行為判定手段は、上記暗証受付手段が受付けた暗証入力の頻度が所定以上となる場合、不正行為の可能性が有ると判定することを特徴とする請求項2に記載の取引装置。
- 上記不正行為判定手段は、所定期間内の暗証入力の回数が閾値以上の場合、不正行為の可能性が有ると判定することを特徴とする請求項3に記載の取引装置。
- 上記不正行為判定手段は、上記暗証受付手段に不適合な暗証が入力された履歴に基づいて、不正行為の可能性が有ると判定することを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載の取引装置。
- 上記不正行為判定手段は、所定期間内に、同一の顧客の取引について上記暗証受付手段に複数回不適合な暗証が入力された場合、不正行為の可能性が有ると判定することを特徴とする請求項5に記載の取引装置。
- 当該取引装置に挿入される媒体を不正に読み取る不正読取装置が付けられたことを検知する不正読取装置検知手段をさらに備え、
上記不正行為判定手段は、上記不正読取装置検知手段により、当該取引装置に不正読取装置が付けられたことを検知した場合に、不正行為の可能性が有ると判定することを特徴とする請求項1に記載の取引装置。 - 上記画像表示手段は、上記不正行為判定手段で、不正行為の可能性が有ると判定された場合に、少なくとも現在上記取引手段が実行中の取引が完了するまでの間、上記操作画面上に、上記画像取得手段が取得した画像の表示を継続させることを特徴とする請求項1に記載の取引装置。
- 上記不正行為判定手段は、上記取引手段で行われた取引の取引履歴のうち、特定の種類の媒体を用いて行われた取引履歴のみを用いて、当該取引装置に対する不正行為の可能性の有無を判定することを特徴とする請求項1に記載の取引装置。
- 上記特定の種類の媒体は、日本以外の国で発行された媒体であることを特徴とする請求項9に記載の取引装置。
- 取引装置が行う取引方法において、
取引手段、画像取得手段、不正行為判定手段、画像表示手段を備え、
上記取引手段は、取引の操作を受付けることが可能な操作画面を操作者に提示して、操作者と取引を行い、
上記画像取得手段は、操作者及び又は操作者から挿入された媒体を撮像し、その撮像した画像を取得し、
上記不正行為判定手段は、当該取引装置に対する不正行為の可能性の有無を判定し、
上記画像表示手段は、上記不正行為判定手段で、不正行為の可能性が有ると判定された場合に、上記操作画面上に、上記画像取得手段が取得した画像を表示させる
ことを特徴とする取引方法。
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