JP2015105743A - 固定構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】爪部及び付勢部を利用して二つの部材を安定して固定できるようにする。
【解決手段】第一部材が、本体部と、第二部材6を側方から挟み込むように本体部から延びる一対の爪部12と、を備え、爪部は本体部に対して弾性的に撓み変形可能とされ、爪部の延出方向先端には、相対する爪部に向けて突出し、爪部の弾性力によって第二部材を本体部に向けて押し付ける鉤部23が形成され、本体部には、爪部による押し付け方向と逆方向に第二部材を付勢する付勢部27が設けられ、鉤部には、爪部の延出方向先端側に向かうにしたがって鉤部の突出方向に向かうように傾斜し、第二部材の角部31Dに当接する傾斜内面23aが形成され、爪部により第二部材を本体部に向けて押し付ける第一の力F1Bが、付勢部により第二部材を逆方向に押し付ける第二の力F2よりも大きくなるように、爪部の延出方向に対する傾斜内面の傾斜角度θを設定した固定構造を提供する。
【選択図】図4

Description

この発明は、固定構造に関する。
従来、二つの部材を固定する構造には、例えば特許文献1のように、ホルダー(第一部材)に形成されて弾性的に撓み変形する抜け止め用の係止爪(爪部)、及び、ホルダー内に配された計器本体(第二部材)を係止爪に向けて付勢するばね部材(付勢部)により、計器本体をケースに固定する構造がある。
実開平2−75573号公報
しかしながら、特許文献1のような固定構造では、第二部材に対してばね部材の付勢力に抗う方向に外力を加えた際に、第二部材が第一部材に対して大きく動く虞がある。すなわち、第二部材を第一部材に対して安定した状態で固定できない、という問題がある。
本発明は、上述した事情に鑑みたものであって、爪部及び付勢部を用いながら二つの部材を安定して固定することが可能な固定構造を提供することを目的とする。
この課題を解決するために、本発明の固定構造は、第一部材と、該第一部材よりも剛性が高い第二部材とを固定する固定構造であって、前記第一部材が、本体部と、該本体部から同一方向に延びて形成されると共に互いに間隔をあけて配され、前記第二部材を側方から挟み込む一対の爪部と、を備え、少なくとも一方の爪部が、前記本体部に対して弾性的に撓み変形可能とされ、前記一方の爪部は、その延出方向先端において、他方の爪部に向けて突出し、前記一方の爪部の弾性力によって前記第二部材に当接して該第二部材を前記本体部に向けて押し付ける鉤部を備え、前記本体部には、前記一方の爪部による前記第二部材の押し付け方向と逆方向に前記第二部材を付勢する弾性変形可能な付勢部が設けられ、前記鉤部には、前記一方の爪部の延出方向先端側に向かうにしたがって前記鉤部の突出方向に向かうように傾斜し、前記鉤部に対向する前記第二部材の対向面と該対向面に隣り合う前記第二部材の側面との角部に当接する傾斜内面が形成され、前記一方の爪部の弾性力に基づいて前記第二部材を前記本体部に向けて押し付ける第一の力が、前記付勢部の付勢力に基づいて前記第二部材を前記逆方向に押し付ける第二の力よりも大きくなるように、前記一方の爪部の延出方向に対する前記傾斜内面の傾斜角度が設定されていることを特徴とする。
本発明の固定構造によれば、第二部材が、一方の爪部の弾性力によって一対の爪部の間に挟み込まれると共に、一方の爪部の弾性力及び付勢部の付勢力によって一方の爪部の鉤部と付勢部との間に挟み込まれることで、第二部材を第一部材に固定することができる。
そして、本発明によれば、爪部による第一の力が付勢部による第二の力よりも大きくなるように傾斜内面の傾斜角度が設定されることで、傾斜内面に当接する第二部材の角部が、付勢部の付勢力によって、傾斜内面上において本体部から離れる方向に滑ることを抑制できる。また、第二部材に対して付勢部の付勢力に抗う方向に外力が加えられても、第二部材が第一部材に対して動く大きさが小さくなる。したがって、第二部材を第一部材に対して安定した状態で固定することができる。
本発明の一実施形態に係る固定構造を含む電子機器の分解斜視図である。 図1に示す電子機器の平断面図である。 図1に示す電子機器の正断面図である。 図1〜3に示す電子機器において、ケース本体の爪部及び付勢部を示す拡大断面図である。 図4に示す爪部とヒートシンクの角部との位置関係を示す拡大断面図である。
以下、図1〜5を参照して本発明の一実施形態について説明する。
図1〜3に示すように、この実施形態に係る電子機器1は、収容ケース2と、発熱部3と、を備える。発熱部3は、基板7と、電子部品8と、ピン端子9と、を備える。
基板7には、その厚さ方向に貫通する複数の位置決め孔10Cが形成されている。位置決め孔10Cは、後述する収容ケース2のケース本体5に対して基板7を位置決めする役割を果たす。本実施形態の基板7は、平面視矩形の板状に形成されている。位置決め孔10Cは、基板7のうち互いに向かい合う二つの角部に一つずつ形成されている。
電子部品8及びピン端子9は、基板7の第一主面10aに複数設けられている。電子部品8及びピン端子9は、基板7に形成された配線パターン(不図示)に適宜電気接続され、基板7と共に電子機器1の回路(電子回路)を構成している。
各ピン端子9は、電子機器1の回路を外部に電気接続する外部接続端子である。各ピン端子9は、基板7の第一主面10aから突出している。また、各ピン端子9は、その長手方向の中途部において折り曲げられている。これにより、各ピン端子9の突出方向の先端部が、基板7の第一主面10aに沿って延び、基板7の第一主面10aの周縁から外側に突出している。複数のピン端子9は、基板7の一方の長辺に沿ってY軸方向に間隔をあけて配列され、基板7の一方の長辺から突出している。また、基板7から突出する複数のピン端子9の先端部は、互いに平行している。
以上のように構成される発熱部3では、通電によって主に電子部品8や基板7の配線パターンにおいて発熱する。本実施形態の電子機器1は、上記した発熱部3を二つ備えている。
収容ケース2は、内部に発熱部3を収容するように構成されている。本実施形態の収容ケース2は、上記した発熱部3の収容空間Sを二つ有しており、各収容空間S(SA,SB)に発熱部3(3A,3B)を一つずつ収容することができる。収容ケース2は、ケース本体(第一部材)5と、ヒートシンク(第二部材)6と、を備える。本実施形態における固定構造は、これらケース本体5とヒートシンク6とを固定する構造である。
ケース本体5は、本体部11と、一対の爪部12と、を備える。さらに、本体部11は、板状に形成されたベース板部13及び立設壁部14を備える。
本実施形態のベース板部13は、平面視矩形の板状に形成されている。後述するヒートシンク6は、このベース板部13の主面13a,13bに対向して配される。本実施形態では、二つのヒートシンク6がベース板部13の両主面13a,13bに対向して配される。ベース板部13には、その厚さ方向(X軸方向)に貫通する通風孔21が形成されている。通風孔21は、二つの収容空間SA,SBを相互に連通させる。
立設壁部14は、ベース板部13や後述するヒートシンク6と共に収容ケース2の壁部を構成するものである。立設壁部14は、ベース板部13の主面13a,13bの周縁(側部)から後述するヒートシンク6の第一主面(配置面)31aに向けて延出している。本実施形態では、立設壁部14がベース板部13の一方の長辺(第一長辺)にのみ設けられている。また、本実施形態では、立設壁部14がベース板部13の主面13a,13bの周縁(側部)からベース板部13の厚さ方向両側に延出している。これにより、本実施形態の本体部11は、断面T字状に形成されている(特に図3参照)。
また、本実施形態の立設壁部14は、平面視矩形の板状に形成されている。立設壁部14は、その短辺方向がベース板部13に対する立設壁部14の延出方向(X軸方向)に一致し、長辺方向がベース板部13の長辺方向(Y軸方向)に一致するように、ベース板部13に設けられている。立設壁部14は、図3のようにベース板部13に対して着脱可能に連結されてもよいが、例えばベース板部13と一体に形成されてもよい。
立設壁部14には、発熱部3に備える複数のピン端子9を個別に挿通させるための複数の挿通孔22が形成されている。各挿通孔22は、立設壁部14の厚さ方向(Z軸方向)に貫通して形成されている。また、各挿通孔22は、立設壁部14の延出方向先端に開口すると共に、立設壁部14の延出方向先端から基端に向けて延びるスリット状に形成されている。複数の挿通孔22は、ベース板部13の長辺に沿って配列されている。
また、収容ケース2の外面をなす立設壁部14の主面14aには、複数の突起101が形成されている。突起101の高さ寸法は、立設壁部14の主面14aから収容ケース2の外側に突出するピン端子9の突出長さよりも小さく設定されている。複数の突起101は、電子機器1を安定した状態で平坦な面(例えば後述する搭載面)に載置できるように互いに間隔をあけて配列されている。本実施形態において、複数の突起101は、平面視矩形とされた立設壁部14の主面14aの各角部近傍の領域に配されている。
複数の突起101は、立設壁部14の主面14aを実装基板の搭載面(不図示)に対向させた状態で、電子機器1を実装基板に実装(例えばスルーホール実装)する際に、実装基板の搭載面に当接することで、収容ケース2を実装基板の搭載面上に間隔をあけて配置するスペーサの役割を果たす。図3に示す突起101は、半球体状に形成されているが、任意の形状に形成されてよい。
一対の爪部12は、本体部11のベース板部13から同一方向に延びて形成され、互いに間隔をあけて配されている。一対の爪部12は、後述するヒートシンク6を側方から挟み込む役割を果たす。本実施形態において、各爪部12は、ベース板部13の主面13a,13bの周縁(側部)からベース板部13の厚さ方向(X軸方向)に延びている。また、各爪部12は、その延出方向先端(後述する鉤部23)が一対の爪部12の配列方向に移動するように、ベース板部13に対して弾性的に撓み変形可能とされている。
これにより、一対の爪部12は、ヒートシンク6を側方から挟み込むことができる。さらに、本実施形態の各爪部12は、平面視矩形の板状に形成され、後述のヒートシンク6と共に収容ケース2の壁部を構成している。平面視矩形状に形成された各爪部12は、その一対の辺がベース板部13の短辺に平行するように、ベース板部13に設けられている。
また、本実施形態では、各爪部12がベース板部13の厚さ方向両側に延びている。これにより、本実施形態では、一対の爪部12によって、ベース板部13の両主面13a,13b上においてヒートシンク6を一つずつ挟み込むことができる。
さらに、本実施形態の各爪部12は、一対の爪部12の間隔が爪部12の延出方向先端に向かうにしたがって小さくなるように設けられている。図示例(特に図2)では、各爪部12が、その延出方向先端に向かうにしたがって、ベース板部13の各主面13a,13bの内側に向かうように傾斜しているが、例えば、湾曲していてもよい。すなわち、ベース板部13の厚さ方向両側に延びる各爪部12は、図示例のようにベース板部13との接続部分において屈曲してもよいし、例えば円弧状に湾曲して形成されてもよい。
図1〜5に示すように、各爪部12は、その延出方向先端において、他方の爪部12に向けて突出する鉤部23を備える。鉤部23は、爪部12の弾性力によってヒートシンク6に当接してヒートシンク6を本体部11のベース板部13に向けて押し付け、本体部11のベース板部13との間にヒートシンク6を挟み込む役割を果たす。
本実施形態において、鉤部23は、ベース板部13の短辺方向(Z軸方向)に間隔をあけて複数(図示例では二つ)配列されている。また、本実施形態では、各爪部12がベース板部13の厚さ方向両側に延びているため、鉤部23は、各爪部12の両方の先端に設けられている。
鉤部23には、傾斜内面23aが形成されている。傾斜内面23aは、爪部12の延出方向先端側に向かうにしたがって鉤部23の突出方向に向かうように傾斜する平坦な面である。傾斜内面23aは、ベース板部13の主面13a,13bに対向するように配されている。傾斜内面23aは、ヒートシンク6を鉤部23とベース板部13との間に挟み込んだ状態において、ヒートシンク6の角部31D(鉤部23に対向するヒートシンク6の第二主面(対向面)31bと、第二主面31bに隣り合うヒートシンク6の側面31cとの角部31D)に当接する面である。
傾斜内面23aがヒートシンク6の角部31Dに当接した状態では、爪部12の弾性力F1が、ヒートシンク6の角部31Dに対して傾斜内面23aの垂直方向に作用する。この弾性力F1のうち、一対の爪部12の配列方向(図4においてY軸負方向)に作用する力が、ヒートシンク6を側方から挟み込む力F1Aとなる。また、弾性力F1のうち、鉤部23からベース板部13に向かう方向(図4においてX軸負方向)に作用する力が、ヒートシンク6を本体部11のベース板部13に向けて押し付ける力F1B(第一の力F1B)となる。
また、鉤部23には、補助当接面23bが形成されている。補助当接面23bは、上記した傾斜内面23aに対して鉤部23の突出方向先端側に隣り合う位置に形成されている。補助当接面23bは、ヒートシンク6を鉤部23とベース板部13との間に挟み込んだ状態において、ヒートシンク6の第二主面31bに対向する平坦な面である。補助当接面23bは、後述する付勢部27の付勢力による第二の力F2の作用方向(図4においてX軸正方向)に直交する。本実施形態において、補助当接面23bは爪部12の延出方向(X軸方向)に直交している。
以上のように設けられる鉤部23の突出長さは、一対の爪部12の配列方向に並ぶ鉤部23同士の間隔が、一対の爪部12の配列方向(Y軸方向)に沿うヒートシンク6の寸法よりも小さくなるように設定されている。これにより、ヒートシンク6をケース本体5に固定する際には、一対の爪部12が弾性的に撓み変形して、鉤部23同士の間隔が広がることで、ヒートシンク6を一対の爪部12の鉤部23の間に通すことができる。
また、鉤部23の傾斜内面23aにおけるヒートシンク6の角部31Dとの当接位置から鉤部23の突出方向先端に至る鉤部23の突出方向の長さ寸法L1は、爪部12の最大撓み量に応じた鉤部23の最大移動長さと同等に設定されている。
ここで、爪部12の最大撓み量とは、爪部12が弾性的に撓み変形できる最大限の大きさ(撓み変形の最大値であり)であり、爪部12の応力を一定とした場合に爪部12の弾性率の大きさに反比例する。すなわち、爪部12の弾性率が大きくなるほど、爪部12の最大撓み量は小さくなる。また、鉤部23の最大移動長さは、爪部12が最大限撓み変形した際に、鉤部23が一対の爪部12の配列方向(Y軸方向)に移動する長さである。
鉤部23の突出方向の長さ寸法L1が前述のように設定されることで、ヒートシンク6を一対の爪部12の鉤部23間に通す際には、各爪部12が最大限撓むことになる。図5における二点鎖線は、最大限撓み変形した爪部12の位置(最大撓み位置)、及び、これに対応する鉤部23の位置(最大移動位置)を示している。
さらに、図1,2に示すように、各爪部12には、その厚さ方向に貫通する通気孔24が複数形成されている。通気孔24は、収容ケース2内部に配された発熱部3の熱を収容ケース2の外部に逃がす役割を果たす。
以上のように構成される一対の爪部12は、図示例のように、それぞれベース板部13に対して着脱可能に連結されてもよいが、例えばベース板部13と一体に形成されてもよい。
また、図1,2,4に示すように、ケース本体5の本体部11は、付勢部27を備える。付勢部27は、ベース板部13の各主面13a,13bから略C字状に湾曲して延びて形成されており、弾性変形可能とされている。付勢部27は、その延在方向先端にベース板部13の主面13a,13bに近づける方向の外力が作用した際に、湾曲度合が変化するように弾性変形する。この弾性変形に伴い、付勢部27にはベース板部13の主面13a,13bから離れる方向への弾性力が生じる。
付勢部27は、ベース板部13の各主面13a,13b周縁において、各主面13a,13bの周方向に間隔をあけて複数配列されている。本実施形態では、付勢部27が、平面視矩形とされたベース板部13の各主面13a,13bの各辺の中間部分に一つずつ配されている。
上記した付勢部27は、鉤部23によるヒートシンク6の押し付け方向(図4においてX軸負方向)と逆方向(図4においてX軸正方向)にヒートシンク6を付勢して、ヒートシンク6を爪部12の鉤部23との間に挟み込む役割を果たす。
また、本実施形態の付勢部27は、ベース板部13の各主面13a,13bに対向するヒートシンク6の第一主面31aに基板7を押し付ける役割を果たす。このため、各付勢部27の延在方向先端部には、ヒートシンク6の第一主面31aと同じ方向に向く基板7の第一主面10aに面接触する押付面27aが形成されている。さらに、各付勢部27の押付面27aには、位置調整突起28が突出して形成されている。位置調整突起28は、基板7が押付面27aに配された状態で、基板7の側部に対向して配される。本実施形態では、基板7が押付面27aに配された状態で、複数の付勢部27の位置調整突起28が基板7を囲むため、複数の位置調整突起28は、ケース本体5に対する基板7の位置を調整する役割を果たす。
上記付勢部27及び前述した爪部12を備えるケース本体5では、前述したように爪部12の弾性力F1に基づいてヒートシンク6をベース板部13に向けて押し付ける力F1B(第一の力F1B)が生じる。また、付勢部27の付勢力に基づいてヒートシンク6を、爪部12による押し付け方向と逆方向に押し付ける力F2(第二の力F2)が生じる。
爪部12による第一の力F1Bの大きさは、爪部12の延出方向(図4においてX軸正方向)に対する鉤部23の傾斜内面23aの傾斜角度θに応じて変化する。傾斜角度θについては、爪部12による第一の力F1Bが、付勢部27による第二の力F2よりも大きくなるように設定されている。本実施形態において、傾斜角度θは、例えば45度以上かつ90度未満に設定されているとよい。また、傾斜角度θは、例えば60度以上かつ90度未満に設定されていると、さらによい。
また、図1,3に示すように、ケース本体5の本体部11には、上記した一対の爪部12の配列方向に延びるレール部25,26が形成されている。
本実施形態において、レール部25,26は、ベース板部13の長辺方向に延びて形成されている。また、レール部25,26は、本体部11のうちベース板部13の短辺方向の両端部にそれぞれ形成されている。具体的に説明すれば、第一レール部25は、ベース板部13の一方の長辺(第一長辺)に設けられた立設壁部14の各延出方向の先端に形成されている。本実施形態では、立設壁部14の各延出方向先端に複数の挿通孔22が開口しているため、第一レール部25は、その延在方向に複数に分割して形成されている。第二レール部26は、ベース板部13の各主面13a,13bのうちベース板部13の他方の長辺(第二長辺)の近傍において、この第二長辺に沿って延びている。
また、図1〜3に示すように、ケース本体5のベース板部13の各主面13a,13bには、位置決め突起29が突出して形成されている。位置決め突起29は、矩形状に形成されたベース板部13の各主面13a,13bのうち互いに向かい合う二つの角部に配されている。各位置決め突起29は、基板7の各位置決め孔10Cに挿入されることで、ケース本体5に対して基板7を位置決めする役割を果たす。
以上のように構成されるケース本体5は、例えば樹脂材料によって構成される。
ヒートシンク6は、例えばアルミニウム等のように、ケース本体5よりも剛性が高く、かつ、熱伝導率の高い材料からなる。本実施形態の電子機器1では、ヒートシンク6がベース板部13の厚さ方向の両側に一つずつ配される。各ヒートシンク6は、板状のヒートシンク本体31及びヒートシンク壁部32、を備える。
ヒートシンク本体31は、ヒートシンク6をケース本体5に固定した状態において、ベース板部13の主面13a,13bに対向して配されるものである。ベース板部13に対向するヒートシンク本体31の第一主面31aは、発熱部3を配置する配置面となっている。本実施形態では、基板7の第二主面10bがヒートシンク6の第一主面31aに対向するように、発熱部3がヒートシンク6の第一主面31a上に配される。また、ヒートシンク本体31には、その第二主面31bから突出する複数のフィン33が形成されている。
さらに、本実施形態のヒートシンク本体31は、ベース板部13や基板7の形状に倣って平面視矩形の板状に形成されている。各フィン33は、ヒートシンク本体31の長辺方向(Y軸方向)に延びている。複数のフィン33は、ヒートシンク本体31の短辺方向(Z軸方向)に互いに平行するように間隔をあけて配列されている。
ヒートシンク壁部32は、ヒートシンク本体31の第一主面31aからベース板部13の主面13a,13bに向けて突出しており、収容ケース2の壁部をなす。本実施形態のヒートシンク壁部32は、ヒートシンク本体31の一方の長辺(第一長辺)にのみ設けられている。また、ヒートシンク壁部32は平面視矩形の板状に形成され、その長辺の長さがヒートシンク本体31の長辺の長さと一致している。これにより、本実施形態のヒートシンク6は、断面L字状に形成されている。
そして、ヒートシンク6には、前述した一対の爪部12の配列方向に延びる溝部34,35が形成されている。溝部34,35は、ヒートシンク6をケース本体5に固定した状態で、ケース本体5の本体部11に形成されたレール部25,26が挿入されることで、レール部25,26に係合するものである。
本実施形態において、溝部34,35は、ヒートシンク本体31の長辺方向に延びて形成されている。また、溝部34,35は、二つ形成されている。具体的に説明すれば、第一溝部34は、ヒートシンク本体31の一方の長辺(第一長辺)に設けられたヒートシンク壁部32の突出方向の先端に形成されている。第二溝部35は、ヒートシンク本体31の第一主面31aのうち、他方の長辺(第二長辺)の近傍において、第二長辺に沿って延びるように形成されている。
以上のように構成されるヒートシンク6は、ヒートシンク本体31の第一主面31aがベース板部13の主面13a,13bに対向するように、さらに、ヒートシンク本体31の第二溝部35が立設壁部14の第一レール部25に対向すると共に、ヒートシンク壁部32の第一溝部34がベース板部13の第二レール部26に対向するように、ヒートシンク6を一対の爪部12の間に挟み込むと共に、爪部12の鉤部23とベース板部13の付勢部27との間に挟み込むことで、ケース本体5に固定される。
この固定状態では、ベース板部13の主面13a,13bと、該主面13a,13bから同一方向に延びる一対の爪部12と、立設壁部14と、ヒートシンク6とによって、発熱部3を収容する収容空間SA,SBが画成される。本実施形態では、発熱部3の基板7が付勢部27によってヒートシンク本体31の第一主面31aに押し付けられるため、発熱部3は、収容空間SA,SB内においてヒートシンク本体31の第一主面31a上に固定される。また、ヒートシンク6の各溝部34,35にケース本体5の各レール部25,26が挿入され、係合する。さらに、立設壁部14の延出方向先端に開口する挿通孔22の開口部分が、ヒートシンク本体31によって塞がれる。また、この固定状態では、ヒートシンク本体31が立設壁部14の延出方向先端上に隣り合せて位置する。このため、ヒートシンク本体31の寸法は、図3のようにヒートシンク本体31が立設壁部14の主面14aから突出しないように、あるいは、立設壁部14の主面14aから突出する長さが小さくなるように設定されることが好ましい。
また、上記した固定状態では、ヒートシンク本体31の第二主面31bと長辺方向の両端に位置するヒートシンク本体31の側面31cとの角部31Dが、鉤部23の傾斜内面23aに当接する。
さらに、本実施形態の電子機器1は、放熱シート4を備える。放熱シート4は、高い熱伝導率を有し弾性変形可能な材料からなる。放熱シート4は、ヒートシンク6の第一主面31aと基板7との間に設けられる。放熱シート4は、基板7が付勢部27によってヒートシンク6に押し付けられることで、厚さ方向に潰れるように弾性変形する。本実施形態の放熱シート4は、ヒートシンク6の第一主面31aや基板7の形状に倣って平面視矩形状に形成されている。
また、放熱シート4には、これを基板7に重ね合せた状態で基板7の各位置決め孔10Cに連通する複数の連通孔41が形成されている。この連通孔41は、ケース本体5の位置決め突起29を挿入させるものであり、放熱シート4を基板7と共にケース本体5に対して位置決めする役割を果たす。なお、図1に示す連通孔41は、放熱シート4の角部(側部)に開口しているが、この形状に限ることはない。
次に、本実施形態の電子機器1を製造する方法(固定構造の組み立て方法)について説明する。
電子機器1を製造する際には、はじめに、ベース板部13の第一主面13a上に第一ヒートシンク6Aを固定することで、ケース本体5及び第一ヒートシンク6Aにより第一収容空間SAを画成すると同時に、第一発熱部3Aを第一収容空間SA内に収容する。以下、具体的に説明する。
本実施形態においては、第一ヒートシンク6Aをケース本体5に固定する前に、第一発熱部3Aの第一基板7A及び第一放熱シート4Aをベース板部13の第一主面13a上に順番に配する。この際には、ベース板部13の第一主面13a側に設けられた位置決め突起29が第一基板7Aの位置決め孔10C及び第一放熱シート4Aの連通孔41に挿通されて、第一基板7A及び第一放熱シート4Aがケース本体5に対して位置決めされる。また、第一基板7Aの第一主面10aの周縁部分が複数の付勢部27の押付面27a上に配されると共に、第一基板7Aが複数の付勢部27の位置調整突起28によって囲まれる。
さらに、第一基板7Aをベース板部13の第一主面13a上に配する際には、第一基板7Aの側部から突出する第一発熱部3Aの複数のピン端子9の突出部分が、立設壁部14に形成された複数の挿通孔22に個別に挿通される。ここで、各挿通孔22はベース板部13の第一主面13aの上方に開口しているため、上記のように第一基板7Aをベース板部13の第一主面13a上に配するだけで、各ピン端子9の突出部分を、各挿通孔22の開口部分から挿通孔22に入り込ませるようにして、各挿通孔22に挿通させることができる。この状態では、各ピン端子9の突出部分が各挿通孔22を介してケース本体5の外側に突出している。
次いで、第一ヒートシンク6Aをベース板部13の第一主面13a上に固定する。
この固定の際には、ヒートシンク本体31の第一主面31aがベース板部13の第一主面13aに対向し、かつ、第一ヒートシンク6Aの各溝部34,35がケース本体5の各レール部25,26にそれぞれ対向した状態で、ヒートシンク本体31を一対の爪部12の延出方向先端(鉤部23)の間に通す。このため、ベース板部13の第一主面13a側に位置する一対の爪部12の延出方向先端(鉤部23)同士の間隔が広がるように、一対の爪部12が弾性的に撓み変形する(特に図5参照)。この際、各爪部12の撓み量は最大となり、これ以上撓み変形することはできない。
ヒートシンク本体31が一対の爪部12の延出方向先端(鉤部23)の間を通過した後には、ヒートシンク本体31が一対の爪部12の間に挟み込まれると共に、ヒートシンク本体31がケース本体5の鉤部23とベース板部13との間に挟み込まれる。
ヒートシンク本体31が一対の爪部12の延出方向先端(鉤部23)の間を通過した後の状態では、各爪部12は弾性復帰するが、各爪部12の鉤部23の傾斜内面23aがヒートシンク本体31の第二主面31bと側面31cとの角部31Dに当接することで、各爪部12は依然として弾性的に撓み変形している。したがって、この状態では、ヒートシンク本体31が各爪部12の弾性力によって一対の爪部12の間に挟み込まれる。また、ヒートシンク本体31は、爪部12の弾性力によってベース板部13の第一主面13aに向けて押し付けられる。
さらに、ヒートシンク本体31がベース板部13の第一主面13aに向けて押し付けられることに伴い、付勢部27が弾性変形して、ヒートシンク本体31をベース板部13の第一主面13aから離れる方向に付勢する。このため、ヒートシンク本体31はケース本体5の鉤部23と付勢部27との間に挟み込まれる。以上により、第一ヒートシンク6Aがケース本体5に固定され、ケース本体5及び第一ヒートシンク6Aによって第一収容空間SAが画成される。
このように第一ヒートシンク6Aをケース本体5に固定した状態では、ベース板部13の第一主面13a側に位置する一対の爪部12の延出方向先端同士の間隔が広がるように、また、一対の爪部12がベース板部13との接続部分(連結部分)を支点として回動するように、一対の爪部12が弾性的に撓み変形している。このため、ベース板部13の第二主面13b側に位置する一対の爪部12の延出方向先端同士の間隔は、第一ヒートシンク6Aの固定前と比較して狭くなる。
また、本実施形態では、第一ヒートシンク6Aと付勢部27との間に第一基板7Aが介在しているため、第一ヒートシンク6Aをケース本体5に固定した状態では、第一基板7Aが付勢部27の弾性力によって第一ヒートシンク6Aの第一主面31aに向けて押し付けられる。これにより、第一発熱部3Aは第一収容空間SA内において第一ヒートシンク6Aの第一主面31a上に固定される。この状態では、第一基板7Aの第一主面10aが付勢部27の押付面27aに面接触する。
さらに、本実施形態では、第一基板7Aと第一ヒートシンク6Aとの間に第一放熱シート4Aが介在しているため、第一放熱シート4Aがその厚さ方向に押し潰されるように弾性変形する。これにより、第一ヒートシンク6Aの第一主面31aと基板7との間の隙間(空間)が第一放熱シート4Aによって埋められる。
また、上記のように第一ヒートシンク6Aをケース本体5に固定した状態では、ケース本体5の各レール部25,26が第一ヒートシンク6Aの各溝部34,35に挿入されて、係合する。
上記のように第一ヒートシンク6Aをケース本体5に固定させた後には、同様にして、第二ヒートシンク6Bをベース板部13の第二主面13b上に固定することで、ケース本体5及び第二ヒートシンク6Bにより第二収容空間SBを画成すると同時に、第二発熱部3Bを第二収容空間SBに収容すればよい。また、本実施形態では、第二ヒートシンク6Bの固定前に、同様にして、第二発熱部3Bの第二基板7B及び第二放熱シート4Bをベース板部13の第二主面13b上に順番に配すればよい。
ただし、第二ヒートシンク6Bをベース板部13の第二主面13b上に固定する前の状態においては、前述したように、ベース板部13の第一主面13a側に位置する一対の爪部12の延出方向先端同士の間隔が広がっているため、ベース板部13の第二主面13b側に位置する一対の爪部12の間隔が、第一ヒートシンク6Aの固定前と比較して狭くなっている。
このため、第二ヒートシンク6Bをベース板部13の第二主面13b上において一対の爪部12の間に挟み込むと、各爪部12の両方の先端部が相対する爪部12の先端部から離れるように、各爪部12が弾性的に撓み変形し、各爪部12全体が反る。したがって、第二ヒートシンク6Bのヒートシンク本体31を一対の爪部12の間に挟み込んだ後の状態では、各ヒートシンク6に作用する一対の爪部12の弾性力が、第二ヒートシンク6Bを挟み込む前において第一ヒートシンク6Aを挟み込む一対の爪部12の弾性力と比較して大きくなる。
以上説明したように、本発明の固定構造を採用した本実施形態の電子機器1によれば、ヒートシンク6が、爪部12の弾性力によって一対の爪部12の間に挟み込まれると共に、爪部12の弾性力及び付勢部27の付勢力によって爪部12の鉤部23と付勢部27との間に挟み込まれることで、ヒートシンク6をケース本体5に固定することができる。
また、ヒートシンク6の角部31Dが鉤部23の傾斜内面23aに当接するため、さらに、爪部12及び付勢部27が弾性変形してヒートシンク6を挟み込むため、仮に爪部12の延出方向に沿うヒートシンク6の寸法に誤差が生じても、ヒートシンク6を鉤部23とベース板部13との間に挟み込んで固定することができる。
そして、本実施形態の電子機器1によれば、爪部12による第一の力F1Bが付勢部27による第二の力F2よりも大きくなるように傾斜内面23aの傾斜角度θが設定されることで、傾斜内面23aに当接するヒートシンク6の角部31Dが、付勢部27の付勢力によって傾斜内面23a上で滑ることを抑制できる。また、ヒートシンク6に対して付勢部27の付勢力に抗う方向(例えば図4においてX軸負方向)に外力が加えられても、ヒートシンク6がケース本体5に対して動く大きさが小さくなる。したがって、ヒートシンク6をケース本体5に対して安定した状態で固定することができる。
特に、傾斜内面23aの傾斜角度θが45度以上かつ90度未満に設定されていれば、傾斜角度θが小さい場合と比較して、ヒートシンク6の角部31Dと傾斜内面23aとの間の摩擦力が大きくなり、ヒートシンク6の角部31Dが付勢部27の付勢力によって傾斜内面23a上で滑ることを防止できる。したがって、ヒートシンク6をケース本体5に対してより安定した状態で固定することができる。
また、本実施形態の電子機器1によれば、ヒートシンク6をケース本体5に固定するためにヒートシンク本体31を一対の爪部12の延出方向先端(鉤部23)の間に通す際、各爪部12の撓み量が最大となる。このため、ヒートシンク本体31を一対の爪部12の延出方向先端(鉤部23)の間に通すだけでヒートシンク6をケース本体5に固定できるヒートシンク6の取付容易性を確保しながら、爪部12の弾性率を高い値に設定して爪部12の大きな弾性力を得ることができる。すなわち、ヒートシンク6の取付容易性の向上を図ると同時に、爪部12の大きな弾性力によりヒートシンク6をベース板部13に向けて押し付ける第一の力F1Bを十分に得ることが可能となる。
また、本実施形態の電子機器1によれば、鉤部23に補助当接面23bが形成されているため、仮に鉤部23の傾斜内面23aの傾斜角度θ等に製造誤差が生じることで、傾斜内面23aに当接するヒートシンク6の角部31Dが、付勢部27の付勢力によって傾斜内面23a上で滑ってしまっても、ヒートシンク6の第二主面31bが補助当接面23bに当接することで、ヒートシンク6が不意にケース本体5から外れてしまうことを防止できる。したがって、傾斜内面23aの傾斜角度θ等に製造誤差が生じてしまっても、ヒートシンク6をケース本体5に取り付ける作業が阻害されることを防止できる。
また、ヒートシンク6が鉤部23の傾斜内面23aではなく補助当接面23bに当接している場合には、従来の場合と同様に、ヒートシンク6に対して付勢部27の付勢力に抗う方向に外力を付与した際に、ヒートシンク6がケース本体5に対して大きく動くため、ヒートシンク6の取り付け作業後に上記した製造誤差を容易に発見することが可能となる。
また、本実施形態の電子機器1によれば、ヒートシンク6をケース本体5に取り付けた状態において、一対の爪部12の配列方向に延びるレール部25,26と溝部34,35とが係合しているため、ケース本体5及びヒートシンク6が、本体部11(ベース板部13)とヒートシンク6とを重ね合せた方向に沿う軸線周りに相互にずれることを防止できる。すなわち、ヒートシンク6とケース本体5との相互の回転ずれが発生することを防止できる。
さらに、本実施形態の電子機器1によれば、発熱部3の基板7がヒートシンク6の第一主面31a上に配されるため、発熱部3の熱をヒートシンク6に効率よく逃がすことができる。
特に、本実施形態では、基板7が一対の爪部12によってヒートシンク6とベース板部13との間に挟み込んで固定されるため、また、基板7が付勢部27の弾性力によってヒートシンク6の第一主面31aに向けて押し付けられるため、基板7とヒートシンク6との間に隙間(空間)が生じることを抑制できる。さらに、基板7とヒートシンク6との間に弾性変形可能な放熱シート4が介在しているため、基板7とヒートシンク6との間の隙間(空間)を埋めることができる。したがって、発熱部3の熱をさらに効率よくヒートシンク6に逃がすことが可能となる。
また、本実施形態では、ヒートシンク6が板状のヒートシンク本体31に加え、ヒートシンク壁部32も備えるため、ヒートシンク6の表面積増加を図り、発熱部3の放熱効率の向上をさらに図ることができる。
さらに、基板7をヒートシンク6とベース板部13との間に挟み込んで固定した状態では、ケース本体5の位置決め突起29が基板7の位置決め孔10Cに挿通されることで、基板7がケース本体5に対して位置決めされているため、仮にヒートシンク6がケース本体5に対して位置ずれ(例えばレール部25,26の延在方向に位置ずれ)しても、基板7の位置がケース本体5に対してずれることを防止できる。これにより、収容ケース2から外部に突出する発熱部3のピン端子9が、収容ケース2に対してずれることも防止できる。したがって、ピン端子9を実装基板に電気接続して電子機器1を実装基板に実装する際に、実装基板における電子機器1の実装領域がずれるのを防ぐことができる。
さらに、本実施形態の電子機器1によれば、二つのヒートシンク6をベース板部13の両主面13a,13b上において一対の爪部12の間に挟み込むことで、各ヒートシンク6に作用する一対の爪部12の弾性力が大きくなるため、各ヒートシンク6をケース本体5に対してより強固に固定することが可能となる。
また、本実施形態の電子機器1では、一対の爪部12の間隔が爪部12の延出方向先端に向かうにしたがって小さくなっているため、一対の爪部12の間にヒートシンク6を挟み込む爪部12の弾性力を向上させることができる。
また、本実施形態の電子機器1では、立設壁部14の主面14aに複数の突起101が形成されているため、立設壁部14の主面14aを実装基板の搭載面に対向させて電子機器1を実装基板に実装しても、収容ケース2を実装基板の搭載面上に間隔をあけて配することができる。これにより、立設壁部14の延出方向先端上に位置するヒートシンク本体31が実装基板の搭載面に対向しても、ヒートシンク6が実装基板の搭載面に形成された配線パターンと接触することを防止できる。したがって、ヒートシンク6と実装基板との間で電気的な短絡が生じることを抑制できる。
以上、本発明の詳細について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることができる。
例えば、鉤部23には、補助当接面23bが形成されていなくてもよく、傾斜内面23aが鉤部23の突出方向先端に至るまで形成されていてよい。
また、上記実施形態では一対の爪部12の両方が弾性的に撓み変形可能とされているが、少なくとも一方の爪部12のみが弾性的に撓み変形可能となっていればよい。すなわち、他方の爪部12は、例えば弾性変形しないように形成されてもよい。この場合、他方の爪部12には鉤部23が形成されなくてもよい。
さらに、収容ケース2は、二つの収容空間SA,SBを有することに限らず、例えば一つの収容空間SAのみを有してよい。すなわち、収容ケース2は、例えば一つのケース本体5及び一つのヒートシンク6のみを備えてもよい。
そして、本発明の固定構造は、上記実施形態の電子機器1やその収容ケース2に適用されることに限らず、少なくとも二つの部材を相互に固定する構造に適用することが可能である。
1 電子機器
2 収容ケース
3 発熱部
5 ケース本体(第一部材)
6,6A,6B ヒートシンク(第二部材)
7,7A,7B 基板
11 本体部
12 爪部
13 ベース板部
23 鉤部
23a 傾斜内面
23b 補助当接面
27 付勢部
31 ヒートシンク本体
31a 第一主面(配置面)
31b 第二主面(対向面)
31c 側面
31D 角部
F1B 第一の力
F2 第二の力
L1 長さ寸法
θ 傾斜角度

Claims (3)

  1. 第一部材と、該第一部材よりも剛性が高い第二部材とを固定する固定構造であって、
    前記第一部材が、本体部と、該本体部から同一方向に延びて形成されると共に互いに間隔をあけて配され、前記第二部材を側方から挟み込む一対の爪部と、を備え、
    少なくとも一方の爪部が、前記本体部に対して弾性的に撓み変形可能とされ、
    前記一方の爪部は、その延出方向先端において、他方の爪部に向けて突出し、前記一方の爪部の弾性力によって前記第二部材に当接して該第二部材を前記本体部に向けて押し付ける鉤部を備え、
    前記本体部には、前記一方の爪部による前記第二部材の押し付け方向と逆方向に前記第二部材を付勢する弾性変形可能な付勢部が設けられ、
    前記鉤部には、前記一方の爪部の延出方向先端側に向かうにしたがって前記鉤部の突出方向に向かうように傾斜し、前記鉤部に対向する前記第二部材の対向面と該対向面に隣り合う前記第二部材の側面との角部に当接する傾斜内面が形成され、
    前記一方の爪部の弾性力に基づいて前記第二部材を前記本体部に向けて押し付ける第一の力が、前記付勢部の付勢力に基づいて前記第二部材を前記逆方向に押し付ける第二の力よりも大きくなるように、前記一方の爪部の延出方向に対する前記傾斜内面の傾斜角度が設定されていることを特徴とする固定構造。
  2. 前記鉤部のうち前記傾斜内面に対して前記鉤部の突出方向先端側に隣り合う位置に、前記第二部材の対向面に対向し、前記第二の力の作用方向に直交する平坦な補助当接面が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の固定構造。
  3. 前記第二部材の角部が当接する位置から前記鉤部の突出方向先端に至る前記鉤部の突出方向の長さ寸法が、前記一方の爪部の最大撓み量に応じた前記鉤部の最大移動長さと同等に設定されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の固定構造。
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