JP2015105547A - 仮締切構造体 - Google Patents

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Abstract

【課題】水中構造物の工事に要する作業空間を形成するときの施工効率を向上させることが可能な仮締切構造体を提供する。
【解決手段】堰柱P1,P2の周辺に仮締切空間S1〜S3を形成する仮締切構造体1A〜1Cにおいて、堰柱P1,P2に取り付けるための第1及び第2の取付端部13,14を有し、堰柱P1,P2の一部を覆うように円弧状に延びて仮締切空間S1〜S3を形成する隔壁部11と、第1の取付端部13と堰柱P1,P2との間、及び第2の取付端部14と堰柱P1,P2との間の少なくとも一方に配置され、隔壁部11を堰柱P1,P2に連結すると共に、隔壁部11と堰柱P1,P2との間を止水する連結止水部12と、を備える。連結止水部12は、堰柱P1,P2に固定される受け部26と、隔壁部11に固定され、受け部26に対して押し付けられている押圧部27と、を有している。
【選択図】図3

Description

本発明は、水中に設けられた既設の水中構造物に対して工事を実施するための作業空間を形成する仮締切構造体に関する。
このような分野の技術として特許文献1がある。特許文献1には、水中に構築された橋脚の周囲に作業空間を確保するための仮締切り構造物が記載されている。この仮締切り構造物は、橋脚を取り囲むように構築される筒状仮設体を備え、筒状仮設体の下端部は橋脚のフーチングに固定されている。
特開平9−221760号公報
しかし、特許文献1に記載された仮締切り構造物では、橋脚等の水中構造物の全周を取り囲むように仮締切り構造体をなす筒状仮設体を構築する。この仮締切り構造物によれば、工事の対象となる領域が水中構造物の一部分であったとしても、水中構造物の全周を取り囲むように筒状仮設体を設置する。従って、水中構造物が大型化すると仮締切り構造物も大型化して仮締切り構造物の施工が複雑化及び長期化するため、作業空間の形成における施工効率の向上を図り難かった。
そこで、本発明は、水中構造物の工事に要する作業空間を形成するときの施工効率を向上させることが可能な仮締切構造体を提供することを目的とする。
本発明は、水中に設けられた水中構造物の周辺に作業空間を形成する仮締切構造体において、水中構造物に取り付けるための第1及び第2の取付端部を有し、水中構造物の一部を覆うように円弧状に延びて作業空間を形成する隔壁部と、第1の取付端部と水中構造物との間、及び第2の取付端部と水中構造物との間の少なくとも一方に配置され、隔壁部を水中構造物に連結すると共に、隔壁部と水中構造物との間を止水する連結止水部と、を備え、連結止水部は、水中構造物に固定される受け部と、隔壁部に固定され、受け部に対して押し付けられる押圧部と、を有していることを特徴とする仮締切構造体。
この仮締切構造体では、隔壁部が、連結止水部によって水中構造物に連結され、隔壁部と水集構造物との間は止水されている。従って、隔壁部を水中に配置して隔壁部内の水を排出することにより作業空間を形成することができる。また、隔壁部における第1及び第2の取付端部が水中構造物に取り付けられて、工事の対象となる水中構造物の一部が隔壁部により覆われる。従って、水中構造物の全体を取り囲むように隔壁部を設置する必要がないため、作業空間の形成における施工効率を向上させることができる。さらに、連結止水部では、水中構造物に取り付けられる受け部に対して、隔壁部に固定された押圧部が押し付けられることにより、隔壁部が水中構造物に取り付けられている。従って、水中構造物に対する工事を完了した後に、隔壁部を容易に取り外すことができ、水中構造物に対する工事全体の施工効率を向上させることができる。
また、押圧部は、上下方向に延在し受け部に向かって凸状となる押圧湾曲面を有し、受け部は、上下方向に延在し押圧部に向かって凹状となる受け湾曲面を有し、押圧湾曲面と受け湾曲面との間には弾性を有する止水部材が配置されていることを特徴とする。
連結止水部は、押圧部の押圧湾曲面が受け部の受け湾曲面に対して押し付けられて連結されるヒンジ構造を有している。この構造によれば、上下方向を軸線とした受け湾曲面に対する押圧湾曲面の揺動が可能であるため、押圧部と受け部の間で遊びを持たせることができる。また、押圧湾曲面と受け湾曲面との間には弾性を有する止水部材が配置されているため、受け部に対して押圧部が柔軟に揺動可能であり、且つ押圧部と受け部の間の止水性を確保することができる。さらに、押圧湾曲面が凸状であり受け湾曲面が凹状であるため、受け部に対して押圧部が揺動しても押圧部が受け部から外れることがない。従って、止水性が確保され、水圧により第1及び第2の取付端部に生じる応力が緩和される接続構造を維持することができる。
また、隔壁部には、上下方向に互いに離間し、周方向に延在する周方向補強部材と、隔壁部の中心軸線を挟んで互いに対向し、上下方向に延在する補強柱部材と、が取り付けられていることを特徴とする。この構成によれば、作業空間を形成したときに水圧により隔壁部に作用する力に対して、隔壁部の形状を維持可能な強度を確保することができる。
また、水中構造物は、堰柱であることを特徴とする。この構成によれば、堰柱の補修工事を効率よく実施することができる。
また、押圧部は、上下方向に延在し、受け部に向かって凹状となる押圧湾曲面を有し、受け部は、上下方向に延在し、押圧部に向かって凸状となる受け湾曲面を有し、押圧湾曲面と受け湾曲面との間には弾性を有する止水部材が配置されていてもよい。この構造であっても、止水性が確保され、水圧により第1及び第2の取付端部に生じる応力が緩和される接続構造を維持することができる。
本発明によれば、水中構造物の工事に要する作業空間を形成するときの施工効率を向上させることができる。
本発明に係る仮締切構造体を利用した工事が行われる可動堰を示す全体平面図である。 図1の可動堰に係る改修工事の一工程を示す平面図である。 本発明の第1実施形態に係る仮締切構造体を示す斜視図である。 図3の仮締切構造体を堰柱に取り付けた平面図である。 図3の仮締切構造体の一部を拡大した断面図である。 図5のK部を拡大した断面図である。 図3の仮締切構造体の連結止水部の平面図である。 本発明の第2実施形態に係る仮締切構造体を示す平面図である。 本発明の第3実施形態に係る仮締切構造体を示す平面図である。
以下、本発明に係る仮締切構造体の好適な実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
[第1実施形態]
まず、本発明に係る仮締切構造体が取り付けられる水中構造物について説明する。図1に示されるように、可動堰Dは、河川の川幅方向に沿って構築されて、上流から下流への流れや潮汐や津波による下流から上流への遡上を制御するものである。可動堰Dは、水中に孤立して配置された水中構造物としての堰柱P1と、河川の両岸にそれぞれ配置された水中構造物としての堰柱P2と、3台のゲートGAとを備えている。可動堰Dの改修工事では、可動堰Dの機能維持と耐震性の向上を目的として、堰柱P1,P2の補強工事とゲートGAの交換工事とが行われる。
改修工事の概略工程について説明する。まず、図2(a)に示されるように、仮締切ゲート3(図2(b)参照)を堰柱P1,P2へ取り付けるための事前工事を実施する。事前工事では、仮締切ゲート戸当たり部2を堰柱P1,P2の上流側端部及び下流側端部のそれぞれに形成する。この事前工事にあたっては、施工箇所が水中であるため、作業空間としての仮締切空間を形成する必要がある。そこで、本発明に係る仮締切構造体を用いる。
続いて、図2(b)に示されるように、一方の堰柱P2と一方の堰柱P1との間、一方の堰柱P1と他方の堰柱P1との間のそれぞれに仮締切ゲート3を取り付ける。また、仮締切ゲート3は、堰柱P1,P2の上流側端部の仮締切ゲート戸当たり部2と下流側端部の仮締切ゲート戸当たり部2のそれぞれに取り付けられる。仮締切ゲート3を配置した後に、仮締切ゲート3と堰柱P1,P2に囲まれた空間の水を排出して、仮締切空間Sを形成する。
続いて、図2(c)に示されるように既設のゲートGAを取り外して新設のゲートGBに交換する。また、ゲートGBへの交換作業と並行して、堰柱P1,P2の補強工事を行う。ゲートGBへの交換と堰柱P1,P2の補強工事が完了した後に、仮締切空間Sに水を注入する。そして、仮締切ゲート3を撤去して改修工事が完了する。ここで、事前工事から仮締切ゲート3を撤去するまでの間は、安全管理のため、施工エリアの土中間隙水圧をモニタリングする。
図1に示されるように、本発明の第1実施形態に係る仮締切構造体1Aは、水中に孤立して配置されている堰柱P1に取り付けられて、事前工事を行うための仮締切空間S1(図4参照)を形成するものである。堰柱P1の周辺に仮締切空間S1を形成する仮締切構造体1Aは、円筒形状を有し、一例として直径が約7mであり高さが約5mである。仮締切構造体1Aの直径は、作業に要する仮締切空間S1の広さなどに応じて設定され、高さは仮締切構造体1Aが設置される場所の水深などに応じて設定される。以下、堰柱P1の下流側端部に取り付けられる仮締切構造体1Aについて詳細に説明する。
図3に示されるように、仮締切構造体1Aは、堰柱P1の下流側端部を部分的に囲って作業空間をなす仮締切空間S1を形成するものである。仮締切構造体1Aは、水中において水から隔てられた仮締切空間S1を形成するための隔壁部11と、隔壁部11を堰柱P1に連結するための連結止水部12(図4参照)とを有している。
図4に示されるように、円筒状の隔壁部11は、円周方向の一部が切り欠かれた形状をなしている。言い換えれば、隔壁部11は、周方向の端部である第1の取付端部13と第2の取付端部14とを有しており、第1の取付端部13と第2の取付端部14との間には、周方向の一部が開放された開放部G1が形成されている。仮締切構造体1Aは、これら第1及び第2の取付端部13,14で堰柱P1の下流側端部を挟むようにして堰柱P1に取り付けられている。第1及び第2の取付端部13,14のなす開口割合Eは、隔壁部11の中心軸線AXを基準とし開放部G1が設けられていない場合を0%として、およそ20%〜80%(角度換算:72度〜288度)の範囲に設定されている。この開口割合Eは、隔壁部11が取り付けられる水中構造物の形状や必要な作業空間の容積・形状などに応じて設定されるものであり、仮締切構造体1Aでは、開口割合Eは20%(角度換算:72度)である。
図3及び図5に示されるように、隔壁部11は、複数のライナープレート16が止水用ゴム部材15を挟んでボルト(不図示)により締結されて構成されている。ライナープレート16は、矩形状の薄鋼板を長手方向に湾曲させた形状を有し、ライナープレート16同士はそれぞれの縁部に取り付けられているフランジ16aによって互いに連結可能とされている。このようなライナープレート16によれば、ライナープレート16単品の形状と組み合わせる数とを設定することにより、任意の高さと開口割合Eとを有する隔壁部11を容易に構成することができる。また、ライナープレート16で構築された隔壁部11は、工事終了後に容易に分解することもできる。
図4に示されるように、隔壁部11は、水中において作業空間を形成したときには、周囲の水から水圧Fを受けるため、水圧Fに耐え得る所定の強度を確保する必要がある。そこで、図3に示されるように、隔壁部11には、上下方向に互いに離間し、円周方向に延在する補強リング(周方向補強部材)17と、隔壁部11の中心軸線AXを挟んで互いに対向し、上下方向に延在するバーチカルスチフネス(補強柱部材)18と、が取り付けられている。
補強リング17は、隔壁部11おいて第1の取付端部13から第2の取付端部14に亘って延びた円弧状のH型鋼(図5参照)である。補強リング17は、隔壁部11の上端に配置されると共に、隔壁部11の上端から下方に向かって約2m間隔で配置されている。また、補強リング17は、ライナープレート16に挟まれて、ボルト締結によって隔壁部11に取り付けられている(図5参照)。
バーチカルスチフネス18は、隔壁部11の内周面及び外周面に配置された山形鋼(L型鋼)であり、バーチカルスチフネス18の長手方向が上下方向に沿うように、隔壁部11の上端から下端に亘って隔壁部11に取り付けられている。また、バーチカルスチフネス18は、一例として、隔壁部11の中心軸線AXに対して約15度の中心角を持って複数配置されている(図4参照)。そして、隔壁部11の中心軸線AXを挟んで略対向する位置に配置されたバーチカルスチフネス18の位置には、隔壁部11を吊り上げるための吊り部材19が取り付けられている。
隔壁部11は、水から隔離された作業空間を形成するため、隔壁部11とフーチング21(図3参照)との間と、隔壁部11と堰柱P1,P2との間(図4参照)とは水の出入りがないように止水された状態で連結する必要がある。
隔壁部11とフーチング21との間の連結構造について説明する。図5に示されるように、バーチカルスチフネス18の下端には隔壁部11の半径方向に延在する連結板22が取り付けられている。連結板22とフーチング21の間には、ブチルを含むスポンジゴムからなる止水用ゴム部材23が挟み込まれている。この連結板22には、ボルト穴が形成され、ボルト穴にはフーチング21に配置された埋め込みボルトBが挿通されている。ボルト穴に挿通された埋め込みボルトBには上端部からナットNが取り付けられて、ナットNはフーチング21に向かう方向に締め付けられている。
この埋め込みボルトBによれば、浮力に対抗するように隔壁部11の全体がフーチング21に固定される。また、止水用ゴム部材23によれば、隔壁部11が取り付けられるコンクリート製のフーチング21表面に凹凸がある場合でも、ナットNの締め付けにより止水用ゴム部材23が圧縮されて凹凸に倣うため、隔壁部11とフーチング21との間を確実に止水することができる。
また、図6に示されるように、隔壁部11の最下段に配置されたライナープレート16のフランジ16aはフーチング21に対してボルトB及びナットNにより固定されている。そして、フランジ16aと連結板22との間には、止水部材としてのブチルゴムシート24が挟み込まれている。
次に、隔壁部11と堰柱P1,P2との間の連結構造について説明する。図4に示されるように、隔壁部11の第1の取付端部13は堰柱P1の側壁P1aに対して連結止水部12によって連結されている。また、隔壁部11の第2の取付端部14は堰柱P1の側壁P1bに対して別の連結止水部12によって連結されている。ここで、第1の取付端部13と側壁P1aの間の連結止水部12と、第2の取付端部14と側壁P1bの間の連結止水部12と、は互いに同様の構成を有する。従って、以下、第2の取付端部14と側壁P1bの間の連結止水部12について説明し、第1の取付端部13と側壁P1aの間の連結止水部12の説明を省略する。
図7に示されるように、連結止水部12は、堰柱P1の側壁P1bに固定された受け部26と、隔壁部11の第2の取付端部14に固定された押圧部27とを有している。受け部26に対して押圧部27が水圧で押し付けられるヒンジ構造をなして、隔壁部11が堰柱P1に取り付けられている。また、押圧部27の押し付け方向H1と側壁P1bとの間の角度EBは、略90度であるが、押圧部27と受け部26との間には、上下方向を中心軸線とする揺動方向H2に沿った遊びが設けられているため、水圧分布の変化に応じて押し付け方向H1と側壁P1bとの間の角度EBは変化する。
受け部26は、押圧部27が押し付けられる断面半円状の受け湾曲面C1を有する本体部28と、本体部28と側壁P1bとの間に挟み込まれた止水ゴム29とを有している。本体部28は、上下方向(水深方向)に延在し、押圧部27に向かって凹状となる受け湾曲部28aと、受け湾曲部28aを隔壁部11の半径方向に挟むと共に上下方向に延在するフランジ28bとを有している。このフランジ28bに設けられたボルト穴には、堰柱P1に設けられた埋め込みボルトBが挿通され、ナットNが締め付けられている。受け湾曲部28aは、フランジ28bに対して隔壁部11側に突出すると共に凹状の受け湾曲面C1が形成されている。受け湾曲面C1には、止水ゴムパッキン31が取り付けられている。
この構造によれば、ナットNを締め付けることにより、本体部28が側壁P1b側に押し付けられ、更に本体部28と側壁P1bとの間の止水ゴム29が圧縮されるため、側壁P1b表面に凹凸がある場合であっても本体部28と側壁P1bとの間の止水性を高めることができる。
押圧部27は、上下方向に延在し、受け部26に向かって凸状となる押圧湾曲面C2を有する押圧凸部27aと、押圧凸部27aを隔壁部11の半径方向に挟むと共に上下方向に延在するフランジ27bとを有している。揺動方向H2に沿った遊びを持たせるため、押圧湾曲面C2の半径は、受け湾曲面C1の半径よりも小さくされている。第2の取付端部14は、ライナープレート16を挟むように補強リング17に固定された断面コ字状の固定チャンネル32を有している。この固定チャンネル32のフランジ32aに対して、押圧部27のフランジ27bがボルトにより固定されている。押圧凸部27aには、フランジ27bに対して堰柱P1側に突出するように凸状の押圧湾曲面C2が形成されている。押圧湾曲面C2には、断面半円状の止水ゴムパッキン33が取り付けられている。
仮締切構造体1Aを用いた事前工事の工程について説明する。図3に示されるように、陸上において、ライナープレート16の間に止水用ゴム部材15を挟み込みつつ、ボルトにより連結して隔壁部11を形成する。このとき、補強リング17をライナープレート16同士の間に挟み込む。続いて、隔壁部11の外周面及び内周面にバーチカルスチフネス18を取り付けると共に、所定のバーチカルスチフネス18の上端部に吊り部材19を取り付ける。また、第1及び第2の取付端部13,14に、連結止水部12をなす押圧部27を取り付ける。また、堰柱P1の側壁P1bにボルトBを埋め込み、止水ゴム29を挟んで連結止水部12をなす本体部28を固定する。
続いて、隔壁部11を堰柱P1に取り付ける。より詳細には、第1の取付端部13における押圧部27の押圧湾曲面C2を堰柱P1の側壁P1aに固定された受け部26における受け湾曲面C1に嵌めこむ。更に、第2の取付端部14における押圧部27の押圧湾曲面C2を堰柱P1の側壁P1bに固定された受け部26における受け湾曲面C1に嵌めこむ。そして、隔壁部11の下端部をフーチング21に固定する。以上の工程により、堰柱P1の作業対象領域P1Lのための仮締切空間S1が形成される。
続いて、隔壁部11の内部の水を排出する。図4に示されるように、水を排出していくと、隔壁部11には、隔壁部11の中心軸線AXに向かう水圧Fが作用するようになる。ここで、堰柱P1に取り付けるための開放部G1には水圧が作用しないが、開放部G1に対向する隔壁部11の領域G2には水圧Faが作用する。従って、この領域G2に作用する水圧により隔壁部11が押し付けられることになる。
この仮締切構造体1Aでは、隔壁部11が、連結止水部12によって堰柱P1に連結され、隔壁部11と堰柱P1との間は止水されている。従って、隔壁部11を水中に配置して隔壁部11内の水を排出することにより仮締切空間S1を形成することができる。
また、隔壁部11における第1及び第2の取付端部13,14が堰柱P1に取り付けられて、工事の対象となる堰柱P1の一部が隔壁部11により覆われる。従って、堰柱P1の全体を取り囲むように隔壁部11を設置する必要がないため、仮締切空間S1の形成における施工効率を向上させることができる。
ところで、隔壁部11を堰柱P1,P2に対して連結する構造として、例えば、堰柱P1,P2の側壁に止水コンクリート製の凸部を形成し、この凸部に隔壁部11の第1及び第2の取付端部13,14を埋め込む比較例に係る構成が考えられる。しかし、止水コンクリートへの埋め込み構造では、堰柱P1への隔壁部11の取付剛性が高くなる。また、隔壁部11の設置個所が河川中である場合には、水圧の状態も常時変化する。止水コンクリートへの埋め込み構造では、隔壁部11に作用する水圧の分布が変化に応じて隔壁部11の連結姿勢が変化することが難しく、第1及び第2の取付端部13,14に大きな応力が生じることになる。
仮締切構造体1Aの連結止水部12は、押圧部27の押圧湾曲面C2が受け部26の受け湾曲面C1に対して押し付けられて連結されるヒンジ構造を有している。この構造によれば、上下方向を軸線とした受け湾曲面C1に対する押圧湾曲面C2の揺動が可能であるため、押圧部27と受け部26の間で揺動方向H2(図7参照)に沿った遊びを持たせることができる。
さらに、押圧湾曲面C2と受け湾曲面C1との間には弾性を有する止水ゴムパッキン31,33が配置されているため、受け部26に対して押圧部27が柔軟に揺動可能であり、且つ押圧部27と受け部26の間の止水性を確保することができる。
また、押圧湾曲面C2が凸状であり受け湾曲面C1が凹状であるため、受け部26に対して押圧部27が揺動方向H2に沿って揺動しても押圧部27が受け部26から外れることがない。従って、止水性が確保され、水圧により第1及び第2の取付端部13,14に生じる応力が緩和される接続構造を維持することができる。
さらに、連結止水部12では、堰柱P1に取り付けられた受け部26に対して、隔壁部11に固定された押圧部27が押し付けられることにより、隔壁部11が堰柱P1に取り付けられている。従って、堰柱P1に対する工事を完了した後に、隔壁部11を容易に取り外すことができ、堰柱P1に対する工事全体の施工効率を向上させることができる。
また、補強リング17及びバーチカルスチフネス18によれば、仮締切空間S1を形成したときに隔壁部11に作用する水圧Fに対して、隔壁部11の形状を維持可能な強度を確保することができる。
また、仮締切構造体1Aは、作業性のよい陸上で構築されるため、水中における作業を連結止水部12における連結作業と、隔壁部11とフーチング21との連結作業とにすることができる。従って、仮締切空間の施工効率を向上させることができる。
また、仮締切構造体1Aの隔壁部11は円筒状であるため、水中において隔壁部11には中心軸線AXに向かう水圧を隔壁部11に対して均等に作用させることができる。
[第2実施形態]
図8に示されるように、第2実施形態に係る仮締切構造体1Bは、開口割合Eが50%(角度換算:180度)である点で仮締切構造体1Aと相違している。仮締切構造体1Bは、河川の両岸に設置された堰柱P2の上流側端部の作業対象領域P2Mを囲むように配置される(図1参照)。仮締切構造体1Bの第1の取付端部34は連結止水部12によって堰柱P2の側壁P2aに取り付けられ、第2の取付端部36は別の連結止水部12によって河川岸に設置された矢板37に取り付けられている。
仮締切構造体1Bであっても、第1及び第2の取付端部34,36を、連結止水部12を介して堰柱P2及び矢板37に取り付けることができる。仮締切構造体1Bは、隔壁部11に作用する水圧Fによって、隔壁部11に固定されたそれぞれの押圧部27が、堰柱P2側及び矢板37側に押し付けられるため、止水コンクリートによる埋め込み構造によらず、作業対象領域P2Mのための仮締切空間S2を形成することができる。従って、第1実施形態に係る仮締切構造体1Aと同様の効果を得ることができる。
図9に示されるように、第3実施形態に係る仮締切構造体1Cは、開口割合Eが75%(角度換算:270度)である点で仮締切構造体1Aと相違している。仮締切構造体1Cは、河川の両岸に設置された堰柱P2の下流側端部の作業対象領域P2Nを囲むように配置される(図1参照)。仮締切構造体1Cの第1の取付端部38は連結止水部12によって堰柱P2の側壁P2aに取り付けられ、第2の取付端部39は別の連結止水部12によって河川岸から川幅方向に向かって並設された矢板41に取り付けられている。
仮締切構造体1Cであっても、第1及び第2の取付端部38,39を、連結止水部12を介して堰柱P2及び矢板41に取り付けることができる。仮締切構造体1Cは、隔壁部11に作用する水圧Fによって隔壁部11に固定されたそれぞれの押圧部27が、堰柱P2側及び矢板41側に押し付けられるため、止水コンクリートによる埋め込み構造によらず、作業対象領域P2Nのための仮締切空間S3を形成することができる。従って、第1実施形態に係る仮締切構造体1Aと同様の効果を得ることができる。
本発明は、前述した実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、下記のような種々の変形が可能である。
連結止水部12は、隔壁部11の第1及び第2の取付端部13,14のいずれか一方に配置され、他方は止水コンクリートへの埋め込み構造やボルト連結構造により水中構造物へ連結されてもよい。このような構造であっても、仮締切構造体1Aは遊びを生じさせる連結止水部12を備えているので水圧分布の変化に対応して、隔壁部11に過大な応力が生じることを抑制できる。
また、連結止水部12では、押圧湾曲面C2が受け部26に向かって凹状であり、受け湾曲面C1が押圧部27に向かって凸状であってもよい。
また、仮締切構造体1A〜1Cが取り付けられる水中構造物は、可動堰の堰柱に限定されず、橋梁の橋脚等その他の水中構造物に取り付けて工事のための作業空間を形成するために用いてもよい。
1A〜1C…仮締切構造体、11…隔壁部、12…連結止水部、13…第1の取付端部、14…第2の取付端部、17…補強リング(周方向補強部材)、18…バーチカルスチフネス(補強柱部材)、26…受け部、27…押圧部、C1…受け湾曲面、C2…押圧湾曲面、P1,P2…堰柱、S1〜S3…仮締切空間。

Claims (6)

  1. 水中に設けられた水中構造物の周辺に作業空間を形成する仮締切構造体において、
    前記水中構造物に取り付けるための第1及び第2の取付端部を有し、前記水中構造物の一部を覆うように円弧状に延びて前記作業空間を形成する隔壁部と、
    前記第1の取付端部と前記水中構造物との間、及び前記第2の取付端部と前記水中構造物との間の少なくとも一方に配置され、前記隔壁部を前記水中構造物に連結すると共に、前記隔壁部と前記水中構造物との間を止水する連結止水部と、
    を備え、
    前記連結止水部は、
    前記水中構造物に固定される受け部と、
    前記隔壁部に固定され、前記受け部に対して押し付けられる押圧部と、を有していることを特徴とする仮締切構造体。
  2. 前記押圧部は、上下方向に延在し前記受け部に向かって凸状となる押圧湾曲面を有し、
    前記受け部は、上下方向に延在し前記押圧部に向かって凹状となる受け湾曲面を有し、
    前記押圧湾曲面と前記受け湾曲面との間には弾性を有する止水部材が配置されていることを特徴とする請求項1に記載の仮締切構造体。
  3. 前記隔壁部には、上下方向に互いに離間し、周方向に延在する周方向補強部材と、上下方向に延在する補強柱部材と、が取り付けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の仮締切構造体。
  4. 前記連結止水部は、前記第1の取付端部と前記水中構造物との間、及び前記第2の取付端部と前記水中構造物との間のそれぞれに配置されていることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の仮締切構造体。
  5. 前記水中構造物は、堰柱であることを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の仮締切構造体。
  6. 前記押圧部は、上下方向に延在し、前記受け部に向かって凹状となる押圧湾曲面を有し、
    前記受け部は、上下方向に延在し、前記押圧部に向かって凸状となる受け湾曲面を有し、
    前記押圧湾曲面と前記受け湾曲面との間には弾性を有する止水部材が配置されていることを特徴とする請求項1に記載の仮締切構造体。
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