JP6106134B2 - 地震対応人孔補修工法 - Google Patents

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Description

本発明は、コンクリート側塊を積層した構造の人孔における地震対応人孔補修工法に関する。
人孔は、一般にコンクリート製となっており、下水管内で発生する硫化水素や雨水中の硫黄酸化物等による内面の腐食や、走行する車両の荷重による疲労などの原因による劣化が避けられないものとなっている。こうした人孔は、適当な時期に内周面の補修が行われており、従来行われている人孔の補修は、コンクリートの劣化部を除去し、除去した後のコンクリート面にセメント系補修材を打設しコンクリート躯体と一体化させる補修(例えば、非特許文献1参照。)や、マンホールの劣化した内壁面を削り、円形を複数に分割したコンクリートパネルをマンホール内で内壁面に沿って単一段又は複数段に組み立てた後、内壁面とマンホール内壁面との隙間及び隣接するコンクリートパネル同士の継ぎ目の隙間に耐酸性モルタルや塩化ビニル等の樹脂接着剤を充填する補修(例えば、特許文献1参照。)や、マンホールの内壁面を隙間を有して覆うようにプラスチック製の薄肉の補修材をマンホール内に配置し、その後、内壁面と補修材との隙間にエポキシ樹脂、アクリル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂にいずれかの液状のライニング用常温硬化性注入剤を充填して硬化させる補修(例えば、特許文献2参照。)が知られている。
下水道コンクリート構造物の腐食抑制技術及び防食技術マニュアル(平成24年4月 日本下水道事業団)
特開2007−285066号公報 特許第2687069号公報
現在施工されている人孔の多くは、上下に複数に分割したコンクリート側塊を積層し、地震が発生した場合、地震により人孔へ加わる応力をコンコリート側塊の接合部がずれることにより低減させ、破壊を免れる耐震構造となっている。
このような耐震構造の人孔の内面補修に、非特許文献1、特許文献1,2に記載された補修を行うと、人孔の内面に形成された補修層は剛体となり、人孔は耐震構造では無くなってしまう。この結果、補修後の人孔に地震による応力が加わった場合、その応力に人孔が耐えられず破壊してしまうおそれがある。
このため、耐震性を確保するには、補修後の人孔の強度が、地震により人孔へ加わる応力に耐える強度となることなることが必要であり、そのためには補修層の肉厚を厚くしなければならないことになる。しかし、補修層を肉厚するということは人孔の空間縮小を引き起こし、下水道の維持管理を行うマンホールとしての機能低下は避けられないといった問題がある。
本発明の目的は、地震により人孔へ加わる応力を吸収できるようにすることにより、補修層の肉厚を厚くしないで済むようにし、補修後の空間縮小を極力抑えられるようにする地震対応人孔補修工法に関する。
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、コンクリート側塊を積層した構造の人孔における地震対応人孔補修工法であって、内周側のコンクリートの劣化層を全周に渡って除去し、劣化層除去後のコンクリート面に、積層されたコンクリート側塊の接合部を跨ぐ所定の幅の縁切り隙間を前記接合部に沿ってリング状に形成するように、樹脂系やセメント系の補修材を塗布或いは打設して補修層を形成し、前記補修層に形成した前記縁切り隙間に弾性接着剤を充填して弾性接着剤層を形成することを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の、前記補修層に形成される前記縁切り隙間にあっては、劣化層除去後のコンクリート面に、積層された前記コンクリート側塊の接合部を跨ぐ所定の幅を空けて前記補修材を塗布或いは打設し補修層を形成し、未塗布の部分で補修層に溝部を形成し、該溝部をもって前記縁切り隙間とすることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の、前記補修層に形成される前記縁切り隙間にあっては、積層された前記コンクリート側塊の接合部を跨ぐように、所定の幅のスペーサを前記コンクリート側塊の接合部に沿ってリング状に配置し、この後、前記補修材を塗布或いは打設して前記補修層を形成し、その後、前記スペーサを除去して溝部を形成し、該溝部をもって前記縁切り隙間とすることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の、前記補修層に形成される前記縁切り隙間にあっては、前記人孔の内周面に前記コンクリート側塊の接合部を示す目印を内周側に突出させて設けておき、この後、補修材を塗布或いは打設して前記目印が確認可能に前記補修層を形成し、その後、前記目印を基に、前記補修層から、前記コンクリート側塊の接合部を跨ぐ所定の幅だけ前記接合部に沿ってリング状に切削することにより溝部を形成し、該溝部をもって前記縁切り隙間とすることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の、前記コンクリート側塊を積層した構造の人孔における地震対応人孔補修工法であって、内周側のコンクリートの劣化層を全周に渡って除去した後、前記補修材の塗布前に、コンクリート側塊の接合部に、前記縁切り隙間の予定形成域内に開口する周溝部を形成しておき、前記縁切り隙間形成後、前記縁切り隙間および前記周溝部に前記弾性接着剤材を充填して前記弾性接着剤層を形成することを特徴とする。
請求項1に記載の地震対応人孔補修工法によれば、コンクリート側塊を積層した構造の人孔の内周側のコンクリートの劣化層を全周に渡って除去し、劣化層除去後のコンクリート面に、積層されたコンクリート側塊の接合部を跨ぐ所定の幅の縁切り隙間を前記接合部に沿ってリング状に形成するように、樹脂系やセメント系の補修材を塗布或いは打設して補修層を形成し、前記補修層に形成した前記縁切り隙間に弾性接着剤を充填して弾性接着剤層を形成するので、劣化した人孔の内周面は、補修材を塗布或いは打設することにより形成される補修層によって補修することができる。
また、硬化して剛体となっている補修層は、積層されたコンクリート側塊の接合部の位置で弾性接着剤層により縁切りされているので、地震によってコンクリート側塊に応力がかかったとき、弾性接着剤層が伸びてコンクリート側塊の接合部の水平方向や鉛直方向へのずれを許容し、コンクリート側塊は補修層と一体となって変位し、これにより、マンホール側塊へ働く地震の応力を低減させることができるとともに補修層の破壊を防止でき、更には、弾性接着剤層によりコンクリート側塊の接合部のずれによる人孔内への土砂や水の流入を防ぐことができる。
また、補修層の肉厚は、補修後の人孔の強度として人孔の初期強度を得られればよく、地震により人孔へ加わる応力に耐える強度を必要としないので、その分補修層の肉厚を薄くすることができ、人孔の空間を縮小することなく補修することができるとともに、コストの削減が可能になる。
請求項2に記載の地震対応人孔補修工法によれば、請求項1に記載の、前記補修層に形成される前記縁切り隙間にあっては、劣化層除去後のコンクリート面に、積層された前記コンクリート側塊の接合部を跨ぐ所定の幅を空けて前記補修材を塗布或いは打設し補修層を形成し、未塗布の部分で補修層に溝部を形成し、該溝部をもって前記縁切り隙間とするので、前記縁切り隙間を容易に形成することができる。
請求項3に記載の地震対応人孔補修工法によれば、請求項1に記載の、前記補修層に形成される前記縁切り隙間にあっては、積層された前記コンクリート側塊の接合部を跨ぐように、所定の幅のスペーサを前記コンクリート側塊の接合部に沿ってリング状に配置し、この後、前記補修材を塗布或いは打設して前記補修層を形成し、その後、前記スペーサを除去して溝部を形成し、該溝部をもって前記縁切り隙間とするので、前記縁切り隙間を正確に且つ容易に形成することができるとともに、前記スペーサを前記補修層のレベラーとしても使用することができ、前記補修材の塗布或いは打設を容易に行うことができるものとなる。
請求項4に記載の地震対応人孔補修工法によれば、請求項1に記載の、前記補修層に形成される前記縁切り隙間にあっては、前記人孔の内周面に前記コンクリート側塊の接合部を示す目印を内周側に突出させて設けておき、この後、補修材を塗布或いは打設して前記目印が確認可能に前記補修層を形成し、その後、前記目印を基に、前記補修層から、前記コンクリート側塊の接合部を跨ぐ所定の幅だけ前記接合部に沿ってリング状に切削することにより溝部を形成し、該溝部をもって前記縁切り隙間とすることので、前記縁切り隙間を正確に且つ容易に形成することができる。
請求項5に記載の地震対応人孔補修工法によれば、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の、前記コンクリート側塊を積層した構造の人孔における地震対応人孔補修工法であって、内周側のコンクリートの劣化層を全周に渡って除去した後、前記補修材の塗布前に、コンクリート側塊の接合部に、前記縁切り隙間の予定形成域内に開口する周溝部を形成しておき、前記縁切り隙間形成後、前記縁切り隙間および前記周溝部に前記弾性接着剤材を充填して前記弾性接着剤層を形成するので、前記周溝部に充填された前記弾性接着剤材の分が前記弾性接着剤層の伸び量が大きくなり、地震による変位に対応できる範囲を広げることができる。
本発明に係る地震対応人孔補修工法の実施の形態の第1例を実施した人孔の縦断面図である。 第1例で実施される補修層に形成される縁切り隙間を形成する工程の一例を示す断面説明図である。 (イ)、(ロ)、(ハ)は第1例で実施される補修層に形成される縁切り隙間を形成する工程の他例を示す断面説明図である。 (イ)、(ロ)、(ハ)は第1例で実施される補修層に形成される縁切り隙間を形成する工程の他例を示す断面説明図である。 第1例を実施した人孔の積層されたコンクリート側塊の接合部の水平方向への変位と、変位に伴う弾性接着剤層の伸びを示す説明図である。 本発明に係る地震対応人孔補修工法の実施の形態の第2例を実施した人孔の要部拡大縦断面図である。 コンクリート側塊の接合部に、縁切り隙間の予定形成域内に開口する周溝部を形成する工程を示す断面説明図である。
以下、本発明に係る地震対応人孔補修工法を実施するための形態を詳細に説明する。
図1乃至図4は本発明に係る地震対応人孔補修工法の実施の形態の第1例を示すものであり、図1は第1例を実施した人孔の縦断面図、図2は第1例で実施される補修層に形成される縁切り隙間を形成する工程の一例を示す断面説明図、図3(イ)、(ロ)、(ハ)は第1例で実施される補修層に形成される縁切り隙間を形成する工程の他例を示す断面説明図、図4(イ)、(ロ)、(ハ)は第1例で実施される補修層に形成される縁切り隙間を形成する工程の他例を示す断面説明図である。
本例の地震対応人孔補修工法は、先ず、上下に複数に分割したコンクリート側塊2、2を積層した構造の人孔1の内周側のコンクリートの劣化層を全周に渡って除去する。コンクリートの劣化層の除去は高圧洗浄やハツリにより健全層が露出するまで行う。
次に、劣化層除去後の健全なコンクリート面に、積層されたコンクリート側塊2、2の接合部3を跨ぐ所定の幅L1の縁切り隙間4を接合部3に沿ってリング状に形成するように、樹脂系やセメント系の補修材5を塗布或いは打設して補修層6を形成する。
補修層6への縁切り隙間4の形成する手段にあっては、次のようにして行われるが、これらに限定されない。
図2は、縁切り隙間4を形成する手段の一例を示すものであり、劣化層除去後のコンクリート面に、積層されたコンクリート側塊2、2の接合部3を跨ぐ所定の幅L1を空けて補修材5を塗布或いは打設して補修層6を形成し、未塗布の部分で補修層6に溝部7を形成し、この溝部7をもって縁切り隙間4とする。
図3(イ)、(ロ)、(ハ)は、縁切り隙間を形成する手段の他例を示すものであり、積層されたコンクリート側塊2、2の接合部3を跨ぐように、所定の幅L1のスペーサ8をコンクリート側塊2、2の接合部3に沿ってリング状に配置し(図3(イ))、この後、補修材5を塗布或いは打設して補修層6を形成する(図3(ロ))。このとき、スペーサ8を補修層6のレベラーとして使用することにより、補修材5の塗布或いは打設が容易に行える。その後、補修層6が硬化する直前にスペーサ8を除去して溝部7を形成し、この溝部7をもって縁切り隙間4とする(図3(ハ))。
図4(イ)、(ロ)、(ハ)縁切り隙間を形成する手段の他例を示すものであり、人孔1の内周面にコンクリート側塊2、2の接合部3を示す棒状の目印9を内周側に突出させて設ける(図4(イ))。この後、補修材5を塗布或いは打設して目印9が確認可能に補修層6を形成する(図4(ロ))。その後、目印9を基に、補修層6から、コンクリート側塊2、2の接合部3を跨ぐ所定の幅L1だけ接合部3に沿ってリング状に切削することにより溝部7を形成し、この溝部7をもって縁切り隙間4とする(図4(ハ))。
劣化層除去後の健全なコンクリート面に、塗布或いは打設して補修層6を形成する補修材5にあっては、本例では、樹脂系の補修材5を使用している。
本例では樹脂系の補修材5として、熱硬化性樹脂あるいは光硬化性樹脂が使用されるが、特に、エポキシ樹脂が好ましい。また、エポキシ樹脂に充填剤として下水汚泥の焼却灰を添加してもよい。充填剤として下水汚泥の焼却灰を添加することにより、下水汚泥の焼却灰利用といった面からの省資源化が図れることになる。
また、樹脂系の補修材5は、引張強度が8.0N/mm以上、付着強度が2.0N/mm以上、圧縮強度が45.0N/mm以上、弾性係数が3200N/mm以上であることが好ましい。このような樹脂系の補修材5を使用することにより、劣化層を除去した後のコンクリート面に樹脂系の補修材5を塗布して形成した補修層6による増肉が人孔1の初期厚を超えない範囲で、補修後の人孔1の破壊荷重として初期破壊荷重と同等以上の破壊荷重が得られることになり、この結果、人孔1の空間を縮小させることなく補修することが可能となる。
次に、上記のようにして、補修層6に形成した縁切り隙間4に、弾性接着剤10を充填して弾性接着剤層11を形成する。
縁切り隙間4に充填する弾性接着剤10にあっては、弾性エポキシ樹脂、シリコンエラストマー、ゴムフィラー、ポリウレアなどの熱硬化性樹脂が使用されるが、接着性、コンクリート側塊2、2の変位に対する追従性、さらには、耐薬品性、耐水性といった点から弾性エポキシ樹脂が好ましく、本例では弾性接着剤10として弾性エポキシ樹脂を使用している。
上記第1例の地震対応人孔補修工法によれば、コンクリート側塊2、2を積層した構造の人孔1の内周側のコンクリートの劣化層を全周に渡って除去し、劣化層除去後のコンクリート面に、積層されたコンクリート側塊2、2の接合部3を跨ぐ所定の幅L1の縁切り隙間4を接合部3に沿ってリング状に形成するように、補修材5を塗布して補修層6を形成し、補修層6に形成した縁切り隙間4に弾性接着剤10を充填して弾性接着剤層11を形成するので、劣化した人孔1の内周面は補修層11によって補修される。
また、硬化して剛体となっている補修層11は、積層されたコンクリート側塊2、2の接合部3の位置で弾性接着剤層11により縁切りされているので、地震によってコンクリート側塊2、2に水平方向や鉛直方向への応力がかかったとき、弾性接着剤層11が伸びてコンクリート側塊2、2の接合部3のずれを許容し、コンクリート側塊2、2は補修層11と一体となって変位し(図5参照。)、これによって、コンクリート側塊2、2へ働く地震の応力を低減させることができるとともに補修層11の破壊を防止でき、更には、弾性接着剤層11によりコンクリート側塊2、2の接合部3のずれによる人孔内への土砂や水の流入を防ぐことができる。
また、補修層11の肉厚は、補修後の人孔1の強度として人孔1の初期強度を得られればよく、地震により人孔1へ加わる応力に耐える強度を必要としないので、その分補修層11の肉厚を薄くすることができ、人孔1の空間を縮小することなく補修することができるとともに、コストの削減が可能になる。
図6、図7は本発明に係る地震対応人孔補修工法の実施の形態の第2例を示すものであり、図6は第2例を実施した人孔の要部拡大縦断面図、図7はコンクリート側塊の接合部に、縁切り隙間の予定形成域内に開口する周溝部を形成する工程を示す断面説明図である。
本例の地震対応人孔補修工法は、前記第1例と基本構成において変わるところは無く、第1例と同一の構成については同一の符号を付し、その詳細は第1例の説明を援用する。
本例の地震対応人孔補修工法は、先ず、第1例と同様、上下に複数に分割したコンクリート側塊2、2を積層した構造の人孔1の内周側のコンクリートの劣化層を全周に渡って除去する。コンクリートの劣化層の除去は高圧洗浄やハツリにより健全層が露出するまで行う。
次に、コンクリート側塊2、2の接合部3に、後工程で形成される縁切り隙間4の予定形成域内に開口する周溝部12を形成する。
周溝部12は、コンクリート側塊2、2の接合部3を、コンクリート側塊2、2の内周側から外周壁面を超えない範囲の所定の位置までの深さL2で、且つ高さ方向が縁切り隙間4の幅L1を超えない範囲の幅L3で接合部3に沿って切削して形成している。
次に、コンクリート側塊2、2の接合部3に周溝部12を形成したコンクリート面に、積層されたコンクリート側塊2、2の接合部3を跨ぐ所定の幅L1の縁切り隙間4を接合部3に沿ってリング状に形成するように、樹脂系やセメント系の補修材5を塗布或いは打設して補修層6を形成する。
補修層6への縁切り隙間4の形成する手段にあっては、第1例と同様なので、第1例の説明を援用する。
また、コンクリート面に、塗布或いは打設して補修層6を形成する補修材5にあっても、第1例と同様なので、第1例の説明を援用する。
次に、上記のようにして、補修層6に形成された縁切り隙間4およびコンクリート側塊2、2の接合部3に形成された周溝部12に弾性接着剤材10を充填して弾性接着剤層11を形成する。
縁切り隙間4および周溝部12に充填する弾性接着剤10にあっては、第1例と同様なので、第1例の説明を援用する。
上記第2例の地震対応人孔補修工法によれば、内周側のコンクリートの劣化層を全周に渡って除去した後、補修材5の塗布前に、コンクリート側塊2、2の接合部3に、縁切り隙間4の予定形成域内に開口する周溝部12を形成しておき、縁切り隙間4の形成後、縁切り隙間4および周溝部12に弾性接着剤材10を充填して弾性接着剤層11を形成するので、周溝部12に充填された弾性接着剤材10の分が弾性接着剤層11の伸び量が大きくなり、地震による変位に対応できる範囲を広げることができる。
その他の作用効果は、前記した第1例と同様なので、第1例の説明を援用する。
なお、第1例及び第2例は、いずれも補修材5として樹脂系の補修材5を使用しているが、セメント系の補修材5を使用してもよい。
1 人孔
2 コンクリート側塊
3 接合部
4 縁切り隙間
5 補修材
6 補修層
7 溝部
8 スペーサ
9 目印
10 弾性接着剤
11 弾性接着剤層
12 周溝部

Claims (5)

  1. コンクリート側塊を積層した構造の人孔における地震対応人孔補修工法であって、内周側のコンクリートの劣化層を全周に渡って除去し、劣化層除去後のコンクリート面に、積層されたコンクリート側塊の接合部を跨ぐ所定の幅の縁切り隙間を前記接合部に沿ってリング状に形成するように、樹脂系やセメント系の補修材を塗布或いは打設して補修層を形成し、前記補修層に形成した前記縁切り隙間に弾性接着剤を充填して弾性接着剤層を形成することを特徴とする地震対応人孔補修工法。
  2. 前記補修層に形成される前記縁切り隙間にあっては、劣化層除去後のコンクリート面に、積層された前記コンクリート側塊の接合部を跨ぐ所定の幅を空けて前記補修材を塗布或いは打設し補修層を形成し、未塗布の部分で補修層に溝部を形成し、該溝部をもって前記縁切り隙間とすることを特徴とする請求項1に記載の地震対応人孔補修工法。
  3. 前記補修層に形成される前記縁切り隙間にあっては、積層された前記コンクリート側塊の接合部を跨ぐように、所定の幅のスペーサを前記コンクリート側塊の接合部に沿ってリング状に配置し、この後、前記補修材を塗布或いは打設して前記補修層を形成し、その後、前記スペーサを除去して溝部を形成し、該溝部をもって前記縁切り隙間とすることを特徴とする請求項1に記載の地震対応人孔補修工法。
  4. 前記補修層に形成される前記縁切り隙間にあっては、前記人孔の内周面に前記コンクリート側塊の接合部を示す目印を内周側に突出させて設けておき、この後、補修材を塗布或いは打設して前記目印が確認可能に前記補修層を形成し、その後、前記目印を基に、前記補修層から、前記コンクリート側塊の接合部を跨ぐ所定の幅だけ前記接合部に沿ってリング状に切削することにより溝部を形成し、該溝部をもって前記縁切り隙間とすることを特徴とする請求項1に記載の地震対応人孔補修工法。
  5. 前記コンクリート側塊を積層した構造の人孔における地震対応人孔補修工法であって、内周側のコンクリートの劣化層を全周に渡って除去した後、前記補修材の塗布前に、コンクリート側塊の接合部に、前記縁切り隙間の予定形成域内に開口する周溝部を形成しておき、前記縁切り隙間形成後、前記縁切り隙間および前記周溝部に前記弾性接着剤材を充填して前記弾性接着剤層を形成することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の地震対応人孔補修工法。
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