JP2014218791A - マンホール更生方法 - Google Patents

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健吾 岩永
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    • EFIXED CONSTRUCTIONS
    • E02HYDRAULIC ENGINEERING; FOUNDATIONS; SOIL SHIFTING
    • E02DFOUNDATIONS; EXCAVATIONS; EMBANKMENTS; UNDERGROUND OR UNDERWATER STRUCTURES
    • E02D29/00Independent underground or underwater structures; Retaining walls
    • E02D29/12Manhole shafts; Other inspection or access chambers; Accessories therefor

Abstract

【課題】本発明は、煩雑な事前準備等を行うことなく、現場での臨機応変な対応を可能とすると共に、比較的低コストにて、劣化したマンホールの更生処理を行うことが可能な、マンホール更生方法を提供することを課題とする。
【解決手段】本発明は、縦方向に配設されたマンホール100を更生するためのマンホール更生方法であって、マンホール100を成すマンホール内壁面部110の下方位置に、第一内壁面補修部であるレンガ構成部20を設ける第一補修工程と、マンホール内壁面部110における第一内壁面補修部(レンガ構成部20)の上方位置に、第二内壁面補修部であるステンレス構成部40を設ける第二補修工程とを備え、第一内壁面補修部(レンガ構成部20)が、加工が容易である加工容易性部材(レンガ部材10)にて構成され、第二内壁面補修部(ステンレス構成部40)が、耐久性が高い高耐久性部材(ステンレス部材30)にて構成されていることを特徴としている。
【選択図】図1

Description

本発明は、縦方向に配設されたマンホール(劣化したマンホール)を補修して更生するためのマンホール更生方法に関するものである。
通常、下水道用管渠には、所定の間隔でコンクリート製のマンホールが設置されており、マンホールとマンホールとの間には管体が接続して設けられている。この管体の接続を行うために、それぞれのマンホールの周壁には、接続する管体の外径よりも大きな開孔部が設けられている。マンホールの周壁に設けられた開孔部と管体とを接続する方法としては、例えば、開孔部内に管体の端部を挿入し、挿入された管体の外周面と開孔部の内周面との隙間にモルタルを充填することによって、マンホールと管体とを固定して接続する方法が知られている。
従来技術にかかるマンホールは、上述したように、コンクリートを用いて構成されている。マンホールがコンクリートを用いて構成されているのは、コンクリートが基本的な性能として高い耐久性を有するからである。
上記のように高い耐久性を有するコンクリートにて構成されたマンホールではあるが、長年使用されているマンホールの壁面は、ぼろぼろになって劣化していることも少なくない。この現象の主な原因は、硫酸(下水中の屎尿や洗剤等に由来する硫酸塩)によるコンクリート腐食である。
このようなコンクリート腐食によってマンホールが劣化すると、下水が地中に漏洩したり、マンホールに設けられた梯子が落下したり、マンホール自身の崩壊が起こったりすることがあり得る。したがって、マンホールを適切に機能させ、マンホール利用者(内部の梯子を利用する人)の安全を確保するためには、マンホールの劣化状況に応じた適切な補修等を行う必要がある。
このような劣化等による亀裂が発生したマンホールに関する補修技術(防水工法)としては、例えば、特許文献1に記載の技術が知られている。
特開平03−293431号公報
従来技術にかかるマンホールの補修技術としては、上述したように、例えば、特許文献1にて開示された技術がしられている。この特許文献1には、施工対象であるマンホール内に収まる寸法に予め整形された硬質プラスチック製容筒型防水材を、このマンホールの内径よりも小さい外径に変形加工させた状態でマンホール内に挿入し、この防水材を内部から加熱加圧して元の形状に復元させて、マンホールの亀裂部等からの漏水を防止する技術が開示されている。
しかしながら、従来技術には、次のような問題があった。
上記従来技術においては、予めマンホールの形状等を詳細に調査し、その調査結果に基づいて、事前に防水材を成形する必要があるため、防水材の成形等に対する事前準備が非常に煩雑であるという問題があった。
また、このような従来技術においては、上記事前の準備(防水材の成形寸法等)が正確に行われることが、現場で作業を行うための最低条件であるため(すなわち、成形寸法にミスがあればマンホール内に挿入できなかったり、復元後の密着状態に不具合が生じたりするため)、事前準備に多くの工数が発生すると共に、仮に成形寸法等にミスがあると現場での修正が困難であるという問題があった。
さらに、このような従来技術においては、防水材が硬質プラスチックを用いて成形されるため、補修コストが大きくなるという問題があった。
そこで、本発明は、上記従来技術の問題を解決するためになされたものであって、煩雑な事前準備等を行うことなく、現場での臨機応変な対応を可能とすると共に、比較的低コストにて、劣化したマンホールの更生処理を行うことが可能な、マンホール更生方法を提供することを課題とする。
本発明の第一態様は、上記課題を解決するためになされたものであり、縦方向に配設されたマンホールを更生するためのマンホール更生方法であって、前記マンホールを成すマンホール内壁面部の下方位置に、第一内壁面補修部を設ける第一補修工程と、前記マンホール内壁面部における前記第一内壁面補修部の上方位置に、第二内壁面補修部を設ける第二補修工程とを備え、前記第一内壁面補修部が、加工が容易である加工容易性部材にて構成され、前記第二内壁面補修部が、耐久性が高い高耐久性部材にて構成されていることを特徴としている。
ここで、「縦方向に配設されたマンホール」とは、垂直方向に配設されたマンホールは勿論のこと、全体およびその一部が所定の傾斜角度を有するマンホールも含む概念である。すなわち、道路等に設けられているマンホール蓋を開放してその中に作業員が入る必要があるマンホールの全てを含む概念である。
このように構成されたマンホール更生方法によれば、まずは、前記マンホール内壁面部の下方位置を前記加工容易性部材を用いて補修するため、前記マンホール内壁面がどのような状況、あるいはその内部がどのように傾斜等していても、そのマンホール(更生前マンホール)の状況および形状に応じて、前記加工容易性部材を加工しながら、臨機応変に前記第一内壁面補修部を構成することができる。つまり、更生前マンホールのマンホール底面部に凹凸があったり、傾斜があったりしても、その形状に応じて、前記加工容易性部材を加工して前記第一内壁面補修部を構成可能である。次いで、このように構成されたマンホール更生方法によれば、前記第一内壁面補修部の上方位置に前記第二内壁面補修部が設けられる。つまり、この構成によれば、前記第一内壁面補修部の上方位置の形状等(前記第二内壁面補修部との接触箇所の形状等)を容易に加工可能であるため、前記第一内壁面補修部上に前記第二内壁面補修部を適切に設けることができる。
すなわち、このような構成にかかるマンホール更生方法によれば、煩雑な事前準備等を行うことなく、現場での臨機応変な対応を可能とすると共に、比較的低コストにて、劣化したマンホールの更生処理を行うことができる。
また、本発明の第二態様は、上記課題を解決するためになされたものであり、縦方向に配設されたマンホールを更生するためのマンホール更生方法であって、前記マンホールを成すマンホール内壁面部の下方位置に、前記マンホール内壁面部との間に第一間隙部を設けた状態で第一内壁面補修部を設ける第一補修工程と、前記第一間隙部にモルタルを充填する第一裏込工程と、前記マンホール内壁面部における前記第一内壁面補修部の上方位置に、前記マンホール内壁面部との間に第二間隙部を設けた状態で前記第一内壁面補修部と接するように第二内壁面補修部を設ける第二補修工程と、前記第二間隙部にモルタルを充填する第二裏込工程とを備え、前記第一内壁面補修部が、加工が容易である加工容易性部材にて構成され、前記第二内壁面補修部が、耐久性が高い高耐久性部材にて構成されていることを特徴としている。
このように構成されたマンホール更生方法によれば、上述した本発明の第一態様と同様に、前記マンホール内壁面がどのような状況、あるいはその内部がどのように傾斜等していても、そのマンホール(更生前マンホール)の状況および形状に応じて、前記加工容易性部材を加工しながら、臨機応変に前記第一内壁面補修部を構成することができる。また、このような構成によれば、上述した本発明の第一態様と同様に、前記第一内壁面補修部の上方位置の形状等(前記第二内壁面補修部との接触箇所の形状等)を容易に加工可能であるため、前記第一内壁面補修部上に前記第二内壁面補修部を適切に設けることができる。
さらに、このような構成によれば、前記第二補修工程の後に、前記裏込工程(第二裏込工程)が行われる。つまり、前記第二補修工程時には、前記第二内壁面補修部と前記マンホール内壁面部との間には間隙部(前記第二間隙部)が設けられ、前記第二内壁面補修部は前記マンホール内壁面部に固定されていない。よって、このような構成によれば、前記第二補修工程時において、前記第二内壁面補修部の自由度があるため、マンホール内の凹凸や傾斜や形状等の種々の状況に対して、微調整を行いながら、臨機応変に補修工程を行うことができる。また、このような構成によれば、前記第一内壁面補修部を基礎として、前記第二内壁面補修部を適切に固定することができる。その結果、本発明の構成によれば、前記第二内壁面補修部の施工が非常に容易となる。
以上のことから、このような構成にかかるマンホール更生方法によれば、煩雑な事前準備等を行うことなく、現場での臨機応変な対応を可能とすると共に、比較的低コストにて、劣化したマンホールの更生処理を行うことができる。
また、本発明においては、第一間隙部よりも第二間隙部の方が大きく形成されている。したがって、このような構成によれば、補修前におけるマンホールの躯体のズレや傾斜等の種々の状況に柔軟に対応することができる。
また、本発明の第三態様は、上記課題を解決するためになされたものであり、縦方向に配設されたマンホールを更生するためのマンホール更生方法であって、前記マンホールを成すマンホール内壁面部の下方位置に、前記マンホール内壁面部との間に第一間隙部を設けた状態で第一内壁面補修部を設ける第一補修工程と、前記マンホール内壁面部における前記第一内壁面補修部の上方位置に、前記マンホール内壁面部との間に第二間隙部を設けた状態で前記第一内壁面補修部と接するように第二内壁面補修部を設ける第二補修工程と、前記第一間隙部および前記第二間隙部にモルタルを充填する裏込工程(第一裏込工程および第二裏込工程)とを備え、前記第一内壁面補修部が、加工が容易である加工容易性部材にて構成され、前記第二内壁面補修部が、耐久性が高い高耐久性部材にて構成されていることを特徴としている。
このように構成されたマンホール更生方法によれば、上述した本発明の第一態様と同様に、前記マンホール内壁面がどのような状況、あるいはその内部がどのように傾斜等していても、そのマンホール(更生前マンホール)の状況および形状に応じて、前記加工容易性部材を加工しながら、臨機応変に前記第一内壁面補修部を構成することができる。また、このような構成によれば、上述した本発明の第一態様と同様に、前記第一内壁面補修部の上方位置の形状等(前記第二内壁面補修部との接触箇所の形状等)を容易に加工可能であるため、前記第一内壁面補修部上に前記第二内壁面補修部を適切に設けることができる。
さらに、このような構成によれば、前記第一補修工程および前記第二補修工程の後に、前記裏込工程(第一裏込工程および第二裏込工程)が行われる。つまり、前記第一補修工程時および前記第二補修工程時には、前記第一内壁面補修部および前記第二内壁面補修部と、前記マンホール内壁面部との間には間隙部(前記第一間隙部および前記第二間隙部)が設けられ、前記第一内壁面補修部および前記第二内壁面補修部は前記マンホール内壁面部に固定されていない。したがって、このような構成によれば、前記第一補修工程時および前記第二補修工程時において、前記第一内壁面補修部および前記第二内壁面補修部の自由度があるため、マンホール内の凹凸や傾斜や形状等の種々の状況に対して、微調整を行いながら、臨機応変に補修工程を行うことができる。
したがって、このような構成にかかるマンホール更生方法によれば、煩雑な事前準備等を行うことなく、現場での臨機応変な対応を可能とすると共に、比較的低コストにて、劣化したマンホールの更生処理を行うことができる。
また、本発明においては、第一間隙部よりも第二間隙部の方が大きく形成されている。したがって、このような構成によれば、補修前におけるマンホールの躯体のズレや傾斜等の種々の状況に柔軟に対応することができる。
さらに、本発明の第四態様は、上述した第一態様から第三態様において、前記加工容易性部材として、円弧状に湾曲した外周面を有するレンガ部材が用いられ、前記高耐久性部材として、ステンレス部材が用いられ、前記ステンレス部材が、円弧状に湾曲した外周面を有するステンレス本体部と、前記ステンレス本体部の円弧中心部側に突出すべく前記ステンレス本体部の上側および下側に設けられたステンレス上側フランジ部およびステンレス下側フランジ部と、前記ステンレス本体部の円弧端部の一方に設けられたステンレス接続部とを有し、前記第二補修工程にて、前記ステンレス接続部を用いて複数の前記ステンレス部材を環状に接続して単列ステンレス部を成す第一ステンレス接続工程と、前記ステンレス上側フランジ部および前記ステンレス下側フランジ部とを用いて前記単列ステンレス部を積層して接続する第二ステンレス接続工程とが行われる構成であることが好ましい。
この好ましい構成によれば、上述した第一態様から第三態様の作用効果に加え、次のような作用効果を得ることができる。
この第四態様の構成によれば、前記加工容易性部材としてレンガ部材が用いられ、前記高耐久性部材としてステンレス部材が用いられるため、このマンホール更生方法にて得られるマンホール(更生後マンホール)は、硫酸等に対する耐性が高い。つまり、このような構成によれば、比較的低コストにて耐久性の高いマンホール(更生後マンホール)を得ることができる。また、このような構成によれば、従来技術のような煩雑な事前処理を行う必要がない。さらに、このような構成によれば、マンホールに接続されている流入管や流出管の向きや段差等を現場にて容易に加工することができる。
本発明によれば、煩雑な事前準備等を行うことなく、現場での臨機応変な対応を可能とすると共に、比較的低コストにて、劣化したマンホールの更生処理を行うことが可能な、マンホール更生方法を得ることができる。
本発明の実施形態にかかるマンホール更生方法を用いて得られたマンホール(更生後マンホール)の概略斜視図(一部断面図)を示したものである。 本発明の実施形態にかかるマンホール更生方法を用いて得られたマンホール(更生後マンホール)の概略断面図を示したものである。 本発明の実施形態にかかるマンホール更生方法の施工工程を示す概略断面図であり、図3(a)は準備工・前処理段階等を示す概略断面図、図3(b)はレンガ積工段階等を示す概略断面図、図3(c)はステンレス取付・裏込段階等を示す概略断面図、図3(d)は斜壁取付段階等を示す概略断面図である。 本発明の実施形態にかかるマンホール更生方法にて用いられるレンガ構成部の概略斜視図を示したものであり、図4(a)はレンガ部材(単体レンガ部)を組み合わせて得られるレンガ構成部(単列レンガ構成部)の概略斜視図を示し、図4(b)はレンガ部材(単体レンガ部)の概略斜視図を示している。 本発明の実施形態にかかるマンホール更生方法にて用いられるステンレス構成部の概略図を示したものであり、図5(a)はステンレス部材(単体ステンレス部)を組み合わせて得られるステンレス構成部(単列ステンレス構成部)の概略斜視図を示し、図5(b)はステンレス構成部の概略断面図を示し、図5(c)はステンレス部材(単体ステンレス部)の概略斜視図を示している。 本発明の実施形態にかかるマンホール更生方法にて得られるマンホール(更生後マンホール)の概略部分拡大断面図を示したものである。 本発明の実施形態にかかるマンホール更生方法の施工工程の概略フロー図を示したものである。
以下、図面に基づき、本発明の実施形態について説明する。
なお、本実施形態において、「更生前マンホール」とは、本実施形態にかかるマンホール更生方法が施工される前のマンホール100(劣化等が発生しているマンホール)であり、「更生後マンホール」とは、本実施形態にかかるマンホール更生方法が施工された後のマンホール1(劣化等が発生したマンホールに所定の処理を施し、レンガ部材やステンレス部材等にて補修作業が行われた後のマンホール)である。
また、本発明にかかる「第一内壁面補修部」とは、レンガ部材で構成された補修部(積層構成されたレンガ構成部)であり、「第二内壁面補修部」とは、ステンレス部材で構成された補修部(積層構成されたステンレス構成部)である。さらに、「第一補修工程」とは、マンホール内にレンガ部材を配設する工程であり、「第二補修工程」とは、マンホール内に(レンガ部材の上方位置に)ステンレス部材を配設する工程である。
図1は、本発明の実施形態にかかるマンホール更生方法を用いて得られたマンホール(更生後マンホール)の概略斜視図(一部断面図)を示したものである。また、図2は、本発明の実施形態にかかるマンホール更生方法を用いて得られたマンホール(更生後マンホール)の概略断面図を示したものである。また、図3は、本発明の実施形態にかかるマンホール更生方法の施工工程を示す概略断面図であり、図3(a)は準備工・前処理段階等を示す概略断面図、図3(b)はレンガ積工段階等を示す概略断面図、図3(c)はステンレス取付・裏込段階等を示す概略断面図、図3(d)は斜壁取付段階等を示す概略断面図である。また、図4は、本発明の実施形態にかかるマンホール更生方法にて用いられるレンガ構成部の概略斜視図を示したものであり、図4(a)はレンガ部材(単体レンガ部)を組み合わせて得られるレンガ構成部(単列レンガ構成部)の概略斜視図を示し、図4(b)はレンガ部材(単体レンガ部)の概略斜視図を示している。また、図5は、本発明の実施形態にかかるマンホール更生方法にて用いられるステンレス構成部の概略図を示したものであり、図5(a)はステンレス部材(単体ステンレス部)を組み合わせて得られるステンレス構成部(単列ステンレス構成部)の概略斜視図を示し、図5(b)はステンレス構成部の概略断面図を示し、図5(c)はステンレス部材(単体ステンレス部)の概略斜視図を示している。また、図6は、本発明の実施形態にかかるマンホール更生方法にて得られるマンホール(更生後マンホール)の概略部分拡大断面図を示したものである。さらに、図7は、本発明の実施形態にかかるマンホール更生方法の施工工程の概略フロー図を示したものである。
本発明の実施形態にかかるマンホール更生方法にて得られるマンホール1(更生後マンホール)は、図1および図2等に示すように、劣化しているマンホール100(更生前マンホール)に後述する前処理等を施した後、その内部にレンガ部材10にて構成されたレンガ構成部20やステンレス部材30にて構成されたステンレス構成部40やステップ部70等を設けることによって構成されている。
ところで、図1においては、ステンレス構成部40にステップ部70を設けた構成を示しているが、図面の煩雑化を避けるために、他の図面においては、このステップ部70は省略している。
さて、本実施形態にかかるマンホール更生方法においては、主に、レンガ部材10(図4等参照)とステンレス部材30(図5等参照)とを用いて、更生前マンホール100内の補修作業を行い、更生後マンホール1を構成している。
以下においては、まず、それぞれの構成要素(レンガ部材10およびステンレス部材30)について、具体的に説明する。
図4は、本発明の実施形態にかかるマンホール更生方法にて用いられるレンガ構成部の概略斜視図を示したものであり、図4(a)はレンガ部材(単体レンガ部)を組み合わせて得られるレンガ構成部(単列レンガ構成部)の概略斜視図を示し、図4(b)はレンガ部材(単体レンガ部)の概略斜視図を示している。
図4(b)に示すように、本実施形態にかかるマンホール更生方法に用いられるレンガ部材10は、円弧状に湾曲した外周面(レンガ部材外周面10A)を有し、本実施形態においては、内周面(レンガ部材内周面10B)についても同様に円弧状に湾曲した形状を有している。つまり、本実施形態にかかるマンホール更生方法に用いられるレンガ部材10は、レンガ部外周面10Aおよびレンガ部内周面10Bがこのような形状を有することから、その上面(レンガ部材上面10C)および下面(レンガ部材上面10Cと同様の形状を有するレンガ部材下面10D)が、扇型形状を有している。また、レンガ部材10の左右端面部(レンガ部材左端面10E、レンガ部材右端面10F)は、略平面状に形成されている。
上記のように、本実施形態にかかるレンガ部材10は、レンガ部材外周面10A、レンガ部材内周面10B、レンガ部材上面10C、レンガ部材下面10D、レンガ部材左端面10E、およびレンガ部材右端面10Fから構成されており、レンガ部材上面10Cとレンガ部材下面10Dとは同じ形状を有し、レンガ部材左端面10Eとレンガ部材右端面10Fとは同じ形状を有している。
そして、本実施形態においては、図4(a)に示すように、図4(b)に示したレンガ部材10を複数個並べて、隣接するレンガ部材10のレンガ部材左端面10Eとレンガ部材右端面10Fとを接合することによって、環状のレンガ構成部20(単列レンガ構成部)が形成される。隣接するレンガ部材10の間には、目地12(耐酸性モルタル、耐酸性樹脂等の目地充填剤にて構成される目地12)が形成される。
本実施形態においては、目地充填剤を用いて複数のレンガ部材10を環状に接続して単列レンガ構成部20が構成され、後述するように、マンホール100の寸法等に応じて、マンホール100内に複数の単列レンガ構成部20が積層接合される。積層して接合された単列レンガ構成部20の間には、目地充填剤が充填されることによって目地が形成される。つまり、目地充填剤によって上下に設けられた単列レンガ構成部20が接合される。
なお、当然のことながら、本実施形態においては、後述するように、マンホール100内にて、レンガ部材10の環状接続等が行われる。つまり、マンホール100内で一つ一つのレンガ部材10を環状に接合する作業が行われる。そして、その単列レンガ構成部20上に、一つずつレンガ部材10が積層されて、結果的に、単列レンガ構成部20上に単列レンガ構成部20が積層されることとなる。
本実施形態においては、単列レンガ構成部20を積層接合する場合、それぞれの単列レンガ構成部20に形成される目地12が上下に連続しないように(すなわち、上下の目地12がずれるように)、各単列レンガ構成部20(を構成するレンガ部材10)を積層接合することが好ましい。これは、外部からの圧力の集中を避けて、圧力を分散させるためである。つまり、このような構成によれば、外部圧力が特定箇所の目地12へ集中することなく、積層されたレンガ部材10同士が効果的に噛み合うこととなる。
また、本実施形態においては、単列レンガ構成部20を「3の倍数」個のレンガ構成部10を接合して構成することが好ましい。このような構成によれば、積層するレンガの縦目地の重なりを、容易に防ぐことができる。
図5は、本発明の実施形態にかかるマンホール更生方法にて用いられるステンレス構成部の概略図を示したものであり、図5(a)はステンレス部材(単体ステンレス部)を組み合わせて得られるステンレス構成部(単列ステンレス構成部)の概略斜視図を示し、図5(b)はステンレス構成部の概略断面図を示し、図5(c)はステンレス部材(単体ステンレス部)の概略斜視図を示している。
図5(c)に示すように、本実施形態にかかるマンホール更生方法に用いられるステンレス部材30は、円弧状に湾曲した外周面(ステンレス本体部外周面31A)を有するステンレス本体部31と、このステンレス本体部31の円弧端部の一方に設けられたステンレス接続部32と、ステンレス本体部31の円弧中心部側に突出すべくステンレス本体部31の上側および下側に設けられたステンレス上側フランジ部33およびステンレス下側フランジ部34とを用いて構成されている。ステンレス本体部31に対して、ステンレス接続部32および各フランジ部33,34は、種々の接合方法(溶接(スポット溶接やその他の種々の溶接を含む)やピン接合等)を用いて固着されている。
また、ステンレス本体部31の円弧端部の他方には、ステンレス部材30同士を接続させる際に用いられる第一接続孔部38が設けられている。さらに、ステンレス本体部31の円弧端部の一方に設けられたステンレス接続部32には、ステンレス部材30同士を接続させる際に用いられる第二接続孔部39が設けられている。
そして、本実施形態においては、図5(a)に示すように、図5(c)に示したステンレス部材30を複数個並べて(本実施形態では「3個」並べて)、隣接するステンレス部材30に設けられた第一接続孔部38と第二接続孔部39(ステンレス接続部32に穿孔された第二接続孔部39)とを種々の接合方法(例えば、ボルト接合、溶接、ピン接合等)を用いて接合することによって、環状のステンレス構成部40(単列ステンレス構成部)が形成される。
また、本実施形態においては、図5(b)に示すように、マンホール100の寸法等に応じて、マンホール100内に複数の単列ステンレス構成部40が積層接合される。このように単列ステンレス構成部40を積層接合する場合には、下方に位置するステンレス部材30のステンレス上側フランジ部33と、上方に位置するステンレス部材30のステンレス下側フランジ部34とを重ねた状態として、重ねたフランジ部33,34を何等かの方法(例えば、ボルト接合、溶接、ピン接合等)を用いて接合する。
本実施形態においては、単列ステンレス構成部40を積層接合する場合、それぞれの単列ステンレス構成部40のステンレス接続部32が上下に連続しないように(すなわち、上下のステンレス接続部32がずれるように)、各単列ステンレス構成部40を積層接合することが好ましい。これは、外部からの圧力の集中を避けて、圧力を分散させるためである。つまり、このような構成によれば、外部圧力が特定箇所(特定のステンレス接続部32)へ集中することがなくなり、強固な構成とすることができる。
また、本実施形態においては、単列ステンレス構成部40を「3の倍数」個のステンレス部材30を接続して構成することが好ましい。このような構成によれば、ステンレス接続部同士の上下の重なりは勿論のこと、ステンレス接続部と接して積層されているレンガの縦目地とも上下に重ならない構造を容易に成すことができる。
本実施形態にかかるマンホール更生方法においては、上述したレンガ部材10やステンレス部材30等を用いて、亀裂が入ったり、腐食したりしているマンホール100の補修作業を行い、マンホールを更生させることができる。そして、このような部材(レンガ部材10やステンレス部材30等)を用いることによって、高い強度を有し、耐久性(耐薬品性等も含む)に優れたマンホール1(更生後マンホール)を得ることができる。
以下、これまで説明した図面に加え、図3、図6、および図7を用いて、本実施形態にかかるマンホール更生方法(施工方法等)について、具体的に説明する。
本実施形態にかかるマンホール更生方法においては、図7に示すように、準備工(ステップS701)として、種々の準備作業が行われる。
具体的には、マンホール100内の点検作業や施工機材の搬入作業等が行われる。マンホール100内の点検作業の際には、マンホール100内部の酸素濃度や有害ガス濃度等の測定処理が行われ、必要に応じてマンホール100内の換気作業が行われる。つまり、この準備工(S701)においては、マンホール100内に作業者が入る前の種々の作業が行われる。
次いで、本実施形態においては、マンホール100内における前処理(ステップS702)が行われる。
具体的には、劣化しているマンホール100内部(マンホール内壁面部110、マンホール底面部120、マンホール開孔部130、マンホールインバート部140)の汚れや腐食部分の除去や、マンホール100内部に設けられているステップ部(劣化等がすすんでいる既設のステップ部)の除去等が行われる。マンホール100内部の汚れや腐食部分の除去は、高圧洗浄装置やケレン工具を用いて行われる。
次いで、本実施形態においては、前処理(S702)が終了したマンホール100に対して、インバートはつり処理(ステップS703)が行われる。
具体的には、マンホール100内部に設けられているマンホールインバート部140の周辺について、マンホール100内部の種々の寸法(例えば、マンホール内壁面部110の高さ、マンホール底面部120からマンホール斜壁部150(図3参照)までの高さ等)に基づき、はつり処理が行われる。このはつり処理は、後述するレンガ積工等を行う際の寸法決定にも関連するため、はつり深さ等は、マンホール100内に設けるレンガ部材10やステンレス部材30の寸法等も考慮して(すなわち、それぞれの部材の割り付け領域等も考慮して)決定される。この際、レンガ部材10の割り付け領域は、マンホール開孔部130の外周円の最上部より高い位置に、レンガ部材10の最上部が位置するように決定される。つまり、マンホール開孔部130よりも高い位置に、レンガ部材10とステンレス部材30との接続箇所が設けられるように、割り付け領域が決定され、はつり処理が行われる。
上述したステップS701からステップS703の処理が完了したマンホール100の状態を示しているのが、図3(a)である。つまり、この図3(a)は、各構成要素の寸法を考慮した割り付けを計算した上で、インバートはつり処理が完了したマンホール100の概略断面図を示している。
図3(a)に示すように、ステップS701からステップS703の処理が完了したマンホール100に対して、本実施形態においては、次いで、レンガ積工(ステップS704)が行われる。
具体的には、図3(b)に示すように、マンホール開孔部130の外周円の最上部より高い位置にレンガ部材10の最上部が位置するように、マンホール底面部120に、複数層のレンガ構成部20(第一単列レンガ構成部20Aおよび第二単列レンガ構成部20B)が設けられる。
レンガ積工(S704)をより詳細に説明すれば、まずは、マンホール内壁面部110にその外周面10Aを添わせるように、レンガ部材10が配設される。この際、図6に示すように、マンホール内壁面部110とレンガ部材外周面10Aとの間には、第一間隙部T1を設けるようにして、レンガ部材10が配設される。つまり、レンガ部材10をマンホール底面部120に複数個並べて、隣接するレンガ部材10のレンガ部材左端面10Eとレンガ部材右端面10Fとを目地充填剤で接合することによって、第一間隙部T1を有しつつ、環状のレンガ構成部20(単列レンガ構成部)が形成される(図4(a)等参照)。
マンホール底面部120に第一層目の単列レンガ構成部(第一単列レンガ構成部20A)が形成された後、本実施形態においては、その第一単列レンガ構成部20Aの上に、さらにレンガ部材10を積層させて、第二層目の単列レンガ構成部(第二単列レンガ構成部20B)が形成される。この第二単列レンガ構成部20Bは、上下に位置する目地12の位置が適切にずれる(例えば、レンガ部材10の幅(レンガ部材左端部10Eからレンガ部材右端部10Fまでの距離)分だけずれる)構成であることが好ましい。この第二単列レンガ構成部20Bを第一単列レンガ構成部20A上に積層する場合にも、マンホール内壁面部110とレンガ部材外周面10Aとの間には第一間隙部T1を設ける。また、第二単列レンガ構成部20Bは、目地充填剤を用いて第一単列レンガ構成部20A上に積層される。
また、本実施形態においては、レンガ積工(S704)を行った後に、マンホール内壁面部110とレンガ部材外周面10Aとの間に設けられた第一間隙部T1にモルタルが充填されて、裏込め処理(レンガ裏込)(本発明の「第一裏込工程」「裏込工程」に相当)が行われる(ステップS705)。つまり、本実施形態においては、図3(b)に示す状態の時には(後述するステップS706の前の状態の時には)、マンホール内壁面部110とレンガ部材外周面10Aとの間に設けられた第一間隙部T1にはモルタルが充填されている。
この裏込め処理(レンガ裏込)(S705)が行われることによって、第一間隙部T1にモルタルが充填されて、積層されたレンガ構成部20とマンホール内壁面部110とを固着させるための第一モルタル部50Aが形成される。
この裏込め処理(レンガ裏込)(S705)までの工程が終了した状態を示しているのが、図3(b)である。
ステップS705までの処理が終了した後、本実施形態においては、次いで、ステンレス取付処理(ステップS706)が行われる。
具体的には、マンホール底面部120に設けられた複数層のレンガ構成部20(第一単列レンガ構成部20Aおよび第二単列レンガ構成部20B)の上に、複数層のステンレス構成部40(第一単列ステンレス構成部40A〜第四単列ステンレス構成部40D)が設けられる。
ステンレス取付処理(S706)をより詳細に説明すれば、まずは、マンホール内壁面部110にその外周面31Aを添わせるように、ステンレス部材30が配設される。この際、図6に示すように、マンホール内壁面部110とステンレス本体部外周面31Aとの間には、第二間隙部T2を設けるようにして、ステンレス部材30が配設される。つまり、ステンレス部材30をレンガ構成部20上に複数個並べて、隣接するステンレス部材30に設けられた第一接続孔部38と第二接続孔部39とを種々の接合方法を用いて接合することによって、第二間隙部T2を有しつつ、環状のステンレス構成部40(単列ステンレス構成部)が形成される(図5(a)等参照)。
このステンレス取付処理(S705)においては、第二単列レンガ構成部20Bの上に第一単列ステンレス構成部40Aが形成され、第一単列ステンレス構成部40Aの上に第二単列ステンレス構成部40Bが形成され、第二単列ステンレス構成部40Bの上に第三単列ステンレス構成部40Cが形成され、第三単列ステンレス構成部40Cの上に第四単列ステンレス構成部40Dが形成される。つまり、第二単列レンガ構成部20Bの上に四層のステンレス構成部40A〜40Dが積層形成されている。上下に位置する各ステンレス構成部は、図5(b)を用いて説明したように、下方に位置するステンレス部材30のステンレス上側フランジ部33と、上方に位置するステンレス部材30のステンレス下側フランジ部34とを重ねた状態として、重ねたフランジ部33,34がボルト接合や溶接等の何等かの方法で接合されている。また、先にも説明したように、単列ステンレス構成部40を積層接合する場合には、それぞれの単列ステンレス構成部40のステンレス接続部32が上下に連続しないように(すなわち、上下のステンレス接続部32がずれるように)、各単列ステンレス構成部40を積層接合することが好ましい。さらに、本実施形態においては、図6に示すように、積層されている第一単列ステンレス構成部40A〜第四単列ステンレス構成部40Dと、マンホール内壁面部110との間には、第二間隙部T2が設けられている。
また、本実施形態においては、図6に示すように、第一単列ステンレス構成部40Aと第二単列レンガ構成部20Bとは、ステンレス下側フランジ部34とレンガ部材上面10Cとを連通させて、ボルト接合等が行われている。そして、マンホール底面部120上に、レンガ構成部20とステンレス構成部40とを積層して設けた後に、第四単列ステンレス構成部40Dとマンホール内壁面部110との間に設けられた第二間隙部T2からモルタルが充填されて、裏込め処理(本発明の「第二裏込工程」「裏込工程」に相当)が行われる(ステップS707)。
この裏込め処理(S707)が行われることによって、第二間隙部T2にモルタルが充填されて、積層されたステンレス構成部40とマンホール内壁面部110とを固着させるための第二モルタル部50Bが形成される。
この裏込め処理(S707)までの工程が終了した状態を示しているのが、図3(c)である。
ステップS707までの処理が終了した後、本実施形態においては、次いで、斜壁取付処理(ステップS708)が行われる。
具体的には、予めマンホール斜壁部150の形状に合わせて形成された第五ステンレス構成部40Eおよび第六ステンレス構成部40Fを、マンホール斜壁部150に取り付ける。この第五ステンレス構成部40Eおよび第六ステンレス構成部40Fとマンホール内壁面部110との間にも、所定の間隙部を設け、その間隙部内にモルタルを充填して、ステンレス構成部40とマンホール内壁面部110とを固着するためのモルタル部が形成される。
この斜壁取付処理(S708)までの処理が終了した状態を示しているのが、図3(d)である。
ステップS707までの処理が終了した後、本実施形態においては、次いで、ステップ取付処理(ステップS709)が行われる。
具体的には、ステンレス構成部40を成すステンレス下側フランジ部34の上に、ステップ部70を取り付ける。このステップ部70は、マンホール内でのメンテナンス作業等を効率よく行うために、マンホール内壁面部110に対して着脱可能に構成されている。例えば、ステップ部70は、マンホール内壁面部110に対してねじ止めされている。このステップ部70の取り付けは、必要に応じて、均等距離に設けても、また各段ごとに適宜取付箇所を変更してもよい。
このステップ取付処理(S709)までの全ての処理が完了した状態を示しているのが、図1である。
さて、上述したように、本実施形態にかかるマンホール更生方法は構成され機能するため、次のような作用効果を得ることができる。以下、図1〜図7も参照しつつ、具体的な作用効果等について説明する。
本発明の実施形態にかかるマンホール更生方法は、縦方向に配設されたマンホール100を更生するためのマンホール更生方法であって、マンホール100を成すマンホール内壁面部110の下方位置に、第一内壁面補修部であるレンガ構成部20を設ける第一補修工程と、マンホール内壁面部110における第一内壁面補修部(レンガ構成部20)の上方位置に、第二内壁面補修部であるステンレス構成部40を設ける第二補修工程とを備え、第一内壁面補修部(レンガ構成部20)が、加工が容易である加工容易性部材(レンガ部材10)にて構成され、第二内壁面補修部(ステンレス構成部40)が、耐久性が高い高耐久性部材(ステンレス部材30)にて構成されていることを特徴としている。
このように構成されたマンホール更生方法によれば、まずは、マンホール内壁面部110の下方位置をレンガ部材10を用いて補修するため、マンホール内壁面110がどのような状況、あるいはその内部がどのように傾斜等していても、そのマンホール110(更生前マンホール)の状況および形状に応じて、レンガ部材10を加工しながら、臨機応変にレンガ構成部20を構成することができる。つまり、更生前マンホール100のマンホール底面部120に凹凸があったり、傾斜があったりしても、その形状に応じて、レンガ部材10を加工してレンガ構成部20を構成可能である。次いで、このように構成されたマンホール更生方法によれば、レンガ構成部20の上方位置にステンレス構成部40が設けられる。つまり、この構成によれば、レンガ構成部20の上方位置の形状等(ステンレス構成部40との接触箇所の形状等)を容易に加工可能であるため、レンガ構成部20上にステンレス構成部40を適切に設けることができる。
すなわち、このような構成にかかるマンホール更生方法によれば、煩雑な事前準備等を行うことなく、現場での臨機応変な対応を可能とすると共に、比較的低コストにて、劣化したマンホール100の更生処理を行うことができる。
また、本発明の実施形態にかかるマンホール更生方法は、縦方向に配設されたマンホール100を更生するためのマンホール更生方法であって、マンホール100を成すマンホール内壁面部110の下方位置に、マンホール内壁面部110との間に第一間隙部T1を設けた状態で第一内壁面補修部(レンガ構成部20)を設ける第一補修工程と、第一間隙部T1にモルタルを充填する第一裏込工程と、マンホール内壁面部110における第一内壁面補修部(レンガ構成部20)の上方位置に、マンホール内壁面部110との間に第二間隙部T2を設けた状態で第一内壁面補修部(レンガ構成部20)と接するように第二内壁面補修部(ステンレス構成部40)を設ける第二補修工程と、第二間隙部T2にモルタルを充填する第二裏込工程とを備え、第一内壁面補修部(レンガ構成部20)が、加工が容易である加工容易性部材(レンガ部材10)にて構成され、第二内壁面補修部(ステンレス構成部40)が、耐久性が高い高耐久性部材(ステンレス部材30)にて構成されていることを特徴としている。
このように構成されたマンホール更生方法によれば、上述した作用効果に加え、次のような作用効果を得ることができる。
このような構成によれば、第二補修工程の後に、裏込工程(S707)が行われる。つまり、第二補修工程時には、ステンレス構成部40とマンホール内壁面部110との間には間隙部(第二間隙部T2)が設けられ、ステンレス構成部40はマンホール内壁面部110に固定されていない。よって、このような構成によれば、第二補修工程時において、ステンレス構成部40に所定間隔の自由度が存在するため、マンホール内の凹凸や傾斜や形状等の種々の状況に対して、微調整を行いながら、臨機応変に補修工程を行うことができる。加えて、このような構成によれば、レンガ部材を基礎として、ステンレス部材を適切に固定することができるため、ステンレス部材の施工を容易に行うことができる。
以上のことから、このような構成にかかるマンホール更生方法によれば、煩雑な事前準備等を行うことなく、現場での臨機応変な対応を可能とすると共に、比較的低コストにて、劣化したマンホールの更生処理を行うことができる。
また、本発明においては、第一間隙部よりも第二間隙部の方が大きく形成されている。したがって、このような構成によれば、補修前におけるマンホール(既設マンホール)の躯体のズレや傾斜等の種々の状況に柔軟に対応することができる。
さらに、本発明の実施形態においては、加工容易性部材として、円弧状に湾曲した外周面10Aを有するレンガ部材10が用いられ、高耐久性部材として、ステンレス部材30が用いられ、ステンレス部材30が、円弧状に湾曲した外周面31Aを有するステンレス本体部31と、ステンレス本体部31の円弧中心部側に突出すべくステンレス本体部31の上側および下側に設けられたステンレス上側フランジ部33およびステンレス下側フランジ部34と、ステンレス本体部31の円弧端部の一方に設けられたステンレス接続部32とを有し、第二補修工程にて、ステンレス接続部32を用いて複数のステンレス部材30を環状に接続して単列ステンレス部40を成す第一ステンレス接続工程と、ステンレス上側フランジ部33およびステンレス下側フランジ部34とを用いて単列ステンレス部40を積層して接続する第二ステンレス接続工程とが行われる構成であることが好ましい。
この好ましい構成によれば、上述した作用効果に加え、次のような作用効果を得ることができる。すなわち、このような構成によれば、加工容易性部材としてレンガ部材10が用いられ、高耐久性部材としてステンレス部材30が用いられるため、このマンホール更生方法にて得られるマンホール(更生後マンホール)は、硫酸等に対する耐性が高い。つまり、このような構成によれば、比較的低コストにて耐久性の高いマンホール(更生後マンホール)を得ることができる。また、このような構成によれば、従来技術のような煩雑な事前処理を行う必要がない。さらに、このような構成によれば、補修前のマンホールの強度にかかわらず、単体で高い強度を有するマンホール(更生後マンホール)を得ることができる。
<その他の実施形態>
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に適合し得る範囲で必要に応じて種々の変更を加えて実施することも可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に含まれる。
上記実施形態においては、加工容易性部材として、レンガ部材を用いる場合について説明したが、本発明はこの構成に限定されない。したがって、例えば、加工容易性部材として、プラスチック等の合成樹脂やタイル等を用いてもよい。また、上記実施形態においては、高耐久性部材として、ステンレス部材を用いる場合について説明したが、本発明はこの構成に限定されない。したがって、例えば、高耐久性部材として、耐酸性・耐久性を有する他の金属等を用いてもよい。
また、上記実施形態においては、マンホール内壁面部110と各構成要素(レンガ部材およびステンレス部材)との間にモルタル部50を形成する際、まず、マンホール底面部120上に積層形成されたレンガ構成部20とマンホール内壁面部110との間の第一間隙部T1にモルタルを充填して第一モルタル部50Aを形成し、その後、レンガ構成部20の上に積層形成されたステンレス構成部40とマンホール内壁面部110との間の第二間隙部T2にモルタルを充填して第二モルタル部50Bを形成する場合について説明したが、本発明はこの構成に限定されない。
したがって、例えば、マンホール内壁面部110と各構成要素(レンガ部材およびステンレス部材)との間にモルタル部50を形成する際、それぞれの間隙部T1,T2に同時にモルタルを充填するような構成としてもよい。
このような構成によれば、第一補修工程および第二補修工程の後に、裏込工程が行われることとなる。つまり、第一補修工程時および第二補修工程時には、レンガ構成部20およびステンレス構成部40と、マンホール内壁面部110との間には間隙部(第一間隙部T1および第二間隙部T2)が設けられ、レンガ構成部20およびステンレス構成部40はマンホール内壁面部110に固定されていない状態となる。したがって、このような構成によれば、第一補修工程時および第二補修工程時において、レンガ構成部20およびステンレス構成部40に所定間隔の自由度が存在するため、マンホール内の凹凸や傾斜や形状等の種々の状況に対して、微調整を行いながら、臨機応変に補修工程を行うことができる。
さらに、上記実施形態においては、レンガ部材とステンレス部材とを併用使用する場合について説明したが、本発明はこの構成に限定されない。したがって、例えば、ステンレス部材を全面使用するような構成であってもよい。このような構成によれば、マンホール更生を行う際の準備(施工前の事前準備)が若干煩雑となる(例えば点検項目が増える)が、マンホールの完全一体化を図ることが可能となる。
本発明によれば、煩雑な事前準備等を行うことなく、現場での臨機応変な対応を可能とすると共に、比較的低コストにて、劣化したマンホールの更生処理を行うことが可能な、マンホール更生方法を得ることができる。
より具体的には、本発明は、マンホール底面部に接する箇所に加工が容易なレンガ部材の積層部分を設け、その上に高い耐久性を有するステンレス部材の積層部分を設ける方法であるため、劣化したマンホールの状態に応じて、その場でレンガ部材を加工しつつ、臨機応変にマンホール補修作業を行い、効率的且つ低コストでのマンホール更生を行うことができる。
1…マンホール(更生後マンホール)
10…レンガ部材(単体レンガ部)
10A…レンガ部材外周面
10B…レンガ部材内周面
10C…レンガ部材上面
10D…レンガ部材下面
10E…レンガ部材左端面
10F…レンガ部材右端面
12…目地
20…レンガ構成部(単列レンガ構成部)
20A…第一レンガ構成部(第一単列レンガ構成部)
20B…第二レンガ構成部(第二単列レンガ構成部)
30…ステンレス部材(単体ステンレス部)
31…ステンレス本体部
31A…ステンレス本体部外周面
32…ステンレス接続部
33…ステンレス上側フランジ部
34…ステンレス下側フランジ部
38…第一接続孔部
39…第二接続孔部
40…ステンレス構成部(単列ステンレス構成部)
40A…第一ステンレス構成部(第一単列ステンレス構成部)
40B…第二ステンレス構成部(第二単列ステンレス構成部)
40C…第三ステンレス構成部(第三単列ステンレス構成部)
40D…第四ステンレス構成部(第四単列ステンレス構成部)
40E…第五ステンレス構成部(第五単列ステンレス構成部)
40F…第六ステンレス構成部(第六単列ステンレス構成部)
50…モルタル部
50A…第一モルタル部
50B…第二モルタル部
70…ステップ部
100…マンホール(更生前マンホール)
110…マンホール内壁面部
120…マンホール底面部
130…マンホール開孔部
140…マンホールインバート部
150…マンホール斜壁部
T1…第一間隙部
T2…第二間隙部

Claims (3)

  1. 縦方向に配設されたマンホールを更生するためのマンホール更生方法であって、
    前記マンホールを成すマンホール内壁面部の下方位置に、第一内壁面補修部を設ける第一補修工程と、
    前記マンホール内壁面部における前記第一内壁面補修部の上方位置に、第二内壁面補修部を設ける第二補修工程とを備え、
    前記第一内壁面補修部が、加工が容易である加工容易性部材にて構成され、
    前記第二内壁面補修部が、耐久性が高い高耐久性部材にて構成されている
    ことを特徴とするマンホール更生方法。
  2. 縦方向に配設されたマンホールを更生するためのマンホール更生方法であって、
    前記マンホールを成すマンホール内壁面部の下方位置に、前記マンホール内壁面部との間に第一間隙部を設けた状態で第一内壁面補修部を設ける第一補修工程と、
    前記第一間隙部にモルタルを充填する第一裏込工程と、
    前記マンホール内壁面部における前記第一内壁面補修部の上方位置に、前記マンホール内壁面部との間に第二間隙部を設けた状態で前記第一内壁面補修部と接するように第二内壁面補修部を設ける第二補修工程と、
    前記第二間隙部にモルタルを充填する第二裏込工程とを備え、
    前記第一内壁面補修部が、加工が容易である加工容易性部材にて構成され、
    前記第二内壁面補修部が、耐久性が高い高耐久性部材にて構成されている
    ことを特徴とするマンホール更生方法。
  3. 前記加工容易性部材として、円弧状に湾曲した外周面を有するレンガ部材が用いられ、
    前記高耐久性部材として、ステンレス部材が用いられ、
    前記ステンレス部材が、円弧状に湾曲した外周面を有するステンレス本体部と、前記ステンレス本体部の円弧中心部側に突出すべく前記ステンレス本体部の上側および下側に設けられたステンレス上側フランジ部およびステンレス下側フランジ部と、前記ステンレス本体部の円弧端部の一方に設けられたステンレス接続部とを有し、
    前記第二補修工程にて、前記ステンレス接続部を用いて複数の前記ステンレス部材を環状に接続して単列ステンレス部を成す第一ステンレス接続工程と、前記ステンレス上側フランジ部および前記ステンレス下側フランジ部とを用いて前記単列ステンレス部を積層して接続する第二ステンレス接続工程とが行われる
    請求項1または2に記載のマンホール更生方法。
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