JP2015104272A - モータのステータ - Google Patents

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慶介 梓沢
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Abstract

【課題】ステータのサイズが大きくなることを抑制しつつ、スプリングバックによってコイル端末が溝部からはみ出ることを抑制することを可能とする。【解決手段】モータのステータ10において、ティース24に装着された絶縁部材26の矢印B2方向側(ステータ10の径方向内側)には、溝部56bが形成されている。溝部56b内には、中性点のコイル端末18y同士が矢印B方向に積層されて収容されている。また、溝部56b内に収容されたコイル端末18yの内、一方の9本のコイル端末18yは時計回りに引き回され、他方の9本のコイル端末18yは反時計回りに引き回されている。一方のコイル端末18y及び他方のコイル端末18yは、所定の箇所で束ねられて結線される。【選択図】図2

Description

この発明は、円周方向に沿って配置された複数のティースと、当該ティースに巻回される複数相のコイルとを備えるモータのステータに関する。
モータに組み込まれるステータとして、ティースと、当該ティースに装着される絶縁部材を介してティースに巻回されるコイルとを有する分割コア部を、環状に複数配置することにより形成されるステータが、特許文献1〜3に提案されている。
特許文献1及び2には、各絶縁部材におけるステータの径方向外側に、コイルから引き出された端部(コイル端末)を保持する複数の溝部(U相、V相、W相及び中性点のコイル端末をそれぞれ保持する4つの溝部)を設け、ステータの円周方向に環状に配置された複数の分割コア部の4つの溝部に、各相のコイル端末と中性点のコイル端末とをそれぞれ挿入して、円周方向に引き回すことが開示されている。
特許文献3には、コイルの巻き始めと巻き終わりとのいずれか一方を所定長さだけ長くした引き回し線とし、各絶縁部材におけるステータの径方向外側に、複数の溝部を形成し、当該各溝部に各相のコイル端末をそれぞれ収容することが開示されている。
国際公開第2013/077190号パンフレット 特開2012−228152号公報 特開2011−205817号公報
しかしながら、特許文献1及び2の技術においては、三相のコイル端末及び中性点のコイル端末を保持する4つの溝部が、絶縁部材の同一部分に設けられているため、各コイル端末の渡り高さを含めたステータの軸方向に沿った高さが高くなってしまう。
また、中性点のコイル端末については、(極数)×(相数)分のコイル端末をステータの半径方向に積層した状態で溝部に挿入される。そのため、ステータの直径も大きくなってしまう。
さらに、中性点のコイル端末を複数束ねて溝部に挿入する際、又は、挿入後の工程で、コイル端末に発生するスプリングバックに起因して、当該コイル端末が溝からはみ出す(飛び出す)場合がある。
一方、特許文献3の技術においては、中性点のコイル端末を保持するため、3つのコイル端末毎に1つの接続部材で結合している。そのため、分割コア部の個数が多くなる程、追加部品である接続部材の個数が増えてしまう。
この発明は、このような種々の課題を考慮してなされたものであり、ステータのサイズ(ステータの高さ及び直径)が大きくなることを抑制しつつ、スプリングバックによってコイル端末が溝部からはみ出ることを抑制することを可能とするモータのステータを提供することを目的とする。
また、この発明は、追加部品を用いることなく、コイル端末を溝部に保持することができるモータのステータを提供することを目的とする。
この発明は、円周方向に沿って配置された複数のティースと、前記ティースに巻回される複数相のコイルとを備えたモータのステータに関する。この場合、前記コイルでは、前記複数相のコイルの内、同相のコイルの内の少なくとも一部同士が、互いに並列に接続されている。また、前記コイルは、前記ティースに巻回されたコイル巻線部と、前記コイル巻線部から引き出されて、前記円周方向に沿って引き回されたコイル端末と、前記複数相のコイルの内の同相のコイル端末同士が結線された結線部とを備えている。
そして、この発明において、前記ステータは、少なくとも一端に開口部を備えた溝部が設けられた絶縁部材を備える。この場合、前記溝部は、前記ステータの径方向内側に向かって開口する内径開口溝部を有する。また、前記複数相の内のいずれかの相のコイル端末、又は、中性点のコイル端末は、前記内径開口溝部内において、コイル端末同士が前記ステータの半径方向に積層されて収容される。さらに、前記絶縁部材の内径開口溝部内に収容されたコイル端末の内、一方のコイル端末は時計回りに引き回され、他方のコイル端末は反時計回りに引き回されて、所定の箇所で前記一方のコイル端末と前記他方のコイル端末とが束ねられて結線されている。
前述のように、特許文献1及び2の技術では、複数のコイル端末がステータの円周方向に沿って引き回されると共に、各コイル端末がステータの径方向外側の所定の箇所で束ねられ結線されている。当該箇所では、複数のコイル端末をステータの径方向外側にV字状に湾曲させた状態で結線させるため、各コイル端末には、スプリングバックによって、溝部の外側にはみ出ようとする力が作用する。この結果、ステータの組付け時の製造効率が低下する可能性がある。特に、溝部内でステータの半径方向に積層される本数の多い中性点のコイル端末では、スプリングバックが大きくなる。
これに対して、この発明では、上述のように、絶縁部材におけるステータの径方向内側に内径開口溝部を形成し、内径開口溝部に収容されたコイル端末の内、一方のコイル端末をステータの円周方向に沿って時計回りに引き回し、他方のコイル端末を当該円周方向に沿って反時計回りに引き回す。
この結果、一方のコイル端末と他方のコイル端末とは、径方向内側の所定の箇所で束ねられる。すなわち、一方のコイル端末及び他方のコイル端末は、例えば、図11に示すように、所定の箇所において、径方向内側に略V字状に湾曲した状態で束ねられ結線される。
ここで、一方のコイル端末の湾曲部分でのスプリングバックにより他方のコイル端末が押されると、他方のコイル端末は、当該他方のコイル端末を収容する内径開口溝部の底部に当接する。この場合、他方のコイル端末は、当該底部から反力を受け、この反力は、他方のコイル端末を介して、一方のコイル端末に作用する。この結果、一方のコイル端末の湾曲部分がスプリングバックにより内径開口溝部から開いてしまう(径方向内側にはみ出してしまう)ことを抑制することができる。
また、一方のコイル端末の湾曲部分がスプリングバックにより開こうとしても、当該一方のコイル端末を収容する内径開口溝部の底部に一方のコイル端末が当接すれば反力を受けるので、当該一方のコイル端末の湾曲部分が開いてしまうことを抑制することができる。
このように、この発明では、内径開口溝部に収容されたコイル端末の略V字状の湾曲部分に、スプリングバックによって開くような力が発生しても、当該コイル端末は、内径開口溝部の底部から反力を受ける。そのため、内径開口溝部に収容されたコイル端末が当該内径開口溝部からはみ出ることを抑制することができる。
また、この発明では、絶縁部材における径方向内側に内径開口溝部を設け、当該内径開口溝部内にコイル端末をステータの半径方向に積層して収容する。これにより、特許文献1及び2の技術と比較して、コイル端末の渡り高さを、コイル端末の幅、及び、溝部を形成するための壁部の厚み分だけ削減することができ、ステータの軸方向の高さを低くすることができる。また、内径開口溝部内では、径方向内側に向かってコイル端末を積層するため、ステータの直径を小さくすることができる。この結果、ステータのサイズを抑制することも可能となる。
さらに、この発明では、特許文献3の技術と比較して、特別な追加部品を用いることなく、コイル端末を内径開口溝部に収容することができる。
そして、この発明に係るモータのステータは、下記の構成をさらに有してもよい。
すなわち、ティースに対してステータの半径方向に対向してロータを配置してもよい。この場合、内径開口溝部は、前記コイル巻線部の径方向内側で、且つ、前記ステータの軸方向に沿って前記ロータと対向する位置に配置されていることが好ましい。これにより、前記コイル巻線部の径方向内側のスペースを利用して、前記内径開口溝部を配置し、当該内径開口溝部にコイル端末を収容することができる。
この場合、前記内径開口溝部に前記中性点のコイル端末を収容することが好ましい。前記中性点のコイル端末は、各相のコイル端末と比べて本数が多いので、溝部に収容した際のスプリングバックによる力も相対的に大きくなる。そこで、前記内径開口溝部内に前記中性点のコイル端末を収容させることにより、前記内径開口溝部内に収容された前記中性点のコイル端末が当該内径開口溝部内からはみ出てしまうことを確実に抑制することができる。
特に、前述のように、前記コイル巻線部の径方向内側で且つ前記ロータと対向する位置に前記内径開口溝部を設けた場合には、比較的本数の多い前記中性点の端末が前記内径開口溝部内で前記半径方向に積層されて収容される(前記ステータの内側に配置される)。これにより、前記ステータの半径方向のサイズの大型化を確実に抑制することができる。
また、前記溝部は、前記内径開口溝部に加え、前記コイル巻線部の径方向外側に配置された外径側溝部をさらに有してもよい。このように、前記コイル巻線部の径方向内側と径方向外側とに分配して溝部(内径開口溝部、外径側溝部)を配置することにより、特許文献1及び2の技術のように、溝部が前記コイル巻線部の径方向外側の一箇所に集中して配置された場合と比較して、前記ステータが前記軸方向に大型化することを抑制することができる。
この場合、前記中性点のコイル端末又は前記各相のコイル端末の内の一方を前記内径開口溝部に収容し、前記中性点のコイル端末又は前記各相のコイル端末の内の他方を前記外径側溝部に収容してもよい。
これにより、前記内径開口溝部と前記外径側溝部とを前記軸方向に沿った一方側と他方側とに分けて配置し、前記コイルの巻き始めと巻き終りとを前記一方側と前記他方側とに分けて配置することが可能となる。
また、前記内径開口溝部と前記外径側溝部とを前記軸方向の一方側(同じ側)にのみに配置すれば、前記コイルの巻き始めと巻き終りとを前記軸方向の一方側にのみ配置することが可能となる。この結果、前記コイルのターン数を±0.5ターン単位で増減させて、モータの出力を容易に調整することができる。
この発明によれば、スプリングバックによってコイル端末が溝部からはみ出ることを抑制することが可能になる。また、ステータのサイズが大きくなることを抑制することができる。さらに、追加部品を用いることなく、コイル端末を溝部に保持することができる。
この実施形態に係るステータの斜視図である。 図1のステータの平面図である。 図1及び図2のステータの回路図である。 V相及びW相のコイルを一部省略し、U相のコイルを描いた図2の平面図に対応するコイルの実体配線図である。 図1及び図2のステータを構成する分割コア部の斜視図である。 図5の分割コア部の断面図である。 図5の分割コア部を構成するティース及び絶縁部材の分解斜視図である。 ティースに絶縁部材が嵌め込まれた状態を示す斜視図である。 図5の分割コア部の斜視図である。 図5及び図9の分割コア部における径方向内側の引き回し部の拡大斜視図である。 図2のステータにおける中性点端子の箇所を拡大した一部平面図である。
[この実施形態の構成]
この発明に係るモータのステータについて、その好適な実施形態を、図1〜図11を参照しながら以下詳細に説明する。
[ステータ10の概略構成]
図1は、この実施形態に係る6極モータY型結線6並列(Y型結線全並列)のステータ10(以下、この実施形態に係るステータ10ともいう。)を正面側(矢印A1方向側)から見た斜視図であり、図2は、ステータ10を底面側(矢印A2方向側)から見た平面図である。なお、図2では、後述する引き回し部41の一部を破断して図示している。
回転磁界(界磁)を発生するステータ10は、その内部に設けられるロータ12(回転子)(図6参照)と組み合わされてモータを構成し、例えば、電動車両のモータ(電動機)又はジェネレータ(発電機)として用いられる。前記電動車両としては、バッテリやキャパシタ等の蓄電装置を電力源とする電気自動車、前記蓄電装置と内燃機関を電力源乃至駆動源とするハイブリッド自動車、あるいは、燃料電池と前記蓄電装置を電力源とする燃料電池自動車等が対象とされる。なお、この実施形態において、ステータ10の軸とは、ロータ12の回転軸(矢印A方向に沿ったモータの回転軸)と一致した軸をいう。従って、ステータ10の半径方向は、モータの半径方向に一致し、ステータ10の軸に対する半径方向をいう。ロータ12は、永久磁石を有する永久磁石回転子、又は、リラクタンストルクによって回転する回転子のように、永久磁石を有していない回転子であってもよい。
ステータ10は、突極巻のステータであり、図示しない中空状のホルダに設けられた3相の電圧供給端子U、V、W(結線部)と、中性点を形成する中性点端子N(結線部)と、前記ホルダの内周面に沿って複数(図1及び図2では18個)の分割コア部14を環状に配置して形成されるステータコア16とを備えている。
なお、コイル端末18xの結束部により構成される電圧供給端子U、V、Wは、ステータ10の径方向外側に設けられ、中性点端子Nは、ステータ10の径方向内側に設けられる。
ステータコア16は、U相、V相、W相のコイル18をそれぞれ有する分割コア部14を6つずつ含む。この場合、ステータコア16では、複数の分割コア部14をステータ10の円周方向(矢印C方向)に沿って環状に配置することにより、U相(U1相〜U6相)、V相(V1相〜V6相)、及び、W相(W1相〜W6相)の各コイル18が、図1の時計回り(図2では反時計回り)に、U1、V1、W1、U2、…、U6、V6、W6の順番に並ぶように配置される。
図3は、上記した3相Y型結線全並列のコイル18を有するステータ10の回路図である。各コイル18は、コイル巻線部18Bと、このコイル巻線部18Bに連なる一端部側のコイル端末18xと他端部側のコイル端末18yとから構成される。
図4は、V相及びW相のコイル18を一部省略し、U相のコイル18を描いた図1の斜視図及び図2の平面図に対応するコイル18の実体配線図である。
図3及び図4において、U相、V相及びW相のコイル18は、それぞれ全並列に結線されている。U1相〜U6相の6本のコイル端末18x同士がヒュージング処理等により結線されて電圧供給端子Uに接続され、V1相〜V6相の6本のコイル端末18x同士が同様に結線されて電圧供給端子Vに接続され、W1相〜W6相の6本のコイル端末18x同士が同様に結線されて電圧供給端子Wに接続される。一方、U相、V相及びW相の合計で18本のコイル端末18yは、ヒュージング等により結線されて中性点端子Nに接続される。
[分割コア部14の構成]
次に、U相、V相及びW相のコイル18を有する各分割コア部14の内、代表的に、1個の分割コア部14の構成について、図5〜図10を参照しながら説明する。なお、ここで説明する分割コア部14の構成は、全ての相の分割コア部14に共通する構成である。
図5は、コイル巻線部18Bが設けられた1個の分割コア部14の斜視構成を示し、図6は、分割コア部14の断面構成を示し、図7は、分割コア部14のティース24及び絶縁部材26の分解斜視構成を示す。また、図8は、絶縁部材26が嵌め込まれたティース24の斜視構成を示し、図9は、分割コア部14を上下反転させてステータ10の径方向内側から見た斜視構成を示し、図10は、分割コア部14の前記径方向内側の拡大斜視構成を示す。
図5〜図9に示すように、分割コア部14は、プレスにより打ち抜いた略T字状の金属板(鋼板)22を複数枚積層して構成されるティース24と、ティース24を電気的に絶縁する絶縁部材片26aと絶縁部材片26bとからなる絶縁部材26と、絶縁部材26を介してティース24に巻回されるコイル素線(コイル導線)18aにより構成されるコイル18とを有する。コイル素線18aは、図6に示すように、断面長方形状の平角線である。また、ティース24は、ロータ12と矢印B方向(ステータ10の半径方向)に対向するように配置される。
図7に示すように、略T字状のティース24は、矢印B1方向側(ステータ10の径方向外側)において矢印C方向(ステータ10の円周方向)に沿って延在するヨーク部24aと、ヨーク部24aから矢印B2方向側(ステータ10の径方向内側)に向かって延在する磁極部24bとから構成される。また、ヨーク部24aの矢印C2方向の端部には、略半円状の嵌合凹部32が形成され、ヨーク部24aの矢印C1方向の端部には、嵌合凹部32に対応した略半円状の嵌合凸部34が形成されている。
絶縁部材26は、可撓性を有する樹脂等の電気絶縁材料で構成され、コイル素線18aが巻回される巻回部38と、巻回部38から矢印B1方向に突出し、コイル素線18aの一端部側のコイル端末18xを矢印C方向に沿って電圧供給端子U、V、Wの箇所にまで引き回すための引き回し部40と、巻回部38から矢印B2方向に突出し、コイル素線18aの他端部側のコイル端末18yを矢印C方向に沿って中性点端子Nの箇所にまで引き回すための引き回し部41とを有している。
巻回部38は、矢印A方向(上下方向)に嵌合可能な巻回部38aと巻回部38bとから構成される。
巻回部38aは、断面略U字状に形成された巻回部本体42aと、巻回部本体42aの矢印B2方向の端部に立設する内周壁44aと、内周壁44aと対向するように、巻回部本体42aの矢印B1方向の端部に立設する外周壁46aとを有する。
巻回部38bは、巻回部本体42aと対向するように断面略U字状に形成された巻回部本体42bと、内周壁44aと対向するように巻回部本体42bの矢印B2方向の端部に立設し、対向する部位が内周壁44aの厚み分薄くされた内周壁44bと、内周壁44bと対向するように巻回部本体42bの矢印B1方向の端部に立設し、対向する部位が外周壁46aの厚み分薄くされた外周壁46bとを有する。
従って、ティース24の磁極部24bを挟み込むように巻回部38aと巻回部38bとを嵌合させると、巻回部本体42aと巻回部本体42b、内周壁44aと内周壁44b、及び、外周壁46aと外周壁46bは、それぞれ、一部が重なり合って結合する。すなわち、巻回部38aの下方から巻回部38bが挿入されることで、巻回部38aと巻回部38bとが一体化されて巻回部38(図8参照)が構成され、該巻回部38の中央部には、矢印B方向に沿って孔が形成される。これにより、当該孔に磁極部24bが嵌まり込む一方で、巻回部38における内周壁44a、44bと外周壁46a、46bとの間の箇所にコイル素線18aが巻回されることにより、コイル18が構成される(図5、図6及び図9参照)。
引き回し部40は、外周壁46aの上端部近傍から矢印B1方向に突出するように設けられ、一方で、引き回し部41は、内周壁44bの下端部近傍から矢印B2方向に突出し、ロータ12と対向するように設けられている。
[引き回し部40、41の詳細な構成]
ここで、引き回し部40、41の詳細な構成について説明する。
引き回し部40は、外周壁46aにおけるステータ10の矢印A1方向側(ステータ10の軸方向に沿った他端側)に設けられ、板状部50aと、板状部50a上に形成されるコイル端末収容部52aとから構成される。コイル端末収容部52aは、巻回部38に巻回されたコイル素線18aの一端部側のコイル端末18xを矢印C方向に収容できるように構成されている。
すなわち、コイル端末収容部52aは、図5〜図9に示すように、板状部50aの矢印C2方向側に立設するブロック52xと、板状部50aの矢印C1方向側に立設するブロック52yと、各ブロック52x、52yの矢印B2方向の背面を連結する連結部52zとから構成される。各ブロック52x、52yには、矢印C方向に沿って延在し、且つ、平角線のコイル素線18aの一端部側のコイル端末18xを収容可能な幅(矢印A方向に沿った長さ)及び深さ(矢印B方向に沿った奥行き)を有するコイル端末保持用の溝部(外径側溝部)56a、58a、62aが、矢印A方向に所定間隔で設けられている。この場合、各溝部56a、58a、62aは、互いに略同一の幅(長さ)及び深さ(奥行き)に形成されている(図6参照)。
また、ブロック52x、52yにおいて、溝部56a、58a、62aを画成する部分は、該ブロック52x、52yの本体部64aから矢印B1方向及び矢印C方向に平板状に延在する庇状の壁部として構成され、該壁部は、内壁部66p〜74p(66p、68p、70p、71p、72p、74p)を備える。
なお、一般的に、溝部は、細長いくぼみ状を呈し、細長い底面部と、この底面部の短手方向の両側にそれぞれの一端側が立設される二つの内壁部と、二つの前記内壁部の他端側により形成される、前記底面部に対応する開口部と、から構成される。
そして、図5、図7及び図8に示すように、各内壁部66p〜74pには、各溝部56a、58a、62aに面して、矢印B方向に延在する円弧状の保持部としての凹部84a又は凸部88aが形成されている。凹部84a及び凸部88aは、内壁部66p〜74pにおいて、矢印C方向に沿った略同一位置にそれぞれ設けられ、略同一の引込量又は突出量を有する。
この場合、それぞれの溝部56a、58a、62aに面する一方の内壁部に凹部84aが設けられると共に、他方の内壁部に凹部84aに対向して凸部88aが設けられる。しかも、ブロック52xの溝部56a、58a、62aと、ブロック52yの溝部56a、58a、62aとでは、矢印C方向に沿って、凹部84a及び凸部88aが交互に設けられており、従って、各溝部56a、58a、62aは、矢印C方向に沿って波状に形成されている。
一方、引き回し部41は、内周壁44bにおけるステータ10の矢印A2方向側(ステータ10の軸方向に沿った一端側)に設けられ、巻回部38に巻回されたコイル素線18aの他端部側のコイル端末18yを矢印C方向に収容できるように構成されたコイル端末収容部52bを有する。
すなわち、コイル端末収容部52bは、図5〜図10に示すように、矢印B2方向側に立設するブロック53に、矢印C方向に沿って延在し、且つ、平角線のコイル素線18aの他端部側のコイル端末18yを収容可能な幅(矢印A方向に沿った長さ)及び深さ(矢印B方向に沿った奥行き)を有するコイル端末保持用の溝部56b(内径開口溝部)を設けたものである。
この場合、溝部56bは、後述するように、U1相〜U6相、V1相〜V6相及びW1相〜W6相のコイル18を構成する各コイル素線18aの他端部側のコイル端末18yを、矢印B方向に積層して収容する必要があるため、コイル端末18xを収容する各溝部56a〜62aよりも深く形成されている。
また、ブロック53において、溝部56bを画成する部分は、該ブロック53の矢印B2方向及び矢印C方向に平板状に延在する庇状の壁部として構成され、該壁部は、内壁部66q、68qを備える。内壁部66q、68qにも、溝部56bに面して、矢印B方向に延在する円弧状の凹部又は凸部を形成してもよい。この場合、凹部及び凸部は、凹部84a及び凸部88aと同様に、内壁部66q、68qにおいて、矢印C方向に沿った略同一位置にそれぞれ設けられ、略同一の引込量又は突出量を有すればよい。また、溝部56bに面する一方の内壁部に凹部を設け、他方の内壁部に凹部に対向して凸部を設け、矢印C方向に沿って、凹部及び凸部を交互に設けることにより、溝部56bを矢印C方向に沿って波状に形成してもよい。
さらに、図9の斜視図と、引き回し部41の内壁部66q側を破断した図10の拡大斜視図とに示すように、コイル端末収容部52bの矢印B1方向側には、溝部56bの底部90が形成されている。底部90は、矢印C方向に沿って略円弧状に形成されている。底部90よりも矢印B1方向側であって、引き回し部41の中央部寄りの箇所には、コイル巻線部18Bからコイル端末18yを溝部56bまで導くための2つの孔部92、94が形成されている。
この場合、矢印C1方向側の孔部92と、底部90の矢印C1方向側の端部とは、案内溝96によって連通し、一方で、矢印C2方向側の孔部94と、底部90の矢印C2方向側の端部とは、案内溝98によって連通している。コイル巻線部18Bから孔部92、94及び案内溝96、98を介して底部90にまで1本のコイル端末18yを導くため、各孔部92、94及び各案内溝96、98は、略同一の高さを有している。なお、図10では、一例として、コイル巻線部18Bから孔部94及び案内溝98を介して底部90の矢印C2方向側の端部までコイル端末18yを導く場合を図示している。
そして、底部90の端部まで導かれたコイル端末18yは、当該底部90の端部(矢印C1方向側の端部又は矢印C2方向側の端部)で折り曲げられ、底部90に沿って溝部56b内で矢印C方向に引き回される。
[コイル端末18x、18yの引き回し]
ここで、各分割コア部14がステータ10の円周方向に沿って配置されることによりステータコア16が構成される場合に、各分割コア部14の溝部56a、58a、62a内でのコイル端末18xの引き回しと、各分割コア部14の溝部56b内でのコイル端末18yの引き回しとについて説明する。
先ず、コイル端末18xの引き回しについて説明する。
コイル端末収容部52aでは、コイル素線18aの一端部側のコイル端末18xについて、平角線の長辺側を矢印A方向に沿わせた状態で(図6参照)、矢印C方向に引き回し、各コイル端末保持用の溝部56a〜62aに収容する。
この場合、各分割コア部14のそれぞれの溝部56a〜62aに、U相、V相及びW相の各コイル端末18xの内、いずれの相のコイル端末18x同士を引き回すのかを予め割り当てておくことが望ましい。例えば、各溝部56aにU1相〜U6相のコイル端末18x同士を引き回し、各溝部58aにV1相〜V6相のコイル端末18x同士を引き回し、各溝部62aにW1相〜W6相のコイル端末18x同士を引き回すように予め決めておく。
また、電圧供給端子U、V、Wは、U1相及びW6相の2つの分割コア部14近傍に設けられる。
これにより、U1相〜U3相の3本のコイル端末18xは、U3相からU1相までの分割コア部14の各溝部56aに収容され、矢印C1方向に沿って、図2の時計回りに、電圧供給端子Uの位置にまで引き回される。その際、当該各溝部56a内では、電圧供給端子Uの位置に向かうにつれて、3本のコイル端末18xが矢印B方向に積層された状態で引き回される。すなわち、電圧供給端子Uの位置に対して、U1相、U2相及びU3相の順に離れているので、当該各溝部56a内では、底部に対して、U1相、U2相及びU3相のコイル端末18xの順に積層されて引き回される。
一方、U4相〜U6相の3本のコイル端末18xは、U4相からU1相までの分割コア部14の各溝部56aに収容され、矢印C2方向に沿って、図2の反時計回りに、電圧供給端子Uの位置にまで引き回される。その際、当該各溝部56a内では、電圧供給端子Uの位置に向かうにつれて、3本のコイル端末18xが矢印B方向に積層された状態で引き回される。すなわち、電圧供給端子Uの位置に対して、U6相、U5相及びU4相の順に離れているので、当該各溝部56a内では、底部に対して、U6相、U5相及びU4相のコイル端末18xの順に積層されて引き回される。
この結果、U1相〜U6相のコイル18を構成する各コイル素線18aのコイル端末18xを電圧供給端子Uに接続することができる。この場合、電圧供給端子Uでは、U1相〜U3相の3本のコイル端末18xをステータ10の径方向外側(矢印B1方向)にV字状に湾曲させると共に、対向するU4相〜U6相の3本のコイル端末18xを矢印B1方向にV字状に湾曲させ、6本のコイル端末18xを束ねた状態で結線させる。
以下同様に、V1相〜V3相の3本のコイル端末18xは、V3相からW6相までの分割コア部14の各溝部58aに収容され、矢印C1方向に沿って、図2の時計回りに、電圧供給端子Vの位置にまで引き回される。その際、当該各溝部58a内では、電圧供給端子Vの位置に向かうにつれて、3本のコイル端末18xが矢印B方向に積層された状態で引き回される。すなわち、電圧供給端子Vの位置に対して、V1相、V2相及びV3相の順に離れているので、当該各溝部58a内では、底部に対して、V1相、V2相及びV3相のコイル端末18xの順に積層されて引き回される。
一方、V4相〜V6相の3本のコイル端末18xは、V4相からW6相までの分割コア部14の各溝部58aに収容され、矢印C2方向に沿って、図2の反時計回りに、電圧供給端子Vの位置にまで引き回される。その際、当該各溝部58a内では、電圧供給端子Vの位置に向かうにつれて、3本のコイル端末18xが矢印B方向に積層された状態で引き回される。すなわち、電圧供給端子Vの位置に対して、V6相、V5相及びV4相の順に離れているので、当該各溝部58a内では、底部に対して、V6相、V5相及びV4相のコイル端末18xの順に積層されて引き回される。
この結果、V1相〜V6相のコイル18を構成する各コイル素線18aのコイル端末18xを電圧供給端子Vに接続することができる。この場合も、電圧供給端子Vでは、V1相〜V3相の3本のコイル端末18xを矢印B1方向にV字状に湾曲させると共に、対向するV4相〜V6相の3本のコイル端末18xを矢印B1方向にV字状に湾曲させ、6本のコイル端末18xを束ねた状態で結線させる。
さらに、W1相〜W3相の3本のコイル端末18xは、W3相からW6相までの分割コア部14の各溝部62aに収容され、矢印C1方向に向かって、図2の時計回りに、電圧供給端子Wの位置にまで引き回される。その際、当該各溝部62a内では、電圧供給端子Wの位置に向かうにつれて、3本のコイル端末18xが矢印B方向に積層された状態で引き回される。すなわち、電圧供給端子Wの位置に対して、W1相、W2相及びW3相の順に離れているので、当該各溝部62a内では、底部に対して、W1相、W2相及びW3相のコイル端末18xの順に積層されて引き回される。
一方、W4相〜W6相の3本のコイル端末18xは、W4相からW6相までの分割コア部14の各溝部62aに収容され、矢印C2方向に向かって、図2の反時計回りに、電圧供給端子Wの位置まで引き回される。その際、当該各溝部62a内では、電圧供給端子Wの位置に向かうにつれて、3本のコイル端末18xが矢印B方向に積層された状態で引き回される。すなわち、電圧供給端子Wの位置に対して、W6相、W5相及びW4相の順に離れているので、当該各溝部62a内では、底部に対して、W6相、W5相及びW4相のコイル端末18xの順に積層されて引き回される。
この結果、W1相〜W6相のコイル18を構成する各コイル素線18aのコイル端末18xを電圧供給端子Wに接続することができる。この場合も、電圧供給端子Wでは、W1〜W3相の3本のコイル端末18xを矢印B1方向にV字状に湾曲させると共に、対向するW4〜W6相の3本のコイル端末18xを矢印B1方向にV字状に湾曲させ、6本のコイル端末18xを束ねた状態で結線させる。
なお、各コイル端末18xを各溝部56a、58a、62aにそれぞれ収容する際、各コイル端末18xは、凹部84a及び凸部88aに沿ってそれぞれ変形する(曲がる)。この結果、引き回し後、凹部84a及び凸部88aによって曲げられた変形部分には、スプリングバック効果により凸部88a側に戻ろうとする反力が作用する。この反力によって、前記変形部分は、凸部88aに押し付けられる形となり、この結果、各コイル端末18xは、凸部88aに確実に保持された状態で、各溝部56a、58a、62aにそれぞれ波状に収容される。
次に、コイル端末18yの引き回しについて説明する。
コイル端末収容部52bでは、コイル素線18aの他端部側のコイル端末18yについて、平角線の長辺側を矢印A方向に沿わせた状態で(図6参照)、矢印C方向に引き回し、各コイル端末保持用の溝部56bに収容する。
この場合、各分割コア部14の溝部56bに、U相、V相及びW相のコイル18のコイル端末18yが引き回される。しかも、中性点端子Nは、W6相の2つの分割コア部14近傍に設けられる。
そのため、W6相、U1相、V1相、W1相、U2相、V2相、W2相、U3相及びV3相の9本のコイル端末18yは、V3相からW6相までの分割コア部14の各溝部56bに収容され、矢印C1方向に向かって、図2の時計回りに、中性点端子Nの位置にまで引き回される。その際、当該各溝部56b内では、中性点端子Nの位置に向かうにつれて、9本のコイル端末18yが矢印B方向に積層された状態で引き回される。すなわち、中性点端子Nの位置に対して、W6相、U1相、V1相、W1相、U2相、V2相、W2相、U3相及びV3相の順に離れているので、当該各溝部56b内では、底部90に対して、W6相、U1相、V1相、W1相、U2相、V2相、W2相、U3相及びV3相のコイル端末18yの順に積層されて引き回される。
一方、V6相、U6相、W5相、V5相、U5相、W4相、V4相、U4相及びW3相の9本のコイル端末18yは、W3相からW6相までの分割コア部14の各溝部56bに収容され、矢印C2方向に向かって、図2の反時計回りに、中性点端子Nの位置にまで引き回される。その際、当該各溝部56b内では、中性点端子Nの位置に向かうにつれて、9本のコイル端末18yが矢印B方向に積層された状態で引き回される。すなわち、中性点端子Nの位置に対して、V6相、U6相、W5相、V5相、U5相、W4相、V4相、U4相及びW3相の順に離れているので、当該各溝部56b内では、底部90に対して、V6相、U6相、W5相、V5相、U5相、W4相、V4相、U4相及びW3相のコイル端末18yの順に積層されて引き回される。
この結果、U1相〜W6相のコイル18を構成する各コイル素線18aのコイル端末18yを中性点端子Nに接続することができる。この場合、中性点端子Nでは、W6相、U1相、V1相、W1相、U2相、V2相、W2相、U3相及びV3相の9本のコイル端末18yをステータ10の径方向内側(矢印B2方向)にV字状に湾曲させると共に、対向するV6相、U6相、W5相、V5相、U5相、W4相、V4相、U4相及びW3相の9本のコイル端末18yを矢印B2方向にV字状に湾曲させ、18本のコイル端末18yを束ねた状態で結線させる。
なお、各溝部56bにおいても、凹部84a及び凸部88aと同様の凹部及び凸部が設けられていれば、各コイル端末18yは、凹部及び凸部に沿ってそれぞれ変形するので、引き回し後、凹部及び凸部によって曲げられた変形部分には、スプリングバック効果により凸部側に戻ろうとする反力が作用する。この反力によって、前記変形部分は、凸部に押し付けられる形となるので、各コイル端末18yは、凸部に確実に保持された状態で、各溝部56bにそれぞれ波状に収容される。
[この実施形態の効果]
次に、この実施形態に係るステータ10の効果について、特許文献1〜3の技術と対比しながら説明する。
前述のように、特許文献1及び2の技術では、複数のコイル端末がステータの円周方向に沿って引き回されると共に、各コイル端末がステータの径方向外側の所定の箇所で束ねられ結線されている。この箇所では、複数のコイル端末をステータの径方向外側にV字状に湾曲させた状態で結線させる。そのため、各コイル端末には、スプリングバックによって、溝部の外側(ステータの径方向外側)にはみ出ようとする力が作用する。この結果、ステータの組付け時の製造効率が低下する可能性がある。特に、溝部内でステータの半径方向に積層される本数の多い中性点のコイル端末は、スプリングバックが大きくなる。
これに対して、この実施形態に係るステータ10では、上述のように、複数の絶縁部材26におけるステータ10の径方向内側(矢印B2方向)に引き回し部41が設けられ、当該引き回し部41に矢印B2方向に開口する溝部56bが形成されている。この溝部56bにコイル端末18yが収容される。
この場合、図2及び図11に示すように、W6相、U1相、V1相、W1相、U2相、V2相、W2相、U3相及びV3相の一方の9本のコイル端末18yが、ステータ10の円周方向(矢印C方向)に沿って時計回り(矢印C1方向)に引き回されている。また、V6相、U6相、W5相、V5相、U5相、W4相、V4相、U4相及びW3相の他方の9本のコイル端末18yは、反時計回り(矢印C2方向)に引き回されている。
この結果、一方の9本のコイル端末18y(図2及び図11の左側のコイル端末18y)と他方の9本のコイル端末18y(図2及び図11の右側のコイル端末18y)とは、ステータ10の径方向内側の所定の箇所(W6相の分割コア部14の径方向内側の箇所)で束ねられる。すなわち、一方の9本のコイル端末18y及び他方の9本のコイル端末18yは、例えば、図2及び図11に示すように、当該箇所で径方向内側(矢印B2方向)に略V字状に湾曲した状態で束ねられ、中性点端子Nに結線される。
ここで、例えば、一方のコイル端末18yの中性点端子N近傍の湾曲部分において、スプリングバックに起因した力F1が作用し、この力F1によって他方のコイル端末18yが押されると、他方のコイル端末18yは、当該他方のコイル端末18yを収容する溝部56bの底部90に当接する。この場合、他方のコイル端末18yは、当該底部90から反力としての力F2を受け、この反力は、他方のコイル端末18yを介して、一方のコイル端末18yに作用する。この結果、一方のコイル端末18yの湾曲部分がスプリングバックにより溝部56bから開いてしまう(溝部56bからステータ10の径方向内側にはみ出してしまう)ことを抑制することができる。
また、一方のコイル端末18yの湾曲部分がスプリングバックにより開こうとしても、当該一方のコイル端末18yを収容する溝部56bの底部90に一方のコイル端末18yが当接すれば反力を受けるので、当該反力によって一方のコイル端末18yの湾曲部分が開いてしまうことを抑制することができる。
なお、他方のコイル端末18yの中性点端子N近傍の湾曲部分において、スプリングバックに起因した力F2が作用し、この力F2によって一方のコイル端末18yが押された場合でも、一方のコイル端末18yは、当該一方のコイル端末18yを収容する溝部56bの底部90に当接し、当該底部90から反力(力F1)を受ける。そのため、他方のコイル端末18yは、一方のコイル端末18yからの力F1を受けることになり、他方のコイル端末18yの湾曲部分がスプリングバックにより溝部56bから開いてしまうことを抑制することができる。
また、他方のコイル端末18yの湾曲部分がスプリングバックにより開こうとしても、当該他方のコイル端末18yを収容する溝部56bの底部90に他方のコイル端末18yが当接すれば反力を受けるので、この場合でも、他方のコイル端末18yの湾曲部分が開いてしまうことを抑制することができる。
このように、この実施形態では、溝部56bに収容されたコイル端末18yの中性点端子N近傍の略V字状の湾曲部分に、スプリングバックによって開くような力F1(F2)が発生しても、当該コイル端末18yは、溝部56bの底部90から反力としての力F2(F1)を受ける。そのため、溝部56bに収容されたコイル端末18yが当該溝部56bからはみ出ることを抑制することができる。
また、この実施形態では、絶縁部材26における矢印B2方向側に設けた溝部56b内に、コイル端末18yをステータ10の半径方向(矢印B方向)に積層して収容する。これにより、特許文献1及び2の技術と比較して、コイル端末18yの渡り高さを、コイル端末18yの幅、及び、溝部56bを形成するための壁部の厚み分だけ削減することができ、ステータ10の軸方向の高さを低くすることができる。また、溝部56b内では、矢印B2方向に向かってコイル端末18yを積層するため、ステータ10の直径を小さくすることができる。この結果、ステータ10のサイズを抑制することも可能となる。
さらに、この実施形態では、特許文献3の技術と比較して、特別な追加部品を用いることなく、コイル端末18yを溝部56bに収容することができる。
また、この実施形態では、ティース24に対して矢印B方向に対向してロータ12が配置され、絶縁部材26には、ティース24に装着されて、コイル巻線部18Bが巻回される巻回部38がさらに設けられている。この場合、溝部56bは、巻回部38の矢印B2方向側で、且つ、ステータ10の軸方向(矢印A方向)に沿ってロータ12と対向する位置に設けられた引き回し部41に形成されている。これにより、巻回部38の矢印B2方向側のスペースを利用して、引き回し部41に溝部56bを設け、当該溝部56bにコイル端末18yを収容することができる。
また、中性点のコイル端末18yは、U1相〜U6相、V1相〜V6相及びW1相〜W6相のコイル端末18xと比較して、本数が多く、溝部56bに収容した際のスプリングバックによる力も相対的に大きくなる。そこで、この実施形態では、溝部56b内にコイル端末18yを収容させることにより、溝部56b内に収容されたコイル端末18yが当該溝部56b内からはみ出てしまうことを確実に抑制することができる。
特に、前述のように、巻回部38の矢印B2方向側で且つロータ12と対向する位置に溝部56bが設けられた場合には、比較的本数の多いコイル端末18yが溝部56b内で矢印B2方向に積層されて収容される(ステータ10の内側に配置される)ので、ステータ10の矢印B方向のサイズの大型化を確実に抑制することができる。
また、この実施形態では、巻回部38の径方向外側(矢印B1方向側)に設けられた引き回し部40に、溝部56a、58a、62aが形成されている。このように、巻回部38の矢印B1方向側と矢印B2方向側とに分配して溝部56a、56b、58a、62aを配置することにより、特許文献1及び2の技術のように、溝部がコイル巻回部の径方向外側の一箇所に集中して配置された場合と比較して、ステータ10が軸方向に大型化することを抑制することができる。
この場合、中性点のコイル端末18yが溝部56bに収容され、U1相〜U6相、V1相〜V6相及びW1相〜W6相のコイル端末18xが溝部56a、58a、62aに収容されている。これにより、矢印A方向に沿った一方側と他方側とに各溝部56a、58a、62aと溝部58bとを分けて配置し、コイル18の巻き始めと巻き終りとを前記一方側と前記他方側とに分けて配置することが可能となる。
[本実施形態の変形例]
この発明は、上記した実施形態に限らず、この発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成を採り得ることは当然可能である。
例えば、上記の説明では、ステータ10における矢印A方向の一方側と他方側とに各溝部56a、58a、62aと溝部58bとを分けて配置した場合について説明した。この実施形態では、各溝部56a、56b、58a、62aを同じ側(一方側又は他方側)にのみ配置することも可能である。これにより、コイル18の巻き始めと巻き終りとを矢印A方向の一方側又は他方側にのみに配置することが可能となる。
従って、この実施形態では、各溝部56a、58a、62aと溝部58bとについて、ステータ10の矢印A方向の一方側と他方側とに分けて配置する場合と、一方側又は他方側にのみ配置する場合とを適用可能である。これにより、コイル18のターン数を±0.5ターン単位で増減させることができ、モータの出力を容易に調整することが可能となる。
また、この実施形態では、分割コア部14の矢印B1方向側に設けられた各溝部56a、58a、62aにU1相〜U6相、V1相〜V6相及びW1相〜W6相のコイル端末18xを収容し、矢印B2方向側に設けられた溝部56bに中性点のコイル端末18yを収容した場合について説明した。この実施形態では、この構成に代えて、溝部56bにU1相〜U6相、V1相〜V6相及びW1相〜W6相のいずれかの相のコイル端末18xを収容し、一方で、各溝部56a、58a、62aのいずれかに中性点のコイル端末18yを収容してもよい。この場合でも、上述した各種の効果が容易に得られる。
さらに、上記の説明では、U相、V相及びW相のコイル18が、それぞれ、全並列に結線される場合(同じ相の6個のコイル18が全て並列接続される場合)について説明した。この実施形態は、上記の説明に限定されることはなく、同じ相の6個のコイル18について、並列接続及び直列接続が混在する構成であっても適用可能である。
例えば、U相について、U1相及びU2相のコイル18を直列接続し、U3相及びU4相のコイル18を直列接続し、U5相及びU6相のコイル18を直列接続し、直列接続された3つの組を並列接続した、いわゆる2直列接続及び3並列接続の構成であってもよい。なお、この実施形態は、例示的に説明した2直列接続及び3並列接続の構成に限らず、並列接続及び直列接続が混在する種々の構成にも適用可能であることは勿論である。
また、上記の説明では、各ティース24に巻回部38a、38bをそれぞれ嵌合させることにより、複数の絶縁部材26が矢印C方向に沿って円環状に配置される場合について説明した。この実施形態は、上記の説明に限定されることはなく、巻回部38a、38b及び引き回し部40、41が複数形成された絶縁部材を用いることも可能である。例えば、巻回部38a及び引き回し部40が複数形成された円環状の上側部材と、巻回部38b及び引き回し部41が複数形成された円環状の下側部材とから構成される1個の絶縁部材を用いて、各ティース24に巻回部38a、38bをそれぞれ嵌合させることも可能である。
10…ステータ 12…ロータ
14…分割コア部 16…ステータコア
18…コイル 18a…コイル素線
18B…コイル巻線部 18x、18y…コイル端末
24…ティース 26…絶縁部材
38…巻回部 40、41…引き回し部
52a、52b…コイル端末収容部
56a、56b、58a、62a…溝部 90…底部
92、94…孔部 96、98…案内溝

Claims (5)

  1. 円周方向に沿って配置された複数のティースと、前記ティースに巻回される複数相のコイルとを備え、
    前記コイルは、
    前記複数相のコイルの内、同相のコイルの内の少なくとも一部同士が、互いに並列に接続されており、
    前記ティースに巻回されたコイル巻線部と、
    前記コイル巻線部から引き出されて、前記円周方向に沿って引き回されたコイル端末と、
    前記複数相のコイルの内の同相のコイル端末同士が結線された結線部と、
    を備えたモータのステータにおいて、
    前記ステータは、少なくとも一端に開口部を備えた溝部が設けられた絶縁部材を備え、
    前記溝部は、前記ステータの径方向内側に向かって開口する内径開口溝部を有し、
    前記複数相の内のいずれかの相のコイル端末、又は、中性点のコイル端末は、前記内径開口溝部内において、コイル端末同士が前記ステータの半径方向に積層されて収容され、
    前記絶縁部材の内径開口溝部内に収容されたコイル端末の内、一方のコイル端末は時計回りに引き回され、他方のコイル端末は反時計回りに引き回されて、所定の箇所で前記一方のコイル端末と前記他方のコイル端末とが束ねられて結線されている
    ことを特徴とするモータのステータ。
  2. 請求項1記載のモータのステータにおいて、
    前記ティースと前記半径方向に対向してロータが配置され、
    前記内径開口溝部は、前記コイル巻線部の径方向内側で、且つ、前記ステータの軸方向に沿って前記ロータと対向する位置に配置されている
    ことを特徴とするモータのステータ。
  3. 請求項1又は2記載のモータのステータにおいて、
    前記内径開口溝部には、前記中性点のコイル端末が収容されている
    ことを特徴とするモータのステータ。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のモータのステータにおいて、
    前記内径開口溝部は、前記コイル巻線部の径方向内側に配置され、
    前記溝部は、前記コイル巻線部の径方向外側に配置された外径側溝部をさらに有している
    ことを特徴とするモータのステータ。
  5. 請求項4記載のモータのステータにおいて、
    前記内径開口溝部には、前記中性点のコイル端末又は前記各相のコイル端末の内の一方が収容されており、
    前記外径側溝部には、前記中性点のコイル端末又は前記各相のコイル端末の内の他方が収容されている
    ことを特徴とするモータのステータ。
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