JP2015103869A - 携帯端末 - Google Patents
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Abstract
【課題】回路基板の前後方向への意図しない移動を押えリブで規制しながら、正面側キャビネットと背面側キャビネットとを両面テープでしっかりと接着する。
【解決手段】正面側キャビネット(7)と背面側キャビネット(9)との両面テープ(11)による接着時に、回路基板(35)を、同基板(35)に形成した逃がし部(53)が背面側キャビネット(9)に設けた押えリブ(51)に対応する位置に配置させることで押えリブ(51)と回路基板(35)との当接が回避されるように、且つ、これら両キャビネット(7,9)との接着後に、回路基板(35)を押えリブ(51)の突出端が当接する位置へスライドさせることで回路基板(35)の背面側への移動が押えリブ(51)で規制されるようにし、回路基板(35)をスライドさせた位置に固定する。
【選択図】図2
【解決手段】正面側キャビネット(7)と背面側キャビネット(9)との両面テープ(11)による接着時に、回路基板(35)を、同基板(35)に形成した逃がし部(53)が背面側キャビネット(9)に設けた押えリブ(51)に対応する位置に配置させることで押えリブ(51)と回路基板(35)との当接が回避されるように、且つ、これら両キャビネット(7,9)との接着後に、回路基板(35)を押えリブ(51)の突出端が当接する位置へスライドさせることで回路基板(35)の背面側への移動が押えリブ(51)で規制されるようにし、回路基板(35)をスライドさせた位置に固定する。
【選択図】図2
Description
本発明は、筐体を構成する一対のキャビネット同士が両面テープで接着された携帯端末に関し、特に、これら一対のキャビネット間での回路基板の収容構造に関する。
従来から、携帯電話機などの携帯端末は、表示部が収容される正面側キャビネットと、この正面側キャビネットを背面側から覆う背面側キャビネットとを突き合わせて固定した筐体の構造を有し、これら両キャビネットの間に、回路基板などの複数の電子部品を収容している。この種の携帯端末では、一般的に、地面や床に落としたりして衝撃を受けた際に、筐体内に収容した回路基板が前後方向へ移動しないように背面側キャビネットには回路基板側に突出する押えリブが設けられており、この押えリブの突出端を回路基板に当接させることで、回路基板の意図しない移動を規制する構造が採られている。
また、近年の携帯端末では、正面側キャビネットと背面側キャビネットとの間に水が浸入することを防止する防水構造を備えるものが一般的になってきている。携帯端末の防水構造としては、正面側キャビネットと背面側キャビネットとの外周縁部間に防水パッキンを挟み込んだ状態でこれら両キャビネット同士をビスで固定する構造と、防水性を有する両面テープで両キャビネットの外周縁部同士を接着する構造(例えば、特許文献1参照)とが知られている。これら2つの構造のうち後者の構造は、前者の構造に比べて携帯端末の小型化や薄型化、コストダウンなどの観点で有利であることから、製品への採用が増えており、市場にも投入され始めている。
上述の両面テープを用いた防水構造を備える携帯端末では、正面側キャビネットと背面側キャビネットとに両面テープによる充分な接着効果を得るために、正面側キャビネットと背面側キャビネットとの接着時において、これら両キャビネットの接着部分で両面テープをしっかりと圧縮し押し潰す必要がある。しかし、背面側キャビネットに設けられた押えリブで回路基板の移動を規制する構造を採っていると、両面テープが圧縮されるのに先立ち押えリブが回路基板に当接して支えるため、両面テープを充分な接着効果を得られる程度にまで圧縮することができない。
さりとて、両面テープを確実に圧縮できるように押えリブを短くし、押えリブと回路基板との間に両面テープの圧縮量を考慮した隙間を設けると、押えリブと回路基板との間の隙間が大きくなり過ぎて押えリブによる回路基板の移動規制が不充分となってしまう。そうなると、回路基板の意図しない移動に起因して、回路基板に実装された回路部品の破壊や、回路基板に接続又は実装された端子の変形及びそれによる導通不良を招き兼ねない。
本発明は、斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、回路基板の前後方向への意図しない移動を押えリブで規制しながら、正面側キャビネットと背面側キャビネットとを両面テープでしっかりと接着することにある。
上記の目的を達成するために、この発明では、正面側キャビネットと背面側キャビネットとの接着時に押えリブと回路基板との当接を回避し、これら両キャビネットの接着後に回路基板の移動が押えリブで規制できるように回路基板の収容構造を工夫した。
具体的には、本発明は、表示部が収容される正面側キャビネットと、この正面側キャビネットを背面側から覆って当該正面側キャビネットとの間に回路基板を収容する背面側キャビネットとが、これら両キャビネットの周縁部同士を両面テープで接着して固定された携帯端末を対象とし、以下の解決手段を講じたものである。
すなわち、本発明は、正面側キャビネット及び背面側キャビネットのうち少なくとも一方のキャビネットに、回路基板側に突出した押えリブが設けられた構成を有する。押えリブは、その突出端が回路基板に当接することで当該回路基板の前後方向への移動を規制する突出片である。また、回路基板は、押えリブを挿入可能なサイズの孔又は切欠きからなる逃がし部を有する。この回路基板は、正面側キャビネットと背面側キャビネットとの両面テープによる接着時に、逃がし部への押えリブの挿入によって押えリブと当該回路基板との当接を回避する当接回避位置に配置され、これら両キャビネットの接着後に、当接回避位置から押えリブで前後方向への移動が規制される移動規制位置にスライドさせて配置されている。
この構成によると、正面側キャビネットと背面側キャビネットとの両面テープによる接着時に、回路基板を、同基板に形成された逃がし部に押えリブが挿入される当接回避位置に配置させることで、押えリブと回路基板との当接が回避されるようにしたから、押えリブが回路基板に支えて両面テープの圧縮が阻害されることがなく、押えリブと回路基板との間に両面テープの圧縮量を考慮した隙間を設けなくても、両キャビネットの接着部分で両面テープをしっかりと圧縮し押し潰すことが可能になる。これにより、正面側キャビネットと背面側キャビネットとに両面テープによる充分な接着効果を得ることができる。そして、上記の構成によると、正面側キャビネットと背面側キャビネットとの接着後に、回路基板を、押えリブの突出端が当接する移動規制位置へスライドさせることにより、当該回路基板の前後方向への移動を押えリブで規制するようにしたから、回路基板を移動規制位置へ移動させた後においては、回路基板の前後方向への意図しない移動を押えリブで規制することができる。
したがって、本発明によれば、回路基板の前後方向への意図しない移動を押えリブで規制しながら、正面側キャビネットと背面側キャビネットとを両面テープでしっかりと接着することができる。
以下、本発明に係る実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、或いはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。なお、本実施形態では、説明の便宜上、携帯電話機について、表示部の画面の法線方向における前側を「正面」、後側を「背面」と称し、上下方向における上側を「上」、下側を「下」と称し、正面側から見たときの左右方向における左側を「左」、右側を「右」と称する。
図1は、この実施形態に係る携帯電話機1の分解斜視図である。図2(a)は、図1のIIA−IIA線相当における携帯電話機1の縦断面図である。図2(b)は、背面側キャビネット9と回路基板35との関係を正面側から見た状態を示す模式図である。図2(c)は、図2(b)のIIC−IIC線における断面図である。
携帯電話機1は、図1に示すように、ストレートタイプのスマートフォンと呼ばれる携帯端末であり、正面視で上下方向に長い略長方形状の扁平な筐体3内に、カードコネクタやマイク(共に不図示)、スピーカ55、カメラユニット43、これらの動作を制御する回路基板35、電池パック37などの複数の電子部品を収容した構造を有している。
筐体3は、タッチパネル付きの表示部5(図2(a)に示す)を表側に収容する正面側キャビネット7と、この正面側キャビネット7を背面側から覆う背面側キャビネット9とで構成されている。表示部5は、例えば液晶表示装置や有機EL(Electro Luminescence)表示装置からなる。正面側キャビネット7と背面側キャビネット9とは、防水性を有する閉ループ状の両面テープ11で外周縁部同士を接着することにより固定されていて、両面テープ11を用いた筐体3の防水構造を採用している。
正面側キャビネット7と背面側キャビネット9とは、ビスで固定されておらず、ビスを留めるためのボスを有しない簡素な構造である。これにより、一方のキャビネットにビス留めのためのボスが設けられている場合に比べて、筐体3内のスペースを広く確保できるので、筐体3に収容する部品の配置やレイアウトの自由度が高くなっている。
また、このように正面側キャビネット7と背面側キャビネット9とが両面テープ11で固定された防水構造では、正面側キャビネット7と背面側キャビネット9との外周縁部間に防水パッキンを挟み込んだ状態でこれら両キャビネット7,9同士をビスで固定する防水構造を採用した場合に比べて、一般的な防水パッキンよりも両面テープ11の方が薄い分だけ筐体3、ひいては携帯電話機1を薄型化することができる。
正面側キャビネット7は、剛性部材として金属板15をインサート成形した樹脂成形品である。具体的には、正面側キャビネット7は、矩形板状のステンレス鋼板などの金属板15と、この金属板15の外周縁を覆う矩形枠状の樹脂製フレーム部13とが一体に成形されてなる。このような構成の正面側キャビネット7では、インサートされた金属板15により強度が増し、全体の厚さを薄くしながら強度が確保されている。
正面側キャビネット7のフレーム部13は、背面側に壁状に突出した内側周壁部17を構成している。この内側周壁部17は、正面側キャビネット7の外周縁部の全周に亘って延びており、左右方向に互いに平行に延びる一対の側壁部、つまり正面側キャビネット7のうち上縁部に設けられた上壁部17a及び下縁部に設けられた下壁部17bと、上下方向に互いに平行に延びる一対の側壁部、つまり正面側キャビネット7のうち左縁部に設けられた左壁部17c及び右縁部に設けられた右壁部17dとからなる。
正面側キャビネット7の金属板15には、上下方向における中程位置で左右両側に、当該金属板15の一部を背面側に切り起こして形成されたバネ性を有する板バネ片19が基板固定手段として1つずつ設けられている。板バネ片19は、金属板15に形成された貫通孔21が背面視でU字状となるように当該貫通孔21の下縁から内側に張り出し、上下方向に延びている。板バネ片19のうち、下側に位置する基端は貫通孔21の下縁と一体に接続され、上側に位置する先端面は背面視で貫通孔21の内側から上方に臨んでいる。
板バネ片19は、その長さ方向における中間部分でそれよりも先端側の部分を背面側に曲げ起こすように背面側から見て谷折りに折り曲げられ、さらに先端寄りの部分で背面側から見て山折りに折り曲げられていて、上記谷折りの折曲げ部分よりも基端側に位置する平坦部19aと、この平坦部19aから後側上方に向かって延びるように傾斜した傾斜部19bと、この傾斜部19bから平坦部19aと平行に延びて突出端を構成する当接部19cとからなる。この板バネ片19は、金属板15を切欠き加工することで矩形状の舌片部を形成し、この舌片部を背面側に突出させるように折曲げ加工して形成される。
他方、背面側キャビネット9は、平面視で正面側キャビネット7と略同一外形を有する浅い矩形皿状の樹脂成形品であり、携帯電話機1の背面を構成する後壁部23と、この後壁部23の外周縁部から正面側に壁状に突出した外側周壁部25とで構成されている。
背面側キャビネット9の後壁部23の正面側には、図示しないが導電部であるアンテナパターンが設けられている。このアンテナパターンは、LDS(Laser Direct Structuring)と呼ばれる鍍金技術や印刷などの手法で形成された金属パターンであって、携帯電話機1の通信用アンテナとして機能する。また、後壁部23のうち上端寄りの部分には、カメラユニット43のレンズを露出させるカメラ用開口27と、回路基板35を部分的に露出させるスライド用開口28とが形成されている。そして、後壁部23の背面側には、これら両開口27,28を覆うように透明な窓パネル29が取り付けられている。
背面側キャビネット9の外側周壁部25は、後壁部23における外周縁部の全周に亘って延びており、左右方向に互いに平行に延びる一対の側壁部、つまり背面側キャビネット9のうち上縁部に設けられた上壁部25a及び下縁部に設けられた下壁部25bと、上下方向に互いに平行に延びる一対の側壁部、つまり背面側キャビネット9のうち左縁部に設けられた左壁部25c及び右縁部に設けられた右壁部25dとからなる。
これら外側周壁部25を構成する上下左右の側壁部25a,25b,25c,25dは、正面側キャビネット7の内側周壁部17の後端面と対向する接着面部31と、この接着面部31の外周縁から正面側に延びて内側周壁部17の外側に沿って配置される側面部33とを有する(上下の側壁部25a,25bについては図2(a)参照)。そして、背面側キャビネット9は、外側周壁部25の側面部33を正面側キャビネット7の内側周壁部17の外側面に密着させた状態で、接着面部31と内側周壁部17の後端面との間に両面テープ11を挟み込んでいる。そのことで、正面側キャビネット7と背面側キャビネット9との間の回路基板35及び電池パック37などを収容した収容空間Sが密封されている。
このように密封された筐体3内において、回路基板35は正面側キャビネット7の一対の板バネ片19よりも上側に収容され、電池パック37はこれら一対の板バネ片19における基端側の折曲げ部分よりも下側に収容されている。すなわち、回路基板35と電池パック37とは、上下方向に並べて携帯電話機1に内蔵されている。
電池パック37は、リチウムイオン電池やリチウムポリマー電池を包装材でパッケージングしたものであって、平面視で略矩形状に形成されている。この電池パック37は、上側端部から側方に延び出るフレキシブル配線基板(Flexible Printed Circuit、以下、FPCと称する)39を有し、このFPC39が回路基板35に接続されていることで、同基板35に給電可能になっている。FPC39は、後述する回路基板35のスライド幅を考慮してゆとりのある長さで設けられている。
回路基板35には、下端部の右寄り部分に電池パック37のFPC39が接続されるコネクタ41が設けられ、上側部分にカメラユニット43がレンズを背面側に向けた状態で組み込まれている。また、回路基板35の前面、つまり同基板35の正面側キャビネット7側の面には、トランジスタ、アンプ、ダイオード、スイッチ等の半導体素子や抵抗素子、コンデンサ素子、インダクタ素子等の図示しない多数の回路部品と、これらのうち少なくとも一部の回路部品を覆うシールドケース45と、回路基板35から背面側キャビネット9のアンテナパターンに給電を行う第2端子である給電端子47と、回路基板35に接地電位を供給する第2端子である接地端子49とが実装されている。これら多数の回路部品及び端子47,49は勿論、シールドケース45も回路基板35の一部である。
この回路基板35は、シールドケース45が正面側キャビネット7の金属板15に当接していると共に、背面側キャビネット9の内部構造によって背面側への移動が規制された状態、つまり前後方向への移動が制限された状態に収容されている。
具体的には、背面側キャビネット9には、図2(a),(b)に示すように、同キャビネット9の後壁部23から回路基板35側に突出する押えリブ51が、背面側キャビネット9の左右両側の各側壁部25c,25dにおける上側部分に沿って互いに間隔をあけて複数(図示する例では3つずつ)設けられている。これら各押えリブ51は、背面側キャビネット9の対応する側壁部25c,25dと一体に形成され、当該側壁部25c,25dから背面側キャビネット9の内方に張り出している。そして、複数の押えリブ51は、図2(c)に示すように、各々の突出端、つまり回路基板35側に位置する先端が背面側から回路基板35に当接するか、又は回路基板35と僅かな隙間をあけた位置にまで延びている。そのことで、携帯電話機1を地面や床に落とした衝撃などで回路基板35に背面側へ移動させる力が働いたときには、これら押えリブ51が回路基板35に当接してその移動を規制するようになっている。
さらに、回路基板35の上端面は、筐体3の上壁部、すなわち正面側キャビネット7及び背面側キャビネット9の上壁部17a,25aのうち少なくとも一方の上壁部に内側から当接していると共に、回路基板35のシールドケース45の下端面には、正面側キャビネット7の一対の板バネ片19のうち当接部19cの先端面が当接している。これによって、回路基板35は、上下方向への移動が制限され、筐体3の上壁部と一対の板バネ片19との間で固定されている。
また、回路基板35は、左右両側の側端部のうち各押えリブ51に対応する箇所から上側に数mm程度外れた部分に、当該押えリブ51を挿入可能なサイズの切欠きからなる逃がし部53を有している。この逃がし部53は、回路基板35における左右両側の側端部に個々の押えリブ51と一対一で対応するように複数形成されている。図2(b)に示すように、回路基板35の右側端部に形成された逃がし部53は、正面視で押えリブ51よりも一回り大きな形状で右側方に開放され、同基板35の左側端部に形成された逃がし部53は、正面視で押えリブ51よりも一回り大きな形状で左側方に開放されている。
そして、上記回路基板35は、後に詳述するが、正面側キャビネット7と背面側キャビネット9との両面テープ11による接着時に、逃がし部53が押えリブ51と前後方向において対応し、逃がし部53への押えリブ51の挿入によってこの押えリブ51と当該回路基板35との当接が回避される当接回避位置(後に参照する図3(a)〜(c)に示す位置)に配置され、これら両キャビネット7,9の接着後に、この当接回避位置から上方に向かって押えリブ51で移動が規制される移動規制位置(図2(a)〜(c)に示す位置)にスライドさせることで、当該移動規制位置に配置されている。なお、図2(a)〜(c)中の白抜き矢印は、回路基板35のスライド方向を示している。このことは、後に参照する図5(b)、図8(b)及び図9(b)についても同様である。
給電端子47は、この回路基板35のうち背面側キャビネット9側の面に実装され、同キャビネット9側に突出した接続片47bを有する板バネ状の端子である。具体的には、給電端子47は、回路基板35に接続される背面視で略コ字状の実装面部47aと、この実装面部47aの内周縁から斜め後方に向かって延びる片持ち梁状の接続片47bとで構成され、接続片47bの突出端が背面側キャビネット9のアンテナパターンに弾性的に当接することで、同パターンと電気的に接続されている。この給電端子47は、接続片47bを回路基板35のスライド方向、つまり上下方向に沿わせ、この接続片47bの突出端を回路基板35のスライド方向後方、つまり下方に向けた状態で配置されている。
接地端子49は、回路基板35のうち正面側キャビネット7側の面に実装され、同キャビネット7側に突出した接続片49bを有する板バネ状の端子であって、上記給電端子47と同じ構成を有する。すなわち、接地端子49は、回路基板35に接続される正面視で略コ字状の実装面部49aと、この実装面部49aの内周縁から斜め前方に向かって延びる片持ち梁状の接続片49bとで構成されている。そして、接地端子49は、接続片49bの突出端が正面側キャビネット7の金属板15に弾性的に当接することで、金属板15と電気的に接続されている。この接地端子49も、給電端子47と同じく接続片49bを上下方向に沿わせ、この接続片49bの突出端を下方に向けた状態で配置されている。
このように給電端子47及び接地端子49が接続片47b,49bを回路基板35のスライド方向に沿わせた状態で配置されていることで、回路基板35をスライドさせる際に、そのスライド方向への接続片47b,49bの変形が防止されるようになっている。すなわち、給電端子47及び接地端子49が接続片47b,49bを回路基板35のスライド方向に対して例えば90度交差する方向に沿わせた状態で設けられている場合には、回路基板35をスライドさせる過程で、接続片47b,49bにその長さ方向と交差する方向へ変形させる力が加わり、これに起因して接続片47b,49bが変形し兼ねない。これに対し、本実施形態の構成によれば、これら両端子47,49の接続片47b,49bに上述のような力が加わらず、接続片47b,49bが変形することを防止できる。
また、正面側キャビネット7と回路基板35との間には、スピーカ55が設けられている。スピーカ55は、回路基板35側に突出した接続片57aを有する板バネ状の第1端子である接続端子57を備えている。この接続端子57は、スピーカ55の左右両側に1つずつ設けられていて、その突出端が回路基板35の前面に設けられた回路パターンの端子部(不図示)に弾性的に当接することで、回路基板35と電気的に接続されている。このスピーカ55は、接続片57aを回路基板35のスライド方向、つまり上下方向に沿わせ、この接続片57aの突出端を回路基板35のスライド方向前方、つまり上方に向けた状態で配置されている。
このようにスピーカ55が接続片57aを回路基板35のスライド方向に沿わせた状態に設けられていることで、回路基板35をスライドさせる際に、スピーカ55の接続端子57についても給電端子47及び接地端子49と同様に、そのスライド方向への接続片57aの変形が防止されるようになっている。
次に、上記構成の携帯電話機1の組立て方法について、図2に併せて図3を参照しながら説明する。図3(a)は、回路基板35をスライドさせる前の状態の図2(a)対応図である。図3(b)は、回路基板35をスライドさせる前の状態の図2(b)対応図である。図3(c)は、図3(b)のIIIC−IIIC線における断面図である。
携帯電話機1を組み立てるには、まず、正面側キャビネット7の前面側に表示部5を収容すると共に、同キャビネット7の背面側に回路基板35、電池パック37及びその他の電子部品を収容し、電池パック37のFPC39を回路基板35のコネクタ41に接続する。このとき、回路基板35は、図3(b),(c)に示すように各逃がし部53が押えリブ51の正面側に対応する当接回避位置に配置させておく。このとき、図3(a)に示すように、回路基板35のシールドケース45は正面側キャビネット7の一対の板バネ片19の背面側に配置され、これら各板バネ片19は、シールドケース45の前面に当接して正面側に弾性変形し、貫通孔21内に収められていると共に、回路基板35の上端面と筐体3の上壁部との間に隙間が形成されていて、回路基板35を上方へスライドさせることが可能になっている。また、FPC39は、回路基板35のスライド方向(上下方向)において比較的大きく撓んでいる。
次に、正面側キャビネット7の内側周壁部17の後端面に両面テープ11の片面を貼り付け、この両面テープ11を介して外側周壁部25の接着面部31を内側周壁部17の後端面に突き合わせるように正面側キャビネット7の背面側に背面側キャビネット9を被せて、これら正面側キャビネット7と背面側キャビネット9との間で両面テープ11を所定の圧力で圧縮し押し潰すことにより、図3(a)に示すように、正面側キャビネット7と背面側キャビネット9とを互いに接着させる。
このとき、背面側キャビネット9に設けられた各押えリブ51は、図3(c)に仮想線で示すように幾分か正面側へ移動するが、対応する逃がし部53に挿入されることになるので、回路基板35に当接して支えることはない。したがって、押えリブ51が回路基板35に支えて両面テープ11の圧縮が阻害されることがなく、押えリブ51と回路基板35との間に両面テープ11の圧縮量を考慮した隙間を設けなくても、両キャビネット7,9の接着部分で両面テープ11をしっかりと圧縮し押し潰すことが可能になる。これにより、正面側キャビネット7と背面側キャビネット9とに両面テープ11による充分な接着効果を得ることができる。
続いて、背面側キャビネット9のスライド用開口28を利用して、この開口28から部分的に露出した回路基板35を、図3(a),(b)に示す当接回避位置から上方へ図2(a),(b)に示す移動規制位置にスライドさせる。このとき、FPC39は回路基板35のスライド幅を考慮した長さで設けられているので、スライド方向における撓みが緩和されるもののスライドに起因して突っ張ることがない。
このスライド作業は、例えば、回路基板35に形成された凹部や孔などにピン状の治具などを引っ掛けて行うことができる。回路基板35が移動規制位置にスライドされると、回路基板35の上端面が筐体3の上壁部に当接すると共に、正面側キャビネット7の各板バネ片19が背面側に弾性復帰しその当接部19cの先端面がシールドケース45の下端面、つまり回路基板35のうちスライド方向後方に臨む端面に当接した状態となって、回路基板35が移動規制位置に固定される。こうして移動規制位置に固定された回路基板35は、背面側への意図しない移動が押えリブ51で規制される。
しかる後、背面側キャビネット9に、カメラ用開口27及びスライド用28を塞ぐように窓パネル29を取り付ける。以上の工程を経て、携帯電話機1を組み立てることができる。
この実施形態によると、回路基板35の背面側への意図しない移動を背面側キャビネット9に設けられた押えリブ51で規制しながら、正面側キャビネット7と背面側キャビネット9とを両面テープ11でしっかりと接着することができる。
−実施形態の変形例1−
図4は、この変形例1に係る携帯電話機1における基板固定手段を示す斜視図である。上記実施形態では、基板固定手段として正面側キャビネット7の金属板15に回路基板35のシールドケース45に支える一対の板バネ片19を設けた形態を説明したが、基板固定手段は、これに代えて、図4に示すように、正面側キャビネット7の金属板15に形成された係止孔61と、回路基板35のシールドケース45の前面部を正面側に切り起こして形成されたバネ性を有する板バネ片63とで構成されていてもよい。
図4は、この変形例1に係る携帯電話機1における基板固定手段を示す斜視図である。上記実施形態では、基板固定手段として正面側キャビネット7の金属板15に回路基板35のシールドケース45に支える一対の板バネ片19を設けた形態を説明したが、基板固定手段は、これに代えて、図4に示すように、正面側キャビネット7の金属板15に形成された係止孔61と、回路基板35のシールドケース45の前面部を正面側に切り起こして形成されたバネ性を有する板バネ片63とで構成されていてもよい。
係止孔61は、金属板15の上下方向における中程位置の左右両側に1つずつ設けられている。また、板バネ片63は、この係止孔61に対応するようにシールドケース45の左右両側に1つずつ設けられ、上記実施形態の正面側キャビネット7に設けられた板バネ片19と同様な構成を有し、先端面を下方に向けるように形成されている。この板バネ片63は、回路基板35が当接回避位置に配置されているときには、正面側キャビネット7の金属板15に当接し、回路基板35の上方への移動を許容する。一方、板バネ片63は、回路基板35が移動規制位置に配置されているときには、係止孔61と係合することで回路基板35の上下方向への移動を制限し、回路基板35を固定するようになっている。
このような構成によっても、回路基板35をスライドさせた後に移動規制位置で固定することができ、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。
−実施形態の変形例2−
図5(a),(b)は、この変形例2に係る携帯電話機1の基板固定手段を示す模式図である。図5(a)は、回路基板35が当接回避位置にあるときの状態を示し、図5(b)は、回路基板35が移動規制位置にあるときの状態を示している。なお、これら図5(a),(b)では、背面側キャビネット9の押えリブ51を仮想線で示している。基板固定手段は、正面側キャビネット7に設けられた一対の板バネ片19に代えて、図5(a),(b)に示すように、正面側キャビネット7のうち回路基板35のスライド方向と平行に延びる一対の側壁部、つまり左右両側の側壁部17c,17dにそれぞれ設けられて正面側キャビネット7の内方に突出する係止片65と、回路基板35のうち左右方向の両端部にそれぞれ形成された一対の切欠き67,68とで構成されていてもよい。
図5(a),(b)は、この変形例2に係る携帯電話機1の基板固定手段を示す模式図である。図5(a)は、回路基板35が当接回避位置にあるときの状態を示し、図5(b)は、回路基板35が移動規制位置にあるときの状態を示している。なお、これら図5(a),(b)では、背面側キャビネット9の押えリブ51を仮想線で示している。基板固定手段は、正面側キャビネット7に設けられた一対の板バネ片19に代えて、図5(a),(b)に示すように、正面側キャビネット7のうち回路基板35のスライド方向と平行に延びる一対の側壁部、つまり左右両側の側壁部17c,17dにそれぞれ設けられて正面側キャビネット7の内方に突出する係止片65と、回路基板35のうち左右方向の両端部にそれぞれ形成された一対の切欠き67,68とで構成されていてもよい。
係止片65は、正面視で三角形状や台形状に形成されている。係止片65の上面は、左右方向に平行に延びる当接面となっている。さらに、係止片65の下面は、正面側キャビネット7の内方に向かって上方に延びる傾斜面に形成され、回路基板35を上方にスライドさせ易くする誘い込み形状を構成している。正面側キャビネット7の左右両側の側壁部17c,17dのうちこの係止片65が設けられた部分は、当該側壁部17c,17dを前後方向に貫通する上下方向に細長い肉抜き孔69を有し、係止片65の下面が上方へ押し上げる力を受けると正面側キャビネット7の外側に弾性変形により撓みやすくなっている。
一対の切欠き67,68は、回路基板35が当接回避位置に配置されているときに係止片65が嵌合して引っ掛かる第1切欠き67と、回路基板35が移動規制位置に配置されているときに係止片65が嵌合して引っ掛かる第2切欠き68とである。これら第1及び第2切欠き67,68は、共に係止片65に対応する形状、つまり係止片65の上面及び下面に接する内面を有する形状に形成されていて、互いに上下方向に隣接している。
上記構成の携帯電話機1の組立て作業では、正面側キャビネット7の背面側に回路基板35を収容する際に、図5(a)に示すように、回路基板35の第1切欠き67に正面側キャビネット7の係止片65を嵌合させて、回路基板35を当接回避位置に配置させる。これにより、正面側キャビネット7と背面側キャビネット9との接着前、つまり回路基板35をスライドさせる前において、回路基板35を当接回避位置に固定できる。
次いで、正面側キャビネット7と背面側キャビネット9とを両面テープ11を用いて接着した後に、図5(b)に示すように、上記実施形態と同様にして回路基板35を当接回避位置から移動規制位置へスライドさせる。この回路基板35のスライド過程において、係止片65の下面は、回路基板35が移動されていくに従い、第1切欠き67の内面に押圧されて上方へ押し上げる力を受ける。そして、正面側キャビネット7の左右両側の側壁部17c,17dのうち係止片65が設けられた部分は、係止片65が第1切欠き67の内面で押圧されるのに応じて正面側キャビネット7の外側に弾性変形により撓む。そのことで、回路基板35の上方へのスライドが許容され、係止片65を第2切欠き68に嵌合させて、回路基板35を移動規制位置に配置させることができる。
このような構成によっても、回路基板35をスライドさせた後に移動規制位置で固定することができ、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。
−実施形態の変形例3−
図6は、この変形例3に係る携帯電話機1を背面側から見た外観斜視図である。上記実施形態では、背面側キャビネット9の後壁部23に形成されたスライド用開口28を利用して回路基板35をスライドさせるとしたが、回路基板35は、筐体3の上面部、側面部及び下面部にそれぞれ形成された、筐体3内の収容空間Sに通じる開口部71のうちいずれかの開口部71を利用して、その開口部71から部分的に露出した回路基板35を上方にスライドさせるようになっていても構わない。これら各開口部71は、メモリカード等のICカードが装着されるコネクタや外部接続用の端子を露出させるための開口部であり、ICカードの挿抜や外部機器への接続を行わないときは、当該開口部71の側方にヒンジ73aを介して取り付けられた防水カバー73で覆って閉塞される。
図6は、この変形例3に係る携帯電話機1を背面側から見た外観斜視図である。上記実施形態では、背面側キャビネット9の後壁部23に形成されたスライド用開口28を利用して回路基板35をスライドさせるとしたが、回路基板35は、筐体3の上面部、側面部及び下面部にそれぞれ形成された、筐体3内の収容空間Sに通じる開口部71のうちいずれかの開口部71を利用して、その開口部71から部分的に露出した回路基板35を上方にスライドさせるようになっていても構わない。これら各開口部71は、メモリカード等のICカードが装着されるコネクタや外部接続用の端子を露出させるための開口部であり、ICカードの挿抜や外部機器への接続を行わないときは、当該開口部71の側方にヒンジ73aを介して取り付けられた防水カバー73で覆って閉塞される。
−実施形態の変形例4−
図7は、この変形例4に係る携帯電話機1の構成を示す分解斜視図である。図8(a),(b)は、図7のVIII−VIII線相当におけるリヤカバー75を外した状態にある携帯電話機1の縦断面図である。図8(a)は、回路基板35をスライドさせる前の状態を示し、図8(b)は、回路基板35をスライドさせた後の状態を示している。上記実施形態では、筐体3が正面側キャビネット7と背面側キャビネット9とで構成された形態を説明したが、筐体3は、図7に示すように、正面側キャビネット7及び背面側キャビネット9と、背面側キャビネット9の背面側を覆うリヤカバー75とで構成されていてもよい。
図7は、この変形例4に係る携帯電話機1の構成を示す分解斜視図である。図8(a),(b)は、図7のVIII−VIII線相当におけるリヤカバー75を外した状態にある携帯電話機1の縦断面図である。図8(a)は、回路基板35をスライドさせる前の状態を示し、図8(b)は、回路基板35をスライドさせた後の状態を示している。上記実施形態では、筐体3が正面側キャビネット7と背面側キャビネット9とで構成された形態を説明したが、筐体3は、図7に示すように、正面側キャビネット7及び背面側キャビネット9と、背面側キャビネット9の背面側を覆うリヤカバー75とで構成されていてもよい。
この変形例4において、回路基板35は、正面側キャビネット7の金属板15の略全体に対向するように、つまり筐体3内の収容空間Sの上下方向略全域に亘って長く設けられている。背面側キャビネット9には、電池パック37を収容する略矩形状の収容部77が形成されている。この収容部77は、回路基板35を部分的に露出させる開口部である。電池パック37は、この収容部77内で回路基板35に取り付けられる。リヤカバー75は、図示しないが、当該カバー75の外周縁部に設けられた複数の係合爪を背面側キャビネット9に設けられた凹部に係合させることで、背面側キャビネット9に固定される。
リヤカバー75の正面側には、矩形枠状の防水用リブ76が設けられている。この防水用リブ76は、電池パック37の外形よりも一回り大きい内周を有し、リヤカバー75から正面側に突出した突条部が弾性を有するゴム製の防水パッキンで覆われてなる。防水パッキンの外周面には、膨出部が設けられていて、この膨出部が、背面側キャビネット9の収容部77の内周面に押し付けられていることにより、防水用リブ76と収容部77の内周面との間が防水パッキンで密封されている。そのことで、電池パック37を含む筐体3内に収容した電子部品に対する防水性が高められている。なお、携帯電話機1には、この防水用リブ76に代えて、電池パック37を背面側から覆う防水シートが外周縁部を収容部77の開口周縁に接着した状態で設けられることで、防水性が高められていてもよい。
このような構成によると、リヤカバー75を取り付ける前の状態では、図8(a)に示すように、背面側キャビネット9の収容部77から電池パック37が露出するので、正面側キャビネット7と背面側キャビネット9とを両面テープ11で接着した後に、図8(b)に示すように、収容部77を利用して電池パック37ともども回路基板35を簡単に上方へスライドさせることができる。リヤカバー75は、回路基板35を移動規制位置にスライドさせた後に取り付ければよい。なお、回路基板35は、同基板35に電池パック37を取り付ける前にスライドさせてもよい。
−実施形態の変形例5−
図9(a)は、この変形例5に係る携帯電話機1の図3(b)相当図であり、図9(b)は、この変形例5に係る携帯電話機の図2(b)相当図である。上記実施形態では、押えリブ51が背面側キャビネット9の左右両側の側壁部25c,25dに沿ってこの側壁部25c,25dと一体に設けられ、回路基板35に形成された各逃がし部53が切欠きからなるとしたが、図5(a),(b)に示すように、背面側キャビネット9の後壁部23の左右方向における中央部にも押えリブ51が設けられ、この押えリブ51を挿入可能なサイズの孔からなる逃がし部53が回路基板35に設けられていてもよい。
図9(a)は、この変形例5に係る携帯電話機1の図3(b)相当図であり、図9(b)は、この変形例5に係る携帯電話機の図2(b)相当図である。上記実施形態では、押えリブ51が背面側キャビネット9の左右両側の側壁部25c,25dに沿ってこの側壁部25c,25dと一体に設けられ、回路基板35に形成された各逃がし部53が切欠きからなるとしたが、図5(a),(b)に示すように、背面側キャビネット9の後壁部23の左右方向における中央部にも押えリブ51が設けられ、この押えリブ51を挿入可能なサイズの孔からなる逃がし部53が回路基板35に設けられていてもよい。
このような構成によると、回路基板35の背面側への移動を同基板35の左右方向における中央部においても規制することができ、回路基板35の移動をよりいっそう確実に制限することができる。その他については、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。
なお、上記実施形態では、正面側キャビネット7と背面側キャビネット9とが両面テープ11を用いた接着だけで固定された形態を説明したが、本発明はこれに限らず、これら両キャビネット7,9は、上記両面テープ11を用いた接着による固定を、ネジ止めや、クリップ、ピンによる固定等の他の固定方法と併用しても構わない。
また、上記実施形態では、押えリブ51は背面側キャビネット9の左右両側の側壁部25c,25dと一体に設けられるとしたが、これに限らず、正面側キャビネット7の左右両側の内側周壁部17c,17dに押えリブ51が設けられてもよく、その場合、その他の回路部品を含む構成は正面側と背面側との配置を各々適宜入れ替えればよい。さらに、押えリブ51は背面側キャビネット9の上下両側の側壁部25a,25b、正面側キャビネット7の上下両側の側壁部17a,17bと一体に設けられてもよいし、背面側キャビネット9の後壁部23に設けられてもよい。
また、上記実施形態では、押えリブ51は背面側キャビネット9の左右両側の側壁部25c,25dと一体に設けられるとしたが、これに限らず、正面側キャビネット7の左右両側の内側周壁部17c,17dに押えリブ51が設けられてもよく、その場合、その他の回路部品を含む構成は正面側と背面側との配置を各々適宜入れ替えればよい。さらに、押えリブ51は背面側キャビネット9の上下両側の側壁部25a,25b、正面側キャビネット7の上下両側の側壁部17a,17bと一体に設けられてもよいし、背面側キャビネット9の後壁部23に設けられてもよい。
また、上記実施形態では、回路基板35のシールドケース45が正面側キャビネット7の金属板15に当接していることで回路基板35の正面側への移動が規制される例を示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、シールドケース45以外の構成が回路基板35に当接することで、回路基板35の正面側への移動を規制する構成としてもよい。例えば、正面側キャビネット7に回路基板35側に突出する支持リブを設け、その支持リブで回路基板35を正面側から支持させることによっても、回路基板35の正面側への移動を規制することができる。この場合、支持リブは、回路基板35が当接回避位置にあるときも移動規制位置にあるときも、回路基板35の逃がし部53と前後方向に対応せず、逃がし部53に挿入されない位置に設けられる。また、正面側キャビネット7に押えリブ53を設ける場合には、背面側キャビネット9に上記支持リブを設ける構成としてもよい。
また、上記実施形態では、正面側キャビネット7と回路基板35との間に設けられたスピーカ55を例に挙げて回路基板35に当接する板バネ状の接続端子を備えた電子部品の配置状態について説明したが、このような電子部品は、背面側キャビネット9と回路基板35との間に設けられていてもよく、その場合にも、接続端子の変形を防止する観点から、当該接続端子のうち回路基板35側に突出した接続片を回路基板35のスライド方向に沿わせ、その接続片の突出端を回路基板35のスライド方向前方に向けた状態で配置されていることが好ましい。
また、上記実施形態では、本発明に係る携帯端末について、携帯電話機1を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限らず、PHS(Personal Handy-phone System)、PDA(Personal Digital Assistant)、パソコン、モバイルツール、電子辞書、電卓、ゲーム機などのその他の携帯端末にも適用することが可能である。
1 携帯電話機(携帯端末)、3 筐体、5 表示部、7 正面側キャビネット、9 背面側キャビネット、11 両面テープ、15 金属板、19 板バネ片(基板固定手段)、35 回路基板、45 シールドケース、47 給電端子(第2端子)、47b 接続片、49 接地端子(第2端子)、49b 接続片、51 押えリブ、53 逃がし部、57 接続端子(第1端子)、57a 接続片、61 係止孔(基板固定手段)、63 板バネ片(基板固定手段)、65 係止片(基板固定手段)、68 第2切欠き(基板固定手段)
Claims (5)
- 表示部が収容される正面側キャビネットと、該正面側キャビネットを背面側から覆って当該正面側キャビネットとの間に回路基板を収容する背面側キャビネットとが、これら両キャビネットの周縁部同士を両面テープで接着して固定された携帯端末であって、
前記正面側キャビネット及び背面側キャビネットのうち少なくとも一方のキャビネットには、前記回路基板側に突出し、突出端が前記回路基板に当接することで当該回路基板の前後方向への移動を規制する押えリブが設けられ、
前記回路基板は、前記押えリブを挿入可能なサイズの孔又は切欠きからなる逃がし部を有し、前記正面側キャビネットと前記背面側キャビネットとの両面テープによる接着時に、前記逃がし部への前記押えリブの挿入によって該押えリブと当該回路基板との当接が回避される当接回避位置に配置され、これら両キャビネットの接着後に、前記当接回避位置から前記押えリブで前後方向への移動が規制される移動規制位置にスライドさせて配置されている携帯端末。 - 請求項1に記載された携帯端末において、
前記回路基板を前記当接回避位置から前記移動規制位置にスライドさせたときに、当該回路基板を前記移動規制位置で固定する基板固定手段をさらに備える携帯端末。 - 請求項1又は2に記載された携帯端末において、
前記正面側キャビネット及び背面側キャビネットのうち少なくとも一方のキャビネットと前記回路基板との間には、前記回路基板側に突出した接続片を有し、該接続片の突出端が前記回路基板に当接する板バネ状の第1端子が設けられ、
前記第1端子は、前記接続片を前記回路基板のスライド方向に沿わせ、該接続片の突出端を前記回路基板のスライド方向前方に向けた状態で配置されている携帯端末。 - 請求項1乃至3のいずれか1項に記載された携帯端末において、
前記回路基板のうち前記正面側キャビネット及び背面側キャビネットの少なくとも一方のキャビネット側には、当該キャビネット側に突出した接続片を有し、該接続片の突出端が当該キャビネットに設けられた導電部に当接する板バネ状の第2端子が実装され、
前記第2端子は、前記接続片を前記回路基板のスライド方向に沿わせ、該接続片の突出端を前記回路基板のスライド方向後方に向けた状態で配置されている携帯端末。 - 請求項2に記載された携帯端末において、
前記正面側キャビネットは、金属板をインサート成形した樹脂成形品であり、
前記基板固定手段は、前記正面側キャビネットの金属板の一部を背面側に切り起こして形成された板バネ片であり、
前記板バネ片は、前記回路基板が前記当接回避位置に配置されているときに当該回路基板の前面に当接し、前記回路基板が前記移動規制位置に配置されているときに当該回路基板のうちスライド方向後方に臨む端面に当接する携帯端末。
Priority Applications (1)
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JP2013241229A JP2015103869A (ja) | 2013-11-21 | 2013-11-21 | 携帯端末 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2019212696A (ja) * | 2018-05-31 | 2019-12-12 | 株式会社東芝 | 電子機器 |
US11918417B2 (en) * | 2018-07-25 | 2024-03-05 | Fujifilm Corporation | Ultrasound probe |
-
2013
- 2013-11-21 JP JP2013241229A patent/JP2015103869A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP7077147B2 (ja) | 2018-05-31 | 2022-05-30 | 株式会社東芝 | 電子機器 |
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