JP2015103569A - デバイスチップの形成方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】裏面にダイボンディング用接着剤層が積層されたデバイスチップを確実に形成できる方法を提供する。【解決手段】裏面にダイボンディング用接着剤層が積層されたデバイスチップを形成するデバイスチップの形成方法であって、デバイスウエーハ11の裏面においてデバイス15に対応する領域とマスク12の開口14とを位置付けた状態にマスクをウエーハの裏面に載置して、分割予定ライン13に対応する領域をマスクで被覆するとともにデバイスに対応する領域は開口を介して露出させるステップと、ウエーハの裏面にマスクを介してダイボンディング用接着剤18を塗付し、裏面のデバイスに対応する領域上にダイボンディング用接着剤層を形成するステップと、マスクを除去するステップと、デバイスウエーハを分割予定ラインに沿って分割することで裏面にダイボンディング用接着剤層が積層されたデバイスチップを複数形成する分割ステップとを備える。【選択図】図4
Description
本発明は、DAF(Die Attach Film)付きチップを形成するデバイスチップの形成方法に関する。
半導体デバイスの製造プロセスにおいては、表面に格子状に形成された複数の分割予定ラインで区画された各領域にICやLSI等のデバイスが形成された半導体ウエーハを、分割予定ラインに沿って個々のデバイスへと分割することで半導体デバイスが形成される。
分割された半導体デバイスは、金属製基板(リードフレーム)やテープ基板等にダイボンディング(接着)され、これらの金属製基板やテープ基板が分割されることで個々の半導体チップが製造される。こうして製造された半導体チップは、携帯電話やパソコン等の各種電子機器に広く使用されている。
半導体デバイスを基板上にダイボンディングするには、基板上の半導体デバイス搭載位置に半田やAu−Si共晶、樹脂ペースト等の接着剤を供給してその上に半導体デバイスを載置して接着する方法が用いられている。
近年では、例えば特開2000−182995号公報に開示されているように、予め半導体ウエーハの裏面にDAF(Die Attach Film)と称される接着フィルムを接着しておく方法が広く採用されている。
即ち、DAFが接着された半導体ウエーハを個々のチップへと分割することで、DAFが裏面に装着された半導体チップを形成する。その後、半導体チップ裏面のDAFを介して半導体チップを基板上にダイボンディングすることで、使用する接着剤を最小限とし、また半導体チップの搭載エリアを最小にできるというメリットがある。
しかし、DAFは延性が高く、DAFが接着された半導体ウエーハを切削ブレードで切削すると、切削ブレードに目詰まりが生じてこの状態で切削を遂行することでウエーハを破損してしまったり、切削されたDAFに髭状のバリが発生してボンディング時の断線の原因になるという問題がある。そこで、例えば特開2007−27250号公報で開示されるようなエキスパンド装置(拡張装置)を用いてDAFを破断する方法が提案されている。
しかし、DAFを破断するためにエキスパンド装置を購入するのは非経済的である上、チップが小さい場合にはDAFを十分に拡張できず、破断されない領域が発生するという問題がある。
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、裏面にダイボンディング用接着剤層が積層されたデバイスチップを確実に形成できるデバイスチップの形成方法を提供することである。
本発明によると、裏面にダイボンディング用接着剤層が積層されたデバイスチップを形成するデバイスチップの形成方法であって、表面に形成された交差する複数の分割予定ラインで区画された各領域にそれぞれデバイスが形成されたデバイスウエーハと、デバイスウエーハの該デバイスに対応する開口を複数有し、デバイスウエーハを被覆可能なマスクと、を準備する準備ステップと、デバイスウエーハの裏面において該デバイスに対応する領域と該マスクの該開口とを位置付けた状態に該マスクをデバイスウエーハの裏面に載置して、該分割予定ラインに対応する領域を該マスクで被覆するとともにデバイスウエーハ裏面の該デバイスに対応する領域は該マスクの該開口を介して露出させるマスク載置ステップと、該マスクが載置されたデバイスウエーハの裏面に該マスクを介してダイボンディング用接着剤を塗付し、デバイスウエーハの裏面で該デバイスに対応する領域上にダイボンディング用接着剤層を形成するダイボンディング用接着剤層形成ステップと、該ダイボンディング用接着剤層形成ステップを実施した後、デバイスウエーハ上から該マスクを除去するマスク除去ステップと、該マスク除去ステップを実施した後、デバイスウエーハを該分割予定ラインに沿って分割することで裏面にダイボンディング用接着剤層が積層されたデバイスチップを複数形成する分割ステップと、を備えたことを特徴とするデバイスチップの形成方法が提供される。
好ましくは、マスクはデバイスウエーハと同一の熱膨張率を有する材質から構成される。
本発明のデバイスチップの形成方法では、マスクを用いてデバイスウエーハ裏面のデバイスに対応する領域にのみダイボンディング用接着剤を塗付する。切削ブレードやエキスパンド装置を用いてDAFを切削、破断する必要がないため、切削ブレードの目詰まりによるウエーハの破損を引き起こすことなく、チップサイズが小さい場合でも、裏面にダイボンディング用接着剤層が積層されたデバイスチップを確実に形成することができる。
以下、本発明の実施形態を図面を参照して詳細に説明する。図1を参照すると、被加工物としてのデバイスウエーハ11の表面側斜視図が示されている。デバイスウエーハ(以下、単にウエーハと略称することがある)11は、例えば厚さが100μmのシリコンウエーハからなっており、表面11aに複数の分割予定ライン(ストリート)13が格子状に形成されているとともに、複数の分割予定ライン13によって区画された各領域にIC、LSI等のデバイス15が形成されている。11bはウエーハ11の裏面である。
本発明のデバイスチップの形成方法では、まず、図2に示すように、ウエーハ11のデバイス15に対応した複数の開口14を有し、ウエーハ11を被覆可能なマスク12を準備するマスク準備ステップを実施する。
ウエーハ11がシリコンウエーハから形成されている場合、好ましくはマスク12もシリコンウエーハから形成する。シリコンの熱膨張率(線膨張率)は、25℃で2.6μm.m−1.K−1であり、マスク12をウエーハ11と同一の材質であるシリコンから形成することにより、ウエーハ11上にマスクを載置した時にマスクの開口14とウエーハ11のデバイス15とにずれが生じにくくなる。
デバイスウエーハ11及びマスク12を準備した後、図3に示すように、デバイスウエーハ11の裏面11bにおいてデバイス15に対応する領域とマスク12の開口14とを位置付けた状態にマスク12をデバイスウエーハ11の裏面11b上に載置して、分割予定ライン13に対応する領域をマスク12で被覆するとともにデバイスウエーハ裏面11bのデバイス15に対応する領域は露出させるマスク載置ステップを実施する。
デバイスウエーハ11の裏面11b上にマスク12をこのように位置付けて載置した後、ダイボンディング用接着剤層形成ステップを実施する。第1実施形態のダイボンディング用接着剤層形成ステップは、図4(A)に示すように、複数又は単一のダイボンディング用接着剤供給ノズル16とマスク12が載置されたウエーハ11とを相対移動させて、マスク12の開口14を介してウエーハ11の裏面11bにダイボンディング用接着剤18をポッティングで供給する。
塗付するダイボンディング用接着剤18の粘度によっては、塗付後仮硬化させてダイボンディング用接着剤層20とする。好ましくは、ダイボンディング用接着剤18の離型性を向上するために、マスク12の開口14にフッ素樹脂コーティングを施す。
図4(B)を参照すると、本発明第2実施形態に係るダイボンディング用接着剤層形成ステップの斜視図が示されている。この第2実施形態では、ウエーハ11のサイズより小さいサイズのマスク17を使用する。
マスク17をウエーハ11の裏面11bから僅かに浮かせた状態でダイボンディング用接着剤供給ノズル16からマスク17の開口19を介してウエーハ11の裏面11bにポッティングによりダイボンディング用接着剤18を供給する。
マスク17の4個の開口19を介してダイボンディング用接着剤18の供給が終了すると、マスク17を次の領域に移動して、同様にポッティングによりマスク17の開口19を介してダイボンディング用接着剤18をウエーハ11の裏面11bに供給する。
このようにして、全てのデバイス15に対応するデバイスウエーハ11の裏面11bの領域上にダイボンディング用接着剤層18を形成する。図4(A)に示した第1実施形態と同様に、塗付するダイボンディング用接着剤18の粘度によっては、塗付後半硬化させるのが好ましい。
ダイボンディング用接着剤層形成ステップを実施した後、図5に示すように、デバイスウエーハ11上からマスク12を除去するマスク除去ステップを実施する。各デバイス15に対応するデバイスウエーハ11の裏面の領域にはダイボンディング用接着剤層(DAF)20が形成されている。
マスク除去ステップを実施した後、デバイスウエーハ11の裏面11bを粘着テープであるダイシングテープTに貼着するとともに、ダイシングテープTの外周部を環状フレームFに貼着する。
次いで、デバイスウエーハ11を分割予定ライン13に沿って分割することで裏面にDAF20が積層されたデバイスチップを複数形成する分割ステップを実施する。この分割ステップでは、図6に示すように、切削装置のチャックテーブル32でダイシングシングテープTを介してデバイスウエーハ11を吸引保持する。
図6において、切削ユニット24は、スピンドルハウジング26中に回転可能に収容されたスピンドル28と、スピンドル28の先端に着脱可能に装着された切削ブレード30とを含んでいる。
分割ステップでは、デバイスウエーハ11を吸引保持したチャックテーブル32を図6で矢印X1方向に加工送りしながら、矢印A方向に高速回転(例えば30000rpm)する切削ブレード30を第1の方向に伸長する分割予定ライン13に沿ってウエーハ11を通してダイシングテープTまで切り込ませ、切削溝21を形成する。
分割予定ライン13のピッチずつ切削ユニット24を割り出し送りしながら、第1の方向に伸長する分割予定ライン13を全て切削して同様な切削溝21を形成する。次いで、チャックテーブル32を90°回転してから、第1の方向に直交する第2の方向に伸長する分割予定ライン13に沿って同様な切削溝21を形成して、裏面にDAF20が積層されたデバイスチップ15を複数形成する。
上述した実施形態では、分割ステップを切削ブレード30によるダイシングで実施しているが、分割ステップはこれに限定されるものではなく、デバイスウエーハ11に対して吸収性を有する波長のレーザービームを照射するアブレーションによる分割、或いはデバイスウエーハ11に対して透過性を有する波長のレーザービームを照射してウエーハ内部に改質層を形成し、その後ウエーハに外力を付与して裏面にDAF20が積層された複数のデバイスチップ15に分割するようにしてもよい。
上述した実施形態のデバイスチップの形成方法では、マスク12を用いてデバイスウエーハ11のデバイス15に対応した裏面の領域にのみダイボンディング用接着剤18を塗付してDAF20とする。
切削ブレードやエキスパンド装置を用いてDAFを切削、破断する必要がないため、切削ブレード30の目詰まりによるウエーハの破損を引き起こすことなく、チップサイズが小さい場合でも裏面にDAFが積層されたデバイスチップを確実に形成することができる。
11 デバイスウエーハ(半導体ウエーハ)
12 マスク
13 分割予定ライン
14 開口
15 デバイス(デバイスチップ)
18 ダイボンディング用接着剤
20 ダイボンディング用接着剤層(DAF)
21 切削溝
24 切削ユニット
30 切削ブレード
32 チャックテーブル
12 マスク
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14 開口
15 デバイス(デバイスチップ)
18 ダイボンディング用接着剤
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21 切削溝
24 切削ユニット
30 切削ブレード
32 チャックテーブル
Claims (2)
- 裏面にダイボンディング用接着剤層が積層されたデバイスチップを形成するデバイスチップの形成方法であって、
表面に形成された交差する複数の分割予定ラインで区画された各領域にそれぞれデバイスが形成されたデバイスウエーハと、デバイスウエーハの該デバイスに対応する開口を複数有し、デバイスウエーハを被覆可能なマスクと、を準備する準備ステップと、
デバイスウエーハの裏面において該デバイスに対応する領域と該マスクの該開口とを位置付けた状態に該マスクをデバイスウエーハの裏面に載置して、該分割予定ラインに対応する領域を該マスクで被覆するとともにデバイスウエーハ裏面の該デバイスに対応する領域は該マスクの該開口を介して露出させるマスク載置ステップと、
該マスクが載置されたデバイスウエーハの裏面に該マスクを介してダイボンディング用接着剤を塗付し、デバイスウエーハの裏面で該デバイスに対応する領域上にダイボンディング用接着剤層を形成するダイボンディング用接着剤層形成ステップと、
該ダイボンディング用接着剤層形成ステップを実施した後、デバイスウエーハ上から該マスクを除去するマスク除去ステップと、
該マスク除去ステップを実施した後、デバイスウエーハを該分割予定ラインに沿って分割することで裏面にダイボンディング用接着剤層が積層されたデバイスチップを複数形成する分割ステップと、
を備えたことを特徴とするデバイスチップの形成方法。 - 前記マスクは、デバイスウエーハと同一の熱膨張率を有する材質から構成される請求項1記載のデバイスチップの形成方法。
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