JP2015102423A - 三次元形状計測装置およびその制御方法 - Google Patents

三次元形状計測装置およびその制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】計測対象の三次元形状をより高精度に計測する三次元形状計測装置を提供する。【解決手段】計測対象物の三次元形状を計測する三次元形状計測装置100は、計測対象物106が載置された載置部材を含む所定の計測空間に対しパターン画像を投影する投影手段101と、所定の計測空間を撮像する撮像手段102と、指標パターン画像が載置部材に投影されているときに撮像手段により得られる撮像画像に基づいて、投影手段101及び撮像手段102を固定する支持部材104の位置変動を補正するための第1補正値と投影手段101による投影位置の変動を補正するための第2補正値とを導出する導出手段と、座標算出用パターン画像が計測対象物に対して投影されているときに撮像手段102により得られる撮像画像と、導出手段により導出された第1補正値及び第2補正値と、に基づいて、計測対象物の表面の複数の座標を算出する座標値算出手段と、を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、対象物の三次元形状を計測する技術に関するものである。
空間符号化法や位相シフト法などに代表される縞パターンや、計測対象に投影した光の反射光の撮像部での観測位置に基づいて、三角測量の原理によって三次元座標を求める三次元計測装置が広く知られている。このような装置では、当該装置を支持する構造体の振動によって、三次元形状計測装置と計測対象との間の幾何的関係が変化し、所望の計測精度が得られないことがある。また、撮像部と投影部との相対的な幾何関係の時間変動により、計測対象に投影されるパターンやレーザーのスポットの位置が変化し、所望の計測精度が得られないことがある。これらの課題に対処するため、例えば、特許文献1では、計測対象と共に配置されている距離の真値が既知である基準物体を計測し、ミラーの投光角度および撮像角度の基準状態からのずれをもとにスポット光の位置座標を補正する方法が提案されている。また、特許文献2には、ビーム光をスプリッタによって分割し、補正用位置検出装置によってビーム光の時間的変動を観測して、計測値補正する方法が提案されている。
特開平8−54234号公報 特開平5−248830号公報
しかしながら、三次元形状計測装置と計測対象との間の幾何的関係の変動と、計測対象に投影されるパターンやレーザーのスポットの位置の変動とは独立に発生しているが、一般に相互依存関係にある。言い換えると、これら2つの変動は、相互に影響を受けた状態で観測される。そのため、例えば、特許文献2に記載の方法によってパターンのずれを補正しても、三次元形状計測装置の振動による誤差を完全に取り除くことは出来ない。また、特許文献1に記載の方法では、投影光の時間的変動の影響により補正に用いる計測値自体が三角測量の段階で誤差を持つ。そのため、三角測量による計測値を用いても装置全体の動き量の誤差を完全に補正することは出来ない。従って、これらの方法のように何れか一方の変動のみが発生することを前提とした手法を複数同時に適用したとしても、ある程度の誤差が残存することとなり十分な計測精度を得ることができない。
本発明は上述の問題点に鑑みなされたものであり、三次元形状の計測をより高精度に行うことを可能とする技術を提供することを目的としている。
上述の問題点を解決するため、本発明の三次元形状計測装置は以下の構成を備える。すなわち、計測対象物の三次元形状を計測する三次元形状計測装置において、前記計測対象物が載置された載置部材を含む所定の計測空間に対しパターン画像を投影する投影手段であって、前記計測対象物に対しては座標算出用パターン画像を投影し前記載置部材に対しては指標パターン画像を投影するよう構成される、前記投影手段と、前記所定の計測空間を撮像する撮像手段と、前記投影手段により前記指標パターン画像が前記載置部材に投影されているときに前記撮像手段により得られる撮像画像に基づいて、前記投影手段及び前記撮像手段を固定する支持部材の位置変動を補正するための第1補正値と前記投影手段による投影位置の変動を補正するための第2補正値とを導出する導出手段と、前記投影手段により前記座標算出用パターン画像が前記計測対象物に対して投影されているときに前記撮像手段により得られる撮像画像と、前記導出手段により導出された前記第1補正値及び前記第2補正値と、に基づいて、前記計測対象物の表面の複数の座標を算出する座標値算出手段と、を有する。
本発明によれば、計測対象の三次元形状をより高精度に計測することを可能とする技術を提供することができる。
第1実施形態に係る三次元形状計測装置の全体構成を模式的に示す図である。 第1実施形態に係る三次元形状計測装置の機能ブロック図である。 空間符号化法で利用可能なパターン画像の一例を示す図である。 投影指標を形成するためのパターン画像の一例を示す図である。 第1実施形態に係る三次元形状計測装置の動作フローチャートである。 第2実施形態に係る三次元形状計測装置の全体構成を模式的に示す図である。 第3実施形態に係る三次元形状計測装置の全体構成を模式的に示す図である。 第1実施形態に係る振動・変動補正処理の詳細フローチャートである。 第2実施形態に係る振動・変動補正処理の詳細フローチャートである。 第3実施形態に係る振動・変動補正処理の詳細フローチャートである。 第4実施形態に係る三次元形状計測装置の全体構成を模式的に示す図である。 第4実施形態に係る三次元形状計測装置の機能ブロック図である。 第4実施形態に係る三次元形状計測装置の動作フローチャートである。 第5実施形態に係る三次元形状計測装置の全体構成を模式的に示す図である。 第5実施形態に係る三次元形状計測装置の動作フローチャートである。 第5実施形態に係る振動・変動補正処理の詳細フローチャートである。
以下に、図面を参照して、この発明の好適な実施の形態を詳しく説明する。なお、以下の実施の形態はあくまで例示であり、本発明の範囲を限定する趣旨のものではない。
(第1実施形態)
本発明に係る三次元形状計測装置の第1実施形態として、計測対象物近傍に配置した基準指標と、投影部から計測対象物近傍に投影された投影指標とを用いる三次元形状計測装置を例に挙げて以下に説明する。
<1.装置構成>
図1は、第1実施形態に係る三次元形状計測装置の全体構成を模式的に示す図である。図1の構成は一例であり図示されるものに限定されない。三次元形状計測装置100は、投影部101、撮像部102、制御部103、支持部104、計測対象物支持部105を含んでいる。三次元形状計測装置100は、計測対象物支持部105(載置部材)上に載置された計測対象物106の三次元座標を計測する。なお、計測対象物支持部105には基準指標107が配置されている。
投影部101は、計測対象物106に光を投影する。投影部101は、光源、表示素子、投影光学系、制御回路などによって構成される。光源で発生した光は、表示素子に表示される画像(以下パターン画像と呼ぶ)によって変調され、投影光学系を通じて投影される。パターン画像によって変調された投影光を以下ではパターン光と呼ぶ。パターン光はパターン画像を変更することによって任意に制御することが可能である。パターン光は計測対象物106の表面で反射され、撮像部102によって撮像される。
パターン画像は、例えば汎用インタフェースを介して制御部103から表示素子に供給されるが、投影部101の内部にメモリを設け、あらかじめこのメモリ内に画像を格納するように構成してもよい。投影部101としては、他にもレーザ光を発生させて走査する投影部や、多数並べた微小な鏡を高速で駆動することによって任意のパターン光を照射する投影部などを用いることが出来る。
撮像部102は、計測対象物106を撮像する。撮像部102は、撮像素子、シャッター、光学系、制御回路などによって構成される。投影部101によって投影されたパターン光は計測対象物106および基準指標107の表面で反射され、撮像部102へと入射する。この反射光は撮像光学系を介して撮像素子上に結像され、撮像素子が検出した信号強度に基づいた画像が生成され、制御部103に送られる。撮像部102は、投影部101がパターン光を投影するのに同期してシャッターが制御され、投影部101によるパターン投影に同期して撮像部102は画像を撮像する。
制御部103は、内部に備えるコンピュータおよび電気回路によって、投影部101および撮像部102の動作を制御する。また、制御部103は、撮像部102により得られた撮像画像に基づいて計測対象物106の三次元座標を算出する処理を行う。
支持部104(支持部材)は、投影部101および撮像部102を固定し支持するための構造物である。ここでは、支持部104の振動は、三次元形状計測装置100と計測対象物106との間の相対振動が発生しうるものとする。
計測対象物支持部105は、その上に計測対象物106を設置するための台である。また、上述したように、計測対象物支持部105には、撮像部101の視野の範囲内となる場所かつ計測対象物106の周囲に、基準指標107が配置されている。なお、計測対象物106は、三次元形状計測の対象となる物体である。
基準指標107は、計測対象物支持部105上に複数配置される目印であり、ここでは支持部104の振動を検出するために用いられる。基準指標107は必ずしも計測対象物支持部105上に存在する必要はないが、撮像部102の視野範囲内に存在する必要がある。ここでは基準指標107は円盤形状としているが、これに限られるものではない。
投影指標108は、投影部101から投影される特定の形状を持つ像であり、後述の投影指標パターン112(図4)に基づいて投影される。なお、投影指標パターン112(図4)は、計測対象物106を三次元計測するために用いるパターン(後述の図3)とは区別される。ここでは、投影指標108は、計測対象物支持部105上かつ計測対象物106が配置されない位置に投影されるものとする。なお、投影指標108は必ずしも計測対象物支持部105上に投影されなくてもよいが、撮像部102の視野範囲内であって、同一平面上に存在する必要がある。
投影指標108がそのように投影されるために、投影部101が使用するパターン画像の一部に、投影指標108を形成するための画素領域が設けられている。投影部101はこのパターン画像を投影することによって、投影指標108を形成する。なお、基準指標107は計測対象物支持部105上に物理的に配置されるものであり、投影指標108は投影部101から投影される画像の一部が計測対象物支持部105上になす像であるため、両者は互いに異なる指標である。
図3は、空間符号化法で利用可能なパターン画像(座標算出用パターン画像)の一例を示す図である。また、図4は、投影指標を形成するためのパターン画像(指標パターン画像)の一例を示す図である。図4の例では、三次元座標を算出するための縞パターン画像(図3)の周囲に投影指標パターン109が複数配置されている。これにより、計測対象物106には縞パターン画像が投影され、投影指標108は計測対象物支持部105上の計測対象物106の周囲に投影されることとなる。
図2は、第1実施形態に係る三次元形状計測装置の機能ブロック図である。投影部201は、投影パターン生成部202によって生成され入力されたパターン画像に基づくパターン光を計測対象物106に対して投影する。なお、投影の制御は制御部210から送出される投影制御信号を投影部201が受信した時点で行われる。ここでは、投影部201の機能は投影部101によって実現される。
投影パターン生成部202は、パターン画像を生成し、投影部201に送出する。投影光の時間的位置変動を算出するために必要となる投影指標108についても投影パターン生成部202で生成する。例えば、投影パターン生成部202は、図3の縞パターン画像とは別に投影指標パターン112のみからなるパターン画像を生成し、これも投影部201に送出する。投影指標パターン112は、投影部101によって計測対象物支持部105上に投影されたときに投影指標108の像を成すようにパターン画像に埋め込まれたパターンである。
なお、三次元計測するために用いるパターン及び(図3)投影指標パターン112(図4)は、計測対象、環境などによって様々なものを用いることが可能である。なお、全種類のパターン画像を予めパラメータ記憶部206に保持しておくよう構成してもよい。その場合には、投影パターン生成部202は、パラメータ記憶部206よりパターン画像を順次読み出し、投影部201に送出する。ここでは、投影パターン生成部202の機能は制御部103によって実現されることを想定するが、投影部101によって実現するように構成してもよい。
撮像部203は、制御部210から送出される撮像制御信号を受信し、そのタイミングに基づき、あらかじめ指定されたシャッター速度、絞り、焦点位置で画像を撮像する。撮像された画像は画像入力部204へと送られる。制御部210は、例えば、投影部201と撮像部203に制御信号を同時刻に送出することにより、投影と撮像が同期して実行されるように制御する。ここでは、撮像部203の機能は撮像部102によって実現される。
画像入力部204は、撮像部203によって撮像された画像を受信し、図示しないメモリ領域にこれを保持する。通常、空間符号化法などの縞パターン画像投影を用いる三次元計測手法では、異なるパターン光を照射して撮影した複数の画像を用いて三次元座標を算出する。画像入力部204は、撮像部203から順次画像を入力し、メモリ領域に追加していくが、一回の三次元座標算出に必要な枚数の画像が入力された時点で、メモリ領域に保持されている画像群を画像処理部205へと出力する。また、投影指標パターン112のみからなるパターン画像を投影して撮像した画像についてもメモリ領域に保持し、画像処理部205に送出する。ここでは、画像入力部204の機能は制御部103によって実現される。
画像処理部205は、撮像した画像を画像入力部204から受信し、必要な画像処理を行う。画像処理部205が行う画像処理には、画像に含まれるパターン光の復号処理、基準指標107や投影指標108の抽出処理、投影座標と画像座標の正規化処理などが含まれる。
画像処理部205が行う投影座標と画像座標の正規化は、パラメータ記憶部206より投影部101、撮像部102の内部パラメータを入力し、数式(1)に従って行われる。u’,v’は正規化後の投影座標または画像座標、u,vは正規化前の投影座標または画像座標,cx,cyは主点位置の座標,fx,fyは焦点距離を表す。以後、投影座標と画像座標は正規化されているものとして説明する。
Figure 2015102423
また、画像処理部205は、画像中に光学系に由来する歪みがある場合には、その歪みを補正し除去する処理についても行う。
画像処理部205は、画像入力部205から入力した複数の画像を用いてパターンの復号処理を行う。この復号処理により、投影部101によって投影されるパターン画像の画素と、撮像部102で撮像された画像の画素とが対応づけられる。すなわち、パターン画像の各画素に対応するパターン光の一部が、計測対象物106の表面で反射した後に撮像部102のどの画素で捉えられたかという対応関係が導出される。この対応関係と、投影部101と撮像部102との間の幾何関係とに基づき、三角測量の原理によって計測対象物106の表面の三次元座標が算出される。ここでは、画像処理部205の機能は制御部103によって実現される。
パラメータ記憶部206は、三次元形状計測方法に必要な各種パラメータを保持する。パラメータには、投影部101や撮像部102を制御するための設定をはじめ、投影部101および撮像部102の較正結果、変動算出部207にて用いられる基準時刻での画像座標・投影座標などが含まれる。ここでは、パラメータ記憶部206の機能は制御部103によって実現される。
変動算出部207は、投影光の時間的位置変動と、支持部104の振動の両方を算出する。算出処理の詳細については後述する。ここでは、変動検出部207の機能は制御部103によって実現される。
<2.変動算出部207の構成>
先に述べたように、画像入力部205から入力した複数の画像を用いて導出される計測値は、投影光の時間的位置変動と支持部104の振動の双方に依存した形でしか得ることができない。そのため、各々の変動検出の過程でもう一方の変動の影響を考慮しなければ十分な補正ができない。そこで、第1実施形態では、個々の変動を検出し、他方の変動による影響を補正しながら検出処理を反復して繰り返すことで、この相互依存関係の影響を取り除く。
ここでは、
・投影部101と撮像部102との間の幾何関係
・投影部101及び撮像部102が設置される支持台104と計測対象物支持部105との間の幾何関係
の2種類の幾何関係が変化するものとする。なお、第1実施形態では、投影部101と撮像部102との間の幾何関係については、両者の光学中心や三次元並進回転といった直接的な物理量を補正する代わりに、投影部101が投影するパターンをホモグラフィーを用いて補正する。
<2.1.支持部104の振動(第1補正値)の導出処理>
変動算出部207は、対応づけられた画像座標と投影座標を用いて複数個の基準指標107の三次元座標を算出する。この三次元座標を基準状態で算出されたものと比較し、座標群の相対的な三次元並進回転量を算出する。そして、座標群の三次元並進回転量を支持部104の振動と見なし、補正処理を行う。
時刻tにおける画像座標と投影座標をそれぞれ(xvkt,yvkt),upktとする。ただし、これらの座標は既に正規化されているものとする。なお、第1実施形態では投影座標の縦成分(v座標)は使用しない。基準指標107の内部に画像座標がpi個存在し、観測されている基準指標107の総数がmであるとすると、画像座標と投影座標の総数は数式(2)に従ってMPとなる。よってk=1,2,...,MPである。
Figure 2015102423
次に変動算出部207は、投影光の時間的変動の検出時に算出されるホモグラフィーHpを用いて数式(3)によって投影座標upktをu’pktに変換する。他に誤差要因が存在しなければ、この変換処理によって、投影パターン変動による影響を投影座標から取り除くことが可能である。ホモグラフィーHpの算出処理については後述する。なお、初回実行時はHpはまだ算出されていないので、Hpとして単位行列を設定するとよい。なお、λpkはスケーリング係数であり、以後の処理には用いない。
Figure 2015102423
次に変動算出部207は、パラメータ記憶部206より較正値を入力し、k=1,2,...MPの全点に対して三次元座標を算出する。較正値には、投影部101、撮像部102各々に固有である焦点距離、光学中心、歪み係数といった所謂内部パラメータが含まれる。また、撮像部102と投影部101との間の三次元並進回転量である外部パラメータも含まれる。
投影部101の射影行列をPP、撮像部102の射影行列をPCとする。ただし、PP、PCはそれぞれ内部パラメータと外部パラメータから算出される3行4列の行列である。撮像部102の光学中心を計測空間の原点とすると、PCは撮像部102の内部パラメータのみから定義される。また、PPは撮像部102と投影部101との間の三次元並進回転量と投影部101の内部パラメータの積によって定義される。計測空間の原点を他の場所に設定した場合、PC、PPには、さらにその点から撮像部102の光学中心への三次元並進回転量が乗算される。
このとき、求める三次元座標をMvkt=(Xvkt,Yvkt,ZvktTとすると、Mvkt=Avkt -1vktとして算出することができる。ただし、Avkt,Bvktは数式(4)で定義される行列であり、pcij,ppijは行列PP,PCの各成分を表す。
Figure 2015102423
なお、基準時刻t=0のときには、変動算出部207は、基準画像座標(xvk0,yvk0)、基準三次元座標Mvk0をパラメータ記憶部206に送出する。これらのパラメータはパラメータ記憶部206で保持される。それ以外の時刻では、これらの値はパラメータ記憶部206から読み出される。
一方、支持部104の振動により、画像座標と投影座標は時間とともに変化する。時刻tにおける画像座標と投影座標、そして対応する三次元座標をそれぞれ(xvkt,yvkt),upkt,(Xvkt,Yvkt,Zvkt)とする。このとき、投影部と撮像装置間の変動がないという前提では、基準指標107上の三次元座標Mvkt=(Xvkt,Yvkt,Zvkt)の時間軸方向での変動を支持部104の振動とみなすことができる。
時刻tにおける三次元座標の集合をMt=(Mv1t T,Mv2t T,…,Mvmt T)とすると、時刻t=0とt=Tとの間の並進回転量を3行4列の行列RT=(rT|tT)で表現する。ただしrTは3行3列の回転を表す行列、tTは並進を表す3次元ベクトルである。
t=0、t=Tそれぞれの時刻での基準指標107上の三次元座標の集合M0およびMTは計測対象物支持部105上の点であることから、どちらも同一平面上に存在するとみなすことができる。これらの平面の法線ベクトルをそれぞれn0,nTとし、変動算出部207はこれらを算出する。n0に関しては初回実行時のみ算出され、以後はパラメータ記憶部206で保持される。
三次元点群に対する平面の推定に関しては公知の手法が複数提案されているが、いずれの方法を用いてもよい。rTはn0をnTへと変換するための回転行列であり、n0とnTの外積となるベクトルnaを軸とする回転として求めることができる。このときの回転角はn0とnTの内積から算出できる。na=(nax,nay,naz),回転角をθとすると、rTは数式(5)から求められる。
Figure 2015102423
並進成分tTは、MTとM0の差の平均から算出できる。このようにして算出したrTとtTからRTを構成できる。なお、ここに示したRTの算出方法は一例に過ぎず、RTを公知の他の方法で求めてもよい。また、RTを基準指標107のみに基づいて算出するのではなく、支持部104に位置センサや回転センサなどを設置し、それらから得られる情報を併用してもよい。例えば、RTの算出に反復解法を適用する場合には、センサからの情報を初期値として用いることができる。
<2.2.投影光の投影位置の変動(第2補正値)の導出処理>
パターン画像中の投影指標パターン112の正規化座標を(upk,vpk)とする。投影指標パターン112の総数をnとすると、k=1,2,...nである。図4に示す投影指標パターン112では、×印の線分が交差する中心の座標を投影指標パターン112の座標と定義する。また、対応する投影指標108が画像中で観測された正規化座標を(xpk0,ypk0)とする。このとき、すべての投影指標108が同一平面上にあるという条件下では、すべてのkについて(upk,vpk)(xpk0,ypk0)の間には数式(6)に示す関係が成り立つ。
Figure 2015102423
ここでHpc0は3行3列のホモグラフィー行列である。Nが4以上であれば、例えば、「Richard Hartley and Andrew Zisserman, Multiple View Geometry in Computer Vision, Cambridge University Press, 2004」(文献A)に示されている手法を用いてホモグラフィー行列Hpc0を算出することができる。λpc0はスケーリング係数であり、以後の処理には用いない。
なお、基準時刻t=0のときには、変動算出部207は、基準座標(xvk0,yvk0)、基準ホモグラフィーHpc0をパラメータ記憶部206に送出し、そこで保持される。それ以外の時刻では、これらの値はパラメータ記憶部206から読み出される。
投影光の時間的変動によって投影座標108が観測される座標は時間によって変化する。そのため、この座標を時刻tにおいて(xpkt,ypkt)とする。(upk,vpk)と(xpkt,ypkt)の間にも同様に数式(7)に示す関係が成り立つ。
Figure 2015102423
pctも3行3列のホモグラフィー行列であり、数式(6)の場合と同様に(upk,vpk)と(xpkt,ypkt)の対応関係から算出できる。このようにして算出されたHpc0とHpctに対し、これらを合成したホモグラフィーHpは数式(8)で表わされる。λpctはスケーリング係数であり、以後の処理には用いない。
Figure 2015102423
vtは支持部104の振動をホモグラフィー行列に変換したものであり、RTを用いて数式(9)より算出することができる。
Figure 2015102423
ここでrT、tTはRTのそれぞれ回転成分と並進成分、nは計測対象物支持部105の法線ベクトル、dは撮像部102の光学中心から計測対象物支持部105への垂線の長さである。投影光の時間的変動により、投影部101の内部パラメータ、投影部101と撮像部102との間の幾何関係が変化するが、Hpはこの変化量の差分を表現していることになる。また、支持部104の振動についてはHvtによって補償されている。
<2.3.繰り返し(反復実行)制御>
ただし、先に説明した支持部104の振動RTの検出処理が最初に実行されるときには、投影光の時間的変動Hpがまだ算出されていない。そのため、これまでに説明した検出処理を単純に実行するのみでは、相互依存性のある変動量は正しく検出されず、その影響を完全に除去することはできない。
そこで、上述の2つの検出処理を繰り返し実行する。特に、2回目以降の処理では、支持部104の振動RTの算出処理を実行する時点で、直前に求めた投影光の時間的変動Hpを用いることができる。そのため、より正確なRTとHpを算出することが可能である。この処理を繰り返す(反復実行する)ことによって、RTとHpは正しい値に近づいていくこととなる。
変動検出部107は、あらかじめ設定された条件が満たされるまで、反復実行する。ここでは、各反復ごとにRTとHpの変化量を記録しておき、この変化量が一定のしきい値を下回ったときに、変動検出部107は反復実行を打ち切る。すなわち、先行する反復実行時に導出された補正値と今回の反復実行時に導出された補正値との差が所定の閾値以下になった場合に反復実行を打ち切る。打ち切る条件はこれに限られるものではなく、例えば反復実行開始から一定時間経過したときに反復を打ち切るようにしてもよい。
なお、上述の説明では、支持部104の振動RT、投影光の時間的変動Hpの順に算出処理を行っているが、この順序を逆にしてもよい。その際、初回実行時にはまだRTが算出されていないため、そのときにはHvtを単位行列として反復処理を行えばよい。
三次元座標算出部208(座標値算出手段)は、変動検出部207から送られたRTとHpとを用いて、支持部104の振動と投影光の時間的変動を補正して、計測対象物106の三次元座標を算出する。第1実施形態では、三次元座標算出部208の機能は制御部103によって実現される。
三次元座標算出部208は、画像処理部205より計測対象物106の投影座標と画像座標を、変動検出部207より変動量RTとHpを、パラメータ記憶部206より較正値を入力する。計測空間原点から投影部101の光学中心までの三次元並進回転量をRp、計測空間原点から撮像部102の光学中心までの三次元並進回転量をRcとする。三次元座標算出部208は、支持部104の振動RTを、計測空間原点から投影部101および撮像部102の光学中心までの三次元並進回転量に反映させる。すなわち、新しい三次元並進回転量R’p、R’cは数式(10)のように算出される。
Figure 2015102423
ただしRは3行4列の三次元並進回転を表す行列R=(r|t)であり、rは3行3列の回転成分、tは3行1列の並進成分とする。R1とR2の積は数式(11)のように定義される。
Figure 2015102423
次にホモグラフィーHpを用いて、投影光の時間的変動の影響を補正する。投影座標をuiとすると、補正済み投影座標u’iは数式(12)で求めることができる。ただし、i=1,2,...Nmであり、Nmは計測対象物106上のサンプル点の総数である。λiはスケーリング係数であり、以後の処理には用いない。
Figure 2015102423
次に、投影部101、撮像部102の射影行列をP’P、P’Cとすると、P’P=R’p,P’C=R’cである。そのため、求める三次元座標をMi=(Xi,Yi,Zi)Tとすると、Mi=Ai -1iとして算出することができる。ただし、Ai,Biは数式(13)で定義される行列であり、p’cij,p’pijは行列P’p,P’cの各成分を表す。
Figure 2015102423
三次元座標算出部208は、数式(13)によって算出されたNm個の三次元座標を、結果出力部209に送出する。
結果出力部209は、三次元座標算出部208によって算出された計測対象物106の三次元座標を出力する。出力先としては、制御部103に接続されたディスプレイ装置や他のコンピュータ、補助記憶装置などが含まれる。結果出力部209の機能は制御装置103によって実現される。
制御部210は、三次元形状計測装置100の動作全般を制御する。より具体的には、投影部101によるパターン光の投影と、撮像部102の撮像とを同期させる制御や、各機能要素に所定の動作を行わせるタイミングの制御が行われる。第1実施形態では、制御部210の機能は制御装置103によって実現される。
<3.装置の動作>
図5は、第1実施形態に係る三次元形状計測装置の動作フローチャートである。まず、装置が起動されると、ステップS1000が開始される。
ステップS1000では、初期化処理が行われる。初期化処理には、基準時刻におけるRTやHpを計測し、パラメータ記憶部206に保持する処理が含まれる。また、基準時刻での画像座標(xvk0,yvk0)や投影座標(upk,vpk)やupk0をパラメータ記憶部206に保持する処理もこの段階で行われる。なお、パターン画像の種類が少ないなどの場合には、投影パターン生成部202は全パターン画像をこの時点で生成し、パラメータ記憶部206に保持するとよい。
ステップS1100では、投影パターン生成部202は、投影パターンを生成し、投影部201がパターン光としてそれを投影する。同時に撮像部203はパターン光が投影された計測対象物206の画像を撮像し、画像入力部204でこれを保持する。この処理は、必要な枚数のパターン画像を投影し、撮像が完了するまで繰り返される。この必要枚数は三次元計測に用いる手法や解像度、精度などの要求によって異なる。
ステップS1200では、画像処理部205は、撮像された画像群を用いて、投影座標の復号を行い、画像座標と投影座標とを対応づける。
ステップS1300では、変動算出部207は、支持部104の振動と投影光の時間的変動とを算出する。図8は、第1実施形態に係る振動・変動補正処理(S1300)の詳細フローチャートである。
ステップS1310では、変動算出部207は、支持部104の振動を算出する。ステップS1320では、変動算出部207は、投影光の時間的変動を算出する。ステップS1330では、変動算出部207は、あらかじめ設定された反復終了条件が満たされたか否かを判定し、条件が満たされた場合には内部処理を終了してステップS1400に進む。条件が満たされない場合には、ステップS1310に戻る。
ステップS1400では、三次元座標算出部208は、計測対象物206の三次元座標を算出する。ステップS1500では、装置は、ユーザからの指示に基づき、動作を終了する、あるいはステップS1100に戻る。 以上説明したとおり、第1実施形態に係る三次元形状計測装置によれば、支持部104の振動および投影光の時間的変動の両方を検出し補正することが可能となる。特に、計測対象物支持部105上に設けられた基準指標107と、投影部101から計測対象物支持部105上に投影される投影指標108を利用し反復計算を行うことにより、計測対象物106の三次元座標を高精度に求めることが可能となる。
(第2実施形態)
第2実施形態として、第1実施形態における投影指標の代わりに、立体的な基準指標を用いる三次元形状計測装置を例に挙げて以下に説明する。なお、以下の説明では、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
<1.装置構成>
図6は、第2実施形態に係る三次元形状計測装置の全体構成を模式的に示す図である。三次元形状計測装置100は、投影部101、撮像部102、制御部103、支持部104、計測対象物支持部105を含んでいる。三次元形状計測装置100は、計測対象物支持部105上に配置された計測対象物106の三次元座標を計測する。第1実施形態と異なり、投影指標108は存在しない。また、基準指標107の代わりに、立体的な形状を持つ基準立体指標109を設け、これを用いて支持部104の振動と、投影光の時間的変動を検出する。
基準立体指標109は計測対象物106の近傍に複数配置され、ある特定の立体形状を有している。ここでは基準立体指標109は球状であるが、他の形状を取るように構成してもよい。また、基準立体指標109は全体として同一平面上に存在しないように配置される。
機能ブロック構成は、第1実施形態(図2)に示されている構成と同様であるが、各機能ブロックの動作が一部異なる。以下、機能要素の詳細について、第1実施形態とは異なる部分について説明する。
投影パターン生成部202は、パターン画像を生成し、投影部201にパターン画像を送出する。具体的には、例えば、従来手法である空間符号化法や位相シフト法などを実現するために必要となるパターン光を投影するための画像を生成する。第1実施形態では投影座標のうち、横方向の成分(ui)のみを用いたため、縦方向のみの縞パターン画像を投影すればよかった。ただし、第2実施形態では投影座標の縦方向の成分(vi)も用いるため、投影パターン生成部202は縦方向に加えて横方向(つまり直交方向)の縞パターン画像も生成して投影部201に送る。また、上述のように、投影パターン生成部202は、第1実施形態とは異なり、投影指標108の画像は生成しない。
画像処理部205は、基準立体指標109の領域抽出処理を行うが、投影指標108の領域抽出処理については行わない。変動算出部207は、投影光の時間的変動を算出する。
<2.変動算出部207の構成>
第2実施形態では、変動算出部207は投影光の時間的変動のみを検出し、変動算出部207では支持部104の振動は算出しない。支持部104の振動は三次元座標算出部208によって算出される。ここでは、変動算出部207の機能は制御装置103によって実現される。
既に画像処理部205によって、基準立体指標109の表面上に投影されたパターン光の復号処理が行われている。そのため、基準立体指標109上の各点について、時刻tにおける画像座標(xvkt,yvkt)と投影座標(upkt,vpkt)との対応が得られている。ただし、k=1,2,...Nmであり、Nmは基準立体指標109上のサンプル点の総数である。変動検出部207は、これらの対応をもとに、数式(14)の条件を満たす基礎行列Fを算出する。
Figure 2015102423
基礎行列Fを求める方法については公知のものが複数存在するが、上述の文献Aに記載の手法を用いて算出できる。変動検出部207は算出した基礎行列Fを投影光の時間的変動量として三次元座標算出部208に送出する。
なお、画像座標(xvkt,yvkt)と投影座標(upkt,vpkt)は投影光の時間的変動と支持部104の振動の両方の影響を受ける。ただし、基礎行列Fは投影部101と撮像部102との相対的な関係のみを表わすため、支持部104の振動の影響からは独立している。すなわち、基礎行列Fの時間的変化がそのまま投影光の時間的変動量を表現していることになる。
三次元座標算出部208は、変動検出部207より送られた基礎行列Fを用いて、投影部101の射影行列Ppを算出する。この計算は、例えば、「出口光一郎著 ロボットビジョンの基礎 コロナ社 2000年」(文献B)に記載の手法を用いて実現できる。先に述べた理由により、このPpを用いて三次元座標を算出することは、投影光の時間的変動を補正することと等価である。撮像部102の射影行列Pcについては、第1実施形態で説明した計算によって求められ、処理の間は常に同じ値を取る。
次に三次元座標算出部208は、基準立体指標109の三次元座標Mckt=(Xvkt,Yvkt,Zvkt)をMvkt=Avkt+Bvktとして算出する。ただし、Avkt,Bvktは数式(15)で定義される行列であり、A+はムーア・ペンローズの疑似逆行列である。また、pcij,ppijは行列Pp,Pcの各成分を表す。
Figure 2015102423
なお、基準時刻t=0のときには、変動算出部207は、基準画像座標(xvk0,yvk0)、基準三次元座標Mvk0をパラメータ記憶部206に送出し、パラメータ記憶部206で保持される。それ以外の時刻では、これらの値はパラメータ記憶部206から読み出される。
一方、支持部104の振動により、画像座標と投影座標は時間とともに変化する。時刻tにおける画像座標と投影座標、そして対応する三次元座標をそれぞれ(xvkt,yvkt),upkt,(Xvkt,Yvkt,Zvkt)とする。このとき、基準立体指標109上の三次元座標Mvktを同次座標を用いてMvkt=(Xvkt,Yvkt,Zvkt,1)とし、Mvktの時間的な変化を支持部104の振動とみなすことができる。時刻tにおける三次元座標の集合をMt=(Mv1t T,Mv2t T,…,Mvmt T)とする。その場合、時刻t=0とt=Tとの間の三次元変換を4行4列の行列R’TとしてR’T=MT0 -1によって直接算出できる。
投影部101、撮像部102の振動RTを補正した射影行列をP’P、P’C、とすると、数式(16)によってこれらを算出することができる。
Figure 2015102423
求める三次元座標をMi=(Xi,Yi,ZiTとすると、Mi=Ai -1iとして算出することができる。ただし、Ai,Biは数式(13)で定義される行列である。また、i=1,2,...Nmであり、Nmは計測対象物106上のサンプル点の総数である。
なお、第2実施形態では基礎行列Fは支持部104の振動の影響を受けない形で算出されるため、第1実施形態のように繰り返し計算を行う必要はない。三次元座標算出部208は、数式(13)によって算出されたNm個の三次元座標を、結果出力部209に送出する。
<3.装置の動作>
図9は、第2実施形態に係る振動・変動補正処理の詳細フローチャートである。まず、装置が起動されると、ステップS2000が開始される。
ステップS2000では、初期化処理が行われる。ステップS2000の初期化処理には、基準時刻におけるRTやHpを計測し、パラメータ記憶部206に保持する処理が含まれる。また、基準時刻での画像座標(xvk0,yvk0)をパラメータ記憶部206に保持する処理もこの段階で行われる。また、パターン画像の種類が限られる場合には、投影パターン生成部202は全パターン画像をこの時点で生成し、パラメータ記憶部206は、これを保持する。
ステップS2100では、投影パターン生成部202は、投影パターンを生成し、投影部201がパターン光としてそれを投影する。同時に撮像部203はパターン光が投影された計測対象物206の画像を撮像し、画像入力部204でこれを保持する。この処理は、必要な枚数のパターン画像を投影し、撮像が完了するまで繰り返される。この必要枚数は三次元計測に用いる手法や解像度、精度などの要求によって異なる。
ステップS2200では、画像処理部205は、撮像された画像群を用いて、投影座標の復号を行い、画像座標と投影座標とを対応づける。
ステップS2300では、変動算出部207は、対応づけられた画像座標と投影座標とを用いて基礎行列Fを算出する。ステップS2400では、変動算出部207は、支持部104の振動を算出する。
ステップS2500では、三次元座標算出部208は、計測対象物206の三次元座標を算出する。ステップS2600では、装置は、ユーザからの指示に基づき、三次元形状計測装置を終了する、あるいはステップS2100に戻る。
以上説明したとおり、第2実施形態に係る三次元形状計測装置によれば、支持部104の振動および投影光の時間的変動の両方を検出し補正することが可能となる。特に、計測対象物支持部105上に設けられた基準立体指標109を利用することにより、反復計算をすること無く、計測対象物106の三次元座標を高精度に求めることが可能となる。
(第3実施形態)
第3実施形態として、投影部101、撮像部102の両方がロボットハンド110上に設置される形態の三次元形状計測装置を例に挙げて以下に説明する。
ロボットハンド110の振動が正確に計測できる状況においても、ロボットハンド110の振動によって、ロボットハンド110と投影部101および撮像部102との間の幾何的関係が変動し、三次元座標の計測精度を低下させる場合がある。このような場合には、ロボットハンド110と投影部101・撮像部102とを固定する部材がロボットハンド110とは異なる振動を起こす。そのため、ロボットハンド110の位置姿勢の計測値を三角測量に用いたとしても、三次元座標を高精度に算出することができない。第3実施形態では、このような場合においてもこの幾何的関係の変動を算出し、計測対象物106の三次元座標を高精度に求めることを可能とする。
<1.装置構成>
図7は、第3実施形態に係る三次元形状計測装置の全体構成を模式的に示す図である。三次元形状計測装置100は、投影部101、撮像部102、制御部103、計測対象物支持部105、ロボットハンド110、指標支持部111を含む。三次元形状計測装置100は、計測対象物支持部105上に配置された計測対象物106の三次元座標を計測する。第1実施形態とは異なり、ロボットハンド110が支持部104の機能を果たしており、基準指標107と投影指標108は指標支持部111上に設置あるいは投影される。
ロボットハンド110は、その可動領域の範囲内において、任意の位置姿勢を取ることができる。この動作の制御は制御部103によって行われ、ロボットハンド110の位置姿勢はその内部に備えるエンコーダによって常に観測され、制御部103に送られる。ロボットハンド110のアーム上には、投影部101、撮像部102および指標支持部111が固定され、ロボットハンド110はこれらの位置姿勢を一体的に制御する。
指標支持部111(指標支持部材)は、ロボットハンド110に固定され、指標支持部111上に基準指標107が複数配置される。また、投影部101によって、投影指標108が指標支持部111上に投影される。また、指標支持部111の中央には、投影部101がパターン光を投影する、あるいは撮像部102が計測対象物106を撮像することを妨げることのない大きさの穴が空いている。投影部101からのパターン光は常に基準指標107と計測対象物106の両方を照明し、撮像部102は常に基準指標107と計測対象物106の両方を撮像する。
指標支持部111は、ロボットハンド110に固定されている。そのため、投影部101、撮像部102、基準指標107、投影指標108の間の相対的な幾何関係は、ロボットハンド110の振動と投影部101の投影光の時間的変動の影響でのみ変化する。
三次元座標算出部208は、変動検出部207から送られたRTとHpとを用いて、支持部104の振動と投影光の時間的変動を補正して、計測対象物106の三次元座標を算出する。ここでは、三次元座標算出部208の機能は制御部103によって実現される。
<2.三次元座標算出部208の構成>
三次元座標算出部208は、画像処理部205より計測対象物106の投影座標と画像座標の組を受信し、計測対象物106の三次元座標を算出する。三次元座標算出部208には、変動検出部207より変動量RTとHp、制御部210よりロボットハンド110の位置姿勢、パラメータ記憶部206より較正値が更に入力される。
ここで、投影部101の内部パラメータをAp、計測空間原点から投影部101の光学中心までの三次元並進回転量をRpとする。また、撮像部102の内部パラメータをAc、計測空間原点から撮像部102の光学中心までの三次元並進回転量をRc、ロボットハンド110の位置姿勢をRAとする。その場合、三次元座標算出部208は、ロボットハンド110の位置姿勢をRAと支持部104の振動RTを、計測空間原点から投影部101および撮像部102の光学中心までの三次元並進回転量に反映させる。すなわち、新しい三次元並進回転量R’p、R’cは数式(17)のように算出される。
Figure 2015102423
このようにして求めたR’p、R’cから、第1実施形態と同様に数式(12)によって投影光の時間的変動を補正し、数式(13)によって計測対象物106の三次元座標を算出する。
制御部210は、三次元形状計測装置100の動作全般を制御する。より具体的には、ロボットハンド110を所定の位置姿勢に配置させるための制御や、ロボットハンド110の現在の位置姿勢の受信制御を行う。また、制御部210は、投影部101によるパターン光の投影と撮像部102の撮像とを同期させる制御や、各機能要素に所定の動作を行わせるタイミングの制御も行う。ここでは、制御部210の機能は制御装置103によって実現される。
<3.装置の動作>
図10は、第3実施形態に係る振動・変動補正処理の詳細フローチャートである。まず、装置が起動されると、ステップS3000が開始される。
ステップS3000では、初期化処理が行われる。ステップS3000の初期化処理には、基準時刻におけるRTやHpを計測し、パラメータ記憶部206に保持する処理が含まれる。また、基準時刻での画像座標(xvk0,yvk0)や投影座標(upk,vpk)やupk0をパラメータ記憶部206に保持する処理もこの段階で行われる。また、パターン画像の種類が限られる場合には、投影パターン生成部202は全パターン画像をこの時点で生成し、パラメータ記憶部206は、これを保持する。
ステップS3100では、投影パターン生成部202は、投影パターンを生成し、投影部201がパターン光としてそれを投影する。同時に撮像部203はパターン光が投影された計測対象物206の画像を撮像し、画像入力部204でこれを保持する。この処理は、必要な枚数のパターン画像を投影し、撮像が完了するまで繰り返される。この必要枚数は三次元計測に用いる手法や解像度、精度などの要求によって異なる。
ステップS3200では、画像処理部205は、撮像された画像群を用いて、投影座標の復号を行い、画像座標と投影座標とを対応づける。
ステップS3300では、変動算出部207は、支持部104の振動と投影光の時間的変動とを算出する。ステップS3400では、三次元座標算出部208は、計測対象物206の三次元座標を算出する。ステップS3500では、制御部103は、ロボットハンド110に制御命令を送出し、ロボットハンド110を所望の位置姿勢へと動作させる。ステップS3600では、装置は、ユーザからの指示に基づき、動作を終了する、あるいはステップS3100に戻る。
以上述べたように、第3実施形態によれば、ロボットハンドの振動と、投影光の時間的変動とを算出し、計測対象物106の三次元座標を高精度に求めることが可能となる。また、ロボットハンド110と投影部101および撮像部102との間に、振動に起因する幾何的関係の変動が生じた場合においてもこの変動を算出し、計測対象物106の三次元座標を高精度に求めることが可能となる。
(第4実施形態)
第4実施形態として、計測対象物の想定配置位置に配置される三次元座標が既知である較正物体を用いる三次元形状計測装置を例に挙げて以下に説明する。なお、以下の説明では、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
<1.装置構成>
図11は、第4実施形態に係る三次元形状計測装置の全体構成を模式的に示す図である。三次元形状計測装置100は、投影部101、撮像部102、制御部103、支持部104、計測対象物支持部105を含み、第1実施形態と同様である。計測対象物支持部105上には較正物体112が配置され、この較正物体112を三次元形状計測装置100で計測することによって三次元形状計測装置100の較正を行うことができる。
投影部101、撮像部102、支持部104、計測対象物支持部105については、第1実施形態と同様の機能を有する。制御部103は、三次元形状計測装置100の較正を行うために必要な処理の制御を行う。
較正物体113は、例えば、表面に複数の較正指標114が配置されている平面板からなり、この平面板はきわめて高い平面性を確保できる素材、工法で製作されている。そして較正物体113は較正物体113内部で定義される座標系において、較正指標114の三次元座標が既知であると見なせる精度が確保されている。ここでは較正指標114は等間隔に配置された真円であり、円中心の三次元座標が既知であるものとする。なお、この較正指標114は必ずしも真円である必要はなく、例えば二重円や楕円、また市松模様やその他任意の模様を用いることができる。また、形状に関しても、必ずしも較正物体113の全部が平面である必要はなく、直方体、立方体など、局所的に平面を持つ任意の形状の物体を用いることができる。三次元形状計測装置100が実現しうる計測精度に対して、較正物体112内部で定義される座標系において真値とみなすことができる三次元座標を物理的に提供できれば、較正物体113や較正指標114は任意のもので良い。
図12は、第4実施形態に係る三次元形状計測装置の機能ブロック図である。
投影部201、撮像部203、画像入力部204、パラメータ記憶部206、制御部210については、第1実施形態のものと同じである。
投影パターン生成部202は、パターン画像を生成し、投影部201にパターン画像を送出する。具体的には、例えば、従来手法である空間符号化法や位相シフト法などを実現するために必要となるパターン光を投影するための画像を生成する。第1実施形態では投影座標のうち、横方向の成分(ui)のみを用いたため、縦方向のみの縞パターン画像を投影すればよかった。しかし、ここでは投影座標の縦方向の成分(vi)も用いるため、投影パターン生成部202は縦方向に加えて横方向の縞パターン画像も生成して投影部201に送る。また、第1実施形態とは異なり、投影パターン生成部202は、投影指標108の画像は生成しない。
画像処理部205は、撮像した画像を画像入力部204から受信し、必要な画像処理を行う。画像処理部205が行う画像処理には、較正指標114の抽出処理や、画像に含まれるパターン光の復号処理などが含まれる。
画像処理部205は、画像入力部205から入力した画像を用いて、較正指標114の抽出処理を行う。この抽出処理により、撮像部102で撮像された画像の画素と較正物体113の座標系における三次元座標とが較正指標114を介して対応づけられることとなる。ここでは較正指標114は真円であるため、画像処理部205は画像中から円の領域を抽出し、当該円の中心に対応する画像座標を算出する。画像中から円の中心を算出する手法は、検出されたエッジから円を構成するパラメータを推定するものや、テンプレートマッチングにより重心を検出するものの他、公知の任意の方法を利用することが出来る。また、較正指標114が格子模様などの場合には、格子の交点となる画像座標を算出してこれを三次元座標に対応づける。すなわち、較正指標114の形状に応じて安定的に検出可能な特徴があらかじめ定義されており、画像処理部205は画像からその特徴の画像座標を検出し、三次元座標との対応付けを行う。
画像処理部205は、画像入力部205から入力した複数の画像を用いてパターンの復号処理を行う。この復号処理により、投影部101によって投影されるパターン画像の投影座標と較正物体113の座標系における三次元座標とが較正指標114を介して対応づけられることとなる。投影部101は画像を観測することができないため、較正指標114に対応する投影座標は、撮像部102における画像座標を用いて対応させる。
より具体的には、前記復号処理により画像座標と投影座標とが既に対応づけられているため、較正指標114に対応する画像座標に対応する投影座標を選択する。一般的に物体面上では投影部101の一画素よりも撮像部102の一画素が小さくなるように両者を構成する。そのため、高い精度で較正指標114の投影座標を得るためには、複数の対応関係を用いて当該投影座標を補間して推定する処理を行う必要がある。画像処理部205の機能は制御部103によって実現される。
変動算出部207は、投影光の時間的変動を算出し、それを打ち消すように投影座標を修正する。変動検出部207の機能は制御部103によって実現される。
較正部211は、較正指標114の既知の三次元座標、対応する画像座標および変動検出部207で修正された対応する投影座標とをもとに、較正処理を行う。より具体的には、投影部101と撮像部102の各々の内部パラメータである焦点距離、光学中心座標、レンズ歪み係数を算出する。また、外部パラメータ、すなわち撮像部102と較正物体113で定義される座標系との間の三次元並進回転と投影部101と撮像部102との間の三次元並進回転のパラメータを算出する。これらの内部および外部パラメータを以下では較正値と呼ぶ。
第4実施形態では、変動算出部207によって、支持部104の振動は明には算出されない。しかし、較正部211の処理によって、支持部104の振動による影響が取り除かれるように較正値を算出するため、支持部104の振動を補正しているのと同じ効果を得ることができる。
先に述べたように投影光の時間的変動と支持部104の振動によって、双方に依存した形でしか計測値を得ることができない。そこで、第4実施形態では、他方の変動による影響を補正しながら較正を行い、さらにこの処理を反復して繰り返すことで、最終的にこの相互依存関係を有する2つの変動の影響が取り除かれるように変動検出部207および較正部211を構成する。
<2.変動検出部207および較正部211の構成>
較正部211は、投影光の時間的変動と支持部104の振動とが全くないものと仮定して較正値を算出する。当然算出された較正値には誤差が含まれることになるが、この誤差は後述の処理の過程で取り除かれるため、最初の段階では概略としての較正値が得られればよい。
較正値を算出する処理は大きく2つに分けられる。第一段階として、撮像部102と投影部101について、各々の内部パラメータと、較正物体113との三次元並進回転量を算出する。較正物体113は複数種類の位置姿勢を取りうるため、この三次元並進回転量は外部パラメータとは見なさない。第二段階として、第一段階で算出した内部パラメータを利用して、撮像部102と投影部101との間の三次元並進回転量を算出する。この三次元並進回転量が外部パラメータである。なお、各々のパラメータの算出には公知の任意の方法が利用可能である。例えば、既知の幾何関係をもとに初期値を求め、再投影した画像上での誤差を最小化するように非線形最適化を適用して行うのが一般的である。
変動算出部207は、概略の較正値を用いて投影光の時間的変動を算出する。以下、その処理の内容について詳細に説明する。
較正物体113上に定義される座標系から撮像部102への三次元並進回転量を表す行列をRWC、撮像部102から投影部101への三次元並進回転量をRCPとする。RWC、RCPは較正値の一部であり、較正部211によって既に概略値が算出されている。この時点ではRCPに支持部104の振動に起因する誤差が含まれている。また、既知の較正指標114の三次元座標をPWj=(XWj,YWj,ZWjT(jは個々の較正指標114を区別するための添字である)とする。この場合、PWjに投影されるべき本来の投影座標p’pj=(u’pj,v’pj,1)Tは数式(18)のように表わされる。
Figure 2015102423
なお、数式(18)のλpjはスケーリング係数であり、以後の処理には用いない。
なお、較正物体113上に定義される座標系から投影部101への三次元並進回転量を表す行列RWPが算出されている場合には、数式(18)に替えて数式(19)を用いる。この場合は行列RWCに支持部104の振動に起因する誤差が含まれる。
Figure 2015102423
一方、実際にPWjに投影された投影座標をppj=(upj,vpj,1)Tとする。PWjはすべて同一平面上に存在するため、ppjとp’pjとの関係は数式(20)のようにホモグラフィーHpによって記述することができる。
Figure 2015102423
変動算出部207は数式(20)を満たすホモグラフィーHpを算出し、ppjをHpで変換したp’’pjをすべてのjについて算出する。このp’’pjは投影部101の時間的変動を修正した後の投影座標であり、この座標を較正部211に送る。
通常、較正時には較正物体113の位置や向きを変え、全体として対象となる計測空間全体が網羅されるように複数回の撮影を行うのが一般的である。ただし、その場合には較正物体113の撮影ごとに独立にホモグラフィーHpを求め、対応する投影座標p’’pjを修正するという工程を撮影した回数だけ繰り返す。較正物体113が複数の平面を有する場合においても、平面ごとに同様の処理を行う。
較正部211は最初に較正を行ったときの投影座標ppjに替えて変動算出部207によって修正されたp’’pjを用いて、再び較正値を算出する。なお、較正値のうち撮像装置102の内部パラメータに関しては、投影光の時間的変動および支持部104の振動の影響を受けないため、再度計算する必要はなく、先に算出したものをそのまま用いる。
較正部211によって更新された較正値は投影光の時間的変動に起因する誤差がより少なくなっている。しかしながら、ホモグラフィーHpを算出するのに用いたRWCおよびRCPには支持部104の振動に由来する誤差が含まれている。投影光の時間的変動と支持部104の振動は相互に依存しているため、この時点では、これらの誤差は完全に取り除かれてはいない。
そこで較正部211は、更新された較正値を変動検出部207へと送る。変動検出部207は更新された較正値を用いて再びHpを算出し、修正された投影座標p’’pjを求め、再度較正部211へと送る。較正部211は、修正後の投影座標p’’pjを用いて再度較正値を算出する。反復を繰り返すごとに較正値からは変動の影響が取り除かれ、最終的には変動による誤差を含まない較正値が算出されることになる。
第4実施形態では、反復のたびに較正値の変化あるいは最適化演算における残差の総和を比較し、反復ごとの変化量が十分に小さいと判定された場合に、較正部211はその後の処理を打ち切り、最新の較正値を結果出力部209へと送る。
結果出力部209は、較正部211から送られた較正値を所定の形式で出力する。ここでは、結果出力部209は較正値を所定のフォーマットで記述したデータファイルとして、補助記憶装置(不図示)に書き込む。
また、結果出力部209は、ディスプレイなどの表示装置上に較正値そのもの、前記残差の総和、あるいは較正値を用いて較正指標214の三次元座標を算出した結果などを表示し、ユーザの操作や判断を促すようにしてもよい。
<3.装置の動作>
図13は、第4実施形態に係る三次元形状計測装置の動作フローチャートである。まず、装置が起動されると、ステップS4000が開始される。
ステップS4000では、初期化処理が行われる。ステップS4000の初期化処理には、較正指標114の三次元座標値を補助記憶装置から読み出す、あるいは算出してパラメータ記憶部206に保持する処理が含まれる。なお、パターン画像の種類が少ない場合には、投影パターン生成部202は全パターン画像をこの時点で生成し、パラメータ記憶部206に保持する処理などが含まれる。
ステップS4100では、投影パターン生成部202は、投影パターンを生成し、投影部201がパターン光としてそれを投影する。同時に撮像部203はパターン光が投影された計測対象物206の画像を撮像し、画像入力部204でこれを保持する。この処理は、必要な枚数のパターン画像を投影し、撮像が完了するまで繰り返される。
ステップS4200では、画像処理部205は、撮像された画像から較正指標114を抽出し、較正物体113上の座標系における三次元座標と画像座標とを対応づける。
ステップS4300では、画像処理部205は、撮像された画像群を用いて、投影座標の復号を行い、画像座標と投影座標とを対応づける。
ステップS4400では、較正部211は、初期値となる概略較正値を算出する。ステップS4500では、変動算出部207は、投影光の時間的変動を算出し、投影座標を修正する。ステップS4600では、較正部211は、修正された投影座標に基づいて更新された較正値を算出する。
ステップS4700では、較正部211は、あらかじめ設定された反復終了条件が満たされたか否かを判定し、条件が満たされた場合には、最新の較正値を出力し、処理を終了する。条件が満たされない場合には、ステップS4500に戻る。
以上述べたように、第4実施形態によれば、計測対象物の想定配置位置に配置され三次元座標が既知である較正物体を利用することにより、三次元形状計測装置100を高精度に較正することが可能になる。特に、撮像部102と投影部101との間の幾何関係が未知である場合においても、三次元形状計測装置の振動および投影光の時間的変動の影響を好適に取り除くことが出来る。
(第5実施形態)
第5実施形態として、計測対象物近傍に配置される三次元座標が既知である基準平面指標を用いる三次元形状計測装置を例に挙げて以下に説明する。なお、以下の説明では、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
<1.装置構成>
図14は、第5実施形態に係る三次元形状計測装置の全体構成を模式的に示す図である。三次元形状計測装置100は、投影部101、撮像部102、制御部103、支持部104、計測対象物支持部105を含み、第1実施形態と同様である。計測対象物支持部105上には計測対象物106とその近傍に基準平面指標115が配置される。投影部101、撮像部102、制御部103、支持部104、計測対象物106については、第1実施形態のものと同じである。
計測対象物支持部105は、その上に計測対象物106を設置するための台であり、その表面は平面で構成される。また、計測対象物支持部105上には、計測対象物106の周囲であって撮像部101の視野の範囲内となる場所に複数の基準平面指標115が配置される。計測対象物支持部105の表面を構成する平面は、きわめて高い平面性を確保できる素材、工法で製作されており、基準平面指標115の三次元座標が既知であると見なせる精度が確保されている。
ここでは、基準平面指標115は等間隔に配置された真円であり、円中心の三次元座標が既知であるものとする。ここでは、計測対象物支持部105はその上に計測対象物106が配置されるため、基準平面指標115のいくつかは遮蔽され、撮像部102からは観測できない状態になる。そのため、撮像部102によって観測可能な残りの基準平面指標115が十分な数だけ存在するように、数多くの基準平面指標115を配置する。なお、この基準平面指標115は必ずしも真円である必要はなく、例えば二重円や楕円、また市松模様やその他任意の模様を用いることができる。
第5実施形態における三次元形状計測方法を実現するための機能要素の構成と機能要素間の関係については、第1実施形態(図2)と同様である。投影部201、撮像部203、画像入力部204、パラメータ記憶部206、制御部210については、第1実施形態のものと同じである。
投影パターン生成部202は、パターン画像を生成し、投影部201にパターン画像を送出する。具体的には、例えば、従来手法である空間符号化法や位相シフト法などを実現するために必要となるパターン光を投影するための画像を生成する。第1実施形態では投影座標のうち、横方向の成分(ui)のみを用いたため、縦方向のみの縞パターン画像を投影すればよかった。しかし、第5実施形態では投影座標の縦方向の成分(vi)も用いる。そのため、投影パターン生成部202は縦方向に加えて横方向の縞パターン画像も生成して投影部201に送る。また、第1実施形態とは異なり、投影パターン生成部202は、投影指標108の画像は生成しない。
画像処理部205は、撮像した画像を画像入力部204から受信し、必要な画像処理を行う。画像処理部205が行う画像処理には、基準平面指標115の抽出処理や、画像に含まれるパターン光の復号処理などが含まれる。
画像処理部205は、画像入力部205から入力した画像を用いて、基準平面指標115の抽出処理を行う。この抽出処理により、撮像部102で撮像された画像の画素と較正物体113の座標系における三次元座標とが基準平面指標115を介して対応づけられることとなる。ここでは基準平面指標115は真円であるため、画像処理部205は画像中から円の領域を抽出し、当該円の中心に対応する画像座標を算出する。画像中から円の中心を算出する手法は、検出されたエッジから円を構成するパラメータを推定するものや、テンプレートマッチングにより重心を検出するものを含め、任意の方法が利用可能である。
画像処理部205は、画像入力部205から入力した複数の画像を用いてパターンの復号処理を行う。この復号処理により、投影部101によって投影されるパターン画像の投影座標と較正物体113の座標系における三次元座標とが基準平面指標115を介して対応づけられることとなる。投影部101は、画像を観測することができないため、基準平面指標115に対応する投影座標は、撮像部102における画像座標を用いて対応させる。
より具体的には、前記復号処理により画像座標と投影座標とが既に対応づけられているため、基準平面指標115に対応する画像座標に対応する投影座標を選択する。一般的に物体面上では投影部101の一画素よりも撮像部102の一画素が小さくなるように両者を構成するので、高い精度で基準平面指標115の投影座標を得るためには、複数の対応関係を用いて当該投影座標を補間して推定する処理を行う必要がある。画像処理部205の機能は制御部103によって実現される。
変動算出部207は、投影光の時間的変動と、支持部104の振動の両方を算出し、さらに投影部101と撮像部102との間の三次元並進回転をこれらの変動および振動の影響を取り除いたかたちで算出する。変動検出部207の機能は制御部103によって実現される。
<2.変動算出部207の構成>
<2.1.支持部104の振動を算出する処理>
変動算出部207は、対象とする時刻tにおける計測空間から撮像部102への三次元並進回転量を表す行列RWCtを算出する。具体的には、撮像部102によって観測されている基準平面指標115について、既知の三次元座標と対応する画像座標とから算出する。三次元座標が既知の点について、画像上に射影される座標との対応関係から撮像部の三次元並進回転量を求める手法は公知であるため説明を省略する。
基準時刻t=0のときには、変動算出部207は、このときのRWC0を基準三次元並進回転量としてパラメータ記憶部206に送出し、これらのパラメータはパラメータ記憶部206で保持される。それ以外の時刻では、これらの値はパラメータ記憶部206から読み出される。
基準平面指標115の三次元座標は時間によって変化することがないため、RWCtとRWC0との三次元並進回転量の差異を支持部104の振動とみなすことができる。そのため、以後の処理では、撮像部102の外部パラメータとして常にRWC0を用いればよいことになる。
支持部104の振動によって基準平面指標115の三次元座標が時間によって変化する場合も考えられる。ただし、計測対象物106の三次元座標を算出するのに影響するのは、計測対象物106と撮像部102との相対的な関係のみであるため、この場合についても撮像部102の外部パラメータとして常にRWC0を用いてよい。
<2.2.投影部101と撮像部102との間の三次元並進回転を算出する処理>
変動算出部207は、基準平面指標115の三次元座標と対応する画像座標と投影座標、そして先に求めたRWC0とから、バンドル調整法によってRCPtを算出する。
<2.3.投影光の時間的変動を算出する処理>
時刻tにおける基準平面指標115について、対応する投影座標をppjt=(upjt,vpjt,1)Tとする。jは基準平面指標115を識別するための添字である。すべての基準平面指標115は同一平面上に配置されているので、すべてのtおよびjについて数式(21)に示す関係が成り立つ。λptはスケーリング係数であり、以後の処理には用いない。
Figure 2015102423
変動算出部207は数式(21)を満たすホモグラフィーHptを算出し、ppjtをHptで変換したp’’pjtをすべてのjについて算出する。このp’’pjtは投影部101の時間的変動を修正した後の投影座標である。
なお、基準時刻t=0のときには、変動算出部207は、基準座標(upj0,vpj0)、をパラメータ記憶部206に送出し、基準座標はパラメータ記憶部206に保持される。それ以外の時刻では、これらの値はパラメータ記憶部206から読み出される。
次に変動算出部207は、変動を修正した後の投影座標p’’pjtを用いて、再び撮像部102から投影部101への三次元並進回転量を表す行列RCPtを算出する。この段階で算出したRCPtは、前回求めたものよりも投影光の時間的変動および支持部104の振動の影響による誤差は少なくなっている。ただし、これらの変動および振動は相互に影響しているため、完全には取り除かれていない。そのため、変動算出部207は、RCPtの算出処理と投影座標の修正とを交互に反復する。
変動算出部207は、以上の処理によって算出された、計測空間から撮像部102への三次元並進回転行列RWC0、投影部101と撮像部102との間の三次元並進回転行列RCPt、およびホモグラフィーHptを三次元座標算出部208へと送出する。以上述べたように、これらのパラメータからは投影光の時間的変動と、支持部104の振動の影響が取り除かれている。
三次元座標算出部208は、変動検出部207から送られたRWC0、RCPt、Hptを用いて、支持部104の振動と投影光の時間的変動を補正して、計測対象物106の三次元座標を算出する。三次元座標算出部208の機能は制御部103によって実現される。
三次元座標算出部208は、画像処理部205より計測対象物106の投影座標と画像座標を受信する。また、変動検出部207よりRWC0、RCPt、Hptを、パラメータ記憶部206より撮像部102及び投影部101の内部パラメータを受信する。
第1実施形態におけるRCを第5実施形態におけるRWC0、RPをRWC0とRCPtの積(すなわちRWC0・RCPt)、HpをHptとすれば、三次元座標算出部208が行う処理は第1実施形態と同様である。
結果出力部209は、三次元座標算出部208によって算出された計測対象物106の三次元座標を出力する。出力先としては、制御部103に接続された図示しないディスプレイ装置や他のコンピュータ、補助記憶装置などが含まれる。結果出力部209の機能は制御装置103によって実現される。
<3.装置の動作>
図15は、第5実施形態に係る三次元形状計測装置の動作フローチャートである。まず、装置が起動されると、ステップS5000が開始される。
ステップS5000では、初期化処理が行われる。ステップS5000の初期化処理には、基準平面指標115の三次元座標値を補助記憶装置から読み出し、パラメータ記憶部206に保持する処理が含まれる。また、基準時刻におけるRCW0を計測し、パラメータ記憶部206に保持する処理が含まれる。更に、投影座標(upj0,vpj0)をパラメータ記憶部206に保持する処理もこの段階で行われる。また、パターン画像の種類が少ない場合には、投影パターン生成部202は全パターン画像をこの時点で生成し、パラメータ記憶部206に保持する。
ステップS5100では、投影パターン生成部202は、投影パターンを生成し、投影部201がパターン光としてそれを投影する。同時に撮像部203はパターン光が投影された計測対象物206の画像を撮像し、画像入力部204でこれを保持する。この処理は、必要な枚数のパターン画像を投影し、撮像が完了するまで繰り返される。
ステップS5200では、画像処理部205は、撮像された画像から較正指標114を抽出し、較正物体113上の座標系における三次元座標と画像座標とを対応づける。ステップS5300では、画像処理部205は、撮像された画像群を用いて、投影座標の復号を行い、画像座標と投影座標とを対応づける。
ステップS5400では、変動算出部207は、支持部104の振動と投影光の時間的変動および撮像部102から投影部101への三次元並進回転量とを算出する。図16は、第5実施形態に係る振動・変動補正処理(S5400)の詳細フローチャートである。
ステップS5410では、変動算出部207は、支持部104の振動を算出する。ステップS5420では、変動算出部207は、撮像部102から投影部101への三次元並進回転量を算出する。ステップS5430では、変動算出部207は、投影光の時間的変動を算出する。ステップS5440では、変動算出部207は、あらかじめ設定された反復終了条件が満たされたか否かを判定し、条件が満たされた場合には内部処理を終了してステップS5500に進む。条件が満たされない場合には、ステップS5410に戻る。
ステップS5500では、三次元座標算出部208は、計測対象物206の三次元座標を算出する。ステップS5600では、装置は、ユーザからの指示に基づき、動作を終了する、あるいはステップS5100に戻る。
以上説明したとおり、第5実施形態に係る三次元形状計測装置によれば、計測対象物の三次元座標を高精度に求めることが可能になる。特に、撮像部102と投影部101との間の幾何関係が未知である場合においても、計測対象物近傍に配置される三次元座標が既知である基準平面指標を利用することにより、時間的変動の影響を好適に取り除くことが可能となる。
(その他の実施例)
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。

Claims (10)

  1. 計測対象物の三次元形状を計測する三次元形状計測装置であって、
    前記計測対象物が載置された載置部材を含む所定の計測空間に対しパターン画像を投影する投影手段であって、前記計測対象物に対しては座標算出用パターン画像を投影し前記載置部材に対しては指標パターン画像を投影するよう構成される、前記投影手段と、
    前記所定の計測空間を撮像する撮像手段と、
    前記投影手段により前記指標パターン画像が前記載置部材に投影されているときに前記撮像手段により得られる撮像画像に基づいて、前記投影手段及び前記撮像手段を固定する支持部材の位置変動を補正するための第1補正値と前記投影手段による投影位置の変動を補正するための第2補正値とを導出する導出手段と、
    前記投影手段により前記座標算出用パターン画像が前記計測対象物に対して投影されているときに前記撮像手段により得られる撮像画像と、前記導出手段により導出された前記第1補正値及び前記第2補正値と、に基づいて、前記計測対象物の表面の複数の座標を算出する座標値算出手段と、
    を有することを特徴とする三次元形状計測装置。
  2. 前記導出手段は、所定の条件を満たすまで、前記第1補正値の導出処理と前記第2補正値の導出処理とを交互に反復実行するよう構成されていることを特徴とする請求項1に記載の三次元形状計測装置。
  3. 前記所定の条件は、
    先行する反復実行時に導出された第1補正値と今回の反復実行時に導出された第1補正値との差が所定の閾値以下になる
    先行する反復実行時に導出された第2補正値と今回の反復実行時に導出された第2補正値との差が所定の閾値以下になる
    反復実行開始から所定の時間が経過する
    の少なくとも1つであることを特徴とする請求項2に記載の三次元形状計測装置。
  4. 前記載置部材には基準指標が配されており、
    前記導出手段は、前記投影手段により前記指標パターン画像が前記載置部材に投影されているときに前記撮像手段により得られる撮像画像に基づいて、前記指標パターン画像の各画素と前記撮像画像に含まれる指標パターン画像の各画素とを対応付け、前記基準指標の座標の変動を導出することを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の三次元形状計測装置。
  5. 前記座標算出用パターン画像は、互いに異なる解像度の複数の縞パターン画像を含み、 前記撮像手段は、前記投影手段により投影される前記複数の縞パターン画像の各々に対して撮像を行う
    ことを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の三次元形状計測装置。
  6. 計測対象物の三次元形状を計測する三次元形状計測装置であって、
    前記計測対象物が載置されかつ同一平面上に無い複数の立体的な基準指標が配された載置部材を含む所定の計測空間に対しパターン画像を投影する投影手段であって、前記計測対象物に対して座標算出用パターン画像を投影するよう構成される、前記投影手段と、
    前記所定の計測空間を撮像する撮像手段と、
    前記撮像手段により得られる撮像画像に基づいて、前記投影手段による投影位置の変動を補正するための第1補正値を導出する第1導出手段と、
    前記撮像手段により得られる撮像画像に含まれる前記複数の立体的な基準指標の画像に基づいて、前記投影手段及び前記撮像手段を固定する支持部材の位置変動を補正するための第2補正値を導出する第2導出手段と、
    前記投影手段により前記座標算出用パターン画像が前記計測対象物に対して投影されているときに前記撮像手段により得られる撮像画像と、前記第1補正値と、前記第2補正値と、に基づいて、前記計測対象物の表面の複数の座標を算出する座標値算出手段と、
    を有することを特徴とする三次元形状計測装置。
  7. 前記座標算出用パターン画像は、第1の方向の縞パターンを有しかつ互いに異なる解像度の複数の第1縞パターン画像と、該第1の方向と直交する第2の方向の縞パターンを有しかつ互いに異なる解像度の複数の第2縞パターン画像と、を含み、
    前記撮像手段は、前記投影手段により投影される前記複数の第1縞パターン画像及び前記複数の第2縞パターン画像の各々に対して撮像を行う
    ことを特徴とする請求項6に記載の三次元形状計測装置。
  8. 計測対象物の三次元形状を計測する三次元形状計測装置であって、
    前記計測対象物が載置された載置部材を含む所定の計測空間に対しパターン画像を投影する投影手段と、
    前記所定の計測空間を撮像する撮像手段と、
    前記投影手段と前記撮像手段とを固定する支持部材と、基準指標が配された指標支持部材と、の両方の位置姿勢を一体的に制御するロボットハンド手段と、
    を有し、
    前記投影手段は、前記計測対象物に対しては座標算出用パターン画像を投影し前記指標支持部材に対しては指標パターン画像を投影するよう構成され、
    前記投影手段により前記指標パターン画像が前記指標支持部材に投影されているときに前記撮像手段により得られる撮像画像に基づいて、前記支持部材の位置変動を補正するための第1補正値と前記投影手段による投影位置の変動を補正するための第2補正値とを導出する導出手段と、
    前記投影手段により前記座標算出用パターン画像が前記計測対象物に対して投影されているときに前記撮像手段により得られる撮像画像と、前記導出手段により導出された前記第1補正値及び前記第2補正値と、に基づいて、前記計測対象物の表面の複数の座標を算出する座標値算出手段と、
    ことを特徴とする三次元形状計測装置。
  9. 計測対象物の三次元形状を計測する三次元形状計測装置であって、
    前記計測対象物が載置されかつ基準指標が配された載置部材を含む所定の計測空間に対しパターン画像を投影する投影手段であって、前記計測対象物に対して座標算出用パターン画像を投影するよう構成される、前記投影手段と、
    前記所定の計測空間を撮像する撮像手段と、
    前記投影手段により前記座標算出用パターン画像が前記計測対象物に対して投影されているときに前記撮像手段により得られる撮像画像に基づいて、前記投影手段及び前記撮像手段を固定する支持部材の位置変動を補正するための第1補正値と前記投影手段による投影位置の変動を補正するための第2補正値とを導出する導出手段と、
    前記投影手段により前記座標算出用パターン画像が前記計測対象物に対して投影されているときに前記撮像手段により得られる撮像画像と、前記導出手段により導出された前記第1補正値及び前記第2補正値と、に基づいて、前記計測対象物の表面の複数の座標を算出する座標値算出手段と、
    を有することを特徴とする三次元形状計測装置。
  10. 計測対象物の三次元形状を計測する三次元形状計測装置の制御方法であって、
    前記三次元形状計測装置は、
    前記計測対象物が載置されかつ同一平面上に複数の基準指標が配された載置部材を含む所定の計測空間に対しパターン画像を投影する投影手段であって、前記計測対象物に対しては座標算出用パターン画像を投影し前記載置部材に対しては指標パターン画像を投影するよう構成される、前記投影手段と、
    前記所定の計測空間を撮像する撮像手段と、
    を有し、前記制御方法は、
    前記投影手段により前記指標パターン画像が前記載置部材に投影されているときに前記撮像手段により得られる撮像画像に基づいて、前記投影手段及び前記撮像手段を固定する支持部材の位置変動を補正するための第1補正値と前記投影手段による投影位置の変動を補正するための第2補正値とを導出する導出工程と、
    前記投影手段により前記座標算出用パターン画像が前記計測対象物に対して投影されているときに前記撮像手段により得られる撮像画像と、前記導出工程により導出された前記第1補正値及び前記第2補正値と、に基づいて、前記計測対象物の表面の複数の座標を算出する座標値算出工程と、
    を含むことを特徴とする三次元形状計測装置の制御方法。
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