JP6537237B2 - 情報処理装置および方法 - Google Patents
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Description
(カメラのパラメータ補正)
本実施形態では、カメラとプロジェクタから構成される三次元計測装置について説明する。
ステップS1010では校正パラメータのキャリブレーションを行う。校正パラメータのキャリブレーションは、三次元計測装置を内部十分に暖機運転した状態で行う。また、校正パラメータのキャリブレーション用の画像の撮影と同時に、カメラのレンズの温度も計測しておく。計測された温度は、補正対象校正パラメータの補正における基準温度とする。校正パラメータのキャリブレーション方法については後述する。
ステップS1020では、カメラのレンズの温度と補正対象校正パラメータとの関係のキャリブレーションを行う。カメラのレンズの温度と補正対象校正パラメータの関係のキャリブレーションは、物理的に同じ位置にある点の画像座標の温度変化をもとに行う。カメラのレンズの温度と補正対象校正パラメータの関係のキャリブレーション方法については後述する。
ステップS1110では、カメラやプロジェクタの電源をオンにして三次元計測装置を起動する。電源をオンにした後は、空間コード化パターンの投影・撮像を一定間隔で行い、装置を暖機運転する。
ステップS1120では、装置が十分に暖機運転されたかどうかの判定を行う。判定は、例えば一定時間間隔におけるカメラのレンズの温度の変動がある閾値を下回るかに基づいて行う。装置が十分に暖機運転されている場合にはステップS1130に進む。
ステップS1130では、キャリブレーション用の画像の撮影及びカメラのレンズの温度の計測を行う。キャリブレーション用の画像の撮影は撮像部110により行う。カメラのレンズの温度の計測は温度計測部130により行う。キャリブレーション用の画像の撮影を行う際には、三次元計測装置に対する校正用物体の位置・姿勢を変えて、空間コード化パターンを投影した画像及び均一なパターンを投影した均一照明画像を撮影することを繰り返す。パターンの投影はパターン投影部120により行う。また、空間コード化パターンとしてはグレイコードパターンを投影し、水平・垂直方向の両方のパターンを投影する。
ステップS1140では、ステップS1130の撮影で得られた画像をもとに校正パラメータを算出する。
ステップS1210では、カメラやプロジェクタの電源をオンにして三次元計測装置を起動する。
ステップS1220では、キャリブレーション用の画像の撮影及びカメラのレンズの温度の計測を行う。ここでは、ステップS1130で配置した位置のうちいずれかの位置を所定の位置として、所定位置に校正用物体を配置し、均一なパターンを投影して画像の撮影及び温度の計測を行う。なお、校正用物体の配置された所定の位置は画像撮影の間は変えないものとする。画像の撮影が終了したら一定時間(例えば5分)待ってから再度撮影を行う。待ち時間の間も空間コード化パターンの投影・撮像を一定の時間間隔で行うことで、三次元計測装置の内部の温度を上昇させる。
ステップS1230では、カメラのレンズの温度が補正基準温度Trefcに達したかどうかを判定し、達していればステップS1240に進む。
ステップS1240では、補正対象校正パラメータとカメラのレンズの温度の変化の対応関係を算出する。図7は、補正対象校正パラメータとカメラのレンズの温度の関係の算出手順を示すフローチャートである。
ステップS1310では、ステップS1220で得られた撮影画像ごとに、校正用物体上の円マーカの画像座標の変動パラメータを推定する。ここで、変動パラメータとは、カメラのレンズの温度変化によって起こる円マーカの画像座標の変動を表現するパラメータである。本実施形態では、温度変化によって各円マーカの画像座標(ui(T),vi(T))は補正基準温度Trefcにおける円マーカの画像座標(ui(Trefc),vi(Trefc))と画像中心(cx,cy)を結ぶ方向に伸縮するとする。よって、伸縮率を変動パラメータであるとする。伸縮率は各マーカに共通であるとしてk(T)と表す。温度Tにおける画像座標(ui(T),vi(T))を(数1)のように表す。
ステップS1320では、温度Tと補正対象校正パラメータとの関係を求めるために、まずステップS1310で求めた伸縮率k(T)と温度Tに回帰直線の推定を行う。推定された回帰直線をk(T)=aT+bと表す。回帰直線の推定を行う際には、温度がTrefcの場合にk(T)が0になるようにする。次に補正対象校正パラメータと温度Tの関係を求める。本実施形態では、補正対象校正パラメータを水平方向の焦点距離fx、垂直方向の焦点距離fyであるとする。ここで、焦点距離を1、画像平面と光軸との交点を原点とした場合の画像座標(以下、正規化画像座標と呼ぶ)を(xi,yi)と表すとする。よって、正規化画像座標(xi,yi)と画像座標(ui,vi)の関係は、画像中心位置を(cx,cy)とすると(数2)のように表される。
ステップS1410では、パターン投影部120によって空間コード化パターン(グレイコードパターン)が投影された計測対象物の画像を撮像部110により撮影する。パターン投影部120はグレイコードパターンを構成する複数のパターンを切り替えて表示する。制御部140はパターン投影部120に投影するパターンを示す指示信号を送る。計測対象物にパターンが投影されたら制御部140は撮像部110に指示して計測対象物の画像を撮影する。本実施形態では、三次元計測を行う際にはパターン投影部120は垂直方向のグレイコードパターンのみを投影する。また、画像の撮影と同時に温度計測部130によりカメラのレンズの温度の計測も行う。画像入力部115は、撮像部110によって撮影により得られた画像群を入力する。温度入力部135は、温度計測部130によって計測されたカメラのレンズの温度を入力する。
ステップS1420では、ステップS1410において撮影により得られた画像をもとに、撮像画像上の画像座標と投影パターン上の水平座標との対応の集合を求める。具体的な方法は前述したステップS1140における空間コードの境界の算出方法と同じであるので説明を省略する。
ステップS1430では、ステップS1410で計測されたカメラのレンズの温度をもとに補正対象校正パラメータを補正する。本実施形態における補正対象校正パラメータはカメラの焦点距離である。カメラの焦点距離の補正は、温度補正パラメータ保存部150に保存されている回帰直線のパラメータa、b及びステップS1410で計測されたカメラのレンズの温度Tobsを(数4)に代入することで行う。
ステップS1440では、ステップS1420で得られた対応の夫々について計測対象物体の表面の三次元座標を算出する。三次元座標の算出は、ステップS1430で補正されたカメラの焦点距離及びカメラの焦点距離以外の校正パラメータ保存部に保存された校正パラメータを用いて行われる。三次元座標の算出方法としては、撮影画像上の点とカメラのレンズ中心を通る直線(以下、視線ベクトル)とプロジェクタのレンズ中心と投影パターン上の垂直ラインを通る平面との交点として求める方法がある。但し、三次元座標の算出方法はこれに限るものではなく、注目点の撮影画像座標及び投影パターン上の座標が得られる場合には連立方程式をもとに三次元座標を最小二乗法によって求めてもよい。
(プロジェクタのパラメータ補正)
第一の実施形態では、三次元計測装置のカメラのレンズの温度を計測してカメラの補正対象校正パラメータの補正を行った。本実施形態では、さらにプロジェクタのレンズの温度を計測してプロジェクタの補正対象校正パラメータの補正を行う。
ステップS2210では、カメラやプロジェクタの電源をオンにして三次元計測装置を起動する。
ステップS2220では、キャリブレーション用の画像の撮影及びカメラとプロジェクタのレンズの温度の計測を行う。ここでは、ステップS1130で配置した位置と同じ位置に校正用物体を配置し、均一なパターン及び空間コード化パターンを投影して画像の撮影及び温度の計測を行う。画像の撮影が終了したら一定時間(例えば5分)待ってから再度撮影を行う。待ち時間の間も空間コード化パターンの投影・撮像を一定間隔で行うことで、三次元計測装置の内部の温度を上昇させる。
ステップS2230では、カメラのレンズの温度及びプロジェクタのレンズの温度の双方が補正基準温度Trefc、Trefpに達したかどうかを判定し、達していればステップS2240に進む。
ステップS2240では、補正対象校正パラメータと温度の関係を算出する。まずカメラの補正対象校正パラメータと温度の関係を算出する。カメラの補正対象校正パラメータと温度の関係の算出方法は第一の実施形態と同じであるため説明を省略する。次に、プロジェクタの補正対象校正パラメータと温度の関係を算出する方法について説明する。図9は、プロジェクタの補正対象校正パラメータと温度の関係の算出手順を説明するフローチャートである。
まずステップS2310において、第一の実施形態のステップS1140で述べた処理により垂直・水平方向のパターンの交点の座標を算出し投影パターン上での座標と対応付ける。交点の座標の算出には、ステップS2010において撮影された空間コード化パターンが投影された校正用物体の画像が用いられる。
(補正方向をパターンに垂直な方向もしくは水平な方向だけにする。)
以上述べた実施形態では、レンズの温度に応じて画像の水平方向の焦点距離fx(fpx)、垂直方向の焦点距離fy(fpy)の双方を補正していた。しかしながら、補正する対象はどちらか一方の焦点距離であってもよい。一般的に、カメラとプロジェクタが水平方向に配置されておりかつ一方向の空間コードパターンのみ投影する場合には、高精度に三次元計測を行うためにプロジェクタは垂直方向の空間コードパターンを投影する。このような場合、撮影画像やプロジェクタが投影する縞状のパターンにおけるパターンの垂直方向(直交方向)のずれは、水平方向のずれに比べて、三次元計測の精度に対する影響が軽微である。そのため、レンズの温度に応じて補正するのは画像の水平方向の焦点距離fx(fpx)だけでよい。同じ理由から、カメラとプロジェクタが垂直方向に配置されている場合には、画像の垂直方向の焦点距離fy(fpy)だけを補正すればよい。また、補正のための温度と補正対象校正パラメータの関係を求める際にも、水平または垂直方向のずれのみを用いて補正すればよい。このようにすることで、精度に影響のない方向のずれにヒステリシスがある場合でも、温度と補正対象校正パラメータとの関係のキャリブレーション精度が低下してしまう問題を回避することができる。
以上述べた実施形態では、レンズの温度に応じて補正対象校正パラメータとして焦点距離を補正していた。しかしながら、補正対象校正パラメータは焦点距離以外のパラメータであってもよい。例えば、レンズの温度変化により伸縮だけでなく平行移動も起こる場合には、画像中心の位置も補正してもよい。温度Tにおける基準位置からの平行移動を(Δu(T)、Δv(T))であるとすると、(数1)は(数7)のようになる。
以上の実施形態では、焦点距離や画像中心位置、レンズ歪みパラメータといったカメラまたはプロジェクタの内部パラメータを補正対象校正パラメータとして温度に応じて補正すると述べた。しかしながら、補正対象校正パラメータは内部パラメータ以外のパラメータであってもよい。例えば、レンズの温度変化により画像面内での回転が起こる場合には、カメラ−プロジェクタ間の外部パラメータのうち、光軸周りの回転成分を補正してもよい。画像中心位置を回転中心とした場合、温度Tにおいて画像上における基準位置からの回転量をφ(T)であるとすると、温度Tにおける画像座標(ui(T),vi(T))は数10のように表すことができる。ここではレンズの温度変化による伸縮と平行移動はないものとし、さらに回転量φ(T)は微小であるとしてcosφ≒1、sinφ≒φと近似する。
以上述べた実施形態では、1台のカメラと1台のプロジェクタから構成される三次元計測装置を説明した。しかしながら、上記実施形態を適用する三次元計測装置はこの構成に限るものではない。例えば、三次元計測装置は複数台のカメラ(複数の個体)から構成されていてもよいし、複数台のカメラと1台のプロジェクタから構成されていてもよい。さらには、三次元計測装置ではなく、単体のカメラを用いた位置及び姿勢推定方法に対して本発明を適用してもよい。例えば、画像に対して3Dモデルをフィッティングすることで位置及び姿勢推定(T.Drummond,R.Cipolla,“Real−time visual tracking of complex structures”,IEEE Trans.on Pattern Analysis and Machine Intelligence,vol.24,no.7,pp.932−946,2002.)する際に、上記実施形態による補正対象校正パラメータの補正を行うことでより高精度に位置及び姿勢を推定することが可能になる。
以上述べた実施形態では、温度と補正対象校正パラメータの関係をキャリブレーションする三次元計測装置の個体と、実際に三次元計測を行う三次元計測装置の個体は同一であるとしていた。しかしながら、キャリブレーションに用いる三次元計測装置の個体は三次元計測を行う三次元計測装置の個体と必ずしも同一でなくてもよい。例えば、同一構成の三次元計測装置が複数存在する場合には、複数の個体から得られる温度と変動パラメータとの関係に対して回帰直線を求めてもよい。また、予め1つの個体もしくは複数の個体を用いて温度と補正対象校正パラメータの関係をキャリブレーションしておき、キャリブレーションに用いていない他の個体の補正対象校正パラメータの補正を行ってもよい。
以上述べた実施形態では、温度と補正対象校正パラメータの関係をキャリブレーションするときに用いた温度センサを利用して三次元計測のときにも温度を計測していた。しかしながら、三次元計測を行う時の温度の計測方法はこれに限るものではない。例えば、キャリブレーション時に装置を起動した時刻(時点)からの経過時間と温度変化の関係を記録しておき、三次元計測を行う時には経過時間から温度を推定してもよい。このようにすることで、三次元計測装置に温度センサを配置する必要がなくなるため、三次元計測装置の製作コストや故障率を削減することができる。三次元計測を行う際に現れる温度領域が含まれれば、経過時間の基準とする時刻は任意に設定することができる。例えば、前述のように装置を起動した時刻であってもよいし、起動した時刻から所定時間経過した時刻であってもよいし、暖機が完了した時刻であってもよい。また、キャリブレーション時にはレンズのフォーカスリングとレンズの基板に温度センサを配置して両者の関係を記録しておき、三次元計測を行う時にはフォーカスリング側の温度センサを除去して基板側の温度センサからレンズの温度を推定してもよい。このようにすることで、キャリブレーション時の温度センサの配置の自由度を上げることができる。
以上述べた実施形態では、カメラとプロジェクタから構成される三次元計測装置について説明した。しかしながら、補正された校正パラメータは三次元計測以外の目的に利用してもよい。例えば、距離画像と濃淡画像に対して3Dモデルをフィッティングすることで位置及び姿勢を推定する方法(立野、小竹、内山、“ビンピッキングのための距離・濃淡画像を最ゆうに統合する高精度高安定なモデルフィッティング手法”、電子情報通信学会論文誌D、vol.J94−D、no.8、pp.1410−1422、2011.)において利用される内部パラメータとして用いてもよい。このようにすることで、三次元計測の結果である距離画像の精度だけでなく、位置姿勢算出手段が位置及び姿勢を算出する際の精度も向上させることができる。あるいは、距離画像もしくは濃淡画像のいずれか一方のみを用いて位置及び姿勢を推定する方法において、補正された校正パラメータを利用してもよい。
上記実施形態における校正パラメータ保持手段は、三次元計測に必要なパラメータであるカメラ及びプロジェクタの内部パラメータ(焦点距離、画像中心、レンズ歪みパラメータ)及びカメラとプロジェクタの間の相対的な位置及び姿勢を保持する。また、カメラが複数存在する場合には、カメラ間の相対的な位置及び姿勢を保持してもよい。さらに、プロジェクタが複数存在する場合には、プロジェクタ間の相対的な位置及び姿勢を保持してもよい。
第一の実施形態、および、第二の実施形態においては校正パラメータを温度に応じて決定する例について説明した。第三の実施形態では、温度に応じて変化するプロジェクタおよびカメラの画像座標自体を補正して決定する例について説明する。
ステップS3010では、補正基準温度Trefcにおける撮影画像をもとに、校正用物体の平面マーカーのカメラ画像座標値を算出する。さらに空間コード化パターンが投影された画像群をもとに平面マーカーのプロジェクタ画像座標値を算出する。この補正基準温度Trefcにおける画像座標値を(ui(Trefc),vi(Trefc))とする。
ステップS3020では、カウント数jを1に設定する。
ステップS3030では、温度Tjにおける撮影画像群をもとに、校正用物体の平面マーカーのカメラ画像座標値とプロジェクタ画像座標値を算出する。温度Tjにおける画像座標値を(ui(Tj),vi(Tj))とする。
ステップS3040では、基準温度Trefcにおける校正用物体の平面マーカーの画像座標値(ui(Trefc),vi(Trefc))と温度Tjにおける校正用物体の平面マーカーの画像座標値(ui(Tj),vi(Tj))の差を算出する。差は同一世界座標に位置する平面マーカー画像座標値の差を以下の(数12)で算出する。
ステップS3050では、温度Tjにおけるマーカー画像座標の変化量の並進成分を算出する。前述したように画像座標の並進成分の変化量は画像中心(cx,cy)における変化量(Δucxcy(Tj)、Δvcxcy(Tj))に相当する。画像中心位置と同じ位置にマーカーが存在しない場合には、周囲のマーカーの変化量から線形補間などを用いて画像中心位置(cx,cy)の変化量を算出するとよい。u方向並進成分をΔut(Tj)、v方向並進成分をΔvt(Tj)とすると以下の(数13)で表現される。
ステップS3060では、温度Tjにおけるマーカー画像座標の変化量の倍率成分と回転成分を算出する。図11で述べたように画像座標の倍率成分と回転成分の変化量は、S3040で算出した画像座標の変化量から並進成分を引いた変化量(Δucti(Tj)、Δvcti(Tj))をもとに求める(数14)。
ステップS3070では、全ての温度の計算が終了しているか否かの判定を行う。具体的にはカウント数jがN以上か否かで判定する。Noの場合、S3080に進む。Yesの場合、S3090に進む。
ステップS3080では、カウント数jに1を加算する。加算が終わるとS3030に進む。
ステップS3090では、並進成分Δut(T)、Δvt(T)を温度Tの関数としたときの補正パラメータを算出する。ステップ3050で求めた並進成分Δut(T)、Δvt(T)と温度Tの回帰直線の推定を行う。推定された回帰直線をΔut(T)=βtx’+αtx’・T、Δvt(T)=βty’+αty’・Tと表わす。回帰直線の推定を行う際には、温度がTrefの場合に、Δut(T)、Δvt(T)が0になるようにする。
ステップS3100では、倍率成分ΔPow(T)、回転成分ΔRot(T)を温度Tの関数としたときの補正パラメータを算出する。ステップ3060で求めた倍率成分ΔPow(T)、回転成分ΔRot(T)と温度Tの回帰直線の推定を行う。推定された回帰直線をΔPow(T)=βp’+αp’・T、ΔRot(T)=βr’+αr’・Tと表わす。回帰直線の推定を行う際には、温度がTrefの場合に、ΔPow(T)、ΔRot(T)が0になるようにする。
ステップS3410では、パターン投影部120によって空間コード化パターン(グレイコードパターン)が投影された計測対象物の画像を撮像部110により撮影する。詳細については第一の実施形態におけるステップS1410で前述したので割愛する。また、画像の撮影と同時に温度計測部130によりカメラのレンズの温度の計測を行う。
ステップS3420では、ステップS3410において撮影により得られた画像をもとに、撮像画像上の画像座標と投影パターン上の水平座標との対応の集合を求める。具体的な方法は第一の実施形態におけるステップS1140で前述した空間コードの境界の算出方法と同じであるので説明を省略する。
ステップS3430では、ステップS3410で計測されたカメラのレンズの温度T
と温度補正パラメータ保存部150に格納された温度補正パラメータを元にカメラおよびプロジェクタの画像座標値を補正する。補正処理はカメラとプロジェクタで同一である。カメラまたはプロジェクタの画像座標値の入力値を(uin,vin)とすると補正後の画像座標値(uout,vout)は以下の(数22)で表現される。
ステップS3440では、ステップS3420で得られた対応の夫々について計測対象物体の表面の三次元座標を算出する。三次元座標の算出は、ステップS3430で補正された画像座標値(uout,vout)と、校正パラメータ保存部160に保存された校正パラメータを用いて行われる。三次元座標の算出方法については前述したので省略する。
以上述べたように、予めカメラやプロジェクタのレンズの温度と補正対象情報との関係をキャリブレーションしておき、補正対象情報を補正することにより、温度変化があっても高精度に三次元計測を行うことができる。
110 撮像部
115 画像入力部
120 パターン投影部
130 温度計測部
135 温度入力部
140 制御部
150 温度補正パラメータ保存部
160 校正パラメータ保存部
170 校正パラメータ決定部
180 画像処理部
190 三次元座標算出部
270 画像座標決定部
Claims (14)
- 三次元計測を行うために計測対象物を撮像する撮像装置の画像座標を温度に応じて補正する情報処理装置であって、
校正用物体を複数の異なる温度で撮像した複数の撮像画像のそれぞれにおける画像座標の変化量を所定の複数の動作成分に分解し、前記所定の複数の動作成分ごとの補正パラメータを算出するパラメータ算出手段と、
前記複数の動作成分ごとの補正パラメータと前記複数の撮像画像それぞれの撮像時の温度との組に基づいて、前記撮像装置の画像座標の動作成分ごとの補正パラメータを温度の関数とした関係を算出する関係算出手段と、
前記関係を保持する保持手段と、
前記撮像装置の温度を入力する温度入力手段と、
前記温度入力手段によって入力された前記撮像装置の温度と、前記関係とに基づき、前記撮像装置の画像座標の動作成分ごとの補正パラメータを決定するパラメータ決定手段と、
前記パラメータ決定手段により決定された動作成分ごとの補正パラメータに基づいて前記撮像装置の画像座標を補正する補正手段とを有することを特徴とする情報処理装置。 - 前記所定の複数の動作成分は前記画像座標の伸縮を表す成分を含むことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
- 前記所定の複数の動作成分は前記画像座標の平行移動を表す成分を含むことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
- 前記所定の複数の動作成分は画像座標の回転を表す成分を含むことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
- パターンを投影する投影装置と、
前記投影装置によりパターンが投影された前記計測対象物を前記撮像装置で撮像することにより得られた撮像画像を入力する画像入力手段と、
前記画像入力手段によって入力された前記撮像画像からパターンを検出するパターン検出手段と、
前記パターン検出手段によって検出されたパターンと前記投影装置により投影されたパターンとの対応と、前記補正手段によって補正された画像座標とに基づき、前記計測対象物の表面の三次元座標を算出する座標算出手段と、を更に有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の情報処理装置。 - 三次元計測を行うために計測対象物に対してパターンを投影する投影装置の画像座標を温度に応じて補正する情報処理装置であって、
校正用物体を複数の異なる温度で撮像した複数の撮像画像のそれぞれにおける画像座標の変化量を所定の複数の動作成分に分解し、前記所定の複数の動作成分ごとの補正パラメータを算出するパラメータ算出手段と、
前記複数の動作成分ごとの補正パラメータと前記複数の撮像画像それぞれの撮像時の温度との組に基づいて、前記投影装置の画像座標の動作成分ごとの補正パラメータを温度の関数とした関係を算出する関係算出手段と、
前記関係を保持する保持手段と、
前記投影装置の温度を入力する温度入力手段と、
前記温度入力手段によって入力された投影装置の温度と、前記関係とに基づき、前記投影装置の画像座標を補正する補正手段と、
を有することを特徴とする情報処理装置。 - 前記所定の複数の動作成分は前記画像座標の伸縮を表す成分を含むことを特徴とする請求項6に記載の情報処理装置。
- 前記所定の複数の動作成分は前記画像座標の平行移動を表す成分を含むことを特徴とする請求項6に記載の情報処理装置。
- 前記所定の複数の動作成分は画像座標の回転を表す成分を含むことを特徴とする請求項6に記載の情報処理装置。
- 前記投影装置により前記パターンが投影された前記計測対象物を撮像装置で撮像することにより得られた撮像画像を入力する画像入力手段と、
前記画像入力手段によって入力された前記撮像画像からパターンを検出するパターン検出手段と、
前記パターン検出手段によって検出されたパターンと前記投影装置により投影されたパターンとの対応と、前記補正手段によって補正された画像座標とに基づき、前記計測対象物の表面の三次元座標を算出する座標算出手段と、を更に有することを特徴とする請求項6乃至9のいずれか1項に記載の情報処理装置。 - 三次元計測を行うために計測対象物を撮像する撮像装置の画像座標を温度に応じて補正する情報処理方法であって、
校正用物体を複数の異なる温度で撮像した複数の撮像画像のそれぞれにおける画像座標の変化量を所定の複数の動作成分に分解し、前記所定の複数の動作成分ごとの補正パラメータを算出するパラメータ算出工程と、
前記複数の動作成分ごとの補正パラメータと前記複数の撮像画像それぞれの撮像時の温度との組に基づいて、前記撮像装置の画像座標の動作成分ごとの補正パラメータを温度の関数とした関係を算出する関係算出工程と、
前記撮像装置の温度を入力する温度入力工程と、
前記温度入力工程によって入力された前記撮像装置の温度と、前記関係算出工程で算出された関係とに基づき、前記撮像装置の画像座標の動作成分ごとの補正パラメータを決定するパラメータ決定手段と、
前記パラメータ決定手段により決定された動作成分ごとの補正パラメータに基づいて前記撮像装置の画像座標を補正する補正工程とを有することを特徴とする情報処理方法。 - コンピュータを、
三次元計測を行うために計測対象物を撮像する撮像装置の画像座標を温度に応じて補正する情報処理装置であって、
校正用物体を複数の異なる温度で撮像した複数の撮像画像のそれぞれにおける画像座標の変化量を所定の複数の動作成分に分解し、前記所定の複数の動作成分ごとの補正パラメータを算出するパラメータ算出手段と、
前記複数の動作成分ごとの補正パラメータと前記複数の撮像画像それぞれの撮像時の温度との組に基づいて、前記撮像装置の画像座標の動作成分ごとの補正パラメータを温度の関数とした関係を算出する関係算出手段と、
前記関係を保持する保持手段と、
前記撮像装置の温度を入力する温度入力手段と、
前記温度入力手段によって入力された前記撮像装置の温度と、前記関係とに基づき、前記撮像装置の画像座標の動作成分ごとの補正パラメータを決定するパラメータ決定手段と、
前記パラメータ決定手段により決定された動作成分ごとの補正パラメータに基づいて前記撮像装置の画像座標を補正する補正手段と、を有する情報処理装置の各手段として機能させるためのコンピュータプログラム。 - 三次元計測を行うために計測対象物に対してパターンを投影する投影装置の画像座標を温度に応じて補正する情報処理方法であって、
校正用物体を複数の異なる温度で撮像した複数の撮像画像のそれぞれにおける画像座標の変化量を所定の複数の動作成分に分解し、前記所定の複数の動作成分ごとの補正パラメータを算出するパラメータ算出工程と、
前記複数の動作成分ごとの補正パラメータと前記複数の撮像画像それぞれの撮像時の温度との組に基づいて、前記投影装置の画像座標の動作成分ごとの補正パラメータを温度の関数とした関係を算出する関係算出工程と、
前記投影装置の温度を入力する温度入力工程と、
前記温度入力工程によって入力された投影装置の温度と、前記関係算出工程で算出された関係とに基づき、前記投影装置の画像座標を補正する補正工程と、を有することを特徴とする情報処理方法。 - コンピュータを、
三次元計測を行うために計測対象物に対してパターンを投影する投影装置の画像座標を温度に応じて補正する情報処理装置であって、
校正用物体を複数の異なる温度で撮像した複数の撮像画像のそれぞれにおける画像座標の変化量を所定の複数の動作成分に分解し、前記所定の複数の動作成分ごとの補正パラメータを算出するパラメータ算出手段と、
前記複数の動作成分ごとの補正パラメータと前記複数の撮像画像それぞれの撮像時の温度との組に基づいて、前記投影装置の画像座標の動作成分ごとの補正パラメータを温度の関数とした関係を算出する関係算出手段と、
前記関係を保持する保持手段と、
前記投影装置の温度を入力する温度入力手段と、
前記温度入力手段によって入力された投影装置の温度と、前記関係とに基づき、前記投影装置の画像座標を補正する補正手段と、を有する情報処理装置の各手段として機能させるためのコンピュータプログラム。
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