JP2015102404A - パッケージ、物理量センサー、電子機器および移動体 - Google Patents

パッケージ、物理量センサー、電子機器および移動体 Download PDF

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Abstract

【課題】ノイズ干渉を低減することのできるパッケージ、物理量センサー、電子機器および移動体を提供すること。
【解決手段】物理量センサーは、ジャイロ素子と電気的に接続されるIC10が配置されているベース6と、ベース6に配置されている配線群と、を有している。また、配線群は、デジタル信号を伝送するデジタル信号配線と、ジャイロ素子からの検出信号を伝送する検出信号配線と、シールド配線と、を有し、デジタル信号配線は、第4基板に配置され、検出信号配線が有する接続端子およびシールド層は、第5基板に配置されている。
【選択図】図10

Description

本発明は、パッケージ、物理量センサー、電子機器および移動体に関する。
従来から、角速度を検出するための角速度センサーとして、特許文献1のようなセンサーが知られている。
特許文献1に記載の角速度センサーは、パッケージと、パッケージに収容されている振ジャイロ素子およびICと、を有している。また、パッケージ(ベース)には複数の配線が形成されており、当該配線を介して、ICの所定の端子がジャイロ素子と電気的に接続されていたり、外部へ引き出されていたりする。より具体的には、複数の配線には、少なくとも、ジャイロ素子が有する第1の検出端子と電気的に接続されている第1検出配線と、第2の検出端子と電気的に接続されている第2検出配線と、ICからの信号を外部へ出力するための配線、外部からの信号をICへ入力するための配線などが含まれている。
特開2008−197033号公報
近年、ICと外部との信号を入出力する手段としてデジタルインタフェースが用いられることが増えている。デジタルインタフェースを用いる場合、前述した複数の配線には、ICへデジタル信号を入力したり、ICからデジタル信号が出力されたりする入出力配線が含まれている。そのため、第1および第2検出配線と入出力配線との間の電気的な結合により、ノイズが第1、第2検出配線に混入し、検出信号を正確に取得することができない場合がある。
本発明は、ノイズ干渉を低減することのできるパッケージ、物理量センサー、電子機器および移動体を提供することを目的とする。
このような目的は、下記の本発明により達成される。
[適用例1]
本適用例のパッケージは、物理量検出素子と電気的に接続される電子部品が配置されるベースと、
前記ベースに配置されている複数の配線と、
を有し、
前記複数の配線は、
少なくとも一部が前記ベースの第1の層に配置され、デジタル信号を伝送するデジタル信号配線と、
前記物理量検出素子からの検出信号を伝送する配線であって、前記第1の層とは異なる第2の層に前記物理量検出素子と電気的に接続される接続端子を有する検出信号配線と、
前記第2の層、および、前記第1の層と前記第2の層の間にある層、の少なくとも一方に、前記ベースの平面視にて前記デジタル信号配線と重なるようにして配置されている重畳配線を有するシールド配線と、
を含むことを特徴とする。
これにより、シールド層によって、デジタル信号配線から検出信号配線へのノイズの混入を低減(好ましくは防止)することができる。そのため、ノイズ干渉を低減することのできるパッケージが得られる。
[適用例2]
本適用例のパッケージでは、前記重畳配線は、前記デジタル信号配線に対して前記接続端子よりも近くに配置されていることが好ましい。
これにより、デジタル信号配線から検出信号配線へのノイズの混入をより効果的に低減することができる。
[適用例3]
本適用例のパッケージでは、前記重畳配線は、前記第2の層に配置されていることが好ましい。
これにより、第1の層と第2の層の間にシールド層を配置するための層を配置しなくてもよいため、パッケージの低背化を図ることができる。
[適用例4]
本適用例のパッケージでは、前記シールド配線は、前記第2の層に配置され、前記ベースの平面視にて前記接続端子の周囲の少なくとも一部を囲うように配置されている配線を有することが好ましい。
これにより、デジタル信号配線からのみならず、外部から検出信号配線へのノイズの混入を効果的に低減することができる。
[適用例5]
本適用例のパッケージでは、前記シールド配線は、前記第1の層に対して前記第2の層と反対側に位置する層に、前記ベースの平面視にて前記デジタル信号配線と重なるようにして配置されている配線を有することが好ましい。
これにより、デジタル信号配線をシールド配線で挟み込むことができるため、検出信号配線へのノイズの混入をより効果的に低減することができる。
[適用例6]
本適用例のパッケージでは、前記検出信号配線は、前記第1の層に配置され、前記電子部品と接続される内部端子を有し、
前記シールド配線は、前記第1の層の前記デジタル信号配線と前記内部端子との間に配置されている配線を有することが好ましい。
これにより、デジタル信号配線から検出信号配線へのノイズの混入をより効果的に低減することができる。
[適用例7]
本適用例のパッケージでは、前記シールド配線は、前記物理量検出素子の検出接地電極と電気的に接続されることが好ましい。
これにより、シールド配線の構成が簡単となる。
[適用例8]
本適用例のパッケージでは、前記シールド配線は、最も前記ベースに接合される蓋体側に位置する層に配置されている配線を有することが好ましい。
これにより、シールド配線を蓋体との接合に用いるメタライズ層として機能させることができる。また、蓋体をシールド配線と電気的に接続することで、蓋体をシールド層として機能させることもできる。
[適用例9]
本適用例の物理量センサーは、本適用例のパッケージと、
前記電子部品と、
前記物理量検出素子と、
を有することを特徴とする。
これにより、信頼性の高い物理量センサーが得られる。
[適用例10]
本適用例の電子機器は、本適用例の物理量センサーを備えていることを特徴とする。
これにより、信頼性の高い電子機器が得られる。
[適用例11]
本適用例の移動体は、本適用例の物理量センサーを備えていることを特徴とする。
これにより、信頼性の高い移動体が得られる。
本発明の第1実施形態に係る物理量センサーの平面図(上面図)である。 図1中のA−A線断面図である。 図1に示す物理量センサーが有するジャイロ素子を示す平面図(上面図)である。 図3に示すジャイロ素子の電極配置を示す平面図(上面図)である。 図3に示すジャイロ素子の電極配置を示す平面図(上側から見た透過図)である。 図3に示すジャイロ素子の動作を説明するための図である。 (a)が第1基板の平面図(上側から見た透過図)、(b)が第2基板の平面図(上面図)である。 (a)が第3基板の平面図(上面図)、(b)が第4基板の平面図(上面図)である。 (a)が第5基板の平面図(上面図)、(b)が第6基板の平面図(上面図)である。 ベースの平面図(上面図)である。 図1に示す振動が有する支持基板の平面図(上面図)である。 支持基板とベースの接合状態を示す平面図(上面図)である。 支持基板とジャイロ素子の接合状態を示す平面図(下面図)である。 本発明の第2実施形態に係る物理量センサーの平面図(上面図)である。 本発明の第3実施形態に係る物理量センサーが有する第5基板の平面図(上面図)である。 本発明の第4実施形態に係る物理量センサーが有する第5基板の平面図(上面図)である。 本発明の第5実施形態に係る物理量センサーの平面図(上面図)である。 本発明の物理量センサーを備える電子機器を適用したモバイル型(またはノート型)のパーソナルコンピューターの構成を示す斜視図である。 本発明の物理量センサーを備える電子機器を適用した携帯電話機(PHSも含む)の構成を示す斜視図である。 本発明の物理量センサーを備える電子機器を適用したディジタルスチルカメラの構成を示す斜視図である。 本発明の物理量センサーを備える移動体を適用した自動車の構成を示す斜視図である。
以下、本発明のパッケージ、物理量センサー、電子機器および移動体を添付図面に示す実施形態に基づいて詳細に説明する。
1.物理量センサー
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態に係る物理量センサーの平面図(上面図)である。図2は、図1中のA−A線断面図である。図3は、図1に示す物理量センサーが有するジャイロ素子を示す平面図(上面図)である。図4は、図3に示すジャイロ素子の電極配置を示す平面図(上面図)である。図5は、図3に示すジャイロ素子の電極配置を示す平面図(上側から見た透過図)である。図6は、図3に示すジャイロ素子の動作を説明するための図である。図7は、(a)が第1基板の平面図(上側から見た透過図)、(b)が第2基板の平面図(上面図)である。図8は、(a)が第3基板の平面図(上面図)、(b)が第4基板の平面図(上面図)である。図9は、(a)が第5基板の平面図(上面図)、(b)が第6基板の平面図(上面図)である。図10は、ベースの平面図(上面図)である。図11は、図1に示す振動が有する支持基板の平面図(上面図)である。図12は、支持基板とベースの接合状態を示す平面図(上面図)である。図13は、支持基板とジャイロ素子の接合状態を示す平面図(下面図)である。なお、以下では、説明の便宜上、図1中の紙面手前側および図2中の上側を「上」とも言い、図1中の紙面奥側およびお図2中の下側を「下」とも言う。また、以下では、X軸に沿った方向を「X軸方向」とも言い、Y軸に沿った方向を「Y軸方向」とも言う。
図1および図2に示す物理量センサー1は、ジャイロセンサーであって、ジャイロ素子(物理量検出素子)2と、ジャイロ素子2を収容するパッケージ5と、ジャイロ素子2を支持するとともに、パッケージ5に固定されている支持基板9と、パッケージ5内に配置されているIC(電子部品)10と、を有している。
以下、これら各構成要素について順次説明する。
≪ジャイロ素子≫
図3に示すように、ジャイロ素子2は、振動片3と、振動片3に形成された電極とを有している。
−振動片−
振動片3の構成材料としては、例えば、水晶、タンタル酸リチウム、ニオブ酸リチウムなどの圧電材料が挙げられる。これらの中でも、振動片3の構成材料としては、水晶を用いることが好ましい。水晶を用いることで、他の材料と比較して優れた周波数温度特性を有するジャイロ素子2が得られる。なお、以下では、振動片3を水晶で構成した場合について説明する。
振動片3は、水晶基板の結晶軸であるY軸(機械軸)およびX軸(電気軸)で規定されるXY平面に広がりを有し、Z軸(光軸)方向に厚みを有する板状をなしている。すなわち、振動片3は、Zカット水晶板で構成されている。なお、Z軸は、振動片3の厚さ方向と一致しているのが好ましいが、常温近傍における周波数温度変化を小さくする観点から、厚さ方向に対して若干(例えば、−5°≦θ≦15°程度)傾けてもよい。
このような振動片3は、中心部に位置する基部31と、基部31からY軸方向両側に延出している第1、第2検出腕321、322と、基部31からX軸方向両側に延在している第1、第2連結腕331、332と、第1連結腕331の先端部からY軸方向両側に延出している第1、第2駆動腕341、342と、第2連結腕332の先端部からY軸方向両側に延出している第3、第4駆動腕343、344と、を有している。
第1検出腕321は、基部31から+Y軸方向に延出し、その先端部には幅広のハンマーヘッド3211が設けられている。一方、第2検出腕322は、基部31から−Y軸方向に延出し、その先端部には幅広のハンマーヘッド3221が設けられている。これら第1、第2検出腕321、322は、ジャイロ素子2の重心Gを通るXZ平面に関して面対称に配置されている。なお、ハンマーヘッド3211、3221は、必要に応じて設ければよく、省略してもよい。また、必要に応じて、第1、第2検出腕321、322の上面および下面に長さ方向に延在する有底の溝を形成してもよい。
第1連結腕331は、基部31から+X軸方向に延出している。一方、第2連結腕332は、基部31から−X軸方向に延出している。これら第1、第2連結腕331、332は、重心Gを通るYZ平面に関して面対称に配置されている。
第1駆動腕341は、第1連結腕331の先端部から+Y軸方向に延出し、その先端部には幅広のハンマーヘッド3411が設けられている。また、第2駆動腕342は、第1連結腕331の先端部から−Y軸方向に延出し、その先端部には幅広のハンマーヘッド3421が設けられている。また、第3駆動腕343は、第2連結腕332の先端部から+Y軸方向に延出し、その先端部には幅広のハンマーヘッド3431が設けられている。また、第4駆動腕344は、第2連結腕332の先端部から−Y軸方向に延出し、その先端部には幅広のハンマーヘッド3441が設けられている。これら4本の駆動腕341、342、343、344は、重心Gに関して点対称に配置されている。なお、ハンマーヘッド3411、3421、3431、3441は、必要に応じて設ければよく、省略してもよい。また、必要に応じて、駆動腕341、342、343、344の上面および下面に長さ方向に延在する有底の溝を形成してもよい。
−電極−
図4および図5に示すように、電極は、第1検出信号電極411と、第1検出信号端子412と、第1検出接地電極(検出接地電極)421と、第1検出接地端子422と、第2検出信号電極431と、第2検出信号端子432と、第2検出接地電極(検出接地電極)441と、第2検出接地端子442と、駆動信号電極451と、駆動信号端子452と、駆動接地電極461と、駆動接地端子462と、を有している。なお、図3および図4では、説明の便宜上、第1、第2検出信号電極411、431および第1、第2検出信号端子412、432、第1、第2検出接地電極421、441および第1、第2検出接地端子422、442、駆動信号電極451および駆動信号端子452、駆動接地電極461および駆動接地端子462を、それぞれ異なるハッチングで図示している。また、振動片3の側面に形成されている電極を太線で図示している。
第1検出信号電極411は、第1検出腕321の上面および下面(ハンマーヘッド3211を除く部分)に形成され、第2検出信号電極431は、第2検出腕322の上面および下面(ハンマーヘッド3221を除く部分)に形成されている。このような第1、第2検出信号電極411、431は、第1、第2検出腕321、322の検出振動が励起されたときに、該振動によって発生する電荷を検出するための電極である。
第1検出信号端子412は、基部31の+X軸側の列の+Y軸側に設けられており、図示しない配線を介して第1検出腕321に形成された第1検出信号電極411と電気的に接続されている。また、第2検出信号端子432は、基部31の+X軸側の列の−Y軸側に設けられており、図示しない配線を介して第2検出腕322に形成された第2検出信号電極431と電気的に接続されている。
第1検出接地電極421は、第1検出腕321の両側面に形成され、互いがハンマーヘッド3211上を経由して電気的に接続されている。同様に、第2検出接地電極441は、第2検出腕322の両側面に形成され、互いがハンマーヘッド3221上を経由して電気的に接続されている。このような第1、第2検出接地電極421、441は、第1、第2検出信号電極411、431に対してグランドとなる電位を有する。
第1検出接地端子422は、基部31の−X軸側の列の+Y軸側に設けられており、図示しない配線を介して第1検出腕321に形成された第1検出接地電極421と電気的に接続されている。また、第2検出接地端子442は、基部31の−X軸側の列の−Y軸側に設けられており、図示しない配線を介して第2検出腕322に形成された第2検出信号電極431と電気的に接続されている。
このように第1、第2検出信号電極411、431と、第1、第2検出信号端子412、432と、第1、第2検出接地電極421、441と、第1、第2検出接地端子422、442と、を配置することで、第1検出腕321に生じた検出振動は、第1検出信号電極411と第1検出接地電極421との間の電荷として現れ、第1検出信号端子412と第1検出接地端子422とから信号(検出信号)として取り出すことができる。また、第2検出腕322に生じた検出振動は、第2検出信号電極431と第2検出接地電極441との間の電荷として現れ、第2検出信号端子432と第2検出接地端子442とから信号(検出信号)として取り出すことができる。
駆動信号電極451は、第1、第2駆動腕341、342の上面および下面(ハンマーヘッド3411、3421を除く部分)に形成されている。さらに、駆動信号電極451は、第3、第4駆動腕343、344の両側面に形成され、互いがハンマーヘッド3431、3441上を経由して電気的に接続されている。このような駆動信号電極451は、第1、第2、第3、第4駆動腕341、342、343、344の駆動振動を励起させるための電極である。
駆動信号端子452は、基部31の−X軸側の列の中央部(すなわち、第1検出接地端子422と第2検出接地端子442との間)に設けられており、図示しない配線を介して第1、第2、第3、第4駆動腕341、342、343、344に形成された駆動信号電極451と電気的に接続されている。
駆動接地電極461は、第3、第4駆動腕343、344の上面および下面(ハンマーヘッド3431、3441を除く部分)に形成されている。さらに、駆動接地電極461は、第1、第2駆動腕341、342の両側面に形成され、互いがハンマーヘッド3411、3421上を経由して電気的に接続されている。このような駆動接地電極461は、駆動信号電極451に対してグランドとなる電位を有する。
駆動接地端子462は、基部31の+X軸側の列の中央部(すなわち、第1検出信号端子412と第2検出信号端子432との間)に設けられており、図示しない配線を介して第1、第2、第3、第4駆動腕341、342、343、344に形成された駆動接地電極461と電気的に接続されている。
このように駆動信号電極451、駆動信号端子452、駆動接地電極461、駆動接地端子462を配置することで、駆動信号端子452と駆動接地端子462との間に駆動信号を印加することで、第1、第2、第3、第4駆動腕341、342、343、344に形成された駆動信号電極451と駆動接地電極461との間に電界を生じさせ、各駆動腕341、342、343、344を駆動振動させることができる。
以上のような電極の構成としては、導電性を有していれば特に限定されないが、例えば、Cr(クロム)、W(タングステン)などのメタライズ層(下地層)に、Ni(ニッケル)、Au(金)、Ag(銀)、Cu(銅)などの各被膜を積層した金属被膜で構成することができる。
なお、ハンマーヘッド3211、3221上に形成されている金属膜は、検出振動モードの周波数を調整するための調整膜として機能し、例えば、レーザー照射等によって金属膜の一部を除去し、第1、第2検出腕321、322の質量を調整することで、検出モードの周波数を調整することができる。一方、ハンマーヘッド3411、3421、3431、3441上に形成されている金属膜は、駆動振動モードの周波数を調整するための調整膜として機能し、例えば、レーザー照射等によって金属膜の一部を除去し、駆動腕341、342、343、344の質量を調整することで、駆動モードの周波数を調整することができる。
以上、ジャイロ素子2の構成について簡単に説明した。次に、ジャイロ素子2の駆動について簡単に説明する。
ジャイロ素子2に角速度が加わらない状態において、駆動信号端子452と駆動接地端子462との間に電圧(交番電圧)を印加すると、駆動信号電極451と駆動接地電極461との間に電界が生じ、図6(a)に示すように、各駆動腕341、342、343、344が矢印Aに示す方向に屈曲振動を行う。このとき、第1、第2駆動腕341、342と第3、第4駆動腕343、344とがジャイロ素子2の重心Gを通るYZ平面に関して面対称の振動を行っているため、基部31、第1、第2検出腕321、322および第1、第2連結腕331、332は、ほとんど振動しない。
このような駆動振動を行っている状態で、ジャイロ素子2にZ軸まわりの角速度ωが加わると、図6(b)に示すような検出振動が励振される。具体的には、駆動腕341、342、343、344および第1、第2連結腕331、332に矢印B方向のコリオリの力が働き、新たな振動が励起される。この矢印B方向の振動は、重心Gに対して周方向の振動である。また同時に、第1、第2検出腕321、322には、矢印Bの振動に呼応して矢印C方向の検出振動が励起される。そして、この振動により第1、第2検出腕321、322に発生した電荷を、第1、第2検出信号電極411、431と第1、第2検出接地電極421、441とから信号として取り出し、この信号に基づいて角速度ωが求められる。
≪パッケージ≫
図1および図2に示すように、パッケージ5は、上面に開口する凹部61を有する箱状のベース(基体)6と、凹部61の開口を塞いでベース6に接合された板状のリッド(蓋体)7と、を有している。そして、凹部61の開口がリッド7によって塞がれることにより形成された内部空間S内に上述したジャイロ素子2が収納されている。内部空間Sの雰囲気は、特に限定されないが、本実施形態では、真空状態(例えば、10Pa以下の減圧状態)となっている。
−ベース−
ベース6は、その平面視にて、略長方形(矩形)の外形を有しており、長軸方向に延在している一対の外縁631、632と、短軸方向(長軸方向に交差する方向)に延在している一対の外縁633、634と、を有している。ただし、ベース6の平面視形状は、長方形に限定されず、例えば、正方形であってもよいし、五角形以上の多角形であってもよいし、異形であってもよい。
ここで、本明細書で言う「略長方形」とは、完全な長方形はもちろんの事、実質的に長方形とみなせる形状、具体的には、長方形が有する4つの角部のうちの少なくとも1つの角部が丸み付けされているような形状や、長方形が有する4つの辺のうちの少なくとも1つの辺に湾曲または屈曲した部分が存在しているような形状も含まれることを意味している。
また、ベース6は、酸化アルミニウム質、窒化アルミニウム質、炭化珪素質、ムライト質、ガラス・セラミック質等のセラミックグリーンシートを成形して形成される複数の矩形の基板(層)を積層した後、焼結して形成されている。積層されるシートの枚数としては特に限定されないが、本実施形態では6枚の基板(層)、具体的には、図2中の下側(リッド7と反対側)から第1基板6A、第2基板6B、第3基板6C、第4基板6D、第5基板6E、第6基板6Fが順に積層されている。
また、凹部61は、ベース6の上面に開口する有底の第1凹部611と、第1凹部611の底部に開口し、第1凹部611よりも小さい有底の第2凹部612と、第2凹部612の底部に開口し、第2凹部612よりも小さい有底の第3凹部613と、を有している。このうち、第1凹部611は、第6基板6Fに形成されている貫通孔で構成され、第2凹部612は、第5基板6Eに形成されている貫通孔で構成され、第3凹部613は、第4基板6Dおよび第3基板6Cに連続して形成されている貫通孔で構成されている。また、第5基板6Eには、第2凹部612に繋がる切り欠き651、652が形成されている。
第1凹部611、第2凹部612および第3凹部613は、それぞれ、その平面視にて、略長方形(矩形)の外形をなし、その長軸方向がベース6の長軸方向とほぼ一致している。
図9(b)に示すように、第1凹部611は、長軸方向に延びている一対の長辺611a、611bと、端軸方向に延びている一対の短辺611c、611dと、を有しており、さらに、各角部が丸みを帯びている。
また、図9(a)に示すように、第2凹部612は、長軸方向に延びている一対の長辺612a、612bと、端軸方向に延びている一対の短辺612c、612dと、を有しており、さらに、各角部が丸みを帯びている。また、ベース6の平面視にて、4つの辺612a〜612dは、それぞれ、第1凹部611よりも内側に位置している。また、辺612cにはベース6の外縁633側へ延びている切り欠き651、652が形成されている。
また、図8(a)、(b)に示すように、第3凹部613は、長軸方向に延びている一対の長辺613a、613bと、短軸方向に延びている一対の短辺613c、613dと、を有しており、さらに、各角部が丸みを帯びている。また、ベース6の平面視にて、3つの辺612a、612b、612cは、それぞれ、第2凹部612よりも内側に位置し、残りの辺613dは、第2凹部612の短辺612dと重なっている。
このような凹部61の底面(第3凹部613の底面。第2基板6Bの上面)には、IC10が銀(Ag)ペースト等の導電性接着材Kによって固定されている。IC10は、導電性ワイヤー(ボンディングワイヤー)821〜835によって、ベース6に形成された後述する配線群8に電気的に接続されている。
また、IC10には、例えば、ジャイロ素子2を駆動振動させるための駆動回路(すなわち駆動信号電極451および駆動接地電極461間に電圧を印加する駆動回路)と、角速度ωが加わったときにジャイロ素子2に生じる検出振動を検出する検出回路(すなわち第1検出信号電極411および第1検出接地電極421間の電荷および第2検出信号電極431および第2検出接地電極441間の電荷を検出する検出回路)と、が組み込まれている。
また、IC10は、その平面視にて、略長方形(矩形)の外形をなし、長軸方向がベース6の長軸方向とほぼ一致している。図10に示すように、IC10は、長軸方向に延びている一対の外縁101、102と、短軸方向(長軸方向に交差する方向)に延在している一対の外縁103、104と、を有している。ただし、IC10の平面視形状は、長方形に限定されず、例えば、正方形であってもよいし、五角形以上の多角形であってもよいし、異形であってもよい。
また、図2に示すように、ベース6の底部には凹部61の内外を連通する貫通孔62が形成されている。この貫通孔62は、内部空間Sを真空引きするための孔であり、貫通孔62を介して内部空間Sの空気を除去した後、Au−Ge系の合金等からなる封止材Mで封止される。これにより、内部空間Sを真空状態に維持することができる。なお、図2では、貫通孔62の内側開口がIC10(導電性接着材K)によって塞がれているように図示されているが、実際には、貫通孔62の内側開口を塞がないように、IC10が固定されている。
貫通孔62は、第1基板6Aに形成されている下側貫通孔62Aと、第2基板6Bに形成されている上側貫通孔62Bとで構成されていて、上側貫通孔62Bの径が下側貫通孔62Aの径よりも小さくなっている。そのため、貫通孔62の途中には、第2基板6Bの下面で構成された段差部62Cが形成されている。このような段差部62Cを有することで、封止材Mによる貫通孔62の封止を簡単に行うことができる。具体的には、まず、Au−Ge系の合金等からなり、下側貫通孔62Aよりも小さく上側貫通孔62Bよりも大きい球状の金属ボール(封止材Mとなる材料)を用意し、金属ボールを下側貫通孔62A側から貫通孔62内に導入する。貫通孔62内に導入された金属ボールは、段差部62Cに引っ掛かって留まるため、この金属ボールにレーザー等を照射して溶融することで貫通孔62を封止材Mで封止することができる。
また、ベース6の外縁631、632に対応する側面631’、632’には、それぞれ、ベース6の上面から下面まで延びる複数の切り欠きが形成されている。具体的に、外縁631に対応する側面631’には、5つの切り欠き640、641、642、643、644がほぼ等間隔に並んで形成され、外縁632に対応する側面632’には、5つの切り欠き645、646、647、648、649がほぼ等間隔に並んで形成されている。これら各切り欠き640〜649には、配線群8の一部が形成される。
次に、ベース6に配置されている配線群8について図7ないし図10に基づいて詳細に説明する。図7は、(a)が第1基板6Aを上面側から見た透過図、(b)が第2基板6Bの上面図、図8は、(a)が第3基板6Cの上面図、(b)が第4基板6Dの上面図、図8は、(a)が第5基板6Eの上面図、(b)が第6基板6Fの上面図、図10は、ベース6の上面図である。
配線群8は、S1配線801と、S2配線802と、GND配線803と、DS配線804と、DG配線805と、CLK配線806と、DI配線807と、DO配線808と、CS配線809と、VDD1配線810と、TEST1配線811と、DRY配線812と、TEST2配線813と、VDD2配線814と、を有している。これらのうち、S1配線801およびS2配線802がジャイロ素子2からの検出信号を伝送する検出信号配線であり、CLK配線806、DI配線807、DO配線808およびCS配線809がIC10へ入力するデジタル信号やIC10から出力されるデジタル信号を伝送するデジタル信号配線である。また、GND配線803がS1、S2配線801、802へのノイズの干渉を低減するシールド配線である。なお、配線群8は、上記配線以外の配線を有していてもよいし、上記配線のうちの少なくとも1つが省略されていてもよい。
これら各配線801〜814の構成としては、特に限定されないが、例えば、タングステン(W)、モリブテン(Mo)、マンガン(Mg)などの下地層に、金(Au)などのめっき金属層を積層した金属被膜で構成することができる。めっき金属層は、例えば、電解めっき法によって形成されている。
以下、各配線801〜814について順次説明する。
[S1配線]
図8(b)および図9(a)に示すように、S1配線801は、その一端部にS1内部端子801aを有し、その他端部にS1接続端子801bを有している。そして、S1配線801は、S1内部端子801aにおいてIC10と電気的に接続され、S1接続端子801bにおいて第1検出信号端子412と電気的に接続されている。図10に示すように、S1内部端子801aとIC10との電気接続は、導電性ワイヤー821により行われている。一方、S1接続端子801bと第1検出信号端子412との電気接続は、支持基板9を介して行われている。
S1内部端子801aは、第4基板6Dの上面に形成されており、ベース6の外縁633(IC10の外縁103、第3凹部613の短辺613c)に沿って配置されている。また、S1内部端子801aは、外縁631側に片寄って配置されている。一方、S1接続端子801bは、第5基板6Eの上面に形成され、ベース6の外縁633(第2凹部612の短辺612c)に沿って設けられている。また、S1接続端子801bは、切り欠き651よりも外縁631側に配置されている。
このようなS1配線801は、第4基板6Dと第5基板6Eとに跨って形成されている。第4基板6Dから第5基板6Eへの配線の引き回しは、第5基板6Eに形成されているビア(貫通電極)801cによって行われている。なお、ビア801cは、配線に隠れて見えないが、説明の便宜上、その位置を白丸で示している。
[S2配線]
図8(b)および図9(a)に示すように、S2配線802は、その一端部にS2内部端子802aを有し、その他端部にS2接続端子802bを有している。そして、S2配線802は、S2内部端子802aにおいてIC10と電気的に接続され、S2接続端子802bにおいて第2検出信号端子432と電気的に接続されている。図10に示すように、S2内部端子802aとIC10との電気接続は、導電性ワイヤー822により行われている。一方、S2接続端子802bと第1検出信号端子432との電気接続は、支持基板9を介して行われている。
S2内部端子802aは、第4基板6Dの上面に形成されており、ベース6の外縁633(IC10の外縁103、第3凹部613の短辺613c)に沿って配置されている。また、S2内部端子802aは、外縁632側に片寄って配置されている。一方、S2接続端子802bは、第5基板6Eの上面に形成され、ベース6の外縁633(第2凹部612の短辺612c)に沿って設けられている。また、S2接続端子802bは、切り欠き652よりも外縁632側に配置されている。
このようなS2配線802は、第4基板6Dと第5基板6Eとに跨って形成されている。第4基板6Dから第5基板6Eへの配線の引き回しは、第5基板6Eに形成されているビア802cによって行われている。なお、ビア802cは、配線に隠れて見えないが、説明の便宜上、その位置を白丸で示している。
以上説明したS1配線801およびS2配線802は、ベース6の平面視にて、ベース6の中心と交わりベース6の長軸に沿った直線L(図8(b)参照)に対して線対称に配置されている。
[DG配線]
図8(b)および図9(a)に示すように、DG配線805は、その一端部にDG内部端子805aを有し、その他端部にDG接続端子805bを有している。そして、DG配線805は、DG内部端子805aにおいてIC10と電気的に接続され、DG接続端子805bにおいて駆動接地端子462と電気的に接続されている。図10に示すように、DG内部端子805aとIC10との電気接続は、導電性ワイヤー823により行われている。一方、DG接続端子805bと駆動接地端子462との電気接続は、支持基板9を介して行われている。
DG内部端子805aは、第4基板6Dの上面に形成され、ベース6の外縁633(IC10の外縁103、第3凹部613の短辺613c)に沿って設けられている。また、DG内部端子805aは、S1内部端子801aとS2内部端子802aの間に配置されている。一方、DG接続端子805bは、第5基板6Eの上面に形成され、ベース6の外縁633(第2凹部612の短辺612c)に沿って設けられている。また、DG接続端子805bは、切り欠き651、652の間(S1、S2接続端子801b、802bの間)に配置されている。
このようなDG配線805は、第4基板6Dと第5基板6Eとに跨って形成されている。第4基板6Dから第5基板6Eへの配線の引き回しは、第5基板6Eに形成されたビア805cにより行われている。なお、ビア805cは、配線に隠れて見えないが、説明の便宜上、その位置を白丸で示している。
[CLK配線]
図7および図8に示すように、CLK配線806は、その一端部にCLK内部端子806aを有し、その他端部にCLK外部端子806bを有している。そして、CLK配線806は、CLK内部端子806aにおいてIC10と電気的に接続されている。図10に示すように、CLK内部端子806aとIC10との電気接続は、導電性ワイヤー824により行われている。
CLK内部端子806aは、第4基板6Dの上面に形成され、ベース6の外縁631(IC10の外縁101、第3凹部613の長辺613a)に沿って設けられている。また、CLK内部端子806aは、長辺613aの短辺613d側に配置されている。一方、CLK外部端子806bは、第1基板6Aの下面(ベース6の底面)であって、切り欠き640の近傍に、外縁631に沿って配置されている。
このようなCLK配線806は、第4基板6Dから第1基板6Aに跨って形成されている。第4基板6Dから第1基板6Aへの配線の引き回しは、切り欠き640内に形成されたCLK側面電極806cにより行われており、第4基板6Dの上面に形成されている配線を介してCLK内部端子806aとCLK側面電極806cとが接続されている。
[DO配線]
図7および図8に示すように、DO配線808は、その一端部にDO内部端子808aを有し、その他端部にDO外部端子808bを有している。そして、DO配線808は、DO内部端子808aにおいてIC10と電気的に接続されている。図10に示すように、DO内部端子808aとIC10との電気接続は、導電性ワイヤー825により行われている。
DO内部端子808aは、第4基板6Dの上面に形成され、ベース6の外縁631(IC10の外縁101、第3凹部613の長辺613a)に沿って配置されている。また、DO内部端子808aは、長辺613aの短辺613d側であって、CLK内部端子806aの右隣に配置されている。一方、DO外部端子808bは、第1基板6Aの下面(ベース6の底面)であって、切り欠き641の近傍に、外縁631に沿って配置されている。
このようなDO配線808は、第4基板6Dから第1基板6Aに跨って形成されている。第4基板6Dから第1基板6Aへの配線の引き回しは、切り欠き641内に形成されたDO側面電極808cによって行われており、第4基板6Dの上面に形成されている配線を介してDO内部端子808aとDO側面電極808cとが接続されている。
[VDD1配線]
図7および図8に示すように、VDD1配線810は、その一端部にVDD1内部端子810aを有し、その他端部にVDD1外部端子810bを有している。そして、VDD1配線810は、VDD1内部端子810aにおいてIC10と電気的に接続されている。図10に示すように、VDD1内部端子810aとIC10との電気接続は、導電性ワイヤー826により行われている。
VDD1内部端子810aは、第4基板6Dの上面に形成され、ベース6の外縁631(IC10の外縁101、第3凹部613の長辺613a、)に沿って配置されている。また、VDD1内部端子810aは、長辺613aの短辺613d側であって、DO内部端子808aの右隣に配置されている。一方、VDD1外部端子810bは、第1基板6Aの下面(ベース6の底面)であって、切り欠き642の近傍に、外縁631に沿って配置されている。
このようなVDD1配線810は、第4基板6Dから第1基板6Aに跨って形成されている。第4基板6Dから第1基板6Aへの配線の引き回しは、切り欠き642内に形成されたVDD1側面電極810cにより行われており、第4基板6Dの上面に形成されている配線を介してVDD1内部端子810aとVDD1側面電極810cとが接続されている。
[VDD2配線]
図7および図8に示すように、VDD2配線814は、その一端部にVDD2内部端子814aを有し、その他端部にVDD2外部端子814bを有している。そして、VDD2配線814は、VDD2内部端子814aにおいてIC10と電気的に接続されている。図10に示すように、VDD2内部端子814aとIC10との電気接続は、導電性ワイヤー827により行われている。
VDD2内部端子814aは、第4基板6Dの上面に形成され、ベース6の外縁631(IC10の外縁101、第3凹部613の長辺613a)に沿って配置されている。また、VDD2内部端子814aは、長辺613aのほぼ中央部であって、VDD1内部端子810aの右隣に配置されている。一方、VDD2外部端子814bは、第1基板6Aの下面(ベース6の底面)であって、切り欠き644の近傍に、外縁631に沿って配置されている。
このようなVDD2配線814は、第4基板6Dから第1基板6Aに跨って形成されている。第4基板6Dから第2基板6Bへの配線の引き回しは、第4基板6Dおよび第3基板6Cに形成されているビア814eにより行われ、第2基板6Bから第1基板6Aへの引き回しは、切り欠き644内に形成されたVDD2側面電極814cにより行われている。なお、ビア814eは、配線に隠れて見えないが、説明の便宜上、その位置を白丸で示している。
[DRY配線]
図7および図8に示すように、DRY配線812は、その一端部にDRY内部端子812aを有し、その他端部にDRY外部端子812bを有している。そして、DRY配線812は、DRY内部端子812aにおいてIC10と電気的に接続されている。図10に示すように、DRY内部端子812aとIC10との電気接続は、導電性ワイヤー828により行われている。
DRY内部端子812aは、第4基板6Dの上面に形成され、ベース6の外縁631(IC10の外縁101、第3凹部613の長辺613a)に沿って配置されている。また、DRY内部端子812aは、長辺613aの短辺613c側であって、VDD2内部端子814aの右隣に配置されている。一方、DRY外部端子812bは、第1基板6Aの下面(ベース6の底面)であって、切り欠き643の近傍に、外縁631に沿って配置されている。
このようなDRY配線812は、第4基板6Dから第1基板6Aに跨って形成されている。第4基板6Dから第1基板6Aへの配線の引き回しは、切り欠き644内に形成されたDRY側面電極812cにより行われており、第4基板6Dの上面に形成されている配線を介してDRY内部端子812aとDRY側面電極812cとが接続されている。
[DS配線]
図7および図8に示すように、DS配線804は、その一端部にDS内部端子804aを有し、その他端部にDS接続端子804bを有している。そして、DS配線804は、DS内部端子804aにおいてIC10と電気的に接続され、DS接続端子804bにおいて駆動信号端子452と電気的に接続されている。図10に示すように、DS内部端子804aとIC10との電気接続は、導電性ワイヤー829によって行われている。一方、DS接続端子804bと駆動信号端子452との電気接続は、支持基板9を介して行われている。
DS内部端子804aは、第4基板6Dの上面に形成され、ベース6の外縁632(IC10の外縁102、第3凹部613の長辺613b)に沿って配置されている。また、DS内部端子804aは、長辺613bの短辺613d側に配置されている。一方、DS接続端子804bは、第5基板6Eの上面に形成され、ベース6の外縁634(第2凹部612の短辺612d)に沿って設けられている。また、DS接続端子804bは、短辺612dの中央部に配置されている。
このようなDS配線804は、第4基板6Dと第5基板6Eとに跨って形成されている。第4基板6Dから第5基板6Eへの配線の引き回しは、第5基板6Eに形成されたビア804cによって行われている。なお、ビア804cは、配線に隠れて見えないが、説明の便宜上、その位置を白丸で示している。
[DI配線]
図7および図8に示すように、DI配線807は、その一端部にDI内部端子807aを有し、その他端部にDI外部端子807bを有している。そして、DI配線807は、DI内部端子807aにおいてIC10と電気的に接続されている。図10に示すように、DI内部端子807aとIC10との電気接続は、導電性ワイヤー830により行われている。
DI内部端子807aは、第4基板6Dの上面に形成され、ベース6の外縁632(IC10の外縁102、第3凹部613の長辺613b)に沿って配置されている。また、DI内部端子807aは、長辺613bの短辺613d側であって、DS内部端子804aの右隣に配置されている。一方、DI外部端子807bは、第1基板6Aの下面(ベース6の底面)であって、切り欠き645の近傍に、外縁632に沿って配置されている。
このようなDI配線807は、第4基板6Dから第1基板6Aに跨って形成されている。第4基板6Dから第3基板6Cへの配線の引き回しは、第4基板6Dに形成されているビア807eによって行われ、第3基板6Cから第1基板6Aへの引き回しは、切り欠き645内に形成されたDI側面電極807cによって行われている。なお、ビア807eは、配線に隠れて見えないが、説明の便宜上、その位置を白丸で示している。
[CS配線]
図7および図8に示すように、CS配線809は、その一端部にCS内部端子809aを有し、その他端部にCS外部端子809bを有している。そして、CS配線809は、CS内部端子809aにおいてIC10と電気的に接続されている。図10に示すように、CS内部端子809aとIC10との電気接続は、導電性ワイヤー831により行われている。
CS内部端子809aは、第4基板6Dの上面に形成され、ベース6の外縁632(ICチップ10の外縁102、第3凹部613の長辺613b)に沿って配置されている。また、CS内部端子809aは、長辺613bの短辺613d側であって、DI内部端子807aの右隣に配置されている。一方、CS外部端子809bは、第1基板6Aの下面(ベース6の底面)であって、切り欠き646の近傍に、外縁632に沿って配置されている。
このように、CS内部端子809aが第4基板6Dに形成され、CS外部端子809bが第1基板6Aに形成されているため、CS配線809は、第4基板6Dから第1基板6Aに跨って形成されている。第4基板6Dから第1基板6Aへの配線の引き回しは、切り欠き646内に形成されたCS側面電極809cによって行われており、第4基板6Dの上面に形成されている配線を介してCS内部端子809aとCS側面電極809cとが接続されている。
[TEST1配線]
図7および図8に示すように、TEST1配線811は、その一端部にTEST1内部端子811aを有し、その他端部にTEST1外部端子811bを有している。そして、TEST1配線811は、TEST1内部端子811aにおいてIC10と電気的に接続されている。図10に示すように、TEST1内部端子811aとIC10との電気接続は、導電性ワイヤー832により行われている。
TEST1内部端子811aは、第4基板6Dの上面に形成され、ベース6の外縁632(IC10の外縁102、第3凹部613の長辺613b)に沿って設けられている。また、TEST1内部端子811aは、長辺613bのほぼ中央部であって、CS内部端子809aの右隣に配置されている。一方、TEST1外部端子811bは、第1基板6Aの下面(ベース6の底面)であって、切り欠き647の近傍に、外縁632に沿って配置されている。
このようなTEST1配線811は、第4基板6Dから第1基板6Aに跨って形成されている。第4基板6Dから第1基板6Aへの配線の引き回しは、切り欠き647内に形成されたTEST1側面電極811cによって行われており、第4基板6Dの上面に形成されている配線を介してTEST1内部端子811aとTEST1側面電極811cとが接続されている。
[TEST2配線]
図7および図8に示すように、TEST2配線813は、その一端部にTEST2内部端子813aを有し、その他端部にTEST2外部端子813bを有している。そして、TEST2配線813は、TEST2内部端子813aにおいてIC10と電気的に接続されている。図10に示すように、TEST2内部端子813aとIC10との電気接続は、導電性ワイヤー833により行われている。
TEST2内部端子813aは、第4基板6Dの上面に形成され、ベース6の外縁632(IC10の外縁102、第3凹部613の長辺613b)に沿って配置されている。また、TEST2内部端子813aは、長辺613bの短辺613c側であって、TEST1内部端子811aの右隣に配置されている。一方、TEST2外部端子813bは、第1基板6Aの下面(ベース6の底面)であって、切り欠き648の近傍に、外縁632に沿って配置されている。
このようなTEST2配線813は、第4基板6Dから第1基板6Aに跨って形成されている。第4基板6Dから第1基板6Aへの配線の引き回しは、切り欠き648内に形成されたTEST2側面電極813cによって行われており、第4基板6Dの上面に形成されている配線を介してTEST2内部端子813aとTEST2側面電極813cとが接続されている。
[GND配線]
図7、図8および図9に示すように、GND配線803は、全ての基板6A〜6Fに跨って形成されている。そして、GND配線803は、各基板6A〜6Fにおいて、他の配線801、802、804〜814の引き回しを阻害しない範囲で、広く拡がって配置されている。具体的には、GND配線803は、第2基板6Bでは大半の領域に、第3、第4基板6C、6Dでは第3凹部613の周囲を囲むように、第5基板6Eでは、第2凹部612の周囲を囲むように「コ」の字状に、第6基板6Fでは第1凹部611の周囲を囲む環状に、それぞれ、設けられている。
なお、第6基板6Fに配置されているGND配線803は、リッド7との接合に用いられるメタライズ層803’としても機能する。
GND配線803は、GND内部端子803a’、803a”と、GND接続端子803b’、803b”と、GND外部端子803cと、を有している。そして、GND配線803は、GND内部端子803a’、803a”の少なくとも一方(本実施形態ではGND内部端子803a”)において、IC10と電気的に接続され、GND接続端子803b’、803b”において第1、第2検出接地端子422、442と電気的に接続されている。図10に示すように、GND内部端子803a”とIC10との電気接続は、導電性ワイヤー835によって行われている。一方、GND接続端子803b’、803b”と第1、第2検出接地端子422、442との電気接続は、支持基板9を介して行われている。
GND内部端子803a’は、第4基板6Dの上面に形成され、DRY内部端子812aとS1内部端子801aとの間に配置されている。一方、GND内部端子803a”は、第4基板6Dの上面に形成され、TEST2内部端子813aとS2内部端子802aとの間に配置されている。GND内部端子803a’、803a”をこのように配置とすることで、GND内部端子803a’、803a”により、S1、S2内部端子801a、802aと、内部端子803a、804a、806a〜814aとが隔てられた状態となる。
また、GND接続端子803b’、803b”は、それぞれ、第5基板6Eの上面に形成され、ベース6の外縁634(第2凹部612の短辺612d)に沿って設けられている。また、GND接続端子803b’は、外縁631側に配置され、GND接続端子803b”は、外縁632側に配置されている。すなわち、GND接続端子803b’、803b”は、DS接続端子804bを間に挟むように配置されている。これらGND接続端子803b’、803b”は、第5基板6Eの上面に形成され、第2凹部612の3辺612a、612c、612bの外側をまわり込むようにして配置されたGND配線803により電気的に接続されている。
また、GND外部端子803cは、第1基板6Aの下面(ベース6の底面)であって、切り欠き649の近傍に、外縁632に沿って配置されている。
また、各基板6A〜6F上のGND配線803は、切り欠き649に形成されているGND側面電極803dや、第3基板6C〜第6基板6Fに形成されているビア803eを介して電気的に接続されている。具体的には、第6基板6Fから第5基板6Eへの配線の引き回しは、第6基板6Fに形成された複数のビア803eにより行われ、第5基板6Eから第4基板6Dへの配線の引き回しは、第5基板6Eに形成されたビア803eにより行われ、第4基板6Dから第3基板6Cへの配線の引き回しは、第4基板6Dに形成されたビア803eにより行われ、第3基板6Cから第2基板6Bへの配線引き回しおよび第2基板6Bから第1基板6Aへの配線の引き回しは、それぞれ、切り欠き659に形成されたGND側面電極803dにより行われている。なお、ビア803eは、配線に隠れて見えないが、説明の便宜上、その位置を白丸で示している。
−リッド7−
図1および図2に示すように、リッド7は、板状であり、角部が丸み付けされた略長方形状をなしている。このようなリッド7は、例えば、その下面に配置されている図示しない金属ろう材を介してベース6の上面に設けられているメタライズ層803’(GND配線803)に接合されている。
リッド7の構成材料としては、特に限定されないが、ベース6の構成材料と線膨張係数が近似する部材であると良い。例えば、ベース6の構成材料を前述のようなセラミックスとした場合には、コバール等の合金とするのが好ましい。また、リッド7の構成材料をコバール等の合金とすることで、リッド7をGND配線803に電気的に接続することができる。そのため、リッド7をパッケージ5の外部からのノイズを遮断するシールド部として機能させることができる。
≪支持基板≫
支持基板9は、従来から知られるTAB(Tape Automated Bonding)実装用の基板である。
図1および図11に示すように、支持基板9は、枠状の基部91と、基部91に設けられた6本のボンディングリード(配線)92、93、94、95、96、97と、を有している。
基部91は、例えば、ポリイミド等の可撓性を有する樹脂で構成されている。また、基部91は、略長方形の外形形状を有しており、その長軸がパッケージ5の長軸と一致するように第1凹部611内に配置されている。
6本のボンディングリード92〜97は、それぞれ、図示しない接着材によって基部91の下面に固定されている。また、ボンディングリード92、93、94は、基部91の図中左側(長軸方向の一方側)の部分に配置されており、その先端部が基部91の開口部911内まで延びている。一方、ボンディングリード95、96、97は、基部91の図中右側(長軸方向の他方側)の部分に配置されており、その先端部が基部91の開口部911内まで延びている。
そして、ボンディングリード92、93、94の先端部とボンディングリード95、96、97の先端部とが、開口部911の中央で対向している。
また、ボンディングリード92〜97は、それぞれ、途中で傾斜しており、先端部が基部91よりも上方に位置している。また、ボンディングリード92〜97は、途中で幅が狭くなっており、先端部が基端部よりも細くなっている。また、ボンディングリード92〜96の先端部は、ジャイロ素子2が有する第1検出信号端子412、第1検出接地端子422、第2検出信号端子432、第2検出接地端子442、駆動信号端子452、駆動接地端子462に対応して(重なるように)配置されている。
また、ボンディングリード92、95の基端部は、接続端子921、951となっており、ボンディングリード92、95は、接続端子921、951から真っ直ぐに延びている。一方、ボンディングリード93、94、96、97の基端部は、接続端子931、941、961、971となっており、ボンディングリード93、94、96、97は、接続端子931、941、961、971からボンディングリード92、95側に直角に屈曲しながら延びている。そして、これら接続端子921〜971は、ベース6に設けられているS1接続端子801b、S2接続端子802b、GND接続端子803b’、803b”、DS接続端子804bおよびDG接続端子805bに重なるように配置されている。
以上のような構成の支持基板9は、導電性接着材を介してベース6およびジャイロ素子2と接合されている。具体的には、図12に示すように、支持基板9とベース6は、6つの導電性接着材511〜516を介して接合されている。導電性接着材511は、接続端子931とS1接続端子801bとに接触して設けられ、これらを電気的に接続している。また、導電性接着材512は、接続端子921とDG接続端子805bとに接触して設けられ、これらを電気的に接続している。また、導電性接着材513は、接続端子941とS2接続端子802bとに接触して設けられ、これらを電気的に接続している。また、導電性接着材514は、接続端子961とGND接続端子803b’とに接触して設けられ、これらを電気的に接続している。また、導電性接着材515は、接続端子951とDS接続端子804bとに接触して設けられ、これらを電気的に接続している。また、導電性接着材516は、接続端子971とGND接続端子803b”とに接触して設けれ、これらを電気的に接続している。これにより、支持基板9がベース6に固定されるともに、電気的に接続される。
また、図13に示すように、支持基板9とジャイロ素子2は、6つの導電性接着材521〜526を介して接合されている。導電性接着材521は、ボンディングリード93の先端部と第1検出信号端子412とに接触して設けられ、これらを電気的に接続している。また、導電性接着材522は、ボンディングリード92の先端部と駆動接地端子462とに接触して設けられ、これらを電気的に接続している。また、導電性接着材523は、ボンディングリード94の先端部と第2検出信号端子432とに接触して設けられ、これらを電気的に接続している。また、導電性接着材524は、ボンディングリード96の先端部と第1検出接地端子422とに接触して設けられ、これらを電気的に接続している。また、導電性接着材525は、ボンディングリード95の先端部と駆動信号端子452とに接触して設けられ、これらを電気的に接続している。また、導電性接着材526は、ボンディングリード97の先端部と第2検出接地端子442とに接触して設けられ、これらを電気的に接続している。これにより、ジャイロ素子2が支持基板9に固定されるともに、電気的に接続される。
導電性接着材511〜516、521〜526としては、導電性および接着性を有していれば、特に限定されず、例えば、シリコーン系、エポキシ系、アクリル系、ポリイミド系、ビスマレイミド系等の接着材に、銀粒子等の導電性フィラーを分散させたものを用いることができる。なお、導電性接着材に替えて、金バンプ、半田等を用いて支持基板9とベース6、支持基板9とジャイロ素子2を接合してもよい。
以上、物理量センサー1の構成について詳細に説明した。このような構成の物理量センサー1では、主に、次のような効果を発揮することができる。
(第1の効果)
第1に、前述したように、物理量センサー1では、第4基板(第1の層)6Dにデジタル信号配線(CLK配線806、DI配線807、DO配線808およびCS配線809)が配置されており、第4基板6Dの直上に位置する第5基板(第2の層)6Eに検出信号配線(S1、S2接続端子801b、802b)およびシールド配線(GND配線803)が配置されている。また、図8(b)および図9(a)に示すように、ベース6の平面視にて、シールド配線(GND配線803)が、デジタル信号配線(CLK配線806、DI配線807、DO配線808およびCS配線809)と重なるように配置されている配線(重畳配線)を有している。ここで、デジタル信号配線で伝送されるデジタル信号は、特に前述のノイズ源になり易い。そのため、物理量センサー1では、上記配置とすることで、シールド配線によって、デジタル信号配線から検出信号配線へのノイズの混入を低減し、角速度ωを高精度に検出することができるようになっている。
また、本実施形態では、GND配線803をシールド配線として利用しているため、シールド配線の構成が簡単となるとともに、安定したシールド効果を発揮することができる。なお、本実施形態では、シールド配線がGND配線803で構成されているが、シールド配線としては、GND配線に替えて電位が固定されている固定電位配線を用いてもよい。この場合にも、本実施形態と同様の効果を発揮することができる。このような固定電位配線としては、特に限定されないが、例えば、電源配線が挙げられる。
また、本実施形態では、第5基板6Eにおいて、S1、S2接続端子801b、802bが、それぞれ、デジタル信号配線に対してシールド配線(重畳配線)よりも遠位に位置している、言い換えると、シールド配線(重畳配線)がデジタル信号配線の近位に位置している。そのため、デジタル信号配線から検出信号配線へのノイズの混入をより効果的に低減することができ、角速度ωをより高精度に検出することができる。
また、シールド配線(重畳配線)が、S1、S2接続端子801b、802bと同じ第5基板5Eに設けられているため、ベース6の低背化を図ることができる。具体的に説明すると、上記効果を発生させるために、第4基板6Dと第5基板6Eとの間に、別の基板(層)を設けて、この層に、シールド配線(重畳配線)を配置してもよい。しかしながら、このような構成であると、本実施形態と比較して、ベース6を構成する基板(層)の数が増え、その分、ベース6の高背化を招く。したがって、本実施形態のように、S1、S2接続端子801b、802bと同じ第5基板5Eにシールド配線を配置することで、ベース6の低背化を図ることができる。
また、第5基板5Eでは、ベース6の外縁631、633、632に沿って、S1、S2接続端子801b、802bの三方(少なくとも一部)を囲むようにしてシールド配線(GND配線803)が配置されている。そのため、シールド層によるノイズのシールド効果がより顕著となり、上記効果が向上する。さらには、パッケージ5の外からの外来ノイズに対するシールド効果を発揮することもでき、外来ノイズの検出信号配線(S1、S2配線801、802)へのノイズの混入を低減することができる。
また、物理量センサー1では、デジタル信号配線が形成されている第4基板6Dの直下に位置する第3基板6C(すなわち、第4基板6Dの第5基板6Eと反対側に位置する基板(層))にもシールド配線(GND配線803)が配置されている。そのため、物理量センサー1では、第4基板6Dに配置されているデジタル配線が第3、第5基板6C、6Eに配置されているシールド層で厚さ方向に挟み込まれた状態となっている。このような構成とすることでも、シールド配線によるシールド効果がより顕著となり、デジタル信号配線から検出信号配線へのノイズ干渉がより効果的に低減される。
また、物理量センサー1では、デジタル信号配線(CLK配線806、DI配線807、DO配線808およびCS配線809)および検出信号配線(S1、S1配線801、802)が配置されている第4基板6Dにもシールド配線(GND配線803)が形成されている。そして、第4基板6D上にて、CLK配線806およびDO配線808とS1配線801との間に、これらを隔てるようにしてGND内部端子803a’が配置されており、DI配線807およびCS配線809とS2配線802との間に、これらを隔てるようにしてGND内部端子803a”が配置されている。このような構成とすることでも、シールド配線によるシールド効果がより顕著となり、デジタル信号配線から検出信号配線へのノイズ干渉がより効果的に低減される。
また、物理量センサー1では、最もリッド7側に位置する第6基板6Fにもシールド配線(GND配線803)を配置し、当該部分をリッド7との接合用のメタライズ層803’として利用している。そのため、リッド7がコバール等の金属で構成されている場合には、リッド7がシールド配線と電気的に接続されることとなり、リッド7を、外来ノイズを遮断するシールド部として機能させることができる。そのため、検出信号配線への外来ノイズの混入がより効果的に低減される。
(第2の効果)
第2に、前述したように、物理量センサー1では、ベース6の外縁631、632に沿って、デジタル信号配線の各内部端子(CLK内部端子806a、DI内部端子807a、DO内部端子808a、CS内部端子809a)が配置されており、外縁633に沿って、検出信号配線の各内部端子(S1内部端子801a、S2内部端子802a)が配置されている。このような内部端子の配置とすることで、パッケージサイズを維持しつつ、デジタル信号配線と検出信号端子をなるべく大きく離間させることができる。そのため、検出信号配線へのノイズ干渉が低減され、高精度に角速度ωを検出することができる。特に、物理量センサー1では、デジタル信号配線の各内部端子を検出信号配線と反対側に配置しているため、デジタル信号配線と検出信号配線とをより大きく離間させることができる。したがって、上記効果がより顕著となり、物理量センサー1は、より高精度に角速度ωを検出することができる。
また、物理量センサー1では、ベース6の側面631’、632’に、デジタル信号配線の各側面電極(CLK側面電極806c、DI側面電極807c、DO側面電極808c、CS側面電極809c)が配置されている。このような側面電極の配置とすることでも、パッケージサイズを維持したまま、デジタル信号配線の各側面電極と、検出信号配線とをなるべく大きく離間させることができる。したがって、デジタル信号配線から検出信号配線へのノイズ干渉が低減される。
また、物理量センサー1では、ベースの底面の外縁631、632に沿って、(CLK外部端子806b、DI外部端子807b、DO外部端子808b、CS外部端子809b)が配置されている。このような外部端子の配置とすることでも、パッケージサイズを維持したまま、デジタル信号配線の各側面電極と、検出信号配線とをなるべく大きく離間させることができる。したがって、デジタル信号配線から検出信号配線へのノイズ干渉が低減される。
また、物理量センサー1では、デジタル信号配線の各内部端子(CLK内部端子806a、DI内部端子807a、DO内部端子808a、CS内部端子809a)とIC10とが導電性ワイヤー824、825、829、830で接続され、検出信号配線の各内部端子(S1、S2内部端子801a、802a)とIC10とが導電性ワイヤー821、822で接続されている。そして、ベース6の平面視にて、導電性ワイヤー824、825、829、830の延在方向と、導電性ワイヤー821、822の延在方向とが交差している。具体的には、導電性ワイヤー824、825、829、830は、ベース6の短軸方向に延在しているのに対して、導電性ワイヤー821、822は、ベース6の長軸方向に延在している。このような導電性ワイヤーの配置とすることでも、パッケージサイズを維持したまま、検出信号配線へのノイズ干渉が低減される。
<第2実施形態>
図14は、本発明の第2実施形態に係る物理量センサーの平面図(上面図)である。
以下、第2実施形態の物理量センサーについて前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
第2実施形態の物理量センサーは、ジャイロ素子の構成が異なることと、それに伴って支持基板が省略されていること以外は、前述した第1実施形態の物理量センサーと同様である。なお、図14では、前述した実施形態と同様の構成には同一符号を付してある。
図14に示すように、本実施形態の物理量センサー1は、前述した第1実施形態と比べて支持基板9が省略された構成となっている。
≪ジャイロ素子≫
本実施形態のジャイロ素子2は、前述した第1実施形態のジャイロ素子2と比べて、第1、第2支持部351、352と、第1、第2、第3、第4梁361、362、363、364と、を追加した構成となっている。
第1、第2支持部351、352は、基部31を介してY軸方向に対向配置されている。また、第1、第2支持部351、352は、それぞれ、X軸方向に延在して配置されている。そして、基部31は、第1、第3梁361、363によって第1支持部351に支持されており、第2、第4梁362、364によって第2支持部352に支持されている。
第1梁361は、第1検出腕321と第1駆動腕341との間を通って基部31と第1支持部351とを連結している。また、第2梁362は、第2検出腕322と第2駆動腕342との間を通って基部31と第2支持部352とを連結している。また、第3梁363は、第1検出腕321と第3駆動腕343との間を通って基部31と第1支持部351とを連結している。また、第4梁364は、第2検出腕322と第4駆動腕344との間を通って基部31と第2支持部352とを連結している。これら梁361、362、363、364は、重心Gに関して点対称に配置されている。また、各梁361、362、363、364は、X軸方向に沿って往復しながらY軸方向に沿って延びる蛇行部(S字形状部)を有しており、X軸方向およびY軸方向に弾性を有している。これにより、各梁361、362、363、364で衝撃を吸収でき、衝撃に起因する検出ノイズを低減または抑制することができる。
このようなジャイロ素子2では、第1支持部351の中央部に駆動接地端子462が配置されており、−X軸方向の端部に第1検出信号端子412が配置されており、+X軸方向の端部に第2検出信号端子432が配置されている。また、第2支持部352の中央部に駆動信号端子452が配置されており、−X軸方向の端部に第1検出接地端子422が配置されており、+X軸方向の端部に第2検出接地端子442が配置されている。
本実施形態では、このようなジャイロ素子2が、6つの導電性接着材531〜536によってベース6に接合されている。導電性接着材531は、第1検出信号端子412とS1接続端子801bとに接触して設けられ、これらを電気的に接続している。また、導電性接着材532は、駆動接地端子462とDG接続端子805bとに接触して設けられ、これらを電気的に接続している。また、導電性接着材533は、第2検出信号端子432とS2接続端子802bとに接触して設けられ、これらを電気的に接続している。また、導電性接着材534は、第1検出接地端子422とGND接続端子803b’とに接触して設けられ、これらを電気的に接続している。また、導電性接着材535は、駆動信号端子452とDS接続端子804bとに接触して設けられ、これらを電気的に接続している。また、導電性接着材556は、第2検出接地端子442とGND接続端子803b”とに接触して設けれ、これらを電気的に接続している。これにより、ジャイロ素子2がベース6に固定されるともに、電気的に接続される。
このような第2実施形態によっても、前述した第1実施形態と同様の効果を発揮することができる。
<第3実施形態>
図15は、本発明の第3実施形態に係る物理量センサーが有する第5基板の平面図(上面図)である。
以下、第3実施形態の物理量センサーについて前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
第3実施形態の物理量センサーは、ベースの構成が異なること以外は、前述した第1実施形態の物理量センサーと同様である。なお、図15では、前述した実施形態と同様の構成には同一符号を付してある。
図15に示すように、本実施形態の物理量センサー1では、ベース6が有する第5基板6Eの構成が第1実施形態と異なっている。具体的に説明すると、本実施形態では、第5基板6Eに配置されているGND配線(シールド配線)803が、GND接続端子803b’、803b”と、S1、S2接続端子801b、802の三方を囲む部分803gと、の3つに分離している。
このような第3実施形態によっても、前述した第1実施形態と同様の効果を発揮することができる。
<第4実施形態>
図16は、本発明の第4実施形態に係る物理量センサーが有する第5基板の平面図(上面図)である。
以下、第4実施形態の物理量センサーについて前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
第4実施形態の物理量センサーは、ベースの構成が異なること以外は、前述した第1実施形態の物理量センサーと同様である。なお、図16では、前述した実施形態と同様の構成には同一符号を付してある。
図16に示すように、本実施形態の物理量センサー1では、ベース6が有する第5基板6Eの構成が第1実施形態と異なっている。具体的には、本実施形態では、第5基板6Eに形成されている第2凹部612が若干小さくなり、第5基板6Eに配置されているGND配線(シールド配線)803が、GND接続端子803b’と、GND接続端子803b”と、S1、S2接続端子801b、802囲む枠状の部分803hと、の3つに分離している。なお、本実施形態では、部分803gを枠状に配置する関係で、切り欠き651、652が閉じた貫通孔で構成されている。
このような第4実施形態によっても、前述した第1実施形態と同様の効果を発揮することができる。
<第5実施形態>
図17は、本発明の第5実施形態に係る物理量センサーの平面図(上面図)である。
以下、第4実施形態の物理量センサーについて前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
第4実施形態の物理量センサーは、ジャイロ素子の構成が異なることと、それに伴って配線群の構成が異なっていることを以外は、前述した第2実施形態の物理量センサーと同様である。なお、図17では、前述した実施形態と同様の構成には同一符号を付してある。
≪ジャイロ素子≫
図17に示すように、本実施形態のジャイロ素子2は、振動片3が基部37と、基部37から延出している一対の振動腕38、39とを有する音叉型をなしている。振動腕38、39には駆動信号電極481、駆動接地電極491が設けられており、これら駆動信号電極481、駆動接地電極491は、基部37に配置されている駆動信号端子482、駆動接地端子492に接続されている。このようなジャイロ素子2では、駆動信号電極481に駆動信号を印加して振動腕38、39をX逆相モードである駆動振動モードで励振振動させているときに、Y軸まわりの角速度が加わると、振動腕38、39にZ軸逆相モードである検出振動モードが発生する。この検出振動モードによって電極電圧が変化し、この変化に基づいて角速度を検出することができる。
このようなジャイロ素子2は、基部37にて、導電性接着材531、532を介してベース6に固定されている。すなわち、ジャイロ素子2は、ベース6に片持ち支持されている。
≪パッケージ≫
図17に示すように、ベース6に含まれている第5基板6Eには、駆動信号端子482の下側に位置するように、DS接続端子804bが配置されており、駆動接地端子492の下側に位置するように、DG接続端子805bが配置されている。そして、これらDS接続端子804bおよびDG接続端子805bを囲むようにして枠状のシールド配線が配置されている。この場合では、シールド配線は、DG配線805と電気的に接続されている。なお、本実施形態では、S1配線801、S2配線802、GND配線803が省略されている。
このような第5実施形態によっても、前述した第1実施形態と同様の効果を発揮することができる。
2.電子機器
次いで、物理量センサー1を適用した電子機器について、図15〜図17に基づき、詳細に説明する。
図18は、本発明の物理量センサーを備える電子機器を適用したモバイル型(またはノート型)のパーソナルコンピューターの構成を示す斜視図である。この図において、パーソナルコンピューター1100は、キーボード1102を備えた本体部1104と、表示部1108を備えた表示ユニット1106とにより構成され、表示ユニット1106は、本体部1104に対しヒンジ構造部を介して回動可能に支持されている。このようなパーソナルコンピューター1100には、角速度検知手段として機能する物理量センサー1が内蔵されている。
図19は、本発明の物理量センサーを備える電子機器を適用した携帯電話機(PHSも含む)の構成を示す斜視図である。この図において、携帯電話機1200は、複数の操作ボタン1202、受話口1204および送話口1206を備え、操作ボタン1202と受話口1204との間には、表示部1208が配置されている。このような携帯電話機1200には、角速度検知手段として機能する物理量センサー1が内蔵されている。
図20は、本発明の物理量センサーを備える電子機器を適用したディジタルスチルカメラの構成を示す斜視図である。なお、この図には、外部機器との接続についても簡易的に示されている。ここで、通常のカメラは、被写体の光像により銀塩写真フィルムを感光するのに対し、ディジタルスチルカメラ1300は、被写体の光像をCCD(Charge Coupled Device)などの撮像素子により光電変換して撮像信号(画像信号)を生成する。
ディジタルスチルカメラ1300におけるケース(ボディー)1302の背面には、表示部が設けられ、CCDによる撮像信号に基づいて表示を行う構成になっており、表示部1310は、被写体を電子画像として表示するファインダーとして機能する。
また、ケース1302の正面側(図中裏面側)には、光学レンズ(撮像光学系)やCCDなどを含む受光ユニット1304が設けられている。
撮影者が表示部に表示された被写体像を確認し、シャッターボタン1306を押下すると、その時点におけるCCDの撮像信号が、メモリー1308に転送・格納される。
また、このディジタルスチルカメラ1300においては、ケース1302の側面に、ビデオ信号出力端子1312と、データ通信用の入出力端子1314とが設けられている。そして、図示されるように、ビデオ信号出力端子1312にはテレビモニター1430が、デ−タ通信用の入出力端子1314にはパーソナルコンピューター1440が、それぞれ必要に応じて接続される。さらに、所定の操作により、メモリー1308に格納された撮像信号が、テレビモニター1430や、パーソナルコンピューター1440に出力される構成になっている。
このようなディジタルスチルカメラ1300には、角速度検知手段として機能する物理量センサー1が内蔵されている。
なお、本発明の物理量センサーを備える電子機器は、図18のパーソナルコンピューター(モバイル型パーソナルコンピューター)、図19の携帯電話機、図20のディジタルスチルカメラの他にも、例えば、インクジェット式吐出装置(例えばインクジェットプリンター)、ラップトップ型パーソナルコンピューター、テレビ、ビデオカメラ、ビデオテープレコーダー、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳(通信機能付も含む)、電子辞書、電卓、電子ゲーム機器、ワードプロセッサー、ワークステーション、テレビ電話、防犯用テレビモニター、電子双眼鏡、POS端末、医療機器(例えば電子体温計、血圧計、血糖計、心電図計測装置、超音波診断装置、電子内視鏡)、魚群探知機、各種測定機器、計器類(例えば、車両、航空機、船舶の計器類)、フライトシュミレーター等に適用することができる。
3.移動体
次いで、図1に示す物理量センサーを適用した移動体について、図21に基づき、詳細に説明する。
図21は、本発明の物理量センサーを備える移動体を適用した自動車の構成を示す斜視図である。自動車1500には、角速度検知手段として機能する物理量センサー1が内蔵されており、物理量センサー1によって車体1501の姿勢を検出することができる。物理量センサー1からの信号は、車体姿勢制御装置1502に供給され、車体姿勢制御装置1502は、その信号に基づいて車体1501の姿勢を検出し、検出結果に応じてサスペンションの硬軟を制御したり、個々の車輪1503のブレーキを制御したりすることができる。その他、このような姿勢制御は、二足歩行ロボットやラジコンヘリコプターで利用することができる。以上のように、各種移動体の姿勢制御の実現にあたって、物理量センサー1が組み込まれる。
以上、本発明のパッケージ、物理量センサー、電子機器および移動体を図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができる。また、本発明に、他の任意の構成物が付加されていてもよい。また、本発明は、前記各実施形態のうちの、任意の2以上の構成(特徴)を組み合わせたものであってもよい。
1……物理量センサー 2……ジャイロ素子 3……振動片 31……基部 321……第1検出腕 3211……ハンマーヘッド 322……第2検出腕 3221……ハンマーヘッド 331……第1連結腕 332……第2連結腕 341……第1駆動腕 3411……ハンマーヘッド 342……第2駆動腕 3421……ハンマーヘッド 343……第3駆動腕 3431……ハンマーヘッド 344……第4駆動腕 3441……ハンマーヘッド 351……第1支持部 352……第2支持部 361……第1梁 362……第2梁 363……第3梁 364……第4梁 411……第1検出信号電極 412……第1検出信号端子 421……第1検出接地電極 422……第1検出接地端子 431……第2検出信号電極 432……第2検出信号端子 441……第2検出接地電極 442……第2検出接地端子 451、481……駆動信号電極 452、482……駆動信号端子 461、491……駆動接地電極 462、492……駆動接地端子 5……パッケージ 511〜516、521〜526、531〜536……導電性接着材 6……ベース 6A……第1基板 6B……第2基板 6C……第3基板 6D……第4基板 6E……第5基板 6F……第6基板 61……凹部 611……第1凹部 611a、611b……長辺 611c、611d……短辺 612……第2凹部 612a、612b……長辺 612c、612d……短辺 613……第3凹部 613a、613b……長辺 613c、613d……短辺 62……貫通孔 62A……下側貫通孔 62B……上側貫通孔 62C……段差部 631、632……側面 640〜649……切り欠き 7……リッド 8……配線群 801……S1配線 801a……S1内部端子 801b……S1接続端子 801c……ビア 802……S2配線 802a……S2内部端子 802b……S2接続端子 802c……ビア 803……GND配線 803’……メタライズ層 803a’、803a”……GND内部端子 803b’、803b”……GND接続端子 803c……GND外部端子 803d……GND側面電極 803e……ビア 803f……めっき用配線部 803g、803h……部分 804……DS配線 804a……DS内部端子 804b……DS接続端子 804c……ビア 805……DG配線 805a……DG内部端子 805b……DG接続端子 805c……ビア 806……CLK配線 806a……CLK内部端子 806b……CLK外部端子 806c……CLK側面電極 807……DI配線 807a……DI内部端子 807b……DI外部端子 807c……DI側面電極 808……DO配線 808a……DO内部端子 808b……DO外部端子 808c……DO側面電極 809……CS配線 809a……CS内部端子 809b……CS外部端子 809c……CS側面電極 810……VDD1配線 810a……VDD1内部端子 810b……VDD1外部端子 810c……VDD1側面電極 811……TEST1配線 811a……TEST1内部端子 811b……TEST1外部端子 811c……TEST1側面電極 812……DRY配線 812a……DRY内部端子 812b……DRY外部端子 812c……DRY側面電極 813……TEST2配線 813a……TEST2内部端子 813b……TEST2外部端子 813c……TEST2側面電極 814……VDD2配線 814a……VDD2内部端子 814b……VDD2外部端子 814c……VDD2側面電極 821〜835……導電性ワイヤー 9……支持基板 91……基部 911……開口部 92〜97……ボンディングリード 921〜971……接続端子 10……IC 101、102、103、104……外縁 1100……パーソナルコンピューター 1102……キーボード 1104……本体部 1106……表示ユニット 1108……表示部 1200……携帯電話機 1202……操作ボタン 1204……受話口 1206……送話口 1208……表示部 1300……ディジタルスチルカメラ 1302……ケース 1304……受光ユニット 1306……シャッターボタン 1308……メモリー 1310……表示部 1312……ビデオ信号出力端子 1314……入出力端子 1430……テレビモニター 1440……パーソナルコンピューター 1500……自動車 1501……車体 1502……車体姿勢制御装置 1503……車輪 G……重心 K……導電性接着材 M……封止材 S……内部空間 ω……角速度

Claims (11)

  1. 物理量検出素子と電気的に接続される電子部品が配置されるベースと、
    前記ベースに配置されている複数の配線と、
    を有し、
    前記複数の配線は、
    少なくとも一部が前記ベースの第1の層に配置され、デジタル信号を伝送するデジタル信号配線と、
    前記物理量検出素子からの検出信号を伝送する配線であって、前記第1の層とは異なる第2の層に前記物理量検出素子と電気的に接続される接続端子を有する検出信号配線と、
    前記第2の層、および、前記第1の層と前記第2の層の間にある層、の少なくとも一方に、前記ベースの平面視にて前記デジタル信号配線と重なるようにして配置されている重畳配線を有するシールド配線と、
    を含むことを特徴とするパッケージ。
  2. 前記重畳配線は、前記デジタル信号配線に対して前記接続端子よりも近くに配置されていることを特徴とする請求項1に記載のパッケージ。
  3. 前記重畳配線は、前記第2の層に配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載のパッケージ。
  4. 前記シールド配線は、前記第2の層に配置され、前記ベースの平面視にて前記接続端子の周囲の少なくとも一部を囲うように配置されている配線を有することを特徴とする請求項3に記載のパッケージ。
  5. 前記シールド配線は、前記第1の層に対して前記第2の層と反対側に位置する層に、前記ベースの平面視にて前記デジタル信号配線と重なるようにして配置されている配線を有することを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載のパッケージ。
  6. 前記検出信号配線は、前記第1の層に配置され、前記電子部品と接続される内部端子を有し、
    前記シールド配線は、前記第1の層の前記デジタル信号配線と前記内部端子との間に配置されている配線を有することを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載のパッケージ。
  7. 前記シールド配線は、前記物理量検出素子の検出接地電極と電気的に接続されることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載のパッケージ。
  8. 前記シールド配線は、最も前記ベースに接合される蓋体側に位置する層に配置されている配線を有することを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項に記載のパッケージ。
  9. 請求項1ないし8のいずれか1項に記載のパッケージと、
    前記電子部品と、
    前記物理量検出素子と、
    を有することを特徴とする物理量センサー。
  10. 請求項9に記載の物理量センサーを備えていることを特徴とする電子機器。
  11. 請求項9に記載の物理量センサーを備えていることを特徴とする移動体。
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