JP2015101592A - ポリウレタン樹脂およびその成形品 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明の課題は、カーボンニュートラルの観点から、環境負荷を小さくでき、かつ、生物由来原料を高い比率で使用しても、通常使用されているウレタン樹脂と同等の物性を実現できるウレタン樹脂を提供することである。
本発明における生物由来ポリオール(a)とは、生物由来グリセリンのアルキレンオキサイド付加物(a1)、ショ糖のアルキレンオキサイド付加物(a2)、およびソルビトールのアルキレンオキサイド付加物(a3)からなる群より選ばれる少なくとも1種であり、かつ数平均分子量が200〜1,200であるポリオールである。
ここで生物由来グリセリン、ショ糖、ソルビトールはいずれも生物由来のものである。上記数平均分子量は、通常ポリオール(a)の水酸基価から算出される。本発明における水酸基価は、JIS K0070(1992年版)に規定の方法で測定される。
本発明におけるソルビトールのアルキレンオキサイド付加物(a3)とは、ソルビトールに上記AO付加した化合物であり、AOの付加モル数は、(a)の数平均分子量の範囲を逸脱しない限り特に限定されないが、通常1〜13モル、好ましくは2〜11モルである。
(a)の数平均分子量が1,200を超えると水酸基価が小さくなり、当量のポリイソシアネート量(水酸基量に対して必要とされるポリイソシアネート量)が少なくなって強度が低くなってしまうため好ましくない。(a)の数平均分子量が200未満では、当量のポリイソシアネート量が多くなってウレタン樹脂中の(a)の量が少なくなり、生物由来成分の割合が小さくなってしまうため好ましくない。
生物由来ポリオール(a)の粘度は、成形性や混合性の観点から、好ましくは100〜20,000mPa・s/25℃であり、さらに好ましくは100〜10,000mPa・s/25℃である。
本発明におけるひまし油又はひまし油誘導体(k)は、ひまし油(k0)、ひまし油誘導体(k1)、および(k0)と(k1)の混合物を含むものとする。
ひまし油(k0)とは、トウダイグサ科のヒマ()のから抽出された天然のことを示すが、ウレタン反応の阻害や、副反応の発生を少なくするため工業原料用として精製されていることが好ましく、水分は0.1%以下、酸価は1.0以下であることが好ましい。
また、ひまし油誘導体(k1)とは、ひまし油に他の化合物を反応させたひまし油誘導体のことであり、分子量は1,000〜1,500が好ましい。(k1)の生物由来率は60〜95%が好ましい。(k1)の具体例としては、k0に上記AOを付加した化合物が挙げられる。AOとしては炭素数2〜8のものが好ましく、上記EO、PO、BO等が挙げられ、2種以上用いてもよい。(k0)は分子量が小さくてウレタン樹脂の物性も低下せず、また天然由来率も低下しないため、好ましい。
本発明におけるセルロース(b)は、生物由来高分子であり、例えば、植物(例えば木材、竹、麻、ジュート、ケナフ、農地残廃物、綿)、動物(例えばホヤ類)、藻類、微生物(例えば酢酸菌(アセトバクター))、微生物産生物等を由来とするものが知られており、そのいずれも使用できる。それらのうち、品質安定性、入手安定性、価格、ポリウレタン樹脂成形品の強度面から、植物由来のセルロースが好ましく、さらに好ましくは木質精製セルロースであることが好ましい。
(b)の形状としては特に限定されないが、粒状、繊維状のものが好ましい。具体例としては木材粉、竹粉、おが粉、紙パルプ、紙パルプから得られる木質精製セルロース粉末が挙げられる。
それらのうち、品質安定性、入手安定性、取り扱いのしやすさから、粉末状であることが好ましく、さらに好ましくは木質精製セルロース粉末であることが好ましい。
本発明におけるポリオール成分(Z)は、前記生物由来ポリオール(a)、ひまし油又はひまし油誘導体(k)およびセルロース(b)を含有してなる。
ポリオール成分(Z)は、その全重量中の生物由来成分の割合(Xz)が50重量%〜95重量%、好ましくは60重量%〜90重量%、さらに好ましくは70重量%〜85重量%である。(Xz)が50重量%未満であると、カーボンニュートラルの観点から、環境負荷を小さくできるという効果が十分ではなく、95重量%超であると後述の樹脂成形品の物性および成形性が劣る。
本発明における、非生物由来ポリオール(d)としては、例えば
(1)ポリオキシアルキレンポリオール
非生物由来の出発物質(例えば、エチレングリコール、グリセリン、プロピレングリコールなどの多価アルコール、トリエタノールアミン、エチレンジアミン、トルエンジアミンなどのアミン、ビスフェノールA、ビスフェノールF等の多価フェノール等およびそれらの混合物)に、AOが付加された化合物であり、上記の出発物質に付加させるAOとしては、生物由来ポリオール(a)で使用される上記と同じものが使用できる。
(2)ポリエステルポリオール
前記の多価アルコール[とくに、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−または1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール等の2価アルコール;前記ポリエーテルポリオール(とくにジオール);またはこれらとグリセリン、トリメチロールプロパン等の3価又はそれ以上の多価アルコールとの混合物]と、前記ポリカルボン酸もしくはそのエステル形成性誘導体〔酸無水物、低級アルキル(アルキル基の炭素数:1〜4)エステル等〕(例えば、アジピン酸、セバシン酸、無水マレイン酸、無水フタル酸、テレフタル酸ジメチル)とのポリエステルポリオール、または前記カルボン酸無水物およびAOとの縮合反応物;それらのAO(EO、PO等)付加物;ポリラクトンポリオール、例えば前記多価アルコールを開始剤としてラクトン(ε−カプロラクトン等)を開環重合させることにより得られるもの;ポリカーボネートポリオール、例えば前記多価アルコールとアルキレンカーボネートとの反応物;等が挙げられる。
非生物由来ポリオール(d)は、ポリオール成分(Z)中の生物由来成分の割合が50重量%以上となる範囲で、ポリオール成分(Z)の重量に基づいて0〜20重量%、好ましくは0〜10重量%併用することができる。
非生物由来ポリオール(d)の数平均分子量は通常200〜1,200、好ましくは250〜1,100、より好ましくは300〜1,000である。(d)の平均官能基数は、通常2〜8、好ましくは2〜6である。(d)の平均水酸基価は、通常120〜900、好ましくは150〜700である。
本発明におけるウレタン化触媒(E)としては、ウレタン化反応を促進する通常のウレタン化触媒はすべて使用でき、例として、トリエチレンジアミン、ビス(N,N−ジメチルアミノ−2−エチル)エーテル、N,N,N’,N’−テトラメチルヘキサメチレンジアミン、N,N−ジメチルアミノプロピルアミンのPO付加物などの3級アミンおよびそのカルボン酸塩、酢酸カリウム、オクチル酸カリウム、スタナスオクトエート等のカルボン酸金属塩、ジブチルチンジラウレート、ビスマストリス(2−エチルヘキサノエート)等の有機金属化合物が挙げられる。
本発明における界面活性剤(F)としては、通常のポリウレタン樹脂の製造に用いられるものはすべて使用でき、例として、ジメチルシロキサン系界面活性剤[例えば、トーレダウコーニングシリコーン(株)製の「SRX−253」等]、ポリエーテル変性ジメチルシロキサン系界面活性剤[例えば、モメンティブ(株)製の「L−5309」、東レ・ダウコーニング(株)製の「SF−2969」、「SZ−1671」、ゴールドシュミットAG(株)製の「B−8462」、「B−8474」、日本ユニカー(株)製の「SZ−1932」などが挙げら
れる。
(F)の添加量は(Z)に対して、通常0〜6重量%、好ましくは0.5〜3重量%である。
本発明における生物由来炭酸塩(j)は現代に生息している生物資源から得られる炭酸塩を示し、例えば、ホタテ貝、アコヤ貝、牡蠣、サザエ、シジミ、アワビ等の貝殻、エビ、カニなどの甲殻類の殻、卵殻の粉末から得られる炭酸カルシウムがあげられる。品質安定性、入手安定性、価格面から、ホタテ貝殻粉末から得られる炭酸カルシウムであることが好ましい。地下資源として採取される炭酸カルシウムを主成分とする鉱石(石灰岩等)には、古代の有孔虫、珊瑚、石灰藻などの生物の殻が堆積してできたものもあるが、これらは化石であり、カーボンオフセットを実現する炭素循環サイクルには含まれないため、本発明における生物由来炭酸塩には含まれない。
(j)の体積平均粒子径(レーザー回折式粒度分析計による測定値)については特に限定されないが、好ましくは0.1〜500μm、さらに好ましくは1〜300μmである。(j)の粒子径が0.1〜500μmであると、粒子が成形品の外面に位置しても表面外観を損ねることがなく、また粉体取り扱い時や製品切削時に微細粉塵の舞い上がりが少ないため作業環境上好ましい。
(j)の製造方法は一般的に使用されている製造法ならば特に限定されないが、通常、得られた貝殻を洗浄した後、粉砕、焼成による有機成分の焼却除去、分級することで(b)の粉末を得ることができる。この製造方法において、有機成分除去の為の焼成の温度が900℃以上では、炭酸カルシウムが分解して酸化カルシウムになるため、通常80℃〜300℃、好ましくは100℃〜250℃で焼成されていることが好ましい。
本発明におけるポリイソシアネート成分(Q)は、前記生物由来炭酸塩(j)とポリイソシアネート(q)とを含有してなる。
上記ポリイソシアネート(q)としては、イソシアネート基を分子内に2個以上有する化合物であればよく、従来からポリウレタンフォームの製造に使用されているものがすべて使用できる。このようなイソシアネートとしては、芳香族ポリイソシアネート、脂肪族ポリイソシアネート、脂環式ポリイソシアネート、芳香脂肪族ポリイソシアネート、これらの変性物(例えば、ウレタン基、カルボジイミド基、アロファネート基、ウレア基、ビューレット基、イソシヌアレート基、またはオキサゾリドン基含有変性物など)およびこれらの2種以上の混合物が挙げられる。また、(Q)中には必要に応じて各種添加剤を含有することができる。
脂肪族ポリイソシアネートとしては、炭素数6〜10の脂肪族ジイソシアネートなどが挙げられる。具体例としては、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネートなどが挙げられる。
芳香脂肪族ポリイソシアネートとしては、炭素数8〜12の芳香脂肪族ジイソシアネートなどが挙げられる。具体例としては、キシリレンジイソシアネート、α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネートなどが挙げられる。
変性ポリイソシアネートの具体例としては、ウレタン変性MDI、カルボジイミド変性MDIなどが挙げられる。本発明におけるポリイソシアネート(Q)として、好ましくは、芳香族ポリイソシアネートおよびその変性物であり、さらに好ましくは、ポリメチレンポリフェニルイソシアネート(粗製MDI)である。反応に用いるポリイソシアネート成分(Q)全体のイソシアネート基含有率は、10〜35重量%が好ましい。
本発明におけるポリオール成分(Z)及び/又はポリイソシアネート成分(Q)には、本発明の効果を阻害しない範囲で必要に応じて、添加剤(G)を含有させてもよい。
添加剤(G)としては、脱水剤(G1)、滑剤(G2)、可塑剤(G3)、チクソ性付与剤(G4)、発泡剤(G5)、紫外線吸収剤(G6)、老化防止剤(G7)、抗酸化剤(G8)、着色剤(G9)、難燃剤(G10)、防黴剤(G11)、抗菌剤(G12)、分散剤(沈降防止剤)(G13)、消泡剤(G14)、前記(b)、(j)以外の充填剤(G15)からなる群から選ばれる1種または2種以上の添加剤が挙げられ、各種(G)の添加量はポリウレタン樹脂の重量に基づいて通常10%以下、好ましくは5%以下である。
本発明のポリウレタン樹脂(C)は、前記ポリオール成分(Z)とポリイソシアネート成分(Q)とを反応、硬化させて製造することができる。
ウレタン化反応の反応条件は特に制限されず、公知の条件が適用される。ポリウレタン樹脂の製造に際してのイソシアネート指数[(NCO基/活性水素原子含有基)の当量比×100](NCOインデックス)は、好ましくは70〜125、さらに好ましくは75〜120、特に好ましくは85〜115である。
該(C)の形態は、ポリウレタンフォーム(ポリウレタン樹脂発泡体)、非フォームポリウレタン樹脂(非発泡ポリウレタン樹脂)のいずれでもよく、用途によって適宜、選択できる。
また、ポリウレタン樹脂(C)中の生物由来炭酸塩(j)の割合は、カーボンニュートラルおよび前記(Q)の混合性の観点から、(C)に基づいて好ましくは0.5重量%以上20重量%未満、さらに好ましくは1.0重量%以上15重量%未満、とくに好ましくは3.0重量%以上13重量%未満である。
本発明のポリウレタン樹脂成形品は、前記ポリウレタン樹脂(C)からなる。すなわち、該樹脂(C)を、必要により切削、切断、裁断、抜き打ち、熱プレス等の加工を行うことにより、該成形品が得られる。また、前記ポリオール成分(Z)とポリイソシアネート成分(Q)との混合物を金型等に注型し、反応硬化させて樹脂(C)を得て、これを成形品としてもよい。
本発明のポリウレタン樹脂成形品の製造法の具体的な一例を示せば、下記の通りである。まず、ポリオール成分(Z)に必要に応じてウレタン化触媒(E)、界面活性剤(F)、脱水剤(G1)等を配合する。同時に、ポリイソシアネート成分(Q)に必要に応じて脱水剤(G1)等を配合する。次いでポリウレタン発泡機または攪拌機を使用し、必要に応じて気体を液中に注入しながら、ポリオール成分配合液とポリイソシアネート成分配合液とを急速混合する。得られた混合液を所定の容器(金型)にいれ、樹脂化後取り出してウレタン樹脂成形品を得る。ウレタン樹脂成形品の密度は、ポリオール成分(Z)中への添加および/または、反応混合液中への気体の注入の量で、高密度無発泡から低密度高発泡倍率まで、容易に変更することが可能である。
本発明におけるポリウレタン樹脂成形品の密度は、フォームでは通常0.1〜1.0g/cm3、好ましくは0.3〜0.9g/cm3である。非フォームでは通常1.1〜1.5g/cm3、好ましくは1.2〜1.4g/cm3である。
本発明において、ポリウレタンフォームまたはフォームとは、発泡ウレタン樹脂、および弾力性のあるいわゆるポリウレタンフォームを指すものとする。また、非フォームとは、非発泡ウレタン樹脂を指すものとする。
また非発泡ポリウレタン樹脂も、例えば切削加工用材料として特に好適に使用され、該切削加工用材料は切削されて高強度治具、高強度金型等として使用される。
生物由来ポリオール(a)
(1)生物由来グリセリンのアルキレンオキシド付加物(a1−1):
生物由来グリセリン(阪本薬品工業(株)製、精製グリセリン)1モルに、
水酸化カリウムの存在下2.7モルのPOを付加して得られる、平均官能基数3.0、
数平均分子量250、水酸基価約670のポリオール。生物由来成分率36.8%、
粘度950mPa・s、生物由来グリセリン誘導体(a1−1)と略記。
(2)ショ糖のアルキレンオキシド付加物(a2−1):
ショ糖1モルに、水酸化カリウムの存在下5.6モルのPOを付加して得られる、
平均官能基数8、数平均分子量約1070、水酸基価約420、である
ショ糖のPO付加物。生物由来成分率31.9%、粘度20000mPa・s、
ショ糖誘導体(a2−1)と略記。
(3)ソルビトールのアルキレンオキシド付加物(a3−1):
平均官能基数約6、数平均分子量約700、水酸基価490のソルビトールの
PO付加物。生物由来成分率24.3%、粘度16000mPa・s
[三洋化成工業(株)製、サンニックスSP−750]、
ソルビトール誘導体(a3−1)と略記。
(4)生物由来グリセリンのアルキレンオキシド付加物(a1−2):
生物由来グリセリン(阪本薬品工業(株)製、精製グリセリン)1モルに、
水酸化カリウムの存在下PO15.7モルを付加して得られる、平均官能基数3、
数平均分子量1000、水酸基価約168である、生物由来グリセリンのPO付加物。
生物由来成分率9.2%、粘度260mPa・s、
生物由来グリセリン誘導体(a1−2)と略記。
平均官能基数2.7、数平均分子量950、水酸基価約160の精製ひまし油
[伊藤製油製ひまし油 SL]生物由来成分率100%、粘度680mPa・s。
(6)セルロース(b−1):
平均粒子径約24μmのセルロースパウダー〔日本製紙ケミカル(株)製、
KCフロック W−400G〕生物由来成分率100%。
(7)生物由来炭酸塩(j−1):
平均粒子径約5μmのホタテ貝粉末〔日本理化学工業(株)社製、ホタテ貝粉末〕
生物由来成分率100%。
(8)非生物由来ポリオール(d−1):
石油由来(エピクロルヒドリン由来)グリセリン1モルに、水酸化カリウムの存在下
PO5.7モルを付加重合して得られる、平均官能基数3.0、数平均分子量400、
水酸基価約420の石油由来グリセリンのPO付加物。
(9)ウレタン化触媒(E−1):
日東化成(株)製「ネオスタン U−600」、
ビスマストリス(2−エチルヘキサノエート)(含有量55〜58重量%)の
2−エチルヘキサン酸溶液、生物由来成分率0%。
(10)界面活性剤(F−1):
日本ユニカー(株)製「SZ−1932」、生物由来成分率0%。
(11)充填剤(G−1):
メジアン径13μmのタルク「ソープストーンC」
[日本ミストロン(株)製]生物由来成分率0%。
(12)脱水剤(G−2):
ユニオン昭和製「モレキュラーシーブ3A−Bパウダー」
(13)ポリイソシアネ−ト(q−1):
イソシアネート基含有率31重量%のポリメリックMDI系イソシアネート、
〔BASFジャパン(株)製 ルプラネートM−20S〕生物由来成分率0%。
メカニカルフロス発泡機、東邦機械工業製「MF−350型メカニカルフロス発泡装置を用いて、表1、2に示すポリオール成分(重量部)とポリイソシアネート成分(重量部)と必要に応じて窒素とを共に連続的に混合し、混合物を吐出した。
このときのメカニカルフロスヘッドの回転数は300RPM、成形品の密度が0.8g/cm3の場合の窒素流量は1.5L/分、同1.3g/cm3の場合は窒素の注入は不要(非発泡)であった。ポリオール成分プレミックス液とイソシアネートプレミックス液との送液比[NCO/OH当量比]は、1.05/1とし、送液速度は1L/分で行った。ミキサー部で混合された液は連続的に吐出口から供給されるため、予め吐出口に、金属製の金型を取り付け、供給されてきた混合液を受け、受けた混合液は、硬化炉にて、110℃にて10時間硬化させることにより当該ポリウレタンフォーム成形品、及びポリウレタン樹脂(非発泡)成形品を得た。
(1)ショアーD硬度:
直方体形状の成形品をJIS K6253に従い、タイプDデュロメーターで5回測定して平均値を求め、これをショアーD硬さとした。
(2)線膨張係数:
直方体形状の成形品の片端部と中央部から、それぞれタテ×ヨコ×厚さ=10×4×4mmで切り出した試験片を各3ずつ、25℃、55%RHで12時間状態調節した後、線膨張係数測定機[型名「TMA/SS6100」、SII(株)製]を用いて、JIS K7197に準じて測定した。25〜80℃における寸法変化を測定し、そのうち30〜60℃における1℃あたりの平均寸法変化率を算出した。この測定を各試験片の端部3個、中央部3個について行い、平均値を求めた。さらに3個の各試験片の平均値を求め、これを成形品の線膨張係数とした。
(3)熱変形温度(HDT):
作製した成形品を127×12.7×12.7mmに切断して試験片とし、JIS K6911に準じて測定した。なお、測定は荷重たわみ温度試験機[型番S3−FH](株)東洋精機製作所製を使用した。
特に、実施例1と比較例1、実施例2と比較例2、実施例8と比較例3、実施例9と比較例4のそれぞれの比較で、密度、フィラー成分、ポリイソシアネート使用量がほぼ同一の条件で、同等の物性が実現できていることが確認できた。
Claims (6)
- 生物由来グリセリンのアルキレンオキサイド付加物(a1)、ショ糖のアルキレンオキサイド付加物(a2)およびソルビトールのアルキレンオキサイド付加物(a3)からなる群より選ばれる少なくとも1種であり、数平均分子量が200〜1,200である生物由来ポリオール(a)、ひまし油又はひまし油誘導体(k)、並びにセルロース(b)を含有してなり、かつその全重量中の生物由来成分の割合が50〜95重量%であるポリオール成分(Z)と、生物由来炭酸塩(j)を含有してなるポリイソシアネート成分(Q)とを反応させてなるポリウレタン樹脂(C)。
- 生物由来炭酸塩(j)が、ホタテ貝殻粉末である請求項1記載のポリウレタン樹脂。
- ポリウレタン樹脂(C)中の生物由来成分の割合が、25〜80重量%である請求項1または2記載のポリウレタン樹脂。
- ポリウレタンフォームまたは非発泡ポリウレタン樹脂である請求項1〜3のいずれか記載のポリウレタン樹脂。
- 請求項1〜4のいずれか記載のポリウレタン樹脂を成形してなるポリウレタン樹脂成形品。
- 切削加工用である請求項5記載のポリウレタン樹脂成形品。
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