JP2015099179A - 画像形成装置、防塵カバー清掃部材及び防塵カバーの清掃方法 - Google Patents
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このような画像形成装置では、感光体上に形成された潜像を現像して可視像化した後、感光体から直接、または、中間転写体を介して可視像を記録用紙等の転写材に転写した後、転写材上の可視像を定着して画像を得ている。
カラー画像形成装置では、各感光体上に形成された潜像を現像して可視像化した後、転写搬送ベルト等に担持された転写材を各感光体の転写部へ搬送する方式もある。
各感光体上に形成された各色の可視像を転写材に重ね合わせて転写し、転写材上に転写された可視像を定着して画像を得るようになっている。
上記構成部品は、光学箱などと称される単一の筐体に取り付けられ、fθレンズ、折り返しミラーなどにホコリやゴミが付着しないように筐体は略密閉された構造となっている。
この筐体には、筐体内の光源から出射した書込光(走査光)が感光体に照射されるよう、射出口が設けられており、この射出口を光透過性の防塵部材である防塵ガラス(防塵カバー)で塞いでいる。
防塵ガラスにおけるホコリや塵の付着が進行すると、そのホコリや塵の影響により、白スジ、画像濃度の低下、画像濃度ムラといった異常画像が生じてしまう。
このため、定期的にサービス担当者やユーザーによって防塵ガラスの清掃を行う必要がある。
光走査装置は元々交換可能な構成となっているため、画像形成装置本体から取り出して防塵ガラスの清掃を行うことが可能であるが、大型の重量物であるため、防塵ガラスの清掃のためだけに画像形成装置から取り出すことは手間がかかり面倒である。
しかしながら、防塵ガラスを引き出す構成では、筐体内にほこり等が侵入しないように隙間のない寸法精度の高い引き出し構成が求められる。
また、防塵ガラスを引き出した状態では射出口が開放されるため、浮遊中のほこりが筐体内に入り込んだり、引き出し動作の振動等により周辺に堆積していたほこり等が筐体内にこぼれ落ちるという懸念もある。
特許文献2には、画像形成装置本体の側板に設けた開口部から清掃部材としての清掃ブラシを挿入し、防塵ガラスの表面を清掃する構成が記載されている。
清掃部材を画像形成装置の外側から挿入して防塵ガラスを清掃する方式によれば、光走査装置の構成に手を加える必要はないので、特許文献1における上記問題や懸念を解消することができる。
すなわち、サービス担当者等の技量によって清掃品質の良否が左右されやすいという問題があった。
汚れた部分が残ってしまった場合には、画像形成後に画質をチェックして再度清掃をやり直さなければならず、面倒であった。
また、本発明は、像担持体に潜像を形成する光走査装置を有し、前記光走査装置は、前記像担持体を走査する走査光が射出される射出口を備え、前記射出口は光透過性の防塵カバーで覆われている画像形成装置における前記防塵カバーを清掃する方法であって、画像形成装置本体側に形成された開口部を介して画像形成装置の内方へ清掃部材を挿入し、該清掃部材の清掃部を前記防塵カバーに当接させて清掃する防塵カバーの清掃方法において、画像形成装置本体側に前記清掃部が前記防塵カバーに対向するように案内するガイド部を設け、前記ガイド部の規制により前記清掃部材を弾性変形させ、前記防塵カバーに弾性変形による圧力で前記清掃部が当接するようにしたことを特徴とする。
これにより、光走査装置における防塵カバーの清掃の容易化と清掃品質の均一化を実現できる。
まず、図1に基づいて、本実施形態に係る画像形成装置としてのフルカラー画像形成装置の構成の概要を説明する。
この画像形成装置は、図1に示すように、像担持体ユニットまたはプロセスユニットとしての4色分の作像装置15Y(イエロー)、15C(シアン)、15M(マゼンタ)、15K(黒)を有している。
各作像装置15は画像形成装置本体80に対して着脱自在に設けられている。
各作像装置15の他に、レーザ光を照射可能な露光手段としての光走査装置20、中間転写体ユニット30、給紙ユニット60、及び定着手段としての定着ユニット50等を備えている。
作像装置15Yは、像担持体としての感光体ドラム9Yと、感光体ドラムを帯電する帯電装置13Yと、感光体ドラムに残留した現像剤等を除去するクリーニング装置14Yと、感光体ドラムに形成された潜像を現像する現像装置16Yとを一体に備えている。
中間転写ベルト31は、支持ローラ32、33、34、37間に掛け回されており、支持ローラ32は中間転写ベルト31を挟んで二次転写ローラ36と対向し、二次転写ローラ36との間で二次転写ニップ部を形成している。
支持ローラ33に対向する部位には、転写後の中間転写ベルト31の表面をクリーニングするベルトクリーニング装置38が設けられている。
呼び出しコロ61を回転させることによって記録紙Pの束を給紙方向下流にずらし、給紙コロ62と逆転コロ63とによって最上紙の一枚を分離し、搬送コロ対64、レジストローラ対65によって二次転写領域に搬送する。
定着ユニット50は、定着ローラ51及び加圧ローラ52を備え、記録紙P上のトナー像に熱と圧を加えることで定着を行う。
感光体ドラム9上に形成されたトナー像は、一次転写ローラ35の作用によって中間転写ベルト31上に転写される。
一次転写が終了した感光体ドラム9はクリーニング装置14によってクリーニングされ、次の画像形成に備える。
クリーニング装置14によって回収された残留トナーは、作像装置の取り出し方向に設置された図示しない廃トナー回収ボトルに貯蔵される。この廃トナー回収ボトルは満杯になると交換できるように装置本体に対し着脱自在になっている。
一方、記録紙Pが給紙カセット41から二次転写領域に搬送され、二次転写ローラ36の作用によって中間転写ベルト31上に形成されたトナー像が記録紙Pに二次転写される。
トナー像を転写された記録紙Pは定着ユニット50に搬送され、該定着ユニット50の定着ローラ51と加圧ローラ52とのニップ部にてトナー像が定着され、排紙ローラ対55によって排紙トレイ56に排紙される。
画像形成によって各作像装置15Y、15C、15M、15Kのトナーは消費される。これに応じて新しいトナーがトナーボトル57Y、57C、57M、57Kから補給される。
トナー補給時には、トナーボトル57Y、57C、57M、57Kが回転され、図示しないパイプを通してトナーが各作像装置に搬送される。
光走査装置20は、正多角形の側面に反射ミラーを有し、高速回転により、レーザ光を偏向・走査する偏向手段としてのポリゴンスキャナ5を有している。
図示しないが、レーザダイオード等の光源から出射した光線は、カップリングレンズにて発散光束から平行光束に変換され、アパーチャにより整形され、シリンドリカルレンズにて副走査方向に集光されてポリゴンスキャナ5へ入射する。
また、光走査装置20は、ポリゴンスキャナ設置部を密閉するための図示しない防音ガラスと、fθ補正機能と面倒れ補正機能を併せ持つ複合レンズ6a、6b、6c、6dと、これらの光学素子が配置される筐体としてのハウジング10とを有している。
複合レンズ6はポリゴンスキャナ5により偏向された光束を被走査面としての感光体ドラム9上に結像させる光学素子である。
図2において、符号8Y、8C、8M、8Kはハウジング内への塵などの落下、侵入を防止する光透過性の防塵カバーとしての防塵ガラスを示している。
符号11aはハウジング10を密閉するための上カバーを、11bはハウジング10を密閉するための下カバーをそれぞれ示している。
ハウジング10、上カバー11a及び下カバー11bは、樹脂で形成されている。
上カバー11aはハウジング10に対してネジにて固定されている。防塵ガラス8は上カバー11aに対して両面テープや接着剤などで固定されている。
光走査装置20からの光束にて露光される感光体ドラム9を保持するフレームとしての感光体フレーム71が画像形成装置の装置前側板81にネジにて固定されている。
感光体フレーム71には、防塵ガラス8へアクセスするための第1の開口部としての開口部72が設けられている。
装置前側板81には、開口部72よりも画像形成装置内方側に位置する第2の開口部としての開口部82が設けられている。
開口部72と開口部82は、防塵ガラス8に向かって直線的に連なる位置に形成されている。内方の開口部82は、上カバー11aの防塵ガラス8の設置部の端部に対向している。
ガイド部84は、感光体ドラム9の軸方向に沿って延びる射出口形成面86と、この射出口形成面86の両側から立ち上がって互いに対向するように内方に延びる凸状の爪部88とから構成されている。
射出口形成面86は上カバー11aの一部である。
爪部88は射出口形成面86の長手方向に間隔をおいて複数対設けられている。
ガイド部84の内部空間は防塵カバー清掃部材の挿入経路としてなり、その入り口における射出口形成面86には、清掃部材を挿入しやすくするための面取り部86aが形成されている。
図7は清掃部材22をその上側から見た斜視図、図8(a)は清掃部材22の挿入方向先端部を上側から見た斜視図、図8(b)はその裏側から見た斜視図である。
清掃部材22は、全体として棒状の本体部24と、本体部24の挿入方向先端部に防塵ガラス8側(防塵カバー側)に突出するように設けられ、弾性変形可能な清掃部26とから構成されている。
清掃部26は、下方へ傾斜した後、折れ曲がって上方へ傾斜する屈曲形状を有している。
すなわち、本体部24の挿入方向先端部における清掃部26の周囲が、清掃部26の挿入方向先端側を除いてくり抜いた状態となっており、清掃部26は本体部24に片持ち状態で支持されている。
清掃部26の周囲はスリット(開口)28としてなる。
図8に示すように、清掃部26には防塵ガラス8の表面に直接接触する布44が貼り付けられている。布44は、清掃部26の表面だけでなく、折り返して表面側も覆う長さに設定されている。
布44は防塵ガラス8の表面を清掃する実質的な清掃材であり、汚れ具合に応じて適宜交換される。清掃材としては布に限定されず、防塵ガラス8の表面を傷付けずに清掃可能であればよい。
清掃部材22は、画像形成装置本体に着脱自在に備えられていてもよく、画像形成装置とは分離した状態でサービス担当者等が管理する形態でもよい。
上述のように清掃部材22は画像形成装置本体側に形成された開口部72、開口部82を介して画像形成装置の内方へ挿入される。
2つの開口部72、82に挿入されることにより、清掃部材22は方向性を定められ、その先端部は、図9(a)に示すように、ガイド部84の入り口に到達する。
そして、面取り部86aの存在によって挿入経路内にスムーズに進入する。なお、ここでは布44は省略している(図10、図11において同じ)。
清掃部材22の挿入方向と直交する上下方向における清掃部26の部位の高さh1は、爪部88の下面と防塵ガラス8の表面との間の高さh2よりも大きい。
清掃部材22をさらに押し込むと、図9(b)に示すように、清掃部材22の上面が爪部88で規制されるため、清掃部26は弾性変形し、その弾性変形による圧力(復元力)で防塵ガラス8の表面に当接する。
作業者が清掃部材22を奥まで押し込み、引き戻すことにより、あるいはこの動作を繰り返すことにより、防塵ガラス8の清掃が完了する。
すなわち、作業者は清掃部材22の先端部を防塵ガラス8の表面に当てることに何ら注意を払うことなく、単に挿入・引き戻しの操作を行うだけでよく、防塵ガラス8の清掃作業を容易且つ効率的に実施することができる。
図9において、符号86bは射出口を示している。
防塵ガラスに対する上記清掃部材22の開口部72、82によるアクセス構成、ガイド部84による挿入案内構成は、防塵ガラス8Y、8C、8M、8K毎に個別に設けられている。
また、開口部82の底面82aは、挿入経路の底面や開口部72の底面72aよりも低い位置に設定されている。
これにより、清掃部材22を引き抜くときに開口部82に引っ掛かることなくスムーズに操作することができる。
このような場合には、図11に示すように、開口部72の底面に丸みを持つ面取り部72bを形成すればよい。
このようにすれば、引っ掛かりが生じても引き抜き力で清掃部材22が容易に上方に移動するので、容易に引き抜くことができる。
このようにすれば、スリット28の存在による不連続性が無くなるので、上記のように面取り部72bを設けなくても円滑な引き抜き動作を得ることができる。
この場合、太い実線で示すように、フィルム状の樹脂片90を清掃部26とスリット28を覆うように貼り付け、その上に布44を貼り付ける構成としてもよい。
このようにすれば、樹脂片90が布44のバックアップ材となり、良好な清掃性と円滑な引き抜き操作性を長期に亘って維持することができる。
また、清掃部材22を挿入する開口部が2つの例を示したが、1つだけの構成でも同様に実施することができる。
また、上記実施形態ではガイド部84を光走査装置20の上カバー11aに形成する構成としたが、レイアウトによっては画像形成装置本体側に形成してもよい。
また、清掃部材としては特許文献2に記載されているような清掃ブラシを用いてもよい。この場合、ガイド部84の規制により植毛ブラシが弾性変形し、変形した状態で防塵ガラス8の表面に当接することになる。
また、作業者の技量にかかわらず清掃品質を一定にすることができる。
清掃の操作性向上のためには、挿入経路に連続性をもたせることが最も良い構成であるが、別部品にて実現すると光走査装置の画像形成装置本体への組立性が低下し、追加部品によるコストアップを避けられない。
上記構成とすることで、画像形成装置に必要な部品と最小限の追加部品だけを使い、挿入経路の不連続性による操作性の低下を抑制でき、挿入、引き抜き操作を引っ掛かり無くしスムーズに行うことができる。
9 像担持体としての感光体ドラム
20 光走査装置
22 清掃部材、防塵カバー清掃部材
24 本体部
26 清掃部
28 くり抜き部としてのスリット
44 布
71 フレームとしての感光体フレーム
72 第1の開口部
82 第2の開口部
84 ガイド部
86b 射出口
Claims (14)
- 像担持体に潜像を形成する光走査装置を有し、
前記光走査装置は、前記像担持体を走査する走査光が射出される射出口を備え、前記射出口は光透過性の防塵カバーで覆われ、
前記防塵カバーを清掃するための清掃部材を画像形成装置本体の外側から前記防塵カバーに向けて挿入するための開口部を有している画像形成装置において、
挿入された前記清掃部材の挿入方向先端部における清掃部が前記防塵カバーに対向するように案内するガイド部を有していることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1に記載の画像形成装置において、
前記清掃部材は、前記ガイド部で規制されることにより弾性変形し、前記防塵カバーに弾性変形による圧力で前記清掃部が当接する構成を有していることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1又は2に記載の画像形成装置において、
前記清掃部材は、棒状の本体部と、該本体部の挿入方向先端部に前記防塵カバー側に突出するように設けられ、弾性変形可能な清掃部とを有していることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項3に記載の画像形成装置において、
前記本体部の前記清掃部の周囲が、前記清掃部の挿入方向先端側を除いてくり抜かれ、前記清掃部が前記本体部に一体に形成されていることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項4に記載の画像形成装置において、
前記清掃部の前記防塵カバーに対向する面に布が貼り付けられていることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項5に記載の画像形成装置において、
前記布が、前記清掃部の後端側に続くくり抜き部を覆うように設けられていることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1〜6のいずれか1つに記載の画像形成装置において、
前記ガイド部が前記光走査装置に一体に形成されていることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1〜8のいずれか1つに記載の画像形成装置において、
前記開口部が、前記像担持体を支持するフレームに形成された第1の開口部と、第1の開口部よりも画像形成装置内方側に位置し、装置前側板に形成された第2の開口部とから構成され、
前記防塵カバーの清掃面に垂直な方向において、第2の開口部は第1の開口部よりも開口寸法が大きいことを特徴とする画像形成装置。 - 像担持体に潜像を形成する光走査装置を有し、前記光走査装置は、前記像担持体を走査する走査光が射出される射出口を備え、前記射出口は光透過性の防塵カバーで覆われている画像形成装置における前記防塵カバーを清掃するための清掃部材であって、
画像形成装置本体側に形成された開口部を介して画像形成装置の内方へ挿入され、清掃部を前記防塵カバーに当接させて清掃する防塵カバー清掃部材において、
画像形成装置本体側に形成されたガイド部による規制を受けて弾性変形し、前記防塵カバーに弾性変形による圧力で前記清掃部が当接する構成を有していることを特徴とする防塵カバー清掃部材。 - 請求項9に記載の防塵カバー清掃部材において、
棒状の本体部と、該本体部の挿入方向先端部に前記防塵カバー側に突出するように設けられ、弾性変形可能な清掃部とを有していることを特徴とする防塵カバー清掃部材。 - 請求項10に記載の防塵カバー清掃部材において、
前記本体部の前記清掃部の周囲が、前記清掃部の挿入方向先端側を除いてくり抜かれ、前記清掃部が前記本体部に一体に形成されていることを特徴とする防塵カバー清掃部材。 - 請求項11に記載の防塵カバー清掃部材において、
前記清掃部の前記防塵カバーに対向する面に布が貼り付けられていることを特徴とする防塵カバー清掃部材。 - 請求項12に記載の防塵カバー清掃部材において、
前記布が、前記清掃部の後端側に続くくり抜き部を覆うように設けられていることを特徴とする防塵カバー清掃部材。 - 像担持体に潜像を形成する光走査装置を有し、前記光走査装置は、前記像担持体を走査する走査光が射出される射出口を備え、前記射出口は光透過性の防塵カバーで覆われている画像形成装置における前記防塵カバーを清掃する方法であって、
画像形成装置本体側に形成された開口部を介して画像形成装置の内方へ清掃部材を挿入し、該清掃部材の清掃部を前記防塵カバーに当接させて清掃する防塵カバーの清掃方法において、
画像形成装置本体側に前記清掃部が前記防塵カバーに対向するように案内するガイド部を設け、
前記ガイド部の規制により前記清掃部材を弾性変形させ、前記防塵カバーに弾性変形による圧力で前記清掃部が当接するようにしたことを特徴とする防塵カバーの清掃方法。
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