JP2015095111A - 運転支援システム - Google Patents
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Abstract
【課題】運転者の状態に応じて対象物の目視確認を促すために警告をより適切に実施できる運転支援システムを提供する。
【解決手段】車両に搭載される運転支援システムは、運転者の脳波を取得する脳波取得装置61と、脳波取得装置61で取得した脳波から運転者の運転に対する注意量を算出する脳波算出ECU60と、車両の位置が運転者に対する警告の実施判定を行う交差点エリアの際に、当該交差点エリアSに接触回避のための対象物が存在しているかを判定し、交差点エリアSに対象物が存在している場合に、注意量に基づいて、運転者が対象物を目視確認することを促すための警告を実施する運転支援ECU10と、を備える。
【選択図】 図1
【解決手段】車両に搭載される運転支援システムは、運転者の脳波を取得する脳波取得装置61と、脳波取得装置61で取得した脳波から運転者の運転に対する注意量を算出する脳波算出ECU60と、車両の位置が運転者に対する警告の実施判定を行う交差点エリアの際に、当該交差点エリアSに接触回避のための対象物が存在しているかを判定し、交差点エリアSに対象物が存在している場合に、注意量に基づいて、運転者が対象物を目視確認することを促すための警告を実施する運転支援ECU10と、を備える。
【選択図】 図1
Description
本発明は、運転者による車両の運転を支援する運転支援システムに関する。
運転者の安全運転のための情報を呈示して運転者の運転支援を行うものが知られている。例えば、車両の進行方向に自転車や歩行者等の接触回避の対象となる対象物が存在する場合、運転者に対して事前に対象物の目視確認を促す警告を出力する技術が知られている。例えば、車両が右左折をする際に、車内カメラから検出される運転者の視線方向が、少なくとも予想進路上を含む確認エリアに向けられたか否かを判定して、運転者が予想進路上を目視しなかったと判定した場合に、対象物の目視確認を促す警告を出力するものが知られている(特許文献1参照)。
ところで、緊張や疲労、眠気等のために運転に対する注意力が低下している場合には、運転者が対象物を見落とす可能性が高くなる傾向がある。一方、運転者が運転に集中している場合には、対象物を見落とす可能性が低くなる傾向にある。
従来技術では運転者の注意力については考慮されておらず、対象物の目視確認を促すための警告の実施判定が一様に行われている。この場合、運転者の注意力が低下しており、運転者が対象物に気が付いていない場合に、警告が実施されないことによって、運転者が対象物を見落とすおそれがある。また、運転者が運転に集中している場合には、不要な警告が実施されることで、運転者の運転に対する集中力を低下させたり、運転者の警告に対する意識を低下させたりするおそれがある。以上から、運転者の状態に応じてより適切に運転支援としての警告を実施するためには検討の余地があると言える。
本発明は、運転者の状態に応じて対象物の目視確認を促すために警告をより適切に実施できる運転支援システムを提供することを主たる目的とするものである。
本発明では、車両に搭載される運転支援システムであって、運転者の脳波を取得する脳波取得手段と、脳波取得手段により取得した脳波から運転者の運転に対する注意量を算出する注意量算出手段と、車両の位置が運転者に対する警告の実施判定を行う判定エリアの際に、判定エリアに接触回避のための対象物が存在しているかを判定する対象物判定手段と、判定エリア内に対象物が存在している場合に、注意量に基づいて、運転者が前記対象物を目視確認することを促すための警告を実施する警告実施手段と、を備えることを特徴とする。
上記発明において、運転者の脳波の検出結果から運転者の注意量を求め、注意量に基づき運転者に対して目視確認を促すための警告を実施する。これにより、運転者の集中力が不足している場合にはより積極的に警告が実施されることで、対象物の見落としを回避させることができる。運転者が運転に集中している場合には、不要な警告の出力を抑えることができ、警告に対する運転者の意識を高めておくことができる。
以下、本実施形態に係る運転支援システムを図面に基づいて説明する。本実施形態の運転支援システムは、運転者の脳波から、運転者の運転に対する注意力の大小である注意量を算出し、その注意量に基づいて対象物の目視確認を促すための警告を実施するものである。
図1は運転支援システムの概略構成を示すブロック図である。運転支援システムは、運転支援ECU10と、エンジンECU20と、ナビゲーションECU30と、画像取得ECU40と、視線検出ECU50と、脳波取得ECU60とを備えている。各ECU10〜60は、CPU、ROM、RAM等を備えた周知のマイクロコンピュータとして構成されており、通信線を介してCAN等の所定の通信プロトコルで各ECU10〜60で相互に通信可能に構成されている。
エンジンECU20には、車速センサ21が接続されている。エンジンECU20は、車速センサ21による車速の検出結果に基づいて、図示を略すエンジンを制御するとともに、車速センサ21の検出結果(車速情報)を運転支援ECU10やナビゲーションECU30に送信する。
ナビゲーションECU30にはGPSアンテナ31が接続されている。ナビゲーションECU30は、GPSアンテナ31の検出信号から車両の現在地を取得して、運転支援ECU10に送信する。
画像取得ECU40には、車外カメラ41が接続されており、車外カメラ41で撮影された画像を運転支援ECU10に送信する。
視線検出ECU50には、車内カメラ51(IRカメラ)が接続されている。車内カメラ51は、運転者の顔を撮像範囲に含むことのできる画角を有するものであり、車室内において運転席の前方のサンバイザーやAピラー等に設けられている。視線検出ECU50は、車内カメラ51の撮影画像(IR画像)を画像処理して運転者の視線方向を検出して、運転支援ECU10に送信する。なお視線方向の検出は、例えば撮影画像から運転者の瞳孔中心と角膜中心とを求め、角膜反射の位置(角膜上の位置)に対する瞳孔の位置を求めることで、運転者の視線方向を算出する。なお視線方向の検出処理は周知技術であるため、詳述は省略する。なお視線検出については、例えば特開平7−159317号公報を参照されたい。
脳波取得ECU60には、脳波取得装置61とメモリ62とが接続されている。脳波取得装置61は運転者の脳波を取得するものである。メモリ62には、脳波取得装置61で取得された脳波から運転者の注意量を算出するための演算式などが記憶されている。またメモリ62には脳波取得装置61で取得された脳波が記憶される。脳波取得装置61で取得された脳波は無線または有線にて脳波取得ECU60に送信される。脳波取得ECU60は、メモリ62の演算式を用いて脳波から注意量を算出し、注意量に基づいて運転者に対する運転支援を実施する。
図2に脳波取得装置61の概略構成図を示す。本実施形態の脳波取得装置61は、運転者の前方(外界)を撮影する撮影装置63と、運転者の頭部(頭皮上等)に接触されて脳波を検出する電極64(64a,64b)と、撮影装置63と電極64の位置を固定する支持部であるメガネ形状のフレーム65とを備えて構成されている。
電極64は、2つの電極64a,64bを有している。各電極64a,64bは、脳波取得装置61が運転者の頭部に取り付けられた際に、国際10−20法の電極位置において、後極部、マストイドの位置で頭部に接触されるようにフレーム65に固定されている。各電極64a,64bが運転者の頭部の所定位置に接触されると、各電極64a,64b間に生じる電位の時間変化から1次元のアナログの脳波が取得される。
図3に脳波取得装置61で取得される脳波の例を示す。人間の脳波は、0〜30(Hz)の周波数範囲からなる信号であり、アルファ(α)波、シータ(θ)波、ベータ(β)波、デルタ(δ)波の特徴的な4つの周波数帯域を含んでいる。アルファ波はリラックス状態や集中している状態で出力される主に9〜11(Hz)の波形である。シータ波は、眠気を感じている場合や、浅い睡眠状態の際に出力される4〜7(Hz)の波形である。ベータ波は、緊張状態や不安状態で出力される13〜30(Hz)の波形である。デルタ波は、無意識の状態や深い睡眠状態である際に出力される1.5〜3.5(Hz)の波形である。
脳波に含まれるこれらの4つ波形を解析することで、運転者の注意量が求められる。本実施形態では、離散フーリエ変換(DFT:Distance Fourier Transform)を用いた演算式によって、脳波から各波形成分を抽出して、各波形成分の比較から運転者の注意量を求めるとする。なお離散フーリエ変換の演算式は周知であるためここでの記載は省略する。詳しくは特開平7−124331号公報を参照されたい。
脳波取得ECU60による離散フーリエ解析が行われると、脳波はN個の周波数スペクトルに分解される。この際、各周波数スペクトルは上記の4つの特徴的な波形のいずれかに対応している。脳波取得ECU60は、各周波数スペクトルの対比(大小関係)から注意量を求める。つまり脳波に含まれるアルファ波の傾向が強いほど注意量が多いと判定し、脳波に含まれるベータ波等その他の波形の傾向が強いほど注意量が少ないと判定する。
運転支援ECU10には、表示装置11及びスピーカ12が接続されている。表示装置11は、例えば車両のインパネ部(図示略)に設けられており、車両運転中にドライバが視認することが可能な表示画面を有している。なお表示装置11としては、車両のフロントガラスに画像を重畳表示させるヘッドアップディスプレイ等を使用してもよい。運転支援ECU10は、各ECU20〜60からの入力信号に基づいて、後述する運転支援処理を実行して、その処理結果を表示装置11やスピーカ12を介して運転者に報知する。
運転支援ECU10は、ナビゲーションECU30から送られた車両の位置情報に基づき、車両の位置(現在地)が警告の実施判定を行う判定エリアであるかを判定する。判定エリアは、運転者に対する運転支援が行われることが好ましいとされる領域であって、例えば、交差点や駐車場などに設定されている。本実施形態では、交差点および交差点から所定範囲内(例えば横断歩道を含む範囲)の交差点エリアが判定エリアに設定されているとする。なお交差点の領域は交差点の種類ごとに道路交通法に基づき定められており、例えば車道の側端線で囲まれた範囲であるとする。
運転支援ECU10は、車両の位置が判定エリアの際に、画像取得ECU40から送信された画像(車両の進行方向の画像)から対象物を抽出する。なお対象物は、車両の進行方向に存在する自転車、歩行者等の接触回避の対象となる物体である。例えば運転支援ECU10は、メモリに記憶された対象物の特徴に関する情報と撮影画像との照合により対象物を抽出する。
また、運転支援ECU10は、脳波取得ECU60によって運転者の注意量が判定基準未満であると判定された際に、運転支援(警告)を実施する。本実施形態では、脳波取得ECU60による運転者の注意量の判定基準はアルファ波とその他の波形の周波数スペクトルの最大値の比較結果に基づき定められているとする。つまりアルファ波の周波数スペクトルの最大値が他の波形の周波数スペクトルの最大値よりも大きい場合、注意量が判定基準以上であると判定する。一方、アルファ波の周波数スペクトルの最大値よりも他の波形の周波数スペクトルの最大値が大きい場合、注意量が判定基準未満であると判定する。
次に脳波取得ECU60が実行する運転者の注意量判定処理について説明する。図4は、運転者の注意量判定処理のフローチャートであり、脳波取得ECU60の起動中に繰り返し実行される。
図4において、まずステップS11で、脳波取得装置61で検出される運転者の脳波を取得する。続くステップS12では取得した脳波からベータ波、アルファ波、シータ波、ガンマ波の周波数スペクトルを得る。続くステップS13では、各波形の周波数スペクトルの比較から運転者の注意量が判定基準未満であるかを判定する。肯定判定した場合にはステップS14に進み、運転支援フラグをオンとする。否定判定した場合にはステップS15に進み運転支援フラグをオフとする。
次に、運転支援システムが搭載された車両が走行する際に、運転支援ECU10が実行する運転支援処理について説明する。図5は運転支援処理のフローチャートである。なお運転支援処理は、運転支援ECU10の起動中に繰り返し実行される。
図5においてまずステップS20で車速を取得する。続くステップS21では、車両の位置(現在地)が警告実施の判定エリアであるかを判定する。判定エリアは、交差点エリアとする。車両の現在地が交差点エリアであり、肯定判定した場合にはステップS22で運転支援フラグがオンであるかを判定する。肯定判定した場合にはステップS23に進み車速が所定の低速状態であるかを判定する。例えば車速が所定の閾値以下であるかを判定する。例えば閾値は10km/hとする。
続くステップS24では判定エリア内の撮影画像を取得する。この際、少なくとも車両70の進行方向を含む画角の撮影画像を取得する。続くステップS25では、車両の現在地が警告の実施位置であるかを判定する。例えば警告の実施位置は、車両が交差点に入ってから所定距離を進んだ位置、または横断歩道の直前の数メートルの位置等に定められる。なお警告の実施位置であるか否かは、車両の位置情報に基づき判定する。または、車両が交差点に進入してからの経過時間に基づき判定してもよい。肯定判定した場合には、続くステップS26で、判定エリアの撮影画像に対象物が含まれているかを判定する。なお対象物は、図番号を略すメモリに記憶された対象物の特徴情報と撮影画像との照合により抽出する。
対象物が含まれており肯定判定した場合には、続くステップS27で、車両と対象物とが接近する状況であるかを判定する。例えば車外カメラ41による撮影画像から対象物の位置、速度や移動方向の情報を取得して、車両と対象物との相対速度および相対距離の変化を求め、車両と対象物とが接近する状況であるかを判定する。肯定判定した場合にはステップS28に進み、運転者が対象物を目視確認することを促す警告を出力する。例えばスピーカ12から対象物の種類や方向等を音声で出力する。
なおステップS21〜S23、S25〜S27で否定判定した場合には本処理を終了する。
次に図6に上記処理の実行例を説明する。ここでは緊張状態の運転者が、交差点で右折をする場合に、運転支援を行う例を説明する。
まず、運転者は車両走行の開始前に、起動状態の脳波取得装置61を頭部の所定位置に装着する。これにより脳波が取得され、脳波からベータ波、アルファ波、シータ波、ガンマ波の周波数スペクトルが得られる。運転者が緊張状態の場合、ベータ波の周波数スペクトルの最大値が、アルファ波の周波数スペクトルの最大値よりも高くなる。この場合、運転者の注意量が判定基準未満であると判定され、運転支援フラグがオンとされる。
図6において、車両70が交差点エリアSの境界の地点Aに到達すると、運転支援フラグがオンであることによって、車両70が所定の低速状態であるかが判定される。この場合、車両70は交差点で方向転換を行うべく減速されているため、車両70は低速状態であると判定され、車外カメラ41の撮影画像から対象物71を検出する処理が実施される。ここでは、車両70の進行方向の右側の横断歩道に対象物71として歩行者がいることが検出される。そして車両70現在地が交差点S1内における地点Bとなった際に、対象物71と車両70との相対速度および相対距離の変化から、車両70と対象物71とが接近する状況であると判定されると、スピーカ12から運転者に対象物71を確認することを促す警告音が出力される。その後、車両70の現在地が交差点エリアSの外(地点C)となると、運転支援処理が終了する。
なお運転者が運転に集中しており注意量が所定以上と判定されることで、運転支援フラグがオフの場合、交差点エリアS内で車両70と対象物71とが接近状態にあると判定されても警告音は出力されない。
上記によれば、以下の優れた効果が得られる。
(1)運転者が運転に集中しているか否かに関わらず、対象物に対する警告を促すための警告が出力される場合、運転者の運転に対する集中力が不十分の場合(運転に対する注意量が少ない場合)には、警告の実施が不足することにより、運転者が目視確認の必要な対象物を見落としてしまうことに伴う不具合が生じる懸念がある。一方、運転者が運転に集中しており(運転に対する注意配分力が十分であり)、運転者が対象物を見落とす可能性は比較的に低い場合には、運転者が対象物を認識しているにも関わらず不要な警告が繰り返されることによって、運転者の警告に対する意識を低下させるおそれがある。
この点、上記構成では、運転者の脳波の検出結果から運転者の注意量を求め、注意量に基づき運転者に対して目視確認を促すための警告を実施する。これにより、運転者の集中力が不足している場合にはより積極的に警告が実施されるようになり、対象物の見落としを回避させることができる。運転者が運転に集中している場合には、不要な警告の出力を抑えることができ、警告に対する運転者の意識を高めておくことができる。
〔他の実施形態〕
本発明は上記実施形態の記載内容に限定されず、次のように実施されてもよい。
〔他の実施形態〕
本発明は上記実施形態の記載内容に限定されず、次のように実施されてもよい。
・運転者の注意力が低い場合には、図5のステップS28の処理で警告が出力された後も対象物を認識できていない可能性がある。そこで、運転支援フラグがオンの場合には、ステップS28で警告が出力された後、運転者の視線が対象物に向けられたか否かを判定し、運転者の視線が対象物に向けられていないと判定した場合には、再度の警告が実施されるようにしてもよい。例えば図6において、車両70の現在地が交差点S1内の地点Bである際に警告が出力された後、運転者が対象物71の目視確認を行ったかを判定する。例えば、地点Bでの警告後に運転者の視線と対象物71とが所定時間一致したかを判定する。ここで運転者の視線と対象物71とが一致していないと判定した場合には、再度スピーカ12から警告音を出力する。このように運転者の注意力が低い場合に、運転支援としての警告がより積極的に行われるようにすることで、運転者が対象物を見落としてしまうことに伴う不具合を好適に回避することができる。
・運転者が運転に集中しており、注意力が高い場合には、対象物を見落とす可能性が低いため警告の実施が不要となる場合が増えることが想定される。一方、運転者の運転に対する集中が不足しており、注意力が低い場合には、対象物を見落とす可能性が高くなるため、警告の実施が必要となる場合が多くなることが想定される。そこで脳波から取得される注意量に応じて警告の実施度合いが調整されてもよい。例えば、図5のステップS23において、運転者の注意量が所定以上の場合には、低速状態を判定するための車速の閾値を5km/h(第1閾値)に設定する。一方で、運転者の注意量が所定未満の場合には、低速状態を判定するための車速の閾値を、第1閾値よりも速い20km/h(第2閾値)に設定する。この場合、運転者の注意力が比較的に低い場合には、第1閾値よりも速い第2閾値以下で低速状態であると判定されるため、運転者に対する警告が実施される度合いを高くすることができる。
・走行環境によっては、運転者が緊張状態や不安状態となることで対象物71に対する注意量が低くなる可能性がある。例えば、複雑な形状の交差点を通過する際、走行したことのない道路を走行する際、雨や雪による荒天時の際などに、注意量が比較的に低くなる可能性が高い。そこで走行環境に基づいて運転支援が実施されるようにしてもよい。例えば、車両70の走行履歴と脳波の履歴とを関連付けて記憶する。そして脳波の履歴及び走行履歴に基づいて、運転者の緊張度合が高くなる走行環境であると判定された際に、運転支援フラグがオンとされるようにしてもよい。
・運転者の集中力が低下した状態で出力される波形(ベータ波、シータ波)の大きさに応じて、出力される警告の度合いが調整されてもよい。例えばシータ波の周波数スペクトルが大きいほど、運転者が感じている眠気の度合いが高いことが推定される。この場合、シータ波の周波数スペクトルが大きいほど、警告の音量を増加させるようにする。このようにすることで、運転者の状態に応じてより好適に警告を促すことができる。
・運転者の集中力が低下した状態で出力される各波形成分に応じて、警告の度合いが調整されてもよい。例えば緊張状態で出力されるベータ波の傾向が強い場合に出力される警告に比べて、眠気状態で出力されるシータ波の傾向が強い場合に出力される警告の度合いが高くなるようにする。例えば音量を大きくする。このように運転者の状態に応じて警告の度合いを調整することで、運転者に対する警告をより好適に実施できる。
・脳波にデルタ波が含まれる場合には、運転者による運転の継続が困難な可能性がある。この場合、ベータ波およびシータ波の度合いに関わらず、運転者に対して運転の停止を促す警告が出力されるようにしてもよい。また車両走行の停止を促すための処理が実施されるようにしてもよい。例えば運転支援ECU10によって車速を減速させる等の処理が実施されてもよい。
・眠気状態で出力されるシータ波の傾向が強い場合には、警告とともに運転者の休憩を促すようにしてもよい。また緊張状態で出力されるベータ波の傾向が強い場合には、警告とともに運転者の緊張状態の緩和を促す音等が出力されてもよい。
・運転者が判定エリアの設定と解除をできるようにしてもよい。例えば、運転者が苦手とする走行領域(交差点エリアS、駐車場など)を判定エリアとして設定したり、警告が不要な走行領域を判定エリアの対象から解除したりできるようにする。これにより個々の運転者に応じた運転支援を実施できるようになる。なお判定エリアの設定は、例えば車両70に設けられた操作部の操作で行うことができる。
・脳波取得装置61として、周知のヘッドマウント式のものや、鼓膜などに電極を設置するタイプのものが使用されてもよい。これ以外にも、非侵襲的に運転者の脳波を取得可能な各種の脳波取得装置を使用できる。
・脳波取得装置61は車両70側に設けられていてもよい。例えば図示を略す運転者の座席シートに組み込まれていてもよい。この場合、座席シートのヘッドレスト部分であって、運転者の頭部が接触される位置に電極64が埋め込まれるようにする。運転者が座席シートに着座すると、運転者の頭部が電極に接触された状態となることで、運転者の脳波が取得される。
・離散フーリエ変換以外にも、周知の周波数演算を用いて、脳波に含まれる各波形成分を取得できる。またはメモリ62に、アルファ波、ベータ波、シータ波、ガンマ波の各波形のテンプレートを保持しておき、テンプレートとの比較により注意量が求められるようにしてもよい。
・脳波と、図示を略すタイマによる計測時間と、GPSアンテナ31による車両70の現在地などの情報とを関連付けてメモリ62に蓄積する。そして、同じ走行条件での脳波の傾向が記録されるようにする。そして同じ走行条件で車両走行を行う際に、現在取得される脳波と、メモリ62に記憶された脳波とを比較する。この際、脳波取得装置61で現在取得される脳波が、メモリ62に記憶された通常状態とは異なる傾向を示している場合に、運転者に対する運転支援が実施されるようにしてもよい。例えば朝夕の通勤時間帯において、運転者が同じ経路を走行する際に、今回取得された脳波が通常とは異なる傾向を示している場合に、運転支援が実施されるようにしてもよい。
・上記では、脳波取得装置61の電極64が運転者の頭部に接触されている際に常時脳波が取得されることを前提としたが、車両70が判定エリアに接近していると判定された際に脳波の取得が開始されるようにしてもよい。
・上記では、車外カメラ41による撮影画像から対象物を抽出している。これ以外にも、脳波取得装置61の撮影装置63による撮影画像から対象物が抽出されてもよい。
10…運転支援ECU、60…脳波取得ECU、61…脳波取得装置、70…車両。
Claims (6)
- 車両(70)に搭載される運転支援システムであって、
運転者の脳波を取得する脳波取得手段(61)と、
前記脳波取得手段により取得した脳波から前記運転者の運転に対する注意量を算出する注意量算出手段(60)と、
前記車両の位置が前記運転者に対する警告の実施判定を行う判定エリアの際に、当該判定エリアに接触回避のための対象物が存在しているかを判定する対象物判定手段と、
前記判定エリア内に前記対象物が存在している場合に、前記注意量に基づいて、運転者が前記対象物を目視確認することを促すための警告を実施する警告実施手段(10)と、
を備えることを特徴とする運転支援システム。 - 前記警告実施手段は、前記注意量に基づいて前記警告を実施する度合いを定める請求項1に記載の運転支援システム。
- 前記警告実施手段は、前記注意量が所定以上の場合には、車速が第1閾値以下になっていれば、所定の低速状態であると判定し、前記注意量が所定未満の場合には前記車速が前記第1閾値よりも速い第2閾値以下になっていれば、前記所定の低速状態であると判定する請求項1または2に記載の運転支援システム。
- 前記脳波は、運転者が集中している際に出力される第1波形と、運転者の集中力が低下した状態で出力される第2波形とを含んでおり、
前記注意量算出手段は、前記第1波形および前記第2波形に基づいて、前記注意量を判定する請求項1〜3のいずれか1項に記載の運転支援システム。 - 前記第1波形はアルファ波であり、前記第2波形はベータ波、ガンマ波およびシータ波のいずれか1つを含む請求項4に記載の運転支援システム。
- 前記注意量算出手段は、前記脳波に含まれる各波形の周波数スペクトルから運転者の注意量を算出する請求項4または5に記載の運転支援システム。
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