JP2015094231A - 船外機 - Google Patents

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公隆 猿渡
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宏一 磯崎
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Abstract

【課題】オイルパンでの結露の発生を防止でき、オイルパンでの潤滑オイルの冷却性能を高めることができる船外機を提供する。
【解決手段】船外機は、オイル貯留部71を含むオイルパン61と、オイル貯留部71の外壁面71bに沿って配置された冷却水通路(冷却水供給路30)と、潤滑オイルをオイル貯留部71内に導くオイル回収路(第1オイル回収路73)と、ガイド部材(オイルパンガスケット79)とを含む。ガイド部材は、オイル貯留部71の開口71aの上方に位置するようにオイル回収路内に配置された遮蔽部91と、オイル貯留部71の内壁面71cの上方に位置するようにオイル回収路内に配置された案内穴92とを含む。ガイド部材は、潤滑オイルを遮蔽部91によって案内穴92に案内し、案内穴92からオイル貯留部71の内壁面71cに流下させる。
【選択図】図7

Description

本発明は船外機に関する。
特許文献1には、エンジンを潤滑する潤滑オイルを貯留するオイルパンと、オイルパンの周囲に配置された水溜め部と、を備える船外機が開示されている。
特許文献2には、冷却水ジャケットがオイルパンの底部に配置されており、オイルパンの外壁面の少なくとも一部と冷却水通路との間に空間が設けられた、船外機が開示されている。
特開2003−002295号公報 特開2006−168701号公報
エンジン潤滑用の潤滑オイルは、オイルパン内で十分に冷却される必要がある。オイルパンでの潤滑オイルの冷却が十分でないと、オイルクーラなどの別部品を設ける必要がある。
特許文献1の船外機では、水溜め部がオイルパンの周囲に配置されているので、オイルパンの内壁面が低温に維持され、オイルパン内の潤滑オイルが効率的に冷却されると考えられる。しかしながら、潤滑オイルの液面が冷却水の液面よりも低い場合には、オイルパンの内壁面のうち潤滑オイルに接していない部分(空気に接している部分)が低温に維持される。そのため、オイルパンの内壁面で結露が発生し、希釈等により潤滑オイルの性能が低下するおそれがある。
特許文献2の船外機では、結露の発生を防止するために、オイルパンの外壁面の少なくとも一部と冷却水通路との間に空間が設けられ、オイルパンの底部よりも上方の位置においてオイルパンの内壁面が低温に維持されることが回避されている。しかしながら、この構成では、オイルパンの内壁面のうち冷却水によって効率的に冷却される部分の面積が減少するので、潤滑オイルをオイルパン内で効率的に冷却することができない。
オイル貯留部の外壁面が冷却水に接する面積を増加させれば、オイルパンでの潤滑オイルの冷却性能を高めることができる。しかしながら、冷却水に接する面積が大きいと、結露が発生する可能性が高まる。結露の発生を防止するために、冷却水に接する面積を減少させると、オイルパンでの潤滑オイルの冷却性能が低下してしまう。したがって、特許文献1および特許文献2の船外機では、オイルパンでの結露の発生を防止すると共に、オイルパンでの潤滑オイルの冷却性能を高めることができない。
そこで、本発明の目的の一つは、オイルパンでの結露の発生を防止でき、オイルパンでの潤滑オイルの冷却性能を高めることができる船外機を提供することである。
本発明の一実施形態は、上下方向に延びる回転軸線まわりに回転可能なクランクシャフトと、前記クランクシャフトを収容するクランク室と、を含むエンジンと、上向きに開いた開口が上端部に設けられたオイル貯留部を含み、前記エンジンの下方に配置されており、少なくとも前記クランク室に供給される潤滑オイルを前記オイル貯留部内に貯留するオイルパンと、前記オイル貯留部の外壁面に沿って配置された冷却水通路と、前記クランク室から前記オイル貯留部に下方に延びており、前記クランク室内の潤滑オイルを前記オイル貯留部内に導くオイル回収路と、前記オイル貯留部の開口の上方に位置するように前記オイル回収路内に配置された遮蔽部と、前記オイル貯留部の内壁面の上方に位置するように前記オイル回収路内に配置された案内穴とが設けられており、前記オイル回収路内の潤滑オイルを前記遮蔽部によって前記案内穴に案内し、前記案内穴から前記オイル貯留部の内壁面に流下させるガイド部材と、を備える、船外機を提供する。
この構成によれば、冷却水がオイル貯留部の外壁面に接するので、オイル貯留部の内壁面が効率的に冷却され、低温に維持される。これにより、潤滑オイルが効率的に冷却される。
オイル貯留部の開口に向かって流れ落ちる潤滑オイルは、遮蔽部によって遮られ、案内穴に案内される。案内穴がオイル貯留部の内壁面の上方に位置しているので、案内穴から流下した潤滑オイルは、オイル貯留部の内壁面に沿って流れ落ちる。これにより、潤滑オイルは、低温の内壁面によって効率的に冷却される。さらに、オイル貯留部の内壁面のうち潤滑オイルから露出した部分の面積が減少するので、結露に起因する水の発生量を減少させることができる。
本発明の一実施形態において、前記オイル貯留部の内壁面は、前記冷却水通路の周囲に位置する隣接部を含み、前記案内穴は、前記隣接部の上方に配置されていてもよい。
この構成によれば、案内穴から流下した潤滑オイルが、効率的に冷却された隣接部に沿って流れ落ちるので、潤滑オイルがより効率的に冷却される。
本発明の一実施形態において、前記オイル貯留部の前記隣接部は、前記案内穴を通過した潤滑オイルによって覆われていてもよい。
この構成によれば、潤滑オイルが、より効率的に冷却される。オイル貯留部の内壁面のうち潤滑オイルから露出した部分の面積が、より減少するので、結露に起因する水の発生量を減少させることができる。
本発明の一実施形態において、前記冷却水通路は、水中に配置される取水口から前記エンジンに延びており、前記オイル貯留部の外壁面に沿って配置された冷却水供給路を含んでいてもよい。
この構成によれば、エンジンの冷却に用いられる前の低温の冷却水が、オイル貯留部の外壁面に沿って流れるので、潤滑オイルがより効率的に冷却される。
本発明の一実施形態において、前記船外機は、前記オイルパンを通って前記エンジンから下方に延びる排気通路をさらに備え、前記冷却水通路の少なくとも一部は、前記オイル貯留部および排気通路の間に配置されていてもよい。
この構成によれば、エンジンの冷却に用いられる前の低温の冷却水によって、オイル貯留部の潤滑オイルと排気通路の排気との双方を冷却することができる。
本発明の一実施形態において、前記ガイド部材は、前記遮蔽部および案内穴が設けられており、前記エンジンおよびオイルパンの間で前記オイルパンに接するオイルパンガスケットを含んでいてもよい。
この構成によれば、オイルパンガスケットの設計変更のみで、オイル回収路内の潤滑オイルを案内するガイド部材としての機能を容易に実現することができる。
本発明の一実施形態において、前記クランク室から前記オイル貯留部に下方に延びており、前記クランク室内のブローバイガスを前記オイル貯留部内に導く、前記オイル回収路とは別のブローバイガス通路をさらに備えていてもよい。
この構成によれば、エンジンのピストンの運動の影響によりクランク室内での流れ方向が一方向に定まらないブローバイガスが、オイル回収路内で潤滑オイルの流れを妨げることが抑制される。
本発明の一実施形態において、前記オイルパンを通って前記エンジンから下方に延びる排気通路と、前記オイル回収路、ブローバイガス通路、および排気通路の一部が設けられており、前記エンジンおよびオイルパンの間に配置された排気ガイドと、をさらに備えていてもよい。
本発明の一実施形態において、前記排気ガイドは、船体と船外機との間に介在するマウントダンパが配置されるマウント支持部を含んでいてもよい。
本発明の一実施形態において、前記ガイド部材は、前記エンジンおよびオイルパンの間に配置されたエンジンガスケットと、前記エンジンガスケットおよびオイルパンの間に配置された排気ガイドと、前記排気ガイドおよびオイルパンの間に配置されたオイルパンガスケットとを含み、前記遮蔽部および案内穴は、前記エンジンガスケット、排気ガイド、およびオイルパンガスケットのいずれかに設けられていてもよい。
この構成によれば、設計の自由度が増大する。
本発明の第1実施形態に係る船外機の模式的な側面図である。 エンジンの模式的な断面図である。 冷却水、潤滑オイルおよびブローバイガスの流れを示す模式的に示すブロック図である。 オイルパンおよびオイルパンガスケットの分解斜視図である。 オイルパンの平面図である。 オイルパンガスケットが装着されたオイルパンの斜視図である。 排気ガイド、オイルパンガスケットおよびオイルパンの概略断面図であり、図6の線700を含む鉛直面で切断された断面を示している。 排気ガイドの平面図である。 オイルパン上にセットされた排気ガイドの下面図である。 排気ガイド、オイルパンガスケットおよびオイルパンの断面図であり、図8のX−X線に沿って切断された断面図に相当する。 排気ガイド、オイルパンガスケットおよびオイルパンの断面図であり、図8のXI−XI線に沿って切断された断面図に相当する。 マンウトダンパーが取り付けられた排気ガイドの平面図である。 マウントダンパーおよび排気ガイドのマウント支持部の要部の断面図であり、図12のXIII−XIII線に沿って切断された断面図に相当する。 マウントダンパーおよび排気ガイドのマウント支持部の要部の断面図であり、図12のXIV−XIV線に沿って切断された断面図に相当する。 本発明の第2実施形態において、エンジンガスケット、排気ガイド、オイルパンガスケットおよびオイルパンの要部の概略断面図である。 本発明の第3実施形態において、エンジンガスケット、排気ガイド、オイルパンガスケットおよびオイルパンの要部の概略断面図である。
以下では、本発明の実施形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る船舶1を示す模式的な側面図である。図1に示すように、船舶1は、水面に浮かべられる船体H1と、船体H1を推進させる船舶推進装置2とを含む。船舶推進装置2は、船体H1の後部(船尾)に取り付け可能な懸架装置3と、懸架装置3に連結された船外機4とを含む。
懸架装置3は、船体H1に取り付けられる左右一対のクランプブラケット5と、左右方向に延びる姿勢で一対のクランプブラケット5に支持されたチルティングシャフト6と、チルティングシャフト6に取り付けられたスイベルブラケット7とを含む。懸架装置3は、さらに、上下方向に延びる姿勢でスイベルブラケット7に支持されたステアリングシャフト8とを含む。
船外機4は、ステアリングシャフト8に取り付けられている。ステアリングシャフト8は、上下方向に延びるステアリング軸線(ステアリングシャフト8の中心線)まわりに回転可能にスイベルブラケット7に支持されている。スイベルブラケット7は、チルティングシャフト6を介してクランプブラケット5に支持されている。スイベルブラケット7は、クランプブラケット5に対して、左右方向に延びるチルト軸線(チルティングシャフト6の中心線)まわりに回動可能である。船外機4は、懸架装置3に対して左右に回動可能であり、懸架装置3に対して上下に回動可能である。したがって、船外機4は、船体H1に対して左右に回動可能であり、船体H1に対して上下に回動可能である。
また、船舶1は、ステアリングシャフト8に一体回転可能に取り付けるステアリングブラケット22と、ステアリングブラケット22と船外機4の後述する排気ガイド18とを連結するマウントとして機能するマウントダンパーMDとを備えている。マウントダンパーMDは、船体H1と船外機4との間に介在し、船外機4の振動が船体H1に伝達されることを抑制する。
船外機4は、プロペラ13を回転させて船舶1を推進させる動力を発生するエンジン9と、エンジン9の動力をプロペラ13に伝達する動力伝達装置とを含む。動力伝達装置は、エンジン9に連結されたドライブシャフト10と、ドライブシャフト10に連結された前後進切替機構11と、前後進切替機構11に連結されたプロペラシャフト12とを含む。船外機4は、さらに、エンジン9を覆うエンジンカバー14と、動力伝達装置を収容するケーシング17とを含む。
エンジンカバー14は、エンジン9を収容している。エンジンカバー14は、上向きに開いたカップ状のボトムカバー15と、下向きに開いたカップ状のトップカバー16とを含む。トップカバー16は、取り外し可能にボトムカバー15に取り付けられている。トップカバー16の開口部は、図示しないシールを介してボトムカバー15の開口部に上下に重ねられている。ボトムカバー15は、ケーシング17(具体的には、後述する排気ガイド18)に取り付けられている。
ケーシング17は、エンジン9の下方に配置された排気ガイド18と、排気ガイド18の下方に配置されたアッパーケース19と、アッパーケース19の下方に配置されたロアケース20とを含む。エンジン9は、排気ガイド18上にマウントされている。エンジン9は、ステアリングシャフト8よりも上方に配置されている。エンジン支持部材としての排気ガイド18は、エンジン9の回転軸線(クランクシャフト38の回転軸線Acに相当)が鉛直な姿勢でエンジン9を支持している。
エンジン9は、ドライブシャフト10の上方に配置されている。ドライブシャフト10は、ケーシング17内で上下方向に延びている。ドライブシャフト10の中心線は、エンジン9の回転軸線上に配置されていてもよいし、エンジン9の回転軸線に対してずれていてもよい。ドライブシャフト10の上端部は、エンジン9に連結されており、ドライブシャフト10の下端部は、前後進切替機構11を介してプロペラシャフト12の前端部に連結されている。プロペラシャフト12は、ケーシング17内で前後方向に延びている。プロペラシャフト12の後端部は、ケーシング17から後方に突出している。プロペラ13は、プロペラシャフト12の後端部に取り外し可能に取り付けられている。プロペラ13は、プロペラ軸線(プロペラシャフト12の中心線)まわりにプロペラシャフト12を取り囲む外筒13aと、外筒13aから外方に延びる複数の羽根13bとを含む。外筒13aおよび羽根13bは、プロペラシャフト12と共にプロペラ軸線まわりに回転する。
エンジン9は、内燃機関である。エンジン9は、一定の回転方向に回転する。エンジン9の回転は、動力伝達装置(ドライブシャフト10、前後進切替機構11、およびプロペラシャフト12)によって、プロペラ13に伝達される。これにより、プロペラ13がプロペラシャフト12と共に回転し、船舶1を前進または後進させる推力が発生する。また、ドライブシャフト10からプロペラシャフト12に伝達される回転の方向は、前後進切替機構11によって切り替えられる。したがって、プロペラ13およびプロペラシャフト12の回転方向は、正転方向(プロペラ13を後方から見て右まわりの方向)および逆転方向(正転方向と反対まわりの方向)の間で切り替えられる。これにより、推力の方向が切り替えられる。
船外機4は、エンジン9で生成された排気を船外機4の外に排出する排気通路23を含む。排気通路23は、船外機4の内部に設けられている。排気通路23は、プロペラ13の後端部(外筒13aの後端部)で開口する排気口24と、エンジン9の燃焼室48から排気口24に延びるメイン排気通路25とを含む。排気通路23は、さらに、船外機4の外面で開口するアイドル排気口26と、メイン排気通路25からアイドル排気口26に延びるアイドル排気通路27とを含む。
メイン排気通路25は、排気ガイド18を介してエンジン9からプロペラシャフト12まで下方に延びており、プロペラシャフト12に沿って後方に延びている。メイン排気通路25は、プロペラ13の後端部で後向きに開口している。したがって、排気口24は、水中に配置される。アイドル排気口26およびアイドル排気通路27は、排気口24よりも上方に配置されている。アイドル排気通路27は、メイン排気通路25から分岐している。アイドル排気口26は、喫水線WL(船舶推進装置2が装備された船舶1が停止しているときの水面の高さ)よりも上方に配置される。したがって、アイドル排気口26は、空気中で開口している。
燃焼室48で生成された排気は、メイン排気通路25に排出され、排気口24に向けて案内される。エンジン9の出力が高い場合、メイン排気通路25内の排気は、主として、排気口24から水中に排出される。また、メイン排気通路25内の排気の一部は、アイドル排気通路27によってアイドル排気口26に導かれ、アイドル排気口26から大気に放出される。その一方で、エンジン9の出力が低い場合(例えば、エンジン9がアイドリングしている場合)、メイン排気通路25内の排気圧が低いので、メイン排気通路25内の排気は、主として、アイドル排気口26から大気に放出される。
船外機4は、船外機4の内部を冷却する水冷式の冷却装置36を含む。冷却装置36は、エンジン9の下方に配置されて船外機4の外面で開口する取水口28と、エンジン9に設けられた冷却水通路29(ウォータージャケット)と、取水口28からエンジン9に延びてエンジン9内の冷却水通路29に接続する冷却水通路としての冷却水供給路30と、冷却水供給路30に配置されたウォーターポンプ31とを含む。ウォーターポンプ31は、冷却水としての船外機4の外の水を取水口28から船外機4の内部に取り込み、取り込んだ水を冷却水供給路30を介してエンジン9に供給する。冷却装置36は、さらに、ロアーケース20の外面で開口する排水口32と、冷却水供給路30からエンジン9に供給された水が流れる冷却水排出路33とを含む。冷却水排出路33は、船外機4内で冷却水通路29から排水口32に延びている。
取水口28は、冷却水通路29およびウォーターポンプ31よりも下方に配置されている。取水口28は、ロアケース20の外面で開口している。したがって、取水口28は水中に配置される。取水口28は、船外機4の内部に設けられた冷却水通路としての冷却水供給路30を介してエンジン9内の冷却水通路29に接続されている。ウォーターポンプ31は、冷却水供給路30に配置されている。したがって、ウォーターポンプ31は、船外機4の内部に配置されている。ウォーターポンプ31は、エンジン9よりも下方に配置されている。
ウォーターポンプ31は、ドライブシャフト10に取り付けられている。ウォーターポンプ31は、ドライブシャフト10と共に回転するロータとしてのインペラ31aと、インペラ31aを収容するポンプケース31bとを含む、ロータリーポンプである。エンジン9がドライブシャフト10を回転させると、インペラ31aがポンプケース31b内で回転し、船外機4の外の水を取水口28に吸引させる吸引力が発生する。したがって、ウォーターポンプ31は、エンジン9によって駆動される。ロータとしてのインペラ31aは、エンジン9の回転速度が高まるに従って水の吐出流量が増加するようにエンジン9によって回転駆動される。
冷却水としての船外機4の外の水は、取水口28から冷却水通路としての冷却水供給路30に吸引され、ウォーターポンプ31を介して冷却水供給路30からエンジン9内の冷却水通路29(ウォータージャケット)に送られる。これにより、エンジン9などの高温部分が冷却水によって冷却される。そして、エンジン9に供給された冷却水は、冷却水排出路33によって排水口32に案内され、排水口32から吐出される。
エンジン9は、複数のシリンダ34が設けられたエンジン本体35を含む。エンジン9は、直列エンジンまたはV型エンジンであってもよいし、これら以外の形式のエンジンであってもよい。また、エンジン9は、多気筒エンジンに限らず、単気筒エンジンであってもよい。エンジン本体35は、複数のシリンダ34内にそれぞれ配置された複数のピストン37と、上下方向に延びる回転軸線Acまわりに回転可能なクランクシャフト38と、複数のピストン37のそれぞれをクランクシャフト38に連結する複数のコネクティングロッド39とを含む。
図2は、図1のエンジン9の概略構成を示す模式図である。図2に示すように、エンジン本体35は、さらに、複数のピストン37を収容するシリンダボディ40と、シリンダボディ40と共に複数のシリンダ34を形成するシリンダヘッド41と、シリンダヘッド41を覆うヘッドカバー42と、シリンダボディ40と共にクランクシャフト38を収容するクランクケース43とを含む。
クランクケース43、シリンダボディ40、シリンダヘッド41およびヘッドカバー42は、前からこの順番で前後方向に並んでいる。シリンダヘッド41およびクランクケース43は、シリンダボディ40に取り付けられており、シリンダボディ40に対して互いに反対側に配置されている。ヘッドカバー42は、シリンダヘッド41に取り付けられている。クランクケース43およびシリンダボディ40は、クランクシャフト38を収容するクランク室44をクランクケース43およびシリンダボディ40の間に形成している。シリンダヘッド41およびヘッドカバー42は、吸気カムシャフト45および排気カムシャフト46を収容するカム室47をシリンダヘッド41およびヘッドカバー42の間に形成している。
エンジン本体35は、シリンダヘッド41に設けられた複数の燃焼室48、吸気ポート49、および排気ポート50を含む。各吸気ポート49および排気ポート50は、シリンダヘッド41の外面で開口しており、シリンダヘッド41の外面から対応する燃焼室48の内面まで延びている。
エンジン9は、複数の燃焼室48に空気を供給する吸気装置51と、複数の燃焼室48に燃料を供給する燃料供給装置52と、複数の燃焼室48で生成された排気を複数の排気ポート50を介して排出する排気装置53とを含む。吸気装置51、燃料供給装置52および排気装置53は、エンジン本体35に取り付けられている。
吸気装置51は、複数の吸気ポート49を介して複数の燃焼室48に空気を供給する吸気管54を含む。吸気管54は、シリンダヘッド41に取り付けられており、吸気管54の内部は、各吸気ポート49に接続されている。吸気ポート49および吸気管54は、燃焼室48に空気を案内する吸気通路55の一部を形成している。
燃料供給装置52は、複数の燃焼室48に燃料を供給する複数の燃料噴射装置56を含む。燃料を噴射する燃料噴射装置56の噴射口は、吸気ポート49に配置されている。
排気装置53は、複数の排気ポート50を介して複数の燃焼室48から排出された排気を案内する排気管57を含む。排気管57は、シリンダヘッド41に取り付けられている。シリンダボディ40、シリンダヘッド41、および排気管57は、排気通路23の一部を形成している。
エンジン9は、複数の吸気ポート49を開閉する複数の吸気バルブ58と、複数の排気ポート50を開閉する複数の排気バルブ59と、複数の吸気バルブ58および複数の排気バルブ59を移動させて対応する吸気ポート49および対応する排気ポート50を開閉する動弁装置60とを備えている。動弁装置60は、吸気カムシャフト45と、排気カムシャフト46と、クランクシャフト38の回転を吸気カムシャフト45および排気カムシャフト46に伝達するカム駆動装置(図示せず)とを含む。
船外機4は、エンジン9に供給される潤滑オイルを貯留するオイルパン61を含む。図2では、オイルパン61が模式的に示されている。実際には、オイルパン61は、エンジン9の下方に配置されている。より具体的には、オイルパン61は、シリンダボディ40およびクランクケース43の下方(図2において紙面の奥側)に配置されている。船外機4は、クランク室44内に流入したブローバイガス(シリンダ34とピストン37との間を通って燃焼室48から漏れ出たガス)をオイルパン61に導く第1ブローバイガス通路62と、オイルパン61からカム室47にブローバイガスを導く第2ブローバイガス通路63とを含む。
船外機4は、さらに、カム室47に流入したブローバイガスから液体成分を分離する気液分離器(オイルセパレータ)64と、気液分離器64から吸気装置51にブローバイガスを導く第3ブローバイガス通路65とを含む。気液分離器64は、ヘッドカバー42の一部によって形成されている。気液分離器64の内部は、流体が気液分離器64の内部とカム室47の内部とを行き来できるように、カム室47の内部に接続されている。第3ブローバイガス通路65は、ヘッドカバー42から吸気管54に延びている。第3ブローバイガス通路65の一部は、ブローバイホース66によって形成されている。
図3は、冷却水、潤滑オイルおよびブローバイガスの流れの一例を模式的に示すブロック図である。図3に示すように、第1ブローバイガス通路62は、クランク室44からオイル貯留部71に下方に延びている。すなわち、第1ブローバイガス通路62は、シリンダボディ40から、排気ガイド18を経由してオイルパン61に延びている。第2ブローバイガス通路63は、オイルパン61から、排気ガイド18およびシリンダボディ40を経由してシリンダヘッド41に延びている。
図3に示すように、冷却装置36は、エンジン9とウォーターポンプ31との間の分岐位置で冷却水供給路30から分岐した冷却水逃がし路67と、前記分岐位置に配置された圧力制御バルブとしての水圧制御バルブ68とを含む。水圧制御バルブ68(圧力制御バルブ)は、冷却水供給路30内の水圧が設定圧力以上のときに、冷却水供給路30内の水の一部を冷却水逃がし路67を介して外部に排水することにより、冷却水供給路30内の水圧を前記設定圧力未満に維持する。
冷却装置36は、さらに、冷却水通路29内の冷却水の温度に応じて冷却水通路29を開閉するサーモスタット69を含む。サーモスタット69は、例えばシリンダボディ40に配置されている。サーモスタット69により冷却水通路29が開放されると、冷却水通路29内の水が、サーモスタット69の下流でエンジン9からオイルパン61に延びる冷却水排出路33を介して、外部へ排出される。冷却水排出路33の一部は、排気ガイド18およびオイルパン61に形成されている。
図3に示すように、船外機4は、潤滑装置70を備えている。潤滑装置70は、少なくともクランク室44に供給される潤滑オイルを貯留するオイル貯留部71を含み、エンジン9の下方に配置されたオイルパン61と、オイル貯留部71の潤滑オイルをエンジン9の少なくともクランク室44に導くオイル供給路72とを含む。本第1実施形態では、図3に示すクランク室44およびカム室47に導かれる例に則して説明する。
潤滑装置70は、さらに、クランク室44からオイル貯留部71に下方に延び、クランク室44内の潤滑オイルをオイルパン61のオイル貯留部71に導く第1オイル回収路73と、カム室47内で潤滑に用いられた潤滑オイルをオイルパン61のオイル貯留部71に戻す第2オイル回収路74とを含む。第1ブローバイガス通路62は、第1オイル回収路73とは別に形成されている。
潤滑装置70は、さらに、オイル供給路72の途中部に配置されてエンジン9により駆動されるオイルポンプ75と、オイル供給路72においてオイルポンプ75の下流に配置された分岐位置から分岐する第3オイル回収路76と、前記分岐位置に配置された油圧制御バルブ77とを含む。
油圧制御バルブ77は、オイル供給路72の潤滑オイルの圧力が設定圧力以上になると、潤滑オイルの一部を第3オイル回収路76を介してオイルパン61のオイル貯留部71に戻すリリーフ機能を果たす。これにより、オイル供給路72内の潤滑オイルの圧力が、設定圧力未満に維持される。
船外機4は、エンジンガスケット78と、オイルパンガスケット79とを含む。エンジンガスケット78は、エンジン9とオイルパン61との間に配置される。排気ガイド18は、エンジンガスケット78とオイルパン61との間に配置される。オイルパンガスケット79は、排気ガイド18とオイルパン61との間に配置される。各ガスケット78,79には、対応するオイル、冷却水およびブローバイガスを通過させる穴(模式図である図3では示されていない)が、それぞれ形成されている。
図4はオイルパンガスケットおよびオイルパンの分解斜視図であり、図5はオイルパンの平面図である。図4および図5に示すように、オイルパン61は、上向きに開いた開口71aが上端部に形成されたオイル貯留部71とを含む。オイル貯留部71の上端部は、オイルパン61の上端部61aに相当する。オイル貯留部71は、少なくともクランク室44に供給される潤滑オイルを貯留する。オイル貯留部71は、外壁面71bと、内壁面71cとを含む。
オイルパン61は、上下方向に延びる周側壁80と、周側壁80の下端部に連結された底壁81と、周側壁80の一部である部分80aおよび底壁81の一部とともにオイル貯留部71を形成する第1仕切り壁82とを含む。第1仕切り壁82の下端部は底壁81に連結されている。第1仕切り壁82は、オイル貯留部71の外壁面71bの一部を形成する部分と、オイル貯留部71の内壁面71cの一部を形成する部分とを含む。
図4および図5に示すように、オイルパン61は、エンジン9から下方に延びるメイン排気通路25の一部である部分25aを含む。すなわち、船外機4は、オイルパン61を通ってエンジン9から下方に延びる排気通路を備えている。メイン排気通路25の部分25aは、オイルパン61の底壁81から上下に延びる筒状の第2仕切り壁83によって区画されて形成されている。
図4および図5に示すように、オイルパン61は、オイル貯留部71の外壁面71bに沿って配置された冷却水通路を含む。具体的には、オイルパン61は、オイル貯留部71の外壁面71bに沿って配置された冷却水通路としての冷却水供給路30を形成している。オイル貯留部71の内壁面71cは、冷却水通路としての冷却水供給路30の周囲に隣接する隣接部71dを含む。具体的には、図5に示すように、オイル貯留部71の内壁面71cの隣接部71dは、オイル貯留部71の内壁面の一部を構成する、第1仕切り壁82の内壁面82aに配置されている。冷却水供給路30は、排気通路としてのメイン排気通路25の一部である部分25aの周囲に配置されている。冷却水通路の一部は、オイル貯留部71と排気通路との間に配置されている。具体的には、冷却水供給路30の少なくとも一部(冷却水供給路30の部分30aに相当)が、オイル貯留部71とメイン排気通路25との間に配置されている。
図4および図5に示すように、オイルパン61は、第1仕切り壁82において隣接部71dを形成する部分82dと周側壁80の部分80bとをそれぞれ連結する第3仕切り壁84および第4仕切り壁85を含む。第3仕切り壁84および第4仕切り壁85の下端部は、底壁81に連結されている。第1仕切り壁82において隣接部71dを形成する部分82dと、第3仕切り壁84と、第4仕切り壁85と、周側壁80の部分80bとが、第2仕切り壁83の周囲を取り囲むように連続している。
冷却水供給路30の部分30aは、第1仕切り壁82の部分82dと第2仕切り壁83と第4仕切り壁85と周側壁80の部分80bとを含む連続体と、前記連続体によって取り囲まれる第2仕切り壁83との間に形成されている。第1仕切り壁82において隣接部71dを形成する部分82dは、冷却水供給路30の部分30aとオイル貯留部71との間を仕切っている。第2仕切り壁83は、冷却水供給路30の部分30aとメイン排気通路25の部分25aとの間を仕切っている。
オイルパン61は、アイドル排気通路27の一部である部分27aを含む。アイドル排気通路27の部分27aは、第1仕切り壁82の部分82eと、第2仕切り壁83と、周側壁80の部分80cとによって取り囲まれて形成されている。第1仕切り壁82の部分82eは、隣接部71dを形成する部分82dの一端82hと、周側壁80の部分80cとを接続する。第1仕切り壁82の部分82eは、アイドル排気通路27の部分27aとオイル貯留部71との間を仕切っている。第3仕切り壁84は、アイドル排気通路27の部分27aと冷却水供給路30の部分30aとの間を仕切っている。
オイルパン61は、さらに、冷却水逃がし路67の一部である部分67aを含む。冷却水逃がし路67の部分67aは、第1仕切り壁82の部分82gと、第4仕切り壁85と、周側壁80の部分80dとによって取り囲まれて形成されている。第1仕切り壁82の部分82gは、隣接部71dを形成する部分82dの他端82hと周側壁80の部分80dとを接続している。第4仕切り壁85は、冷却水供給路30の部分30aと冷却水逃がし路67の部分67aとの間を仕切っている。第1仕切り壁82の部分82gは、冷却水逃がし路67の部分67aとオイル貯留部71との間を仕切っている。
オイルパン61は、さらに、冷却水排出路33の一部である部分33aを含む。オイルパン61は、周側壁80の部分80eからオイル貯留部71側へアーチ状に突出する第5仕切り壁86を含む。冷却水排出路33の部分33aは、周側壁80の部分80eと、第5仕切り壁86とによって取り囲まれて形成されている。第5仕切り壁86は、冷却水排出路33の部分33aとオイル貯留部71との間を仕切っている。
オイルパン61は、さらに、周側壁80の上端部に設けられて外側方に向けて突出する環状のフランジ80fを含む。フランジ80fは、上下方向に延び互いの間に間隔を隔てた複数のねじ挿通孔87を形成している。また、第1仕切り壁82は、上下方向に延び上方に開放するねじ孔88を形成している。オイルパン61は、さらに、オイルパン61を上下に挿通し、ステアリングシャフト10を挿通させるステアリングシャフト挿通穴90を含む。オイルパン61は、周側壁80の部分80gからオイル貯留部71側へアーチ状に突出し、上下に延びる第6仕切り壁89を含む。ステアリングシャフト挿通穴90は、周側壁80の部分80gと第6仕切り壁89とによって取り囲まれて形成されている。
図6は、オイルパンガスケット79がセットされたオイルパン61の概略斜視図である。図7は、排気ガイド18、オイルパンガスケット79およびオイルパン61の概略断面図であり、図6の線700を含む鉛直面で切断された断面を示している。前記鉛直面は、ステアリングシャフト8の回転軸線に平行な平面に相当する。図4、図6および図7に示すように、オイルパンガスケット79は、オイルパン貯留部71の開口71aの上方に位置するようにオイル回収路に配置された閉塞する遮蔽部91と、オイル貯留部71の内壁面71cの上方に位置するように、オイル回収路に配置された案内穴92とを含む。遮蔽部91および案内穴92は、少なくともクランク室44の潤滑オイルを回収するオイル回収路(第1オイル回収路73)内に配置されている。オイルパン61は、少なくともクランク室44からの潤滑オイルを回収する第1オイル回収路73の一部である部分73aを含む。前記オイル回収路は、第1オイル回収路73の部分73aの他、第3オイル回収路76の一部である部分76aと、第2オイル回収路74の一部である部分(図示せず)とを含んでいてもよい。
遮蔽部91および案内穴92は、図3において模式的に示した第1オイル回収路73、第2オイル回収路74および第3オイル回収路76内に配置されている。ただし、図4、図6および図7では、第1オイル回収路73および第3オイル回収路76のみが示されている。オイルパンガスケット79は、オイル回収路内の潤滑オイルを遮蔽部91によって案内穴92に案内し、案内穴92からオイル貯留部71の内壁面71cに流下させるガイド部材を構成する。すなわち、ガイド部材は、遮蔽部91および案内穴92が設けられており、エンジン9とオイルパン61との間でオイルパン61に接するオイルパンガスケット79を含む。ガイド部材としてのオイルパンガスケット79は、第1オイル回収路73内の潤滑オイルおよび第3オイル回収路76内の潤滑オイルを遮蔽部91によって案内穴92に案内し、案内穴92から、オイル貯留部71の内壁面71cに流下させる。より具体的には、案内穴92は、オイル貯留部71の内壁面71cのうち、冷却水通路としての冷却水供給路30に隣接する隣接部71cの上方に配置されている。図7に示すように、オイル貯留部71の内壁面71cは、案内穴92を通過した潤滑オイルL1によって覆われている。
図4に示すように、オイルパンガスケット79は、オイルパン61内のメイン排気通路25の部分25aに連通するメイン排気穴93と、オイルパン61内の冷却水供給路30の部分30aに連通し、メイン排気穴93の周囲を取り込む複数の送水穴94,95,96とを含む。メイン排気穴93は、メイン排気通路25の一部を構成する。送水穴94〜96は、冷却水供給路30の一部を構成する。
オイルパンガスケット79は、さらに、オイルパン61内のアイドル排気通路27の部分27aに連通する複数のアイドル排気穴97と、オイルパン61内の冷却水逃がし路67の部分67aに連通する送水穴98と、オイルパン61内の冷却水排出路33の部分33aに連通する排水穴99とを含む。アイドル排気穴97は、アイドル排気通路27の一部を構成している。送水穴98は、冷却水逃がし路67の一部を構成している。アイドル排気穴97は、アイドル排気通路27の一部を構成している。
オイルパンガスケット79は、さらに、図2、図3で模式的に示された第1ブローバイガス通路62の一部を構成するブローバイガス通気穴100と、図4に示されるオイルパン61の各ねじ挿通穴87にそれぞれ連通する複数のねじ挿通穴101とを含む。
オイルパンガスケット79は、さらに、オイルパン61の各ねじ穴88にそれぞれ連通するねじ挿通穴102と、オイルパン61のステアリングシャフト挿通穴90に連通するステアリングシャフト挿通穴103とを含む。
図8は、オイルパン61上にオイルパンガスケット79を介して配置された排気ガイド18の平面図である。図9は排気ガイド18の下面図である。図10は、図8のX−X線に沿う断面図であり、図11は、図8のXI−XI線に沿う断面図である。図8〜図11に示すように、排気ガイド18は、ブロック状の排気ガイド本体104と、排気ガイド本体104から外側方に突出するフランジ105とを含む。図10および図11に示すように、排気ガイド18は、上端部18aと、下端部18bとを含む。排気ガイド18の上端部18aは、排気ガイド本体104の上端部により構成される。排気ガイド18の下端部18bは、排気ガイド本体104の下端部により構成される。
図3に示すように、排気ガイド18の上端部18aは、エンジンガスケット78を介して、シリンダボディ40の下端部40aおよびクランクケース43の下端部43aと突き合わされる。図3、図10および図11に示すように、排気ガイド18の下端部18bは、オイルパンガスケット79を介してオイルパン61の上端部61aと突き合わされる。 図8および図9に示すように、排気ガイド18は、第1オイル回収路73の一部である部分73bを含む。第1オイル回収路73は、クランク室43からの潤滑オイルをオイルパン61のオイル貯留部71内に導く。第1オイル回収路73の部分73bは、排気ガイド18を概ね上下に挿通する穴により形成されている。第1オイル回収路73の部分73bは、図8に示すように排気ガイド18の上端部18aに形成された開口731と、図9に示すように排気ガイド18の下端部18bに形成された開口732とを含む。
図8および図9に示すように、排気ガイド18は、さらに、第3オイル回収路76の一部である部分76bを含む。第3オイル回収路76は、油圧制御バルブ77からの潤滑オイルをオイルパン61のオイル貯留部71に導く。第3オイル回収路76の部分76bは、排気ガイド18を概ね上下に挿通する穴により形成されている。第3オイル回収路76の部分76bは、図8に示すように排気ガイド18の上端部18aに形成された開口761と、図9に示すように排気ガイド18の下端部18bに形成された開口762とを含む。
図10に示すように、オイルパンガスケット79の遮蔽部91の上方には、第1オイル回収路73の部分73bおよび第3オイル回収路76の部分76bに沿って流れる潤滑オイルを案内穴92へ案内する案内空間GSが配置されている。案内空間GSの少なくとも一部は、後述する排気ガイドのマウント支持部110を形成する部分と、オイルパンガスケット79との間に形成される。第1オイル回収路73の部分73bの開口732および第3オイル回収路76の部分76bの開口762は、案内空間GSに連通している。遮蔽部91上に流下する潤滑オイルL1は、図11に示すように、遮蔽部91によって案内穴92へ案内され、オイルパン貯留部71内に流下する。
図8および図9に示すように、排気ガイド18は、さらに、第1ブローバイガス通路62の一部である部分62aを含む。第1ブローバイガス通路62は、排気ガイド18を概ね上下に挿通する穴により形成されている。第1ブローバイガス通路62の部分62aは、図8に示すように排気ガイド18の上端部18aに形成された開口621と、図9に示すように排気ガイド18の下端部18bに形成された開口622とを含む。
図8および図9に示すように、排気ガイド18は、さらに、メイン排気通路25の一部である部分25bを含む。メイン排気通路25の部分25bは、排気ガイド18を概ね上下に挿通する穴により形成されている。メイン排気通路25の部分25bは、図8に示すように排気ガイド18の上端部18aに形成された開口251と、図9に示すように排気ガイド18の下端部18bに形成された開口252とを含む。
図8および図9に示すように、排気ガイド18は、さらに、アイドル排気通路27の一部である部分27bを含む。アイドル排気通路27は、排気ガイド18を概ね上下に挿通する穴により形成されている。アイドル排気通路27の部分27bは、図8に示すように排気ガイド18の上端部18aに形成された開口271と、図9に示すように排気ガイド18の下端部18bに形成された開口272とを含む。
図8および図9に示すように、排気ガイド18は、さらに、冷却水供給路30の一部である部分30bを含む。冷却水供給経路30は、排気ガイド18を概ね上下に挿通する穴により形成されている。冷却水供給路30の部分30bは、図8に示すように排気ガイド18の上端部18aに形成された開口301,302,303と、図9に示すように排気ガイド18の下端部18bに形成された開口304とを含む。
図8および図9に示すように、排気ガイド18は、さらに、冷却水排出路33の一部である部分33bを含む。冷却水排出路33の部分33bは、オイルパン61に設けられた冷却水排出路33の部分33aに連通する。冷却水排出路33の部分33bは、排気ガイド18を概ね上下に挿通する穴により形成されている。冷却水排出路33の部分33bは、図8に示すように排気ガイド18の上端部18aに形成された開口331と、図9に示すように排気ガイド18の下端部18bに形成された開口332とを含む。
図8および図9に示すように、排気ガイド18は、さらに、冷却水逃がし路67の一部である部分67bを含む。冷却水逃がし路67の部分67bは、オイルパン61に設けられた冷却水逃がし路67の部分67aに連通する。冷却水逃がし路67の部分67bは、冷却水供給路30の部分30bの途中部に設けられた分岐位置から分岐している。冷却水逃がし路67の部分67bは、図9に示すように排気ガイド18の下端部18bに形成された開口672を含む。
図8に示すように、排気ガイド18は、マウントとしてのマウントダンパーMDを支持するマウント支持部110を含む。図12に示すように、ステアリングブラケット22に連結されたマンウトとしてのマウントダンパーMDが、マウント支持部110に取り付けられて支持される。図12に示すように、ステアリングブラケット22の後端は、後方に向けて二股状に分岐する一対の分岐部22aを含む。
図13は図12のXII−XII線に沿う断面図であり、図14は図12のXIV−XIV線に沿う断面図である。図13および図14は、マウント支持部110へのマウントダンパーMDの取付状態を示している。図13および図14に示すように、マンウトダンパーMDは、金属製の内筒111と、内筒111を取り囲む金属製の外筒112と、内筒111と外筒112との間に介在し内筒111と外筒112とを連結する例えばゴムを含む弾性部材113とを含む。内筒111と外筒112と弾性部材113とで、ゴムブッシュからなる第1マウント要素114が構成されている。マウントダンパーDMは、一対の第1マウント要素114を含む。
図12および図13に示すように、マウントダンパーMDは、さらに、各第1マウント要素114の内筒111を挿通してステアリングブラケット22のねじ穴22bにねじ込み固定されることにより内筒111をステアリングブラケット22に固定する第1固定ねじ115を含む。第1固定ねじ115は、ステアリングブラケット22の分岐部22aのねじ穴22bにねじ込まれたねじ軸115aと、ねじ軸115aの一端に設けられた頭部115bとを含む。図13に示すように、一対の第1固定ねじ115の頭部115bと各内筒111の端面111aとの間には、共通の板状のスペーサ122が介在している。スペーサ122とステアリングブラケット22の各分岐部22aの端面22cとの間で、内筒111が軸方向に挟持されて固定される。図12および図14に示すように、マウントダンパーMDは、さらに、複数の第2固定ねじ116によりマンウト支持部110にねじ止めされて各第1マウント要素114の外筒112をマウント支持部110に固定する第2マウント要素117を含む。
図8および図14に示すように、マウント支持部110は、対応する第1マンウト要素114の外筒112をそれぞれ受ける一対の第1受け部118と、左右方向に関して一対の第1受け部118の両側と左右方向に関して一対の第1受け部118の間とに配置され第2マウント要素117を受ける第2受け部119とを含む。 図8に示すように、各第2受け部119は、対応する第2固定ねじ116がねじ込まれるねじ穴123を含む。図14に示すように、第2マウント要素117は、マウント支持部110の対応する第2受け部119に対応する第2固定ねじ116を用いて締結される3つの締結部120と、隣接する締結部120間に配置されて対応する第1マウント要素114をマウント支持部110の対応する第1受け部118との間で挟持する湾曲状のクランプ部121とを含む。
本第1実施形態によれば、下記の優れた効果を奏する。すなわち、図7に示すように、船外機4が、オイルパン61のオイル貯留部71の開口71aの上方に位置するようにオイル回収路内に配置された遮蔽部91と、オイル貯留部71の内壁面の上方に位置するようにオイル回収路内に配置された案内穴92とが設けられたガイド部材を備える。また、オイル貯留部71の外壁面に沿って配置された冷却水通路を備える。
したがって、冷却水がオイル貯留部71の外壁面71bに接するので、オイル貯留部71の内壁面71cが効率的に冷却され、低温に維持される。これにより、潤滑オイルが効率的に冷却される。また、オイル貯留部71の開口71aに向かって流れ落ちる潤滑オイルは、遮蔽部91によって遮られ、案内穴92に案内される。案内穴92がオイル貯留部71の内壁面71cの上方に位置しているので、案内穴92から流下した潤滑オイルL1は、オイル貯留部71の内壁面71cに沿って流れ落ちる。これにより、潤滑オイルL1は、低温の内壁面71cによって効率的に冷却される。さらに、オイル貯留部71の内壁面71cのうち潤滑オイルから露出した部分の面積が減少するので、結露に起因する水の発生量を減少させることができる。ここで、前記オイル回収路は、少なくともクランク室44内の潤滑オイルをオイル貯留部71に導く第1オイル回収路73を含む。オイル回収路は、第1オイル回収路73の他、第2オイル回収路74および第3オイル回収路76の少なくとも一方を含んでいてもよい。前記冷却水通路は、冷却水供給路30を含んでいてもよい。
また、オイル貯留部71の内壁面71cは、冷却水通路(例えば冷却水供給路30)の周囲に位置する隣接部71dを含み、案内穴92が、隣接部71dの上方に配置されている。したがって、案内穴92から流下した潤滑オイルが、効率的に冷却された隣接部71dに沿って流れ落ちるので、潤滑オイルがより効率的に冷却される。
また、オイル貯留部71の内壁面71cの隣接部71dは、案内穴92を通過した潤滑オイルによって覆われているので、潤滑オイルが、より効率的に冷却される。オイル貯留部71の内壁面71cのうち潤滑オイルから露出した部分の面積が、より減少するので、結露に起因する水の発生量を減少させることができる。
また、オイル貯留部71の外壁面71bに沿って流される冷却水通路は、水中に配置される取水口28からエンジン9に延びており、オイル貯留部71の外壁面71bに沿って配置された冷却水供給路30を含む。したがって、エンジン9の冷却に用いられる前の低温の冷却水が、オイル貯留部71の外壁面71bに沿って流れるので、潤滑オイルがより効率的に冷却される。
また、船外機4は、オイルパン61を通ってエンジン9から下方に延びる排気通路を備え、冷却水通路の少なくとも一部は、オイル貯留部71および排気通路の間に配置されている。したがって、エンジン9の冷却に用いられる前の低温の冷却水によって、オイル貯留部71の潤滑オイルと排気通路の排気との双方を冷却することができる。ここで、前記排気通路は、図7の例のようにメイン排気通路25であってもよい。前記排気通路は、メイン排気通路25およびアイドル排気通路27の少なくとも一方を含んでいればよい。オイル貯留部71と排気通路(メイン排気通路25およびアイドル排気通路27の少なくとも一方)との間に配置される冷却水通路の少なくとも一部は、冷却水供給路30の部分30aを含んでいてもよい。オイル貯留部71と排気通路(メイン排気通路25およびアイドル排気通路27の少なくとも一方)との間に配置される冷却水通路の少なくとも一部は、さらに、冷却水戻し路67を含んでいてもよい。
また、前記ガイド部材が、前記遮蔽部91および案内穴92が設けられて、エンジン9およびオイルパン61の間でオイルパン61に接するオイルパンガスケット79を含む。したがって、オイルパンガスケット79の設計変更のみで、オイル回収路内の潤滑オイルをオイル貯留部71の内壁面71cに流下させるように案内するガイド部材としての機能を容易に実現することができる。
また、船外機4が、クランク室44からオイル貯留部71に下方に延びており、クランク室44内のブローバイガスをオイル貯留部71内に導く、オイル回収路(第1オイル回収路73に相当)とは別のブローバイガス通路(第1ブローバイガス通路62に相当)を備える。したがって、エンジン9のピストン37の運動の影響によりクランク室44内での流れ方向が一方向に定まらない傾向にあるブローバイガスが、オイル回収路内で潤滑オイルの流れを妨げることが抑制される。
また、船外機4が、オイルパン61を通ってエンジン9から下方に延びる排気通路を備え、冷却水通路の少なくとも一部は、オイル貯留部71および排気通路の間に配置されている。したがって、エンジン9の冷却に用いられる前の低温の冷却水によって、オイル貯留部71の潤滑オイルと排気通路の排気との双方を冷却することができる。ここで、前記冷却水通路の少なくとも一部は、冷却水供給路30の一部である部分30aを含んでいてもよい。前記排気通路は、メイン排気通路25の部分25aおよびアイドル排気通路27aの少なくとも一方を含んでいればよい。
また、船外機4が、オイル回収路、ブローバイガス通路、および排気通路の一部が設けられており、エンジン9およびオイルパン62の間に配置された排気ガイド18を備える。したがって、排気ガイド18の果たす機能を増やすことにより、構造の簡素化と小型化を達成することができる。ここで、前記オイル回収路は、第1オイル回収路73、第2オイル回収路74および第3オイル回収路76のうち、少なくとも第1オイル回収路73を含んでいればよい。前記排気通路は、メイン排気通路25およびアイドル排気通路27の少なくとも一方を含んでいればよい。前記ブローバイガス通路は、第1ブローバイガス通路62および第2ブローバイガス通路63の少なくとも一方を含んでいればよい。
また、排気ガイド18は、船体H1と船外機4との間に介在するマウントダンパDMが配置されるマウント支持部110を含む。エンジン9とオイルパン61との間に、マウントダンパDMが配置された排気ガイド18が介在している場合、エンジン9からオイルパン61へ潤滑オイルを流し難くなる。その結果、オイルパン61内の潤滑オイルが高温になる傾向にある。これに対して、本第1実施形態では、前記ガイド部材を用いて、オイルパン61内の潤滑オイルの冷却効果を高めることで、十分な冷却性能を得ることができる。
なお、前記第1実施形態では、オイルパンガスケット79によりガイド部材を構成しているが、この構成に限定されるもではなく、例えば、ガイド部材は、エンジンおよびオイルパンの間に配置されるエンジンガスケットと、エンジンガスケットおよびオイルパンの間に配置される排気ガイドと、オイルパンガスケットとを含み、前記遮蔽部および案内穴は、前記エンジンガスケット、排気ガイド、およびオイルパンガスケットの何れかに設けられていてもよい。この場合、設計の自由度を増大させることができる。
例えば、図15の第2実施形態に示すように、エンジンガスケット78Pに、オイル貯留部71の開口71aの上方に位置するようにオイル回収路73P内に配置された遮蔽部91Pと、オイル貯留部71の内壁面71cの上方に位置するようにオイル回収路73P内に配置された案内穴92Pとを設けてもよい。エンジンガスケット78Pが、オイル回収路73P内の潤滑オイルを遮蔽部91Pによって案内穴92Pに案内し、案内穴92Pからオイル貯留部71の内壁面71cに流下させるガイド部材を構成する。案内穴92Pからの潤滑オイルは、案内穴92Pの下方で且つオイル貯留部71の内壁面71cの上方で排気ガイド18Pに設けられた通路18P1を通して、オイル貯留部71の内壁面71cに流下する。図15に示す第2実施形態の構成要素において、図7に示す第1実施形態の構成要素と同じ構成要素には、図7に示す第1実施形態の構成要素の参照符号と同じ参照符号を付してある。
また、図16の第3実施形態に示すように、排気ガイド18Qに、オイル貯留部71の開口71aの上方に位置するようにオイル回収路73Q内に配置された遮蔽部91Qと、オイル貯留部71の内壁面71cの上方に位置するようにオイル回収路73Q内に配置された案内穴92Qとを設けてもよい。遮蔽部91Qは、オイルパンガスケット79Qの開口79Q1の上方に配置されている。排気ガイド18Qが、オイル回収路73Q内の潤滑オイルを遮蔽部91Qによって案内穴92Qに案内し、案内穴92Qからオイル貯留部71の内壁面71cに流下させるガイド部材を構成する。クランク室からの潤滑オイルは、エンジンガスケット78Qに設けられた通路78Q1および排気ガイド18Qに設けられた通路18Q1を通して、遮蔽部91Q上に落下し、案内穴92Qへと案内される。図16に示す第3実施形態の構成要素において、図7に示す第1実施形態の構成要素と同じ構成要素には、図7に示す第1実施形態の構成要素の参照符号と同じ参照符号を付してある。
本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明は請求項記載の範囲内で種々の変更を施すことができる。
4 船外機
9 エンジン
18 排気ガイド
18Q 排気ガイド(ガイド部材)
23 排気通路
25 メイン排気通路
27 アイドル排気通路
28 取水口
30 冷却水供給路(冷却水通路)
30a 冷却水供給路の部分(冷却水通路の一部)
38 クランクシャフト
44 クランク室
61 オイルパン
62 第1ブローバイガス通路
63 第2ブローバイガス通路
71 オイル貯留部
71a 開口
71b 外壁面
71c 内壁面
71d 隣接部
73 第1オイル回収路
74 第2オイル回収路
76 第3オイル回収路
78 エンジンガスケット
78P エンジンガスケット(ガイド部材)
79 オイルパンガスケット(ガイド部材)
91 遮蔽部
91P 遮蔽部
91Q 遮蔽部
92 案内穴
92P 案内穴
92Q 案内穴
110 マウント支持部
Ac 回転軸線
H1 船体
MD マウントダンパー

Claims (10)

  1. 上下方向に延びる回転軸線まわりに回転可能なクランクシャフトと、前記クランクシャフトを収容するクランク室と、を含むエンジンと、
    上向きに開いた開口が上端部に設けられたオイル貯留部を含み、前記エンジンの下方に配置されており、少なくとも前記クランク室に供給される潤滑オイルを前記オイル貯留部内に貯留するオイルパンと、
    前記オイル貯留部の外壁面に沿って配置された冷却水通路と、
    前記クランク室から前記オイル貯留部に下方に延びており、前記クランク室内の潤滑オイルを前記オイル貯留部内に導くオイル回収路と、
    前記オイル貯留部の開口の上方に位置するように前記オイル回収路内に配置された遮蔽部と、前記オイル貯留部の内壁面の上方に位置するように前記オイル回収路内に配置された案内穴とが設けられており、前記オイル回収路内の潤滑オイルを前記遮蔽部によって前記案内穴に案内し、前記案内穴から前記オイル貯留部の内壁面に流下させるガイド部材と、を備える、船外機。
  2. 前記オイル貯留部の内壁面は、前記冷却水通路の周囲に位置する隣接部を含み、
    前記案内穴は、前記隣接部の上方に配置されている、請求項1に記載の船外機。
  3. 前記オイル貯留部の前記隣接部は、前記案内穴を通過した潤滑オイルによって覆われる、請求項2に記載の船外機。
  4. 前記冷却水通路は、水中に配置される取水口から前記エンジンに延びており、前記オイル貯留部の外壁面に沿って配置された冷却水供給路を含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の船外機。
  5. 前記船外機は、前記オイルパンを通って前記エンジンから下方に延びる排気通路をさらに備え、
    前記冷却水通路の少なくとも一部は、前記オイル貯留部および排気通路の間に配置されている、請求項1〜4のいずれか一項に記載の船外機。
  6. 前記ガイド部材は、前記遮蔽部および案内穴が設けられており、前記エンジンおよびオイルパンの間で前記オイルパンに接するオイルパンガスケットを含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載の船外機。
  7. 前記クランク室から前記オイル貯留部に下方に延びており、前記クランク室内のブローバイガスを前記オイル貯留部内に導く、前記オイル回収路とは別のブローバイガス通路をさらに備える、請求項1〜6のいずれか一項に記載の船外機。
  8. 前記オイルパンを通って前記エンジンから下方に延びる排気通路と、
    前記オイル回収路、ブローバイガス通路、および排気通路の一部が設けられており、前記エンジンおよびオイルパンの間に配置された排気ガイドと、をさらに備える、請求項7に記載の船外機。
  9. 前記排気ガイドは、船体と船外機との間に介在するマウントダンパが配置されるマウント支持部を含む、請求項7または8に記載の船外機。
  10. 前記ガイド部材は、前記エンジンおよびオイルパンの間に配置されたエンジンガスケットと、前記エンジンガスケットおよびオイルパンの間に配置された排気ガイドと、前記排気ガイドおよびオイルパンの間に配置されたオイルパンガスケットとを含み、
    前記遮蔽部および案内穴は、前記エンジンガスケット、排気ガイド、およびオイルパンガスケットのいずれかに設けられている、請求項1〜9のいずれか一項に記載の船外機。
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