JP2015094162A - 床下地材、フローリング材、床構造体および床下地材の製造方法 - Google Patents

床下地材、フローリング材、床構造体および床下地材の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】防音機能を有する床下地材であって、床材施工時に行われる床下地材の切断による衝撃を受けても、突起シート層の不所望な割れおよび/または破片の発生を抑制することができる床下地材を提供する。
【解決手段】床下地材100は、樹脂突起シート層200と、クッション層300と、補強層250とを含む。樹脂突起シート層200は、一方の面221に突起部210が設けられる。クッション層300は、樹脂突起シート層200の少なくとも突起部210に接触するように設けられる。補強層250は、樹脂突起シート層200の他方の面222に設けられる。
【選択図】図2

Description

本発明は、防音機能を有する床下地材、フローリング材、床構造体および床下地材の製造方法に関する。
従来から、階上の床衝撃音緩和のため、種々の開発が行われている。例えば、特許文献1(特開2005−273274号公報)においては、樹脂繊維を用いて形成した不織布層と、該不織布層の上に積層一体化される樹脂シートとからなり、樹脂シートは、一定厚さの基部の下面に下に向かって突出し、不織布層に嵌入する多数の突起体を有することを特徴とする吸音下地材について開示されている。
特開2005−273274号公報
特許文献1に記載の樹脂シートは、床材施工時に所望の大きさに切断されて使用される。この切断時の衝撃により、樹脂シートは不所望な割れおよび/または破片が発生し、作業性が悪い。
本発明の目的は、防音機能を有する床下地材であって、床材施工時に行われる床下地材の切断による衝撃を受けても、突起シート層の不所望な割れおよび/または破片の発生を抑制することができる床下地材を提供することにある。
本明細書において、「防音」とは、遮音、吸音、防振および制振の少なくともいずれかによる効果を指すものとする。遮音とは空気伝播音を反射させること、吸音は空気伝播音を吸収すること、防振は固体伝播音を反射させること、制振は固体伝播音を減衰させることとする。
(1)
一局面に従う床下地材は、突起シート層と、クッション層と、補強層とを含む。突起シート層は、一方の面に突起部が設けられる。クッション層は、突起シート層の少なくとも突起部に接触するように設けられる。補強層は、突起シート層の他方の面に設けられる。
本発明においては、突起シート層に補強層が設けられることにより、床材施工時に行われる床下地材の切断による衝撃を受けても、突起シート層の不所望な割れおよび/または破片の発生を抑制することができる。
(2)
本発明においては、補強層は繊維含有層であってよい。
これによって、切断時の衝撃に対して効果的な補強を容易に行うことができる。また、補強層が樹脂シートの表面を拘束するため、温度による伸縮を抑制することができる。
(3)
本発明においては、補強層は突起シート層より靭性が大きい樹脂層であってよい。
これによって、切断時の衝撃に対して効果的な補強を容易に行うことができる。
(4)
本発明においては、突起シート層の平面部の厚みは、0.2mm以上0.5mm以下であってよい。
このように、本発明においては、突起シート層の平面部が薄厚であることが許容される。
(5)
本発明においては、補強層の厚みが、0.1mm以上0.3mm以下であってよい。
このように、本発明においては、十分に薄厚の補強層が許容される。
(6)
本発明においては、突起シート層の、JIS K 7111に準拠して測定したシャルピー衝撃値が、0.1J/cm以上1.5J/cm以下であってよい。
このように、本発明においては、靭性の小さい突起シート層が許容される。
(7)
他の局面に従うフローリング材は、(1)から(6)のいずれかに記載の床下地材と、クッション層側に配設されたフローリング板と、を含む。
この場合、(1)から(6)のいずれかに記載の床下地材を用いているため、床構造体に接着させる時に使用可能な接着剤の自由度が大きい。
(8)
フローリング板は、床下地材側から表面側に向けて刻設された切溝を有していてよい。
この場合、フローリング板の切溝内の空間と、床下地材のクッション層内の微小空間とが相まって、防音効果を増強することができる。
(9)
さらに他の局面に従う床下地材の製造方法は、突起シート層形成工程と、補強層形成工程と、接合工程とを含む。突起シート層形成工程では、一対のロールのうち一方に設けられた複数の凹部に原材料を入り込ませて突起シート層の突起部を形成する。補強層形成工程では、突起シート層の突起部が形成された側の反対側に補強層が設けられるように補強層を形成する。接合工程では、突起シート層の少なくとも突起部がクッション層に接触するようにクッション層を接合させる。
これによって、床材施工時に行われる床下地材の切断による衝撃を受けても、突起シート層の不所望な割れおよび/または破片の発生を抑制することができる床下地材を製造できる。
(10)
本発明においては、突起シート層形成工程において、突起部は、突起シート層に外接する最小の六平面で閉塞した場合の空間体積が50パーセント以上となるように形成されてよい。
これによって、音の振動を効果的に緩衝することができる床下地材を製造することができる。
(11)
本発明においては、一対のロールの他方が補強層の材料を給送することにより、突起シート層形成工程と補強層形成工程とが同時に行われてよい。
これによって、突起シート層の他方の面が溶融状態であるうちに補強層を設けることができるため、突起シート層と補強層との接合を強力にすることができる。
本発明によれば、防音機能を有する床下地材であって、床材施工時に行われる床下地材の切断による衝撃を受けても、突起シート層の不所望な割れおよび/または破片の発生を抑制することができる床下地材を提供することができる。
本実施の形態にかかるフローリング材の一例を示す模式的断面図である。 本実施の形態にかかる床下地材の一例を示す模式的一部拡大断面図である。 樹脂突起シート層の形状を説明するための模式的平面図である。 本実施の形態にかかる床下地材の他の例を示す模式的一部拡大断面図である。 本実施の形態にかかる床下地材の他の例を示す模式的一部拡大断面図である。 本実施の形態にかかる床下地材の他の例を示す模式的一部拡大断面図である。 本実施の形態にかかる床下地材の他の例を示す模式的一部拡大断面図である。 本実施の形態にかかる床下地材の他の例を示す模式的一部拡大断面図である。 図3に示した樹脂突起シート層の突起部の他の例を説明するための上からの平面視図(a)および模式的断面図(b)である。 図3に示した樹脂突起シート層の突起部の他の例を説明するための上からの平面視図(a)および模式的断面図(b)である。 図3に示した樹脂突起シート層の突起部の他の例を説明するための上からの平面視図(a)および模式的断面図(b)である。 図3に示した樹脂突起シート層の突起部の他の例を説明するための上からの平面視図(a)および模式的断面図(b)である。 図3に示した樹脂突起シート層の突起部の他の例を説明するための上からの平面視図(a)および模式的断面図(b)である。 図3に示した床下地材を製造する製造装置の一例を示す模式図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付す。また、同符号の場合には、それらの名称および機能も同一である。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さないものとする。
(第1実施の形態)
図1は、本実施の形態にかかるフローリング材500の一例を示す模式的断面図である。なお、以下の説明において、便宜上、図1の上側を上側または表側と表記し、図1の下側を下側または裏側と表記する場合がある。また、図2は、本実施の形態にかかる床下地材100の一例を示す模式的一部拡大断面図であり、図3(a)は樹脂突起シート層200の形状を説明するための模式的平面図、図3(b)は樹脂突起シート層200の模式的外観斜視図、図3(c)は図3(b)におけるA−A線を含む面で切断した場合の模式的断面図である。
(フローリング材500の概略構成)
図1に示すように、フローリング材500は、上から、フローリング板510および床下地材100の順に形成されてなる。すなわち、床下地材100の上に接触してフローリング板510が積層される。フローリング材500は、一般に床構造体520上に配設される。
また、フローリング板510は、合板、MDF(中質繊維板)、パーティクルボード、5プライ合板、4プライ合板、樹脂と木材との混合物、無垢材などから形成され、表面側に長手方向または横手方向に凹部が設けられていてもよい。さらに、本実施の形態においては、フローリング板510は、裏面から表面側に向けて形成された切溝511(裏面溝付)が設けられている。
(床下地材100の構成)
図1および図2に示すように、床下地材100は、樹脂突起シート層200と補強層250とクッション層300とを含む。
樹脂突起シート層200は、一方の面221に形成された突起部210が上に凸となるように配設され、クッション層300に突起部210全体が嵌入されることにより、当該一方の面221および突起部210表面全体がクッション層300に接触している。さらに、樹脂突起シート層200の他方の面222に接触して、補強層250が積層される。
図示された態様では、クッション層300に突起部210全体が嵌入されていることにより、樹脂突起シート層200の片面全体がクッション層300に接触しているが、少なくとも突起部210の先端がクッション層300に接触している限り、この態様に限定されるものではない。たとえば、後述するように、樹脂突起シート層200とクッション層300との間に、クッション層中の微小空間とは別の空間が設けられていてもよい。
(樹脂突起シート層200)
図2に示すように、樹脂突起シート層200は、突起部210と、突起部210以外の樹脂シート部220とから構成される。突起部210を有することにより、上側から荷重を受けた時のフローリング板510の撓みを最小限にすることができるため、フローリング材500上の歩行時の過度の沈み込みを防止し、良好な歩行感を確保できる。
なお、本実施の形態においては、突起部210と樹脂シート部220とは、一体成形されている。
樹脂突起シート層200の樹脂シート部220の厚みは、0.2mmである。なお、樹脂シート部220の厚みL20は、0.1mm以上0.5mm以下であってよい。
なお、本発明は、このような薄厚の樹脂シート部220を用いる場合に特に有用である。
樹脂突起シート層200は、それに外接する最小の六平面V(図3(b)および図3(c)参照)で閉塞した場合の空間体積(空間体積とは、クッション層300が積層されていない場合を想定した空間体積をいう。)が50パーセント以上、強度の観点から好ましくは50パーセント以上96パーセント以下となるように構成される。より具体的には、六平面Vの上面および下面は、それぞれ、突起部210の先端および樹脂突起シート層200の他方の面222に接しており、六平面Vに囲まれた体積から樹脂突起シート層200によって排除された体積が、当該六平面Vに囲まれた体積に対して50パーセント以上、好ましくは50パーセント以上96パーセント以下を占めるように構成される。
突起部210は、一方の面221から半球状に突出するように形成される。突起部210の高さL21は、2.5mmである。なお、高さL21は、1mm以上10mm以下、好ましくは2mm以上6mm以下であってよい。
これによって、少なくとも、突起部210の先端を後述のクッション層300に接触させることができる。
図3(a)に示すように、突起部210は、千鳥状に配置される。千鳥状に配置された一の突起部210と、当該一の突起部210に隣接する他の突起部210と(以下、突起部210同士と記載する)のピッチPは、8mmである。また、突起部210の基端部の直径LRは、φ4mmである。
なお、樹脂シート部220の突起部210同士のピッチPは、2mm以上50mm以下であってよい。突起部210の基端部の直径LRは、φ2mm以上φ11mm以下であってよい。あるいは、突起部210の基端部の水平断面積が、0.5平方ミリメートル以上100平方ミリメートル以下であってもよい。
これによって、樹脂突起シート層200に負荷がかかっても、突起部210の破損を回避することができる。
樹脂突起シート層200は、突起部210の形状維持の観点から、突起部210をある程度高い硬度で形成することが好ましいため、特に本実施の形態のように突起部210と樹脂シート部220とが一体成形されている場合などは、靭性が低い傾向にある。具体的には、樹脂突起シート層200を構成する樹脂は、例えばJIS K 7111に準拠して測定したシャルピー衝撃値が、たとえば0.1J/cm以上1.5J/cm以下である。当該シャルピー衝撃値の範囲の上限値は、たとえば1.0J/cmまたは0.8J/cmであってもよい。本発明は、樹脂突起シート層200がこのような靭性が低い材質で構成される場合に特に有用である。
樹脂突起シート層200を構成する樹脂としては特に限定されないが、例えば、熱可塑性樹脂であってよい。さらに、発泡性樹脂であることも許容する。より具体的には、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリブテンなどのポリオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリスチレン共重合樹脂などのポリビニル系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート(PET)、ポリカーボネート、ポリアリレートなどのポリエステル系樹脂、ポリアセタール、ポリフェニレンエーテル、芳香族ポリサルホン、ポリエーテルケトンなどのポリエーテル系樹脂、ナイロン6、ナイロン6−6、ナイロン11、ナイロン12などのポリアミド系樹脂等が挙げられる。
本実施の形態においては、樹脂突起シート層200について説明したが、これに限定されず、無機物、木材、金属、複合材等で構成される突起シート層であってもよい。さらに、本実施の形態においては、樹脂突起シート層200の突起部210および樹脂シート部220が一体に形成される例をあげたが、この態様に限定されるものではない。たとえば、突起部210および樹脂シート部220がそれぞれ異なる材質のものとして形成されてもよいし、それぞれ別部材として形成された後に組み合わされてもよい。また、樹脂突起シート層200の突起部210は積層構造を有してもよい。
(補強層250)
図2に示すように、補強層250は、樹脂突起シート層200の他方の面222に接触して積層される。
補強層250の厚みは、0.15mmである。しかしながらこの態様に限定されるものではなく、補強層250の厚みは、樹脂突起シート層200を切断時の衝撃から保護可能な範囲で許容される。たとえば、補強層250の厚みは、0.1mm以上0.3mm以下である。
補強層250は、スパンボンドであるが、この態様に限定されるものではなく、任意の(但し、一直線方向のみに繊維が延在する態様は除く)繊維含有層が許容される。これによって、樹脂突起シート層200を切断時の衝撃から保護するとともに、樹脂突起シート層200の他方の面222を拘束することで樹脂突起シート層200の寸法変化を抑制することができる。
補強層250が繊維含有層である場合、繊維は、ガラス繊維、セラミックス繊維、ボロン繊維などの無機繊維;PAN (ポリアクリロニトリル) 系炭素繊維およびピッチ系炭素繊維などの炭素繊維;ならびに、アラミド、ポリエステル、ポリエチレン、ナイロン、ビニロン、ポリアセタール、ポリパラフェニレンベンズオキサゾール、高強度ポリプロピレンなどの有機繊維;ケナフ、麻などの天然繊維であってよい。これらの繊維は、単独で、または複数種を組み合わせて用いることができる。繊維の形態としては、不織布および織布を問わない。さらに、繊維含有層は、繊維にマトリックス樹脂が含浸した繊維強化樹脂であってもよい。繊維含有層のより具体的な他の例として、紙、ガラス繊維混抄紙、ガラス繊維樹脂シート等が挙げられる。
上記の他、補強層250は、繊維を含まない樹脂であってもよい。このような樹脂は、樹脂突起シート層200を構成する樹脂より靭性が大きい樹脂が選択される。このような樹脂として、例えばポリエーテルエーテルケトン、ポリフェニレンサルファイド、ポリオキシメチレン、ポリカーボネート、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)などが挙げられる。
本実施の形態においては、床下地材100が補強層250を有しているため、床構造体520上に施工する場合に用いられる接着剤(当該接着剤によって形成される接着層は図示せず)の自由度が高い。特に、樹脂突起シート層200を構成する樹脂を接着するために特殊な接着剤を必要とする場合において、補強層250の種類に応じ、汎用性の高い接着剤を選択することができる点で好ましい。たとえば、
ウレタン樹脂系接着剤、変性シリコーン系接着剤、エマルジョン系接着剤などの汎用性の高い接着剤を使用することができる。
(クッション層300)
クッション層300は、多数の微小空間を有する層である。多数の微小空間は、三次元的に連続していることが好ましい。本実施の形態においては、クッション層300は、不織布である。クッション層300の、突起シート層200と反対側の表面は、接着剤の浸透防止の処理がされていることが好ましい。
クッション層300は不織布で構成される。具体的には、クッション層300は、厚み4mm、目付200g/平方メートルである。しかしながら、目付および層厚は上述に限定されるものではない。たとえばクッション層300の層厚は、1mm以上10mm以下であってよい。
不織布の素材としては、熱溶着繊維、非熱溶着繊維、その他任意の種類の合成樹脂繊維を使用することができる。
例えば、アラミド繊維、ガラス繊維、セルロース繊維、ナイロン繊維、ビニロン繊維、ポリエステル繊維、ポリオレフィン繊維、レーヨン繊維、アクリル繊維等が挙げられる。特に、ポリエチレン(PE)ポリプロピレン(PP)などのポリオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレートなどのポリエステル系樹脂、ナイロンなどのポリアミド系樹脂、ポリ(メタ)アクリル酸メチルなどのアクリル系樹脂などを用いることができる。
本実施の形態においては、クッション層300を形成する不織布は、一般的に樹脂繊維の集積層であるフリースの態様である。当該フリースは、乾式法、湿式法、スパンボンド法、メルトブロー法、その他の製法により作られる。さらに該フリースの樹脂繊維同士を結合することにより形成される。
なお、本実施の形態においては、クッション層300が不織布である例を挙げたが、この態様に限定されるものではない。クッション層300の素材としては、多数の微小空間を有するものであればよく、たとえば、グラスウール、ロックウール等の繊維状素材、ポリエチレン(PE)、ポリスチレン、ウレタン、ゴム等からなるスポンジ、シート状発泡体等の発泡体(連続気泡発泡体、とくに、独泡率50%以下のものが好ましい)、表層にエンボス加工を施したウレタンゴム等のゴム系素材、気泡緩衝材などその他の任意の素材を用いることができる。
また、本実施の形態においては、クッション層300が単層である例を挙げたが、この態様に限定されるものではない。たとえば、クッション層300上に、他のクッション層が積層されていてもよい。他のクッション層は、たとえば、厚み0.05mm以上5mm以下、一例として0.2mmであり、目付30g/平方メートルのフリースである。
他のクッション層が積層されている場合、クッション層300と他のクッションン層とは、フリースの樹脂繊維同士を結合するため、エマルジョン系の接着樹脂を含浸またはスプレー等の方法でフリースに付着させて加熱し、繊維の接触点を接着するケミカルボンド法を用いて形成してよい。あるいは、フリースの樹脂繊維同士を結合するため、熱溶着繊維を混合したフリースを、熱圧着または熱処理して繊維同士を接着させるサーマルボンド法を用いて形成してもよく、高速で上下する針で繰り返し突き刺し、樹脂繊維を絡ませて結合させるニードルパンチ法を用いて形成してもよい。
他のクッション層は、クッション層300と同じ素材で構成されてもよいし、異なる素材で構成されていてもよい。他のクッション層がクッション層300と同じ素材で構成される場合、上述のように目付量を異ならしめてよいし、発泡体の場合では、発泡率および/または独泡率を異ならしめてもよい。
他のクッション層がクッション層300と異なる素材で構成される場合、他のクッション層は、上述のほか、非繊維状または非発泡の層であってもよい。その他にも、クッション層300より引張弾性率の高い材料構成のもので、吸音効果を妨げないものを適宜選択してもよい。
(第1実施の形態による防音効果)
切溝511の作用で、フローリング板510の共振が減少され、衝撃振動の増大および拡散が制限される。さらに、クッション層300が衝撃を受けることにより圧縮変形などの変形を受け、これにより、音の振動を低下させる。低下された音の振動は、突起部210によりクッション層300表面との接触面積が拡大された樹脂突起シート層200によってさらに効果的に緩衝される。
(他の例1)
図4は、図2に示した床下地材100の他の例を示す模式的一部拡大断面図である。なお、図2の床下地材100と同様の構造を有する場合は、同じ符号を付し、説明は省略する。
図4に示す床下地材100aにおいては、樹脂突起シート層200aの突起部210aが、円柱の先端に半球が結合した形状に突出するように形成される。さらに、樹脂突起シート層200aとクッション層300aとの間に、クッション層300a中の微小空間とは別の空間が設けられている。
具体的には、クッション層300aにおいて、樹脂突起シート層200aの突起部210aの先端の部分がクッション層300aに接触し、樹脂シート部220aとクッション層300aとが接触していない。
その結果、樹脂シート部220aの一方の面221aと、クッション層300aに接触していない突起部210aの表面と、クッション層300aとに囲まれた空間領域AR30が形成される。
樹脂突起シート層200aの突起部210aの高さL21aは、2.5mmである。なお、高さL21aは、1mm以上10mm以下、好ましくは2mm以上6mm以下であってよい。これによって、突起部210aの先端の部分のみをクッション層300aに接触させて空間領域AR30を形成しやすい。
樹脂突起シート層200aは、それに外接する最小の六平面(図3(b)および図3(c)の六平面V参照)で閉塞した場合の空間体積がたとえば50パーセント以上、より具体的には50パーセント以上99パーセント以下、好ましくは50パーセント以上96パーセント以下となるように構成される。
樹脂突起シート層200aにおいては、突起部210aの先端部を半球状で設けることにより、クッション層300aとの接地面積を少なくして、振動の伝達を抑制することができる。
なお、上述の例では、クッション層300aが単層である例を挙げたが、この態様に限定されるものではない。たとえば、クッション層300aの上および下の少なくともいずれかに、他のクッション層が積層されていてもよい。他のクッション層としては、第1実施の形態で述べたものを用いることができる。クッション層300aの上および下に他のクッション層が積層される場合、それら他のクッション層は、同じクッション層であってもよいし、異なるクッション層であってもよい。
上記の態様の他、当該他のクッション層がクッション層300aの下に積層される代わりに、クッション層300aの内部層として設けられてもよい。
他のクッション層がクッション層300aの下に積層される場合、当該他のクッション層は、クッション層300aより引張弾性率が高いことにより、突起部210aに対する突っ張りとなって、クッション層300a自身の過度の沈み込みを抑制することができる。したがって、空間領域AR30を積極的に形成することができる。
(他の例2)
図5は、図2に示した床下地材100のさらなる他の例を示す模式的一部拡大断面図である。なお、図2の床下地材100と同様の構造を有する場合は、同じ符号を付し、説明は省略する。
図5に示す床下地材100bにおいては、樹脂突起シート層200とクッション層300bとの間に、クッション層300b中の微小空間とは別の空間が設けられている。
具体的には、クッション層300bにおいて、樹脂突起シート層200の突起部210の先端の部分と樹脂シート部220の一部とがクッション層300aと接触している。
その結果、樹脂シート部220の一方の面221の、クッション層300bに接触していない部分と、クッション層300bに接触していない突起部210の表面と、クッション層300bとに囲まれた空間領域AR30が形成される。
なお、上述の例では、クッション層300bが単層である例を挙げたが、この態様に限定されるものではない。他にも、上述の他の例1で述べたものと同様、クッション層の上および下の少なくともいずれか、または、クッション層の上および内部の少なくともいずれかに、他のクッション層が設けられてもよい。
他のクッション層がクッション層300bの下に積層される場合、他のクッション層は、クッション層300bより引張弾性率が高いことにより、突起部210に対する突っ張りとなって、突起部210の基端部におけるクッション層300bの接触を防止することができる。したがって、空間領域AR30を積極的に形成することができる。
(他の例1および他の例2による防音効果)
床下地材100aおよび床下地材100bにおいては、空間領域AR30を積極的に設けることで、床衝撃音について防音効果を向上させる。この場合、フローリング板から衝撃を受けると、突起部210a,210に接触するクッション層300a,300bは、空間領域AR30により表面が自由に振動でき、床衝撃の空気伝播音を反射、ならびに/もしくは、床衝撃の固体伝播音を吸収および/または減衰させることができる。
また、床下地材100aおよび床下地材100bにおいては、空間領域AR30が互いに連通することで、床下地材100a,100bの延在面方向に連通する大きな空間領域を形成する。このように連通する空間部を設けることにより水平方向への音の広がりを形成することができ、広範囲で床衝撃の空気伝播音を反射、ならびに/もしくは、床衝撃の固体伝播音または空気伝播音を吸収および/または減衰させることができる。なお、一般に、音は距離の2乗に反比例して減衰するため、空間領域AR30が広いほど音の減衰に効果がある。
その結果、床衝撃の空気伝播音および/または固体伝播音が階下へ伝播することを低減することができる。
なお、防音効果の観点からは、床下地材100a,100bの延在面方向に空間領域AR30が連通することが好ましいが、空間領域AR30が非連通の場合でも防音効果は得られる。
(他の例3)
図6は、図2に示した床下地材100のさらなる他の例を示す模式的一部拡大断面図である。なお、図2の床下地材100と同様の構造を有する場合は、同じ符号を付し、説明は省略する。
図6に示す床下地材100cは、上下方向の積層順が逆であることを除いて、床下地材100と同じである。つまり、床下地材100cは、樹脂突起シート層200の一方の面221に形成された突起部210が下に凸となるように配設され、上から、補強層、樹脂突起シート層、クッション層の順番で積層される。
なお、床下地材の構成層の上下方向の積層順が逆となるこの態様は、本明細書で、上からクッション層、樹脂突起シート層、補強層の順番で積層されるものとして例示する全ての態様に同様に適用されることができる。
(他の例3による防音効果)
床下地材100cにおいては、フローリング板から衝撃を受けると、突起部210によりクッション層300の表面との接触面積が拡大された樹脂突起シート層200によって、クッション層300の広い表面を自由に振動させることができる。これによって、床衝撃の空気伝播音を反射、ならびに/もしくは、床衝撃の固体伝播音を吸収および/または減衰させることができる。
(他の例4)
図7および図8は、図2に示した床下地材100のさらなる他の例を説明するための模式的断面図である。なお、図2の床下地材100と同様の構造を有する場合は、同じ符号を付し、説明は省略する。
図7に示すように、床下地材100dは、クッション層300上に、合板450を介して防音マット400を有する。すなわち、クッション層300に接触して合板450が積層され、さらに合板450に接触して防音マット400が積層されている。
防音マット400は、通常、自身の重さによって防音効果を発揮するものであれば特に限定されない。防音マットの素材が有する比重は、防音性能の観点からは大きいほど好ましい。例えば、当該比重は2.0以上3.0以下である。コストおよび/または入手容易性を考慮すると、具体的には2.1以上2.8以下、より具体的には2.4以上2.8以下である。防音マットの素材としては、たとえば、アスファルト、ゴム、およびこれらに鉄粉を含ませた素材が挙げられる。
防音マット400の厚さは、素材の比重に応じて当業者が適宜選択することができるが、たとえば2mm以上15mm以下、より好ましくは4mm以上8mm以下である。
合板450は、フローリング板510(図1参照)を固定(具体的には、クギによる固定)するために用いられる。フローリング板510を固定可能であればいかなる素材が用いられてもよい。例えば、針葉樹合板、ラワン合板、パーティクルボード、配向性ストランドボード(OSB)などが用いられる。
防音マット400を用いる床下地材100dは、特に、フローリング板510(図1参照)として、それ自体に防音効果がないもの、例えば無垢材を用いる場合に特に有用である。
図8に示すように、床下地材100eは、防音マット400、クッション層300、樹脂突起シート層200および補強層250のセットが二段に積層されて構成されるものである。下段においては、クッション層300に接触して防音マット400が積層されている。上段においては、床下地材100dと同様、クッション層300に接触して合板450が積層され、合板450に接触して防音マット400が積層されている。さらに、下段の防音マット400に接触して上段の補強層250が積層されている。
(突起部210の変形態様)
上述の実施の形態においては、突起部210の配設パターンが千鳥状である例を挙げたが、この態様に限定されるものではない。たとえば、格子状、その他の規則性のある配設パターン、または規則性のない配設パターンで突起部が配設されてもよい。
また、上述の実施の形態においては、突起部210の形状を半球状または円柱の先端に半球が結合した形状である例を挙げたが、これらの態様に限定されるものではない。たとえば、円錐形状、角錐形状、切頭逆円錐形状、切頭逆角錐形状、または円筒形状であってもよく、さらにこれらの先端に球または部分球が結合した形状であってもよい。
さらに、上述の実施の形態においては、突起部210が中実である例を挙げたが、この態様に限定されるものではない。たとえば、他方の面222から突起部210の先端側へ向けて、突起部210内部が肉盗みされた態様であってもよく、または、突起部210の先端から基端側へ向けて、突起部210内部が肉盗みされた態様であってもよい。
図9から図13までは、図3に示した樹脂突起シート層200の突起部210の他の例を説明するための、上からの平面視図(a)および模式的断面図(b)である。なお、図3の樹脂突起シート層200と同様の構造を有する場合は、同じ符号を付し、説明を省略する。
図9に示すように、樹脂突起シート層200fの突起部210fは、一方向に延在するリブ形状である。
また、図10に示すように、樹脂突起シート層200gは、一方向に延在する突起部210g1と、当該一方向と交差する方向に延在するように設けられた突起部210g2とを有する。突起部210g1および突起部210g2は、上からの平面視によると格子状を形成するリブ形状である。
また、図11に示すように、樹脂突起シート層200hは、突起部210hを有する。突起部210hは、水平断面が十字形状である。
突起部210hにおいては、リブが交差した十字形状であるため、当該リブの肉厚を薄くしつつ、突起部210hの強度の向上を図ることができる。
なお、図11においては、水平断面形状が、十字形状である例を挙げたが、これに限定されるものではない。たとえば、水平断面形状は、L字状、コ字状であってもよく、突起部210hの基端側から先端に向かって水平断面積が減少するように形成されてもよい。
さらに、図12に示すように、樹脂突起シート層200iは、突起部210hおよび突起部210iを有する。突起部210hは、図11の突起部210hと同様に水平断面が十字形状であり、突起部210iは、隣接する突起部210hと、隣接する突起部210hとの間に形成されたリブからなる。
この場合、図11の樹脂突起シート層200hと比較して、突起部210hに突起部210iがさらに設けられているため、強度のさらなる向上を図ることができる。
また、突起部210iの高さは、突起部210hよりも低く形成されているため、図4および図5で示したように空間領域AR30を形成する態様において特に有用である。具体的には、隣接する空間領域が、突起部210iで遮蔽されることがないため、隣り合う空間領域同士の連通を容易にし、したがって、水平方向に連通する空間領域を大きくとることができる。
また、図13に示すように、樹脂突起シート層200jは、突起部210j1および突起部210j2を有する。
突起部210j1は、一方向に延在して設けられ、突起部210j2は、突起部210j1に直交する方向に延在して設けられる。さらに、突起部210j1と突起部210j2との直交部には、突起部210が配設されている。したがって、突起部210j1および突起部210j2は、隣接する突起部210同士を格子状に連結する。
さらに、突起部210j1および210j2は、一方の面221からの突出長さが突起部210と異なる。具体的には、突起部210j1および210j2の突出長さが、突起部210の突出長さよりも短い。このため、図4および図5で示したように空間領域AR30を形成する態様において特に有用である。具体的には、隣接する空間領域が、突起部210j1および210j2で遮蔽されることがないため、隣り合う空間領域同士の連通を容易にし、したがって、水平方向に連通する空間領域を大きくとることができる。
(突起状シートの製造方法)
続いて、図14を用いて床下地材100の製造方法の一例について説明する。床下地材製造装置900は、床下地材100の製造装置である。
床下地材製造装置900は、主に混練押出機910、一対のロール930および一対のロール960を含む。
樹脂突起シート層200の製造工程では、混練押出機910および一対のロール930を用いる。
図14に示すように、一対のロール930は、一方のロールの外周面に多数の凹部940が均一に配設されている。また、一対のロール930は、樹脂突起シート層200の原材料を送り出すように、互いに逆方向に回転する。
なお、一対のロール930の一方の外周面に配設された凹部940の形状は、形成すべき突起部210の形状に対応する。
まず、混練押出機910において樹脂突起シート層200の材料が混練されて押し出され、一対のロール930の間に設けられたクリアランスに挿入される。一対のロール930の間に挿入された材料の一部が凹部940に入り込み、突起部210が形成される一方、当該クリアランスの幅に応じて樹脂シート部220の厚みが形成される。その結果、樹脂突起シート層200が形成される。この時、樹脂突起シート層200は、それに外接する最小の六平面V(図3(b)および図3(c)参照)で閉塞した場合の空間体積が50パーセント以上、強度の観点からより好ましくは50パーセント以上96パーセント以下となるように形成される。
床下地材製造装置900では、上記の樹脂突起シート層200の製造工程と同時に、補強層250の製造工程も行われる。
具体的には、補強層250を巻回したロール(図示せず)から、一対のロール930のうち他方のロールへ、補強層250が給出される。補強層250は、一対のロール930の間に挿入され、樹脂突起シート層200の突起部210が形成される側とは反対側の面に圧着される。この時、樹脂突起シート層200の材料がまだ溶融状態である間に補強層250が圧着されるため、樹脂突起シート層200と補強層250とが強固に結合した状態で積層される。
続いて、クッション層300を巻回したロール(図示せず)から一対のロール960へ、クッション層300が給出される。クッション層300は、一対のロール960の間に挿入され、樹脂突起シート層200の突起部210側に圧接される。これによって、床下地材100が製造される。
なお、樹脂突起シート層200は、上記以外の方法で製造してもよい。例えば、樹脂突起シート層200を構成する樹脂材料を混練して射出成形機に供給し、突起部210の形状に応じた凹部を有する金型に射出した後、冷却して形成してもよく、突起部210を別途形成して、樹脂シート部220に取り付け、または接着してもよく、厚みの大きな樹脂シートから、切削加工により突起部210を形成し、樹脂突起シート層200を形成してもよく、その他の任意の方法で形成してもよい。
また、補強層250の積層は、上記以外の方法で行ってもよい。例えば、樹脂突起シート層200を製造した後に、接着層を介して補強層250と貼り合わせてもよいし、樹脂突起シート層200を製造した後に、コーティングによって補強層250を設けてもよい。その他、当業者によって適宜積層法が選択されてよい。
さらに、クッション層300の積層は、上記以外の方法で行ってもよい。例えば、クッション層300の積層は、溶着(特に、ホットメルト)によって設けられてもよいし、接着層を介して設けられてもよい。その他、当業者によって適宜積層法が選択されてよい。
(実施の形態および他の例による効果)
床下地材100,100a,〜,100eにおいては、樹脂突起シート層200,200a,200f,〜,200jに補強層250が設けられることにより、床材施工時に行われる床下地材100,100a,〜,100eの切断による衝撃を受けても、樹脂突起シート層200,200a,200f,〜,200jの不所望な割れおよび/または破片の発生を抑制することができる。
床下地材100,100a,〜,100eにおいては、補強層250が繊維含有層であるため、切断時の衝撃に対して効果的な補強を容易に行うことができる。また、補強層250が樹脂突起シート層200,200a,200f,〜,200jの他方の面222を拘束するため、温度による伸縮を抑制することができる。
床下地材100,100a,〜,100eにおいては、補強層250の厚みについて、樹脂突起シート層200,200a,200f,〜,200jの樹脂シート部220,220aの厚みが0.1mm以上0.3mm以下という薄厚が許容される。
床下地材100,100a,〜,100eにおいては、樹脂突起シート層200,200a,200f,〜,200jの、JIS K 7111に準拠して測定したシャルピー衝撃値が、0.1J/cm以上1.5J/cm以下という小さい靭性が許容される。
フローリング材500は、床下地材100,100a,100b,100d,100eと、クッション層300,300a,300b側に配設されたフローリング板510とから構成されるため、床構造体520に接着させる時に使用可能な接着剤の自由度が大きい。
フローリング板510は、床下地材100,100a,100b,100d,100e側から表面側に向けて刻設された切溝511を有しているため、フローリング板510の切溝511内の空間と、床下地材100,100a,100b,100d,100eのクッション層300,300a,300b内の微小空間とが相まって、防音効果を増強することができる。
床下地材100,100a,〜,100eは、一対のロール930のうち一方に設けられた複数の凹部940に原材料を入り込ませて樹脂突起シート層200,200a,200f,〜,200jの突起部210,210a,210f,210g1,210g2,210h,210i,210j1,210j2を形成する突起シート層形成工程と、突起部210,210a,210f,210g1,210g2,210h,210i,210j1,210j2が形成された側の反対側に補強層250が設けられるように補強層250を形成する補強層形成工程と、少なくとも突起部210,210a,210f,210g1,210g2,210h,210i,210j1,210j2がクッション層300,300a,300bに接触するようにクッション層300,300a,300bを接合させる接合工程とにより製造できる。突起シート層形成工程において、樹脂突起シート層200,200a,200f,〜,200jが、外接する最小の六平面Vで閉塞した場合の空間体積が50パーセント以上となるように形成されるため、床下地材100,100a,〜,100eを構成した場合に、音の振動を効果的に緩衝することができる。
さらに、一対のロール930のうち他方が補強層250の材料を給送することにより、突起シート層形成工程と補強層形成工程とが同時に行われることにより、樹脂突起シート層200,200a,200f,〜,200jの他方の面222が溶融状態であるうちに補強層250を設けることができるため、樹脂突起シート層200,200a,200f,〜,200jと補強層250との接合を強力にすることができる。
本発明においては、床下地材100,100a,〜,100eが「床下地材」に相当し、樹脂突起シート層200,200a,200f,〜,200jが「突起シート層」に相当し、突起部210,210a,210f,210g1,210g2,210h,210i,210j1,210j2が「突起部」に相当し、樹脂シート部220,220aが「平面部」に相当し、一方の面221,221aが「一方の面」に相当し、他方の面222が「他方の面」に相当し、補強層250が「補強層」に相当し、クッション層300,300a,300bが「クッション層」に相当し、フローリング材500が「フローリング材」に相当し、フローリング板510が「フローリング板」に相当し、切溝511が「切溝」に相当し、床構造体520が「床構造体」に相当し、一対のロール930が「一対のロール」に相当し、凹部940が「凹部」に相当し、六平面Vが「六平面」に相当し、厚みL20が「平面部の厚み」に相当する。
本発明の好ましい実施の形態は上記の通りであるが、本発明はそれだけに制限されない。本発明の精神と範囲から逸脱することのない様々な実施形態が他になされる。
100,100a,〜,100e 床下地材
200,200a,200f,〜,200j 樹脂突起シート層
210,210a,210f,210g1,210g2,210h,210i,210j1,210j2 突起部
220,220a 樹脂シート部
221,221a 一方の面
222 他方の面
250 補強層
300,300a,300b クッション層
500 フローリング材
510 フローリング板
511 切溝
520 床構造体
930 一対のロール
940 凹部
V 六平面
L20 (樹脂シート部の)厚み

Claims (11)

  1. 一方の面に突起部が設けられた突起シート層と、
    前記突起シート層の少なくとも前記突起部に接触するように設けられたクッション層と、
    前記突起シート層の他方の面に設けられた補強層とを含む、床下地材。
  2. 前記補強層が繊維含有層である、請求項1に記載の床下地材。
  3. 前記補強層が、前記突起シート層より靭性が大きい樹脂層である、請求項1に記載の床下地材。
  4. 前記突起シート層の平面部の厚みが0.2mm以上0.5mm以下である、請求項1から3のいずれか1項に記載の床下地材。
  5. 前記補強層の厚みが、0.1mm以上0.3mm以下である、請求項1から4のいずれか1項に記載の床下地材。
  6. 前記突起シート層の、JIS K 7111に準拠して測定したシャルピー衝撃値が、0.1J/cm以上1.5J/cm以下である、請求項1から5のいずれか1項に記載の床下地材。
  7. 請求項1から6のいずれか1項に記載の床下地材と、前記クッション層側に配設されたフローリング板と、を含むフローリング材。
  8. 前記フローリング板が、床下地材側から表面側に向けて刻設された切溝を有する、請求項7に記載のフローリング材。
  9. 突起シート層、クッション層および補強層を含む床下地材の製造方法であって、
    一対のロールのうち一方に設けられた複数の凹部に原材料を入り込ませて突起シート層の突起部を形成する、突起シート層形成工程と、
    前記突起シート層の前記突起部が形成された側の反対側に補強層が設けられるように補強層を形成する、補強層形成工程と、
    前記突起シート層の少なくとも前記突起部がクッション層に接触するようにクッション層を接合させる、接合工程と、
    を含む、床下地材の製造方法。
  10. 前記突起シート層形成工程において、前記突起部は、前記突起シート層に外接する最小の六平面で閉塞した場合の空間体積が50パーセント以上となるように形成される、請求項9に記載の床下地材の製造方法。
  11. 前記一対のロールの他方が前記補強層の材料を給送することにより、前記突起シート層形成工程と前記補強層形成工程とが同時に行われる、請求項10に記載の床下地材の製造方法。
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