JP2015094119A - 建築用パネル材 - Google Patents
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Abstract
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例えば、下記特許文献1では、紙と耐水性樹脂のフィルムとからなる下地シートを、合板やMDF等の板の両側の表面に貼り付けた構成とされた下地用板が提案されている。
また、本発明においては、前記素パネルの少なくとも一方の側端部において対向される前記表面基材の各端部の裏面側に端部折曲溝を設けた構成とし、これら端部折曲溝において折り曲げられた前記表面基材の各端部が前記溝部におけるパネル厚さ方向に沿う方向に向く両溝内側面を構成してもよい。
また、本発明においては、前記シート押さえ部材は、前記素パネルの溝部の溝底側に向くように開口した略U字溝形状とされていてもよい。
なお、一部の図では、他図に付している詳細な符号の一部を省略している。
また、図1、図2及び図4の横断面図では、表面基材及び表面仕上シートの切断面の平行斜線(ハッチング)を省略している。
本実施形態に係る建築用パネル材1は、図2に示すように、少なくとも一方の側端部に該側端部の長手方向に沿って溝部3が形成されるように、芯材10の四周に薄板状の表面基材20を貼着した構成とされた素パネル2を備えている。この素パネル2は、表面仕上シート4の貼着が可能なように四周表面21a,21a,22a,24aが易貼着性の下地面とされている。また、建築用パネル材1は、素パネル2の四周表面21a,21a,22a,24aに貼着され溝部3に差し入れられた表面仕上シート4の端部5,5を押さえるように溝部3に挿入されるシート押さえ部材30を備えている。
表面仕上シート4は、当該建築用パネル材1が工場出荷後に、例えば、住居等の建物等の施工現場や工務店等の施工現場外の貼着現場において素パネル2の四周表面21a,21a,22a,24aに貼着される。この表面仕上シート4としては、薄シート状(フィルム状)とされたもので貼着現場において貼着可能なものであればどのようなものでもよく、例えば、合成樹脂製や突板等の化粧シートや、樹脂クロスや紙クロス、布クロス等の壁紙等としてもよい。また、表面仕上シート4は、素パネル2の四周表面21a,21a,22a,24aに接着剤等によって貼着されるものとしてもよく、裏面に粘着材及び剥離紙が設けられたものとしてもよい。
これら一対の縦枠材13,13のパネル幅方向外方側側面が芯材10のパネル幅方向の両側側端面12,12をそれぞれに構成する。また、各枠材13,15のパネル厚さ方向両面が芯材10のパネル厚さ方向の両面11,11をそれぞれに構成する。
また、上下に隣接する横枠材15,15間に、パネル厚さ方向に開口する多数の中空筒状のセルの集合体からなるコア材等を収容するように設けた構成としてもよい。
本実施形態では、表面基材20は、薄板状の木質系基材27の表面に下地面21a,21a,22a,24aを構成する下地シート28を貼着した構成とされ、かつ裏面側に芯材10の角部に応じた折曲溝25を設けた構成とされている。これら木質系基材27及び下地シート28は、表面基材20の全体に亘って積層状に設けられている。
また、本実施形態では、素パネル2の少なくとも一方の側端部において対向される表面基材20の各端部の裏面側に端部折曲溝26,26を設けた構成としている。また、これら端部折曲溝26,26において折り曲げられた表面基材20の各端部23,23が溝部3におけるパネル厚さ方向に沿う方向に向く両溝内側面23a,23aを構成するものとしている。つまり、これら両溝内側面23a,23aも下地面を構成することとなる。
この溝部3は、当該溝部3に表面仕上シート4の端部5,5が差し入れられた状態で、これら端部5,5を押さえるように挿入されるシート押さえ部材30の挿入が可能なように、適宜のパネル幅方向に沿う寸法(溝深さ寸法)及びパネル厚さ方向に沿う寸法(溝幅寸法)とされている。
なお、この溝部3の両溝内側面23a,23aは、全体が下地面とされたものに限られず、例えば、少なくともパネル幅方向外方側略半部が下地面とされたものとしてもよい。
また、溝側側端面片部22,22とこれらにそれぞれに隣接する溝構成片部23,23との境界部に端部折曲溝26,26を設けた構成としている。
これら折曲溝25及び端部折曲溝26は、少なくとも下地シート28を残すように表面基材20の裏面側に設けられている。
表面基材20は、これら折曲溝25及び端部折曲溝26の部位において残存する少なくとも下地シート28の部位がヒンジ部(折曲部)のように機能し、これらの部位において折り曲げ可能とされている。
このような折曲溝25及び端部折曲溝26が裏面側に設けられた表面基材20は、折曲溝25及び端部折曲溝26において折り曲げられて芯材10の四周を略覆うように貼着される。また、表面基材20が貼着された状態では、素パネル2の四周表面としてのパネル厚さ方向両面21a,21a及びパネル幅方向両側側端面22a,22a,24aは、溝部3の部位を除いて、全面に亘って一連状に設けられた下地シート28の表面によって構成される。また、本実施形態では、溝部3の少なくともパネル幅方向外方側略半部の両溝内側面23a,23aも一連状に設けられた下地シート28の表面によって構成される。
なお、表面基材20の裏面側層を構成する木質系基材27としては、上記同様の木質系材料から形成されたものとしてもよい。この木質系基材27は、例えば、1.0mm〜5.0mm程度の厚さ寸法とされたものとしてもよい。
また、表面基材20の表面側層を構成する下地シート28としては、その表面が、表面仕上シート4の貼着が可能で剥離し難いような易貼着性の表面物性(貼着手段による十分な貼着強度が得られる物性)を有したものとしてもよい。このような下地シート28としては、紙材や、紙材に貼着手段としての接着剤との親和性のある樹脂を含浸させたシート、貼着手段としての接着剤との親和性のある樹脂シート等としてもよい。また、下地シート28の表面(素パネル2の四周表面(これに加えて溝部3の少なくともパネル幅方向外方側略半部の両溝内側面))が易貼着性の下地面となるように適宜の表面処理(表面研磨や、プライマー塗布、各種放電処理、光オゾン処理等)が施されたものとしてもよい。また、下地シート28は、例えば、50μm〜1.0mm程度の厚さ寸法とされたものとしてもよい。
また、当該建築用パネル材1が、建具や可動間仕切を構成する場合には、素パネル2に、ランナーや戸車等の走行案内部材や、蝶番等の回動連結部材、ハンドルや引手等の手掛部材、錠装置等を取り付けるための収納凹所や加工孔等を適宜、設けておくようにしてもよい。
また、このシート押さえ部材30は、素パネル2の溝部3の全長に亘って設けられるものとしてもよく、溝部3の長手方向に沿って間隔を空けて複数箇所に設けられるものとしてもよい。例えば、上記のように当該建築用パネル材1が、建具や可動間仕切を構成し、一方の側端面において開口するように素パネル2に収納凹所や加工孔等が設けられている場合には、当該部位にはシート押さえ部材30を設けないようにしてもよい。
このシート押さえ部材30は、図1(c)に示すように、厚さ方向をパネル幅方向に沿わせて配設される薄板状の基部31のパネル厚さ方向に沿う方向の両端部に、パネル幅方向に沿うように突出し、互いに平行状とされた薄板状の側片部32,32を設けた構成とされている。つまり、本実施形態では、シート押さえ部材30を、横断面略コ字溝形状としている。
このような構成により、シート押さえ部材30は、少なくとも溝部3への挿入方向先端側がパネル厚さ方向に弾性変形可能とされている。
このシート押さえ部材30は、表面仕上シート4の端部5,5が差し入れられた状態における溝部3に挿入され、これら端部5,5を溝部3の両溝内側面23a,23aに押圧する構成とされている。
また、シート押さえ部材30は、上記したWPCや、硬質の合成樹脂系材料、金属系材料等から形成されたものとしてもよい。
まず、図1(b)、(c)及び図2(c)、(d)に示すように、素パネル2の四周表面21a,21a,22a,22a,24aに、表面仕上シート4を貼着する。
本実施形態では、上記のように素パネル2の一方の側端部のみに溝部3を設けた構成としており、図例では、1枚の表面仕上シート4を、素パネル2の四周表面21a,21a,22a,22a,24aに沿わせて貼着した例を示している。
この表面仕上シート4は、予め素パネル2の四周表面21a,21a,22a,22a,24aの寸法に応じた寸法に調整されたものとしてもよく、または、貼着現場において適宜の寸法に切断等によって調整されたものとしてもよい。また、図1(c)及び図2(d)に示すように、この表面仕上シート4は、素パネル2の一方の側端部において対向される表面仕上シート4の端部5,5(図例では、1枚からなる表面仕上シート4の両側端部5,5)を溝部3に差し込み可能な寸法とすればよい。
次いで、図1(c)及び図2(d)に示すように、表面仕上シート4の端部5,5が差し入れられた状態における溝部3に、シート押さえ部材30を挿入し、建築用パネル材1を表面仕上済パネル6とするようにしてもよい。このシート押さえ部材30は、その基部31の外側面が、表面仕上シート4が貼着された建築用パネル材1の一方の側端面と略同一平面状となるように溝部3に挿入するようにしてもよい。
なお、このような表面仕上工程は、住居等の建物等の施工現場において行うようにしてもよく、工務店等の施工現場外において行うようにしてもよい。
また、表面仕上済パネル6が建具や可動間仕切を構成し、素パネル2に上記のような収納凹所や加工孔等が設けられている場合には、表面仕上シート4を貼着した後に、当該部位に貼着された表面仕上シート4を切除等するようにしてもよい。
つまり、建築用パネル材1は、表面仕上シート4の貼着が可能なように四周表面21a,21a,22a,22a,24aが易貼着性の下地面とされた素パネル2を備えている。従って、内装の仕上げ段階の際や部分リフォームの際等に、他の内装部位との調和性を見るなどして、表面仕上シート4を選択し、その表面仕上シート4を素パネル2の四周表面21a,21a,22a,22a,24aに容易に貼着することができ、表面意匠の選択自由度を向上させることができる。
また、本実施形態では、芯材10を枠組みされたものとし、その四周に薄板状の表面基材20を貼着した構成、つまりは、フラッシュパネル状としているので、軽量化を図ることができ、表面仕上シート4の貼着作業性をより向上させることができる。
また、本実施形態では、シート押さえ部材30を、素パネル2の溝部3の溝底側に向くように開口した略U字溝形状としている。従って、略U字溝形状を構成するパネル厚さ方向に沿う方向の両側片部32,32を、互いに近接する側へ変形させながら溝部3に挿入することができ、挿入性を向上させることができる。
図4は、第2実施形態に係る建築用パネル材の一例を模式的に示す図である。
なお、上記第1実施形態との相違点について主に説明し、同様の構成については、同一の符号を付し、その説明を省略または簡略に説明する。
また、本実施形態では、芯材10Aの両側の側端部に、各側端部の長手方向に沿って上記同様の凹溝14,14を設け、これら凹溝14,14に、溝部3,3を形成するように、表面基材20A,20Aの溝構成片部23,23,23,23を差し込んだ構成としている。
これら表面基材20A,20Aは、互いに同様の構成とされている。これら表面基材20A,20Aは、上記同様、木質系基材27,27の表面に、下地面となる四周表面21a,21a,22a,22a及び溝部3,3の両溝内側面23a,23a,23a,23aを構成する下地シート28,28を貼着した構成とされている。
また、各表面基材20A,20Aの裏面側には、上記第1実施形態と概ね同様、芯材10Aの角部に応じた折曲溝25,25,25,25及び溝構成片部23,23,23,23を折り曲げるための端部折曲溝26,26,26,26が設けられている。
このような構成により、本実施形態では、素パネル2Aの幅方向両方の側端部において対向される各表面基材20A,20Aの各端部としての溝構成片部23,23,23,23を、溝部3,3の両溝内側面23a,23a,23a,23aを構成するものとしている。
まず、上記と概ね同様、素パネル2Aの下地面とされた四周表面21a,21a,22a,22a,22a,22aに、表面仕上シート4A,4Aを貼着する。
本実施形態では、上記のように素パネル2Aの両方の側端部に溝部3,3を設けた構成としており、図例では、2枚の表面仕上シート4A,4Aを、素パネル2Aの厚さ方向の両面21a,21aのそれぞれに沿わせて貼着した例を示している。また、各表面仕上シート4A,4Aの両側部位を、素パネル2Aの両側の側端面22a,22a,22a,22aに沿わせて貼着した例を示している。
これら表面仕上シート4A,4Aは、上記と概ね同様、予め素パネル2Aの四周表面21a,21a,22a,22a,22a,22aの寸法に応じた寸法に調整されたものとしてもよく、または、貼着現場において適宜の寸法に切断等によって調整されたものとしてもよい。また、図4(c)に示すように、これら表面仕上シート4A,4Aは、素パネル2Aの両方の側端部において対向される各表面仕上シート4A,4Aの端部5,5,5,5を各溝部3,3に差し込み可能な寸法とすればよい。
上記構成とされた本実施形態に係る建築用パネル材1Aにおいても、上記した第1実施形態と略同様の効果を奏する。
また、本実施形態では、両方の側端部に各側端部の長手方向に沿って溝部3,3が形成されるように、芯材10Aの四周に薄板状の表面基材20A,20Aを貼着した構成としている。従って、これら両側の溝部3,3に、厚さ方向両側から貼着される表面仕上シート4A,4Aの各端部5,5,5,5を差し入れることができる。これにより、上記第1実施形態において説明したような単一の表面仕上シート4を貼着する態様とした場合と比べて、表面仕上シート4A,4Aの貼着性を向上させることができる。また、例えば、素パネル2Aの厚さ方向両面21a,21a側のそれぞれに沿わせられて貼着される表面仕上シート4A,4Aの色柄等を異ならせたものとすることもでき、表面意匠の選択自由度をより向上させることができる。
また、上記各実施形態では、素パネル2,2Aを、枠組みされた芯材10,10Aの四周に表面基材20,20A,20Aを貼着したいわゆるフラッシュパネル状とした例を示しているが、このような態様に限られない。例えば、芯材10,10Aを、中実の板状部材からなるものとしてもよい。
また、上記各実施形態では、表面基材20,20Aを、薄板状の木質系基材27の表面に下地シート28を貼着した構成とし、かつ裏面側に芯材10,10Aの角部に応じた折曲溝25,25,25,25を設けた構成とした例を示しているが、このような態様に限られない。例えば、素パネル2,2Aの厚さ方向両面及び幅方向両側側端面のそれぞれを個別に構成する下地シートを貼着したような態様としてもよい。さらには、芯材10,10Aのパネル厚さ方向の両面11,11及びパネル幅方向の両側側端面12,12のそれぞれに個別に表面基材を貼着したような態様としてもよい。この場合は、適宜、必要に応じて、素パネル2,2Aの四周表面が易貼着性の下地面となるように上記したような表面処理を施すようにしてもよい。
また、シート押さえ部材30,30Aとしては、略U字溝形状(略C字溝形状、略コ字溝形状)とされたものに限られず、多角柱棒状や丸棒状等とされたものとしてもよい。
また、上記各実施形態では、シート押さえ部材30,30Aを、表面仕上シート4,4Aの端部5,5が差し入れられた状態における溝部3内に全体が収容される形状とした例を示しているが、一部がパネル幅方向に突出するような形状とされたものとしてもよい。この場合は、シート押さえ部材30,30Aの少なくともこの突出部位を、緩衝性を有したものとしてもよい。また、例えば、シート押さえ部材30,30Aを、パネル幅方向外方側に開口する略U字溝形状(略C字溝形状、略コ字溝形状)とし、その開口側両側縁部に溝部3の開口両縁に沿わせられる鍔部を設けたような形状とされたものとしてもよい。または、シート押さえ部材30,30Aを、角柱棒状部のパネル幅方向外方側の厚さ方向両側縁部に上記同様の鍔部を設けたような形状とされたものとしてもよい。さらには、上記突出部位が中空形状等とされたものとしてもよい。
2,2A 素パネル
3 溝部
10,10A 芯材
20,20A 表面基材
21a パネル厚さ方向の表面(下地面)
22a パネル幅方向の側端面(下地面)
23 溝構成片部(端部)
23a 溝内側面(下地面)
24a パネル幅方向の側端面(下地面)
25 折曲溝
26 端部折曲溝
27 木質系基材
28 下地シート
30,30A シート押さえ部材
4,4A 表面仕上シート
5 表面仕上シートの端部
Claims (4)
- 少なくとも一方の側端部に該側端部の長手方向に沿って溝部が形成されるように、芯材の四周に薄板状の表面基材を貼着した構成とされ、かつ表面仕上シートの貼着が可能なように四周表面が易貼着性の下地面とされた素パネルと、
前記素パネルの四周表面に貼着され前記溝部に差し入れられた前記表面仕上シートの端部を押さえるように該溝部に挿入されるシート押さえ部材と、
を備えていることを特徴とする建築用パネル材。 - 請求項1において、
前記表面基材は、薄板状の木質系基材の表面に前記下地面を構成する下地シートを貼着した構成とされ、かつ裏面側に前記芯材の角部に応じた折曲溝を設けた構成とされていることを特徴とする建築用パネル材。 - 請求項2において、
前記素パネルの少なくとも一方の側端部において対向される前記表面基材の各端部の裏面側に端部折曲溝を設けた構成とし、これら端部折曲溝において折り曲げられた前記表面基材の各端部が前記溝部におけるパネル厚さ方向に沿う方向に向く両溝内側面を構成することを特徴とする建築用パネル材。 - 請求項1乃至3のいずれか1項において、
前記シート押さえ部材は、前記素パネルの溝部の溝底側に向くように開口した略U字溝形状とされていることを特徴とする建築用パネル材。
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