JP2015087441A - 電気光学装置、及び電気光学装置の駆動方法 - Google Patents

電気光学装置、及び電気光学装置の駆動方法 Download PDF

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Abstract

【課題】線順次走査方式で駆動される液晶パネルにおけるフリッカーを良好な精度で検出し、その発生を抑制すること。【解決手段】階調電位が共通電位よりも高電位である正極性駆動状態と、階調電位が共通電位よりも低電位である負極性駆動状態とに切り換えて液晶パネル12を駆動する制御部14を備える電気光学装置100を、次のように構成する。すなわち、走査線32に走査信号が供給されると、当該走査線32に係る表示領域を照明光によって走査する走査光源部70と、液晶パネル12の検出領域が走査光源部70によって走査されたときに、液晶パネル12の一部領域(検出領域)からの出射光を検出する光検出器29と、を備える。制御部14は、光検出器29による検出結果に基づいて検出領域の輝度を特定する。また、制御部14は、検出領域が正極性駆動状態のときの輝度と、検出領域が負極性駆動状態のときの輝度とに基づいてフリッカーを検出する。【選択図】図1

Description

本発明は、画像を表示する電気光学装置、及び電気光学装置の駆動方法に関連する。
液晶パネルは、通常、複数の走査線と、複数のデータ線と、それら走査線とデータ線との各交差部位に対応して設けられた複数の画素とを備える。画素は、通常、画素電極と、共通電極と、画素電極及び共通電極に挟持される液晶素子と、画素電極とデータ線との間に設けられたトランジスターとを備える。このトランジスターは、走査線に供給される走査信号によってオン・オフが制御される。
このような液晶パネルにおいて、液晶素子に直流電圧を印加して駆動すると、当該液晶素子の画素電極又は共通電極の近傍に不純物イオンが堆積する。これによって、画像の表示の跡が残ってしまう、いわゆる画面の焼き付きなどの劣化現象が発生する。
このような問題を解決するために、従来より液晶パネルでは交流駆動が採用されている。交流駆動では、共通電極に一定の共通電位(例えば0[V]など)を供給する一方、画素電極に供給する表示すべき階調に応じた階調電位を、共通電位を基準として周期的に反転(極性反転)させる。具体的には、階調電位を、共通電位を基準として高電位側の所定電位と、低電位側の所定電位とに切り替える。以下の説明では、高電位側の階調電位による駆動を「正極性駆動」と称し、低電位側の階調電位による駆動を「負極性駆動」と称する。
交流駆動では、通常、画素電極と共通電極との間に印加される電圧が、正極性駆動期間と負極性駆動期間とで平均を取ったときに0Vとなるように駆動されるところ、共通電位が変動すると、正極性駆動期間において画素に印加される電圧(高電位側の階調電位と共通電位との電位差)と、負極性駆動期間において画素に印加される電圧(低電位側の階調電位と共通電位との電位差)とが異なる値となってしまう。
ここで、画素の表示輝度は、主として階調電位と共通電位との間の電位差によって決定されるため、共通電位が変動すると、正極性駆動期間と負極性駆動期間とで表示輝度に差が生じ、当該液晶パネルにフリッカーが生じてしまう。
特許文献1には、液晶パネルを交流駆動する際に、フリッカーの発生を抑制するために共通電位を調整する技術が開示されている。具体的には、特定のタイミングで、液晶パネルに入力する共通電位の値の調整が指示された場合に、フリッカーが最小となるように共通電位の値が自動的に調整される技術が特許文献1に開示されている。
特開2005−221569号公報
ところで、線順次走査方式を採用する液晶パネルでは、走査線への電位の書き込みが当該液晶パネルの上から下へ順次行われる。このため、当該液晶パネルにおける位置によって画素が駆動されるタイミングが異なり、当該液晶パネルにおいては、正極性駆動期間に係る画素と負極性駆動期間に係る画素とが常に混在する。
従って、当該液晶パネルからの出射光をいずれのタイミングで検出しても、正極性駆動期間の画素からの出射光と、負極性駆動期間の画素からの出射光とが共に検出器に入射してしまい、当該光検出器において混在して検出される。従って、従来の技術では正極性駆動期間に係る表示輝度と、負極性駆動期間に係る表示輝度とを、それぞれ別個に充分な精度で特定することができない。
フリッカーの発生を抑制するためには、正極性駆動期間と負極性駆動期間とで表示輝度に輝度差が生じないようにする必要があり、そのためには正極性駆動期間及び負極性駆動期間の各期間における表示輝度を充分な精度で検出する必要がある。
特許文献1に開示されている発明では、投射レンズの近傍に光検出器が設けられており(特許文献1における段落0040など参照)、液晶パネルにおける様々な部位(異なる駆動極性の部位)からの出射光が当該光検出器に入射してしまう。従って、正極性駆動期間に係る表示輝度と、負極性駆動期間に係る表示輝度とを、それぞれ充分な精度で特定することができない。
なお、液晶パネルを備えるプロジェクターにおいては、スクリーン近傍においては当該液晶パネルの各部位からの光が互いに分離する。従って、スクリーン近傍に光検出器を設けることで、正極性駆動期間の領域からの光と、負極性駆動期間の領域からの光との検出精度を向上させることも考えられる。しかしながら、プロジェクターの外部に光検出器を設けることは、その構成の複雑化やユーザによる作業の煩雑化を招いてしまうため、現実的な手段ではない。
本発明は、上述の事情に鑑みて為されたものであり、線順次走査方式で駆動される液晶パネルにおけるフリッカーの発生を良好な精度で検出して抑制することを解決課題とする。
本発明に係る電気光学装置の一態様は、走査線とデータ線との交差部位に設けられ、前記データ線を介して階調電位が供給される画素電極と、前記画素電極に対し液晶を介在して配置され、共通電位が印加される共通電極と、を備える液晶パネルと、前記階調電位が前記共通電位よりも高電位である正極性駆動状態と、前記階調電位が前記共通電位よりも低電位である負極性駆動状態とに切り換えて前記液晶パネルを駆動する駆動部と、前記走査線に走査信号が供給されると、当該走査線に係る表示領域を照明光によって走査する走査光源部と、前記液晶パネルからの出射光を、当該電気光学装置の外部へ投射する投射レンズと、前記液晶パネルの所定領域が前記走査光源部によって走査されたときに、前記所定領域からの出射光を検出する光検出部と、前記光検出部による検出結果に基づいて、前記所定領域の輝度を特定する輝度特定部と、前記所定領域が前記正極性駆動状態のときの輝度と、前記所定領域が前記負極性駆動状態のときの輝度とに基づいて、前記液晶パネルにおけるフリッカーを検出するフリッカー検出部と、を備えることを特徴とする。
この一態様によれば、所定領域(検出領域)の画素が正極性駆動期間中に走査光源部によって照明されるタイミング、及び、負極性駆動期間中に走査光源部によって照明されるタイミングで、光検出部によって検出信号が生成される。そして、この検出信号に基づいて、検出領域の輝度が特定される。液晶パネル全面ではなく検出領域に限定して光検出が行われるため、正極性駆動されている領域からの光と、負極性駆動されている領域からの光とが混合して検出されることがなく、各極性の駆動期間での輝度が精度良く特定される。さらに、そのように特定された各極性の駆動期間での輝度に基づいて、フリッカーが精度良く検出される。
また、上述した電気光学装置の一態様において、前記フリッカー検出部によって前記フリッカーが検出されると、前記正極性駆動状態での前記所定領域の輝度と、前記負極性駆動状態での前記所定領域の輝度との差を減少させる補正処理部をさらに備えることが好ましい。
このように構成することで、良好な精度で検出された正極性駆動状態での検出領域の輝度と、負極性駆動状態での検出領域の輝度との差を減少させる処理が行われ、フリッカーの発生が抑制される。
また、上述した電気光学装置の一態様において、前記フリッカー検出部によって前記フリッカーが検出されると、前記所定領域の輝度に係る時間領域の関数を、周波数領域のスペクトルに変換する周波数変換部と、前記周波数領域のスペクトルを参照して、所定の周波数成分を減少させる補補正処理部と、を備えることが好ましい。
このように構成することで、良好な精度で検出された検出領域の輝度に係る時間領域の関数が周波数領域のスペクトルに変換され、且つ、この周波数領域のスペクトルを参照して所定の周波数成分(例えば60Hz成分)を減少させる処理が行われ、フリッカーの発生が抑制される。
本発明に係る電気光学装置の別の一態様は、走査線とデータ線との交差部位に設けられ、前記データ線を介して階調電位が供給される画素電極と、前記画素電極に対し液晶を介在して配置され、共通電位が印加される共通電極と、を備える液晶パネルと、前記走査線に走査信号が供給されると、当該走査線に係る表示領域を照明光によって走査する走査光源部と、前記液晶パネルからの出射光を、当該電気光学装置の外部へ投射する投射レンズと、前記液晶パネルの所定領域が前記走査光源部によって走査されたときに、前記所定領域からの出射光を検出する光検出部と、前記光検出部による検出結果に基づいて、前記所定領域の輝度を特定する輝度特定部と、前記所定領域の輝度の理論値を、前記階調電位に基づいて算出する理論値算出部と、前記理論値と、前記特定された輝度との差が閾値以上であるか否かを判定する判定部と、前記判定部による判定結果が肯定の場合、前記理論値と、前記特定された輝度との差を減少させる補正処理部と、を備えることを特徴とする。
この一態様によれば、所定領域(検出領域)の画素が走査光源部によって照明されるタイミングで、光検出部によって検出信号が生成される。そして、この検出信号に基づいて、検出領域の輝度が特定される。液晶パネル全面ではなく検出領域に限定して光検出が行われるため、正極性駆動されている領域からの光と、負極性駆動されている領域からの光とが混合して検出されることがなく、各極性の駆動期間での輝度が精度良く特定される。さらに、検出領域の輝度の理論値が、階調電位に基づいて算出される。そして、この輝度の理論値と、精度良く特定された輝度との差を減少させる補正処理が行われ、フリッカーの発生が抑制される。この一態様においては、階調電位が、当該電気光学装置に入力された通常映像の映像信号に基づいて生成されていてもよい。
上述した電気光学装置の一態様において、前記補正処理部は、前記正極性駆動状態に係る期間及び前記負極性駆動状態に係る期間のうち、前記共通電極と前記画素電極との間の電位差が小さい方の期間を、他方の期間よりも長く設定する、ことが好ましい。
このように構成することで、正極性駆動状態に係る期間及び負極性駆動状態に係る期間のうち、共通電極と画素電極との間の電位差が小さい方の期間が、他方の期間よりも長く設定されることで、フリッカーの発生が抑制される。
上述した電気光学装置の一態様において、前記階調電位は、前記所定領域を所定の階調値に設定する試験信号に基づいて生成されている、ことが好ましい。このように構成することで、より良好な精度でフリッカーが検出される。
本発明に係る電気光学装置の駆動方法の一態様は、走査線とデータ線との交差部位に設けられ、前記データ線を介して階調電位が供給される画素電極と、前記画素電極に対し液晶を介在して配置され、共通電位が印加される共通電極とを備え、前記階調電位が前記共通電位よりも高電位である正極性駆動状態と、前記階調電位が前記共通電位よりも低電位である負極性駆動状態とに切り換えられて駆動される電気光学装置の駆動方法であって、前記走査線に走査信号が供給されると、当該走査線に係る表示領域を照明光によって走査する工程と、前記液晶パネルの所定領域が前記照明光によって走査されたときに、前記所定領域からの出射光を検出する工程と、前記検出の結果に基づいて、前記所定領域の輝度を特定する工程と、前記所定領域が前記正極性駆動状態のときの輝度と、前記所定領域が前記負極性駆動状態のときの輝度とに基づいて、前記液晶パネルにおけるフリッカーを検出する工程と、を有することを特徴とする。
この一態様によれば、所定領域(検出領域)の画素が正極性駆動期間中に走査光源部によって照明されるタイミング、及び、負極性駆動期間中に走査光源部によって照明されるタイミングで、光検出部によって検出信号が生成される。そして、この検出信号に基づいて、検出領域の輝度が特定される。液晶パネル全面ではなく検出領域に限定して光検出が行われるため、正極性駆動されている領域からの光と、負極性駆動されている領域からの光とが混合して検出されることがなく、各極性の駆動期間での輝度が精度良く特定される。さらに、そのように特定された各極性の駆動期間での輝度に基づいて、フリッカーが精度良く検出される。
本発明の第1実施形態に係る電気光学装置の主要構成を示すブロック図。 本発明の第1実施形態に係る電気光学装置の光学系に係る構成例を示す斜視図。 画素回路の回路構成例を示す図。 走査信号供給タイミングと照明タイミングと光検出タイミングとの相互関係を表すタイミングチャートを示す図。 フリッカーの検出及び該検出結果に基づく補正に係る処理のフローチャートを示す図。 本発明の第1実施形態の第1変形例に係る電気光学装置の主要構成を示すブロック図。 第1変形例に係る電気光学装置が備える光検出器に係るカラーホイールの概観図。 第1変形例に係る電気光学装置における、走査信号供給タイミングと照明タイミングと光検出タイミングとの相互関係を表すタイミングチャートを示す図。 第2変形例に係る電気光学装置によるフリッカーの検出及び補正処理例のフローチャートを示す図。 本発明の第2実施形態に係る電気光学装置の光学系に係る構成例を示す斜視図。 第2実施形態における走査信号供給タイミングと照明タイミングと光検出タイミングとの相互関係を表すタイミングチャートを示す図。
<1.第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態に係る電気光学装置100の主要構成の一例を示すブロック図である。図2は、電気光学装置100の光学系に係る構成の一例を示す斜視図である。
図1に示すように、電気光学装置100は、電気光学パネルである液晶パネル12、制御部14、信号処理部21、ポリゴンミラー駆動部23、ポリゴンミラー25、光源26、サンプルホールド回路(以下、S/H回路という。)27、及び光検出器29を備える。
ここで図2に示すように、第1実施形態では、電気光学装置100として、赤色用液晶パネル12R、緑色用液晶パネル12G、及び青色用液晶パネル12Bの3枚の液晶パネルを備える三板式液晶プロジェクターを想定する。三板式液晶プロジェクターでは、各色の液晶パネル12R,12G,12Bによる単色映像を、クロスプリズム73によって合成し、投射レンズ71によってスクリーン(不図示)に投射する。
図1においては、図面の煩雑化を避けるため、各色用液晶パネル12R,12G,12Bを別個に図示せずに、一つの「液晶パネル12」を図示している。以下、各色用液晶パネル12R,12G,12Bに共通の事項を説明する際には、それらを液晶パネル12と総称して説明する。
液晶パネル12は、複数の画素(画素回路)PIXが配列された画素部30と、各画素PIXを駆動する走査線駆動回路42と、データ線駆動回路44と、共通電位供給回路60とを含む。画素部30には、x方向に延在するM本の走査線32と、x方向に交差するy方向に延在するN本のデータ線34とが形成されている(M及びNは自然数)。画素部30内の複数の画素PIXは、走査線32とデータ線34との各交差に対応して縦M行×横N列の行列状に配列される。
走査線駆動回路42、データ線駆動回路44、及び共通電位供給回路60は、電源回路(不図示)から電源電圧の供給を受けて動作する。走査線駆動回路42は、各走査線32に対応する走査信号Y[1]〜Y[M]の供給で各走査線32を順次に選択する。走査信号Y[m](m=1〜M)が所定の選択電位に設定されることで第m行の走査線32が選択される。走査線駆動回路42による走査線32の選択に同期して、データ線駆動回路44は、N本のデータ線34の各々に階調電位X[1]〜X[N]を供給する。
共通電位供給回路60は、画素PIXが備える共通電極に印加する共通電位Vcomを生成し、共通電極64(図3参照)に当該共通電位Vcomを供給する。以下、図3を参照して画素PIXについて説明する。
図3は、画素PIXの回路構成例を示す図である。同図に示すように、画素PIXは、液晶素子CLとトランジスターTrとを含む。液晶素子CLは、相互に対向する画素電極62及び共通電極64と、両電極間の液晶層66とを含む電気光学素子である。画素電極62と共通電極64との間の印加電圧に応じて液晶層66の透過率(表示階調)が変化する。トランジスターTrは、走査線32にゲートが接続されたNチャネル型の薄膜トランジスターであり、液晶素子CLとデータ線34との間に介在して両者の電気的な接続(導通/絶縁)を制御する。
ここで、mを1からMまでの自然数、nを1からNまでの自然数としたとき、走査信号Y[m]が選択電位に設定されることで第m行の各画素PIXにおけるトランジスターTrが同時にオン状態に遷移する。画素PIX(液晶素子CL)は、トランジスターTrがオン状態に制御されたとき(すなわち走査線32の選択時)のデータ線34の階調電位X[n]に応じた階調を表示する。なお、液晶素子CLに並列に補助容量を接続した構成も採用され得る。
図3に示す液晶素子CLは、画素電極62に画素電位が印加されると共に、共通電極64に共通電位が印加されることによって駆動される。この駆動においては、液晶パネル12において所謂焼き付きや劣化などの発生を抑制するために、共通電位よりも高電位の画素電位を用いる正極性駆動状態と、共通電位よりも低電位の画素電位を用いる負極性駆動状態とに交互に切り換えられる。
この交流駆動において共通電位Vcomにずれが生じると、正極性駆動される期間(以下、「正極性駆動期間」という。)と、負極性駆動される期間(以下、「負極性駆動期間」という。)とで液晶素子CLの透過率(表示階調)が異なってしまい、フリッカー(ちらつき、明滅)が発生してしまう。従って、フリッカーを抑制するためには、正極性駆動期間及び負極性駆動期間の各期間での表示輝度をそれぞれ良好な精度で検出し、それに基づき補正する必要がある。以下、フリッカーの検出及び該検出結果に基づく補正に係る処理について説明する。
図1に話を戻す。制御部14は、外部回路(不図示)から供給されたデジタルの映像データVd、垂直同期信号Vs、水平同期信号Hs、及びクロック信号Clkに従って液晶パネル12の各部を制御する。また、制御部14は、垂直同期信号Vs、水平同期信号Hs、及びクロック信号Clkに従って当該電気光学装置100各部を統括的に制御する。
信号処理部21は、映像データVdをアナログのデータ信号(以下、階調電圧という。)Vidに変換し、階調電圧Vidを液晶パネル12へ供給する。
光源26は、液晶パネル12のバックライトとしてレーザー光を出射するレーザー光源である。図2に示すように、光源26から射出したレーザー光はホログラフィック光学素子(Holographic Optical Element;以下、HOEという。)28に入射する。HOE28は、レーザー光を帯状に整形する素子である。HOE28から出射した帯状の光は、後述するポリゴンミラー25の側面部に入射し、当該側面部によって反射されて液晶パネル12に入射する。走査光源部70は、上述した光源26とHOE28とポリゴンミラー25とによって構成される。走査光源部70は、各色用液晶パネル12R,12G,12Bごとに設けられている。
図面の煩雑化を避けるため、図2においては緑色用液晶パネル12Gに対応する走査光源部70のみが図示されているが、実際には赤色用液晶パネル12R及び青色用液晶パネル12Bの各々についても、緑色用液晶パネル12Gと同様に走査光源部70が設けられている。また、各色用液晶パネル12R,12G,12Bに対して設けられた各走査光源部70が備える光源26は、当然ながら、それぞれ対応する液晶パネルに係る色のレーザー光を出射する光源である。
そして、各色用液晶パネル12R,12G,12Bによる単色映像はクロスプリズム73によって合成され、投射レンズ71によってスクリーン(不図示)に投射される。
なお、光源26から出射したレーザー光を帯状に整形する素子はHOEに限られず、例えばシリンドリカルレンズやスリットなどを用いてレーザー光を帯状に整形してもよい。また、光源26はレーザー光源に限られず、例えば超高圧水銀ランプ(UHPランプ)やLEDなどを光源26として用いてもよい。
ポリゴンミラー25は、図2に示すように略多角柱形状を呈する回転多面鏡である。具体的には、ポリゴンミラー25の各側面部には反射面が形成され、軸25aを回転軸としてポリゴンミラー駆動部23によって回転駆動される。ポリゴンミラー駆動部23は、制御部14の制御に応じて、ポリゴンミラー25を垂直同期信号Vsに同期して回転させる。このように回転駆動されるポリゴンミラー25の各側面部での反射光によって、液晶パネル12の表示面が順次走査されていく。
本第1実施形態においては、走査線32へ走査信号を供給するタイミング(以下、走査信号供給タイミングという。)と、液晶パネル12を走査光源部70によって照明するタイミング(以下、照明タイミングという。)とは、制御部14によって図4に示すように制御されている。
図4は、走査信号供給タイミングと、照明タイミングと、S/H回路27によって保持される光検出器29の検出信号が生成されるタイミング(以下、光検出タイミングという。)との関係を表すタイミングチャートを示す図である。
走査線駆動回路42によって走査線32に走査信号が供給されると、当該走査信号が供給されて表示映像が書き換えられた領域が照明されるように、制御部14が走査光源部70を制御する。具体的には、図4に示すように、走査信号が供給されたタイミングの直後に、当該走査信号が供給された領域が当該走査光源部70によって照明される。
ここで、図4に示すように、液晶パネル12のうち表示輝度を特定する領域(以下、「検出領域」という。)は当該液晶パネル12上で予め設定されている。制御部14は、この検出領域が走査光源部70によって照明されたタイミングで光検出器29によって生成された検出信号を、S/H回路27に保持させる。これにより、液晶パネル12のうち検出領域のみからの出射光に係る検出信号を得ることができる。
すなわち、光検出器29とS/H回路27とは、液晶パネル12の検出領域が走査光源部70によって走査されたときに、検出領域からの出射光を検出する光検出部として機能する。
上述した構成により、検出領域の駆動に係る極性(以下、駆動極性という)とは異なる駆動極性の領域から影響を受けることなく、検出領域の表示輝度を特定することができるため、正極性駆動期間及び負極性駆動期間の各期間に係る検出領域の表示輝度を、それぞれ良好な精度で特定することが可能となる。
なお、HOE28やポリゴンミラー25を用いずに、例えばMEMSスキャナーなどを用いて、光源26から射出したレーザー光を液晶パネル12上で2次元に走査する構成としてもよい。
光検出器29は、液晶パネル12からの出射光の一部(漏れ光)を検出するセンサである。図2に示す例では、光検出器29はクロスプリズム73上に設けられている。なお、光検出器29の設置位置はクロスプリズム73上に限られず、漏れ光を検出可能な位置であればいずれの位置でもよい。
図面の煩雑化を避けるため、図2においては不図示としているが、赤色用液晶パネル12R及び青色用液晶パネル12Bの各々についても、それら液晶パネル12R,12Bからの出射光の一部(漏れ光)を検出する光検出器が設けられてる。
つまり、各色用液晶パネル12R,12G,12Bからの出射光は、それぞれに対応して設けられた光検出器によって別個に検出される。ここで、それぞれの光検出器には、対応する液晶パネル12の映像に係る色の光のみを透過させるフィルターを設け、他の液晶パネル12からの出射光の入射を確実に防止してもよい。
S/H回路27は、制御部14によって指示された所定のタイミングで光検出器29によって生成された検出信号を、取得して保持する。制御部14は、S/H回路27によって保持された検出信号に基づいて、液晶パネル12の検出領域の表示輝度を特定する。すなわち、制御部14は、所定のタイミングで光検出器29によって生成された検出信号に基づいて、液晶パネル12における一部領域の輝度を特定する輝度特定部として機能する。
ここで、走査線駆動回路42が走査線32に走査信号を供給するタイミング、走査光源部70が液晶パネル12を照明するタイミング、及び、S/H回路27が保持する光検出器29の出力信号が生成されたタイミングは、それぞれ垂直同期信号Vsに基づいて制御部14によって制御される。
本例では、走査線駆動回路42によって検出領域の走査線32に走査信号が供給された直後に、走査光源部70によって当該検出領域が照明され、当該検出領域が照明されたタイミングで光検出器2によって生成された検出信号をS/H回路27に保持させるように、制御部14が液晶パネル12、光源26、ポリゴンミラー駆動部23、及びS/H回路27を制御する。
図4に示す例では、検出領域の画素PIXが正極性駆動期間中に走査光源部70によって照明されるタイミング、及び、負極性駆動期間中に走査光源部70によって照明されるタイミングで、光検出器2によって生成された検出信号を、S/H回路27に保持させている。これにより、正極性駆動期間の画素のみからの出射光と、負極性駆動期間の画素のみからの出射光とを、それぞれ良好な精度で検出することができる。
なお、光検出器29によって検出された液晶パネル12からの出射光の一部(漏れ光)に基づいて、当該液晶パネル12の表示輝度を特定する技術は当業者には公知の技術である。
ここで、従来の電気光学装置によれば、正極性駆動期間の画素からの出射光と、負極性駆動期間の画素からの出射光とが同じタイミングで光検出器によって検出されてしまうため、特定の駆動極性のときの表示輝度を高精度で特定することができない。そのような装置によれば、フリッカーを高精度で特定することは困難である。
図5は、フリッカーの検出及び該検出結果に基づく補正に係る処理のフローチャートを示す図である。
まず、制御部14は、フリッカー検出用の静止画像(以下、試験画像という。)を表示パネル12に表示させる(ステップS1)。具体的には、制御部14は、メモリ(不図示)から試験画像を表す信号を読み出して信号処理部21に入力し、当該試験画像を表示パネル12に表示させる。ここで試験画像としては、フリッカーを検出しやすい画像として、例えば輝度50%の中間調のベタ画像を挙げることができる。
なお、試験画像ではなく、通常の動画像(以下、通常映像という。)を液晶パネル12に表示させている期間であってもフリッカーの検出を行うことは可能であるが、その場合には図5に示すフローチャートとは処理内容が異なるため、変形例として後に詳述する([第2変形例]参照)。
続いて、制御部14は、液晶パネル12の検出領域が走査光源部70によって走査されたタイミングで光検出器29によって生成された検出信号を、S/H回路27に保持させる(ステップS2)。検出領域からの出射光のみが光検出器29に入射するタイミングで生成された検出信号は、液晶パネル12における他の領域(駆動極性が異なる領域)からの出射光の影響を受けていない。従って、このステップS2においてS/H回路27に保持させた検出信号に基づいて表示輝度を算出することで、特定の駆動極性のときの検出領域の表示輝度を、良好な精度で検出することができる。
さらに、制御部14は、S/H回路27によって保持された検出信号のうち、検出領域を正極性駆動しているときの検出信号に基づいて、正極性駆動期間における検出領域の表示輝度(以下、「第1輝度」という。)を特定する(ステップS3)。
また、制御部14は、S/H回路27によって保持された検出信号のうち、検出領域を負極性駆動しているときの検出信号に基づいて、負極性駆動期間における検出領域の表示輝度(以下、「第2輝度」という。)を特定する(ステップS4)。
そして、制御部14は、第1輝度と第2輝度との差を算出し(ステップS5)、その値に基づいてフリッカーの発生の有無を判定する(ステップS6)。例えば、制御部14は、第1輝度と第2輝度との差が所定の閾値以上のとき、当該液晶パネル12にフリッカーが発生したと判定する。このステップS6の判定結果が否定の場合(フリッカーが発生していない場合)、当該フローチャートの処理を終了する。
すなわち、制御部14は、検出領域が正極性駆動状態のときの輝度と、検出領域が負極性駆動状態のときの輝度とに基づいて、液晶パネル12におけるフリッカーを検出するフリッカー検出部として機能する。
制御部14は、ステップS6の判定結果が肯定の場合、フリッカーの発生を抑制する補正処理を行い(ステップS7)、ステップS2へ移行する。このステップS6における補正処理としては、例えば次の2種類の処理を挙げることができる。
(補正処理1)制御部14は、正極性駆動期間での検出領域の表示輝度と、負極性駆動期間での検出領域の表示輝度との差を減少させる処理を行う。正極性駆動期間での検出領域の表示輝度と、負極性駆動期間での検出領域の表示輝度との差を零とすることが好ましい。
(補正処理2)制御部14は、検出領域の表示輝度に係る時間領域の関数を、周波数領域のスペクトルに変換し、それを参照して「所定の周波数成分」を減少させる処理を行う。ここで液晶パネル12のリフレッシュレートが60Hzの場合には、「所定の周波数成分」は30Hz成分である。つまり、「所定の周波数成分」は液晶パネル12のリフレッシュレートの1/2の周波数成分である。本例の場合、30Hz成分を減少させる処理を行うことで、検出領域における正極性駆動期間での表示輝度と負極性駆動期間での表示輝度との差が減少する。
具体的に、(補正処理1)及び(補正処理2)を実現する方法として、主として下記の3種類の方法を挙げることができる。
(方法1)制御部14は、共通電位供給回路60を制御して、画素PIXが備える共通電極64に印加する共通電位Vcomの値を変更する。
(方法2)制御部14は、データ線駆動回路44を制御して、データ線34に供給する階調電位の値を変更する。
(方法3)制御部14は、正極性駆動期間及び負極性駆動期間のうち、共通電極64と画素電極62との間の電位差が小さい方の期間を、他方の期間よりも長く設定する。具体的には、例えば、画素電極62と共通電極64との間に印加される電圧が、正極性駆動期間と負極性駆動期間とで平均を取ったときに0Vとなるように、期間の設定をすればよい。なお、共通電位Vcomの値が変化する原因の一つは液晶層66の特定領域に堆積した不純物イオンであるところ、共通電極64と画素電極62との間の電位差が小さい方の期間を、他方の期間よりも極端に長く設定することで、特定領域に堆積した不純物イオンを低減することができる。
上述した(方法1)乃至(方法3)のうちいずれの方法で補正処理を行うことで、液晶パネル12におけるフリッカーの発生が抑制される。ここで、図2に示す三板式液晶プロジェクターにおいては、赤色用液晶パネル12R、緑色用液晶パネル12G、及び青色用液晶パネル12Bの各々について、上述した補正処理を実行する。
以上説明したように、本発明の第1実施形態によれば、線順次走査方式で駆動される液晶パネルに映像を表示させる電気光学装置であって、当該液晶パネルにおけるフリッカーの発生が高精度で検出されて抑制される電気光学装置、及び電気光学装置の駆動方法を提供することができる。
[第1変形例]
上述した第1実施形態に係る電気光学装置100と、第1変形例に係る電気光学装置100Aとの主な相違点の一つは、光検出器29に係る構成である。以下、この相違点について説明し、第1実施形態と重複する説明は省略する。
第1実施形態に係る電気光学装置100を三板式液晶プロジェクターでは、各色用液晶パネル12R,12G,12Bの各々に対応して光検出器29を設ける必要があるが、第1変形例に係る電気光学装置100Aでは一つの光検出器29を設け、各色用液晶パネル12R,12G,12Bで時分割によって共用する。
図6は、本発明の第1実施形態の第1変形例に係る電気光学装置100Aの主要構成を示すブロック図である。第1変形例に係る電気光学装置100Aに特有の構成は、主として、光検出器29に対して設けられたカラーホイール29w、該カラーホイール29wを回転させるモーター53、及び、該モーター53を駆動するカラーホイール駆動部51である。
図7は、第1変形例に係る電気光学装置100Aが備える光検出器29に係るカラーホイール29wの概観図である。カラーホイール29wは、同図に示すように赤色透過セグメント29w−R、緑色透過セグメント29w−G、及び青色透過セグメント29w−Bに周方向に三分割された略円板状を呈する部材であり、光検出器29の光入射部の前方に設けられている。制御部14は、垂直同期信号Vsに基づいてカラーホイール駆動部51を制御してモーター53を駆動し、カラーホイール29wを回転させる。各色用液晶パネル12R,12G,12Bの検出領域からの出射光は、それぞれカラーホイール29wの対応色のセグメントを通過し、赤色、緑色、青色の順次光として光検出器29に入射する。
光検出器29は、各色用液晶パネル12R,12G,12Bからの出射光が混合されて入射するような位置(例えば投射レンズ近傍)に配置されることが好ましい。
図8は、第1変形例に係る電気光学装置100Aにおける、走査信号供給タイミングと照明タイミングと光検出タイミングとの相互関係を表すタイミングチャートを示す図である。同図に示すように、第1変形例に係る電気光学装置100Aでは、赤色用液晶パネル12Rと緑色用液晶パネル12Gと青色用液晶パネル12Bとで互いに異なる検出領域を設定する。制御部14は、各色用液晶パネル12R,12G,12Bの検出領域が照明されるタイミング(光検出タイミング)で、それぞれ対応色の透過セグメント29が光検出器29の光入射部を覆うように、カラーホイール29wを回転駆動させる。このように構成することで、一つの光検出器29を、時分割で各色用液晶パネル12R,12G,12Bで共用することが可能となる。
以上説明したように、本発明の第1実施形態の第1変形例によれば、光検出器29を複数設ける必要がないため、第1実施形態に比べて構成を簡略化できる。
なお、光検出器29に入射する光の波長を時間的に変化させる部材はカラーホイール29wに限られず、例えばファブリペロー型のフィルターを用いてもよい。この場合、ファブリペロー型のフィルターの間隙を時間的に変化させ、フィルタリングする波長を変化させる。
[第2変形例]
第1実施形態に係る電気光学装置100では、検出領域の画素を所定の階調値に設定する試験画像を液晶パネル12に表示させている期間中に、フリッカーの検出に係る一連の処理を行うが、第2変形例に係る電気光学装置100では、検出領域の画素の階調値が時間経過と共に変化するような通常映像を液晶パネル12に表示させている期間中に、フリッカーの検出に係る一連の処理を行う。
図9は、第2変形例に係る電気光学装置100によるフリッカーの検出及び補正処理例のフローチャートを示す図である。まず、当該電気光学装置100が起動されると、制御部14は、液晶パネル12を黒表示させ、光検出器29の検出信号に基づいて黒表示時の検出領域の表示輝度を特定する(ステップS11)。続いて、制御部14は、液晶パネル12を白表示させ、光検出器29の検出信号に基づいて白表示時の検出領域の表示輝度を特定する(ステップS12)。そして、制御部14は、液晶パネル12に通常映像の表示を開始させる(ステップS13)。
ここで、制御部14は、外部回路(不図示)から供給されたデジタルの映像データVdに基づいて、特定のタイミングにおける検出領域の画素群について階調値の平均値を算出する(ステップS14)。続いて、制御部14は、ステップS11で算出した黒表示時の表示輝度と、ステップS12で算出した白表示時の表示輝度と、ステップS14で算出した検出領域の階調値の平均値とに基づいて、前記特定のタイミングにおける検出領域の表示輝度の理論値を算出する(ステップS15)。換言すれば、制御部14は、検出領域の表示輝度の理論値を、当該検出領域の画素電極62に印加される階調電位に基づいて算出する理論値算出部として機能する。
ここで、y行,x列の画素の入力信号の階調をG(x,y)とし、検出範囲をx=n〜n、y=m〜mとし、図9のステップS11で特定した黒輝度をLmin、ステップS12で特定した白輝度をLmaxとし、最大階調(例えば8bit階調であれば255)をGmaxとし、ガンマ値(例えば2.2)をγとすると、検出領域の理論輝度Lidealは、下記式で表される。

Figure 2015087441
そして、制御部14は、前記特定のタイミングで光検出器29によって生成されてS/H回路27によって保持された検出信号に基づいて、前記特定のタイミングにおける検出領域の表示輝度を特定する(ステップS16)。さらに、制御部24は、ステップS15において算出した表示輝度の理論値と、ステップS16において特定した表示輝度の特定値との差を算出し、その差が所定の閾値以上であるか否かを判定する(ステップS17)。
このステップS17の判定結果が肯定の場合、制御部14は、共通電位供給回路60を制御して、表示輝度の理論値と特定値との差を減少させるように、共通電極64に印加する共通電位Vcomの値を調整し(ステップS18)、上述したステップS14へ移行する。なお、ステップS17の判定結果が否定の場合もステップS14へ移行する。
以上説明したように、本発明の第1実施形態に係る第2変形例によれば、フリッカーの検出及び補正処理のためだけに試験画像を液晶パネル12に表示させる必要がなく、ユーザーが視聴する通常映像を液晶パネル12に表示させている期間であっても、フリッカーの検出及び補正処理を行うことが可能となる。
<2.第2実施形態>
第1実施形態においては、電気光学装置100として三板式液晶プロジェクターを想定したが、第2実施形態においては、電気光学装置100Bとして単板式液晶プロジェクターを想定する。以下、第1実施形態との相違点について説明し、重複する説明については省略する。
図10は、本発明の第2実施形態に係る電気光学装置100Bの光学系に係る構成例を示す斜視図である。図11は、第2実施形態における走査信号供給タイミングと照明タイミングとの相互関係を表すタイミングチャートを示す図である。
第2実施形態に係る電気光学装置100Bは、液晶パネル12のバックライトとして機能するレーザー光源として、赤色光源26R、緑色光源26G、及び青色光源26Bを備える。各色光源26R,26G,26Bから射出した各色レーザー光は一つのHOE28に入射する。各色レーザー光は、HOE28によって帯状に整形され、それぞれポリゴンミラー25の側面部に入射し、それぞれ当該側面部によって反射されて液晶パネル12に入射する。このように、走査光源部70Bは、赤色光源26R、緑色光源26G、及び青色光源26Bから出射した各色レーザー光が液晶パネル12上の互いに異なる位置を同時に照明できるように構成されている。
制御部14は、赤色映像に対応する走査線32、緑色映像に対応する走査線32、及び青色映像に対応する走査線32を選択し、当該液晶パネル12上で赤色映像、緑色映像、及び青色映像を書き換えていく。制御部14は、図11に示すように、各色映像に係る走査信号供給タイミングに、各色光源26R,26G,26Bによる照明タイミングを同期させる。そして、液晶パネル12からの出射光が投射レンズ71によってスクリーン(不図示)に投射され、当該スクリーン(不図示)上に映像が表示される。
ところで、光検出器29は、投射レンズ71の光入射部位近傍(図10に示す例では外縁部位)に配置され、液晶パネル12からの出射光(映像光)の漏れ光を検出する。ここで、光検出器29は、赤色映像、緑色映像、及び青色映像に係る映像光のうち少なくともいずれか一色に係る映像光を検出すればよい。換言すれば、いずれの映像光も同一の液晶パネル12に係るものであるので、いずれか一色に係る映像光に基づいて上述した補正処理を行えば、当該液晶パネル12の補正処理としては充分である。
なお、各色レーザー光は互いに異なる位置に照射されており、光検出器29の配置位置も液晶パネル12の上下に係る映像光が比較的分離されている位置であるので、光検出器29に検出対象の特定色の映像光のみを透過させるためのフィルターを設ける必要はない。
以上説明したように、本発明の第2実施形態によれば、第1実施形態に係る電気光学装置と同様の効果を奏する単板式液晶プロジェクターを提供することができる。
100,100A,100B…電気光学装置、12…表示パネル、12B…青色用液晶パネル、12G…緑色用液晶パネル、12R…赤色用液晶パネル、14…制御部、21…信号処理部、23…ポリゴンミラー駆動部、24…制御部、25…ポリゴンミラー、26…光源、26B…青色光源、26G…緑色光源、26R…赤色光源、27…サンプルホールド回路、29…光検出器、29w…カラーホイール、29w−B…青色透過セグメント、29w−G…緑色透過セグメント、30…画素部、32…走査線、34…データ線、42…走査線駆動回路、44…データ線駆動回路、51…カラーホイール駆動部、53…モーター、60…共通電位供給回路、62…画素電極、64…共通電極、66…液晶、70…走査光源部、71…投射レンズ、73…クロスプリズム、CL…液晶素子。

Claims (10)

  1. 走査線とデータ線との交差部位に設けられ、前記データ線を介して階調電位が供給される画素電極と、前記画素電極に対し液晶を介在して配置され、共通電位が印加される共通電極と、を備える液晶パネルと、
    前記階調電位が前記共通電位よりも高電位である正極性駆動状態と、前記階調電位が前記共通電位よりも低電位である負極性駆動状態とに切り換えて前記液晶パネルを駆動する駆動部と、
    前記走査線に走査信号が供給されると、当該走査線に係る表示領域を照明光によって走査する走査光源部と、
    前記液晶パネルからの出射光を、当該電気光学装置の外部へ投射する投射レンズと、
    前記液晶パネルの所定領域が前記走査光源部によって走査されたときに、前記所定領域からの出射光を検出する光検出部と、
    前記光検出部による検出結果に基づいて、前記所定領域の輝度を特定する輝度特定部と、
    前記所定領域が前記正極性駆動状態のときの輝度と、前記所定領域が前記負極性駆動状態のときの輝度とに基づいて、前記液晶パネルにおけるフリッカーを検出するフリッカー検出部と、
    を備えることを特徴とする電気光学装置。
  2. 前記フリッカー検出部によって前記フリッカーが検出されると、前記正極性駆動状態での前記所定領域の輝度と、前記負極性駆動状態での前記所定領域の輝度との差を減少させる補正処理部をさらに備える、
    ことを特徴とする請求項1に記載の電気光学装置。
  3. 前記フリッカー検出部によって前記フリッカーが検出されると、前記所定領域の輝度に係る時間領域の関数を、周波数領域のスペクトルに変換する周波数変換部と、
    前記周波数領域のスペクトルを参照して、所定の周波数成分を減少させる補補正処理部と、
    をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の電気光学装置。
  4. 走査線とデータ線との交差部位に設けられ、前記データ線を介して階調電位が供給される画素電極と、前記画素電極に対し液晶を介在して配置され、共通電位が印加される共通電極と、を備える液晶パネルと、
    前記走査線に走査信号が供給されると、当該走査線に係る表示領域を照明光によって走査する走査光源部と、
    前記液晶パネルからの出射光を、当該電気光学装置の外部へ投射する投射レンズと、
    前記液晶パネルの所定領域が前記走査光源部によって走査されたときに、前記所定領域からの出射光を検出する光検出部と、
    前記光検出部による検出結果に基づいて、前記所定領域の輝度を特定する輝度特定部と、
    前記所定領域の輝度の理論値を、前記階調電位に基づいて算出する理論値算出部と、
    前記理論値と、前記特定された輝度との差が閾値以上であるか否かを判定する判定部と、
    前記判定部による判定結果が肯定の場合、前記理論値と、前記特定された輝度との差を減少させる補正処理部と、
    を備えることを特徴とする電気光学装置。
  5. 前記補正処理部は、前記共通電位を変更する、
    ことを特徴とする請求項2乃至請求項4のうちいずれか一項に記載の電気光学装置。
  6. 前記補正処理部は、前記階調電位を変更する、
    ことを特徴とする請求項2乃至請求項4のうちいずれか一項に記載の電気光学装置。
  7. 前記補正処理部は、前記正極性駆動状態に係る期間及び前記負極性駆動状態に係る期間のうち、前記共通電極と前記画素電極との間の電位差が小さい方の期間を、他方の期間よりも長く設定する、
    ことを特徴とする請求項2乃至請求項4のうちいずれか一項に記載の電気光学装置。
  8. 前記階調電位は、前記所定領域を所定の階調値に設定する試験信号に基づいて生成されている、
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項7のうちいずれか一項に記載の電気光学装置。
  9. 前記階調電位は、当該電気光学装置に入力された映像信号に基づいて生成されている、
    ことを特徴とする請求項4に記載の電気光学装置。
  10. 走査線とデータ線との交差部位に設けられ、前記データ線を介して階調電位が供給される画素電極と、前記画素電極に対し液晶を介在して配置され、共通電位が印加される共通電極とを備え、前記階調電位が前記共通電位よりも高電位である正極性駆動状態と、前記階調電位が前記共通電位よりも低電位である負極性駆動状態とに切り換えられて駆動される電気光学装置の駆動方法であって、
    前記走査線に走査信号が供給されると、当該走査線に係る表示領域を照明光によって走査する工程と、
    前記液晶パネルの所定領域が前記照明光によって走査されたときに、前記所定領域からの出射光を検出する工程と、
    前記検出の結果に基づいて、前記所定領域の輝度を特定する工程と、
    前記所定領域が前記正極性駆動状態のときの輝度と、前記所定領域が前記負極性駆動状態のときの輝度とに基づいて、前記液晶パネルにおけるフリッカーを検出する工程と、
    を有することを特徴とする電気光学装置の駆動方法。
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