JP2018097022A - 画像表示装置および画像表示方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】画素シフトする場合に、所定の条件を満たした画像の表示品位の低下を抑える。
【解決手段】プロジェクター1は、映像信号で規定される1フレームの画像を、複数フィールドでの画像用に低解像度に変換するとともに、複数フィールドのうち連続する二のフィールドで比較した場合に、画素の階調変化が第1閾値以内であって、当該画素が画像における境界であるとき、当該画素の階調を当該画素の周辺画素の階調方向に補正する信号処理回路600と、複数フィールドの各々において、信号処理回路により補正された画像を形成する液晶パネル100R、100Gおよび100Bと、液晶パネル100R、100Gおよび100により形成された画像の合成像を所定の方向に画素シフトする画素シフト素子400とを含む。
【選択図】図2
【解決手段】プロジェクター1は、映像信号で規定される1フレームの画像を、複数フィールドでの画像用に低解像度に変換するとともに、複数フィールドのうち連続する二のフィールドで比較した場合に、画素の階調変化が第1閾値以内であって、当該画素が画像における境界であるとき、当該画素の階調を当該画素の周辺画素の階調方向に補正する信号処理回路600と、複数フィールドの各々において、信号処理回路により補正された画像を形成する液晶パネル100R、100Gおよび100Bと、液晶パネル100R、100Gおよび100により形成された画像の合成像を所定の方向に画素シフトする画素シフト素子400とを含む。
【選択図】図2
Description
本発明は、画像表示装置および画像表示方法に関する。
液晶パネルのような電気光学装置を用いて縮小画像を形成し、この縮小画像を光学系によってスクリーンに拡大投射するプロジェクターが普及している。
一方、画像表示装置では、ハイビジョン(1K)、4K、8Kなどのように高解像度化が順次進行しつつある。
プロジェクターにおいて高解像度化の要求に応えるためには、電気光学装置の画素数を増やせば良いが、単純に画素数を増やすと、電気光学装置の表示サイズが広くなるので、高コスト化を招く。このため、電気光学装置で高解像度化するためには、表示サイズが広くなるのを抑える観点から、画素ピッチを狭くする必要がある。
一方、画像表示装置では、ハイビジョン(1K)、4K、8Kなどのように高解像度化が順次進行しつつある。
プロジェクターにおいて高解像度化の要求に応えるためには、電気光学装置の画素数を増やせば良いが、単純に画素数を増やすと、電気光学装置の表示サイズが広くなるので、高コスト化を招く。このため、電気光学装置で高解像度化するためには、表示サイズが広くなるのを抑える観点から、画素ピッチを狭くする必要がある。
電気光学装置として液晶パネルを用いて、画素ピッチを狭くすると、液晶分子が基板面に沿った方向の電界の影響を受けてリバースチルトドメイン等が発生し、表示品質を低下させる、という問題がある。
そこで、近年では、スクリーンに投射される画像を、0.5画素程度シフトさせる画素シフト素子を電気光学装置とスクリーンとの間に設けて、人間に知覚される解像度を擬似的に高める技術が提案されている(特許文献1参照)。
そこで、近年では、スクリーンに投射される画像を、0.5画素程度シフトさせる画素シフト素子を電気光学装置とスクリーンとの間に設けて、人間に知覚される解像度を擬似的に高める技術が提案されている(特許文献1参照)。
しかしながら、画素シフトさせる技術を適用した場合に、ある条件を満たした画像を表示させようとすると、表示品位が低下する、という問題が指摘された。具体的には、例えば一様な背景に、同じような階調のラインを異なる方向で表示させたときに、当該ラインの明るさが異なって視認されてしまう、という点が指摘された。
そこで、本発明のいくつかの態様の目的の一つは、画素シフトする場合に、所定の条件を満たした画像を表示しようとするときの表示品位の低下を抑えた画像表示装置および画像表示方法を提供することにある。
そこで、本発明のいくつかの態様の目的の一つは、画素シフトする場合に、所定の条件を満たした画像を表示しようとするときの表示品位の低下を抑えた画像表示装置および画像表示方法を提供することにある。
上記目的の一つを達成するために、本発明の一態様に係る画像表示装置は、映像信号で規定される1フレームの画像を、複数フィールドで表示するための画像に変換する解像度変換回路と、前記複数フィールドのうち連続する二のフィールドで比較した場合に、画素の階調変化が第1閾値以内であって、当該画素が変換された画像における境界であるとき、当該画素の階調を当該画素の周辺画素の階調方向に補正する処理回路と、前記複数フィールドの各々において、前記処理回路により補正された画像を形成する電気光学装置と、前記電気光学装置により形成された画像を所定の方向に画素シフトする画素シフト素子と、を含む。上記一態様に係る画像表示装置によれば、画素シフトする場合に、所定の条件を満たした画像を表示しようとするときの表示品位の低下を抑えることができる。
上記一態様に係る画像表示装置において、前記処理回路は、前記画素の階調変化が第1閾値よりも大きい場合、または、当該画素が変換された画像における境界でない場合、当該画素の階調を補正しない構成としても良い。この構成によれば、表示品位の低下するおそれのない画素について補正が実行されない。
また、上記一態様に係る画像表示装置において、前記処理回路は、前記画素の階調変化が第1閾値以内であって、当該画素が画像における境界である場合、当該画素の階調を、前記の周辺画素の階調との平均値に補正して出力する構成としても良い。この構成によれば、補正の演算を簡易化することができる。
また、上記一態様に係る画像表示装置において、前記処理回路は、前記画素の階調変化が第1閾値以内であって、当該画素が画像における境界である場合、当該画素の階調を、前記の周辺画素の階調との平均値に補正して出力する構成としても良い。この構成によれば、補正の演算を簡易化することができる。
上記一態様に係る画像表示装置において、複数の前記電気光学装置と、前記複数の電気光学装置の各々に対し、異なる波長帯域の光で照明する照明部と、前記複数の電気光学装置で形成された画像を合成する合成部と、前記合成部により合成された画像をスクリーンに投射する投射部と、を有し、前記画素シフト素子は、前記合成部により合成された画像を画素シフトする構成としても良い。この構成によれば、スクリーンに表示品位の低下を抑えた画像を拡大投射することができる。
なお、本発明は、画像表示装置に限られず、種々の態様で実現することが可能であり、例えば画像表示方法などでも概念することが可能である。
なお、本発明は、画像表示装置に限られず、種々の態様で実現することが可能であり、例えば画像表示方法などでも概念することが可能である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る画像表示装置の一例であるプロジェクター1の光学的な構成を示す図である。プロジェクター1は、電気光学装置の一例である液晶パネルで形成された画像を合成して拡大投射するものである。
この図に示されるように、プロジェクター1の内部には、ハロゲンランプ等の白色光源からなるランプユニット202が設けられている。このランプユニット202から出射された白色光(可視光)は、内部に配置された3枚のミラー206、ダイクロイックミラー208aおよび208bによってR(赤)、G(緑)およびB(青)の3原色に分離されて、各原色に対応する液晶パネル100R、100Gおよび100Bにそれぞれ導かれる。
この図に示されるように、プロジェクター1の内部には、ハロゲンランプ等の白色光源からなるランプユニット202が設けられている。このランプユニット202から出射された白色光(可視光)は、内部に配置された3枚のミラー206、ダイクロイックミラー208aおよび208bによってR(赤)、G(緑)およびB(青)の3原色に分離されて、各原色に対応する液晶パネル100R、100Gおよび100Bにそれぞれ導かれる。
詳細には、ダイクロイックミラー208aは、白色光のうち、Rの波長域の光を透過し、GおよびBの波長域の光を反射し、ダイクロイックミラー208bは、ダイクロイックミラー208aによって反射したGおよびBの波長域の光のうち、Bの波長域の光を透過し、G波長域の光を反射する。ここで、Bの光路長は、他のRおよびGの光路長と比較して長くなっているので、Bの光路の途中には光路長を補正するために、リレーレンズ223が設けられている。
なお、ランプユニット202、3枚のミラー206、ダイクロイックミラー208aおよび208bは、R、GおよびBの3原色を、それぞれに対応する液晶パネル100R、100Gおよび100Bに導く照明部として機能することになる。
なお、ランプユニット202、3枚のミラー206、ダイクロイックミラー208aおよび208bは、R、GおよびBの3原色を、それぞれに対応する液晶パネル100R、100Gおよび100Bに導く照明部として機能することになる。
液晶パネル100R、100Gおよび100Bは、それぞれライトバルブとして用いられる透過型の電気光学装置であり、液晶パネル100Rは、Rの原色に対応し、液晶パネル100Gは、Gの原色に対応し、液晶パネル100Bは、Bの原色に対応する。液晶パネル100R、100Gおよび100Bの各々の詳細については後述するが、本実施形態では、それぞれ横1920列×縦1080行で画素がマトリクス状に配列し、各画素の透過率がそれぞれ変化する。これにより、液晶パネル100Rからの出射光はR成分の画像となり、液晶パネル100Gからの出射光はG成分の画像となり、液晶パネル100Bからの出射光はB成分の画像となる。
液晶パネル100R、100Gおよび100Bの各々から出射した光は、ダイクロイックプリズム212に対し3方向から入射する。ダイクロイックプリズム212において、RおよびBの光は90度で屈折する一方、Gの光は直進するので、RおよびBの各原色の画像が合成される。このため、ダイクロイックプリズム212が合成部として機能することになる。
ダイクロイックプリズム212の出射側には、画素シフト素子400および投射レンズ群214が順番に配置する。ここで、画素シフト素子400は、入射光に対して出射光の光軸を所定の方向にシフトして、投射される画像をずらす(画素シフトする)ものであり、投射レンズ群214は、投射部として機能するものであり、画素シフト素子400を介した合成像をスクリーン300に拡大投射するものである。
ダイクロイックプリズム212の出射側には、画素シフト素子400および投射レンズ群214が順番に配置する。ここで、画素シフト素子400は、入射光に対して出射光の光軸を所定の方向にシフトして、投射される画像をずらす(画素シフトする)ものであり、投射レンズ群214は、投射部として機能するものであり、画素シフト素子400を介した合成像をスクリーン300に拡大投射するものである。
なお、液晶パネル100R、100Gおよび100Bには、ダイクロイックミラー208a、208bによって、それぞれに対応するR、GおよびBの原色に対応する光が入射するので、直視型のようなカラーフィルターは設けられていない。
また、液晶パネル100Rおよび100Bの透過像は、ダイクロイックプリズム212により反射した後に投射されるのに対し、液晶パネル100Gの透過像は、ダイクロイックプリズム212を直進して投射されるので、液晶パネル100Rおよび100Bにより形成される画像と、液晶パネル100Gにより形成される画像とは、左右反転の関係にある。
また、液晶パネル100Rおよび100Bの透過像は、ダイクロイックプリズム212により反射した後に投射されるのに対し、液晶パネル100Gの透過像は、ダイクロイックプリズム212を直進して投射されるので、液晶パネル100Rおよび100Bにより形成される画像と、液晶パネル100Gにより形成される画像とは、左右反転の関係にある。
図2は、プロジェクター1の電気的な構成を示すブロック図である。
この図に示されるように、プロジェクター1は、液晶パネル100R、100Gおよび100Bと、画素シフト素子400と、走査制御回路500と、信号処理回路600と、を含む。なお、電気光学装置は、液晶パネル100R、100Gおよび100Bと、走査制御回路500および信号処理回路600の一部の機能とを含んだ構成としても良い。
この図に示されるように、プロジェクター1は、液晶パネル100R、100Gおよび100Bと、画素シフト素子400と、走査制御回路500と、信号処理回路600と、を含む。なお、電気光学装置は、液晶パネル100R、100Gおよび100Bと、走査制御回路500および信号処理回路600の一部の機能とを含んだ構成としても良い。
信号処理回路600には、図示省略された上位装置から映像信号Vid-inが供給される。この映像信号Vid-inは、各フレームの画像を、例えば横3840列×縦2160行で配列する画素で規定するとともに、1画素の階調を、例えばRGBの各8ビット(計24ビット)で規定するデジタルデータである。
なお、映像信号Vid-inは、同期信号Syncに含まれる垂直走査信号、水平走査信号およびドットクロック信号(いずれも図示省略)にしたがった走査の順番で供給される。また、ここでいう1フレームとは、1画像を表示する期間であり、同期信号Syncに含まれる垂直走査信号で規定される垂直走査期間をいう。本実施形態では、例えば横3840列×縦2160行で画素配列の1画像を視認可能に表示させる期間であり、後述のように1フレームは複数のフィールドで構成される。
なお、映像信号Vid-inは、同期信号Syncに含まれる垂直走査信号、水平走査信号およびドットクロック信号(いずれも図示省略)にしたがった走査の順番で供給される。また、ここでいう1フレームとは、1画像を表示する期間であり、同期信号Syncに含まれる垂直走査信号で規定される垂直走査期間をいう。本実施形態では、例えば横3840列×縦2160行で画素配列の1画像を視認可能に表示させる期間であり、後述のように1フレームは複数のフィールドで構成される。
映像信号Vid-inで規定される画像の解像度は、横3840列×縦2160行であるのに対し、液晶パネル100R、100Gおよび100Bの各々の解像度は、それぞれ縦および横のそれぞれが半分の横1920列×縦1080行である。
そこで、本実施形態では、1フレームの期間を複数のフィールドの期間に分割するとともに、液晶パネル100R、100Gおよび100Bによる合成像を、例えば奇数フィールドにおいて、画素シフト素子400で画素シフトさせないで投射する一方、偶数フィールドにおいて、画素シフト素子400で画素シフトさせて投射して、解像度を擬似的に高めて、映像信号Vid-inで規定される画像の解像度に近づける構成としている。
そこで、本実施形態では、1フレームの期間を複数のフィールドの期間に分割するとともに、液晶パネル100R、100Gおよび100Bによる合成像を、例えば奇数フィールドにおいて、画素シフト素子400で画素シフトさせないで投射する一方、偶数フィールドにおいて、画素シフト素子400で画素シフトさせて投射して、解像度を擬似的に高めて、映像信号Vid-inで規定される画像の解像度に近づける構成としている。
走査制御回路500は、上記上位装置から供給された同期信号Syncに同期して、液晶パネル100R、100Gおよび100Bと、画素シフト素子400と、信号処理回路600とをそれぞれ制御する。
特に走査制御回路500は、制御信号A/Bにより画素シフト素子400による画素シフトを制御する。具体的には、走査制御回路500は、画素シフト素子400に対し、奇数フィールドでは画素シフトをさせず、偶数フィールドでは画素シフトさせるように制御する。
特に走査制御回路500は、制御信号A/Bにより画素シフト素子400による画素シフトを制御する。具体的には、走査制御回路500は、画素シフト素子400に対し、奇数フィールドでは画素シフトをさせず、偶数フィールドでは画素シフトさせるように制御する。
信号処理回路600は、詳細については後述するが、映像信号Vid-inの解像度を変換して、奇数フィールドおよび偶数フィールド用のデータ信号V-Rを液晶パネル100Rに、データ信号V-Gを液晶パネル100Gに、データ信号V-Bを液晶パネル100Bに、それぞれ供給する。
液晶パネル100R、100Gおよび100Bは、入射する光の色が異なるだけで、その構成は互いに同一である。そこで、液晶パネル100R、100Gおよび100Bについては、液晶パネル100Rで代表して説明することにする。
液晶パネル100Rは、透光性を有する素子基板100aと対向基板100bとが一定の間隙を保って貼り合わせられるとともに、この間隙に、例えば、無電界状態で液晶分子が基板面に対し垂直方向に配向するVA(Vertically Aligned)型の液晶105が挟持された構成となっている。
素子基板100aのうち、対向基板100bとの対向面には、1080行の走査線112が図においてX方向(横方向、左右方向)に沿って設けられる一方、1920列のデータ線114が、Y方向(縦方向、上下方向)に沿って、かつ、各走査線112と互いに電気的に絶縁を保つように設けられている。
なお、本実施形態では、走査線112または画素を区別するために、図において上から順に1、2、3、…、1080行目という呼び方をする場合がある。同様に、データ線114または画素を区別するために、図において左から順に1、2、3、…、1920列目という呼び方をする場合がある。
素子基板100aのうち、対向基板100bとの対向面には、1080行の走査線112が図においてX方向(横方向、左右方向)に沿って設けられる一方、1920列のデータ線114が、Y方向(縦方向、上下方向)に沿って、かつ、各走査線112と互いに電気的に絶縁を保つように設けられている。
なお、本実施形態では、走査線112または画素を区別するために、図において上から順に1、2、3、…、1080行目という呼び方をする場合がある。同様に、データ線114または画素を区別するために、図において左から順に1、2、3、…、1920列目という呼び方をする場合がある。
素子基板100aでは、さらに、走査線112とデータ線114との交差のそれぞれに対応して、nチャネル型のTFT(Thin Film Transistor)116と透光性を有する画素電極118との組が設けられている。TFT116のゲート電極は走査線112に接続され、ソース電極はデータ線114に接続され、ドレイン電極が画素電極118に接続されている。
一方、対向基板100bのうち、素子基板100aとの対向面には、透光性を有するコモン電極108が全面にわたって設けられる。コモン電極108には、図示省略した回路によって電圧LCcomが印加される。
一方、対向基板100bのうち、素子基板100aとの対向面には、透光性を有するコモン電極108が全面にわたって設けられる。コモン電極108には、図示省略した回路によって電圧LCcomが印加される。
なお、図2において、素子基板100aの対向面は紙面裏側であるので、当該対向面に設けられる走査線112、データ線114、TFT116および画素電極118については、破線で示すべきであるが、見難くなるので、それぞれ実線で示している。
素子基板100aには、走査線駆動回路130およびデータ線駆動回路140が形成される。このうち、走査線駆動回路130は、走査制御回路500による制御信号Yctrにしたがって、1、2、3、…、1080行目の走査線112に、走査信号Y1、Y2、Y3、…、Y1080を供給する。詳細には、走査線駆動回路130は、走査線112を各フィールドにわたって1、2、3、…、1080行目という順番で選択するとともに、選択した走査線への走査信号を選択電圧(Hレベル)とし、それ以外の走査線への走査信号を非選択電圧(Lレベル)とする。
データ線駆動回路140は、信号処理回路600から供給されるデータ信号V-Rを、走査制御回路500による制御信号Xctrにしたがって1、2、3、…、1920列目のデータ線114に順次サンプリングして、データ信号X1、X2、X3、…、X1920として供給する。
このような構成において、ある走査線112が走査信号により選択されると、当該選択された走査線112に位置する画素電極118に、当該画素電極118に対応するデータ線114にサンプリングされたデータ信号の電圧が印加される。走査線112の選択が解除されても、印加された電圧が容量性によって保持される。このときに保持された電圧がゼロ(または近傍)であれば、液晶分子が基板面に対してほぼ垂直方向に配列し、これにより出射(透過)光は、偏光子(図示省略)によりほぼ遮断されて暗(黒)状態となる一方、保持電圧が徐々に高まるにつれて、液晶分子が基板面に対して傾斜し、これにより、偏光子を通過する出射光量が徐々に多くなり、やがて最大となる明(白)状態となる(ノーマリーブラックモード)。
液晶パネル100Rでは、画素電極118と対向電極108とにより保持される電圧が、走査信号およびデータ信号により画素毎に書き込まれ、これにより、R成分の画像が形成される。同様に、液晶パネル100G(100B)では、G(B)成分の画像が形成される。
また、ここでは液晶パネル100R(100Gまたは100B)の電気的な構成について説明したが、素子基板100aおよび対向基板100bを平面視したときに、画素の平面形状や、ブラックマトリクスを開口する開口部の平面形状については後述することにする。
図3は、信号処理回路600の構成を示すブロック図である。
信号処理回路600は、解像度変換回路601、補正回路610R、610Gおよび610Bを含む。
解像度変換回路601は、高解像度の映像信号Vid-inを液晶パネル100R、100Bおよび100Gに合わせて低解像度に、画素シフト素子400による画素シフト方向を考慮しつつ変換する。なお、解像度変換回路601は、映像信号Vid-inにおける各フレームの画像を、液晶パネル100R、100Gおよび100Bの各々について、奇数フィールドで表示させる画像と、偶数フィールドで画素シフトさせて表示させる画像とに変換する。
信号処理回路600は、解像度変換回路601、補正回路610R、610Gおよび610Bを含む。
解像度変換回路601は、高解像度の映像信号Vid-inを液晶パネル100R、100Bおよび100Gに合わせて低解像度に、画素シフト素子400による画素シフト方向を考慮しつつ変換する。なお、解像度変換回路601は、映像信号Vid-inにおける各フレームの画像を、液晶パネル100R、100Gおよび100Bの各々について、奇数フィールドで表示させる画像と、偶数フィールドで画素シフトさせて表示させる画像とに変換する。
補正回路610Rは、液晶パネル100Rへのデータ信号V-Rを補正する補正回路であり、補正回路610G(または610B)は、液晶パネル100G(または100B)へのデータ信号V-G(またはV-B)を補正する補正回路である。
なお、補正回路610R、610Gおよび610Bの構成は互いに同一であるので、ここでは、補正回路610Rで代表して説明することにする。
なお、補正回路610R、610Gおよび610Bの構成は互いに同一であるので、ここでは、補正回路610Rで代表して説明することにする。
補正回路610Rは、フィールドメモリー612、613、処理回路614、およびDAC(Digital to Analog Converter)616を含む。
補正回路610Rのフィールドメモリー612には、解像度変換回路601で変換された奇数フィールド用の画像データのうち、R成分の画像データが格納される。一方、フィールドメモリー612からは、走査制御回路500が液晶パネル100Rを奇数フィールドで駆動するときに、当該奇数フィールド用におけるR成分の画像データが上記駆動における垂直および水平走査に同期して画素毎に読み出される。
補正回路610Rのフィールドメモリー613には、走査制御回路500の制御にしたがって、解像度変換回路601で変換された偶数フィールド用の画像データのうち、R成分が格納される一方、フィールドメモリー613からは、走査制御回路500が液晶パネル100Rを偶数フィールドで駆動するときに、当該偶数フィールド用におけるR成分の画像データが上記駆動における垂直および水平走査に同期して画素毎に読み出される。
補正回路610Rのフィールドメモリー613には、走査制御回路500の制御にしたがって、解像度変換回路601で変換された偶数フィールド用の画像データのうち、R成分が格納される一方、フィールドメモリー613からは、走査制御回路500が液晶パネル100Rを偶数フィールドで駆動するときに、当該偶数フィールド用におけるR成分の画像データが上記駆動における垂直および水平走査に同期して画素毎に読み出される。
処理回路614は、垂直および水平走査に同期して読み出された画素(着目画素という場合がある)の画像データを、所定の条件を充足する場合に補正するものである。詳細については後述するが、処理回路614は、現行フィールドで読み出された着目画素の画像データを、直前フィールドにおける着目画素の画像データ、および、現行フィールドでの着目画素の周辺に位置する画素の画像データを参照して補正する。なお、処理回路614は、読み出された着目画素の画像データが所定の条件を充足しない場合、当該画像データを補正せずにそのまま出力する。
DAC616は、処理回路614により処理されたR成分の画像データをアナログのデータ信号V-Rに変換して、当該データ信号V-Rを液晶パネル100Rに供給する。
なお、DAC616は、画像データのR成分を、例えば奇数フィールドでは正極性で、偶数フィールドでは負極性で、それぞれアナログ信号に変換する。ここで正極性および負極性とは、液晶105に直流成分が印加されないように交流駆動する際の便宜上のものであり、具体的には、対向電極108に印加される電圧LCcomを基準として高位側を正極性として、低位側を負極性としている。
なお、DAC616は、画像データのR成分を、例えば奇数フィールドでは正極性で、偶数フィールドでは負極性で、それぞれアナログ信号に変換する。ここで正極性および負極性とは、液晶105に直流成分が印加されないように交流駆動する際の便宜上のものであり、具体的には、対向電極108に印加される電圧LCcomを基準として高位側を正極性として、低位側を負極性としている。
ここでは、液晶パネル100Rにデータ信号V-Rを供給する補正回路610Rを例にとって説明したが、液晶パネル100G(100B)にデータ信号V-G(V-B)を供給する補正回路610G(100B)についても同様な構成である。
図4は、映像信号Vid-inで規定される画像の画素配列の一部を示す図である。
この図に示されるように映像信号Vid-inで規定される1フレーム分の画像では、画素が、X方向およびY方向にわたってマトリクス状に配列している。詳細には、画素は、上述のように、X方向(横)に3840列であって、Y方向(縦)に2160行で配列している。
この図に示されるように映像信号Vid-inで規定される1フレーム分の画像では、画素が、X方向およびY方向にわたってマトリクス状に配列している。詳細には、画素は、上述のように、X方向(横)に3840列であって、Y方向(縦)に2160行で配列している。
図5は、液晶パネル100R(100Gまたは100B)における画素配列の一部を平面視で示す図である。画素Dは、Y方向に1920列であってX方向に1080行でマトリクス状に、すなわち規則正しく格子状に配列している。
本実施形態では、図5に示されるように、画素Dは、ほぼ正方形状であって、その中心におおよそ正方形の開口部Apが設けられている。例えば、開口部Apは、入射光を出射光として出射可能な液晶パネル100R(100Gまたは100B)の領域であり(図1参照)、平面視の方向は、光入射方向または光出射方向である。
開口部Apにおける一辺の長さは、画素Dにおける縦または横辺のほぼ半分である。このため、画素Dに対して開口部Apの占める比率、すなわち開口率は、約25%程度である。
なお、図5では、縦および横方向に延在する一点鎖線は、画素D同士の区画を示している。また、平面視したときに、画素Dのうち開口部Ap以外のハッチングで示される領域は、遮光用のブラックマトリクスである。遮光用のブラックマトリクスは、素子基板100aまたは対向基板100bに遮光性膜を設け、開口部の膜を除去することで形成可能であるが、素子基板100aに設けられた遮光性の走査線112やデータ線114等の配線や電極の構成により形成可能である。
本実施形態では、図5に示されるように、画素Dは、ほぼ正方形状であって、その中心におおよそ正方形の開口部Apが設けられている。例えば、開口部Apは、入射光を出射光として出射可能な液晶パネル100R(100Gまたは100B)の領域であり(図1参照)、平面視の方向は、光入射方向または光出射方向である。
開口部Apにおける一辺の長さは、画素Dにおける縦または横辺のほぼ半分である。このため、画素Dに対して開口部Apの占める比率、すなわち開口率は、約25%程度である。
なお、図5では、縦および横方向に延在する一点鎖線は、画素D同士の区画を示している。また、平面視したときに、画素Dのうち開口部Ap以外のハッチングで示される領域は、遮光用のブラックマトリクスである。遮光用のブラックマトリクスは、素子基板100aまたは対向基板100bに遮光性膜を設け、開口部の膜を除去することで形成可能であるが、素子基板100aに設けられた遮光性の走査線112やデータ線114等の配線や電極の構成により形成可能である。
当該一点鎖線の延長上にある符号のAは、画素シフトの基準を示している。
図5に示した画素Dの配列は、画素シフト素子400により画素シフトさせない状態でスクリーン300に投射される画素の配列である。画素シフトさせない状態を便宜的に「A状態」と呼び、A状態の画素の開口部Apにより視認される画素をaと表記する場合がある。
図5に示した画素Dの配列は、画素シフト素子400により画素シフトさせない状態でスクリーン300に投射される画素の配列である。画素シフトさせない状態を便宜的に「A状態」と呼び、A状態の画素の開口部Apにより視認される画素をaと表記する場合がある。
液晶パネル100R(100Gまたは100B)における画素電極118(図2参照)は、開口部Apの形状とほぼ一致するように、一対一で形成される。本実施形態では、上述したようにノーマリーブラックモードとしているので、開口部Apを透過する光量は、当該開口部Apに位置する画素電極118と対向基板108とで保持される電圧が低ければ、少なくなって暗になり、高ければ、多くなって明となる。
図6は、画素シフト素子400により画素シフトさせた状態でスクリーン300に投射される画素の配列を示す図である。画素シフトさせた状態を便宜的に「B状態」と呼ぶ場合があり、B状態の画素の開口部Apにより視認される画素をbと表記する場合がある。
この図に示されるように、B状態でスクリーン300に投射される画素bの配列は、画素シフト素子400により、A状態でスクリーン300に投射される画素aの配列に対して、右斜め下の45度の方向に0.5画素分シフトされる。
切り換え周波数によっては、A状態からB状態に切り替えられても、観察者には、別々の画像としてではなく、A状態での画素aからなる画像と、B状態での画素bからなる画像との双方が視認される。このため、スクリーン300に投射されて視認される画像の画素配列は、図7に示される通りとなる。
これにより、本実施形態では、スクリーン300に投射される画像の解像度は、液晶パネル100R、100Gおよび100Bの解像度よりも擬似的に高められる。
これにより、本実施形態では、スクリーン300に投射される画像の解像度は、液晶パネル100R、100Gおよび100Bの解像度よりも擬似的に高められる。
図8は、プロジェクター1の動作例を示すタイミングチャートであって、特に、液晶パネル100R、100Gおよび100Bに対する各行の書き込みと、画素シフト素子400による画素シフトとの関係を示す図である。
この図の例では、1フレーム(F)が4つのフィールドに分割される。詳細には、1フレーム(F)が、第1フィールド(1f)、第2フィールド(2f)、第3フィールド(3f)および第4フィールド(4f)に分割される。走査制御回路500は、このうち、奇数フィールドである第1フィールド(1f)および第3フィールド(3f)で制御信号A/BをLレベルとし、画素シフト素子400に対し画素シフトさせないで、A状態とする一方、偶数フィールドである第2フィールド(2f)および第4フィールド(4f)で制御信号A/BをHレベルとし、画素シフト素子400に対し画素シフトさせて、B状態とする。
この図の例では、1フレーム(F)が4つのフィールドに分割される。詳細には、1フレーム(F)が、第1フィールド(1f)、第2フィールド(2f)、第3フィールド(3f)および第4フィールド(4f)に分割される。走査制御回路500は、このうち、奇数フィールドである第1フィールド(1f)および第3フィールド(3f)で制御信号A/BをLレベルとし、画素シフト素子400に対し画素シフトさせないで、A状態とする一方、偶数フィールドである第2フィールド(2f)および第4フィールド(4f)で制御信号A/BをHレベルとし、画素シフト素子400に対し画素シフトさせて、B状態とする。
液晶パネル100R、100Gおよび100Bでは、各フィールドにわたって1行目から1080行目までの走査線が順番に選択されて、選択された走査線に位置する画素に対し、当該画素の階調に応じたデータ信号が供給される。ここで、図8において、記号■は、走査線1行分の選択する期間を示しており、各フィールドのそれぞれにおいて、1行目から1080行目まで順番に選択されている状態を示している。
なお、この例は、1フレーム(1F)を4つのフィールドで分割して駆動するので、いわゆる4倍速駆動となる。
なお、この例は、1フレーム(1F)を4つのフィールドで分割して駆動するので、いわゆる4倍速駆動となる。
実施形態に係るプロジェクター1では、液晶パネル100R、100Gおよび100Bの透過像を画素シフト素子400により画素シフトすることにより解像度を擬似的に高めることができる。しかしながら、ある特定のパターンを有する背景として、同じような階調のライン(例えば、図9の斜線RDと斜線LD)を異なる方向で表示させたときに、当該ラインの明るさが異なっているように視認されてしまう、という点が指摘された。
図9は、表示させたい画像を示す図である。この図に示される画像は、黒色の背景に、白白の斜線RDと斜線LDとを配した図形である。なお、斜線RDは、X方向に対して右斜め下の45度の方向に傾斜する白色の直線であり、斜線LDは、X方向に対して左斜め下の45度の方向に傾斜する白色の直線である。
なお、ここでいう白色とは、RGBの加法混色の白ではなく、単に液晶パネル100R、100Gまたは100Bにおける画素の透過量が大きい場合をいう。
なお、ここでいう白色とは、RGBの加法混色の白ではなく、単に液晶パネル100R、100Gまたは100Bにおける画素の透過量が大きい場合をいう。
図10は、斜線RDを画素シフトによって表現する場合の説明図である。この図に示されるように斜線RDの延在方向は画素シフトの方向に一致するので、当該斜線RDは、液晶パネル100R(100Gまたは100B)では同じ画素が、奇数フィールドにおける白色の画素aと、偶数フィールドにおける白色の画素bとで表現される。換言すれば、白色の斜線RDを表現するにあたって、液晶パネル100R(100Gまたは100B)において斜線RDを表現する画素は、奇数フィールドと偶数フィールドとにわたって白色で変化しない。
図11は、斜線LDを画素シフトによって表現する場合の説明図である。この図に示されるように斜線LDの延在方向は画素シフトの方向とほぼ直交する。
このため、当該斜線RDは、液晶パネル100R(100Gまたは100B)では、図の例では、奇数フィールドにおける白色の画素aと、偶数フィールドにおける白色の画素bとで表現される。詳細には、白色の斜線LDを表現するにあたって、液晶パネル100R(100Gまたは100B)において斜線LDを表現する画素は、奇数フィールドでは黒色(または白色)になり、偶数フィールドでは白色(または黒色)で変化するので、書き換えが発生することになる。
このため、当該斜線RDは、液晶パネル100R(100Gまたは100B)では、図の例では、奇数フィールドにおける白色の画素aと、偶数フィールドにおける白色の画素bとで表現される。詳細には、白色の斜線LDを表現するにあたって、液晶パネル100R(100Gまたは100B)において斜線LDを表現する画素は、奇数フィールドでは黒色(または白色)になり、偶数フィールドでは白色(または黒色)で変化するので、書き換えが発生することになる。
周知のように、液晶パネルにおいては、液晶の応答特性が比較的遅いために、白または黒の一方から他方への書き換えが発生しても、直ちに書き換え後の透過率には至らない。
このため、黒色から白色に書き換えられる画素は、実際には白色には至らず、透過率が白色よりも低い灰色として視認される。同様に白から黒色に書き換えられる画素は、実際には黒色には至らず、透過率が黒色よりも明るい灰色として視認される。
このため、画素シフト方向とほぼ直交する方向に延在する斜線LDは、スクリーン300に投射された場合、白色よりもやや暗い灰色と視認される。
このため、黒色から白色に書き換えられる画素は、実際には白色には至らず、透過率が白色よりも低い灰色として視認される。同様に白から黒色に書き換えられる画素は、実際には黒色には至らず、透過率が黒色よりも明るい灰色として視認される。
このため、画素シフト方向とほぼ直交する方向に延在する斜線LDは、スクリーン300に投射された場合、白色よりもやや暗い灰色と視認される。
斜線LDが単独で表示される場合、それが灰色であると視認されるが、比較の対象が存在しないので、その灰色が目立つことはない。しかしながら、図14に示されるように、斜線LDおよびRDを同時に表示する場合、白色で表示された斜線RDに対して、斜線LDが暗い灰色で表示されるので、表示の差として目立つことになる。
なお、図14では、便宜的に、斜線LDにおける灰色の表示をハッチングで示している。また、ここでは黒色を背景として白色の斜線LDおよびRDを表示する場合を例にとって説明したが、ある程度の異なる明るさでの書き換えであれば、同様に表示の差として視認されることになる。
なお、図14では、便宜的に、斜線LDにおける灰色の表示をハッチングで示している。また、ここでは黒色を背景として白色の斜線LDおよびRDを表示する場合を例にとって説明したが、ある程度の異なる明るさでの書き換えであれば、同様に表示の差として視認されることになる。
そこで、本実施形態では、図3の補正回路610Rが、着目画素の画像データを次のよう補正して、上記表示の差を低減している。なお、この補正処理は、端的にいえば斜線LDではなく、斜線RDの明るさを暗くして、表示の差を目立たなくする処理である。また、補正回路610Gおよび610Bについても同様な補正処理を実行するが、ここでは、補正回路610Rにおける補正処理を例にとって説明する。
図12は、補正回路610Rにおける補正処理を示すフローチャートである。
なお、この補正処理は、フィールド毎に、着目画素が垂直および水平走査に同期して順次移動させながら実行されるが、ここでは、1つの着目画素について説明する。また、フィールドメモリー612には、現時点において処理対象となる着目画素を含む現行フィールドの画像データが記憶され、フィールドメモリー613には、現行フィールドよりも1フィールド前の1フィールド(直前フィールド)の画像データが記憶されているものとする。
なお、この補正処理は、フィールド毎に、着目画素が垂直および水平走査に同期して順次移動させながら実行されるが、ここでは、1つの着目画素について説明する。また、フィールドメモリー612には、現時点において処理対象となる着目画素を含む現行フィールドの画像データが記憶され、フィールドメモリー613には、現行フィールドよりも1フィールド前の1フィールド(直前フィールド)の画像データが記憶されているものとする。
まず、補正回路610Rにおける処理回路614は、フィールドメモリー612から読み出された現行フィールドにおける着目画素の画像データで示される階調値と、フィールドメモリー613から読み出された1フィールド前の着目画素の階調値との差が第1閾値以内であるか否かを判別する(ステップSa11)。
当該差が第1閾値よりも大きければ(ステップSa11の判別結果が「No」であれば)、現行フィールドにおける着目画素は、直前フィールドから明るさが大きく変化するような書き換えが発生する、ということを意味する。これは、本件の補正処理の対象外であるので、処理手順は後述するステップSa14に移行する。
一方、当該差が第1閾値以内であれば(ステップSa11の判別結果が「Yes」であれば)、現行フィールドにおける着目画素は、直前フィールドから書き換えが生じない画素、または、書き換えが発生しても明るさがそれほど変わらない画素である、ということを意味する。このため、処理手順は次のステップSa12に移行する。
当該差が第1閾値以内であれば、処理回路614は、現行フィールドにおける着目画素が当該着目画素の周辺画素に対して境界を構成する画素であるか否かを判別する(ステップSa12)。
具体的には、処理回路614は、現行フィールドにおける着目画素の周辺画素(例えば上下左右の画素)の画像データをフィールドメモリー612から取得し、当該着目画素が当該周辺画素で規定されるパターンに対して異質、すなわち異なる情報を有するか否かを判別する。図10の表示例において、現行フィールドが奇数フィールドである場合に、斜線RDを構成する白色の画素aを着目画素としたとき、当該画素aの上下左右に位置する画素aがすべて黒色であるから、当該着目画素は異質であり、境界であると判別される。
具体的には、処理回路614は、現行フィールドにおける着目画素の周辺画素(例えば上下左右の画素)の画像データをフィールドメモリー612から取得し、当該着目画素が当該周辺画素で規定されるパターンに対して異質、すなわち異なる情報を有するか否かを判別する。図10の表示例において、現行フィールドが奇数フィールドである場合に、斜線RDを構成する白色の画素aを着目画素としたとき、当該画素aの上下左右に位置する画素aがすべて黒色であるから、当該着目画素は異質であり、境界であると判別される。
着目画素が境界でなければ(ステップSa12の判別結果が「No」であれば)、本件補正処理の対象外であるので、処理手順は後述するステップSa14に移行する。一方、着目画素が境界であれば(ステップSa12の判別結果が「Yes」であれば)、処理手順は次のステップSa13に移行する。
処理回路614は、現行フィールドにおける着目画素の階調値と直前フィールドにおける着目画素の階調値との差が第1閾値以内であって、かつ、当該着目画素が境界であるならば、当該着目画素の階調値を周辺画素の階調値で補正して出力する(ステップSa13)。
この補正処理は、例えば着目画素の階調値を、周辺画素の階調値を含めた平均値に置換して出力するような処理である。具体的には、着目画素の階調値が白色に近い「250」であって、当該着目画素の上下左右に位置する周辺4画素の階調値がそれぞれ黒色の「0」である場合、その平均値である「50」が当該着目画素について補正した画像データとして出力される。
この補正処理は、例えば着目画素の階調値を、周辺画素の階調値を含めた平均値に置換して出力するような処理である。具体的には、着目画素の階調値が白色に近い「250」であって、当該着目画素の上下左右に位置する周辺4画素の階調値がそれぞれ黒色の「0」である場合、その平均値である「50」が当該着目画素について補正した画像データとして出力される。
なお、処理回路614は、現行フィールドにおける着目画素の階調値と直前フィールドにおける着目画素の階調値との差が第1閾値よりも大きい場合、または、当該差が第1閾値以内であっても、当該着目画素が境界でない場合、当該着目画素の階調値を補正せずにそのまま出力する(ステップSa14)。
補正回路610Rにおける処理回路614は、このような補正処理についてフィールド毎に、着目画素を垂直および水平走査に同期して順次移動させながら実行する点については上述した通りである。また、このような補正処理は、G成分の補正回路610GおよびB成分の補正回路610Bの各々でもそれぞれ実行される。
このような補正処理によれば、図13に示されるように、画素シフト方向に延在する斜線RDが、白色から、周辺画素の階調値で合わせて暗い方向に補正される(周辺画素の階調方向に補正される)。すなわち、斜線RDは、画素シフト方向と直交する方向に延在する斜線LDと明るさと揃う方向に補正されるので、斜線RDおよびLDにおける表示の差が低減されることになる。
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、例えば次に述べるような各種の応用・変形が可能である。なお、次に述べる応用・変形の態様は、任意に選択された一または複数を適宜に組み合わせることもできる。
表示の差は、画素シフトの方向に起因する。例えば特に図示しないが、例えば画素シフト方向を左斜め下の45度の方向として、画素シフト量を0.5画素分とする構成において、同じように黒色背景に斜線RDと斜線LDとを白色で表示させる場合、実際にスクリーン300では、斜線LDに対して斜線RDが暗くなる。また、例えば画素シフト方向をY(下)方向にとして、画素シフト量を0.5画素分とする構成において、黒色背景にX方向に沿った水平線とY方向に沿った垂直線とを白色で表示させる場合にも、実際にスクリーン300では垂直線に対して水平線が暗くなる。
いずれの場合においても、ステップSa11およびSa12の判別結果が「Yes」であれば、ステップSa13を実行し、いずれかの判別結果が「No」であれば、ステップSa14を実行すれば良い。
いずれの場合においても、ステップSa11およびSa12の判別結果が「Yes」であれば、ステップSa13を実行し、いずれかの判別結果が「No」であれば、ステップSa14を実行すれば良い。
実施形態のように、図8のように画素シフト素子400による画素シフトを、奇数フィールドでA状態とし、偶数フィールドでB状態とした場合、1行目の画素は奇数フィールドの全域にわたってA状態となるが、1080行目の画素は途中でA状態からB状態に切り替わる。このため、スクリーン300に投射される画像の上側と下側とで差が生じてしまう。
そこで、各フィールドにおいて1行目の走査線112が選択されてから最終の1080行目の走査線112が選択されるまでの期間について出射光を遮断するシャッター機構を設けて、スクリーン300に投射される画像の上側と下側との差が生じないようにしても良い。
そこで、各フィールドにおいて1行目の走査線112が選択されてから最終の1080行目の走査線112が選択されるまでの期間について出射光を遮断するシャッター機構を設けて、スクリーン300に投射される画像の上側と下側との差が生じないようにしても良い。
実施形態にあっては、画素シフトさせない状態をA状態とし、画素シフトさせた状態をB状態としたが、両状態で比較したときに相対的な画素シフト量が0.5画素あれば良いので、例えば+0.25画素分シフトした状態をA状態とし、−0.25画素分シフトした状態をB状態としても良い。
解像度変換回路601においては、解像度変換の際に画素シフトに伴って階調を補正する処理をしても良い。
実施形態では、液晶パネル100R、100Gおよび100Bを透過型として説明したが、反射型としても良い。反射型では、開口部Apは、光を反射可能な領域であり、画素電極118に反射膜を設けることで形成可能である。また、ブラックマトリクスは、光を反射しない領域あるいは反射量が開口部Apより小さい領域であり、光吸収膜、または液晶105のノーマリブラック領域で、形成可能である。その場合、プロジェクター1は、反射型液晶パネルに適した光学系を有し、画素シフト素子400は適切な位置に配置される。その場合、プロジェクター1は、反射型液晶パネルに適した光学系を有し、画素シフト素子400は適切な位置に配置される。
また、実施形態では、液晶パネル100R、100Gおよび100Bの開口部を透過(反射)した出射光の光軸を、画素シフト素子400を用いてシフトさせて画素シフトする構成としたが、例えば、液晶パネル100R、100Gおよび100B自体をアクチュエーターによりシフトさせても良い。すなわち、画素シフト素子は、結果的にスクリーン300に投射される画像の画素をシフトさせる構成であれば良い。
また、実施形態では、液晶パネル100R、100Gおよび100Bの開口部を透過(反射)した出射光の光軸を、画素シフト素子400を用いてシフトさせて画素シフトする構成としたが、例えば、液晶パネル100R、100Gおよび100B自体をアクチュエーターによりシフトさせても良い。すなわち、画素シフト素子は、結果的にスクリーン300に投射される画像の画素をシフトさせる構成であれば良い。
1…プロジェクター、100R、100G、100B…液晶パネル、112…走査線、114…データ線、118…画素電極、400…画素シフト素子、500…走査制御回路、600…信号処理回路、601…解像度変換回路、614…処理回路、D…画素、Ap…開口部。
Claims (5)
- 映像信号で規定される1フレームの画像を、複数フィールドで表示するための画像に変換する解像度変換回路と、
前記複数フィールドのうち連続する二のフィールドで比較した場合に、画素の階調変化が第1閾値以内であって、当該画素が変換された画像における境界であるとき、当該画素の階調を当該画素の周辺画素の階調方向に補正する処理回路と、
前記複数フィールドの各々において、前記処理回路により補正された画像を形成する電気光学装置と、
前記電気光学装置により形成された画像を所定の方向に画素シフトする画素シフト素子と、
を含む画像表示装置。 - 前記処理回路は、
前記画素の階調変化が第1閾値よりも大きい場合、または、当該画素が変換された画像における境界でない場合、当該画素の階調を補正しない
ことを特徴とする請求項1に記載の画像表示装置。 - 前記処理回路は、
前記画素の階調変化が第1閾値以内であって、当該画素が画像における境界である場合、当該画素の階調を、前記の周辺画素の階調との平均値に補正して出力する
ことを特徴とする請求項1または2に記載の画像表示装置。 - 複数の前記電気光学装置と、
前記複数の電気光学装置の各々に対し、異なる波長帯域の光で照明する照明部と、
前記複数の電気光学装置で形成された画像を合成する合成部と、
前記合成部により合成された画像をスクリーンに投射する投射部と、
を有し、
前記画素シフト素子は、前記合成部により合成された画像を画素シフトする
請求項1、2または3に記載の画像表示装置。 - 映像信号で規定される1フレームの画像を、複数フィールドで表示するための画像に変換し、
前記複数フィールドのうち連続する二のフィールドで比較した場合に、画素の階調変化が第1閾値以内であって、当該画素が変換された画像における境界であるとき、当該画素の階調を当該画素の周辺画素の階調方向に補正し、
前記複数フィールドの各々において、前記処理回路により補正された画像を形成し、
当該形成された画像を所定の方向に画素シフトする
画像表示方法。
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