JP2007333931A - 電気光学装置、電気光学装置用駆動回路、及び電気光学装置の駆動方法、並びに電子機器 - Google Patents

電気光学装置、電気光学装置用駆動回路、及び電気光学装置の駆動方法、並びに電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】動画の視認性を高める。
【解決手段】第1判別器70aは、例えば画像信号Di+1(fn)及びDi(fn)の夫々に含まれる階調値の差分をとり、第i画素部が第Nフレームにおける表示対象のエッジを構成する画素部であるか否かを判別する。第i画素部が表示対象のエッジを構成する画素部であると判別された場合、第1判別器70aは、Hレベルの出力信号HをAND回路81に出力する。言い換えれば、第i画素部が、第Nフレーム画像の一部を構成する表示対象のエッジを規定する画素部であると特定される。
【選択図】図7

Description

本発明は、例えば、動画像を表示可能な液晶装置等の電気光学装置、このような電気光学装置に適用可能な電気光学装置用駆動回路、電気光学装置の駆動方法、並びにこのような電気光学装置を具備してなる液晶プロジェクタ等の電子機器の技術分野に関する。
この種の電気光学装置の一例である液晶装置では、表示画面を構成する各画素を行ごとに順次選択し、各画素の電極を使用して液晶に電圧を印加し、液晶分子の配向状態を変化させて液晶を透過する光量を制御することにより画像表示が行なわれる。液晶装置では、液晶分子の配向状態によって透過光量を制御し表示している。動画像は、連続する一連のフレームを構成する夫々のフレームに対応するフレーム画像を表示画面に順次表示することによって表示される。
ここで、ある配向状態にある液晶分子が、新たに印加された電圧によってその配向状態を変化し、新たに印加された電圧によって決まる別の配向状態になるまでには、液晶の特性に応じて各フレーム期間より長い時間を必要とする場合がある。したがって、高速で動く物体を表示する際には、動画像を表示する各フレーム期間内に液晶分子の配向状態が所望の状態に達せず、物体の残像が知覚されたり、物体の輪郭がボケて見えたりするといった問題点(所謂、動画ボケ)が生じていた。このような問題点を解消する手段の一例として、液晶の配向状態を所望の状態に規制するために液晶に印加される電圧より大きい電圧を当該液晶に印加することによって、1フレーム期間内に所望の配向状態に液晶の配向状態を規制する技術(所謂、オーバードライブ技術)が知られている。
また、液晶装置の表示領域に表示された静止画内の他の部分より相対的に低い、或いは高い輝度とされる画素部によって輪郭(エッジ)が規定される表示対象について、当該輪郭を強調することによって輪郭のボケを低減し、静止画の画質を高める技術(所謂、エッジ強調技術)もある。例えば、特許文献1は、静止画についてはコントラストを高め、動画については動画応答性(即ち、印加電圧に対する液晶の追従性)を高める技術を開示している。
特開平10−97227号公報
しかしながら、従来のオーバードライブ技術によれば、後に詳細に説明するように印加電圧が過補償となってしまい、表示対象の輪郭が二重に見える場合や当該輪郭にちらつきが生じてしまうことがあり、オーバードライブ処理を用いることによってかえって画質が低下してしまう問題点が生じる場合がある。また、エッジ強調を静止画について施した場合、エッジ強調が過剰に施されることによって表示対象が不自然に見え、上述したオーバードライブ処理と同様に画質を低下させてしまう問題点が生じる場合もある。
よって、本発明は上記問題点等に鑑みてなされたものであり、例えば、動画像の画質を高めることができる液晶装置等の電気光学装置、このような電気光学装置に適用可能な電気光学装置用駆動回路、電気光学装置の駆動方法、並びにこのような電気光学装置を具備してなる液晶プロジェクタ等の電子機器を提供することを課題とする。
本発明に係る電気光学装置は上記課題を解決するために、複数の画素部が配列されてなる表示領域に第1フレーム及び第2フレームの夫々に応じて第1フレーム画像及び第2フレーム画像を表示することによって、前記第1フレーム画像及び前記第2フレーム画像を含む一連のフレーム画像からなる動画像を表示可能な電気光学装置であって、前記複数の画素部のうち、前記第1フレーム画像の一部として前記表示領域に表示された表示対象の輪郭を規定する第1画素部を特定する第1特定手段と、前記複数の画素部のうち、前記第2フレーム画像の一部として前記表示領域に表示されるべき表示対象の輪郭を規定する第2画素部を特定する第2特定手段と、前記第1画素部の位置と前記第2画素部の位置とが異なる場合に、前記第2フレーム画像内で前記表示対象の輪郭を強調する画像信号を前記第2画素部に供給する第1供給手段とを備える。
本発明に係る電気光学装置によれば、例えば、複数の画素部の夫々が有する画素電極の夫々にデータ線から画像信号が供給され、所謂アクティブマトリクス方式によって液晶等の電気光学物質の配向制御が行われる。これにより、例えばTFTアレイ基板上の表示領域においてフレーム毎に液晶に印加される電圧が制御されることによって液晶の配向制御が行われ、一連のフレーム画像が表示され、このような一連のフレーム画像によって表示領域に動画像が表示される。
本発明に係る電気光学装置では、画像信号は、各画素部に対応した階調数データを含むデジタル信号である。
本発明に係る電気光学装置では、第1特定手段は、第1フレーム画像の一部として表示領域に表示された表示対象の輪郭を規定する所定数の第1画素部を特定する。ここで、「表示対象」とは、第1フレーム画像及び後述する第2フレーム画像の夫々の一部として、第1フレーム画像及び第2フレーム画像の夫々に含まれる他の部分より相対的に輝度が高い、或いは低い画素部によって輪郭が規定され、且つ第1フレーム及び第2フレームの夫々において表示領域の互いに異なる領域に表示されることによって一連のフレーム画像において表示領域内で移動しているように、或いは形状を変えていくように見える表示像を意味する。このような表示像によって一連のフレーム画像が動画像として視認される。第1画素部は、複数の画素部のうち当該第1画素部を除く他の画素部と異なる輝度で表示を行うことによって、2次元である表示領域内で表示対象について線状の輪郭を規定する。第2特定手段は、第1特定手段と同様に第2画素部を特定する。
第1供給手段は、第1画素部及び第2画素部が同一の画素部でない場合に、第2フレーム画像内で表示対象の輪郭を強調する画像信号を第2画素部に供給する。「第1画素部及び第2画素部が同一の画素部でない場合」とは、表示対象の輪郭が、第1フレーム及び第2フレームの夫々において互いに異なる画素部で規定されている状態、より具体的には表示対象が第1フレーム及び第2フレームに亘ってあたかも表示対象が表示領域内を移動、或いは表示領域内で形状を変えて表示されていることを意味する。即ち、表示領域内に表示された表示対象の第1フレーム及び第2フレームの夫々における動き、或いは形状変化に応じて、第1フレーム画像及び第2フレーム画像を含む一連のフレーム画像が動画像として視認されるのである。このような動画像が表示領域に表示される際に、第1供給手段は、第2フレーム画像内で表示対象の輪郭を強調する画像信号を前記第2画素部に供給する。ここで、「強調する画像信号」とは、表示対象の輪郭が強調されるように、当該輪郭を規定する第2画素部の輝度を当該第2画素部に隣接する画素部より相対的に高い輝度で、或いは低い輝度で表示させるように階調値が設定されたデジタル信号である。
第2画素部は、当該強調された画像信号によって駆動され、第2フレーム画像内で表示対象の輪郭が強調される。これにより、例えば輪郭のボケ等が低減され、動画視認性を高めることが可能になる。
したがって、本発明に係る電気光学装置によれば、動画像における表示対象の輪郭のみについて輪郭強調を施すことが可能であり、静止画において輪郭強調を施すことによって生じる画質の低下を招くことなく、且つ動画視認性を高めることができ、表示領域に表示される動画像の画質を高めることが可能である。
本発明に係る電気光学装置の一の態様では、前記第1特定手段は、前記第1フレームにおいて前記複数の画素部の夫々に供給される複数の画像信号を記憶するフレームメモリと、前記フレームメモリに記憶された複数の画像信号のうち前記複数の画素部のうちの一の画素部及び該一の画素部に隣接する他の画素部の夫々に供給される第1画像信号及び第2画像信号に基づいて、前記一の画素部が前記第1画素部であるか否かを判別する第1判別器とを備え、前記第2特定手段は、前記第2フレームにおいて前記一の画素部に供給される第3画像信号を記憶するメモリと、前記メモリから読み出された第3画像信号及び前記第2フレームにおいて前記他の画素部に供給される第4画像信号に基づいて前記一の画素部が前記第2画素部であるか否かを判別する第2判別器とを備え、前記第1供給手段は、前記第3画像信号を前記強調する画像信号に変換するための変換手段と、前記第1判別器及び前記第2判別器の夫々から出力された出力信号に基づいて、前記一の画素部に前記強調する画像信号を供給できるように非導通状態から導通状態に切り替えられる第1スイッチング回路とを備えていてもよい。
この態様によれば、第1判別器は、例えばデジタル信号である第1画像信号及び第2画像信号の夫々に含まれる階調値の差が所定値以上である場合に一の画素部が第1画素部であると判別する。即ち、第1判別器は、複数の画素部から選択された任意の画素部、或いは複数の画素部の全てについて、当該一の画素部が第1画素部であるか否かを判別する。これにより、第1判別器は、第1フレーム画像内における表示対象の輪郭を特定する。同様に、第2判別器は、メモリから読み出されたデジタル信号である第3画像信号及び他の画素部に供給される第4画像信号に基づいて、第2フレーム画像内における表示対象の輪郭を特定する。
強調する画像信号は、変換手段から読み出され、読み出された強調する画像信号は、第1スイッチング回路を介して一の画素部にデータ線等を介して供給される。第1スイッチング回路は、第1判別器及び第2判別器の夫々から出力された出力信号に基づいて、一の画素部に強調する画像信号を供給できるように非導通状態から導通状態に切り換えられるように複数の回路素子を組み合わせて構成された回路であり、例えば入力信号に応じてオンオフが切り換え可能なトランスミッションゲートを含んでいてもよい。
この態様によれば、第2フレーム画像内で表示対象の輪郭を規定する一の画素部にのみ、強調する画像信号を供給可能であり、動画像の視認性、言い換えれば画質を高めることが可能である。
この態様では、前記変換手段は、前記第1画像信号及び前記第3画像信号の組み合わせ毎に前記強調する画像信号が記憶された第1ルックアップテーブルを有していてもよい。
この態様によれば、例えば制御部による制御下で第1ルックアップテーブルから強調する画像信号が読み出される。ここで、第1ルックアップテーブルは、第1画像信号及び第3画像信号の組み合わせ毎に、強調する画像信号を記憶しているため、予め第1画像信号及び第3画像信号の組み合わせ毎に強調する画像信号を第1ルックアップテーブルに記憶させておくことにより、高速で強調する画像信号を一の画素部に供給できる。
本発明に係る電気光学装置の他の態様では、前記一の画素部が前記第1画素部ではないと判別された場合、又は前記一の画素部が前記第1画素部であると判別され、且つ前記一の画素部が前記第2画素部であると判別された場合に、前記第1画像信号に含まれる階調値と、前記第3画像信号に含まれる階調値との差に基づいて、前記第3画像信号にオーバードライブ処理を施すことによって前記第3画像信号に含まれる階調値より高い階調値を有する画像信号を生成すると共に、前記強調する画像信号の代わりに前記高い階調値を有する画像信号を前記一の画素部に供給する第2供給手段を備えていてもよい。
この態様によれば、一の画素部が第1フレーム画像内における表示対象の輪郭を規定する第1画素部でない場合、又は一の画素部が第1画素部であると判別され、且つ一の画素部が第2画素部であると判別された場合に、即ち表示対象の輪郭が第1フレーム及び第2フレームの夫々において同一の画素部に規定されている状態、より具体的には表示対象が、第1フレーム及び第2フレーム相互の間において表示領域内で移動、或いは形状変化していないように視認されていることによって第1フレーム画像及び第2フレーム画像によって表示領域の少なくとも一の画素部を含む領域で部分的に静止画が表示されている場合には、輪郭を強調しない。このような場合、第2供給手段は、第1画像信号に含まれる階調値と、第3画像信号に含まれる階調値との差に基づいて、第3画像信号にオーバードライブ処理を施すことによって第3画像信号に含まれる階調値より高い階調値を有する画像信号を生成すると共に、強調する画像信号の代わりに高い階調値を有する画像信号を一の画素部に供給する。これにより、一の画素部は、第2フレームで表示すべき輝度で表示を行い、液晶等の電気光学物質の配向遅延に起因する表示不良が低減される。
この態様では、前記第2供給手段は、前記オーバードライブ処理が過補償とならないように前記高い階調値を設定してもよい。
この態様によれば、表示対象の輪郭のちらつき、及び当該輪郭が2重に見える表示不良を低減でき、動画像を高品位で表示できる。
本発明に係る電気光学装置の他の態様では、前記第2供給手段は、前記第1画像信号及び前記第3画像信号の組み合わせ毎に前記高い階調値を有する画像信号を記憶した第2ルックアップテーブルと、前記一の画素部が前記第1画素部ではないと判別された判別結果、又は前記一の画素部が前記第1画素部であると判別され、且つ前記一の画素部が前記第2画素部であると判別された判別結果に基づいて、前記第2ルックアップテーブルから読み出された前記高い階調値を有する画像信号を前記一の画素部に供給できるように非導通状態から導通状態に切り換えられる第2スイッチング回路を備えていてもよい。
この態様によれば、例えば制御部による制御下で第2ルックアップテーブルから、高い階調値を有する画像信号が読み出される。第2ルックアップテーブルは、第1画像信号及び第3画像信号の組み合わせ毎に、高い階調値を有する画像信号を記憶しているため、予め第1画像信号及び第3画像信号の組み合わせ毎に高い階調値を有する画像信号を第2ルックアップテーブルに記憶させておくことにより、高速で高い階調値を有する画像信号を一の画素部に供給できる。
第2スイッチング回路は、第2ルックアップテーブルから読み出された高い階調値を有する画像信号を一の画素部に供給できるように非導通状態から導通状態に切り換えられる、例えばトランスミッションゲート等のスイッチング素子を含んでいてもよい。
この態様によれば、第1判別器及び第2判別器の出力に応じて高速で高い階調値を有する画像信号を一の画素部に供給できる。
本発明に係る電気光学装置用駆動回路は上記課題を解決するために、複数の画素部が配列されてなる表示領域に第1フレーム及び第2フレームの夫々に応じて第1フレーム画像及び第2フレーム画像を表示することによって、前記第1フレーム画像及び前記第2フレーム画像を含む一連のフレーム画像からなる動画像を表示可能な電気光学装置を駆動するための電気光学装置用駆動回路であって、前記複数の画素部のうち、前記第1フレーム画像の一部として前記表示領域に表示された表示対象の輪郭を規定する第1画素部を特定する第1特定手段と、前記複数の画素部のうち、前記第2フレーム画像の一部として前記表示領域に表示されるべき前記表示対象の輪郭を規定する第2画素部を特定する第2特定手段と、前記第1画素部の位置と前記第2画素部の位置とが異なる場合に、前記第2フレーム画像内で前記表示対象の輪郭を強調する画像信号を前記第2画素部に供給する第1供給手段とを備える。
本発明に係る電気光学装置用駆動回路によれば、上述した本発明に係る電気光学装置と同様に、動画像における表示対象の輪郭のみについて輪郭強調を施すことが可能であり、静止画において輪郭強調を施すことによって生じる画質の低下を招くことなく、且つ動画視認性を高めることができ、表示領域に表示される動画像の画質を高めることが可能である。
本発明に係る電気光学装置の駆動方法は上記課題を解決するために、複数の画素部が配列されてなる表示領域に第1フレーム及び第2フレームの夫々に応じて第1フレーム画像及び第2フレーム画像を表示することによって、前記第1フレーム画像及び前記第2フレーム画像を含む一連のフレーム画像からなる動画像を表示可能な電気光学装置を駆動するための電気光学装置の駆動方法であって、前記複数の画素部のうち、前記第1フレーム画像の一部として前記表示領域に表示された表示対象の輪郭を規定する第1画素部を特定する第1特定工程と、前記複数の画素部のうち、前記第2フレーム画像の一部として前記表示領域に表示されるべき前記表示対象の輪郭を規定する第2画素部を特定する第2特定工程と、前記第1画素部の位置と前記第2画素部の位置とが異なる場合に、前記第2フレーム画像内で前記表示対象の輪郭を強調する画像信号を前記第2画素部に供給する第1画像信号供給工程とを備える。
本発明に係る電気光学装置の駆動方法によれば、上述した本発明に係る電気光学装置と同様に、動画像における表示対象の輪郭のみについて輪郭強調を施すことが可能であり、静止画において輪郭強調を施すことによって生じる画質の低下を招くことなく、且つ動画視認性を高めることができ、表示領域に表示される動画像の画質を高めることが可能である。
本発明に係る電子機器は上記課題を解決するために、上述した本発明の電気光学装置を備えている。
本発明に係る電子機器によれば、上述した本発明に係る電気光学装置を具備してなるので、高品位の表示が可能な、投射型表示装置、携帯電話、電子手帳、ワードプロセッサ、ビューファインダ型又はモニタ直視型のビデオテープレコーダ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネルなどの各種電子機器を実現できる。また、本発明に係る電子機器として、例えば電子ペーパなどの電気泳動装置等も実現することが可能である。
本発明のこのような作用及び他の利得は次に説明する実施形態から明らかにされる。
以下図面を参照しながら、本発明に係る電気光学装置、電気光学装置用駆動回路、電気光学装置の駆動方法、及び電子機器の各実施形態を説明する。
(電気光学装置の駆動方法の原理)
先ず、図1乃至図4を参照しながら、従来から用いられている電気光学装置の駆動方法について基本的な原理を説明した後、図5を参照して本発明に係る電気光学装置の駆動方法における基本的な原理を説明する。尚、以下で参照する図1乃至図5では、表示対象Saが、表示領域10a内の他の領域に比べて高い輝度で表示されている場合を例に挙げるが、表示対象Saが、表示領域10a内の他の領域より低い輝度で表示されている場合でも、輝度の高低関係が相違することを除き同様の説明が成り立つことに留意されたい。
図1及び図2を参照しながら、従来から用いられている輪郭(エッジ)強調技術の概要を説明する。図1は、相連続するフレーム画像によって静止画として表示された表示対象を示した概念図であり、図2は、図1中の相連続するフレーム画像の夫々における各画素部の輝度を模式的に示したII−II´断面図である。
図1中の右上に示すように、第Nフレームに電気光学装置の表示領域10aに第Nフレーム画像が表示されている。表示対象Saは、第Nフレーム画像の一部として表示領域10aに表示されている。図1中の左上に示した第(N+1)フレームに電気光学装置の表示領域10aに第(N+1)フレーム画像が表示されている。表示対象Saは、第(N+1)フレーム画像の一部として表示されている。図1中の下図に示すように、第Nフレーム画像及び第(N+1)フレーム画像を連続して見た場合、各フレームにおける表示対象Saは、表示領域10a内の同じ領域に表示されている。したがって、第Nフレーム画像及び第(N+1)フレーム画像を連続して見た場合、表示領域10aには静止画が表示されていることになる。
次に、図2を参照しながら輪郭強調技術の概要を説明する。図2(a)において、表示対象Saは、図1中の右上図における領域Raにおいて、IIa−IIa´線上に配列された複数の画素部のうち第Nフレームにおいて輝度Br1を有する第i、第(i−1)、第(i−2)、第(i−3)画素部によって表示されている。第i画素部の左側に配列された第(i+1)、・・・、第(i+4)画素部は、輝度Br1より低い輝度Br0を有している。したがって、第i画素部は、第Nフレーム画像内において表示対象Saを表示する画素部のうち表示対象Saの最も外側に位置する画素部の一つであり、第(i+1)画素部及び第i画素部の境界に位置する表示対象Saの輪郭の一部を構成するエッジを規定している。このようなエッジは、画素部の輝度の変化、より具体的には第i画素部及び第(i+1)画素部の夫々の輝度間における輝度の変化(例えば、差分)を求めることによって検出できる。
図2(b)において、第(N+1)フレーム画像内の表示対象Saのエッジを強調する。より具体的には、図1中左上図における領域Raにおける表示対象Saのエッジを規定する第i画素部の輝度を輝度Br1より高い輝度Br3に設定することによって、第(i+1)画素部の輝度Br0との差を輝度Br1より大きくすることによって表示対象Saのエッジを強調する。このようなエッジの強調が表示対象Saの輪郭全体に施されることによって、第(N+1)フレーム画像における表示対象Saの視認性が高められる。尚、第(i+1)画素部の輝度を輝度Br0より低い輝度Br4に設定することによってエッジを強調することもできる。
しかしながら、このような静止画において、輪郭強調技術を用いて表示対象Saの視認性を高めた場合、輪郭が強調されている分、かえって表示対象Saが不自然に見えてしまうこともある。
次に、図3及び図4を参照しながら、従来から動画像を表示する液晶装置等の電気光学装置に用いられているオーバードライブ技術の概要を説明する。図3は、相連続するフレーム画像によって動画像として表示された表示対象を示した概念図であり、図4は、図3中の相連続するフレーム画像の夫々における各画素部の輝度を模式的に示したIV−IV´断面図である。
図3中の右上に示すように、第Nフレームにおいて電気光学装置の表示領域10aに第Nフレーム画像が表示されている。表示対象Sbは、第Nフレーム画像の一部として表示領域10aに表示されている。図3中の左上に示すように、第(N+1)フレームにおいて電気光学装置の表示領域10aに第(N+1)フレーム画像が表示されている。表示対象Sbは、第(N+1)フレーム画像の一部として表示されている。図3中の下図に示すように、第Nフレーム画像及び第(N+1)フレーム画像を連続して見た場合、表示対象Sbは、図中矢印Aに沿って、表示領域10aを移動したように表示されている。したがって、第Nフレーム画像及び第(N+1)フレーム画像を連続して見た場合、表示領域10aには動画像が表示されていることになる。
次に、図4を参照しながら、オーバードライブ技術の概要を説明する。図4(a)において、表示対象Sbの輪郭の一部であるエッジは、第Nフレームにおいて輝度Br1を有する第i画素部によって規定されている。図4(b)において、第(N+1)フレームでは、表示対象Sbは、第Nフレーム画像内における位置と異なる位置に表示されており、第(N+1)フレームにおいて第(i+1)及び第(i+2)画素部の輝度が第Nフレームにおける輝度Br0から輝度Br1に切り換えられている。
ここで、第(i+1)及び第(i+2)画素部の輝度を輝度Br1に変更するためには、液晶の配向遅延を考慮して輝度Br1より高い輝度Br2を表示させる階調値を有する画像信号、より具体的には輝度Br1を画素部に表示させるために液晶に印加する印加電圧より高い印加電圧が第(i+1)及び第(i+2)画素部の液晶に印加される。このような画像信号によって、第(i+1)及び第(i+2)画素部の輝度を、第(N+1)フレームのフレーム期間内に狙いの輝度Br1に到達させ、表示対象Sbの輪郭がボケることを低減する技術を通常オーバードライブ技術と称している。
しかしながら、このようなオーバードライブ技術を動画像の表示に適用した場合、周囲温度の変化に応じて液晶の配向特性の変化及びばらつきが生じ、理論的あるいは実験的に設定された印加電圧が、画素部に表示されるべき輝度より高い輝度を表示させるように過度に大きな値となり、表示対象Sbの輪郭が二重に見えたりする表示不良が生じることがある。したがって、オーバードライブ技術を適用することによってかえって動画像の画質が低下することもある。上述した「過補償」とは、このように印加電圧が過度に液晶に印加されることによって、表示不良が生じた状態を意味する。
そこで、本実施形態に係る電気光学装置の駆動方法では、図5を参照して説明するように、動画像として表示される表示対象の輪郭(エッジ)規定する画素部にのみ輪郭強調を施すことにより、動画像の視認性を高める。ここに、図5は、本実施形態に係る電気光学装置の駆動方法の基本的な原理を説明する概念図である。
図5(a)において、第(i+1)及び第(i+2)画素部の輝度は、輝度Br0であり、第(i)から第(i―3)画素部までの輝度はBr1である。したがって、第Nフレーム画像では、第i画素部が表示対象Scのエッジを規定している。即ち、第i画素部が、本発明に係る電気光学装置の駆動方法の「第1画素部」の一例となる。
図5(b)において、第(N+1)フレーム画像では、第(i+2)画素部が表示対象Scのエッジを規定する。即ち、第(i+2)画素部が、本発明に係る電気光学装置の駆動方法の「第2画素部」の一例となる。
ここで、図5(b)に示すように、第(i+2)画素部にのみ輪郭強調が施されている。より具体的には、表示対象Scを表示する際の本来の輝度Br1より高い輝度Br3を第(i+2)画素部に表示させることによって、表示対象Scのエッジを強調する。同様に、表示対象Scの輪郭を構成する全てのエッジを規定する画素部の輝度を輝度Br3に設定する。これにより、動画像における表示対象Scの輪郭が明瞭に視認され、動画像の視認性が高められることになる。
加えて、第(N+1)フレームにおいて、新たに表示対象Scの一部を構成する画素部、即ちエッジを規定する第(i+2)画素部に隣接する第(i+1)画素部が有する液晶には、通常施されるオーバードライブ処理より小さい電圧が印加される。より具体的には、第(i+1)画素部が有する液晶には、例えば輝度Br5より低く、且つ輝度Br1より高い輝度Br5を目標する印加電圧が印加される。このような印加電圧は、第(i+1)画素部に供給される画像信号が有する階調値の代わりに、当該階調値より高い階調値を有する画像信号が第(i+1)画素部に供給される。このようなオーバードライブ技術によれば、液晶の配向遅延が低減され、更に動画像の視認性が高められる。
上述した電気光学装置の駆動方法は、本実施形態に係る電気光学装置、及び電気光学装置用駆動回路によって実行可能である。
(電気光学装置の電気回路構成)
次に、図6及び図7を参照しながら、本実施形態に係る電気光学装置及び当該電気光学装置に採用される電気光学装置用駆動回路を説明する。図6は、本実施形態に係る電気光学装置の一例である液晶装置の電気的な構成を示したブロック図であり、図7は、フレームメモリ及びルックアップテーブルと共に信号処理部の構成を詳細に示したブロック図である。
図6において、液晶装置1は、表示パネル部100p、信号処理部20、フレームメモリ30、ルックアップテーブル40、D/Aコンバータ50、データ線駆動回路101、走査線駆動回路104、及び画像信号供給部180を備えて構成されている。
表示パネル部100pは、データ線駆動回路101に電気的に接続された複数のデータ線6a及び走査線駆動回路104に電気的に接続された複数の走査線3aを有している。これらデータ線6a及び走査線3aは、表示パネル部100の表示領域10aにおいて図中縦横に沿って相互に交差している。複数の画素部10pの夫々は、走査線3a及びデータ線6aの交差に対応してマトリクス状に表示領域10aに配置されている。
複数の画素部10pの夫々は、後述するD/Aコンバータ50を介して信号処理部20から供給される画像信号に応じた電圧を、不図示の画素電極及び対応電極間に介在する液晶に印加する。即ち、信号処理部20から供給される画像信号に含まれる階調値のデータに応じて、画素部10pに対応した画素における光の透過率、即ち輝度が設定される。表示領域10aを構成する画素部10pが設けられた画素の夫々で画像信号に応じてフレーム毎に輝度が変化することによって、表示パネル部100pは所望の動画像を表示できる。
画像信号供給部180は、信号処理部20に水平同期信号HSYNC、垂直同期信号VSYNC、ドットクロックDOTCLK、画像信号D及びカレントデータ(Current Data)を供給する。
信号処理部20は、タイミング制御回路(不図示)を含む制御部を含んでおり、最小単位のクロックであり各画素を走査するためのドットクロックに基づいて、Yクロック信号CLY、反転Yクロック信号CLYinv、Xクロック信号CLX、反転Xクロック信号CLXinv、YスタートパルスDY及びXスタートパルスDX、並びに複数系列のイネーブル信号ENB1及びENB2を生成する。信号処理部20は、Yクロック信号CLY、反転Yクロック信号CLYinv、YスタートパルスDY、並びにイネーブル信号ENB1及びENB2を走査線駆動回路104に供給し、Xクロック信号CLX、反転Xクロック信号CLXinv、及びXスタートパルスDXをデータ線駆動回路101に供給する。信号処理部20は、後述するように信号処理部20に含まれる各種回路部によって画像信号Dから生成される、輪郭強調処理が施された画像信号D´と、オーバードライブ処理が施された画像信号D´´をD/Aコンバータ50に供給する。D/Aコンバータ50は、デジタル信号である画像信号D´及びD´´をアナログ信号である画像信号Dv´及びDv´´に変換し、当該アナログ化された画像信号Dv´及びDv´´をデータ線駆動回路101に供給する。
データ線駆動回路101は、外部供給されるクロック信号及び水平同期信号HSYNCに応じたタイミングで画像信号Dv´及びDv´´をデータ線6aに送り出す。
走査線駆動回路104は、ドットクロックDOTCLK及び垂直同期信号VSYNCに応じたタイミングで、走査信号ScL1〜ScLnを走査線3aに送り出す。走査信号ScL1〜ScLnによって、ある1本の走査線3aに電気的に接続された画素部10pに画像信号Dv´及びDv´´が供給可能となる。
図7において、信号処理部20は、ラインバッファ51、メモリ2、制御部60、第1判別器70a、第2判別器70b、AND回路81、インバータ83、トランスミッションゲートTG1及びTG2、及びOR回路84を備えている。ルックアップテーブル40a及び40bは、ルックアップテーブル40を構成している。フレームメモリ30及び第1判別器70aは、本発明に係る電気光学装置及び電気光学装置用駆動回路の「第1特定手段」の一例を構成している。メモリ52及び第2判別器70bは、本発明に係る電気光学装置及び電気光学装置用駆動回路の「第2特定手段」の一例を構成している。ルックアップテーブル40a、AND回路81、及びトランスミッションゲートTG1は、本発明に係る電気光学装置及び電気光学装置用駆動回路の「第1供給手段」の一例を構成している。ルックアップテーブル40b、インバータ83、及びトランスミッションゲートTG2は、本発明に係る電気光学装置の「第2供給手段」の一例を構成している。
尚、図7において、画像信号に付した符号中に含まれる添字i及び(i+1)は、表示領域10aにおいて互いに隣接する第i画素部及び第(i+1)画素部の夫々に対応しており、()内のfnは、画像信号が第Nフレームにおいて供給された画像信号であることを意味している。
ラインバッファ51は、画像信号供給部180から供給された画像信号Di+1(fn+1)をフレームメモリ30及びメモリ52に供給する。フレームメモリ30は、第Nフレームにおいて各画素部に供給された8ビットのデジタル信号である画像信号を記憶しており、画像信号Di+1(fn+1)が供給されると、本発明に係る電気光学装置の「第1画像信号」の一例である画像信号Di+1(fn)、及び本発明に係る電気光学装置の「第2画像信号」の一例であるDi(fn)を第1判別器70aに供給する。第1判別器70aは、例えば画像信号Di+1(fn)及びDi(fn)の夫々に含まれる階調値の差分をとり、第i画素部が第Nフレームにおける表示対象のエッジを構成する画素部であるか否か、即ち本発明の「第1画素部」の一例であるか否かを判別する。第i画素部が表示対象のエッジを構成する画素部であると判別された場合、第1判別器70aは、Hレベルの出力信号HをAND回路81に出力する。言い換えれば、第i画素部が、第Nフレーム画像の一部を構成する表示対象のエッジを規定する画素部であると特定される。第i画素部が表示対象のエッジを構成する画素部でない判別された場合、第1判別器70aは、Lレベルの出力信号LをAND回路81に出力する。
メモリ52は、第(N+1)フレームにおいて第i画素部に供給される、本発明に係る電気光学装置の「第3画像信号」の一例である画像信号Di(fn+1)を記憶しており、画像信号Di+1(fn+1)が供給されると、画像信号Di(fn+1)及び本発明の「第4画像信号」の一例であるDi+1(fn+1)を第2判別器70bに供給する。第2判別器70bは、例えば画像信号Di(fn+1)及びDi+1(fn+1)の夫々が有する階調値の差分をとり、第i画素部が第(N+1)フレームにおける表示対象のエッジを構成する画素部であるか否か、即ち本発明の「第2画素部」の一例であるか否かを判別する。第i画素部が表示対象のエッジを構成する画素部であると判別された場合、第2判別器70bは、Hレベルの出力信号HをAND回路81に出力する。言い換えれば、第i画素部が、第(N+1)フレーム画像の一部を構成する表示対象のエッジを規定する画素部であると特定される。第i画素部が表示対象のエッジを構成する画素部でない判別された場合、第1判別器70bは、Lレベルの出力信号LをAND回路81に出力する。
AND回路81は、第1判別器70a及び第2判別器70bの夫々から出力された出力信号の信号レベルの組み合わせに応じた信号レベルを有する信号をトランスミッションゲートTG1及びインバータ83に出力する。より具体的には、AND回路81は、第1判別器70aから出力された出力信号がLレベルの出力信号であり、且つ第2判別器70bから出力された出力信号がHレベルの出力信号である場合にHレベルの信号を出力する。それ以外の出力信号の組み合わせの場合には、AND回路81は、Lレベルの信号を出力する。したがって、第Nフレームにおいて表示対象のエッジを構成していなかった画素部が、第(N+1)フレームにおいて表示対象のエッジを構成する画素部となった場合、即ち、第Nフレーム画像及び第(N+1)フレーム画像の夫々の一部として表示された表示対象のエッジを構成する画素部が同一の画素部でない場合に、動画像として表示対象が動いたと判定され、AND回路81は、Hレベルの信号を出力する。
本発明に係る電気光学装置の「第1スイッチング回路」の一例であるトランスミッションゲートTG1は、第1判別器70aからHレベルの信号が供給されると非導通状態から導通状態に切り換わり、本発明に係る電気光学装置の「第1ルックアップテーブル」の一例であるルックアップテーブル40aから、本発明に係る電気光学装置及び電気光学装置用駆動回路、並びに電気光学装置の駆動方法の「強調する画像信号」の一例である画像信号D´i(fn+1)をOR回路84に供給する。OR回路84は、画像信号D´i(fn+1)をD/Aコンバータ50に供給する。画像信号D´i(fn+1)が有する階調値は、画像信号Di(fn+1)が有する階調値より高いため、第(N+1)フレームにおいて第i画素部の輝度は高められ、第(N+1)フレーム画像の一部である表示対象のエッジが強調される。このようなエッジ強調を第(N+1)フレーム画像の一部である表示対象のエッジを規定する全ての画素部に施すことによって、表示対象の輪郭が強調され、動画像の視認性を高めることが可能となる。
フレームメモリ30は、画像信号Di+1(fn+1)が供給されると、制御部60の制御下で、本発明に係る電気光学装置の「第2ルックアップテーブル」の一例であるルックアップテーブル40bに画像信号Di(fn)を供給する。これと同時に、或いは相前後してメモリ52は、制御部60の制御下で、画像信号Di(fn+1)をルックアップテーブル40bに供給する。
インバータ83は、AND回路81からLレベルの信号が出力されると、Hレベルの信号を、本発明に係る電気光学装置の「第2スイッチング回路」の一例であるトランスミッションゲートTG2に供給する。トランスミッションゲートTG2は、Hレベルの信号が供給されると、非導通状態から導通状態に切り換えられ、オーバードライブ処理が施された画像信号D´´i(fn+1)をOR回路84に供給する。OR回路84は、トランスミッションゲートTG2を介して供給された画像信号D´´i(fn+1)をD/Aコンバータ50に供給する。
画像信号D´´i(fn+1)が有する階調値は、画像信号Di(fn+1)に対して弱いオーバードライブ処理が施された階調値を有している。より具体的には、画像信号D´´i(fn+1)は、図5(b)に示した輝度Br5に相当する階調値を有しているため、第(N+1)フレームにおいてエッジを構成する画素部に隣接する第i画素部の輝度は高められ、表示対象のエッジが二重に見える表示不良が低減される。このようなオーバードライブ処理を第(N+1)フレーム画像の一部である表示対象のエッジを規定する画素部のすべてに施すことによって、動画像における過補償が低減され、動画像の画質を高めることが可能となる。
尚、本実施形態では、表示対象のエッジを構成する画素部に隣接する画素部として直線上で当該画素部に隣接する画素部を例に挙げているが、当該隣接する画素部は、表示領域内でにおいて、上下左右、斜め(対角方向)のいずれの方向に沿って互いに隣接していてもよい。加えて、輪郭検出は一画素ずつの比較(一対一の比較)のみならず、連続する3以上の複数の画素同士の輝度の比較によって行ってもよい。より具体的には、例えば、左右方向に隣接する3個の画素同士を比較してもよいし、一画素を中心に上下左右に隣接する合計5個の画素で比較を行っても構わない。
(電気光学装置の駆動方法)
次に、図8を参照しながら、本実施形態に係る電気光学装置の駆動方法を詳細に説明する。図8は、本実施形態に係る電気光学装置の駆動方法のフローチャートである。以下で説明する電気光学装置の駆動方法は、上述した液晶装置1に採用される。
図8において、第2判別器70bによって画像信号Di(fn+1)及びDi+1(fn)が比較される(ステップS10)。次に、第(N+1)フレームにおいて第i画素部が表示対象のエッジを規定する画素部であるか否かが判定される(ステップS20)。ステップS10及びステップS20が、本発明に係る電気光学装置の駆動方法の「第2特定工程」の一例に相当する。第(N+1)フレームにおいて、第i画素部がエッジを規定する画素部であると判別された場合、画像信号Di(fn)及びDi+1(fn)が第1判別器70aによって比較され(ステップS30)、第Nフレームにおいて、第i画素部が表示対象のエッジを規定する画素部であるか否かが判別される(ステップS40)。ステップS30及びステップS40が、本発明の「第1特定工程」の一例に相当する。第Nフレームにおいて、第i画素部が表示対象のエッジを規定する画素部と判別されなかった場合、即ち第Nフレーム及び第(N+1)フレームの夫々における表示対象のエッジを規定する画素部が互いに異なる場合に、第i画素部にエッジ強調用の画像信号D´i(fn)が強調される(ステップ50)。ステップ50が本発明の「第1供給工程」の一例に相当する。次に、動画像の表示が終了したか否かが判定され(ステップS100)、動画像の表示が終了したと判定されると一連のステップを終了する。一方、動画像の表示が終了していないと判定された場合には、再度ステップS10に戻りステップS10以降の工程が実行される。
他方、ステップS20で、第(N+1)フレームにおいて、第i画素部がエッジを表示対象のエッジを規定する画素部ではないと判定された場合、画像信号Di(fn+1)及びDi(fn)が比較され(ステップS60)、画像信号Di(fn+1)及びDi(fn)に変化があるか否かが判定される(ステップ70)。画像信号Di(fn+1)及びDi(fn)に変化があると判定された場合、オーバードライブ処理が施された画像信号D´´i(fn)が、ルックアップテーブル70bから読み出され、画像信号Di(fn)の代わりに第i画素部に供給される(ステップS80)。これにより、第Nフレームにおける第i画素部に画像信号D´´i(fn)が供給される。
一方、画像信号Di(fn+1)及びDi(fn)に変化がないと判定された場合、第Nフレームにおいて、画像信号Di(fn)をそのまま第i画素部に供給する(ステップ90)。ステップ80及びステップ90が終了すると、動画像の表示が終了したか否かが判定され(ステップS100)、終了したと判定された場合には動画像の表示を終了する。動画像の表示が終了していないと判定された場合には、再度、ステップS10以下の工程が実行される。
以上、説明した一連の工程により、画像に動きがない場所についてはオーバードライブをかけないので、画像上の動きのない箇所や、静止画表示時に過補償が発生するのを防ぐことができ、表示画質を向上できる。したがって、本実施形態に係る電気光学装置の駆動方法によれば、動画像の視認性を高めることが可能である。
(電子機器)
次に、上述した液晶装置を電子機器に適用する場合について説明する。ここでは、液晶装置1をライトバルブとして用いたプロジェクタについて説明する。図9は、プロジェクタの構成例を示す平面図である。
図9に示すように、プロジェクタ1100内部には、ハロゲンランプ等の白色光源からなるランプユニット1102が設けられている。このランプユニット1102から射出された投射光は、ライトガイド内に配置された4枚のミラー1106および2枚のダイクロイックミラー1108によってRGBの3原色に分離され、各原色に対応するライトバルブとしての液晶装置100R、100Bおよび100Gに入射される。液晶装置100R、100Bおよび100Gの構成は上述した液晶装置と同等であり、それぞれにおいて画像信号処理回路から供給されるR、G、Bの原色信号が変調される。これらの液晶装置によって変調された光は、ダイクロイックプリズム1112に3方向から入射される。ダイクロイックプリズム1112では、RおよびBの光が90度に屈折する一方、Gの光が直進する。これにより各色の画像が合成され、投射レンズ1114を介して、スクリーン1120等にカラー画像が投写される。
以上では、本発明の電気光学装置の一具体例として液晶装置を挙げて説明したが、本発明の電気光学装置は、その他にも例えば電子ペーパなどの電気泳動装置や、電子放出素子を用いた表示装置(Field Emission Display及びSurface-Conduction Electron-Emitter Display)等として実現することができる。また、このような本発明の電気光学装置は、先に説明したプロジェクタの他にも、テレビジョン受像機や、ビューファインダ型或いはモニタ直視型のビデオテープレコーダ、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手手帳、電卓、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネルを備えた装置等の各種の電子機器に適用可能である。
本発明は、上述した実施形態に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う電気光学装置、電気光学装置用駆動回路、及び電気光学装置の駆動方法、並びにそのような電気光学装置を具備してなる電子機器もまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。
相連続するフレーム画像によって静止画として表示された表示対象を示した概念図である。 図1中の相連続するフレーム画像の夫々における各画素部の輝度を模式的に示したII−II´断面図である。 相連続するフレーム画像によって動画像として表示された表示対象を示した概念図である。 図3中の相連続するフレーム画像の夫々における各画素部の輝度を模式的に示したIV−IV´断面図である。 本実施形態に係る電気光学装置の駆動方法の基本的な原理を説明する概念図である。 本実施形態に係る液晶装置の基本的な電気回路構成を示したブロック図である。 信号処理部の詳細な構成な回路構成をフレームメモリ、及びルックアップテーブルと共に示したブロック図である。 本実施形態に係る電気光学装置の駆動方法のフローチャートである。 本発明に係る電子機器の一実施形態に係る液晶プロジェクタの構成を表す断面図である。
符号の説明
1・・・液晶装置、20・・・信号処理部、30・・・フレームメモリ、40・・・ルックアップテーブル、50・・・D/Aコンバータ、60・・・制御部、101・・・データ線駆動回路、104・・・走査線駆動回路

Claims (9)

  1. 複数の画素部が配列されてなる表示領域に第1フレーム及び第2フレームの夫々に応じて第1フレーム画像及び第2フレーム画像を表示することによって、前記第1フレーム画像及び前記第2フレーム画像を含む一連のフレーム画像からなる動画像を表示可能な電気光学装置であって、
    前記複数の画素部のうち、前記第1フレーム画像の一部として前記表示領域に表示された表示対象の輪郭を規定する第1画素部を特定する第1特定手段と、
    前記複数の画素部のうち、前記第2フレーム画像の一部として前記表示領域に表示されるべき表示対象の輪郭を規定する第2画素部を特定する第2特定手段と、
    前記第1画素部の位置と前記第2画素部の位置とが異なる場合に、前記第2フレーム画像内で前記表示対象の輪郭を強調する画像信号を前記第2画素部に供給する第1供給手段と
    を備えたことを特徴とする電気光学装置。
  2. 前記第1特定手段は、前記第1フレームにおいて前記複数の画素部の夫々に供給される複数の画像信号を記憶するフレームメモリと、前記フレームメモリに記憶された複数の画像信号のうち前記複数の画素部のうちの一の画素部及び該一の画素部に隣接する他の画素部の夫々に供給される第1画像信号及び第2画像信号に基づいて、前記一の画素部が前記第1画素部であるか否かを判別する第1判別器とを備え、
    前記第2特定手段は、前記第2フレームにおいて前記一の画素部に供給される第3画像信号を記憶するメモリと、前記メモリから読み出された第3画像信号及び前記第2フレームにおいて前記他の画素部に供給される第4画像信号に基づいて前記一の画素部が前記第2画素部であるか否かを判別する第2判別器とを備え、
    前記第1供給手段は、前記第3画像信号を前記強調する画像信号に変換するための変換手段と、前記第1判別器及び前記第2判別器の夫々から出力された出力信号に基づいて、前記一の画素部に前記強調する画像信号を供給できるように非導通状態から導通状態に切り替えられる第1スイッチング回路とを備えたこと
    を特徴とする請求項1に記載の電気光学装置。
  3. 前記変換手段は、前記第1画像信号及び前記第3画像信号の組み合わせ毎に前記強調する画像信号が記憶された第1ルックアップテーブルを有していること
    を特徴とする請求項2に記載の電気光学装置。
  4. 前記一の画素部が前記第1画素部ではないと判別された場合、又は前記一の画素部が前記第1画素部であると判別され、且つ前記一の画素部が前記第2画素部であると判別された場合に、前記第1画像信号に含まれる階調値と、前記第3画像信号に含まれる階調値との差に基づいて、前記第3画像信号にオーバードライブ処理を施すことによって前記第3画像信号に含まれる階調値より高い階調値を有する画像信号を生成すると共に、前記強調する画像信号の代わりに前記高い階調値を有する画像信号を前記一の画素部に供給する第2供給手段を備えたこと
    を特徴とする請求項1から3の何れか一項に記載の電気光学装置。
  5. 前記第2供給手段は、前記オーバードライブ処理が過補償とならないように前記高い階調値を設定すること
    を特徴とする請求項4に記載の電気光学装置。
  6. 前記第2供給手段は、前記第1画像信号及び前記第3画像信号の組み合わせ毎に前記高い階調値を有する画像信号を記憶した第2ルックアップテーブルと、
    前記一の画素部が前記第1画素部ではないと判別された判別結果、又は前記一の画素部が前記第1画素部であると判別され、且つ前記一の画素部が前記第2画素部であると判別された判別結果に基づいて、前記第2ルックアップテーブルから読み出された前記高い階調値を有する画像信号を前記一の画素部に供給できるように非導通状態から導通状態に切り換えられる第2スイッチング回路を備えたこと
    を特徴とする請求項4又は5に記載の電気光学装置。
  7. 複数の画素部が配列されてなる表示領域に第1フレーム及び第2フレームの夫々に応じて第1フレーム画像及び第2フレーム画像を表示することによって、前記第1フレーム画像及び前記第2フレーム画像を含む一連のフレーム画像からなる動画像を表示可能な電気光学装置を駆動するための電気光学装置用駆動回路であって、
    前記複数の画素部のうち、前記第1フレーム画像の一部として前記表示領域に表示された表示対象の輪郭を規定する第1画素部を特定する第1特定手段と、
    前記複数の画素部のうち、前記第2フレーム画像の一部として前記表示領域に表示されるべき前記表示対象の輪郭を規定する第2画素部を特定する第2特定手段と、
    前記第1画素部の位置と前記第2画素部の位置とが異なる場合に、前記第2フレーム画像内で前記表示対象の輪郭を強調する画像信号を前記第2画素部に供給する第1供給手段と
    を備えたことを特徴とする電気光学装置用駆動回路。
  8. 複数の画素部が配列されてなる表示領域に第1フレーム及び第2フレームの夫々に応じて第1フレーム画像及び第2フレーム画像を表示することによって、前記第1フレーム画像及び前記第2フレーム画像を含む一連のフレーム画像からなる動画像を表示可能な電気光学装置を駆動するための電気光学装置の駆動方法であって、
    前記複数の画素部のうち、前記第1フレーム画像の一部として前記表示領域に表示された表示対象の輪郭を規定する第1画素部を特定する第1特定工程と、
    前記複数の画素部のうち、前記第2フレーム画像の一部として前記表示領域に表示されるべき前記表示対象の輪郭を規定する第2画素部を特定する第2特定工程と、
    前記第1画素部の位置と前記第2画素部の位置とが異なる場合に、前記第2フレーム画像内で前記表示対象の輪郭を強調する画像信号を前記第2画素部に供給する第1画像信号供給工程と
    を備えたことを特徴とする電気光学装置の駆動方法。
  9. 請求項1から6の何れか一項に記載の電気光学装置を具備してなること
    を特徴とする電子機器。
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