JP2015086824A - 内燃機関の動弁機構 - Google Patents

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Abstract

【課題】カムシャフトへの駆動抵抗を抑制しつつ構造の複雑化を抑制した内燃機関の動弁機構を提供する。【解決手段】カムシャフトと共に回転し前記カムシャフトの軸方向から見て円状のベース円部と、前記ベース円部の外周から突出した突出位置と前記突出位置から後退した後退位置との間を移動するように前記ベース円部に連結された可動カム部と、前記可動カム部を前記突出位置でロックするロック機構と、内燃機関本体に設けられた支持軸部に支持されて揺動し、揺動に連動してバルブを駆動するアームと、前記アームに設けられ前記可動カム部が接触するローラと、を備え、前記可動カム部は、ロックが解除された状態で前記ローラからの反力により前記突出位置から後退し、前記ベース円部は、前記可動カム部と共に前記ローラに接触する、内燃機関の動弁機構。【選択図】図4

Description

本発明は内燃機関の動弁機構に関する。
特許文献1の装置では、カムシャフトに対して突出した位置でカムをロックしてバルブを駆動させ、ロックを解除してバルブからの反力に従ってカムが移動しバルブを停止状態に維持できる。特許文献2には関連した装置が開示されている。
特開2001−329819号公報 特許第3165529号公報
揺動可能に支持されたアームを介してカムの動力をバルブに伝達する場合、カムの駆動抵抗を抑制するために、カムが接触するローラをアームに設ける場合がある。カムが回転するとローラも従動回転する。
形状等が異なる複数のカムを設けてこれらのカムのロックの状態を切替ることにより、バルブの動作特性をカムの形状に応じたものに変更することが考えられる。このような複数のカムは、ロックが解除された状態において、ローラに接触する部分の形状等が異なる。このような複数のカムの双方が共通のローラに接触する場合、一方のカムがローラの回転の抵抗を与える恐れがある。これにより、他方のカムの回転の抵抗が増大して、結果的にカムシャフトの駆動抵抗が増大する恐れがある。
従って、複数のカムのそれぞれ対応した複数のローラをロッカアームに設けることが考えられる。しかしながらこの場合、ローラの数が増大して構造が複雑化する恐れがある。
本発明は、カムシャフトへの駆動抵抗を抑制しつつ構造の複雑化を抑制した内燃機関の動弁機構を提供することを目的とする。
本発明は、カムシャフトと共に回転し前記カムシャフトの軸方向から見て円状のベース円部と、前記ベース円部の外周から突出した突出位置と前記突出位置から後退した後退位置との間を移動するように前記ベース円部に連結された可動カム部と、前記可動カム部を前記突出位置でロックするロック機構と、内燃機関本体に設けられた支持軸部に支持されて揺動し、揺動に連動してバルブを駆動するアームと、前記アームに設けられ前記可動カム部が接触するローラと、を備え、前記可動カム部は、ロックが解除された状態で前記ローラからの反力により前記突出位置から後退し、前記ベース円部は、前記可動カム部と共に前記ローラに接触する、内燃機関の動弁機構によって達成できる。
前記可動カム部は、第1及び第2可動カム部を含み、前記ロック機構は、前記第1及び第2可動カム部をそれぞれロックする第1及び第2ロック機構、を含み、前記ローラは、前記第1可動カム部と前記ベース円部とが接触する第1ローラ、前記第2可動カム部が接触する第2ローラ、を含む、構成であってもよい。
前記ベース円部が接触する前記ローラの部分の軸方向での幅は、前記可動カム部が接触する前記ローラの部分の軸方向での幅よりも狭い、構成であってもよい。
ロックが解除されている場合に前記ローラからの反力が前記可動カム部に作用している時に前記突出位置から退避する付勢力で、前記可動カム部を前記突出位置側へ付勢する可動カム部用付勢部材を備えた、構成であってもよい。
前記ロック機構は、前記ベース円部及び可動カム部にそれぞれ形成され、前記可動カム部が前記突出位置にある場合に互いに対向する第1及び第2係合部、前記第1及び第2係合部の一方と双方とに係合するように移動する係合部材、前記係合部材を付勢する係合部材用付勢部材、前記第1及び第2係合部の一方に連通し、前記係合部材用付勢部材の付勢力に抗して移動するように前記係合部材に油圧を作用させる経路、を含む、構成であってもよい。
カムシャフトへの駆動抵抗を抑制しつつ構造の複雑化を抑制した内燃機関の動弁機構を提供できる。
内燃機関の動弁機構の断面図である。 内燃機関の動弁機構の斜視図である。 内燃機関の動弁機構の側面図である。 カム切替機構の説明図である。 カム切替機構の説明図である。 カム切替機構の説明図である。
図面を用いて本発明の実施例について説明する。
図1は内燃機関の動弁機構1の断面図である。図2は、動弁機構1の斜視図である。図3は、動弁機構1の側面図である。図2、図3では動弁機構1とともにバルブ11およびラッシュアジャスタ12を示す。図3では動弁機構1とともに後述するカムCを示す。
動弁機構1は、支持軸2、メインアーム3、サブアーム4、ローラ軸5、ローラ6a、6b、Eリング7を備える。支持軸2は支持部10に移動不能に固定されている。支持部10は内燃機関本体の一部であり、例えばシリンダヘッドやカムキャリアである。メインアーム3は支持軸2によって揺動可能に支持されている。支持軸2は、支持軸部の一例である。メインアーム3は、2つのアーム部3aを備えている。アーム部3aそれぞれは互いに対向するように設けられている。メインアーム3はアーム部3aの一端部それぞれで支持部10を挟み込むように設けられている。支持軸2は支持部10を挟み込んだアーム部3aの一端部それぞれを貫通するように設けられている。
サブアーム4は支持軸2の軸方向においてメインアーム3の両側に配置されている。2つのサブアーム4それぞれは、一端にバルブ11を押圧駆動する駆動部4aを備えるとともに、他端にラッシュアジャスタ12のプランジャ12aが接触する接触部4bを備えている。接触部4bはプランジャ12aの先端部に形成された平坦面12aaと摺動可能に接触する曲面4baを有している。
ローラ軸5はアーム部3aそれぞれを他端部で貫通するとともに、サブアーム4それぞれを中央部で貫通するように設けられている。ローラ軸5は2つのサブアーム4それぞれをメインアーム3に連結し、揺動可能に支持する。具体的にはローラ軸5は2つのサブアーム4それぞれをメインアーム3とともに揺動可能に連結する。また、2つのサブアーム4をローラ軸5周りに揺動可能に支持する。ローラ軸5は連結軸の一例である。メインアーム3の揺動に連動してサブアーム4も揺動し、バルブ11を駆動させる。メインアーム3は、内燃機関本体に設けられた支持軸部に支持されて揺動し、揺動に連動してバルブを駆動するアームの一例である。
ローラ6a、6bはカムフォロアの一例であり、メインアーム3に回転可能に設けられている。ローラ6a、6bは、メインアーム3側でローラ軸5に回転可能に支持されている。ローラ6a、6bはアーム部3aそれぞれの内側に配置されている。複数のローラ6a、6bにはカムCが接触する。これにより、カムCとローラ6a、6bの間で発生するフリクションを抑制する。Eリング7はローラ軸5の両端部に設けられている。Eリング7はサブアーム4それぞれの外側に設けられており、メインアーム3およびサブアーム4それぞれのローラ軸5における配置を全体的に規制する。ローラ6aは、アームに設けられ可動カム部が接触するローラの一例である。
バルブ11は吸気弁または排気弁である。ラッシュアジャスタ12はバルブ11のバルブクリアランスをゼロに調整する。ラッシュアジャスタ12は、例えばHLA(ハイドロリックラッシュアジャスタ)である。
支持軸2は支持部10に移動不能に固定されている。このため、構造上、メインアーム3の姿勢悪化が回避される。また、接触部4bは、平坦面12aaと摺動可能に接触する曲面4baを有している。このため、平坦面12aa、曲面4ba間での摺動を許容しつつ、バルブクリアランスも適切に調整できる。
プランジャ12aが仮に平坦面12aaの代わりに円弧状の曲面を有する場合、振動等の理由によりプランジャ12aが軸周りに回転している間は曲面4baと円弧状の曲面は点接触することになる。このため、曲面4baと円弧状の曲面とが線接触するためには、プランジャ12aには回転止めが必要となる。本実施例では、曲面4baに接触するプランジャ12aの面は平坦面12aaとなっているため、プランジャ12aが回転したとしても、線接触を維持できる。結果、プランジャ12aの偏摩耗も抑制できる。
カムCがベース円部でローラ6aと接触する状態で、曲面4baはメインアーム3の揺動中心軸Pに合わせて中心軸が設定された円弧状の曲面形状を有している。これにより、当該中心軸と揺動中心軸Pとの離間距離の関係上、平坦面12aa、曲面4ba間の接点移動を少なくできる。結果、平坦面12aa、曲面4ba間での摺動を抑制できる。
メインアーム3の揺動中心軸Pとサブアーム4の揺動中心とは、軸方向から見て略一致する。例えば、メインアーム3の揺動中心軸Pとサブアーム4の揺動中心とが大きく離れている場合、揺動に伴ってサブアーム4の接触部4bとプランジャ12aの平坦面12aaとの間にすべりが生じる恐れがある。しかしながら本実施例では、メインアーム3の揺動中心軸Pとサブアーム4の揺動中心とは、軸方向から見て略一致しているので、揺動に伴って接触部4bと平坦面12aaとの間のすべりを抑制できる。
尚、メインアーム3の揺動中心とサブアーム4の揺動中心とは、必ずしも一致していなくてもよい。例えば、軸方向から見て、サブアーム4の揺動中心がメインアーム3を支持する支持軸2に重なっていてもよい。また、軸方向から見て、プランジャ12aの平坦面12aaに接触するサブアーム4の曲面4baが、支持軸2に重なっていてもよい。何れの場合にもすべりを抑制できる。
複数のローラ6a、6bは、メインアーム3に回転可能に設けられ、カムCが個別に接触する。また、動弁機構1は、複数(ここでは2つ)のカムCを有するカム切替機構50を含む。カム切替機構50により、バルブ11の動作特性、例えばリフト量、作用角、開閉回数等を変更できる。
図4、5A、5B、6はカム切替機構50の説明図である。図6は、軸方向から見た場合の可動カムCa、Cb、カムベース部51bを示している。可動カムCa、Cb、カムベース部51aは複数のカムCを構成する。カムベース部51aは可動カムCaに隣接している。カムベース部51bは可動カムCbに隣接している。可動カムCa、Cbはそれぞれローラ6a、6bに接触する。また、詳しくは後述するがカムベース部51a、可動カムCaはローラ6aに共通に接触する。カムベース部51bは、ローラ6bには接触していない。ローラ6a、6bはそれぞれ第1及び第2ローラの一例である。
カム切替機構50は、カムベース部51a、51bと支点ピン52とロック機構53a、53bとを備えている。ロック機構53a、53bはそれぞれ可動カムCa、Cbがロックされた状態(以下、ロック状態と称する)、ロックが解除された状態(以下、解除状態と称する)とに切替ることができる。ロック機構53a、53bはそれぞれ第1及び第2ロック機構の一例である。
カムベース部51a、51bは、カムシャフト60の軸方向から見て円状である。カムベース部51a、51bは、ベース円部の一例である。カムベース部51a側には可動カムCaが連結されている。カムベース部51aはカムシャフト60と別体に設けられ、カムシャフト60に移動不能に固定されている。カムベース部51bも同様である。カムベース部51a、51bはスリットSを介して2つの連結ピン54により連結されている。スリットSには可動カムCa、Cbが配置されている。尚、カムベース部51a、51bの少なくとも一方がカムシャフト60と一体に形成されていてもよい。
図6に示すように、可動カムCa、Cbは、それぞれ略C字状であるがL字状又はU字状であってもよい。可動カムCa、Cbの一端部は支点ピン52によって揺動可能に支持されている。支点ピン52は、可動カムCa、Cbを貫通しカムベース部51a、51bに固定されて設けられている。可動カムCa、Cbは、支点ピン52周り回転可能に支持されている。これにより、可動カムCa、Cbはカムベース部51a、51bに対して揺動可能となる。可動カムCa、Cbはそれぞれ第1及び第2可動カム部の一例である。支点ピン52は軸部材の一例である。
図6に示すように、ストッパピン56はカムベース部51a、51bに固定されている。可動カムCa、Cbには、ストッパピン56が貫通した逃げ孔SHa、SHbがそれぞれ形成されている。可動カムCa、Cbのそれぞれ揺動に伴って移動する逃げ孔SHa、SHbの移動範囲をストッパピン56が規制する。これにより、可動カムCa、Cbの揺動範囲が規制されている。可動カムCa、Cbの揺動範囲は、カムベース部51a、51bの外周から突出した突出位置と突出しない後退位置の間に規制されている。ストッパピン56、逃げ孔SHa、SHbは可動カムCa、Cbの揺動範囲を規定する規制部の一例である。
可動カムCbが最大限にカムベース部51a、51bから突出した位置は、可動カムCaが最大限に突出した位置よりも高い。逃げ孔SHbは逃げ孔SHaよりも大きいため、可動カムCbの揺動範囲は可動カムCaよりも大きい。尚、可動カムCa側にストッパピンを設け、カムベース部51a側に逃げ孔を設けて、可動カムCaの揺動範囲を規制してもよい。可動カムCbも同様である。
図4に示すように、可動カムCa、Cbにはそれぞれ、カムシャフト60の軸方向に延びた穴H1a、H1bが形成されている。穴H1a、H1bは、それぞれ、ピンP1a、P1bを保持する保持孔である。カムベース部51aには穴H2aが形成されている。カムベース部51a側に接続されるカムシャフト60の部分には、穴H2aに連通した油路Raが形成されている。穴H2aはカムシャフト60の軸方向に延びている。
同様に、可動カムCbの一端部も支点ピン52によって回転可能に支持されている。可動カムCbの他端部には穴H1bが形成されている。カムベース部51bには穴H2bが形成されている。カムベース部51b側に接続されるカムシャフト60の部分には、穴H2bに連通した油路Rbが形成されている。穴H2bはカムシャフト60の軸方向に延びている。
図6に示すように、スプリングCasは、一端がカムベース部51aに固定され他端が可動カムCaの内側に固定されているがこのような位置に限定されない。可動カムCaは、スプリングCasにより突出位置側へ付勢されている。スプリングCasの付勢力は、解除状態でバルブ11を駆動させることなく可動カムCaがローラ6aからの反力を受けて後退位置側へ揺動する程度に設定されている。同様に、スプリングCbsの付勢力は、解除状態でバルブ11を駆動させることなく可動カムCbがローラ6bからの反力を受けて後退位置側へ揺動する程度に設定されている。スプリングCas、Cbsは可動カム部用付勢部材の一例である。図6は、可動カムCa、Cbが共に突出位置にある場合を示している。可動カムCa、Cbが共にロック状態にある場合には、可動カムCbによってバルブ11が駆動され、バルブ11のリフト量が最も大きくなる。
ロック機構53aは穴H1a、H2a、油路Ra、ピンP1a、P2a、スプリングSpaを備える。ピンP1a、P2aは、穴H1a、H2aに保持される。穴H1は可動カムCaを貫通している。スプリングSpaは、穴H1a内に配置され、可動カムCb側の外側面とピンP1aとの間に設けられている。
図4は、可動カムCa、Cbが突出位置でロックされた状態を示している。可動カムCaが突出位置にある時には、穴H1a、H2aは互いに対向する。スプリングSpaの付勢力によりピンP1aは穴H1a、H2aの双方に係合している。これにより、可動カムCaはカムベース部51aに対して揺動不能となる。このように、ロック機構53aは突出位置で可動カムCaをロックする。ピンP1aは係合部材の一例である。穴H1aは、第2係合部の一例である。穴H2aは、第1係合部の一例である。スプリングSpaは、可動カムCaが突出位置にある場合にピンP1aが穴H2aに挿入されるように付勢する。スプリングSpaは、係合部材用付勢部材の一例である。
同様に、ロック機構53bは穴H1b、H2b、油路Rb、ピンP1b、P2b、スプリングSpbを備える。ピンP1b、P2bは、穴H1b、H2bに保持される。スプリングSpbは穴H1bの底部とピンP1bとの間に設けられている。
可動カムCbが突出位置にある時には、穴H1b、H2bとが対向する。スプリングSpbの付勢力によりピンP1bは穴H1b、H2bの双方に係合している。これにより、可動カムCbはカムベース部51bに対して揺動不能となる。このように、ロック機構53bは突出位置で可動カムCbをロックする。ピンP1bは係合部材の一例である。穴H1bは、第2係合部の一例である。穴H2bは、第1係合部の一例である。スプリングSpbは、可動カムCbが突出位置にある場合にピンP1bが穴H2bに挿入されるように付勢する。スプリングSpbは、係合部材用付勢部材の一例である。
図5Aは、解除状態にある可動カムCbを示している。図5Aに示すように、油路Rbを介してピンP2bに油圧を作用させると、スプリングSpbの付勢力に抗してピンP1b、P2bが移動する。結果、ピンP1bが穴H2bから離脱し、ピンP1b、P2bはそれぞれ穴H1b、H2bに保持される。ピンP1bの長さと穴H1bの長さとは同じに設定されているからである。このため、可動カムCbはカムベース部51bに対して揺動可能となりロックが解除される。油路Rbは、スプリングSpbの付勢力に抗してピンP1bが穴H2bから離脱するように油圧を作用させる経路の一例である。
図5Bは、解除状態にある可動カムCa、Cbを示している。図5Bに示すように、油路Raを介してピンP2aに油圧を作用させると、スプリングSpaの付勢力に抗してピンP1a、P2aが移動する。結果、ピンP1aが穴H2aから離脱し、ピンP1a、P2aはそれぞれ穴H1a、H2aに保持される。ピンP1aの長さと穴H1aの長さとは同じに設定されているからである。このため、可動カムCaはカムベース部51aに対して揺動可能となりロックが解除される。油路Raは、スプリングSpaの付勢力に抗してピンP1aが穴H2aから離脱するように油圧を作用させる経路の一例である。
可動カムCaがロック状態にあり可動カムCbが解除状態の場合、可動カムCbはカムシャフト60の回転に伴ってローラ6bに接触すると、突出位置から退避するように後退位置側へ揺動する。その後、可動カムCbがローラ6bから退避するとスプリングCbsの付勢力に従って突出位置側へ揺動する。即ち、可動カムCbは回転しながら支点ピン52周りに揺動する。この場合、ロック状態にある可動カムCaがバルブ11を駆動させる。
可動カムCa、Cbが共に解除状態の場合、可動カムCa、Cbはそれぞれローラ6a、6bからの反力とスプリングCas、Cbsの付勢力とにより、突出位置及び後退位置間を揺動する。この場合、バルブ11は停止した状態が維持される。
油路Ra、Rbには、不図示のECUにより制御されるオイルコントロールバルブによって、オイルパンから油が供給される。
可動カムCa、Cbは解除状態において、カムシャフト60の中心軸周りに回転しながら支点ピン52周りに揺動して、それぞれローラ6a、6bに接触する。従って、この場合での可動カムCa、Cbのそれぞれにより回転させられるローラ6a、6bの回転量は異なっている。ローラ6a、6bは外径が同じであるが可動カムCa、Cbの形状が異なっているからである。例えばローラ6a、6bの代わりに共通のローラに可動カムCa、Cbの双方が接触する場合、上記の回転量の違いに起因して、可動カムCa、Cbの一方がローラの回転に抵抗を与える恐れがある。これにより、可動カムCa、Cbの他方の回転の抵抗が増大する恐れがある。これにより、カムシャフト60の駆動抵抗が増大する恐れがある。
しかしながら本実施例では、可動カムCa、Cbにそれぞれ個別に接触するローラ6a、6bを設けており、ローラ6a、6bは互いに異なる回転速度で回転可能である。このため、カムシャフト60への駆動抵抗の増大を抑制できる。
ここで、更にカムベース部51a、可動カムCaについても個別に接触するローラを設けることが考えられる。しかしながら、全てのカムに対応するように個別のローラを設けると構造が複雑化する。また軸方向に装置が大型化する恐れもある。本実施例では、図4、5A、5Bの円Aで囲った部分に示すように、可動カムCa、カムベース部51aは共通のローラ6aに接触する。上述したようにカムベース部51aは円柱状であるため、カムベース部51aがローラ6aから受ける反力は、可動カムCaがローラ6aから受ける反力よりも小さい。このため、カムベース部51a及び可動カムCaが共にローラ6aに接触している場合であっても、カムシャフト60への大きな駆動抵抗とはならない。従って、可動カムCaが接触するローラ6aをカムベース部51aが接触するローラとして共用することにより、カムシャフト60への駆動抵抗を抑制しつつ構造の複雑化を抑制している。
カムベース部51aとローラ6aとが接触する部分は、カムシャフト60の軸方向での2つのバルブ11の間の中心位置から離れている。カムベース部51aはバルブ11を駆動させるものではないため、中心位置から離れた位置でローラ6aに接触してもローラ軸5は傾きにくいからである。これに対し、可動カムCaとローラ6aとが接触する部分は中心位置に近い。可動カムCaはロック状態でバルブ11を駆動させるので、可動カムCaを中心位置に近い位置に配置して、ローラ軸5が傾くことを抑制している。
可動カムCaは可動カムCbよりも軸方向に薄く形成されている。カムベース部51a、51bからの最大突出量は、可動カムCbの方が可動カムCaよりも大きいからである。従って、可動カムCa、Cbがそれぞれローラ6a、6bから受ける反力は、可動カムCbの方が大きい。このため、耐久性を考慮して可動カムCbは可動カムCaよりも厚く形成されている。また、可動カムCaを可動カムCbよりも薄く形成することにより、カムベース部51aがローラ6aに接触できるだけのスペースを確保している。これにより、ローラ6aの大型化を抑制しつつカムベース部51a、可動カムCaが共に接触する。尚、ローラ6a、6bは軸方向の長さは同じであるが、異なっていてもよい。
カムベース部51aとローラ6aとが接触する部分の軸方向の幅は、可動カムCaとローラ6aとが接触する部分の軸方向の幅よりも狭い。これは、カムベース部51a及び可動カムCaがそれぞれローラ6aから受ける反力は、カムベース部51aのほうが小さいからである。
図6に示すように、可動カムCa、Cbは、軸方向から見て略C字状であるのでローラ6a、6bに接触しない期間がある。この期間内においても、カムベース部51aはローラ6aに接触する。これにより、ローラ軸5の位置が安定し、メインアーム3、サブアーム4の位置も安定する。これにより、2つのバルブ11の動作特性のバラつきを抑制できる。
本実施例ではカムベース部51bは、ローラ6bに接触しないが、可動カムCbと共にカムベース部51bもローラ6bに接触するようにしてもよい。これによってもメインアーム3、サブアーム4の位置が安定する。
上記実施例において、可動カムCb、カムベース部51b、ロック機構53b等は設けられていなくてもよい。上記実施例において、ピンP2a、P2bはなくてもよい。上記実施例ではスプリングCasにより可動カムCaが突出位置へ復帰するが、このようなスプリングCasを設けずに遠心力によって突出位置へ復帰する構成であってもよい。
上記実施例では、可動カムCaは、カムベース部51aから突出しない位置へ揺動可能であるがこれに限定されない。例えば、可動カムCaは、カムベース部51aから突出した突出位置、突出位置よりも低いがカムベース部51aから突出した後退位置間を揺動してもよい。
上記実施例では、油圧が作用しない状態で可動カムCa、Cbはロックされ、油圧の作用によりロックが解除されるが、このような構成に限定されない。可動カムCa、Cbの少なくとも一方が、油圧が作用しない状態で解除状態となり油圧の作用によりロック状態となる構成であってもよい。例えば、以下のように構成してもよい。油圧が作用していない状態でピンP1aは穴H2aに保持され穴H1aから離脱している。ピンP1aは穴H2a内に設けられた付勢部材により穴H2aから離脱しないように付勢されている。ピンP1aに油圧が作用すると、この付勢力に抗してピンP1aが可動カムCa側に移動してピンP1aは、穴H2aに保持されつつ穴H1aに係合する。これにより可動カムCaがロックされる。これにより、可動カムCaは、油圧が作用しない状態で解除状態となり油圧の作用によりロック状態となる。可動カムCbの場合も同様である。
可動カムCa、Cbは共に形状が異なっており、可動カムCa、Cbはロック状態では、可動カムCbの方が可動カムCaよりも高い位置にあるがこれに限定されない。可動カムCa、Cbの支点位置が異なっていてもよい。この場合、可動カムCa、Cbは同一形状であってもよい。可動カムCa、Cbはカムベース部51a、51bからの突出する高さは同じであるが突出する位置が異なっていることにより、バルブ11の作用角を変更できる構成であってもよい。即ち、可動カムCa、Cbは、形状、大きさ、ロック状態でのカムベース部51aからの突出量、揺動支点の位置、の少なくとも一つが異なっていればよい。
上記実施例において、可動カムCaを後退位置でロックする機構は設けられていないが、設けてもよい。解除状態で可動カムCaが突出位置及び後退位置間を揺動する際に、可動カムCaと共にカムベース部51aがローラ6aに接触していればよい。
カム切替機構は、特開2001−329819号公報に開示されているような公知のものであってもよい。例えば、カム切替機構は以下のような機構であってもよい。可動カム部をベース円部に設けられた軸部材により揺動可能に支持する。可動カム部にカムシャフトが貫通する長孔を設けて、可動カム部の揺動範囲が規制する。カムシャフトと可動カム部の間、可動カム部用付勢部材であるスプリングによって付勢され油圧の作用により伸びるプランジャを設ける。油圧が作用している場合には、プランジャが延びた状態に維持され、可動カム部は少なくともベース円部から突出した突出位置でロックされる。スプリングは、ロックが解除された状態では、ローラからの反力が可動カム部に作用している時に突出位置から後退する付勢力で可動カム部を突出位置側へ付勢する。可動カム部とベース円部とを、このローラに接触させる。
上記実施例では、可動カムCa、Cbは、ロッカアームとして機能するメインアーム3、サブアーム4を直接駆動する構成であるがこれに限定されない。例えば、特開2008−255851号公報に開示されている装置を用いてもよい。例えば以下のように構成してもよい。可動カム部は揺動可能なアーム機構を駆動し、アーム機構の揺動に連動してロッカアームを揺動させてバルブを駆動させる構成であってもよい。この場合、アーム機構に少なくとも一つのローラを設ける。具体的には、アーム機構は、可動カム部により駆動される入力アーム、入力アームに対して角度差を有して入力アームと共に揺動する出力アーム、両アームを支持するコントロールシャフト、を備えている。入力アームにローラを設ける。ローラには、可動カム部とベース円部とが接触する。出力アームがロッカアームを駆動する。コントロールシャフトはアクチュエータにより軸方向に移動可能である。コントロールシャフトの軸方向での位置に応じて入力アームに対して出力アームの角度差を変更できる。この場合もカムシャフト60の駆動抵抗を抑制できる。この場合では、コントロールシャフトは支持軸部の一例であり、ローラが設けられた入力アームがアームの一例である。
可動カム部は、径方向に直線方向に移動するものであってもよい。例えば、可動カム部及びカムベース部の一方に直線方向に延びたガイド溝、他方にガイド溝に係合する係合突起を設けて、ガイド溝内に可動カム部を突出位置側に付勢する付勢部材を設けてもよい。
上記実施形態は本発明を実施するための一例にすぎない。よって本発明はこれらに限定されるものではなく、請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形、変更が可能である。
1 動弁機構
2 支持軸(支持軸部)
3 メインアーム(アーム)
4 サブアーム
5 ローラ軸(連結軸)
6a ローラ(ローラ、第1ローラ)
6b ローラ(第2ローラ)
10 支持部
11 バルブ
51a、51b カムベース部(ベース円部)
52 支点ピン(軸部材)
53a ロック機構
56 ストッパピン(規制部)
60 カムシャフト
Ca 可動カム(可動カム部)
P1a ピン(係合部材)
Spa スプリング(係合部材用付勢部材)
H1a 穴(第2係合部)
H2a 穴(第1係合部)
SHa 逃げ孔(規制部)
Ra 油路(経路)
Cas スプリング(可動カム部用付勢部材)

Claims (5)

  1. カムシャフトと共に回転し前記カムシャフトの軸方向から見て円状のベース円部と、
    前記ベース円部の外周から突出した突出位置と前記突出位置から後退した後退位置との間を移動するように前記ベース円部に連結された可動カム部と、
    前記可動カム部を前記突出位置でロックするロック機構と、
    内燃機関本体に設けられた支持軸部に支持されて揺動し、揺動に連動してバルブを駆動するアームと、
    前記アームに設けられ前記可動カム部が接触するローラと、を備え、
    前記可動カム部は、ロックが解除された状態で前記ローラからの反力により前記突出位置から後退し、
    前記ベース円部は、前記可動カム部と共に前記ローラに接触する、内燃機関の動弁機構。
  2. 前記可動カム部は、第1及び第2可動カム部を含み、
    前記ロック機構は、前記第1及び第2可動カム部をそれぞれロックする第1及び第2ロック機構、を含み、
    前記ローラは、前記第1可動カム部と前記ベース円部とが接触する第1ローラ、前記第2可動カム部が接触する第2ローラ、を含む、請求項1の内燃機関の動弁機構。
  3. 前記ベース円部が接触する前記ローラの部分の軸方向での幅は、前記可動カム部が接触する前記ローラの部分の軸方向での幅よりも狭い、請求項1の内燃機関の動弁機構。
  4. ロックが解除されている場合に前記ローラからの反力が前記可動カム部に作用している時に前記突出位置から退避する付勢力で、前記可動カム部を前記突出位置側へ付勢する可動カム部用付勢部材を備えた、請求項1の内燃機関の動弁機構。
  5. 前記ロック機構は、
    前記ベース円部及び可動カム部にそれぞれ形成され、前記可動カム部が前記突出位置にある場合に互いに対向する第1及び第2係合部、
    前記第1及び第2係合部の一方と双方とに係合するように移動する係合部材、
    前記係合部材を付勢する係合部材用付勢部材、
    前記第1及び第2係合部の一方に連通し、前記係合部材用付勢部材の付勢力に抗して移動するように前記係合部材に油圧を作用させる経路、を含む請求項1の内燃機関の動弁機構。

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