JP2015083967A - 検査装置 - Google Patents

検査装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2015083967A
JP2015083967A JP2014181778A JP2014181778A JP2015083967A JP 2015083967 A JP2015083967 A JP 2015083967A JP 2014181778 A JP2014181778 A JP 2014181778A JP 2014181778 A JP2014181778 A JP 2014181778A JP 2015083967 A JP2015083967 A JP 2015083967A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
weight
packaging material
image
content
luminance
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2014181778A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6466671B2 (ja
Inventor
一幸 杉本
Kazuyuki Sugimoto
一幸 杉本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ishida Co Ltd
Original Assignee
Ishida Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ishida Co Ltd filed Critical Ishida Co Ltd
Priority to JP2014181778A priority Critical patent/JP6466671B2/ja
Publication of JP2015083967A publication Critical patent/JP2015083967A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6466671B2 publication Critical patent/JP6466671B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Analysing Materials By The Use Of Radiation (AREA)

Abstract

【課題】包材と内容物との重なり領域が一定でないため、商品の重量から単純に一定の包材の重量を差し引いて内容物の重量とするという方式が採用できない場合でも、精度よく内容物の重量を推定することができる検査装置を提供する。【解決手段】 X線検査装置10では、画像生成部21aが商品GのX線透過画像P1を作成し、領域判別部21bが内容物Nの領域を判別し、画像ヒストグラム作成部21eがX線透過画像P1のヒストグラムを作成し、画像補正部21fがX線透過画像P1における包材Fの輝度を背景の輝度に合わせる補正をしてX線透過画像P2を作成し、重量推定部21cがX線透過画像P2の内容物Nの輝度から内容物Nだけの重量を求める。【選択図】図8

Description

本発明は、検査対象物に対して照射された光線の透過画像に基づいて検査対象物の重量を推定する検査装置に関する。
近年、検査対象物に対して光線を照射し、その透過光線量に基づいて検査対象物の重量を推定(算出)する重量推定装置が用いられている。
例えば、特許文献1(特開2002−296022号公報)に記載の重量推定装置では、検査対象物のX線透過画像を取得し、X線透過画像の物質の厚さが大きいほど暗く写るという性質を利用して、そのX線透過画像に含まれる単位領域当たりの輝度に応じて、輝度が低ければ重量が重く、輝度が大きければ重量が軽いということから重量を推定する。
より具体的には、検査対象物に対してX線を照射し、その透過したX線を検出して透過X線量に基づいて単位透過領域ごとに検査対象物の重量を所定の式から算出し、算出された検査対象物の単位透過領域ごとの単位重量を透過X線の全透過領域にわたって積分して検査対象物の全体重量を算出している。
そして、検査対象物が包材で包装された商品の内容物である場合、包材を含む全体重量から予め一定の包材の重量を差し引くことによって、内容物の重量を推定することができる。
しかしながら、このような手法では、内容物や包材の種類や、包装状態等によっては、内容物の重量の推定が困難となる場合がある。
例えば包装された板海苔のような内容物の重量が軽い商品は、包材自体の重量と内容物の重量とが近いため、包材の重量を無視して内容物の重量を推定することは困難である。
そのため、X線透過画像からの重量推定をするにあたり、内容物と重なっている部分の包材の重量を差し引く必要があるが、板海苔などは多少ズレて重なっていることがあるため、内容物と重なっている包材の重量は常に一定ではない。
したがって、包材を含む商品全体の重量を推定し、そこから予め一定の重量を風袋として差し引くことはできないのである。
本発明の課題は、包材と内容物との重なり領域が一定でないため、商品の重量から単純に一定の包材の重量を差し引いて内容物の重量とするという方式が採用できない場合でも、精度よく内容物の重量を推定することができる検査装置を提供することにある。
本発明の第1観点に係る検査装置は、包材内に内容物を収納した商品に対して照射された光線を透過光線検出部にて検出し、その検出された光線から透過画像を取得し、透過画像の輝度に基づき商品または内容物の重量を推定する検査装置であって、透過画像の輝度から重量を推定する重量推定部を備え、重量推定部は、内容物の領域を判別する。さらに、重量推定部は、内容物の領域のデータから包材が重量推定部に及ぼしている影響度を除くことによって内容物だけの重量を推定する。
この検査装置では、「透過画像から包材の単位面積当たりの重量および内容物の領域から内容物と包材との合計重量を推定し、包材の単位面積当たりの重量に内容物の領域の面積を乗じて内容物の領域における包材の重量を求め、合計重量からその包材の重量を除く」というプロセスを、透過画像の画像処理により一挙に行うことが可能となる。
なお、ここでの包材は、内容物を収納するための資材を意味し、包装資材や梱包資材を広く含む。包材には、例えば、紙(ダンボールを含む)や、プラスチック等の材質で製造された、内容物を収納するための容器を含む。包材の形態は、特定の形態に限定されるものではなく、例えば、袋状、トレー状、箱状、筒状など各種形態を含む。
本発明の第2観点に係る検査装置は、第1観点に係る検査装置であって、重量推定部は、搬送される商品毎の包材から影響度を求めて、内容物の領域のデータから前記影響度を除去する。
本発明の第3観点に係る検査装置は、第1観点に係る検査装置であって、記憶部をさらに備えている。記憶部は、透過画像の所定領域の輝度と、その輝度に対応する重量との関係に基づいて作成される推定カーブを記憶する。また、記憶部は、内容物の領域における推定カーブを記憶している。重量推定部は、推定カーブに基づいて「内容物の領域」のデータから影響度をソフト的に処理して除去する。
この検査装置では、予め包材のみによる輝度を記憶させておき、その輝度を内容物の領域の輝度に基づいて補償することによって、内容物の領域における包材のみによる輝度を求め、それを内容物の領域の輝度から差し引けば、内容物の領域のうちの内容物だけによる輝度が求まり、内容物の重量が推定される。つまり、推定カーブから重量を計算処理する段階で、内容物の領域における包材のみによる影響度(輝度)を求めて、それを除去することができる。
本発明の第4観点に係る検査装置は、第1観点に係る検査装置であって、画像ヒストグラム作成部と、画像補正部とを備えている。画像ヒストグラム作成部は、透過画像の輝度を示すヒストグラムを作成する。画像補正部は、透過画像の輝度を補正する。重量推定部は、ヒストグラムの輝度情報に基づいて包材の輝度を補正し、内容物の領域のデータから内容物だけの重量を推定する。
この検査装置では、透過画像の包材の輝度を別の領域の輝度に合わせることによって、包材の影響が除かれる。包材の影響が除かれた画像に写る内容物の領域は包材を除いた内容物だけの領域であるので、その領域のデータから内容物のみの重量を推定することができる。
本発明の第5観点に係る検査装置は、第4観点に係る検査装置であって、輝度情報にヒストグラムのピーク値を用いる。
この検査装置では、例えば、ピーク値から包材の輝度、背景の輝度が判別できるので、包材の領域の輝度を背景の輝度に合わせることによって、内容物の領域のデータから包材の影響度を除くことができる。
本発明に係る検査装置では、「透過画像から包材の単位面積当たりの重量および内容物の領域から内容物と包材との合計重量を推定し、包材の単位面積当たりの重量に内容物の領域の面積を乗じて内容物の領域における包材の重量を求め、合計重量からその包材の重量を除く」というプロセスを、透過画像の画像処理により一挙に行うことが可能となる。
具体的には、透過画像の包材の輝度を背景の輝度に合わせることによって、包材の影響が除かれる。包材の影響が除かれた画像に写る内容物の領域は包材を除いた内容物だけの領域であるので、その領域のデータから内容物の重量を推定することができる。
本発明の一実施形態に係るX線検査装置の外観斜視図。 X線検査装置のシールドボックスの内部構成図。 X線検査の原理を示す模式図。 X線検査装置の前後の工程構成図。 制御コンピュータのブロック構成図。 ヒストグラムの一例を示す図。 一の領域の輝度を他の領域の輝度に合わせる補正を行った後のヒストグラムを示す図。 包材で包装された商品のX線透過画像P1。 図7AにおけるX線透過画像P1を補正したX線透過画像P2。 重量推定のフローチャート。
以下図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。なお、以下の実施形態は、本発明の具体例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
(1)X線検査装置10全体の構成
図1は、本発明の一実施形態に係るX線検査装置の外観斜視図である。図1において、X線検査装置10は、食品等の商品Gの生産ライン(図4参照)に組み込まれて商品Gの品質検査を行う装置の1つであって、連続的に搬送されてくる商品Gに対してX線を照射することにより商品Gの良否判断を行う装置である。
検体である商品Gは、前段コンベア60によってX線検査装置10のところまで運ばれてくる。商品Gは、X線検査装置10において良品または不良品に分類される。このX線検査装置10での検査結果は、X線検査装置10の下流側に配置されている振分機構70に送られる。
振分機構70は、X線検査装置10において良品と判断された商品Gを、正常品を排出するコンベア80へと送り、X線検査装置10において不良品と判断された商品Gを、不良排出方向90、不良排出方向91へと振り分ける。
(2)詳細構成
図2は、X線検査装置のシールドボックス11の内部構成図である。図2において、X線検査装置10は、シールドボックス11と、コンベア12と、X線照射器13と、X線ラインセンサ14と、タッチパネル機能付きのモニタ30(図1参照)と、制御コンピュータ20(図5参照)とから構成されている。
(2−1)シールドボックス11
シールドボックス11の両側面には、商品Gをシールドボックス11の内外に搬入出させるための開口11aが形成されている。開口11aは、シールドボックス11の外部へのX線の漏洩を防止するために、遮蔽ノレン(図示せず)により塞がれている。この遮蔽ノレンは、鉛を含むゴムから成形されており、商品Gが開口11aを通過する際に商品Gによって押しのけられるようになっている。
そして、シールドボックス11内には、コンベア12、X線照射器13、X線ラインセンサ14、制御コンピュータ20等が収容されている。また、シールドボックス11の正面上部には、モニタ30の他、キーの差し込み口および電源スイッチ等が配置されている。
(2−2)コンベア12
コンベア12は、シールドボックス11内において商品Gを搬送するものであり、図1に示すように、シールドボックス11の両側面に形成された開口11aを貫通するように配置されている。そして、コンベア12は、コンベアモータ12a(図5参照)によって駆動される駆動ローラによって無端状のベルトを回転させながら、ベルト上に載置された商品Gを搬送する。
コンベア12による搬送速度は、オペレータが入力した設定速度になるように、制御コンピュータ20によるコンベアモータ12aのインバータ制御によって細かく制御される。また、コンベアモータ12aには、コンベア12による搬送速度を検出して制御コンピュータ20に送るエンコーダ12b(図5参照)が装着されている。
(2−3)X線照射器13
X線照射器13は、図2に示すように、コンベア12の上方に配置されており、下方のX線ラインセンサ14に向けて扇状の照射範囲XにX線を照射する。
(2−4)X線ラインセンサ14
図3は、X線検査の原理を示す模式図である。図3において、X線ラインセンサ14は、コンベア12の下方に配置されており、主として多数の画素センサ14aから構成されている。これらの画素センサ14aは、コンベア12による搬送方向に直交する向きに一直線に水平配置されている。また、各画素センサ14aは、商品Gやコンベア12を透過したX線を検出し、X線透視像信号を出力する。X線透視像信号は、X線の輝度(濃度)を示すものである。
(2−5)モニタ30
モニタ30は、フルドット表示の液晶ディスプレイであり、検査時に必要となる検査パラメータ等の入力をオペレータに促す画面を表示する。また、モニタ30は、タッチパネル機能も有しており、オペレータからの検査パラメータ等の入力を受け付ける。
(2−6)制御コンピュータ20
図5は、制御コンピュータのブロック構成図である。図5において、制御コンピュータ20は、CPU(中央演算処理装置)21、ROM(リードオンリーメモリ)22、RAM(ランダムアクセスメモリ)23、HDD(ハードディスク)25および記憶メディア等を挿入するためのドライブ24を搭載している。
CPU21では、ROM22やHDD25に格納されている各種プログラムが実行される。HDD25には、検査パラメータや検査結果が保存蓄積される。検査パラメータについては、モニタ30のタッチパネル機能を使ったオペレータからの入力によって設定及び変更が可能である。オペレータは、これらのデータがHDD25だけでなくドライブ24に挿入された記憶メディアにも保存蓄積されるように設定することができる。
さらに、制御コンピュータ20は、モニタ30でのデータ表示を制御する表示制御回路(図示せず)、モニタ30のタッチパネルを介してオペレータにより入力されたキー入力データを取り込むキー入力回路(図示せず)、プリンタ(図示せず)等の外部機器やLAN等のネットワークとの接続を可能にする通信ポート(図示せず)なども備えている。
そして、制御コンピュータ20の各部21〜25は、アドレスバスやデータバス等のバスラインを介して相互に接続されている。
また、制御コンピュータ20は、コンベアモータ12a、エンコーダ12b、光電センサ15、X線照射器13、X線ラインセンサ14等に接続されている。光電センサ15は、検体である商品Gが扇状のX線の照射範囲X(図2参照)を通過するタイミングを検知するための同期センサであり、主として、コンベア12を挟んで配置される一対の投光器および受光器から構成されている。
(3)CPU21の構成
制御コンピュータ20のHDD25には、画像生成モジュール、領域特定モジュール、重量推定モジュール、重量診断モジュール、ヒストグラム作成モジュール、画像補正モジュール、異物検査モジュールおよび総合診断モジュールを含む検査プログラムが格納されている。そして、制御コンピュータ20のCPU21は、これらのプログラムモジュールを読み出して実行することにより、画像生成部21a、領域判別部21b、重量推定部21c、重量診断部21d、画像ヒストグラム作成部21e、画像補正部21f、異物検査部21gおよび総合診断部21hとして動作する(図5参照)。
(3−1)画像生成部21a
画像生成部21aは、X線ラインセンサ14から出力されるX線透視像信号に基づいて、商品GのX線透過画像を生成する。画像生成部21aは、商品Gが扇状のX線の照射範囲X(図2参照)を通過するときにX線ラインセンサ14の各画素センサ14aから出力されるX線透視像信号を細かい時間間隔で取得し、取得したX線透視像信号に基づいて商品GのX線透過画像を生成する。なお、商品Gが扇状のX線の照射範囲Xを通過するタイミングは、光電センサ15からの信号により判断される。すなわち、画像生成部21aは、X線ラインセンサ14の各画素センサ14aから得られるX線の輝度に関する細かい時間間隔毎のデータをマトリクス状に時系列につなぎ合わせることにより、商品Gを写すX線透過画像を生成する。
(3−2)領域判別部21b
領域判別部21bは、画像生成部21aにより生成された商品Gを写すX線透過画像から、商品などの領域を判別する。
(3−3)重量推定部21c
重量推定部21cは、領域判別部21bにより判別された商品領域に対して画像処理を施すことにより、商品Gの重量値を推定する。当該重量推定処理は、X線透過画像P上においてはX線の照射方向に厚みのある物質ほど暗く写るという性質を利用し、以下の原理に基づいて行われる。
X線透過画像P上の厚さtの物質を写す画素の明るさIは、物質の存在しない領域に含まれる画素の明るさをI0とした場合、以下の式(1)によって表される。
I/I0=e-μt ・・・(1)
ここで、μは、X線のエネルギーと物質の種類とに応じて定まる線吸収係数である。式(1)を物質の厚さtについて解くと、以下の式(2)のようになる。
t=−1/μ×ln(I/I0) ・・・(2)
また、内容物の微小部位の重量値は、当該微小部位の厚さに比例する。したがって、明るさIの画素の写す内容物の微小部位の重量値mは、適当な定数αを用いて、以下の式(3)によって近似的に算出される。
m=−αln(I/I0) ・・・(3)
重量推定部21cは、商品Gを構成する全ての画素に対応する重量値mを算出して足し合わせることにより、商品G全体の重量値を推定する。
(3−4)重量診断部21d
重量診断部21dは、商品Gの内容物の重量値が所定の範囲内に収まっているか否かをチェックする。そして、重量値が当該範囲内に収まっている場合には、その商品Gを正常と診断し、当該範囲内に収まっていない場合には、その商品Gを重量異常と診断する。
なお、重量診断部21dによる処理は、重量推定部21cによる処理に遅れて並列に実行される。
(3−5)画像ヒストグラム作成部21e
画像ヒストグラム作成部21eは、X線透過画像に写る背景(例えば、コンベアのベルト)、包材、内容物などの各領域の輝度をヒストグラムで表示する。
(3−6)画像補正部21f
画像補正部21fは、画像ヒストグラム作成部21eが作成したヒストグラムに基づいて、一の領域の輝度を他の領域の輝度に合わせる処理を行い、X線透過画像から前記一の領域を除去することができる。
図6Aは、ヒストグラムの一例を示す図である。図6Aにおいて、ヒストグラムにA〜Bの4つのピークが存在する。ここで、一の領域の輝度を他の領域の輝度に合わせる処理とは、一つのピークを他のピークに重ね合わせることである。以下、図6Bを参照しながら説明する。
図6Bは、一の領域の輝度を他の領域の輝度に合わせる補正を行った後のヒストグラムを示す図である。図6Bにおいて、2点鎖線で示すヒストグラムが図6Aと同じものである。図6AにおけるピークCがピークDと重なるように、ピークA,B,Cを輝度の大きい側(暗から明の方向)へ移動させた結果、ピークA,BはピークA´,B´に補正され、ピークDはピークCと合わさることによってピークD´に補正されている。但し、ピークD及びピークD´の輝度はほとんど変わっていない。この結果、ピークCの領域の輝度が除去され、例えばピークCが包材の輝度でピークDが背景の輝度であるとすれば、包材の輝度と背景の輝度とが同じになり、重量推定時に包材の影響がなくなる。
(3−7)異物検査部21g
異物検査部21gは、画像生成部21aにより生成された商品GのX線透過画像に対して2値化処理を施すことにより、商品Gに含まれる異物を検出する。より具体的には、商品GのX線透過画像上に予め設定した閾値よりも暗く現れる領域が存在する場合には、その商品Gに異物が混入していると判断し、その商品Gを異常と判断する。
(3−8)総合診断部21h
重量診断部21dも異物検査部21gも、商品Gを異常と判断すると、直ちにその旨を示す信号を総合診断部21hに送る。総合診断部21hは、重量診断部21dから当該信号を受け取ると、商品Gを不良品であると診断するとともに、直ちに異物検査部21gによる検査を終了させる。
また、異物検査部21gから当該信号を受け取った場合には、商品Gを不良品であると診断するとともに、直ちに重量診断部21dによる検査を終了させる。異物が検出されただけの商品Gであっても、重量異常が検出されただけの商品Gであっても出荷できないのであるから、他の検査結果にかかわらず当該商品Gを不良品と結論付けることができるからである。また、総合診断部21hは、重量診断部21dおよび異物検査部21gの両方から異常が検出されなかった旨を示す信号を受け取った場合には、商品Gを良品である診断する。そして、総合診断部21hは、診断結果を振分機構70へ送る。
(4)内容物の重量推定
背景技術でも述べたように、内容物と重なっている包材の重量は常に一定ではなく、推定した包材を含む商品全体の重量から、予め一定の重量を風袋として差し引くことはできない。
そこで、本実施形態では、内容物と包材との合計重量から内容物の領域における包材の重量を除くのではなく、包材が重量推定部21cに及ぼしている影響度を除くことによって内容物の重量を推定している。
図7Aは、包材Fで包装された商品GのX線透過画像P1である。図7Aにおいて、最も内側に濃く写る物体は、内容物Nであり、薄い板状物が複数積み重ねられており、揺すると拡散して投影面が拡大するような物であり、現に図6Aでは内容物Nの一部が位置ずれをしており、説明の便宜上それを内容物N2とする。この内容物Nの代表物としては板海苔が挙げられる。
図7Bは、図7AにおけるX線透過画像P1に、前述の(3−6)で説明した補正を行ったX線透過画像P2である。図7Bにおいて、X線透過画像P2は、X線透過画像P1の包材Fの輝度を背景(コンベア12のベルト面)の輝度に合わせるように補正されている。
このような画像補正によって、内容物の領域の輝度から包材Fの輝度の影響度を除去することができるので、包材の重量を含まない内容物Nの重量を補正後のX線透過画像P2から推定することができる。
図8は、重量推定のフローチャートである。以下、図面を参照しながら重量推定方法について説明する。図5、図7A、図7B、及び図8において、制御コンピュータ20は、ステップS1で画像生成部21aを介して、図7Aに示すような商品GのX線透過画像P1を作成し、ステップS2に進む。
次に制御コンピュータ20は、ステップS2で領域判別部21bを介して、内容物の領域を判別し、ステップS3に進む。
次に制御コンピュータ20は、ステップS3で画像ヒストグラム作成部21eを介して、X線透過画像P1のヒストグラム(図6A参照)を作成し、ステップS4に進む。
次に制御コンピュータ20は、ステップS4でヒストグラムから包材F、および背景を判別し、ステップS5に進む。
また、制御コンピュータ20は、ステップS5で画像補正部21fを介して、X線透過画像P1における包材Fの輝度を背景(コンベア12のベルト面)の輝度に合わせる補正をして、X線透過画像P2を作成し、ステップS6に進む。
また、制御コンピュータ20は、ステップS6で重量推定部21cを介して、画像P2の内容物N(内容物N2を含む)の輝度から内容物Nだけの重量を求める。
以上のように、X線検査装置10は、X線透過画像P1から包材Fの影響度を除去する補正を行ったX線透過画像P2から内容物Nだけの重量を求めることができるので、内容物Nの領域に含まれる包材の重量を推定する手間が省けるので、ユーザーにとって使い勝手がよい。
なお、上記の重量推定フローでは、制御コンピュータ20が、画像生成部21a、領域判別部21b、画像ヒストグラム作成部21e、画像補正部21f、重量推定部21cそれぞれに指令を出している構成であるが、最終的に重量の推定を行う重量推定部21cが指令を出す構成であってもよい。
(5)特徴
(5−1)
X線検査装置10では、画像生成部21aが商品GのX線透過画像P1を作成し、領域判別部21bが内容物Nの領域を判別し、画像ヒストグラム作成部21eがX線透過画像P1のヒストグラムを作成し、画像補正部21fがX線透過画像P1における包材Fの輝度を背景の輝度に合わせる補正をしてX線透過画像P2を作成し、重量推定部21cがX線透過画像P2の内容物Nの輝度から内容物Nだけの重量を推定する。
その結果、このX線検査装置10では、X線透過画像P1から包材Fの単位面積当たりの重量、内容物Nの領域における包材成分の重量を推定することなく、X線透過画像P1からX線透過画像P2への画像処理で一挙に行うことが可能となる。
(5−2)
X線検査装置10では、搬送される商品G毎にX線透過画像P1における包材Fの輝度をヒストグラムから求めて、内容物Nの領域の輝度のデータから包材Fの影響度を除去している。それゆえ、万が一、包材Fの厚みがばらついている場合でも包材の影響がその都度除かれるので、精度よく重量推定がなされる。
(5−3)
X線検査装置10は、X線透過画像P1から作成したヒストグラムのピーク値から包材F、背景、及びそれらの輝度を判別している。
(6)他の実施形態
上記実施形態では、内容物Nの領域の輝度のデータから包材Fの影響度を除去した輝度に基づいて、つまりX線透過画像P2を基に式(3)を用いて重量推定を行っているが、これに限定されるものではなく、以下に述べる推定カーブを用いて重量推定することもできる。
(6−1)
重量推定カーブは、X線透過画像の内容物Nの領域における輝度から内容物Nのみの重量を推定するためのカーブである。X線透過画像の内容物Nの領域における輝度は、内容物Nと包材Fとが重なった領域の輝度であるので、カーブ作成時に予め包材Fによる輝度の影響分を除去して作成されている。
したがって、内容物Nの領域の輝度から直接的に内容物Nのみの重量を推定することができる。
(6−2)
また、他の重量推定カーブとして、内容物Nとそこに重なる包材Fとの合算重量を推定するためのカーブも利用できる。推定した合算重量に応じて包材Fのみによる輝度を補償し、内容物Nの領域の輝度から包材Fのみの輝度(補償された輝度)の影響を除き、内容物Nのみの重量を演算する。
なお、包材Fのみによる輝度と、その輝度を内容物Nの領域の輝度に基づいて補償する理由は、包材Fは同じ材質で且つ同じ厚さであっても包材Fが包む内容物Nの厚みが変化すると包材Fの輝度が異なるため、同じ材質で且つ同じ厚さの包材Fでも輝度を一律に設定することができないからである。
(6−3)
上記実施形態では、商品Gに対して照射されたX線をX線ラインセンサ14にて検出し、その検出されたX線からX線透過画像を取得して、X線透過画像の輝度から重量の推定を行っている。
これに対し、他の実施形態に係る検査装置は、商品Gに対してLED等の光線照射部から近赤外線を照射し、ラインセンサカメラ等の光線検知部によって商品Gを透過した近赤外線を検出し、その検出された近赤外線から透過画像を取得して、透過画像の輝度から重量の推定を行う。使用される光線の種類が異なる(光線照射部および光線検知部が異なる)以外の点については、上記実施形態と同様に構成される。本実施形態では、近赤外線が包材Fおよび内容物Nを透過可能な商品Gを検査対象とする。
本実施形態においても、上記実施形態と同様の特徴が得られる。
(7)その他
上記実施形態では、X線透過画像P1から作成したヒストグラムのピーク値から包材F、背景、及びそれらの輝度を判別しているが、これに限定されるものではなく、ヒストグラムの平均値や偏差を用いても良い。なぜなら、ヒストグラムの平均値は全体を反映できるので精度が上がり、偏差は平均よりさらに統計的な全体傾向が反映できるとの利点があるからである。
また、上記実施形態では、内容物Nの例として、薄い板状物が複数積み重ねられた板海苔等をあげたが、内容物Nはこのようなものに限定されるものではなく、本X線検査装置10は、包材内に各種内容物を収容する商品に対して適用可能である。
また、上記実施形態では、板海苔等の薄い板状物を収納する包材F(プラスチック製等の袋状の包材)を例として挙げたが、包材はこれに限定されるものではない。ここでの包材は、内容物を収納するための資材を意味し、包装資材や梱包資材を広く含む。
例えば、包材には、紙製(ダンボールを含む)、プラスチック製、プラスチックコーティングされた紙製等の、各種材質の容器を広く含む。また、包材の形態は、袋状に限定されるものではなく、トレー状、箱状、筒状など各種形態を含む。包材の具体例には、例えば、プラスチック製のトレー、蓋付きの耐熱プラスチック容器、紙製の菓子箱(例えば、キャラメル箱等)、ダンボール箱、コーティングされた紙製の蓋付きカップ等を含む。
また、X線が透過する包材が場所によらず概ね均質であれば、2種類以上の材質が用いられてもよい。例えば、具体的には、紙製のカップの上部がプラスチック製の蓋で覆われているような包材が用いられる場合であっても、X線が透過する位置によらず、カップの底の厚みや蓋の厚みが概ね一様であれば、本X線検査装置10を適用可能である。
本発明のX線検査装置は、X線透過画像に含まれる領域における輝度から重量を推定するX線重量推定装置に対して広く適用可能である。
10 X線検査装置(検査装置)
13 X線照射器(照射部)
14 X線ラインセンサ(透過光線検出部)
21a 画像生成部(画像取得部)
21c 重量推定部
21e 画像ヒストグラム作成部
21f 画像補正部
22 ROM(記憶部)
F 包材
G 商品(検査対象物)
N,N2 内容物
特開2002−296022号公報

Claims (5)

  1. 包材内に内容物を収納した商品に対して照射された光線を透過光線検出部にて検出し、その検出された光線から透過画像を取得し、前記透過画像の輝度に基づき前記商品または前記内容物の重量を推定する検査装置であって、
    前記透過画像の輝度から重量を推定する重量推定部と、
    を備え、
    前記重量推定部は、
    前記内容物の領域を判別し、
    さらに、前記内容物の領域のデータから前記包材が前記重量推定部に及ぼしている影響度を除くことによって前記内容物だけの重量を推定する、
    検査装置。
  2. 前記重量推定部は、搬送される前記商品毎の包材から前記影響度を求めて、前記内容物の領域のデータから前記影響度を除去する、
    請求項1に記載の検査装置。
  3. 前記透過画像の所定領域の輝度と、前記輝度に対応する重量との関係に基づいて作成される推定カーブを記憶する記憶部をさらに備え、
    前記記憶部は、前記内容物の領域における前記推定カーブを記憶し、
    前記重量推定部は、前記推定カーブに基づいて前記内容物の領域のデータから前記影響度をソフト的に処理して除去する、
    請求項1に記載の検査装置。
  4. 前記透過画像の輝度を示すヒストグラムを作成する画像ヒストグラム作成部と、
    前記透過画像の輝度を補正する画像補正部と、
    をさらに備え、
    前記重量推定部は、
    前記ヒストグラムの輝度情報に基づいて包材の輝度を補正し、前記内容物の領域のデータから前記内容物だけの重量を推定する、
    請求項1に記載の検査装置。
  5. 前記輝度情報は、前記ヒストグラムのピーク値である、
    請求項4に記載の検査装置。
JP2014181778A 2013-09-20 2014-09-05 検査装置 Expired - Fee Related JP6466671B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014181778A JP6466671B2 (ja) 2013-09-20 2014-09-05 検査装置

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013196073 2013-09-20
JP2013196073 2013-09-20
JP2014181778A JP6466671B2 (ja) 2013-09-20 2014-09-05 検査装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015083967A true JP2015083967A (ja) 2015-04-30
JP6466671B2 JP6466671B2 (ja) 2019-02-06

Family

ID=53047628

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014181778A Expired - Fee Related JP6466671B2 (ja) 2013-09-20 2014-09-05 検査装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6466671B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017156113A (ja) * 2016-02-29 2017-09-07 株式会社イシダ X線検査装置
WO2017159856A1 (ja) * 2016-03-18 2017-09-21 株式会社イシダ X線検査装置
JP2021009085A (ja) * 2019-07-02 2021-01-28 富士電機株式会社 X線検査システム及びx線検査方法

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5585603A (en) * 1993-12-23 1996-12-17 Design Systems, Inc. Method and system for weighing objects using X-rays
JP2006300887A (ja) * 2005-04-25 2006-11-02 Anritsu Sanki System Co Ltd X線検査装置
WO2009041393A1 (ja) * 2007-09-26 2009-04-02 Ishida Co., Ltd. 検査装置
JP2010107456A (ja) * 2008-10-31 2010-05-13 Ishida Co Ltd X線検査装置
JP2013019688A (ja) * 2011-07-07 2013-01-31 Anritsu Sanki System Co Ltd X線質量測定装置
JP2013064637A (ja) * 2011-09-16 2013-04-11 Ishida Co Ltd 重量推定装置

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5585603A (en) * 1993-12-23 1996-12-17 Design Systems, Inc. Method and system for weighing objects using X-rays
JP2006300887A (ja) * 2005-04-25 2006-11-02 Anritsu Sanki System Co Ltd X線検査装置
WO2009041393A1 (ja) * 2007-09-26 2009-04-02 Ishida Co., Ltd. 検査装置
JP2010107456A (ja) * 2008-10-31 2010-05-13 Ishida Co Ltd X線検査装置
JP2013019688A (ja) * 2011-07-07 2013-01-31 Anritsu Sanki System Co Ltd X線質量測定装置
JP2013064637A (ja) * 2011-09-16 2013-04-11 Ishida Co Ltd 重量推定装置

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017156113A (ja) * 2016-02-29 2017-09-07 株式会社イシダ X線検査装置
WO2017159856A1 (ja) * 2016-03-18 2017-09-21 株式会社イシダ X線検査装置
JP2021009085A (ja) * 2019-07-02 2021-01-28 富士電機株式会社 X線検査システム及びx線検査方法
JP7277287B2 (ja) 2019-07-02 2023-05-18 富士電機株式会社 X線検査システム及びx線検査方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP6466671B2 (ja) 2019-02-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5789083B2 (ja) 検査装置
JP5297206B2 (ja) 重量検査装置およびこれを備えた重量検査システム
US7477726B2 (en) X-ray inspection apparatus
US20100002835A1 (en) X-ray inspection apparatus and x-ray inspection program
JP6466671B2 (ja) 検査装置
JP5798420B2 (ja) 重量推定装置
JP2006329906A (ja) X線検査装置
JP2007183200A (ja) X線検査装置及び物品検査装置
JP2005003480A (ja) X線検査装置
JP5337086B2 (ja) X線検査装置
JP6346831B2 (ja) 検査装置
JP6110512B2 (ja) 近赤外線検査装置
JP2007132796A (ja) X線検査装置およびx線検査プログラム
JP2017009319A (ja) 検査装置
JP2009080031A (ja) X線検査装置
JP2009080030A (ja) X線検査装置
WO2017159856A1 (ja) X線検査装置
WO2017159855A1 (ja) X線検査装置
JP6941851B2 (ja) 質量推定装置
JP2015087371A (ja) X線検査装置
JP2008175691A (ja) X線検査装置および検査方法
JP2010112850A (ja) X線検査装置
WO2018168668A1 (ja) X線検査装置
JP4081054B2 (ja) X線検査装置
JP2014134457A (ja) X線検査装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170904

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180516

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180522

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180723

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190108

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190110

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6466671

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees