JP2015083561A - 皮膚外用剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】使用感触を向上させ、使用感の良い紫外線防御効果が増強され、製剤安定性が改善された、皮膚外用剤の提供。【解決手段】ジメチコンクロスポリマー0.1〜8重量%、アルキル変性シリコーンクロスポリマー0.01〜20重量%、シリコーンエラストマー型界面活性剤0.01〜10重量%、及び油溶性紫外線吸収剤0.1〜20重量%を含有する皮膚外用剤。前記皮膚外用剤は水の含有量が1重量%以下の水の実質的に含まず、更に酸化チタンや酸化亜鉛等の金属の微粒子化したものを0.1〜50重量%含有する皮膚外用剤。【選択図】図1

Description

本発明は、ジメチコンクロスポリマー、アルキル変性シリコーンクロスポリマー、シリコーンエラストマー型界面活性剤、及び油溶性紫外線吸収剤を含有し、紫外線防御効果が高く、製剤安定性のよい皮膚外用剤に関する。
皮膚外用剤は、使用感触の良さを更に求められているが、近年の美白への意識の高さから、使用感触だけではなく、さらに紫外線防御効果を増強することも求められている。
使用感触を向上させるためには、感触改良剤として知られるシリコーンエラストマーが使われ、乳化性シリコーンエラストマー2種類を含有する油中水型エマルションを作ることで、粘度の高いテクスチャーを持ちながら、皮膚上で広がる、使用感のよい組成物が開示されている(特許文献1)。
また、紫外線防御効果を増強するために、油剤と、トリアジン系の紫外線吸収剤と、シリコーンエラストマーなどのレオロジー制御剤を組み合わせることで、製剤安定性がよく、紫外線防御効果を上げる検討が行われてきた(特許文献2)。
特開2007−16029 特開2011−121947
しかしながら、特許文献1や特許文献2に記載された組成物では、紫外線防御効果が十分に増強されず、継時的に相分離や液吐きを起こすことがあり、使用感も満足できるものではなかった。また特許文献2に記載された組成物では、トリアジン系紫外線吸収剤が析出するなど、安定性が問題となることがあった。
従って本発明は、乳化効果を持たないジメチコンクロスポリマーとアルキル変性シリコーンクロスポリマーと、更にシリコーンエラストマー型界面活性剤と油溶性紫外線吸収剤を含有することで、優れた紫外線防御効果を増強し、経時的に良好な製剤安定性を持ち、使用感のよい皮膚外用剤を提供する。
即ち、本発明の要旨は、以下の通りである。
項1.ジメチコンクロスポリマー、アルキル変性シリコーンクロスポリマー、シリコーンエラストマー型界面活性剤、及び油溶性紫外線吸収剤を含む皮膚外用剤。
項2.ジメチコンクロスポリマー1重量部に対して、アルキル変性シリコーンクロスポリマーを、0.01〜100重量部の比率で含有する、項1に記載の皮膚外用剤。
項3.前記のジメチコンクロスポリマーを1〜15重量%含有する、項1又は2のいずれかに記載の皮膚外用剤。
項4.前記のアルキル変性シリコーンクロスポリマーを0.1〜8重量%含有する、項1〜3のいずれかに記載の皮膚外用剤。
項5.実質的に、無水物である、項1〜4のいずれかに記載の皮膚外用剤。
項6.さらに、金属粉体を含む、項1〜5のいずれかに記載の皮膚外用剤。
項7.ジメチコンクロスポリマー、アルキル変性シリコーンクロスポリマー、シリコーンエラストマー型界面活性剤、及び油溶性紫外線吸収剤を含むことを特徴とする、紫外線防御増強方法。
項8.ジメチコンクロスポリマー、アルキル変性シリコーンクロスポリマー、シリコーンエラストマー型界面活性剤、及び油溶性紫外線吸収剤を含むことを特徴とする、製剤安定性改善方法。
項9.ジメチコンクロスポリマー、アルキル変性シリコーンクロスポリマー、シリコーンエラストマー型界面活性剤、及び油溶性紫外線吸収剤を含むことを特徴とする、肌のカバー用皮膚外用剤。
項10.ジメチコンクロスポリマー、アルキル変性シリコーンクロスポリマー、シリコーンエラストマー型界面活性剤、及び油溶性紫外線吸収剤を含むことを特徴とする、保湿用皮膚外用剤。
本発明の皮膚外用剤は、紫外線防御効果が増強され、経時的に良好な製剤安定性を有し、使用感のよいものである。
実施例1、比較例1、及び比較例2の皮膚外用剤の紫外線防御効果を示した図である。 実施例1の皮膚外用剤の粘弾性測定結果を示した図である。 比較例1の皮膚外用剤の粘弾性測定結果を示した図である。 比較例2の皮膚外用剤の粘弾性測定結果を示した図である。
本発明は、ジメチコンクロスポリマー、アルキル変性シリコーンクロスポリマー、シリコーンエラストマー型界面活性剤、及び油溶性紫外線吸収剤を含む皮膚外用剤に関する。
ジメチコンクロスポリマー
ジメチコンクロスポリマーは、シロキサン骨格を三次元に架橋させたペーストや粒子を示し、弾性体特有の弾力ある感触、架橋体であることによる皮脂吸収性を持つ成分で、乳化能力を持たず、製剤の良好な感触を得るために有用である。
本発明で用いるジメチコンクロスポリマーとしては、粒子形状を持つものであっても、形状を持たずに油分散体の形態を持つものでも構わないが、粒子形状を持つものであって、かつシリコーンエラストマーの一次粒子径が0.1〜50μmの範囲に入り、かつ一次粒子の形状が球状の粉末から選ばれることが好ましい。さらに、粒子形状を持つシリコーンエラストマーが油剤に混練されたもの、もしくは粉砕機により微粉砕されたもの、もしくは水系分散体から選ばれる1種以上の形態で製剤に配合することが好ましい。シリコーンエラストマーはその表面が異種のシリコーン化合物で表面処理されていてもいなくても構わない。
本発明に使用されるジメチコンクロスポリマーは、市販されているか、又は公知の方法により製造することができる。
本発明に使用するジメチコンクロスポリマーの具体的な例としては、油剤との混合物として提供されているものが好ましい。具体的には、東レ・ダウコーニング・シリコーン社製の9040 Silicone Elastmer Blend、9045 Silicone Elastmer Blend、EL−9240 Silicone Elastmer Blend、9041 Silicone Elastmer Blend、EL−8040 Silicone Organic Elastmer Blend、7−3101 Elastomer Blend HIP Emulsion、9027 Silicone Elastomer Blend、9041 Silicone Elastomer Blend 、9546 Silicone Elastomer Blendなどが挙げられるが、これに限定されない。その中でも、9040 Silicone Elastmer Blend、9045 Silicone Elastmer Blendが好ましい。
本発明においてジメチコンクロスポリマーは、1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
ジメチコンクロスポリマーの配合量としては、安定性や使用感の観点から、皮膚外用剤100重量%に対して、通常0.1〜20重量%であり、好ましくは0.1〜15重量%であり、さらに好ましくは1〜11重量%である。
アルキル変性シリコーンクロスポリマー
アルキル変性シリコーンクロスポリマーは、シロキサン骨格を三次元に架橋させたものにアルキル基を付加させ、三次架橋構造をした微細な粒子であるため、滑らかでサラサラした感触を付与する成分である。さらに、粒子形状を持つアルキル変性シリコーンクロスポリマーが油剤に混練されたもの、もしくは粉砕機により微粉砕されたもの、もしくは水系分散体から選ばれる1種以上の形態で製剤に配合することが好ましい。
発明に使用されるアルキル変性シリコーンクロスポリマーは、市販されているか、又は公知の方法により製造することができる
本発明に使用されるアルキル変性シリコーンクロスポリマーは、油分散体が好ましい。具体例としては、信越シリコーン社製の(ビニルジメチコン/ラウリルジメチコン)クロスポリマー(商品名;KSG−41、KSG−42、KSG−43、KSG−44)、(ラウリルポリジメチルシロキシエチルジメチコン/ビスビニルジメチコン)クロスポリマー(商品名:KSG−042Z、KSG−045Z)、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製の(セテアリルジメチコン/ビニルジメチコン)クロスポリマー(商品名:SILSOFT Silicone Gel)、セテアリルジメチコンクロスポリマー(VELVESIL DM)、アルキル(C30−45)セテアリルジメチコンクロスポリマー(VELVESIL125、VELVESIL034)などが挙げられるが、これに限定されない。その中でも、(ビニルジメチコン/ラウリルジメチコン)クロスポリマーが好ましい。
本発明においてアルキル変性シリコーンクロスポリマーは、1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
アルキル変性シリコーンクロスポリマーの本発明の皮膚外用剤における含有量は、分散安定性、製剤安定性、紫外線吸収剤の相溶性、べたつきなどの使用感の点から皮膚外用剤100重量%中、通常0.001〜20重量%であり、好ましくは0.01〜10重量%であり、さらに好ましくは0.1〜8重量%である。
また、本発明の皮膚外用剤において、ジメチコンクロスポリマー1重量部に対して、アルキル変性シリコーンクロスポリマー0.01〜100重量部、好ましくは0.05〜50重量部である。
シリコーンエラストマー型界面活性剤
本明細書において、シリコーンエラストマー型界面活性剤とは、一般的にポリシロキサンにアルキレンオキサイド基などの官能基で修飾された、シリコーンエラストマーの誘導体であり、界面活性能(乳化能と紛体分散能力)を持つ成分である。
本発明に使用されるシリコーンエラストマー型界面活性剤は、市販されているか、又は公知の方法により製造することができる。
本発明に使用されるシリコーンエラストマー型界面活性剤の具体例としては、信越シリコーン社の(ラウリルジメチコン/ポリグリセリン-3)クロスポリマー(商品名:KSG−810、KSG−820、KSG−830、KSG−840)、(ポリグリセリル-3/ラウリルポリジメチルシロキシエチルジメチコン)クロスポリマー(商品名:KSG−820Z、KSG−850Z)、(ジメチコン/ポリグリセリン-3)クロスポリマー(商品名:KSG−710)、(PEG-15/ラウリルジメチコン)クロスポリマー(商品名:KSG−310、KSG−320、KSG−330、KSG−340)、(PEG-15/ラウリルポリジメチルシロキシエチルジメチコン)クロスポリマー(商品名:KSG−320Z、KSG−350Z、KSG−360Z)等が挙げられるが、これに限定されない。その中でも、(ラウリルジメチコン/ポリグリセリン-3)クロスポリマーが好ましい。
本発明においてシリコーンエラストマー型界面活性剤は、1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明に使用されるシリコーンエラストマー型界面活性剤の含有量は、製剤安定性の点から、本発明の外用組成物100重量%中、通常0.01〜10重量%であり、好ましくは0.1〜8重量%であり、さらに好ましくは0.1〜5重量%である。
また、本発明の皮膚外用剤において、ジメチコンクロスポリマー1重量部に対して、シリコーンエラストマー型界面活性剤は、0.0001〜100重量部、好ましくは0.001〜50重量部配合される。
油溶性紫外線吸収剤
本明細書において、油溶性紫外線吸収剤とは、水に溶解しない紫外線吸収剤であり、紫外線防御効果を持つ成分である。
本発明に使用される油溶性紫外線吸収剤は、市販されているか、又は公知の方法により製造することができる
本発明に使用される具体例としては、2,4−ビス−{[4−(2−エチル−ヘキシルオキシ)−2−ヒドロキシ]−フェニル}−6−(4−メトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス[4−(2−エチルヘキシルオキシカルボニル)アニリノ]−1,3,5−トリアジン、2−[4−(ジエチルアミノ)−2−ヒドロキシベンゾイル]安息香酸ヘキシルエステル、パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル、4−tert−ブチル−4’−メトキシ−ジベンゾイルメタン、オクトクリレン、ポリシリコーン−15などが挙げられるが、これに限定されない。その中でも、パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル、ポリシリコーン15が好ましい。
本発明において油溶性紫外線吸収剤は、1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明に使用される油溶性紫外線吸収剤の含有量は、紫外線防御効果、使用感、製剤安定性の点から、本発明の外用組成物100重量%中、通常0.1〜20重量%であり、好ましくは0.1〜10重量%であり、さらに好ましくは0.5〜10重量%であるが、これに限らない。
また、ジメチコンクロスポリマー1重量部に対して、油溶性紫外線吸収剤は、0.001〜200重量部、好ましくは0.001〜150重量部配合される。

さらに本発明の皮膚外用剤は、無水で、実質的に水を含まないものでもよい。実質的に水を含まない場合とは、水の含有量1重量%以下のことであり、エキス添加などによる少量の水の含有は、実質的に無水である。
金属粉体
さらに本発明の皮膚外用剤は、金属粉体を含んでいてもよい。
本明細書において、金属粉体とは、酸化チタンや酸化亜鉛などの金属を微粒子化したものであり、紫外線防御効果を持つものが好ましい。
本発明に使用される金属粉体は、市販されているか、又は公知の方法により製造することができる
本発明に使用される具体例としては、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化鉄、酸化セリウム、酸化ジルコニウム、ケイ酸チタン、ケイ酸亜鉛、無水ケイ酸、ケイ酸セリウム、及び含水ケイ酸等の無機化合物、これらの無機化合物を含水ケイ酸、水酸化アルミニウム、マイカ、又はタルク等の無機粉体で被覆したもの、これらの無機化合物をポリアミド、ポリエチレン、ポリエステル、ポリスチレン、又はナイロン等の樹脂粉体に複合化したもの、並びにこれらの無機化合物をシリコーン油、又は脂肪酸アルミニウム塩等で処理又は被覆したものなどが挙げられるが、これに限定されない。
本発明において金属粉体は、1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明に使用される金属粉体の含有量は、紫外線防御効果、使用感、製剤安定性の点から、本発明の外用組成物100重量%中、通常0.1〜50重量%であり、好ましくは0.1〜30重量%であり、さらに好ましくは0.5〜20重量%である。
また、ジメチコンクロスポリマー1重量部に対して、金属粉体は、0.001〜200重量部、好ましくは0.001〜150重量部配合される。
本発明の皮膚外用剤、以上説明したジメチコンクロスポリマーと、アルキル変性シリコーンクロスポリマーと、シリコーンエラストマー型界面活性剤及び油溶性紫外線吸収剤を含有することで、紫外線防御効果が増強され、製剤安定性が改善される。
またさらに、本発明の外用組成物は、べたつき感やテカリも抑えられ、毛穴や小じわを見えにくくするソフトフォーカス性に優れ、透明感のある肌に仕上がり、付け心地の軽い使用感に優れたものである。
その他の成分
本発明の外用組成物は、以上説明したジメチコンクロスポリマーと、アルキル変性シリコーンクロスポリマーと、シリコーンエラストマー型界面活性剤及び油溶性紫外線吸収剤を含有し、その他、種々の目的に応じて、保湿成分、多価アルコール、スクラブ剤、紫外線吸収成分、抗炎症剤、収斂成分、ビタミン類、ペプチド又はその誘導体、アミノ酸又はその誘導体、洗浄成分、抗菌成分、角質柔軟成分、細胞賦活化成分、老化防止成分、血行促進作用成分、美白成分等のその他の成分を、本発明の効果を損なわない範囲で含んでいてもよい。なお、これらのその他の成分は、1種単独で使用しても、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
前記保湿成分としては、例えば、ジグリセリントレハロース;ヒアルロン酸ナトリウム、ヘパリン類似物質、コンドロイチン硫酸ナトリウム、コラーゲン、エラスチン、ケラチン、キチン、キトサンなどの高分子化合物;グリシン、アスパラギン酸、アルギニンなどのアミノ酸;乳酸ナトリウム、尿素、ピロリドンカルボン酸ナトリウムなどの天然保湿因子;セラミド、コレステロール、リン脂質などの脂質;カミツレエキス、ハマメリスエキス、チャエキス、シソエキスなどの植物抽出エキスなどが挙げられる。
前記多価アルコールとしては、炭素数2〜10のものが好ましく、例えば、グリセリン、ジグリセリン、トリグリセリン、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、イソプレングリコール、1、3−ブチレングリコール、ソルビトール、キシリトール、エリスリトール、マンニトール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、オクタンジオール、デカンジオール、ネオペンチルグリコール等が挙げられる。
これらの中でも、グリセリン、ジグリセリン、トリグリセリン、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、イソプレングリコール、ソルビトール、キシリトール、エリスリトール、マンニトール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、オクタンジオールが好ましく、グリセリン、ジグリセリン、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジエチレングリコール、イソプレングリコール、ソルビトール、キシリトール、エリスリトール、マンニトール、ペンタンジオール、ヘキサンジオールがより好ましい。
前記スクラブ剤としては、例えば、アプリコット核粉末、アーモンド殻粉末、アンズ核粉末、塩化ナトリウム粒、オリーブ核粉末、海水乾燥物粒、キャンデリラワックス、くるみ殻粉末、さくらんぼ核粉末、サンゴ粉末、炭粉末、はしばみ殻粉末、ポリエチレン末、無水ケイ酸等が挙げられる。
前記紫外線吸収成分としては、フェニルベンズイミダゾールスルホン酸、フェルラ酸、ジヒドロキシジメトキシジベンゾフェノンジスルホン酸ナトリウム、ヒドロキシメトキシベンゾフェノンスルホン酸、ヒドロキシメトキシベンゾフェノンスルホン酸ナトリウム等が挙げられる。
前記抗炎症剤としては、グリチルレチン酸、グリチルリチン酸誘導体、アズレン、植物(例えば、コンフリー)に由来する成分、酸化亜鉛、酢酸トコフェロール、アラントイン、アミノカプロン酸及びヒドロコルチゾン等が挙げられる。
前記収斂成分としては、酸化亜鉛、硫酸亜鉛、塩化アルミニウム、スルホ石炭酸亜鉛及びタンニン酸等が挙げられる。
前記ビタミン類としては、dl−α−トコフェロール、酢酸dl−α−トコフェロール、コハク酸dl−α−トコフェロール、コハク酸dl−α−トコフェロールカルシウム等のビタミンE類;リボフラビン、フラビンモノヌクレオチド、フラビンアデニンジヌクレオチド、リボフラビン酪酸エステル、リボフラビンテトラ酪酸エステル、リボフラビン5’−リン酸エステルナトリウム、リボフラビンテトラニコチン酸エステル等のビタミンB2類;ニコチン酸、ニコチン酸dl−α−トコフェロール、ニコチン酸ベンジル、ニコチン酸メチル、ニコチン酸β−ブトキシエチル、ニコチン酸1−(4−メチルフェニル)エチル、ニコチン酸アミド等のニコチン酸類;アスコルビゲン−A、アスコルビン酸ステアリン酸エステル、アスコルビン酸パルミチン酸エステル、ジパルミチン酸L−アスコルビルなどのビタミンC類;メチルヘスペリジン、エルゴカルシフェロール、コレカルシフェロールなどのビタミンD類;フィロキノン、ファルノキノン等のビタミンK類;γ−オリザノール、ジベンゾイルチアミン、ジベンゾイルチアミン塩酸塩;チアミン塩酸塩、チアミンセチル塩酸塩、チアミンチオシアン酸塩、チアミンラウリル塩酸塩、チアミン硝酸塩、チアミンモノリン酸塩、チアミンリジン塩、チアミントリリン酸塩、チアミンモノリン酸エステルリン酸塩、チアミンモノリン酸エステル、チアミンジリン酸エステル、チアミンジリン酸エステル塩酸塩、チアミントリリン酸エステル、チアミントリリン酸エステルモノリン酸塩等のビタミンB1類;塩酸ピリドキシン、酢酸ピリドキシン、塩酸ピリドキサール、5’−リン酸ピリドキサール、塩酸ピリドキサミン等のビタミンB6類;シアノコバラミン、ヒドロキソコバラミン、デオキシアデノシルコバラミン等のビタミンB12類;葉酸、プテロイルグルタミン酸等の葉酸類;パントテン酸、パントテン酸カルシウム、パントテニルアルコール(パンテノール)、D−パンテサイン、D−パンテチン、補酵素A、パントテニルエチルエーテル等のパントテン酸類;ビオチン、ビオシチン等のビオチン類;アスコルビン酸、アスコルビン酸ナトリウム、デヒドロアスコルビン酸、アスコルビン酸リン酸エステルナトリウム、アスコルビン酸リン酸エステルマグネシウム等のアスコルビン酸誘導体であるビタミンC類;カルニチン、フェルラ酸、α−リポ酸、オロット酸等のビタミン様作用因子などが挙げられる。
前記ペプチド又はその誘導体としては、ケラチン分解ペプチド、加水分解ケラチン、コラーゲン、魚由来コラーゲン、アテロコラーゲン、ゼラチン、エラスチン、エラスチン分解ペプチド、コラーゲン分解ペプチド、加水分解コラーゲン、塩化ヒドロキシプロピルアンモニウム加水分解コラーゲン、エラスチン分解ペプチド、コンキオリン分解ペプチド、加水分解コンキオリン、シルク蛋白分解ペプチド、加水分解シルク、ラウロイル加水分解シルクナトリウム、大豆蛋白分解ペプチド、加水分解大豆蛋白、小麦蛋白、小麦蛋白分解ペプチド、加水分解小麦蛋白、カゼイン分解ペプチド、アシル化ペプチド(パルミトイルオリゴペプチド、パルミトイルペンタペプチド、パルミトイルテトラペプチド等)などが挙げられる。
前記アミノ酸又はその誘導体としては、ベタイン(トリメチルグリシン)、プロリン、ヒドロキシプロリン、アルギニン、リジン、セリン、グリシン、アラニン、フェニルアラニン、β−アラニン、スレオニン、グルタミン酸、グルタミン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、シスチン、メチオニン、ロイシン、イソロイシン、バリン、ヒスチジン、タウリン、γ−アミノ酪酸、γ−アミノ−β−ヒドロキシ酪酸、カルニチン、カルノシン、クレアチン等が挙げられる。
前記洗浄成分としては、ラウリン酸カリウム、ミリスチン酸カリウム、パルミチン酸カリウム又はステアリン酸カリウムなどのアルカリ金属塩、アルカノールアミド塩又はアミノ酸塩などから選ばれる石けん類;ココイルグルタミン酸Na、ココイルメチルタウリンNaなどのアミノ酸系界面活性剤;ラウレス硫酸Naなどのエーテル硫酸エステル塩;ラウリルエーテル酢酸Naなどのエーテルカルボン酸塩;アルキルスルホコハク酸エステルNaなどのスルホコハク酸エステル塩;ヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミドなどの脂肪酸アルカノールアミド;ラウリルリン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンラウリルエーテルリン酸ナトリウム等のモノアルキルリン酸エステル塩;ヤシ油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ラウリルヒドロキシスルホベタイン及びラウロイルアミドエチルヒドロキシエチルカルボキシメチルベタインヒドロキシプロピルリン酸ナトリウム等のベタイン型両性界面活性剤;ラウリルアミノプロピオン酸ナトリウム等のアミノ酸型両性界面活性剤等が挙げられる。
前記抗菌成分としては、クロルヘキシジン、サリチル酸、塩化ベンザルコニウム、アクリノール、エタノール、塩化ベンゼトニウム、クレゾール、グルコン酸及びその誘導体、ポピドンヨード、ヨウ化カリウム、ヨウ素、イソプロピルメチルフェノール、トリクロカルバン、トリクロサン、感光素101号、感光素201号、パラベン、フェノキシエタノール、1,2-ペンタンジオール、塩酸アルキルジアミノグリシン、ピロクトオラミン、ミコナゾール等が挙げられる。
前記角質柔軟成分としては、乳酸、サリチル酸、サリチル酸グリコール酸、グルコン酸、クエン酸、リンゴ酸、フルーツ酸、フィチン酸、尿素、イオウなどが挙げられる。
前記細胞賦活化成分としては、γ-アミノ酪酸、ε-アミノカプロン酸などのアミノ酸類;レチノール、チアミン、リボフラビン、塩酸ピリドキシン、パントテン酸類などのビタミン類;グリコール酸、乳酸などのα-ヒドロキシ酸類;タンニン、フラボノイド、サポニン、感光素301号などが挙げられる。
前記老化防止成分としては、パンガミン酸、カイネチン、ウルソール酸、ウコンエキス、スフィンゴシン誘導体、ケイ素、ケイ酸、N−メチル−L−セリン、メバロノラクトン等が挙げられる。
前記血行促進作用成分としては、植物(例えば、オタネニンジン、アシタバ、アルニカ、イチョウ、ウイキョウ、エンメイソウ、オランダカシ、カミツレ、ローマカミツレ、カロット、ゲンチアナ、ゴボウ、コメ、サンザシ、シイタケ、ショウガ、セイヨウサンザシ、セイヨウネズ、センキュウ、センブリ、タイム、チョウジ、チンピ、トウガラシ、トウキ、トウニン、トウヒ、ニンジン、ニンニク、ブッチャーブルーム、ブドウ、ボタン、マロニエ、メリッサ、ユズ、ヨクイニン、リョクチャ、ローズマリー、ローズヒップ、チンピ、トウキ、トウヒ、モモ、アンズ、クルミ、トウモロコシ)に由来する成分;アセチルコリン、イクタモール、カンタリスチンキ、ガンマ−オリザノール、セファランチン、トラゾリン、ニコチン酸トコフェロール、グルコシルヘスペリジンなどが挙げられる。
前記美白成分としては、トコフェロール、アスコルビン酸及び/又はそれらの塩、トラネキサム酸、アスコルビン酸誘導体、アルブチン、4−アルキルレゾルシノ−ル及び/又はそれらの塩、4−メトキシサリチル酸、ハイドロキノン、コウジ酸、胎盤抽出物などや、美白作用を有する植物成分(例えばオウバク、ユキノシタ、アロエ等の抽出物)などが挙げられる。
日焼け止め組成物
本発明の皮膚外用剤は、日焼け止め組成物として使用できる。日焼け止め組成物は、紫外線からの皮膚や毛髪の保護、日焼けの予防等のための外用剤として好適に使用することができる。本発明の日焼け止め組成物の皮膚への適用量や用法は特に制限されず、通常、一日数回、適量を皮膚等に適用、例えば塗布するなどして用いることができる。また、化粧下地としての機能を併せ持つことができる。
ファンデーション組成物
本発明の皮膚外用剤は、ファンデーション組成物として使用できる。ファンデーション組成物は、皮膚のシミ、そばかす、小じわ、毛穴や産毛等を覆い隠し、肌の色を均等に整え、肌を美しく見せる等のための皮膚外用剤として使用することができる。
本発明のファンデーション組成物の皮膚への適用量や用法は特に限定されず、通常、一日数回、適量を皮膚に適用、たとえば塗布するなどして用いることができる。また、化粧下地としての機能を併せ持つことができる。
皮膚外用剤の製造方法
本発明の皮膚外用剤の製造方法は特に制限されず、必須成分であるジメチコンクロスポリマーと、アルキル変性シリコーンクロスポリマーと、シリコーンエラストマー型界面活性剤及び油溶性紫外線吸収剤のほか、通常の皮膚外用剤を製造するのに必要な各種成分(上記その他の成分、水等)を適宜選択、配合して、常法により製造することができる。
製剤形態
本発明の皮膚外用剤の製剤形態としては医薬品、医薬部外品及び化粧品が挙げられるが、この場合、その必須成分及び上記で説明したその他の成分等を、医薬品、医薬部外品又は化粧品に通常使用される基剤又は担体、及び必要に応じて後述する添加剤と共に常法に従い混合して、これらの製剤形態の組成物とすることができる。
前記皮膚外用剤は、Si/O型又はO/Si型のエマルジョンのいずれであってもよく、さらにそのエマルジョンに水を含んでいてもよく、例えば使用感や、付与すべき性能によって、これらのいずれとするかを選択することが出来る。
また、上記医薬部外品又は化粧品製剤の皮膚外用剤の形態は特に限定されず、例えば、化粧水、乳液、クリーム、美容液、パック、ハンドクリーム、ボディローション、ボディークリームのような基礎化粧料;洗顔料、メイク落とし、ボディーシャンプーのような洗浄用化粧料;ファンデーション、化粧下地、リップクリーム、口紅、チークカラーのようなメークアップ化粧料;入浴剤などが挙げられる。これらの製剤は常法に従い製造することができる。
さらに、上記基剤又は担体としては、ヤシ油、オリーブ油、コメヌカ油、シアバターなどの油脂;ワセリン、流動パラフィンなどの炭化水素類;ホホバ油、ミウロウ、キャンデリラロウ、ラノリンなどのロウ類;セタノール、セトステアリルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、オクチルドデカノール、イソステアリルアルコール、フィトステロール、コレステロールなどの高級アルコール;ジメチコン、環状シリコーン、変性シリコーンなどのシリコーン類;エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースなどのセルロース誘導体;ポリビニルピロリドン;カラギーナン;ポリビニルブチラート;ポリエチレングリコール;ジオキサン;ブチレングリコールアジピン酸ポリエステル;アジピン酸ジイソプロピル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸セチル、イソノナン酸イソノニル、テトラ2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリットなどのエステル類;デキストリン、マルトデキストリンなどの多糖類;カルボキシビニルポリマー、アルキル変性カルボキシビニルポリマーなどのビニル系高分子;エタノール、イソプロパノールなどの低級アルコール;ジエチレングリコールモノエチルエーテルなどのグリコールエーテル;水などが挙げられる。本発明の日焼け止め組成物が多価アルコールを含む場合、多価アルコールは基剤又は担体としての役割も果たす場合がある。
以上説明した基剤又は担体は、1種単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができ、またそれらの使用量は当業者に公知の範囲から適宜選択される。
添加剤
本発明の外用組成物には、本発明の効果を損なわない範囲で、医薬品、医薬部外品又は化粧品に添加される公知の添加剤、例えば界面活性剤、安定化剤、酸化防止剤、着色剤、パール光沢付与剤、分散剤、キレート剤、pH調整剤、保存剤、増粘剤、刺激低減剤、香料等を添加することができる。これらの添加剤は、1種単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
前記界面活性剤としては、例えば、ソルビタンモノイソステアレート、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ペンタ−2−エチルヘキシル酸ジグリセロールソルビタン、テトラ−2−エチルヘキシル酸ジグリセロールソルビタンなどのソルビタン脂肪酸エステル類;モノステアリン酸プロピレングリコールなどのプロピレングリコール脂肪酸エステル類;ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油40(HCO−40)、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油50(HCO−50)、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60(HCO−60)、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油80などの硬化ヒマシ油誘導体;モノラウリル酸ポリオキシエチレン(20)ソルビタン(ポリソルベート20)、モノステアリン酸ポリオキシエチレン(20)ソルビタン(ポリソルベート60)、モノオレイン酸ポリオキシエチレン(20)ソルビタン(ポリソルベート80)、イソステアリン酸ポリオキシエチレン(20)ソルビタンなどのポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類;ポリオキシエチレンモノヤシ油脂肪酸グリセリル;グリセリンアルキルエーテル;アルキルグルコシド;ポリオキシエチレンセチルエーテルなどのポリオキシアルキレンアルキルエーテル;ステアリルアミン、オレイルアミンなどのアミン類などが挙げられる。
前記安定化剤としては、例えば、ポリアクリル酸ナトリウム、ジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソールなどが挙げられる。
前記酸化防止剤としては、例えば、ジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、ソルビン酸、亜硫酸ナトリウム、アスコルビン酸、エリソルビン酸、L−システイン塩酸塩などが挙げられる。
前記着色剤としては、無機顔料、天然色素などが挙げられる。
前記パール光沢付与剤としては、例えば、ジステアリン酸エチレングリコール、モノステアリン酸エチレングリコール、ジステアリン酸トリエチレングリコールなどが挙げられる。
前記分散剤としては、例えば、ピロリン酸ナトリウム、ヘキサメタリン酸ナトリウム、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、メチルビニルエーテル/無水マレイン酸架橋コポリマー、有機酸等が挙げられる。
前記キレート剤としては、例えば、EDTA・2ナトリウム塩、クエン酸などが挙げられる。
前記pH調整剤としては、例えば、無機酸(塩酸、硫酸など)、有機酸(乳酸、乳酸ナトリウム、クエン酸、クエン酸ナトリウム、コハク酸、コハク酸ナトリウムなど)、無機塩基(水酸化カリウム、水酸化ナトリウムなど)、有機塩基(トリエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミンなど)などが挙げられる。
前記保存剤としては、例えば、安息香酸、安息香酸ナトリウム、デヒドロ酢酸、デヒドロ酢酸ナトリウム、パラベン類、フェノキシエタノールなどが挙げられる。
前記増粘剤としては、例えば、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシエチルセルロースなどのセルロース系増粘剤、グアーガム、ペクチン、プルラン、ゼラチン、ローカストビーンガム、カラギーナン、寒天、キサンタンガム、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー、アクリル酸メタクリル酸アルキル共重合体、ポリエチレングリコール、ベントナイト、アルギン酸、アルギン酸プロピレングリコール、マクロゴール、コンドロイチン硫酸ナトリウム、ヒアルロン酸、ヒアルロン酸ナトリウム、(アクリル酸ヒドロキシエチル/アクリロイルジメチルタウリンNa)コポリマー、(アクリロイルジメチルタウリンアンモニウム/ビニルピロリドン)コポリマーなどが挙げられる。
前記刺激低減剤としては、甘草エキス、アルギン酸ナトリウム、アラビアゴム、ポリビニルピロリドン、甘草エキス、アルギン酸ナトリウム等が挙げられる。
以下、実施例により本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらにより何ら限定されない。
試験例1
試験製剤の調製
表1に記載の成分を室温で均一混合し、次にこれらをホモミキサーで攪拌し、十分均一に混合させて目的の製剤を得た。得られた試験製剤を用いて、試験を実施した。
(表1)
紫外線防御効果試験
表1に記載の各皮膚外用剤を、ポリメチルメタクリレート製の板に1.3mg/cmになるように均一に塗布し、自然乾燥させた後、紫外線吸収スペクトルを、紫外線分光光度計(日本分光社製、V−650)を用いて測定した。
結果を図1に示す。本願実施例1の皮膚外用剤は、シリコーンエラストマー型界面活性剤の代わりに、エラストマータイプではないシリコーン型界面活性剤を含む比較例1、ソルビタン型界面活性剤を含む比較例2の皮膚外用剤に比べて、UVA波(約320〜400nm)及びUVB波(約280〜320nm)をカバーする広い波長域で、高い紫外線吸収効果を示した。
試験例2
試験例1と同じ試験製剤を用いて、試験を実施した。
製剤安定性試験
表1に記載の各皮膚外用剤を、ボーリン型粘弾計(品番:MCR302:アントンパールジャパン社)を使用し、粘弾性を測定することで製剤安定性を観察した。粘弾性を測定することで、製剤サンプルの長期分散安定性が評価できることが知られており、貯蔵弾性率(Elastic Modulus Pa)と、損失弾性率(Viscous Modulus Pa)の曲線が平行である場合に、製剤が長期に渡り安定性を保つことが予測できる(COSMETIC STAGE Vol.6 No.6 2012年)。
表1に記載の各皮膚外用剤を、約5gとり、治具を設置後、余分な製剤を除去し、測定条件(温調方式:プレート型ペルチェ温調システム、角周波数:0.1〜10Hz、ひずみ量:0.12%、測定温度25℃、測定治具:コーンプレート型、40mm、コーン角度4℃)で測定を行った。
結果を図2に示す。実施例1では、貯蔵弾性率曲線と損失弾性率曲線は交わることなく並行であるが、比較例1、比較例2では2つの曲線が交わっており、実施例1の皮膚外用剤は製剤安定性がよいが、比較例1及び2では製剤安定性が悪いことが示された。
試験例3
試験例1の実施例1と比較例1を用いて、試験を実施した。
使用感試験
実施例1と比較例1の2製剤を、社内モニター3名に使用感を比較してもらい、しっとり感と、肌のカバー感について評価した。
3名とも、実施例1のほうが、しっとり感があり、肌のカバー感も得られる結果になった。
常法に従い、各成分を均一混合し、皮膚外用剤とした。いずれも紫外線吸収能が高く、安定性に優れ、使用感のよいものであった。
(表2)
(表3)












Claims (6)

  1. ジメチコンクロスポリマー、アルキル変性シリコーンクロスポリマー、シリコーンエラストマー型界面活性剤、及び油溶性紫外線吸収剤を含む皮膚外用剤。
  2. 前記のジメチコンクロスポリマーを1〜15重量%含有する、請求項1に記載の皮膚外用剤。
  3. 前記のアルキル変性シリコーンクロスポリマーを0.1〜8重量%含有する、請求項1又は2のいずれかに記載の皮膚外用剤。
  4. 実質的に、無水物である、請求項1〜3のいずれかに記載の皮膚外用剤。
  5. さらに、金属粉体を含む、請求項1〜4のいずれかに記載の皮膚外用剤。
  6. ジメチコンクロスポリマー、アルキル変性シリコーンクロスポリマー、シリコーンエラストマー型界面活性剤、及び油溶性紫外線吸収剤を含むことを特徴とする、紫外線防御増強方法。























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